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目次
この章の内容は、次のとおりです。
仮想ポート チャネル(vPC)機能により、ホストから 2 つのファブリック エクステンダ(FEX)へのデュアル ホーム接続または FEX から 2 つのスイッチへのデュアルホーム接続が可能になります。 拡張 vPC 機能、つまり、2 レイヤ vPC により、次の図のように 2 つのデュアル ホーミング トポロジを同時に組み合わせることができます。
拡張 vPCs では、ホストから FEX、および FEX からスイッチへのパスがアクティブとなり、使用可能なすべてのパスがアクティブとなり、イーサネット トラフィックを伝送し、使用可能な帯域幅を最大限に活用し、両方のレベルで冗長性を提供します。
vPC については、仮想ポート チャネルの設定を参照してください。
拡張 vPC は、Cisco Nexus デバイスでサポートされます。
すべての Cisco Nexus ファブリック エクステンダは、拡張 vPC と組み合わせて使用できます。
拡張 vPC は、スイッチでレイヤ 3 機能と互換性があります。
拡張 vPC では、次のトポロジをサポートしています。
拡張 vPC は次のトポロジをサポートしていません。
拡張 vPC のスケーラビリティは、デュアルホーム接続 FEX トポロジのスケーラビリティと似ています。
各 Cisco Nexus デバイスは、最大 24 台の FEX(レイヤ 2 設定またはレイヤ 3 設定あり)をサポートしています。 デュアルホーム接続 FEX トポロジでは、拡張 vPC の場合のように各 FEX は 2 つのスイッチによって管理されるため、ペアも同時に 24 台の FEX をサポートします。
拡張 vPC トポロジにより、次のシナリオで説明しているシステム コンポーネントおよびリンクの障害の高レベルの復元力が実現します。
次の表に、この機能のライセンス要件を示します。
製品 | ライセンス要件 |
---|---|
Cisco NX-OS |
この機能にはライセンスは不要です。 ライセンス パッケージに含まれていない機能はすべて Cisco NX-OS システム イメージにバンドルされており、追加費用は一切発生しません。 NX-OS ライセンス方式の詳細については、『Cisco NX-OS Licensing Guide』を参照してください。 |
拡張 vPC 設定は、2 つの標準 vPC 設定(ホストから 2 つの FEX へのデュアルホーム接続と FEX から 2 つのスイッチへのデュアルホーム接続)の組み合わせで構成されています。 ここでは、必要な設定作業について説明しますが、この 2 つの標準設定の詳細な手順については、このマニュアルの「仮想ポート チャネルの設定」に記述されています。
拡張 vPC を設定するには、次の手順を実行します。 特に明記されていない限り、各ステップの手順は仮想ポート チャネルの設定に記載されています。
(注) |
両方のスイッチで設定を繰り返す必要がある手順では、設定の同期(config-sync)機能を使用すると、1 つのスイッチを設定し、その設定が自動的にピア スイッチに同期されるようにすることができます。 設定の同期の詳細については、デバイスの『Operations Guide』を参照してください。 |
vPC を使用し始める前に、同じ vPC ドメインの 2 つのピア スイッチでは、両方のスイッチで vPC トポロジの設定に互換性があるかについて確認するため、設定情報がやり取りされます。 設定不一致の場合の影響の重大度によって、一部の設定パラメータはタイプ 1 整合性検査パラメータと見なされ、一部はタイプ 2 と見なされます。
タイプ 1 パラメータで不一致が見つかると、両方のピア スイッチで vPC ポート上の VLAN が停止されます。 タイプ 2 パラメータで不一致が見つかると、警告の Syslog メッセージが生成されますが、vPC はアップ状態で実行中のままです。
(注) |
拡張 vPCs では、グレースフル整合性検査はサポートされていません。 |
拡張 vPCs のグローバル コンフィギュレーション パラメータに対する整合性検査は、デュアルホーム接続 FEX トポロジに対するものと同じであり、デュアルホーム接続 FEX のマニュアルに記載されています。 グローバル整合性検査に加え、拡張 vPCs では、ここで説明されている作業によるインターフェイス レベルの検査が必要です。
次のコマンドを使用して、拡張 vPC の設定と整合性を確認します。
コマンド | 目的 |
---|---|
switch# show feature |
vPC がイネーブルになっているかどうかを表示します。 |
switch# show running-config vpc |
vPC の実行コンフィギュレーションの情報を表示します。 |
switch# show vpc brief |
vPC に関する簡単な情報を表示します。 |
switch(config)# show vpc consistency-parameters global |
すべての vPC インターフェイス全体で一貫している必要がある vPC グローバル パラメータのステータスを表示します。 |
switch(config)# show vpc consistency-parameters interface port-channel channel-number |
vPC デバイス全体で一貫している必要がある特定のポート チャネルのステータスを表示します。 |
これらのコマンドからの出力フィールドの詳細については、デバイスの『Command Reference』を参照してください。
拡張 vPC の両方のスイッチでは、FEX へのデュアルホーム接続の同じポート チャネル番号を使用する必要があります。 異なるポート チャネル番号を使用すると、両方のスイッチでポート チャネルとそのメンバ ポートが停止されます。
次の例は、2 つのスイッチ間でポート チャネル番号設定の整合性を確認する方法を示しています。 次の例では、ポート チャネル番号設定が不整合であるため、メンバ ポートは停止されます。
switch-1# show running-config interface Ethernet110/1/1, Ethernet111/1/1 !Command: show running-config interface Ethernet110/1/1, Ethernet111/1/1 !Time: Sun Aug 28 03:38:23 2011 version 5.1(3)N1(1) interface Ethernet110/1/1 channel-group 102 interface Ethernet111/1/1 channel-group 102 switch-2# show running-config interface Ethernet110/1/1, Ethernet111/1/1 !Command: show running-config interface Ethernet110/1/1, Ethernet111/1/1 !Time: Sun Aug 28 03:38:23 2011 version 5.1(3)N1(1) interface Ethernet110/1/1 channel-group 101 interface Ethernet111/1/1 channel-group 101 switch-1# show interface Ethernet110/1/1 Ethernet110/1/1 is down (suspended by vpc) Hardware: 100/1000 Ethernet, address: 7081.0500.2402 (bia 7081.0500.2402) MTU 1500 bytes, BW 1000000 Kbit, DLY 10 usec [...] switch-2# show interface Ethernet110/1/1 Ethernet110/1/1 is down (suspended by vpc) Hardware: 100/1000 Ethernet, address: 7081.0500.2402 (bia 7081.0500.2402) MTU 1500 bytes, BW 1000000 Kbit, DLY 10 usec [...]
2 つのスイッチ間に共通のポート チャネル メンバが少なくとも 1 つあれば、FEX からスイッチ ペアへのポート チャネルはアップし、動作します。 1 つのスイッチでのみポート チャネルが割り当てられている FEX インターフェイスは停止されます。
次の例は、vPC の共通のメンバ ポートを確認する方法を示しています。 次の例では、vPC は両方のスイッチに共通していない 1 つのチャネル メンバを使用して設定されています。 そのメンバ ポートはシャットダウンとして示され、詳細な検査でメンバが vPC によって停止されていることが示されます。 このセッション部分では、各スイッチでポート チャネルが設定され、最初のスイッチに追加ポートがあります。
switch-1(config)# interface ethernet 110/1/3, ethernet 111/1/3 switch-1(config-if)# channel-group 101 switch-1(config-if)# interface port-channel 101 switch-1(config-if)# switchport access vlan 20 switch-2(config)# interface ethernet 110/1/3 switch-2(config-if)# channel-group 101 switch-2(config-if)# interface port-channel 101 switch-2(config-if)# switchport access vlan 20
このセッション部分では、追加ポートはダウン状態であると示され、ポート詳細の表示にポートが vPC によって停止されていることが示されます。
switch-1# show port-channel summary Flags: D - Down P - Up in port-channel (members) I - Individual H - Hot-standby (LACP only) s - Suspended r - Module-removed S - Switched R - Routed U - Up (port-channel) M - Not in use. Min-links not met -------------------------------------------------------------------------------- Group Port- Type Protocol Member Ports Channel -------------------------------------------------------------------------------- 1 Po1(SU) Eth LACP Eth1/1(P) Eth1/2(P) [...] 101 Po101(SU) Eth NONE Eth110/1/3(P) Eth111/1/3(D) switch-1# show interface ethernet 111/1/3 Ethernet111/1/3 is down (suspended by vpc) Hardware: 100/1000 Ethernet, address: 7081.0500.2582 (bia 7081.0500.2582) MTU 1500 bytes, BW 1000000 Kbit, DLY 10 usec reliability 255/255, txload 1/255, rxload 1/255
vPC の場合、ポート チャネル インターフェイス設定でポート モードおよび共有 VLAN の整合性をとるようにする必要があります。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
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ステップ 1 | show vpc consistency-parameters port-channel channel-number 例: switch# show vpc consistency-parameters interface port-channel 101 switch(config)# |
指定したポート チャネルの場合、vPC デバイス全体で一貫している必要があるステータス情報を表示します。 |
次の例は、vPC の 2 つのピア間でのインターフェイス設定も比較を表示する方法を示しています。 この場合、VLAN 10 が両方のピアで許可されていますが、ポート モードが一致しないため、VLAN は停止されます。
switch-1# show vpc consistency-parameters interface port-channel 101 Legend: Type 1 : vPC will be suspended in case of mismatch Name Type Local Value Peer Value ------------- ---- ---------------------- ----------------------- mode 1 on on Speed 1 1000 Mb/s 1000 Mb/s Duplex 1 full full Port Mode 1 access trunk MTU 1 1500 1500 Admin port mode 1 Shut Lan 1 No No vPC+ Switch-id 1 3000 3000 Allowed VLANs - 10 1-57,61-3967,4048-4093 Local suspended VLANs - 10 -
次の例は、この章の拡張 vPC 図のトポロジを使用した完全な設定手順を示しています。 トポロジ図では、各ポート チャネル リンクの横にある番号ペアは、インターフェイス ポート番号を表します。 たとえば、番号「3、4」というラベルが付いたスイッチ リンクは、スイッチ上のインターフェイス eth1/3 および eth1/4 を表します。
(注) |
両方のスイッチで設定を繰り返す必要がある手順では、設定の同期(config-sync)機能を使用すると、1 つのスイッチを設定し、その設定が自動的にピア スイッチに同期されるようにすることができます。 設定の同期の詳細については、デバイスの『Operations Guide』を参照してください。 |
Cisco Nexus ファブリック エクステンダ FEX101 および FEX102 が接続され、オンラインであることを確認してください。
ステップ 1 |
各スイッチで vPC 機能と LACP 機能をイネーブルにします。 例: switch-1(config)# feature vpc switch-1(config)# feature lacp switch-2(config)# feature vpc switch-2(config)# feature lacp |
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ステップ 2 |
各スイッチで必要な VLAN を作成します。 例: switch-1(config)# vlan 10-20 switch-2(config)# vlan 10-20 |
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ステップ 3 |
vPC ドメイン ID を割り当てて、各スイッチで vPC ピアキープアライブ リンクを設定します。 例: switch-1(config)# vpc domain 123 switch-1(config-vpc)# peer-keepalive destination 172.25.182.100 switch-2(config)# vpc domain 123 switch-2(config-vpc)# peer-keepalive destination 172.25.182.99
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ステップ 4 |
各スイッチで vPC ピア リンクを設定します。 例: switch-1(config)# interface eth1/1-2 switch-1(config-if)# channel-group 1 mode active switch-1(config-if)# interface Po1 switch-1(config-if)# switchport mode trunk switch-1(config-if)# switchport trunk allowed vlan 1, 10-20 switch-1(config-if)# vpc peer-link switch-2(config)# interface eth1/1-2 switch-2(config-if)# channel-group 1 mode active switch-2(config-if)# interface Po1 switch-2(config-if)# switchport mode trunk switch-2(config-if)# switchport trunk allowed vlan 1, 10-20 switch-2(config-if)# vpc peer-link |
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ステップ 5 |
最初の FEX から各スイッチへのポート チャネルを設定します。 例: switch-1(config)# fex 101 switch-1(config-fex)# interface eth1/3-4 switch-1(config-if)# channel-group 101 switch-1(config-if)# interface po101 switch-1(config-if)# switchport mode fex-fabric switch-1(config-if)# vpc 101 switch-1(config-if)# fex associate 101 switch-2(config)# fex 101 switch-2(config-fex)# interface eth1/3-4 switch-2(config-if)# channel-group 101 switch-2(config-if)# interface po101 switch-2(config-if)# switchport mode fex-fabric switch-2(config-if)# vpc 101 switch-2(config-if)# fex associate 101 |
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ステップ 6 |
2 番めの FEX から各スイッチへのポート チャネルを設定します。 例: switch-1(config)# fex 102 switch-1(config-fex)# interface eth1/5-6 switch-1(config-if)# channel-group 102 switch-1(config-if)# interface po102 switch-1(config-if)# switchport mode fex-fabric switch-1(config-if)# vpc 102 switch-1(config-if)# fex associate 102 switch-2(config)# fex 102 switch-2(config-fex)# interface eth1/5-6 switch-2(config-if)# channel-group 102 switch-2(config-if)# interface po102 switch-2(config-if)# switchport mode fex-fabric switch-2(config-if)# vpc 102 switch-2(config-if)# fex associate 102 |
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ステップ 7 |
各 FEX でホスト ポート チャネルを設定します。 例: switch-1(config)# interface eth101/1/1, eth101/1/2 switch-1(config-if)# channel-group 2 mode active switch-1(config-if)# interface eth102/1/1, eth102/1/2 switch-1(config-if)# channel-group 2 mode active switch-1(config-if)# int po2 switch-1(config-if)# switchport access vlan 10 switch-2(config)# interface eth101/1/1, eth101/1/2 switch-2(config-if)# channel-group 2 mode active switch-2(config-if)# interface eth102/1/1, eth102/1/2 switch-2(config-if)# channel-group 2 mode active switch-2(config-if)# int po2 switch-2(config-if)# switchport access vlan 10 |