この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
目次
この章の内容は、次のとおりです。
トラフィック ストームは、パケットが LAN でフラッディングする場合に発生するもので、過剰なトラフィックを生成し、ネットワークのパフォーマンスを低下させます。 トラフィック ストーム制御機能を使用すると、ブロードキャスト ストーム、マルチキャスト ストーム、または未知のユニキャスト トラフィック ストームが原因の、イーサネット インターフェイス経由の通信の中断を防止できます。
トラフィック ストーム制御(トラフィック抑制ともいう)では、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャストの着信トラフィックのレベルを 10 ミリ秒間隔で監視します。 この間、トラフィック レベル(ポートの使用可能合計帯域幅に対するパーセンテージ)が、設定したトラフィック ストーム制御レベルと比較されます。 入力トラフィックが、ポートに設定したトラフィック ストーム制御レベルに到達すると、トラフィック ストーム制御機能によってそのインターバルが終了するまでトラフィックがドロップされます。
次の図は、指定された時間間隔中のイーサネット インターフェイス上のブロードキャスト トラフィック パターンを示します。 この例では、トラフィック ストーム制御が T1 と T2 時間の間、および T4 と T5 時間の間で発生します。 これらの間隔中に、ブロードキャスト トラフィックの量が設定済みのしきい値を超過したためです。
トラフィック ストーム制御のしきい値とタイム インターバルを使用することで、トラフィック ストーム制御アルゴリズムは、さまざまなレベルのパケット粒度で機能します。 たとえば、しきい値が高いほど、より多くのパケットを通過させることができます。
Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチのトラフィック ストーム制御は、ハードウェアで実装されています。 トラフィック ストーム制御回路は、イーサネット インターフェイスを通過してスイッチング バスに到着するパケットをモニタリングします。 また、パケットの宛先アドレスに設定されている Individual/Group ビットを使用して、パケットがユニキャストかブロードキャストかを判断し、10 マイクロ秒以内の間隔でパケット数を追跡します。パケット数がしきい値に到達したら、後続のパケットをすべて破棄します。
トラフィック ストーム制御では、トラフィック量の計測に帯域幅方式を使用します。 制御対象のトラフィックが使用できる、利用可能な合計帯域幅に対するパーセンテージを設定します。 パケットは一定の間隔で到着するわけではないので、10 マイクロ秒の間隔によって、トラフィック ストーム制御の動作が影響を受けることがあります。
次に、トラフィック ストーム制御の動作がどのような影響を受けるかを示します。
デフォルトでは、Cisco NX-OS は、トラフィックが設定済みレベルを超えても是正のための処理を行いません。
トラフィック ストーム制御レベルを設定する場合は、次の注意事項と制限事項に留意してください。
ハードウェアの制限およびサイズの異なるパケットがカウントされる方式のため、レベルの割合は概数になります。 着信トラフィックを構成するフレームのサイズに応じて、実際に適用されるパーセンテージ レベルと設定したパーセンテージ レベルの間には、数パーセントの誤差がある可能性があります。
制御対象のトラフィックが使用できる、利用可能な合計帯域幅に対するパーセンテージを設定できます。
(注) |
トラフィック ストーム制御では 10 マイクロ秒のインターバルを使用しており、このインターバルがトラフィック ストーム制御の動作に影響を及ぼす可能性があります。 |
1. switch# configure terminal
2. switch(config)# interface {ethernet slot/port | port-channel number}
3. switch(config-if)# storm-control {broadcast | multicast | unicast} level percentage[.fraction]
次に、ユニキャスト トラフィック ストーム制御をイーサネット インターフェイス 1/4 に設定する例を示します。
switch# configure terminal
switch(config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)# storm-control unicast level 40
トラフィック ストーム制御の設定情報を表示するには、次のいずれかの作業を行います。
コマンド |
目的 |
||
---|---|---|---|
switch# show interface [ethernet slot/port | port-channel number] counters storm-control | 特定のインターフェイスについて、トラフィック ストーム制御の設定を表示します。
|
||
switch# show running-config interface | トラフィック ストーム制御の設定を表示します。 |
次に、トラフィック ストーム制御の設定例を示します。
switch# configure terminal
switch(config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)# storm-control broadcast level 40
switch(config-if)# storm-control multicast level 40
switch(config-if)# storm-control unicast level 40
次の表に、トラフィック ストーム制御パラメータのデフォルト設定を示します。
パラメータ |
デフォルト |
---|---|
トラフィック ストーム制御 |
ディセーブル |
しきい値パーセンテージ |
100 |