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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章の内容は、次のとおりです。
ポート チャネルは、個別インターフェイスを 1 つのグループに集約して、帯域幅と冗長性の向上を実現します。これらの集約された各物理インターフェイス間でトラフィックのロード バランシングも行います。ポート チャネルの物理インターフェイスが少なくとも 1 つ動作していれば、そのポート チャネルは動作しています。
ポート チャネルは、互換性のあるインターフェイスをバンドルすることによって作成します。スタティック ポート チャネルのほか、Link Aggregation Control Protocol(LACP)を実行するポート チャネルを設定して稼働させることができます。
変更した設定をポート チャネルに適用すると、そのポート チャネルのメンバ インターフェイスにもそれぞれ変更が適用されます。たとえば、スパニング ツリー プロトコル(STP)のパラメータをポート チャネルに設定すると、Cisco NX-OS ソフトウェアでは、これらのパラメータがポート チャネルの各インターフェイスに適用されます。
関連するプロトコルを使用せず、スタティック ポート チャネルを使用すれば、設定を簡略化できます。IEEE 802.3ad に規定されている Link Aggregation Control Protocol(LACP)を使用すると、ポート チャネルをより効率的に使用することができます。LACP を使用すると、リンクによってプロトコル パケットが渡されます。
Cisco NX-OS は、ポート チャネルを使用することにより、広い帯域幅、冗長性、チャネル全体のロード バランシングを実現しています。
ポートを 1 つのスタティック ポート チャネルに集約するか、またはLink Aggregation Control Protocol(LACP)をイネーブルにできます。LACP によるポート チャネルを設定する手順は、スタティック ポート チャネルの場合とは若干異なります。ポート チャネル設定の制約事項については、プラットフォームの『Verified Scalability』マニュアルを参照してください。ロード バランシングの詳細については、ポート チャネルを使ったロード バランシングを参照してください。
(注) | Cisco NX-OS は、ポート チャネルに対するPort Aggregation Protocol(PAgP)をサポートしていません。 |
ポート チャネルは、個々のリンクを 1 つのチャネル グループにバンドルしたもので、それによりいくつかの物理リンクの帯域幅を集約した単一の論理リンクが作成されます。ポート チャネル内のメンバー ポートに障害が発生すると、障害が発生したリンクで伝送されていたトラフィックはポート チャネル内のその他のメンバー ポートに切り替わります。
各ポートにはポート チャネルが 1 つだけあります。ポート チャネル内のすべてのポートには互換性が必要です。つまり、回線速度が同じであり、かつ全二重モードで動作する必要があります。スタティック ポート チャネルを LACP なしで稼働すると、個々のリンクがすべて on チャネル モードで動作します。このモードを変更するには、LACP をイネーブルにする必要があります。
(注) | チャネル モードを、ON から Active、または ON から Passive に変更することはできません。 |
ポート チャネル インターフェイスを作成することで、ポート チャネルを直接作成することができます。またチャネル グループを作成して個々のポートを 1 つに集約することもできます。インターフェイスをチャネル グループに関連付ける際、ポート チャネルがなければ、Cisco NX-OSでは対応するポート チャネルが自動的に作成されます。最初にポート チャネルを作成することもできます。その場合、Cisco NX-OS では、ポート チャネルと同じチャネル数で空のチャネル グループが作成され、デフォルトの設定が適用されます。
(注) | 少なくともメンバ ポートの 1 つがアップしており、かつそのポートのチャネルが有効であれば、ポート チャネルは動作上アップ状態にあります。メンバ ポートがすべてダウンしていれば、ポート チャネルはダウンしています。 |
ポート チャネルは、グローバル コンフィギュレーション モードまたはスイッチ プロファイル モードのいずれかで設定することができます。Cisco NX-OS の設定同期化機能を介してポート チャネルの設定を行う際には、次の注意事項および制約事項を考慮してください。
いったんスイッチ プロファイル モードで設定したポート チャネルを、グローバル コンフィギュレーション(config terminal)モードで設定することはできません。
(注) | ポート チャネルに関する一部のサブコマンドは、スイッチ プロファイル モードでは設定できません。ただしこれらのコマンドは、ポート チャネルがスイッチ プロファイル モードで作成、設定されている場合でも、グローバル コンフィギュレーション モードからであれば設定することができます。 たとえば、次のコマンドはグローバル コンフィギュレーション モードでのみ設定可能です。 switchport private-vlan association trunk primary-vlan secondary-vlan |
shutdown および no shutdown は、グローバル コンフィギュレーション モードとスイッチ プロファイル モードのどちらでも設定できます。
ポート チャネルをグローバル コンフィギュレーション モードで作成した場合は、メンバ インターフェイスを含むチャネル グループも、グローバル コンフィギュレーション モードを使用して作成する必要があります。
スイッチ プロファイル モードで設定されたポート チャネルには、スイッチ プロファイルの内部と外部どちらからもメンバにすることができます。
メンバ インターフェイスをスイッチ プロファイルにインポートする場合は、そのメンバ インターフェイスに対応するポート チャネルがスイッチ プロファイル内に存在する必要があります。
スイッチ プロファイルの詳細については、を参照してください。
ポート チャネル グループにインターフェイスを追加すると、Cisco NX-OS では、そのインターフェイスとチャネル グループとの互換性が確保されるように、特定のインターフェイス属性のチェックが行われます。また Cisco NX-OS では、インターフェイスがポート チャネル集約に加えられることを許可する場合にも、事前にそのインターフェイスに関するさまざまな動作属性のチェックが行われます。
互換性チェックの対象となる動作属性は次のとおりです。
ポート モード
アクセス VLAN
トランク ネイティブ VLAN
許可 VLAN リスト
速度
802.3x フロー制御設定
MTU
Cisco Nexus デバイスは、システム レベル MTU だけをサポートします。この属性を個々のポートごとに変更できません。
ブロードキャスト/ユニキャスト/マルチキャスト ストーム制御設定
プライオリティ フロー制御
タグなし CoS
Cisco NX-OS で使用される互換性チェックの全リストを表示する場合は、show port-channel compatibility-parameters コマンドを使用します。
チャネル モード セットを on に設定したインターフェイスだけをスタティック ポート チャネルに追加できます。また LACP を実行するポート チャネルには、チャネル モードが active または passive に設定されたインターフェイスだけを追加することもできますこれらのアトリビュートは個別のメンバ ポートに設定できます。
インターフェイスがポート チャネルに追加されると、次の各パラメータはそのポート チャネルに関する値に置き換えられます。
インターフェイスがポート チャネルに追加されても、次に示すインターフェイス パラメータは影響を受けません。
channel-group force コマンドを使用して、ポートをチャネル グループへ強制的に追加できるようにした場合、パラメータは次のように処理されます。
Cisco NX-OS では、フレーム内のアドレスから生成されたバイナリ パターンの一部を数値に圧縮変換し、それを基にチャネル内のリンクを 1 つ選択することによって、ポート チャネルを構成するすべての動作中インターフェイス間でトラフィックのロード バランシングが行われます。ポート チャネルはデフォルトでロード バランシングを備えています。
次のいずれかの方法(詳細については次の表を参照)を使用してポート チャネル全体をロード バランシングするようにスイッチを設定できます。
宛先 MAC アドレス
送信元 MAC アドレス
送信元および宛先 MAC アドレス
宛先 IP アドレス
送信元 IP アドレス
送信元および宛先 IP アドレス
宛先 TCP/UDP ポート番号
送信元 TCP/UDP ポート番号
送信元および宛先 TCP/UDP ポート番号
設定 |
レイヤ 2 基準 |
レイヤ 3 基準 |
レイヤ 4 基準 |
---|---|---|---|
宛先 MAC |
宛先 MAC |
宛先 MAC |
宛先 MAC |
送信元 MAC |
送信元 MAC |
送信元 MAC |
送信元 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
宛先 IP |
宛先 MAC |
宛先 MAC、宛先 IP |
宛先 MAC、宛先 IP |
送信元 IP |
送信元 MAC |
送信元 MAC、送信元 IP |
送信元 MAC、送信元 IP |
送信元/宛先 IP |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC、送信元/宛先 IP |
送信元/宛先 MAC、送信元/宛先 IP |
宛先 TCP/UDP ポート |
宛先 MAC |
宛先 MAC、宛先 IP |
宛先 MAC、宛先 IP、宛先ポート |
送信元 TCP/UDP ポート |
送信元 MAC |
送信元 MAC、送信元 IP |
送信元 MAC、送信元 IP、送信元ポート |
送信元および宛先 TCP/UDP ポート |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC、送信元/宛先 IP |
送信元/宛先 MAC、送信元/宛先 IP、送信元/宛先ポート |
ファブリック エクステンダの設定は個別には行えません。ファブリック エクステンダの設定は、Cisco Nexus デバイスで定義されます。ポート チャネル ロード バランシング プロトコルにおいて、Cisco Nexus デバイスで実行された設定の結果に応じてファブリック エクステンダ モジュール上で自動的に設定されるポート チャネル ロード バランシング オプションについては下記の表を参照してください。
次の表は、各設定の基準をまとめたものです。
設定 |
レイヤ 2 基準 |
レイヤ 3 基準 |
レイヤ 4 基準 |
---|---|---|---|
宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC |
宛先 IP |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC と送信元/宛先 IP |
送信元/宛先 MAC と送信元/宛先 IP |
送信元 IP |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC と送信元/宛先 IP |
送信元/宛先 MAC と送信元/宛先 IP |
送信元/宛先 IP |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC と送信元/宛先 IP |
送信元/宛先 MAC と送信元/宛先 IP |
宛先 TCP/UDP ポート |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC と送信元/宛先 IP |
送信元/宛先 MAC、送信元/宛先 IP、および送信元/宛先ポート |
送信元 TCP/UDP ポート |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC と送信元/宛先 IP |
送信元/宛先 MAC、送信元/宛先 IP、および送信元/宛先ポート |
送信元および宛先 TCP/UDP ポート |
送信元/宛先 MAC |
送信元/宛先 MAC、送信元/宛先 IP |
送信元/宛先 MAC、送信元/宛先 IP、および送信元/宛先ポート |
使用している設定で最も多様なバランス基準を提供するオプションを使用してください。たとえば、ポート チャネルのトラフィックが 1 つの MAC アドレスにだけ送られ、ポート チャネルでのロード バランシングの基準としてその宛先 MAC アドレスが使用されている場合、ポート チャネルでは常にそのポート チャネル内の同じリンクが選択されます。したがって、送信元アドレスまたは IP アドレスを使用すると、結果的により優れたロード バランシングが行われることになります。
(注) | ハードウェア マルチキャスト hw-hash コマンドは、Cisco Nexus 3500 シリーズ スイッチではサポートされません。これらのスイッチではこのコマンドを設定しないことを推奨します。 |
LACP の概要
(注) | LACP 機能を設定して使用にする場合は、あらかじめ LACP 機能をイネーブルにしておく必要があります。 |
次の図は、個々のリンクを個別リンクとして機能させるだけでなく LACP ポート チャネルおよびチャネル グループに組み込む方法を示したものです。
LACP を使用すると、スタティック ポート チャネルの場合と同じように、最大 16 個のインターフェイスを 1 つのチャネル グループにバンドルすることができます。
(注) | ポート チャネルを削除すると、関連付けられたチャネル グループも Cisco NX-OS によって自動的に削除されます。すべてのメンバ インターフェイスは以前の設定に戻ります。 |
LACP 設定が 1 つでも存在する限り、LACP をディセーブルにはできません。
LACP では次のパラメータが使用されます。
LACP システム プライオリティ:LACP を稼働している各システムは、LACP システム プライオリティ値を持っています。このパラメータのデフォルト値である 32768 をそのまま使用するか、1 ~ 65535 の範囲で値を設定できます。LACP は、このシステム プライオリティと MAC アドレスを組み合わせてシステム ID を生成します。また、システム プライオリティを他のデバイスとのネゴシエーションにも使用します。システム プライオリティ値が大きいほど、プライオリティは低くなります。
(注) | LACP システム ID は、LACP システム プライオリティ値と MAC アドレスを組み合わせたものです。 |
LACP ポート プライオリティ:LACP を使用するように設定された各ポートには、LACP ポート プライオリティが割り当てられます。デフォルト値である 32768 をそのまま使用するか、1 ~ 65535 の範囲で値を設定できます。LACP では、ポート プライオリティおよびポート番号によりポート ID が構成されます。また、互換性のあるポートのうち一部を束ねることができない場合に、どのポートをスタンバイ モードにし、どのポートをアクティブ モードにするかを決定するのに、ポート プライオリティを使用します。LACP では、ポート プライオリティ値が大きいほど、プライオリティは低くなります。指定ポートが、より低い LACP プライオリティを持ち、ホット スタンバイ リンクではなくアクティブ リンクとして選択される可能性が最も高くなるように、ポート プライオリティを設定できます。
LACP 管理キー:LACP は、LACP を使用するように設定された各ポート上のチャネル グループ番号に等しい管理キー値を自動的に設定します。管理キーにより、他のポートとともに集約されるポートの機能が定義されます。他のポートとともに集約されるポートの機能は、次の要因によって決まります。
ポート チャネルの個別インターフェイスは、チャネル モードで設定します。プロトコルを使用せずにスタティック ポート チャネルを稼働すると、そのチャネル モードは常に on に設定されます。デバイス上で LACP をグローバルにイネーブルにした後、各チャネルの LACP をイネーブルにします。それには、各インターフェイスのチャネル モードを active または passive に設定します。LACP チャネル グループを構成する個々のリンクについて、どちらかのチャネル モードを設定できます。
(注) | active または passive のチャネル モードで、個々のインターフェイスを設定するには、まず、LACP をグローバルにイネーブルにする必要があります。 |
次の図は、チャネル モードをまとめたものです。
チャネル モード |
説明 |
---|---|
passive |
ポートをパッシブなネゴシエーション状態にする LACP モード。この状態では、ポートは受信した LACP パケットに応答はしますが、LACP ネゴシエーションを開始することはありません。 |
active |
ポートをアクティブ ネゴシエーション ステートにする LACP モード。この場合ポートでは LACP パケットを送信することにより、他のポートとのネゴシエーションが開始されます。 |
on |
すべてのスタティック ポート チャネル(つまり LACP を稼働していないポート チャネル)は、このモードのままになります。LACP をイネーブルにする前にチャネル モードを active または passive に変更しようとすると、デバイスがエラー メッセージを返します。 チャネルで LACP をイネーブルにするには、そのチャネルのインターフェイスでチャネル モードを active または passive に設定します。LACP は、on 状態のインターフェイスとネゴシエートする場合、LACP パケットを受信しないため、そのインターフェイスと個別のリンクを形成します。つまり、LACP チャネル グループには参加しません。 |
passive と active のどちらのモードでも、ポート速度やトランキング ステートなどの基準に基づいてポート チャネルを構成可能かどうかを判定するため、LACP によるポート間のネゴシエーションが行われます。passive モードは、リモート システム、つまり、パートナーが、LACP をサポートしているかどうかが不明な場合に便利です。
次の例に示したとおり、ポートは、異なる LACP モードであっても、それらのモード間で互換性があれば、LACP ポート チャネルを構成することができます。
ポート チャネルを使用すると、リンク障害やロード バランシング動作に伴って、データ トラフィックが動的に再配信される場合があります。LACP では、マーカー プロトコルを使用して、こうした再配信によってフレームが重複したり順序が変わったりしないようにします。Cisco NX-OS は、マーカー レスポンダだけをサポートしています。
次の表は、LACP がイネーブルのポート チャネルとスタティック ポート チャネルとの主な相違点をまとめたものです。設定の最大制限値の詳細については、デバイスの『Verified Scalability』マニュアルを参照してください。
構成 |
LACP がイネーブルのポート チャネル |
スタティック ポート チャネル |
---|---|---|
適用されるプロトコル |
グローバルにイネーブル化 |
なし。 |
リンクのチャネル モード |
次のいずれか。 |
on モードのみ |
ポート チャネルは、同様のポートを集約し、単一の管理可能なインターフェイスの帯域幅を増加させます。
最小リンクおよび maxbundle 機能の導入により、LACP ポート チャネル動作を改善し、単一の管理可能なインターフェイスの帯域幅を増加させます。
LACP ポートチャネルの MinLink 機能は次の処理を実行します。
LACP ポート チャネルにリンク アップし、バンドルする必要があるポートの最小数を設定します。
低帯域幅の LACP ポート チャネルがアクティブにならないようにします。
必要な最小帯域幅を提供するアクティブ メンバ ポートが少数の場合、LACP ポート チャネルが非アクティブになります。
LACP MaxBundle は、LACP ポート チャネルで許可されるバンドル ポートの最大数を定義します。
LACP MaxBundle 機能では、次の処理が行われます。
LACP ポート チャネルのバンドル ポート数の上限を定義します。
バンドル ポートがより少ない場合のホット スタンバイ ポートを可能にします(たとえば、5 つのポートを含む LACP ポート チャネルにおいて、ホット スタンバイ ポートとしてそれらのポートの 2 つを指定できます)。
(注) | 最小リンクおよび maxbundle 機能は、LACP ポート チャネルだけで動作します。ただし、デバイスでは非 LACP ポート チャネルでこの機能を設定できますが、機能は動作しません。 LACP の最小リンクおよび maxbundle 設定は、FEX HIF ポート チャネルには適用されません。 最小リンク/maxbundle 設定は、非 LACP HIF PO に適用できますが、機能は動作しません。LACP HIF PO の最小リンク/maxbundle 設定を設定することは許可されておらず、拒否されます。 |
ポート チャネルの設定
パラメータ |
デフォルト |
---|---|
ポート チャネル |
管理アップ |
レイヤ 3 インターフェイスのロード バランシング方式 |
送信元および宛先 IP アドレス |
レイヤ 2 インターフェイスのロード バランシング方式 |
送信元および宛先 MAC アドレス |
モジュールごとのロード バランシング |
ディセーブル |
RBH モジュロ モード |
ディセーブル |
LACP |
ディセーブル |
チャネル モード |
on |
LACP システム プライオリティ |
32768 |
LACP ポート プライオリティ |
32678 |
LACP の最小リンク |
1 |
FEX ファブリック ポート チャネル用最少リンク数 |
1 |
Maxbundle |
16 |
ポート チャネルは、同様のポートを集約し、単一の管理可能なインターフェイスの帯域幅を増加させます。
最少リンク数機能の導入により、LACP ポート チャネルの操作をさらに改善し 1 つの管理可能インターフェイスでの帯域幅を増やします。
LACP ポート チャネルの最小リンク機能は次の処理を実行します。
LACP ポート チャネルにリンク アップし、バンドルする必要があるポートの最小数を設定します。
低帯域幅の LACP ポート チャネルがアクティブにならないようにします。
必要な最小帯域幅を提供するアクティブ メンバ ポートが少数の場合、LACP ポート チャネルが非アクティブになります。
(注) | 最少リンク数機能は、LACP ポート チャネルだけで動作します。ただし、デバイスでは非 LACP ポート チャネルでこの機能を設定できますが、機能は動作しません。 |
チャネル グループを作成する前にポート チャネルを作成します。Cisco NX-OS は、対応するチャネル グループを自動的に作成します。
(注) | LACP ベースのポート チャネルを使用する場合は、LACP をイネーブルにする必要があります。 |
次の例は、ポート チャネルの作成方法を示しています。
switch# configure terminal switch (config)# interface port-channel 1
新規のチャネル グループ、または他のポートがすでに属しているチャネル グループにポートを追加できます。ポート チャネルがない場合は、Cisco NX-OS によってこのチャネル グループに関連付けられたポート チャネルが作成されます。
(注) | LACP ベースのポート チャネルを使用する場合は、LACP をイネーブルにする必要があります。 |
次に、イーサネット インターフェイス 1/4 をチャネル グループ 1 に追加する例を示します。
switch# configure terminal switch (config)# interface ethernet 1/4 switch(config-if)# switchport mode trunk switch(config-if)# channel-group 1
デバイス全体に適用されるポート チャネル用のロードバランシング アルゴリズムを設定できます。
(注) | LACP ベースのポート チャネルを使用する場合は、LACP をイネーブルにする必要があります。 |
(注) | Nexus 5672UP-16G スイッチの SAN PO メンバー間でのロード バランシング FC トラフィックでは、port-channel load-balance ethernet コマンドは不要です。ロード バランシングは、デフォルトで行われます。 |
次の例は、ポート チャネルに対して送信元 IP によるロード バランシングを設定する方法を示したものです。
switch# configure terminal switch (config)# port-channel load-balance ethernet source-ip
デフォルトでは、スイッチのどのポートにおける入力マルチキャスト トラフィックでも、特定のポート チャネル メンバが選択され、トラフィックが出力されます。潜在的な帯域幅の問題を軽減したり入力のマルチキャスト トラフィックを効果的にロード バランシングしたりするために、マルチキャスト トラフィックのハードウェア ハッシュを設定できます。ハードウェア ハッシュをイネーブルにするには、hardware multicast hw-hash コマンドを使用します。デフォルトに戻す場合は、no hardware multicast hw-hash コマンドを使用します。
コマンドまたはアクション | 目的 |
---|
次の例は、ポート チャネルに対してハードウェア ハッシュを設定する方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 21
switch(config-if)# hardware multicast hw-hash
次の例は、ポート チャネルからハードウェア ハッシュを削除する方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 21
switch(config-if)# no hardware multicast hw-hash
LACP はデフォルトではディセーブルです。LACP の設定を開始するには、LACP をイネーブルにする必要があります。LACP 設定が 1 つでも存在する限り、LACP をディセーブルにはできません。
LACP は、LAN ポート グループの機能を動的に学習し、残りの LAN ポートに通知します。LACP では、適合する複数のイーサネット リンクが検出されると、これらのリンクが 1 つのポート チャネルにグループ化されます。次に、ポート チャネルは単一ブリッジ ポートとしてスパニングツリーに追加されます。
コマンドまたはアクション | 目的 |
---|
次に、LACP をイネーブルにする例を示します。
switch# configure terminal
switch(config)# feature lacp
LACP ポート チャネルのそれぞれのリンクのチャネル モードを active または passive に設定できます。このチャネル コンフィギュレーション モードを使用すると、リンクは LACP で動作可能になります。
関連するプロトコルを使用せずにポート チャネルを設定すると、リンク両端のすべてのインターフェイスでは on チャネル モードが維持されます。
LACP 機能がイネーブルになっていることを確認します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | switch(config)# interface typeslot/port |
設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 | switch(config-if)# channel-group channel-number [force] [mode {on | active | passive}] |
ポート チャネルのリンクのポート モードを指定します。LACP をイネーブルにしたら、各リンクまたはチャネル全体を active または passive に設定します。 force:LAN ポートをチャネル グループに強制的に追加することを指定します。 mode:インターフェイスのポート チャネル モードを指定します。 active:これを指定すると、LACP をイネーブルにした時点で、指定したインターフェイス上で LACP がイネーブルになります。インターフェイスはアクティブ ネゴシエーション ステートになります。この場合ポートでは、LACP パケットを送信することにより、他のポートとのネゴシエーションが開始されます。 on:(デフォルト モード)これを指定すると、LACP を実行していないすべてのポート チャネルに対して、このモードが維持されます。 passive:LACP 装置が検出された場合に限り、LACP をイネーブルにします。インターフェイスはパッシブ ネゴシエーション ステートになります。この場合ポートでは、受信した LACP パケットへの応答は行われますが、LACP ネゴシエーションは開始されません。 関連するプロトコルを使用せずにポート チャネルを実行する場合、チャネル モードは常に on です。 |
ステップ 4 | switch(config-if)# no channel-group numbermode |
指定インターフェイスのポート モードを on に戻します |
次に、チャネル グループ 5 のイーサネット インターフェイス 1/4 で、LACP がイネーブルなインターフェイスを active ポート チャネル モードに設定する例を示します。
switch# configure terminal switch (config)# interface ethernet 1/4 switch(config-if)# channel-group 5 mode active
次の例は、チャネル グループ 5 にインターフェイスを強制的に追加する方法を示したものです。
switch(config)# interface ethernet 1/1 switch(config-if)# channel-group 5 force switch(config-if)#
LACP の最小リンク機能を設定できます。最少リンク数機能は LACP でのみ機能しますが、非 LACP ポート チャネルに対してこの機能の CLI コマンドを入力することができます。しかし、このコマンドは処理されません。
適切なポートチャネル インターフェイスであることを確認します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 | ||
ステップ 2 | switch(config)# interface port-channel number |
設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 | ||
ステップ 3 | switch(config-if)# lacp min-links number |
ポート チャネル インターフェイスを指定して、最小リンクの数を設定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。指定できる範囲は 1 ~ 16 です。 | ||
ステップ 4 | switch(config-if)# show running-config interface port-channel number | (任意)
ポートチャネル最少リンク数コンフィギュレーションを表示します。
|
次に、LACP ポート チャネル最少リンク数を設定する例を示します。
switch# configure terminal switch(config)# interface port-channel 3 switch(config-if)# lacp min-links 3 switch(config-if)# show running-config interface port-channel 3 interface port-channel 3 lacp min-links 3
LACP の最小リンク機能を設定できます。最小リンクと maxbundles は LACP でのみ動作します。ただし、非 LACP ポート チャネルに対してこれらの機能の CLI コマンドを入力できますが、これらのコマンドは動作不能です。
適切なポートチャネル インターフェイスであることを確認します。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 | ||
ステップ 2 | switch(config)# interface port-channel number |
設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 | ||
ステップ 3 | switch(config-if)# lacp max-bundle number |
ポートチャネル インターフェイスを指定して、max-bundle を設定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 ポート チャネルの max-bundle のデフォルト値は 16 です。指定できる範囲は 1 ~ 16 です。
| ||
ステップ 4 | switch(config-if)# show running config interface port-channel number |
次に、モジュール 3 のポート チャネル インターフェイスの max-bundle を設定する例を示します。
switch# configure terminal switch(config)# lacp max-bundle 3
LACP タイマー レートを変更することにより、LACP タイムアウトの時間を変更することができます。lacp rate コマンドを使用すれば、LACP がサポートされているインターフェイスに LACP 制御パケットを送信する際のレートを設定できます。タイムアウト レートは、デフォルトのレート(30 秒)から高速レート(1 秒)に変更することができます。このコマンドは、LACP がイネーブルになっているインターフェイスでのみサポートされます。
LACP 機能がイネーブルになっていることを確認します。
コマンドまたはアクション | 目的 |
---|
次の例は、イーサネット インターフェイス 1/4 に対して LACP 高速レートを設定する方法を示したものです。
switch# configure terminal switch(config)# interface ethernet 1/4 switch(config-if)# lacp rate fast
次の例は、イーサネット インターフェイス 1/4 の LACP レートをデフォルトのレート(30 秒)に戻す方法を示したものです。
switch# configure terminal switch(config)# interface ethernet 1/4 switch(config-if)# no lacp rate fast
lacp rate fast コマンドの LACP short-timeout 値を変更して、LACP 高速レート タイムアウトの期間を変更できます。lacp rate fast コマンドを使用すれば、LACP がサポートされているインターフェイスに LACP 制御パケットを送信する際の高速レートを設定できます。short-timeout 値は 15 秒(デフォルトのタイムアウト)から 3 秒(IEEE802.3ad で推奨される標準)に変更できます。
(注) | short-timeout コマンドは、LACP 対応インターフェイスのみでサポートされます。 LACP short-timeout が設定されると、BFD 機能はサポートされません。 LACP レート高速は推奨されません。vPC の Multichassis EtherChannel トランク(MCT)ポートでは推奨されません。 |
LACP レート高速機能がイネーブルになっていることを確認します。
ステップ 1 | switch# configure terminal
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 | ||
ステップ 2 | switch(config)# lacp short-timeout LACP がサポートされているインターフェイスに LACP 制御パケットを送信する際の LACP 高速レートとして short-timeout 値を設定します。有効な値の範囲は 3 ~ 15 秒です。デフォルトの short-timeout 値は 15 秒です。
| ||
ステップ 3 | (任意)switch(config)# show run | include lacp インターフェイス上で LACP の設定を表示します。 |
次に、LACP 高速レートの LACP short-timeout 値を 3 秒に設定する例を示します。
switch# configure terminal switch(config)#
次に、LACP 高速レートの LACP short-timeout 値をデフォルトのタイムアウト(15 秒)に復元する例を示します。
switch# configure terminal switch(config)# no lacp short-timeout
BFD 機能を LACP short-timeout と一緒にイネーブルにした場合は、次の手順を実行してこの設定を終了する必要があります。
LACP システム ID は、LACP システム プライオリティ値と MAC アドレスを組み合わせたものです。
LACP 機能がイネーブルになっていることを確認します。
コマンドまたはアクション | 目的 |
---|
次に、LACP システム プライオリティを 2500 に設定する例を示します。
switch# configure terminal
switch(config)# lacp system-priority 2500
LACP ポート チャネルの各リンクに対して、ポート プライオリティの設定を行うことができます。
LACP 機能がイネーブルになっていることを確認します。
コマンドまたはアクション | 目的 |
---|
次に、イーサネット インターフェイス 1/4 の LACP ポート プライオリティを 40000 に設定する例を示します。
switch# configure terminal switch (config)# interface ethernet 1/4 switch(config-if)# lacp port priority 40000
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | interface port-channel number 例: switch(config)# interface port-channel 1 switch(config) # | 設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 | shutdown 例: switch(config-if)# shutdown switch(config-if) # | ポート チャネルを管理シャットダウンします。 |
ステップ 4 | no lacp graceful-convergence 例: switch(config-if)# no lacp graceful-convergence switch(config-if) # | 指定したポート チャネルの LACP グレースフル コンバージェンスをディセーブルにします。 |
ステップ 5 | no shutdown 例: switch(config-if)# no shutdown switch(config-if) # | ポート チャネルを管理上のアップ状態にします。 |
ステップ 6 | copy running-config startup-config 例: switch(config-if)# copy running-config startup-config | (任意)
リブートおよびリスタート時に実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーして、変更を継続的に保存します。 |
次の例は、ポート チャネルの LACP グレースフル コンバージェンスをディセーブルにする方法を示したものです。
switch# configure terminal switch(config) # interface port-channel 1 switch(config-if) # shutdown switch(config-if) # no lacp graceful-convergence switch(config-if) # no shutdown switch(config-if) #
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | interface port-channel number 例: switch(config)# interface port-channel 1 switch(config) # | 設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 | shutdown 例: switch(config-if)# shutdown switch(config-if) # | ポート チャネルを管理シャットダウンします。 |
ステップ 4 | lacp graceful-convergence 例: switch(config-if)# lacp graceful-convergence switch(config-if) # | 指定したポート チャネルの LACP グレースフル コンバージェンスをイネーブルにします。 |
ステップ 5 | no shutdown 例: switch(config-if)# no shutdown switch(config-if) # | ポート チャネルを管理上のアップ状態にします。 |
ステップ 6 | copy running-config startup-config 例: switch(config-if)# copy running-config startup-config | (任意)
リブートおよびリスタート時に実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーして、変更を継続的に保存します。 |
次の例は、ポート チャネルの LACP グレースフル コンバージェンスをディセーブルにする方法を示したものです。
switch# configure terminal switch(config) # interface port-channel 1 switch(config-if) # shutdown switch(config-if) # lacp graceful-convergence switch(config-if) # no shutdown switch(config-if) #
次のコマンドを使用すると、ポート チャネルの設定情報を確認できます。
コマンド |
目的 |
---|---|
show interface port channel chennal-number |
ポート チャネル インターフェイスのステータスを表示します。 |
show feature |
イネーブルにされた機能を表示します。 |
show resource |
システムで現在利用可能なリソースの数を表示します。 |
show lacp {counters | interface typeslot/port | neighbor | port-channel | system-identifier} |
LACP 情報を表示します。 |
show port-channel compatibility-parameters |
ポート チャネルに追加するためにメンバ ポート間で同じにするパラメータを表示します。 |
show port-channel database [interface port-channel channel-number] |
1 つ以上のポート チャネル インターフェイスの集約状態を表示します。 |
show port-channel summary |
ポート チャネル インターフェイスの概要を表示します。 |
show port-channel traffic |
ポート チャネルのトラフィック統計情報を表示します。 |
show port-channel usage |
使用済みおよび未使用のチャネル番号の範囲を表示します。 |
show port-channel database |
現在実行中のポート チャネル機能に関する情報を表示します。 |
show port-channel load-balance |
ポート チャネルによるロードバランシングについての情報を表示します。 |
(注) | ポート チャネル内にポートが 1 つしかない場合などには、一部のトラフィック フローはハッシュの対象になりません。 |
ロードバランシング発信ポート ID を表示する場合は、次のいずれかの操作を実行します。
コマンド |
目的 |
---|---|
switch# show port-channel load-balance forwarding-path interface port-channel port-channel-idvlan vlan-id dst-ip src-ip dst-mac src-mac l4-src-port port-id l4-dst-port port-id |
発信ポート ID を表示します。 |
次に、ロードバランシング発信ポート ID を表示する例を示します。
switch# show port-channel load-balance forwarding-path interface port-channel 10 vlan 1 dst-ip 1.225.225.225 src-ip 1.1.10.10 src-mac aa:bb:cc:dd:ee:ff l4-src-port 0 l4-dst-port 1 Missing params will be substituted by 0's. Load-balance Algorithm on switch: source-dest-port crc8_hash:204 Outgoing port id: Ethernet 1/1 Param(s) used to calculate load balance: dst-port: 0 src-port: 0 dst-ip: 1.225.225.225 src-ip: 1.1.10.10 dst-mac: 0000.0000.0000 src-mac: aabb.ccdd.eeff
機能名 |
リリース |
機能情報 |
---|---|---|
最少リンク数 |
6.0(2)N1(2) |
この機能が導入されました。 |
LACP short-timeout |
7.3(0)N1(1) |
この機能が導入されました。 |