新機能および変更された機能に関する情報

このドキュメントでは、特定の Cisco スイッチにインストールされている 2 つのイメージのいずれかから起動する手順について説明します。次の表は、この最新リリースまでのガイドでの主な変更点の概要を示したものです。

表 1. このマニュアルの新機能と変更情報

機能

説明

このマニュアルの初版

このマニュアルの初版

マルチイメージを使用したスイッチの起動について

Cisco APIC Release 4.1 (2) 以降では、特定の Cisco スイッチで、工場出荷時に 2 つのイメージをロードできるようになりました。

  • 現在の Cisco ACI または NX-OS イメージ

  • 他の OS タイプの長期イメージ

この機能をサポートしているスイッチのリストについては、マルチイメージでの起動をサポートするスイッチ を参照してください。

たとえば、工場出荷時に次の 2 つのイメージをロードしておくことができます。

  • 最初のイメージ: 現在の Cisco ACI イメージ

  • 2 番目のイメージ: 長期 NX-OS イメージ

または、次の 2 つのイメージを工場出荷時にロードすることもできます。

  • 最初のイメージ: 現在の NX-OS イメージ

  • 2 番目のイメージ: 長期 Cisco ACI イメージ

マルチイメージでの起動をサポートするスイッチ にリストされているスイッチを注文し、そのスイッチに現在の Cisco ACI または NX-OS イメージをロードするようにリクエストした場合、他の OS タイプの最新の長期リリースも、工場出荷時に自動的にそのスイッチにロードされます。これらの手順では、シスコスイッチのこれら2つのイメージのいずれかから起動する手順について説明します。


（注）  

スイッチのブートフラッシュをフォーマットしないでください。マルチイメージ セットアップの一部として工場でインストールされたイメージが両方とも消去されるからです。

マルチイメージでの起動をサポートするスイッチ

次のスイッチは、マルチイメージで起動する機能をサポートしています。

  • Cisco Nexus 93180YC-EX スイッチ

  • Cisco Nexus 93108TC-EX スイッチ

  • Cisco Nexus 93180YC-FX スイッチ

  • Cisco Nexus 93108TC-FX スイッチ

  • Cisco Nexus 9364C 固定スパインスイッチ

  • Cisco Nexus 9348GC-FXP スイッチ

  • Cisco Nexus 9336C-FX2 スイッチ

  • Cisco Nexus 93240YC-FX2 スイッチ

ライセンス ファイルの保存

長期 ACI イメージを起動する場合に、NX-OS プラットフォームに事前インストールされたライセンスがすでにインストールされているときには、ライセンス ファイルをコピーして最初に保存する必要があります。その場合は、NX-OS 環境に戻らなければなりません。

手順

ステップ 1

bootflash ディレクトリでライセンス ファイルを見つけます。 

switch# dir bootflash:

例:

switch# dir bootflash:
       4096    Jun 27 22:48:33 2019  .rpmstore/
       4096    Jun 27 22:43:56 2019  .swtam/
 1777998029    Jun 27 22:47:17 2019  aci-n9000-dk9.14.1.2g.bin
        592    Jun 27 22:37:02 2019  bios_daemon.dbg
       4096    Jun 27 22:26:25 2019  home/
       4096    Jun 27 22:28:38 2019  lost+found/
  168951015    Jun 27 22:26:22 2019  n9000-epld.9.2.3.img
 1335985152    Jun 27 22:26:05 2019  nxos.9.2.3.bin
     887850    Jun 27 22:48:04 2019  nxos.CSCvo71854-n9k_ALL-1.0.0-9.2.3.lib32_n9000.rpm
        670    Jun 27 22:50:03 2019 license_FDO23180PXU_26.lic
          0    Jun 27 22:44:21 2019  platform-sdk.cmd
       4096    Jun 27 22:44:17 2019  scripts/
       4096    Jun 27 22:44:08 2019  virtual-instance/
ステップ 2

(オプション) プレインストールされているライセンスの情報を確認します。

switch# show license usage detail

例:

switch# show license usage detail
Feature                     Inst      Used Expiry      Grace Period Errors
-------------------------------------------------------------------------------
ACI-STRG                    No           0             not started  
ACI-AD-GF                   No           0             not started  
ACI-AD-XF                   No           0             not started  
ACI-ES-GF                   No           0             not started  
ACI-ES-XF                   No           0             not started  
ACI-SEC-GF                  No           0             not started  
ACI-SEC-XF                  No           0             not started  
ACI-SEC-XM                  No           0             not started  
N9K_LIC_1G                  No           0             not started  
VPN_FABRIC                  No           0             not started  
NXOS_OE_PKG                 No           0             not started  
FCOE_NPV_PKG                No           0             not started  
SECURITY_PKG                Yes          0 never       not started  
N9K_UPG_EX_10G              No           0             not started  
TP_SERVICES_PKG             No           0             not started  
NXOS_ADVANTAGE_GF           No           0             not started  
NXOS_ADVANTAGE_M4           No           0             not started  
NXOS_ADVANTAGE_XF           Yes          0 never       not started  
NXOS_ESSENTIALS_GF          No           0             not started  
NXOS_ESSENTIALS_M4          No           0             not started  
NXOS_ESSENTIALS_XF          No           0             not started  
SAN_ENTERPRISE_PKG          Yes          0 never       not started  
PORT_ACTIVATION_PKG         No           0             not started  
NETWORK_SERVICES_PKG        No           0             not started  
NEXUS_24PORT_LICENSE        No           0             not started  
NXOS_ADVANTAGE_M8-16        No           0             not started  
NXOS_ESSENTIALS_M8-16       No           0             not started  
FC_PORT_ACTIVATION_PKG      Yes(48)      0 never       not started  
NEXUS_24PORTEX_UPGRADE      No           0             not started  
NEXUS_24PORTFX_UPGRADE      No           0             not started  
HW_STREAMING_TELEMETRY_PKG  No           0             not started  
LAN_ENTERPRISE_SERVICES_PKG No           0             not started
ステップ 3

ライセンス ファイルを TFTP サーバにアップロードします。

switch# copy license-file tftp tftp-ip-addr

例:

switch# copy bootflash:license_FDO23180PXU_26.lic tftp 10.1.1.3
ステップ 4

必要に応じて、ライセンス ファイルをダウンロードしてコピーし直します。

  1. ライセンス ファイルをコピーし直します。

    switch# copy tftp:// tftp-ip-addr/license-filebootflash:

    例:

    switch# copy tftp://10.1.1.3/license_FDO23180PXU_26.lic bootflash:

  2. ライセンス ファイルをインストールします。

    switch# install license bootflash: license-file

    例:

    switch# install license bootflash:license_FDO23180PXU_26.lic
Installing license .....done

  3. ライセンス ファイルが正しくインストールされていることを確認します。

    switch# show license usage detail

    例:

    switch# show license usage detail
Feature                     Inst      Used Expiry      Grace Period Errors
-------------------------------------------------------------------------------
ACI-STRG                    No           0             not started  
ACI-AD-GF                   No           0             not started  
ACI-AD-XF                   No           0             not started  
ACI-ES-GF                   No           0             not started  
ACI-ES-XF                   No           0             not started  
ACI-SEC-GF                  No           0             not started  
ACI-SEC-XF                  No           0             not started  
ACI-SEC-XM                  No           0             not started  
N9K_LIC_1G                  No           0             not started  
VPN_FABRIC                  No           0             not started  
NXOS_OE_PKG                 No           0             not started  
FCOE_NPV_PKG                No           0             not started  
SECURITY_PKG                Yes          0 never       not started  
N9K_UPG_EX_10G              No           0             not started  
TP_SERVICES_PKG             No           0             not started  
NXOS_ADVANTAGE_GF           No           0             not started  
NXOS_ADVANTAGE_M4           No           0             not started  
NXOS_ADVANTAGE_XF           Yes          0 never       not started  
NXOS_ESSENTIALS_GF          No           0             not started  
NXOS_ESSENTIALS_M4          No           0             not started  
NXOS_ESSENTIALS_XF          No           0             not started  
SAN_ENTERPRISE_PKG          Yes          0 never       not started  
PORT_ACTIVATION_PKG         No           0             not started  
NETWORK_SERVICES_PKG        No           0             not started  
NEXUS_24PORT_LICENSE        No           0             not started  
NXOS_ADVANTAGE_M8-16        No           0             not started  
NXOS_ESSENTIALS_M8-16       No           0             not started  
FC_PORT_ACTIVATION_PKG      Yes(48)      0 never       not started  
NEXUS_24PORTEX_UPGRADE      No           0             not started  
NEXUS_24PORTFX_UPGRADE      No           0             not started  
HW_STREAMING_TELEMETRY_PKG  No           0             not started  
LAN_ENTERPRISE_SERVICES_PKG No           0             not started

マルチイメージを使用したスイッチのブート

次の手順では、スイッチに工場出荷時にインストールされているイメージのいずれかを使用してスイッチを起動する方法について説明します。

手順

  コマンドまたはアクション 目的
ステップ 1

アクティブなスーパーバイザ モジュールのコンソール ポートで端末セッションを確立します。

—

（注）   
US キーマップ以外のキーマップを使用している場合は、ブレイク シーケンスの生成のためのキー シーケンスを押しても動作しない可能性があります。この場合、ご使用の端末を US キーマップに設定することを推奨します。キーボード マッピングのため、Ctrl-] の代わりに Ctrl-C を入力できます。
ステップ 2

SSH または端末エミュレータを使用してコンソール ポートにアクセスする場合は、ステップ 6に進みます。

—

ステップ 3

Telnet を使用してコンソール ポートにアクセスする場合、Ctrl-] （右角カッコ）を押して、Telnet エスケープ シーケンスと競合しないようにします。

例:

switch login: Ctrl-]

—

（注）   
Cisco NX-OS ログイン プロンプトがそのままの状態で、Telnet プロンプトが表示されない場合は、手順 6 に進みます。
ステップ 4

Telnet プロンプトが表示される場合は、Telnet エスケープ シーケンスを Ctrl-]（右角カッコ）以外の文字シーケンスに変更します。

例:

telnet> set escape ^\
Escape Character is 'CTRL+\'

次に、Microsoft Telnet で Ctrl+\ をエスケープ キー シーケンスとして設定する例を示します。

（注）   
Cisco NX-OS ログイン プロンプトがそのままの状態で、Telnet プロンプトが表示されない場合は、手順 6 に進みます。
ステップ 5

Enter を 1 回または複数回押して Cisco NX-OS ログイン プロンプトに戻ります。

例:

telnet> <Enter>
switch login:

—

ステップ 6

デバイスの電源を一度切ってから再投入します。

—

ステップ 7

Ctrl-C を押して、ローダー > プロンプトにアクセスします。

例:

Ctrl-C
loader>

—

ステップ 8

ローダー cmdline recoverymode=1

例:


loader> cmdline recoverymode=1

リカバリ モードに切り替えます。

ステップ 9

ローダー> dir

例:

loader> dir
bootflash::  
 
  lost+found
  nxos.7.0.3.I7.3.bin
  aci-n9000-dk9.14.1.2g.bin
  auto-k
  disk_log.txt
  mem_log.txt
  auto-s
  CpuUsage.Log
  lxc
  libmon.logs
  diag_bootup

2 つのイメージがブートフラッシュに存在することを確認します。

次の出力例では、次のイメージが表示されています。

  • 最初のイメージ: 現在の Cisco ACI イメージ (aci-n9000-dk9.14.1.2g.bin)

  • 2 番目のイメージ: 長期間の NX OS イメージ (nxos.7.0.3.I7.3.bin)

マルチイメージを使用したスイッチの起動について で説明したように、現在の NX OS イメージを最初のイメージとして使用し、長期間の Cisco ACI イメージを 2 番目のイメージとしてスイッチを設定することもできます。

ステップ 10

ローダー > boot イメージファイル

例:

loader> boot nxos.7.0.3.I7.3.bin 

Abort Power On Auto Provisioning [yes - continue with normal setup, skip - bypass password 
and basic configuration, no - continue with Power On Auto Provisioning] (yes/skip/no)[no]:

ブートフラッシュの 2 つのイメージのいずれかを使用して起動します。NX-OS イメージを使用したブート シーケンスの例を示します。これにより、NX-OS のスタートアップ コンフィギュレーションが表示されます。ここから、必要に応じて、NX-OS 環境を設定します。

ステップ 11

スイッチにログインします。

例:

switch login:
switch#

—
ステップ 12

switch# show version

例:

switch# show version | i NXOS
  NXOS: version 7.0(3)I7(3)
  NXOS image file is: bootflash:///nxos.7.0.3.I7.3.bin
  NXOS compile time:  2/12/2018 13:00:00 [02/12/2018 19:13:48]

ブートフラッシュの正しいイメージにブートしたことを確認します。
ステップ 13

switch# reload

例:

switch# reload

他のイメージをブートする場合は、スイッチをリブートします。
ステップ 14

ローダー> dir

例:

loader> dir
bootflash::  
 
  lost+found
  nxos.7.0.3.I7.3.bin
  aci-n9000-dk9.14.1.2g.bin
  auto-k
  disk_log.txt
  mem_log.txt
  auto-s
  CpuUsage.Log
  lxc
  libmon.logs
  diag_bootup

ブートフラッシュに存在する他のイメージを見つけます。
ステップ 15

ローダー> boot イメージファイル

例:

loader> boot aci-n9000-dk9.14.1.2g.bin 

User Access Verification

(none) login:

ブートフラッシュで他のイメージを使用してブートします。この例では、ACI イメージを使用したブート シーケンスを示します。これにより、ACI プロンプトが表示されます。