Power over Ethernet について
永続的な PoE と 2 イベント分類の設定については、 『Network Powered Lighting Configuration Guide, Cisco IOS XE Fuji 16.9.x (Catalyst 9200 Switches)』を参照してください。
ここでは、Power over Ethernet(PoE)、サポートされているプロトコルと標準規格、および電源管理について説明します。
PoE および PoE+ ポート
PoE 対応スイッチポートでは、回路に電力が供給されていないことをスイッチが検出した場合、次のいずれかのコネクテッドデバイスに電力が自動的に供給されます。
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シスコ準規格の受電デバイス(Cisco IP Phone など)
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IEEE 802.3af 準拠の受電デバイス
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IEEE 802.3at 準拠の受電デバイス
受電デバイスが PoE スイッチポートおよび AC 電源に接続されている場合、冗長電力として利用できます。受電デバイスが PoE ポートにだけ接続されている場合、受電デバイスには冗長電力は供給されません。
サポート対象のプロトコルおよび標準規格
デバイスは、PoE のサポートに次のプロトコルと標準規格を使用します。
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電力消費を通知する Cisco Discovery Protocol(CDP):受電デバイスは、消費している電力量をデバイスに通知します。デバイスはこの電力消費に関するメッセージに応答しません。デバイスは、PoE ポートに電力を供給するか、このポートへの電力を取り除くだけです。
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高電力デバイスは、電力ネゴシエーション CDP をサポートしないデバイスでは低電力モードで動作できます。
Cisco Intelligent Power Management は、電力消費に関して CDP との下位互換性があるため、 デバイスは、受信する CDP メッセージに従って応答します。CDP はサードパーティ製の受電デバイスではサポートされていません。そのため、デバイスは、IEEE 分類を使用してデバイスの消費電力を判断します。
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IEEE 802.3af:この標準規格の主な機能は、受電デバイスの検出、電力の管理、切断の検出です。オプションとして受電デバイスの電力分類があります。
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IEEE 802.3at:PoE+ 標準規格では、受電デバイスに供給される最大電力が、1 ポートあたり 15.4 W から 30 W に増えています。
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Cisco UPOE+:Cisco UPOE+ は、新しい IEEE 802.3bt 標準規格と Cisco UPOE を組み合わせたものです。つまり、Cisco UPOE+ スイッチは 802.3bt 標準規格に完全に準拠しており、以前のすべての標準規格(802.3af や IEE 802.3at など)、および Cisco UPOE もサポートしています。この機能は、IEEE 802.3bt 準拠のタイプ 4 デバイスで最 大 90 W の電力を供給できます。
タイプ 3 PSEは、60 W への電力降格によってタイプ 4 の受電デバイスに電源を投入できます。
従来のシスコ受電デバイスの一部(7910、7940、7960 IP Phone、AP350 ワイヤレスアクセスポイントなど)は、IEEE 802.3bt 標準規格で定義されているタイプ 4 の電源装置(PSE)と互換性がありません。接続されている場合、PSE は、受電デバイスに電力を供給する試みが定期的に試行されるたびに「Tstart」または「Imax」の障害を報告します。これらの従来のシスコ受電デバイスを引き続き使用する場合は、Cisco PoE+ または UPOE PSE に接続します。
標準規格の検出シグニチャ容量を満たさない受電デバイス(CIVS-IPC-6000P など)は、POE+ デバイスや UPOE モードで動作している Cisco UPOE デバイスで正しく検出されることもありますが、802.3bt モードで動作している場合は正しく検出されないことがあります。
受電機器の検出と初期電力割り当て
スイッチは、PoE 対応ポートがシャットダウン状態ではなく、PoE が有効になっていて(デフォルト)、コネクテッドデバイスが AC アダプタから電力供給されていない場合、シスコの準規格受電デバイスまたは IEEE 準拠の受電デバイスを検出します。
スイッチは、機器を検出後、機器のタイプに応じて電力要件を判断します。
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初期電力割り当ては、受電デバイスが要求する最大電力量です。スイッチは、受電機器を検出および給電する場合、この電力を最初に割り当てます。スイッチが受電デバイスから CDP メッセージを受信し、受電デバイスが CDP 電力ネゴシエーションメッセージを通じてスイッチと電力レベルをネゴシエートするために、初期電力割り当てが調整される場合があります。
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スイッチは検出した IEEE 機器を消費電力クラス内で分類します。スイッチは、電力バジェットに使用可能な電力量に基づいて、ポートに通電できるかどうかを決定します。次の表に、電力レベルを示します。
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クラス |
デバイスから要求される最大電力レベル |
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0(クラス ステータスは不明) |
15.4 W |
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1 |
4 W |
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2 |
7 W |
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3 |
15.4 W |
スイッチは電力要求を監視および追跡して必要な場合にだけ給電を許可します。スイッチは電力バジェット(PoE のデバイスで使用可能な電力量)を追跡します。スイッチは、ポートへの給電が許可または拒否されると、割り当て中の電力の計算も実行して、電力バジェットを最新に保ちます。
電力がポートに投入された後に、スイッチが CDP を使用して、接続されたシスコ受電デバイスの CDP 固有の電力消費要件を調べます。この要件は、CDP メッセージに基づいて割り当てられる電力量です。スイッチはこれに従って、電力バジェットを調整します。CDP はサードパーティ製の PoE デバイスには適用されません。スイッチは要求を処理して、給電を許可したり、拒否したりします。要求が許可されると、スイッチは電力バジェットを更新します。要求が拒否された場合、スイッチはポートの電源がオフになるようにし、syslog メッセージを生成して LED を更新します。受電デバイスはより多くの電力を得るために、スイッチとのネゴシエーションを行うこともできます。
PoE+ では、最大 30 W の電力をネゴシエートするために、受電デバイスは IEEE 802.3at と LLDP 電源をメディア依存インターフェイス(MDI)のタイプ、長さ、および値の説明(TLV)、および Power-via-MDI TLV とともに使用します。シスコの準規格デバイスとシスコの IEEE 受電デバイスは CDP または IEEE 802.3at Power-via-MDI 電力ネゴシエーションメカニズムを使用して最大 30 W の電力レベルを要求できます。
![]() (注) |
Cisco Catalyst スイッチ ソフトウェア コンフィギュレーション ガイド [英語] およびコマンドリファレンスでは、CDP 固有の電力消費要件を実際電力消費要件と呼んでいます。 |
スイッチは、不足電圧、過電圧、過熱、オシレータ障害、または短絡状態による障害を検出した場合、ポートへの電力供給をオフにし、syslog メッセージを生成して、電力バジェットと LED を更新します。
電力管理モード
DIN レールスイッチの全体的な PoE バジェットを設定するには、グローバル コンフィギュレーション コマンド power inline wattage maxmax-wattage を使用します。PoE バジェットを制限すると、電力が過剰に消費されて電源の容量を超過することを防止できます。
デバイスでは、次の PoE モードがサポートされます。
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auto :auto モードがデフォルト設定です。コネクテッドデバイスに電力が必要かどうかが自動的に検出されます。ポートに接続されている受電デバイスをデバイスが検出し、そのデバイスに十分な電力がある場合は、電力を供給して電力バジェットを更新し、先着順でポートの電力供給をオンに切り替え、LED を更新します。LED の詳細については、ハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
すべての受電デバイス用としてデバイスに十分な電力がある場合は、すべての受電デバイスが起動します。デバイスに接続された受電デバイスすべてに対し十分な電力がある場合、すべてのデバイスに電力が供給されます。使用可能な PoE が十分でない場合、または他の装置が電力供給を待機している間にデバイスの接続が切断されて再接続した場合、電力を供給または拒否する装置を判断できなくなります。
許可された電力がシステムの電力バジェットを超えている場合、デバイスは電力供給を拒否し、ポートへの電力供給をオフにして、syslog メッセージを生成し、LED を更新します。デバイスは、電力供給を拒否した後、定期的に電力バジェットを再確認し、継続的に電力要求の許可を試みます。
デバイスにより電力を供給されている装置が、さらに壁面コンセントに接続している場合、デバイスは装置に電力を供給し続ける場合があります。このとき、装置がデバイスから受電しているか、AC 電源から受電しているかに関係なく、デバイスは引き続きその装置に電力を供給していると報告し続ける場合があります。
受電デバイスが取り外された場合、デバイスは切断を自動的に検出し、ポートから電力を取り除きます。非受電機器を接続してもその機器を損傷することはありません。
ポートで許可される最大ワット数を指定できます。受電デバイスの IEEE クラス最大ワット数が、設定されている最大値より大きい場合、デバイスはそのポートに電力を供給しません。デバイスが受電デバイスに電力を供給する場合でも、受電デバイスが設定された最大値を超える電力を CDP または LLDP メッセージを通じて後から要求すると、デバイスはポートに電力を供給しません。その受電デバイスに割り当てられていた電力は、グローバル電力バジェットに送られます。ワット数を指定しない場合、デバイスは最大値の電力を供給します。任意の PoE ポートで auto 設定を使用してください。
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static :デバイスは、受電デバイスが接続されていない場合でも、ポートに電力をあらかじめ割り当て、そのポートで電力が使用できるようにします。デバイスは、設定された最大ワット数をポートに割り当てます。ワット数は、IEEE クラスや受電デバイスからの CDP メッセージによって調節されることはありません。これは、電力はあらかじめ割り当てられており、最大ワット数以下の電力を使用するすべての受電デバイスは、スタティックポートに接続されている場合、電力供給を保証されるためです。ポートはもう先着順方式ではなくなります。
ただし、受電デバイスの IEEE クラスが最大ワット数を超えると、デバイスは受電デバイスに電力を供給しません。受電デバイスが最大ワット数を超える電力を消費していることを CDP メッセージによって知ると、デバイスは受電デバイスをシャットダウンします。
ワット数を指定しない場合、デバイスは最大数をあらかじめ割り当てます。デバイスは、受電デバイスを検出した場合に限り、ポートに電力を供給します。優先順位が高いインターフェイスには、static 設定を使用してください。
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never :デバイスは受電デバイスの検出を無効にして、電力が供給されていないデバイスが接続されても、PoE ポートに電力を供給しません。PoE 対応ポートに電力を絶対に適用せず、そのポートをデータ専用ポートにする場合に限り、このモードを使用してください。
ほとんどの場合、デフォルトの設定(auto モード)が適切に機能し、プラグアンドプレイ動作が提供されます。それ以上の設定は必要ありません。ただし、優先順位の高い PoE ポートを設定したり、PoE ポートをデータ専用にしたり、最大ワット数を指定して高電力受電デバイスをポートで禁止したりできます。
電力監視および電力制限
リアルタイムの消費電力のポリシングを有効にした場合、受電デバイスが最大割り当て量(カットオフ電力値)以上の電力を消費すると、デバイスはアクションを開始します。
PoE が有効になっている場合、デバイスは接続されている受電デバイスのリアルタイムの消費電力を検知してモニタリングします。この機能は、パワーモニタリングまたはパワーセンシングと呼ばれています。また、デバイスは電力ポリシング機能を使用して消費電力をポリシングします。
電力監視は、シスコのインテリジェントな電力管理および CDP ベースの消費電力に対して後方互換性があります。電力監視はこれらの機能とともに動作して、PoE ポートが受電機器に給電できるようにします。
デバイスは次のようにして、接続されている装置のリアルタイム電力消費を検知します。
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デバイスは、個々のポートでリアルタイムの消費電力をモニタリングします。
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デバイスは、消費電力(ピーク時の消費電力を含む)を記録し、CISCO-POWER-ETHERNET-EXT-MIB を介してこの情報を報告します。
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電力ポリシングが有効になっている場合、デバイスはリアルタイムの消費電力をデバイスに割り当てられた最大電力と比較して、消費電力をポリシングします。最大消費電力は、PoE ポートでカットオフ電力とも呼ばれます。
デバイスは、最大電力割り当て量を超える電力がポートで使用された場合、そのポートへの電力供給をオフにしたり、デバイスの設定に基づいて受電デバイスに電力を供給しながら syslog メッセージを生成したり、LED(ポート LED はオレンジ色で点滅)を更新したりできます。デフォルトでは、すべての PoE ポートで消費電力のポリシングは無効になっています。
PoE の error-disabled ステートからのエラー回復が有効になっている場合、指定の時間の経過後、デバイスは PoE ポートを error-disabled ステートから自動的に回復させます。
エラー回復が無効になっている場合、shutdown および no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、手動で PoE ポートを有効にできます。
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制限が無効になっている場合、受電機器が PoE ポートに割り当てられた最大電力より多くの量を消費しても対処されないため、スイッチに悪影響を与える場合があります。
電力消費値
ポートの初期電力割り当ておよび最大電力割り当てを設定することができます。ただし、これらの値は、デバイスが PoE ポートの電力供給をオンまたはオフにするタイミングを決定するために設定する値です。最大電力割り当ては、受電デバイスの実際の電力消費と同じではありません。スイッチによって電力制限に使用される実際のカットオフ電力値は、設定済みの電力値と同等ではありません。
電力ポリシングが有効になっていて、消費電力がデバイスの消費電力を超えている場合、デバイスはスイッチポートで電力使用量をポリシングします。最大電力割り当てを手動で設定する場合、スイッチ ポートと受電機器間のケーブルでの電力損失を考慮する必要があります。カットオフ電力とは、受電デバイスの定格消費電力とケーブル上での最悪時の電力損失を合計したものです。
デバイスの PoE が有効になっている場合、電力ポリシングを有効にすることを推奨します。たとえば、クラス 1 デバイスの場合、ポリシングが無効になっており、power inline auto max 6300 インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用してカットオフ電力値を設定すると、PoE ポートに設定される最大電力割り当ては 6.3 W(6300 mW)になります。デバイスが最大で 6.3 W の電力を必要とする場合、デバイスはポートのコネクテッドデバイスに電力を供給します。CDP によるパワーネゴシエーション実施後の値または IEEE 分類値が設定済みカットオフ値を超えると、デバイスはコネクテッドデバイスに電力を供給しなくなります。スイッチは PoE ポートで給電をオンにした後、受電機器のリアルタイム消費電力の制限をしないため、受電機器は最大割り当て量を超えて電力を消費でき、スイッチと、他の PoE ポートに接続されている受電機器に悪影響を及ぼすことがあります。

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