この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
(注) この章の内容は、特に指定がない限り、すべての Catalyst 6500 シリーズ スイッチに当てはまります。
この章では、Catalyst 6500 シリーズ スイッチのハードウェア インストレーションのトラブルシューティングについて説明します。内容は次のとおりです。
• 「はじめに」
システムに問題が生じた場合は、この章の内容を参考にして原因を特定してください。初回の起動時に生じる問題の多くは、スイッチング モジュールがバックプレーンから外れかかっていたり、電源装置が電源コード コネクタに接続されていないといったことが原因です。初回の起動時に動作温度が最大許容レベルを超えることはほとんどありません。このような状態が生じるのは、長時間にわたり稼動した場合がほとんどです。長時間のモニタリング機能には、DC 出力電圧の問題を個別に報告する機能も含まれています。
(注) この章で取り上げるのは、シャーシ コンポーネントのハードウェアに関するトラブルシューティングだけです。モジュール固有の情報については、『Catalyst 6500 Series Switch Module Installation Guide』を参照してください。
システムの初回の起動が完了したら、次のことを確認してください。
• スーパーバイザ エンジンおよびすべてのスイッチング モジュールが、各スロットに正しく搭載され、問題なく初期化されている。
上記のいずれかに問題がある場合は、この章に記載されている手順で問題箇所を特定し、可能であればその問題を解決してください。上記の条件がすべて整っており、ハードウェアのインストレーションに問題がない場合は、『Catalyst 6500 Series Switch Software Configuration Guide』、『Catalyst 6500 Series Switch Cisco IOS Software Configuration Guide』、『Catalyst 6500 Series Switch Command Reference』、または『Catalyst 6500 Series Switch Cisco IOS Command Reference』を参照して、ソフトウェアのトラブルシューティングを行ってください。また、ハードウェア サポート情報およびソフトウェア注意事項に関しては該当するソフトウェア リリース ノートを参照してください。
システムのトラブルシューティングで重要なのは、問題を特定のシステム コンポーネントに絞り込むことです。まず、 システムの現状 と 本来あるべき状態 を比較します。起動の問題はたいてい 1 つのコンポーネントに原因があるため、システムの一つ一つのコンポーネントのトラブルシューティングを行うより、問題をサブシステムのレベルまで切り分ける方が効率的です。
• ファン アセンブリ:シャーシのファン アセンブリは、システム電源がオンのときは必ず作動していなければなりません。FAN STATUS LED がグリーンに点灯していて、ファン アセンブリの作動音が聞こえることを確認します。FAN STATUS LED がレッドに点灯している場合、ファン アセンブリのうち少なくとも 1 つが作動していないことを示しています。ファン アセンブリが正常に作動していない場合は、すぐに製品を購入された代理店に連絡してください(「代理店への連絡」 を参照)。初回の起動時にファン アセンブリが正常に作動しない場合には、ユーザ側で可能なインストレーション調整はありません。
• スーパーバイザ エンジン:スーパーバイザ エンジンにはシステム オペレーティング ソフトウェアが実装されているので、システム ソフトウェアに問題があるかどうかを確認します。スーパーバイザ エンジンの STATUS LED で、スーパーバイザ エンジンがスイッチング モジュールを初期化できるかどうかがわかります。
冗長スーパーバイザ エンジンが搭載されている場合は、『 Catalyst 6500 Series Switch Software Configuration Guide 』または『 Catalyst 6500 Series Switch Cisco IOS Software Configuration Guide 』で、冗長スーパーバイザ エンジンをオンラインにする手順およびソフトウェア イメージの処理手順を参照してください。
• スイッチング モジュール:モジュールがスーパーバイザ エンジンによって初期化されたかどうかは、各スイッチング モジュールの STATUS LED で判断します。バックプレーンでの装着が不完全なスイッチング モジュールがあると、システムは停止します。
起動シーケンスにおけるシステムの状態は、すべて LED に表示されます。LED を確認することにより、起動シーケンスのどの時点でどの箇所に障害が発生したかを判断できます。
ステップ 1 電源装置のスイッチをオンにします。システム ファン アセンブリの作動音がすぐに聞こえます。
• 作動音が聞こえない場合は、「電源装置のトラブルシューティング」を参照してください。
• 電源装置が正常に動作していて、ファン アセンブリが故障していると判断される場合は、購入された代理店に連絡してください。
• 初回の起動時にファン アセンブリが正常に作動しない場合には、ユーザ側で可能なインストレーション調整はありません。ファン アセンブリを交換する場合には、「ファン トレイの取り外しおよび取り付け」を参照してください。
ステップ 2 スーパーバイザ エンジンの各 LED は、次のように点灯します。
• STATUS LED は 1 回オレンジに点滅し、起動診断テストの進行中はオレンジに点灯したままとなります。モジュールが動作状態(オンライン)になると、グリーンに点灯します。システム ソフトウェアによる起動で障害が発生した場合、STATUS LED はオレンジに点灯したままになります。
• すべてのシャーシ環境モニタがシステムに問題がないと報告すると、SYSTEM LED がグリーンに点灯します。環境モニタが 1 つでも問題を報告すると、SYSTEM LED はオレンジまたはレッドに点灯します。
• ACTIVE LED がグリーンに点灯している場合は、スーパーバイザ エンジンが動作可能であり、アクティブであることを示しています。スーパーバイザ エンジンがスタンバイ モードである場合、ACTIVE LED はオレンジに点灯します。
• 各 LINK LED は 1 回オレンジに点滅したあと、起動診断テストの進行中はオレンジに点灯したままとなります。モジュールが動作状態(オンライン)になると、グリーンに点灯します。信号が検出されない場合、LINK LED は消灯します。ポートに異常があると、LINK LED はオレンジに点滅します。
スーパーバイザ エンジンの前面パネル上のいずれかの LED がレッドまたはオレンジに点灯している場合は、「モジュールのトラブルシューティング」を参照してください。
冗長スーパーバイザ エンジンが搭載されている場合は、『 Catalyst 6500 Series Switch Software Configuration Guide 』または『 Catalyst 6500 Series Switch Cisco IOS Software Configuration Guide』 で、冗長スーパーバイザ エンジンをオンラインにする手順およびソフトウェア イメージの処理手順を参照してください。
スーパーバイザ エンジンの LED の詳細は、『 Catalyst 6500 Series Switch Module Installation Guide 』を参照してください。
ステップ 3 スーパーバイザ エンジンの初期化が完了したら、スーパーバイザ エンジンおよび各スイッチング モジュールの STATUS LED がグリーンに点灯していることを確認してください。
STATUS LED は、スーパーバイザ エンジンまたはスイッチング モジュールが電力の供給を受けていること、スーパーバイザ エンジンがこれらを認識していること、および保存されているフラッシュ コードのバージョンが有効であることを表しています。この LED は、スイッチング モジュール上の各インターフェイスの状態を示すものではありません。STATUS LED がレッドまたはオレンジの場合は「モジュールのトラブルシューティング」を参照してください。
ステップ 4 起動情報およびシステム バナーが起動時に表示されない場合は、『 Catalyst 6500 Series Switch Module Installation Guide 』を参照して、端末が正しく設定され、スーパーバイザ エンジンのコンソール ポートに正しく接続されているかどうかを確認してください。
電源スイッチをオンにしても INPUT OK LED が点灯しない場合には、次の手順で電源サブシステムに問題がないか確認します。
ステップ 1 電源装置の INPUT OK LED がグリーンに点灯していることを確認します。
• INPUT OK LED がグリーンに点灯している場合は、AC 電源または DC 電源が正常で、電源装置は動作しています。
• INPUT OK LED が点灯しない場合は、まず、電源装置がシャーシの奥まで完全に収まっていることを確認します。電源スイッチをオフにし、非脱落型ネジを締めてから、電源スイッチをオンにします。
• それでも INPUT OK LED が点灯しない場合は、AC 電源または DC 電源、または電源コードに問題がある可能性があります。
• スイッチの電源をオフにし、電源コードを別の電源(ある場合)に接続し、電源をオンにします。
• INPUT OK LED がグリーンに点灯した場合、最初の電源に問題があることを示しています。
• 新しい電源に電源装置を接続しても INPUT OK LED が点灯しない場合は、電源コードを交換し、電源スイッチをオンにします。
• これで INPUT OK LED が点灯した場合は、最初の電源コードを返品し、交換してください。
この装置に複数の電源コードがある場合は、電源装置ごとにステップ 1 を繰り返してください。
新しい電源コードを使用して別の電源にスイッチを接続しても INPUT OK LED が点灯しない場合は、電源装置が故障している可能性があります。
2 番めの電源装置が使用できる場合は、その電源装置を 2 番めの電源装置ベイに取り付け、製品を購入された代理店に連絡してください。
ステップ 2 2 番めの(冗長)電源装置を備えている場合は、この電源装置に対してステップ 1 を繰り返してください。
問題を解決できない場合、または電源装置かバックプレーン コネクタに問題があると判断される場合は、「代理店への連絡」を参照してください。
ステップ 1 ファン アセンブリ上の FAN STATUS LED がグリーンに点灯していることを確認します。
FAN STATUS LED がグリーンに点灯しない場合は、「システム コンポーネント レベルの問題解決」を参照して、電源サブシステムが正しく機能しているかどうかを確認してください。
ステップ 2 FAN STATUS LED がレッドに点灯しているかどうかを確認します。FAN STATUS LED がレッドに点灯している場合、ファン アセンブリがバックプレーンに装着されていないか、または故障しています。
• ファン アセンブリを正しく確実に装着するには、非脱落型ネジを緩めてファン アセンブリを取り外してから、もう一度取り付けます。
• FAN STATUS LED がレッドのままである場合、システムが個別ファンの異常を検出しています。製品を購入された代理店に連絡してください。
次の手順で、スーパーバイザ エンジンまたはスイッチング モジュールの問題を特定します。
ステップ 1 すべての STATUS LED が点灯しているかどうかを確認します。
ステップ 2 スーパーバイザ エンジンまたはスイッチング モジュールの STATUS LED で、レッドに点灯しているもの、または点灯しないものがある場合は、モジュールがスロットから外れている可能性があります。両方のイジェクト レバーがシャーシの背面と 90 度になるようにしてモジュールを取り付け直してください。モジュール前面パネルの左右にある非脱落型ネジを締めて、システムを再起動します。
STATUS LED では、メジャーおよびマイナーの 2 種類のアラームを表示できます。メジャー アラームは、システムのシャットダウンにつながる致命的な問題を示します。マイナー アラームは情報提供のみを目的としています。対処方法が実施されない場合に致命的となる問題を通知します。
過熱状態を示すアラーム(メジャーまたはマイナー)がシステムに表示されると、5 分間に何らかの措置(モジュールのリセットまたはシャットダウンなど)を行わないと、アラームはキャンセルされません。この 5 分間に温度がアラームしきい値より 5°C(41°F)低くなると、アラームはキャンセルされます。
表 E-1 に、スーパーバイザ エンジンおよびスイッチング モジュールの環境指標を示します。
(注) スーパーバイザ エンジンの SYSTEM LED を含めた LED に関する詳細については、『Catalyst 6500 Series Switch Module Installation Guide』を参照してください。
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スーパーバイザ エンジンの温度センサがメジャーしきい値を超える1 |
Syslog メッセージおよび SNMP トラップが生成されます。 冗長である場合、システムは冗長スーパーバイザ エンジンおよびアクティブなスーパーバイザ エンジンをシャットダウンにします。 |
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Syslog メッセージおよび SNMP トラップが生成されます。 |
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1.温度センサは、ドーター カードを含めた重要なスーパーバイザ エンジン コンポーネントを監視します。 2.STATUS LED は、スーパーバイザ エンジンおよびすべてのモジュールの前面パネル上で表示されます。 3.STATUS LED は、障害が発生したスーパーバイザ エンジン上ではレッドです。冗長スーパーバイザ エンジンがない場合、SYSTEM LED もレッドです。 |
『 Catalyst 6500 Series Switch Software Configuration Guide 』、『 Catalyst 6500 Series Switch Cisco IOS Software Configuration Guide 』、『Catalyst 6500 Series Switch Command Reference』、または『Catalyst 6500 Series Switch Cisco IOS Command Reference』を参照して、インターフェイスを設定し、イネーブルにしてください。インターフェイスが再び初期化されると、モジュールの STATUS LED はグリーンに点灯します。
起動時の問題が解消されない場合は、「代理店への連絡」を参照してください。
この章で説明されているトラブルシューティングの手順を行っても起動に関する問題を解決できない場合は、代理店に連絡して、サポートや詳細な手順の説明を依頼してください。担当者ができる限りすばやいサポートを行えるように、連絡する前に次の情報を用意してください。
• シャーシのシリアル番号(シャーシの背面パネルの右側にあるラベルに記載されています)