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目次
この章の内容は、次のとおりです。
仮想ポート チャネル(vPC)機能により、ホストから 2 つのファブリック エクステンダ(FEX)へのデュアル ホーム接続または FEX から 2 つのスイッチへのデュアルホーム接続が可能になります。 拡張 vPC 機能、つまり、2 レイヤ vPC により、次の図のように 2 つのデュアル ホーミング トポロジを同時に組み合わせることができます。
拡張 vPC では、ホストから FEX、および FEX からスイッチへのパスがアクティブとなり、使用可能なすべてのパスがアクティブとなり、イーサネット トラフィックを伝送し、使用可能な帯域幅を最大限に活用し、両方のレベルで冗長性を提供します。
vPC については、仮想ポート チャネルの設定を参照してください。
拡張 vPC は、NX-OS Release 5.1(3)N1(1) 以降のリリースを実行している Cisco Nexus 5500 プラットフォーム でサポートされます。
すべての Cisco Nexus 2000 シリーズ ファブリック エクステンダは、拡張 vPC と組み合わせて使用できます。
拡張 vPC は、スイッチでレイヤ 3 機能と互換性があります。
拡張 vPC では、次のトポロジをサポートしています。
拡張 vPC は次のトポロジをサポートしていません。
拡張 vPC のスケーラビリティは、デュアルホーム接続 FEX トポロジのスケーラビリティと似ています。
各 Cisco Nexus 5500 プラットフォーム スイッチは、最大 24 台の FEX(レイヤ 3 設定なし)または 16 台の FEX(レイヤ 3 設定あり)をサポートしています。 デュアルホーム接続 FEX トポロジでは、拡張 vPC の場合のように各 FEX は 2 つのスイッチによって管理されるため、ペアも同時に 24 台または 16 台の FEX をサポートします。
拡張 vPC トポロジにより、次のシナリオで説明しているシステム コンポーネントおよびリンクの障害の高レベルの復元力が実現します。
次の表に、この機能のライセンス要件を示します。
製品 | ライセンス要件 |
---|---|
Cisco NX-OS |
この機能にはライセンスは不要です。 ライセンス パッケージに含まれていない機能はすべて Cisco NX-OS システム イメージにバンドルされており、追加費用は一切発生しません。 NX-OS ライセンス方式の詳細については、『Cisco NX-OS Licensing Guide』を参照してください。 |
拡張 vPC 設定は、2 つの標準 vPC 設定(ホストから 2 つのファブリック エクステンダへのデュアルホーム接続とファブリック エクステンダから 2 つのスイッチへのデュアルホーム接続)の組み合わせで構成されています。 ここでは、必要な設定作業について説明しますが、この 2 つの標準設定の詳細な手順については、このマニュアルの「仮想ポート チャネルの設定」に記述されています。
拡張 vPC を設定するには、次のステップを実行します。 特に明記されていない限り、各ステップの手順は仮想ポート チャネルの設定に記載されています。
(注) |
両方のスイッチで設定を繰り返す必要がある手順では、設定の同期(config-sync)機能を使用すると、1 つのスイッチを設定し、その設定が自動的にピア スイッチに同期されるようにすることができます。 設定の同期については、『Cisco Nexus 5000 Series NX-OS Operations Guide』を参照してください。 |
vPC を使用し始める前に、同じ vPC ドメインの 2 つのピア スイッチでは、両方のスイッチで vPC トポロジの設定に互換性があるかについて確認するため、設定情報がやり取りされます。 設定不一致の場合の影響の重大度によって、一部の設定パラメータはタイプ 1 整合性検査パラメータと見なされ、一部はタイプ 2 と見なされます。
タイプ 1 パラメータで不一致が見つかると、両方のピア スイッチで vPC ポート上の VLAN が停止されます。 タイプ 2 パラメータで不一致が見つかると、警告の Syslog メッセージが生成されますが、vPC はアップ状態で実行中のままです。
(注) |
拡張 vPC では、グレースフル整合性検査はサポートされていません。 |
拡張 vPC のグローバル コンフィギュレーション パラメータに対する整合性検査は、デュアルホーム接続 FEX トポロジに対するものと同じであり、デュアルホーム接続 FEX のマニュアルに記載されています。 グローバル整合性検査に加え、拡張 vPC では、ここで説明されている作業によるインターフェイス レベルの検査が必要です。
次のコマンドを使用して、拡張 vPC の設定と整合性を確認します。
コマンド | 目的 |
---|---|
switch# show feature |
vPC がイネーブルになっているかどうかを表示します。 |
switch# show running-config vpc |
vPC の実行コンフィギュレーションの情報を表示します。 |
switch# show vpc brief |
vPC に関する簡単な情報を表示します。 |
switch(config)# show vpc consistency-parameters global |
すべての vPC インターフェイス全体で一貫している必要がある vPC グローバル パラメータのステータスを表示します。 |
switch(config)# show vpc consistency-parameters interface port-channel channel-number |
vPC デバイス全体で一貫している必要がある特定のポート チャネルのステータスを表示します。 |
これらのコマンドの出力フィールドの詳細については、『Cisco Nexus 5000 Series Command Reference』を参照してください。
拡張 vPC の両方のスイッチでは、FEX へのデュアルホーム接続の同じポート チャネル番号を使用する必要があります。 異なるポート チャネル番号を使用すると、両方のスイッチでポート チャネルとそのメンバ ポートが停止されます。
この手順では、ポート チャネル番号設定の整合性を確認します。
1. show running-config interface type/slot[, type/slot[, ...]]
2. show interface type/slot
次の例は、2 つのスイッチ間でポート チャネル番号設定の整合性を確認する方法を示しています。 次の例では、ポート チャネル番号設定が不整合であるため、メンバ ポートは停止されます。
switch-1# show running-config interface Ethernet110/1/1, Ethernet111/1/1 !Command: show running-config interface Ethernet110/1/1, Ethernet111/1/1 !Time: Sun Aug 28 03:38:23 2011 version 5.1(3)N1(1) interface Ethernet110/1/1 channel-group 102 interface Ethernet111/1/1 channel-group 102 switch-2# show running-config interface Ethernet110/1/1, Ethernet111/1/1 !Command: show running-config interface Ethernet110/1/1, Ethernet111/1/1 !Time: Sun Aug 28 03:38:23 2011 version 5.1(3)N1(1) interface Ethernet110/1/1 channel-group 101 interface Ethernet111/1/1 channel-group 101 switch-1# show interface Ethernet110/1/1 Ethernet110/1/1 is down (suspended by vpc) Hardware: 100/1000 Ethernet, address: 7081.0500.2402 (bia 7081.0500.2402) MTU 1500 bytes, BW 1000000 Kbit, DLY 10 usec [...] switch-2# show interface Ethernet110/1/1 Ethernet110/1/1 is down (suspended by vpc) Hardware: 100/1000 Ethernet, address: 7081.0500.2402 (bia 7081.0500.2402) MTU 1500 bytes, BW 1000000 Kbit, DLY 10 usec [...]
2 つのスイッチ間に共通のポート チャネル メンバが少なくとも 1 つあれば、FEX からスイッチ ペアへのポート チャネルはアップし、動作します。 1 つのスイッチでのみポート チャネルが割り当てられている FEX インターフェイスは停止されます。
1. show port-channel summary
2. (任意) show interface type/slot
次の例は、vPC の共通のメンバ ポートを確認する方法を示しています。 次の例では、vPC は両方のスイッチに共通していない 1 つのチャネル メンバを使用して設定されています。 そのメンバ ポートはシャットダウンとして示され、詳細な検査でメンバが vPC によって停止されていることが示されます。 このセッション部分では、各スイッチでポート チャネルが設定され、最初のスイッチに追加ポートがあります。
switch-1(config)# interface ethernet 110/1/3, ethernet 111/1/3 switch-1(config-if)# channel-group 101 switch-1(config-if)# interface port-channel 101 switch-1(config-if)# switchport access vlan 20 switch-2(config)# interface ethernet 110/1/3 switch-2(config-if)# channel-group 101 switch-2(config-if)# interface port-channel 101 switch-2(config-if)# switchport access vlan 20
このセッション部分では、追加ポートはダウン状態であると示され、ポート詳細の表示にポートが vPC によって停止されていることが示されます。
switch-1# show port-channel summary Flags: D - Down P - Up in port-channel (members) I - Individual H - Hot-standby (LACP only) s - Suspended r - Module-removed S - Switched R - Routed U - Up (port-channel) M - Not in use. Min-links not met -------------------------------------------------------------------------------- Group Port- Type Protocol Member Ports Channel -------------------------------------------------------------------------------- 1 Po1(SU) Eth LACP Eth1/1(P) Eth1/2(P) [...] 101 Po101(SU) Eth NONE Eth110/1/3(P) Eth111/1/3(D) switch-1# show interface ethernet 111/1/3 Ethernet111/1/3 is down (suspended by vpc) Hardware: 100/1000 Ethernet, address: 7081.0500.2582 (bia 7081.0500.2582) MTU 1500 bytes, BW 1000000 Kbit, DLY 10 usec reliability 255/255, txload 1/255, rxload 1/255
vPC の場合、ポート チャネル インターフェイス設定でポート モードおよび共有 VLAN の整合性をとるようにする必要があります。
この手順では、設定が vPC インターフェイスで一貫していることを確認します。
1. show vpc consistency-parameters port-channel channel-number
次の例は、vPC の 2 つのピア間でのインターフェイス設定も比較を表示する方法を示しています。 この場合、VLAN 10 が両方のピアで許可されていますが、ポート モードが一致しないため、VLAN は停止されます。
NX-5000-1# show vpc consistency-parameters interface port-channel 101 Legend: Type 1 : vPC will be suspended in case of mismatch Name Type Local Value Peer Value ------------- ---- ---------------------- ----------------------- mode 1 on on Speed 1 1000 Mb/s 1000 Mb/s Duplex 1 full full Port Mode 1 access trunk MTU 1 1500 1500 Admin port mode 1 Shut Lan 1 No No vPC+ Switch-id 1 3000 3000 Allowed VLANs - 10 1-57,61-3967,4048-4093 Local suspended VLANs - 10 -
次の例は、この章の拡張 vPC 図のトポロジを使用した完全な設定手順を示しています。 トポロジ図では、各ポート チャネル リンクの横にある番号ペアは、インターフェイス ポート番号を表します。 たとえば、番号「3、4」というラベルが付いたスイッチ リンクは、スイッチ上のインターフェイス eth1/3 および eth1/4 を表します。
(注) |
両方のスイッチで設定を繰り返す必要がある手順では、設定の同期(config-sync)機能を使用すると、1 つのスイッチを設定し、その設定が自動的にピア スイッチに同期されるようにすることができます。 設定の同期については、『Cisco Nexus 5000 Series NX-OS Operations Guide』を参照してください。 |
Cisco Nexus 2000 シリーズ ファブリック エクステンダ FEX101 および FEX102 が接続され、オンラインであることを確認してください。
1. 各スイッチで vPC 機能と LACP 機能をイネーブルにします。
2. 各スイッチで必要な VLAN を作成します。
3. vPC ドメイン ID を割り当てて、各スイッチで vPC ピアキープアライブ リンクを設定します。
4. 各スイッチで vPC ピア リンクを設定します。
5. 最初の FEX から各スイッチへのポート チャネルを設定します。
6. 2 番めの FEX から各スイッチへのポート チャネルを設定します。
7. 各 FEX でホスト ポート チャネルを設定します。