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目次
この章の内容は、次のとおりです。
Cisco Nexus シリーズ スイッチでは、Fibre Channel over Ethernet(FCoE)がサポートされています。これにより、スイッチとサーバの間の同じ物理イーサネット接続上でファイバ チャネルおよびイーサネット トラフィックを伝送できます。
FCoE のファイバ チャネル部分は、仮想ファイバ チャネル インターフェイスとして設定されます。 論理ファイバ チャネル機能(インターフェイス モードなど)は、仮想ファイバ チャネル インターフェイスで設定できます。
仮想ファイバ チャネル インターフェイスは、いずれかのインターフェイスにバインドしたうえで使用する必要があります。 バインド先は、CNA が Cisco Nexus シリーズ スイッチに直接接続されている場合は物理イーサネット インターフェイス、CNA がレイヤ 2 ブリッジにリモート接続されている場合は MAC アドレス、CNA が vPC を介して FCF に接続されている場合は EtherChannel となります。
FCoE VLAN および仮想ファイバチャネル(vFC)インターフェイスの設定時は、次の注意事項に従ってください。
(注) |
トランク上のデフォルトの VLAN はネイティブ VLAN です。 タグなしフレームはいずれも、ネイティブ VLAN トラフィックとしてトランクを通過します。 |
(注) |
スイッチ インターフェイスのトランキングが有効に設定されている場合でも、サーバ インターフェイスにトランキングを設定する必要はありません。 サーバから送信される FCoE 以外のトラフィックはすべて、ネイティブ VLAN 上を通過します。 |
(注) |
仮想インターフェイスは、管理状態がダウンに設定された状態で作成されます。 仮想インターフェイスを動作させるためには、管理状態を明示的に設定する必要があります。 |
SAN 内の仮想ファブリック(VSAN)ごとにトラフィックを伝送できるよう、それぞれの統合アクセス スイッチには一意の専用 VLAN を設定する必要があります(VSAN 1 用に VLAN 1002、VSAN 2 用に VLAN 1003 など)。 MST が有効に設定されている場合、FCoE VLAN には別個の MST インスタンスを使用する必要があります。
1. switch# configure terminal
2. switch(config)# vlan vlan-id
3. switch(config-vlan)# fcoe [vsan vsan-id]
4. switch(config-vlan)# exit
次の例は、VLAN 200 を VSAN 2 にマッピングする方法を示したものです。
switch(config)# vlan 200
switch(config-vlan)# fcoe vsan 2
仮想ファイバ チャネル インターフェイスを作成できます。 仮想ファイバ チャネル インターフェイスは、いずれかの物理インターフェイスにバインドしたうえで使用する必要があります。
1. switch# configure terminal
2. switch(config)# interface vfc vfc-id
3. switch(config-if)# bind {interface {ethernet slot/port | port-channel channel-number} | mac-address MAC-address}
4. (任意) switch(config-if)# no bind {interface {ethernet slot/port | port-channel channel-number} | mac-address MAC-address}
5. (任意) switch(config)# no interface vfc vfc-id
次の例は、イーサネット インターフェイスに仮想ファイバ チャネル インターフェイスをバインドする方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# interface vfc 4
switch(config-if)# bind interface ethernet 1/4
次の例は、Nexus 2232PP ファブリック エクステンダ イーサネット インターフェイスに仮想ファイバ チャネル インターフェイスをバインドする方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# interface vfc 1001
switch(config-if)# bind interface ethernet 100/1/1
次の例は、仮想ファイバ チャネル インターフェイスをバインドして vPC を作成する方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# interface vfc 3
switch(config-if)# bind interface port-channel 1
次の例は、Nexus 2232PP ファブリック エクステンダ上の仮想ファイバ チャネル インターフェイスをバインドして vPC を作成する方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# interface vfc 1001
switch(config-if)# bind interface ethernet 100/1/1
(注) |
FCoE をサポートしていない Nexus ファブリック エクステンダにインターフェイスをバインドしようとすると、エラー メッセージが表示されます。 |
次の例は、MAC アドレスに仮想ファイバ チャネル インターフェイスをバインドする方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# interface vfc 2
switch(config-if)# bind mac-address 00:0a:00:00:00:36
次の例は、Nexus 2232PP ファブリック エクステンダの MAC アドレスに仮想ファイバ チャネル インターフェイスをバインドする方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# interface vfc 1001
switch(config-if)# bind mac-address 00:01:0b:00:00:02
次の例は、仮想ファイバ チャネル インターフェイスを削除する方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# no interface vfc 4
SAN 内の仮想ファブリック(VSAN)ごとにトラフィックを伝送できるよう、それぞれの統合アクセス スイッチには一意の専用 VLAN を設定する必要があります(VSAN 1 用に VLAN 1002、VSAN 2 用に VLAN 1003 など)。 MST が有効に設定されている場合、FCoE VLAN には別個の MST インスタンスを使用する必要があります。
1. switch# configure terminal
2. switch(config)# vsan database
3. switch(config-vsan)# vsan vsan-id interface vfc vfc-id
4. (任意) switch(config-vsan)# no vsan vsan-id interface vfc vfc-id
次の例は、仮想ファイバ チャネル インターフェイスを VSAN に関連付ける方法を示したものです。
switch# configure terminal
switch(config)# vsan database
switch(config-vsan)# vsan 2 interface vfc 4
仮想インターフェイスに関する設定情報を表示するには、次の作業のいずれかを行います。
コマンド |
目的 |
---|---|
switch# show interface vfc vfc-id | 指定されたファイバ チャネル インターフェイスの詳細な設定を表示します。 |
switch# show interface brief | すべてのインターフェイスのステータスが表示されます。 |
switch# show vlan fcoe | FCoE VLAN から VSAN へのマッピングを表示します。 |
次の例は、イーサネット インターフェイスにバインドされた仮想ファイバ チャネル インターフェイスを表示する方法を示したものです。
switch# show interface vfc 3
vfc3 is up
Bound interface is Ethernet1/37
Hardware is Virtual Fibre Channel
Port WWN is 20:02:00:0d:ec:6d:95:3f
Admin port mode is F, trunk mode is on
snmp link state traps are enabled
Port mode is F, FCID is 0x490100
Port vsan is 931
1 minute input rate 0 bits/sec, 0 bytes/sec, 0 frames/sec
1 minute output rate 0 bits/sec, 0 bytes/sec, 0 frames/sec
0 frames input, 0 bytes
0 discards, 0 errors
0 frames output, 0 bytes
0 discards, 0 errors
Interface last changed at Thu May 21 04:44:42 2009
次の例は、MAC アドレスにバインドされた仮想ファイバ チャネル インターフェイスを表示する方法を示したものです。
switch# show interface vfc 1001
vfc1001 is down
Bound MAC is 00:0a:00:00:00:01
Hardware is Virtual Fibre Channel
Port WWN is 23:e8:00:0d:ec:6d:95:3f
Admin port mode is F, trunk mode is on
snmp link state traps are enabled
Port vsan is 901
1 minute input rate 0 bits/sec, 0 bytes/sec, 0 frames/sec
1 minute output rate 0 bits/sec, 0 bytes/sec, 0 frames/sec
0 frames input, 0 bytes
0 discards, 0 errors
0 frames output, 0 bytes
0 discards, 0 errors
次の例は、スイッチ上のすべてのインターフェイスのステータスを表示する方法を示したものです(簡略化のため、出力の一部は省略)。
switch# show interface brief
-------------------------------------------------------------------------------
Interface Vsan Admin Admin Status SFP Oper Oper Port
Mode Trunk Mode Speed Channel
Mode (Gbps)
-------------------------------------------------------------------------------
fc3/1 1 auto on trunking swl TE 2 --
fc3/2 1 auto on sfpAbsent -- -- --
...
fc3/8 1 auto on sfpAbsent -- -- --
-------------------------------------------------------------------------------
Interface Status IP Address Speed MTU Port
Channel
-------------------------------------------------------------------------------
Ethernet1/1 hwFailure -- -- 1500 --
Ethernet1/2 hwFailure -- -- 1500 --
Ethernet1/3 up -- 10000 1500 --
...
Ethernet1/39 sfpIsAbsen -- -- 1500 --
Ethernet1/40 sfpIsAbsen -- -- 1500 --
-------------------------------------------------------------------------------
Interface Status IP Address Speed MTU
-------------------------------------------------------------------------------
mgmt0 up 172.16.24.41 100 1500
-------------------------------------------------------------------------------
-------------------------------------------------------------------------------
Interface Vsan Admin Admin Status SFP Oper Oper Port
Mode Trunk Mode Speed Channel
Mode (Gbps)
-------------------------------------------------------------------------------
vfc 1 1 F -- down -- -- --
...
次の例は、スイッチにおける VLAN と VSAN とのマッピングを表示する方法を示したものです。
switch# show vlan fcoe
VLAN VSAN Status
-------- -------- --------
15 15 Operational
20 20 Operational
25 25 Operational
30 30 Non-operational
次に示すのは、FCoE VLAN および仮想ファイバ チャネル インターフェイスの設定例です。
1. 関連する VLAN を有効にし、その VLAN を VSAN へマッピングします。
2. 物理イーサネット インターフェイス上で VLAN を設定します。
3. 仮想ファイバ チャネル インターフェイスを作成し、それを物理イーサネット インターフェイスにバインドします。
4. 仮想ファイバ チャネル インターフェイスを VSAN に関連付けます。
5. (任意)VSAN のメンバーシップ情報を表示します。
6. (任意)仮想ファイバ チャネル インターフェイスに関するインターフェイス情報を表示します。
イーサネット トラフィックは拡張 vPC トポロジの FEX とスイッチ ペアの間のデュアル ホームですが、SAN 分離を維持するために FCoE トラフィックはシングル ホームである必要があります。 したがって、拡張 vPC は FCoE をサポートしますが、シングル ホーム FEX トポロジは SAN 分離および高い FCoE 帯域幅が必要な場合に、より適しています。
シングル ホーム トポロジに対する拡張 vPC の次の欠点を考慮してください。
次のネットワーク図に、それぞれが別の Nexus 5000 スイッチに関連付けられた、2 台の Nexus 2000 ファブリック エクステンダを使用したシステムでの FCoE トラフィック フローを示します。
SAN 分離を維持するには、FCoE トラフィックはシングル ホームである必要があります。 最初に FEX を 1 つのスイッチにのみ関連付ける必要があります。 FEX とスイッチが関連付けられている場合、仮想ファイバ チャネル(vFC)インターフェイスを作成し、ポートにバインドできます。
最初のピアの FEX とスイッチを組み合わせた後、別のポート番号を使用して 2 番目のピアで設定を繰り返し、SAN トラフィック分離を確認します。 拡張 vPC 設定の FCoE 部分には vPC の整合性検査が適用されないため、別の設定により整合性のエラーは発生しません。
制約事項を確認します(FCoE over Enhanced vPC)。
1. configure terminal
2. fex fex-chassis_ID
3. fcoe
4. interface vfc vfc-id
5. bind interface ethernet [fex-chassis-ID/]slot/port
6. no shutdown
7. (任意) end
8. (任意) copy running-config startup-config
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure terminal 例: switch# configure terminal switch(config)# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | fex fex-chassis_ID 例: switch(config) # fex 101 switch(config-fex) # |
指定された FEX のコンフィギュレーション モードを開始します。 fex-chassis_ID の範囲は 100 ~ 199 です。 |
ステップ 3 | fcoe 例: switch(config-fex) # fcoe switch(config-fex) # |
このスイッチにのみ FCoE トラフィックを送信するように FEX を設定します。 |
ステップ 4 | interface vfc vfc-id 例: switch(config-fex) # interface vfc 1 switch(config-if) # |
仮想ファイバチャネル インターフェイスのコンフィギュレーション モードを開始します。 インターフェイスがまだ存在していない場合、このコマンドは、そのインターフェイスも作成します。 vfc-id の範囲は 1 ~ 8192 です。 |
ステップ 5 | bind interface ethernet [fex-chassis-ID/]slot/port 例: switch(config-if) # bind interface ethernet 101/1/1 switch(config-if) # |
指定された物理イーサネット インターフェイスに vFC インターフェイスをバインドします。 fex-chassis_ID の範囲は 100 ~ 199 です。 Cisco Nexus 5000 プラットフォームでは、slot は 1 である必要があります。 FCoE では、port の範囲は 1 ~ 32 です。 |
ステップ 6 | no shutdown 例: switch(config-if) # no shutdown switch(config-if) # |
デフォルトの動作ステートにインターフェイスを戻します。 |
ステップ 7 | end 例: switch(config-if) # end switch# |
(任意) 特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 8 | copy running-config startup-config 例: switch# copy running-config startup-config |
(任意) 実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
次に、FCoE トラフィック用スイッチに各 FEX を組み合わせる例を示します。
nexus5000-sanA# configure terminal nexus5000-sanA(config) # fex 101 nexus5000-sanA(config-fex) # fcoe nexus5000-sanA(config-fex) # interface vfc 1 nexus5000-sanA(config-if) # bind interface ethernet 101/1/1 nexus5000-sanA(config-if) #no shutdown nexus5000-sanA(config-if) # end nexus5000-sanA# copy running-config startup-config nexus5000-sanA# nexus5000-sanB# configure terminal nexus5000-sanB(config) # fex 102 nexus5000-sanB(config-fex) # fcoe nexus5000-sanB(config-fex) # interface vfc 1 nexus5000-sanB(config-if) # bind interface ethernet 102/1/1 nexus5000-sanB(config-if) #no shutdown nexus5000-sanB(config-if) # end nexus5000-sanB# copy running-config startup-config nexus5000-sanB#
次の条件を満たせば、Cisco Nexus シリーズ スイッチで SAN ブートを使用できます。
(注) |
以前のすべての設定およびサポートされるトポロジの下位互換性を確保する場合は、vPC 拡張を使用しないストレート型 FEX トポロジで FEX を設定する必要があります。 |
この例では、仮想ファイバチャネル インターフェイス 1 は、ファブリック A の物理イーサネット インターフェイス 101/1/1 およびファブリック B のインターフェイス 102/1/1 にバインドされます。 インターフェイスは、両方のファブリックの仮想ポート チャネル 1 にも関連付けられます。
nexus5000-sanA(config) # interface vfc 1 nexus5000-sanA(config-if) # bind interface eth 101/1/1 nexus5000-sanA(config) # interface eth 101/1/1 nexus5000-sanA(config-if) # channel-group 1 mode active nexus5000-sanA(config-if) # interface port-channel 1 nexus5000-sanA(config-if) # vpc 1 nexus5000-sanA(config-if) # nexus5000-sanB(config) # interface vfc 1 nexus5000-sanB(config-if) # bind interface eth 102/1/1 nexus5000-sanB(config) # interface eth 102/1/1 nexus5000-sanB(config-if) # channel-group 1 mode active nexus5000-sanB(config-if) # interface port-channel 1 nexus5000-sanB(config-if) # vpc 1 nexus5000-sanB(config-if) #