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Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチは、このマニュアルに説明されている QoS(Quality of Service)機能をサポートします。
設定可能な Cisco NX-OS QoS(Quality of Service)機能を使用して、ネットワーク トラフィックを分類し、トラフィック フローに優先順位を付けて、輻輳回避を実行できます。
デバイス上のデフォルトの QoS 設定により、 イーサネット トラフィックの Class of Service(CoS; サービス クラス)を追加するよう QoS を設定できます。 Cisco NX-OS QoS 機能は、Cisco Modular QoS CLI(MQC)を使用して設定されます。
![]() (注) |
輻輳や衝突が発生した場合、イーサネットではパケットが廃棄されます。 失われたデータの検出および廃棄されたパケットの再送信は、上位プロトコルにより行われます。 |
Cisco MQC は、QoS を設定するための標準コマンド セットを提供します。
MQC を使用して、追加のトラフィック クラスを定義し、システム全体および個別のインターフェイスに対して QoS ポリシーを設定できます。 MQC で QoS ポリシーを設定するには、次の手順を実行します。
MQC には、トラフィックのクラスとポリシーを定義するために、2 つのコマンド タイプが用意されています。
パケット一致基準に基づいて、トラフィックのクラスを表すクラス マップを定義します。 クラス マップはポリシー マップ内で参照されます。
クラス マップは、IEEE 802.1p サービス クラス(CoS)値などの一致基準に基づいて、着信パケットを分類します。 ユニキャスト パケットおよびマルチキャスト パケットが分類されます。
クラス単位でクラス マップに適用するポリシーのセットを表すポリシー マップを定義します。
ポリシー マップは、帯域幅の制限やパケットのドロップなど、アソシエートされたトラフィック クラスで実行するアクション セットを定義します。
クラス マップおよびポリシー マップを作成する場合は、次の class-map および policy-map オブジェクト タイプを定義します。
システム レベルの関連アクションに使用できる MQC オブジェクトを定義します。
分類に使用できる MQC オブジェクトを定義します。
キューイングおよびスケジューリングに使用できる MQC オブジェクトを定義します。
![]() (注) |
qos タイプは、class-map コマンドおよび policy-map コマンドのデフォルトですが、タイプを明示的に指定する必要がある service-policy では、デフォルトではありません。 |
ポリシーは、service-policy コマンドを使用して、インターフェイスまたは EtherChannel に追加できるほか、グローバル システム レベルで追加できます。
show class-map コマンドおよび show policy-map コマンドを使用して、MQC オブジェクトのすべてまたは個々の値を表示できます。
MQC ターゲットは、パケットのフローを表すエンティティ(イーサネット インターフェイスなど)です。 サービス ポリシーはポリシー マップを MQC ターゲットに関連付け、着信または発信パケットでポリシーを適用するかどうかを指定します。 このマッピングにより、マーキング、帯域割り当て、バッファ割り当てなど、QoS ポリシーの設定をイネーブルにします。
デバイスは、CPU でパケットがフラッディングしないように、CPU 方向のトラフィックに自動的に QoS ポリシーを適用します。 ブリッジ プロトコル データ ユニット(BPDU)フレームなどの制御トラフィックには、確実に配信できるように、より高いプライオリティが与えられます。