Cisco IP Communicator Release 7.0 リリース ノート
サポートされている Cisco Unified Survivable Remote Site Telephone のリリース
サポートされている VPN ソフトウェア クライアントの注意事項
Cisco Unified Communications Manager 6.x のコール機能のサポート
マニュアルの入手方法、テクニカル サポート、およびセキュリティ ガイドライン
このリリース ノートでは、Cisco IP Communicator Release 7.0(1) および 7.0(2) の新機能および変更された機能について説明します。
前のバージョンの Cisco IP Communicator のリリース ノートを参照するには、 http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps5475/prod_release_notes_list.html にアクセスしてください。
すべてのバージョンの Cisco IP Communicator の最新ソフトウェア アップグレードには、 http://www.cisco.com/cgi-bin/tablebuild.pl/ip-comm からアクセスできます。
このリリース ノートでは、Cisco IP Communicator の新機能、要件、制約事項、および警告について説明します。このリリース ノートは、メンテナンス リリースおよびメジャー リリースが行われるたびにアップデートされます。ただし、パッチやホット フィックスの場合はそれに該当しません。
Cisco IP Communicator をインストールする前にこのマニュアルを参照して、システムに与える影響を確認することをお勧めします。
Cisco IP Communicator がエンドポイントとして正常に動作するためには、ネットワークが次の要件を満たしている必要があります。
• シスコのルータおよびゲートウェイに Voice over IP(VoIP)を設定する必要があります。
• メディアタイプのデータ(音声、ビデオ、Web 会議)を伝搬するすべてのインターフェイスについて、オートネゴシエーションの速度と二重伝送の設定をディセーブルにする必要があります。たとえば、すべてのポートを 100 MB の全二重に設定します。クラウド内にあるルータおよびスイッチのイーサネット インターフェイスもこの方法で設定する必要があります。
オートネゴシエーション設定が保持されていると常にネゴシエーションが行われ、UDP 転送時にネゴシエーションが行われるとデータが失われます。音声データは UDP であるため、音声の品質が著しく低下することになります。同様に、論理データが UDP 上を転送されると、重大なシステム機能障害が発生する場合があります。
• Cisco IP Communicator がファイアウォールの後方にある場合は、ファイアウォール内でポートを開く必要があります。Cisco Unified Communications Manager での TCP および UDP ポートの使用方法の詳細については、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps556/prod_maintenance_guides_list.html
• Cisco Unified Communications Manager で TFTP サーバを自動検索するには、TFTP サーバのアドレスで設定された Cisco Option 150 によって、IP ネットワークが DHCP を サポートする必要があります。
• Cisco Unified Video Advantage と統合するには、Cisco Unified Communications Manager のミニマム リリースの 「サポートされている Cisco Unified Communications Manager のリリース」 を参照してください。
• Cisco Emergency Responder(CER)と統合するには、シスコ イーサネット スイッチでイーサネット ポートを使用できる必要があります。詳細については、『 Cisco Emergency Responder Administrator Guide 』を参照してください。
(注) Cisco IP Communicator が動作しているコンピュータが Cisco Unified IP Phone の背面の PC ポートに接続されている場合、Cisco IP Communicator は CER ソフトウェアで検出されません。この場合は、Cisco Discovery Protocol(CDP: シスコ検出プロトコル)がブロックされるため、CER で検出されません。この問題を回避するには、Cisco IP Communicator を直接スイッチ ポートに接続します。
Cisco IP Communicator では、コール処理を行うために Cisco Unified Communications Manager または Cisco Unified Communications Manager Express が必要です。Cisco IP Communicator をユーザに展開する前に、Cisco IP Communicator デバイスの管理、コールのルーティングと処理が適切に行われるよう、Cisco Unified Communications Manager または Cisco Unified Communications Manager Express が正しく設定されていることを確認してください。詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager Administration Guide 』または Cisco Unified Communications Manager Administration のコンテキスト ヘルプを参照してください。
Cisco Unified Communications Manager および Cisco Unified Communications Manager Express の設定および展開のタスクの概要は、次の URL で『Cisco IP Communicator Administration Guide』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps5475/prod_maintenance_guides_list.html
(注) Cisco Unified Communications Manager Administration の [電話のタイプ] ドロップダウン リストに Cisco IP Communicator が表示されない場合は、お使いのバージョンの Cisco Unified Communications Manager の最新サポート パッチを次の URL から入手してインストールしてください。http://www.cisco.com/kobayashi/sw-center/sw-voice.shtml
• 「サポートされている Cisco Unified Communications Manager のリリース」
• 「Cisco Unified Communications Manager の相互運用性に関する注意事項」
• 「サポートされている Cisco Unified Communications Manager Express のリリース」
• 「サポートされている Cisco Unified Survivable Remote Site Telephone のリリース」
Cisco IP Communicator Release 7.0 の全機能を使用するには、Cisco Unified Communications Manager Release 6.x 以降を実行している必要があります。
(注) Cisco Unified Communications Manager の旧称は Cisco Unified CallManager です。
• Cisco Unified Communications Manager Release 7.0(SCCP および SIP)
• Cisco Unified Communications Manager Release 6.1.x(SCCP および SIP)
• Cisco Unified Communications Manager Release 6.0(SCCP および SIP)
• Cisco Unified Communications Manager Release 4.3(SCCP)
Cisco Unified Communications Manager Release 4.3 はミニマム リリースで、Cisco Unified Video Advantage との統合の有無は関係ありません。Cisco IP Communicator と Cisco Unified Video Advantage を共に実行する場合のクライアント PC の要件については、表 2 を参照してください。
• Cisco IP Communicator は Cisco Unified Communications Manager Release 6.0 対応の Cisco IP Phone 7970 ファームウェアに基づいているため、Cisco Unified Communications Manager Releases 7.0 または 6.1 でリリースされた一部の新しい電話機能をサポートしません。同様に、Cisco IP Communicator を Cisco Unified Communications Manager Express と併せて登録する場合は、一部の機能が使用できない場合があります。
• Cisco IP Communicator は、Cisco Unified Communications Manager Assistant Release 6.0 または 5.1(旧称 Cisco Unified CallManager Assistant および Cisco IP Manager Assistant [IPMA])でサポートされていません。
• Cisco IP Communicator は、SIP を コール コントロール プロトコルとして使用している場合、次のものと相互運用性がありません。
– Cisco Unified Video Advantage
– Cisco Unified Communications Manager Assistant
• Cisco IP Communicator にセキュリティ機能のサポートを追加するには、Cisco Unified Communications Manager Release 4.x デバイス パックを次の URL からダウンロードしてインストールします。
Cisco IP Communicator Release 7.0 では次のリリースがサポートされています。
• Cisco Unified Communications Manager Express Release 4.1(SCCP)
(注) Cisco IP Communicator は、SIP をコール コントロール プロトコルとして実行している場合、SRST または Cisco Unified Communications Manager Express をサポートしません(CSCsh69835)。
Cisco IP Communicator Release 7.0 では次のリリースがサポートされています。
• Cisco Unified Survivable Remote Site Telephony Release 4.1(SCCP)
• Cisco Unified Survivable Remote Site Telephony Release 4.3(SCCP)
表 1 に、Cisco IP Communicator が稼働するための PC の要件およびオペレーティング システムを示します。
表 2 に、Cisco IP Communicator が Cisco Unified Video Advantage と共に稼働するための要件を示します。
(注) Cisco IP Communicator は、Windows XP または Windows Vista のユーザの簡易切り替え機能(Fast User Switching)をサポートしません。
Cisco IP Communicator がサポートされるのは、 表 1 に示す Windows XP および Windows Vista に 限られます 。
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オプション。「サポートされている音声デバイス」 を参照してください。 |
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オプション。「サポートされている音声デバイス」 を参照してください。 |
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Cisco IP Communicator および Cisco Unified Video Advantage で使用できるカメラの詳細については、次の URL で Cisco Unified Video Advantage のリリース ノートを参照してください。 http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps5662/prod_release_notes_list.html |
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(注) 企業ワイヤレス LAN 上では、Cisco IP Communicator でビデオを使用できません。そのようなコール設定では、音声およびビデオの品質が低下します。ビデオ コールを送受信できるためには、少なくとも 384kbps/384kbps の広帯域リモート ワイヤレス LAN 接続が必要です。最高のパフォーマンスを実現するためには、可能な限り有線イーサネット接続を介してビデオを使用することをお勧めします。
(注) シスコでは、一部のサードパーティのヘッドセットと受話器について、Cisco IP Communicator で使用するための基本的なテストは行っています。ただし、最終的にはお客様の責任において、それぞれの機器をお客様の環境でテストし、適切なパフォーマンスを判断してください。Cisco IP Communicator を導入する場所によって環境面やハードウェア面の条件が異なるので、すべての環境に最適な単一のソリューションはありません。
サポートされているデバイスについては、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/prod/collateral/voicesw/ps6788/phones/ps5475/prod_bulletin0900aecd800f4564.html
Cisco IP Communicator は、さまざまな条件下で最高品質の音声を提供できるように設計されています。状況によって、音声伝送の中断や音声の一時的な歪み(「アーティファクト」)が発生する場合がありますが、これらはアプリケーションの通常の動作とみなされます。
ただし、次のような場合は、このようなアーティファクトが発生することはほとんどなく、発生しても一時的です。
• 推奨される設定要求を満たすワークステーション上で Cisco IP Communicator を使用している。
• Cisco Unified Communication ソリューション リファレンス ネットワーク デザインのドキュメントで推奨されている品質基準を満たすネットワークを使用している。
シスコで採用しているオペレーティング システムとのインターフェイス方法により、システム上で実行している他のアプリケーションがソフトフォンの音声やビデオの品質に悪影響を及ぼす可能性は少なくなります。ただし、これらの製品を実行するシステム環境の共有性は Cisco IP Phones などの閉鎖された環境と非常に異なるため、同等のパフォーマンスを実現できるという保証はありません。
• アプリケーションやシステム プロセスの起動、または、他のアプリケーションの実行中にシステム処理が発生することに起因する、PC の CPU 使用率のスパイク(CPU 使用率が 70 ~ 80% に達する場合)。
• 他のアプリケーションがネットワーク ワークステーションとのやり取りで大量の帯域幅を使用している。
• 電源管理ポリシーにより CPU クロック速度が大幅に低減する(電池で稼働しているラップトップなど)、または断熱システムにより負荷の非常に高い状況で CPU が実行される。
• サードパーティ製ソフトウェアからの干渉など、アプリケーションがネットワークや音声システムにタイミングよくアクセスできない原因となるその他の条件。
Cisco IP Communicator のすべてのドキュメントについては、次の URL でドキュメント ガイドを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps5475/products_documentation_roadmaps_list.html
シスコの標準の限定保証ポリシーについては、次の URL の文書を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/prod_warranties_listing.html
関連製品のドキュメントは、次の URL で見つけることができます。
• Cisco Unified Video Advantage
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps5662/tsd_products_support_series_home.html
Cisco Unified Communications Manager
• Cisco Unified Communications Manager(CallManager)
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps556/tsd_products_support_series_home.html
• Cisco Unified Communications Manager Business Edition
http://cisco.com/en/US/products/ps7273/tsd_products_support_series_home.html
Release 7.0(2) の新機能はありません。このリリースで修正された不具合の一覧は、「解決済みの警告」 のセクションを参照してください。
• Cisco Unified Communications Manager 6.x のコール機能のサポート
(注) お使いのバージョンの Cisco Unified Communications Manager によっては、一部の機能がサポートされない場合があります。
Cisco IP Communicator のネイティブのメディアの停止コードに iLBC コーデックと g.722 コーデックのサポートが追加されました。Cisco IP Communicator は、iLBC コーデックの 20 ms と 30 ms の両方のフレーム サイズ モードをサポートします。
iLBC コードは低帯域幅コーデックのリストに含まれています。[低帯域幅のための最適化] チェックボックスがオンの場合、公表されるサポート対象コーデックのリストに iLBC コードが追加されます。
(注) Cisco Unified Communications Manager Express では、[低帯域幅のための最適化] オプションはサポートされません。
• シグナリング暗号化により、デバイスと Cisco Unified Communications Manager の間で送信されるすべてのシグナリング メッセージの機密が保護されます。
Cisco IP Communicator の電話セキュリティ プロファイルを [暗号化] に設定すると、Cisco Unified Communications Manager の管理者は、シグナリング暗号化を設定できるようになります。
• Transport Layer Security(TLS; トランスポート レイヤ セキュリティ)を介した相互認可により、シグナリングの改ざんを防ぎます。
• [電話の設定(Phone Configuration)] 管理者ページから有効化/無効化を切り替えることができます。
• セキュア RTP を使用して、メディアの機密を保護します(IETF RFC 3711)。Cisco IP Communicator のデバイス セキュリティ モードが [暗号化] の場合は、メディアの暗号化が可能になります。セキュア RTP により、安全な通信もサポートされます。
• 自動アップデート:Cisco IP Communicator では、どのリリースでの Cisco Unified Communications Manager の自動アップデート機能もサポートしなくなりました。アプリケーションをアップデートするには、ソフトウェア展開ツールと Cisco IP Communicator インストーラを使用する必要があります。
Cisco Unified Communications Manager の [デバイスのデフォルト設定] ウィンドウでデフォルトまたはデフォルト以外のソフトウェアのロードを指定している場合は、この指定を削除する必要があります。
• Windows Vista のサウンド コントロール パネルの問題:
– 音声デバイスをチューニングした後で [サウンド] コントロール パネルから名前を変更した場合、次に Cisco IP Communicator を使用するときに音声デバイスの再チューニングが必要になる場合があります(CSCsi24821)。
– [サウンド] コントロール パネルで長いデバイス名を使用すると、Cisco IP Communicator で問題が発生することがあります(CSCsi60871)。
– [サウンド] コントロール パネルでデバイスの名前が [再生] タブと [録画] タブで同じ場合、オーディオ調整ウィザードは録画用にデバイスをチューニングできません(CSCsi60522)。
これらの問題の詳細と対処方法については、「Bug Toolkit の使用」 を参照してください。
Cisco IP Communicator を使用する前に、必ず 表 3 に目を通してください。修正対象外の制限事項が記載されており、対処方法がない場合もあります。記載どおりに動作しない機能や、製品に加えた最新の変更の影響を受ける機能もありえます。
個々の制限事項の詳細および対処方法を参照するには、表の関連 ID をクリックすると、その不具合に関する Bug Toolkit のオンライン レコードにアクセスできます(Bug Toolkit へのアクセスについては、「Bug Toolkit の使用」 を参照してください)。
未解決の警告については、 表 4 を参照してください。
特記事項 - お読みください - 緊急時にソフトフォンを110番などの緊急コールに使用した場合、適時に発信できなかったり、正確な位置データを提供できない場合があります。不適切な緊急応答センターにコールが発信されたり、緊急応答センターで正確な位置が把握できない場合があります。緊急時は、お客様の責任においてソフトフォンをご使用ください。シスコでは、発生したエラーや遅延の責任を負いません。
不具合のステータスは頻繁に変わります。表の内容は今回のリリース ノートの発行時点で未解決の不具合であることに注意してください。個々の不具合の詳細を参照するは、表の関連 ID をクリックすると、該当する不具合とその対応策に関するオンライン レコードにアクセスできます。未解決の不具合の最新情報については、Bug Toolkit にアクセスしてください。
• 「未解決の警告」
既知の問題(不具合)には、シビラティに応じてランクが付けられています。このリリース ノートで説明する内容は次のとおりです。
シスコのソフトウェア Bug Toolkit を使用して問題を検索することができます。Bug Toolkit にアクセスするには、次のものが必要です。
ステップ 1 Bug Toolkit にアクセスするには、 http://tools.cisco.com/Support/BugToolKit/action.do?hdnAction=searchBugs に移動します。
Cisco.com のユーザ ID とパスワードでログインします。
ステップ 2 特定の問題の情報を検索するには、[Search for Bug ID] フィールドに ID 番号を入力して [Go] をクリックします。
不具合の検索方法、検索条件の保存方法、不具合グループの作成方法については、Bug Toolkit ページの [Help] をクリックしてください。
表 4 に示す警告は、Cisco IP Communicator の最新リリースで見られる可能性のある予期しない動作です。以前のリリースでも未解決であった警告もあります。警告は、まずシビラティ順、次に ID のアルファベット順にリストされています。
ここでは、以前のリリースでは未解決であったが、現在は解決された警告を示します。警告は、まずシビラティ順、次に ID のアルファベット順にリストされています。対象となるリリースは次のとおりです。
表 5 に、Release 7.0(2) で解決された警告を示します。
表 6 に、Release 7.0(1) で解決された警告を示します。
Cisco IP Communicator の次のマニュアルに、トラブルシューティングの情報が含まれています。
• 『 User Guide for Cisco IP Communicator 』
• 『 Administration Guide for Cisco IP Communicator 』
これらのマニュアルには、次の URL からアクセスできます。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps5475/tsd_products_support_series_home.html
Cisco IP Communicator のすべてのマニュアルの最新バージョンは、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps5475/tsd_products_support_series_home.html
マニュアルの入手方法、テクニカル サポート、マニュアルに関するフィードバックの提供、セキュリティ ガイドライン、および推奨エイリアスや一般的なシスコのマニュアルについては、次の URL で、毎月更新される『 What's New in Cisco Product Documentation 』を参照してください。シスコの新規および改訂版の技術マニュアルの一覧が示されています。
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/whatsnew/whatsnew.html
このマニュアルは、「関連資料」 に記載されているマニュアルと併せて使用するものです。