コマンドライン インターフェイスの概要

この章は、次の項で構成されています。

コマンドライン インターフェイス(CLI)へのアクセス

コマンドライン インターフェイスには、SSH または Telnet のサービスがイネーブルに設定されている IP インターフェイスで SSH または Telnet 経由、またはシリアル ポートで端末エミュレーション ソフトウェアを使用してアクセスできます。工場出荷時のデフォルトでは、管理ポートに SSH および Telnet が設定されています。これらのサービスをディセーブルにするには、interfaceconfig コマンドを使用します。

CLI へのアクセスは、電子メールゲートウェイのセットアップ時に選択した管理接続方式によって異なります。工場出荷時のデフォルト ユーザ名およびパスフレーズを次に示します。当初は、admin ユーザー アカウントだけが CLI にアクセスできます。admin アカウントを介してコマンドライン インターフェイスに初回アクセスしたうえで、さまざまな許可レベルの他のユーザを追加できますシステム セットアップ ウィザードで、admin アカウントのパスフレーズを変更するように要求されます。admin アカウントのパスフレーズは、passphrase コマンドを使用して、任意の時点で直接再設定することもできます。

イーサネットを介して接続する場合は、工場出荷時のデフォルト IP アドレスの 192.168.42.42 を使用して SSH セッションまたは Telnet セッションを開始します。SSH は、ポート 22 を使用するように設定されています。Telnet は、ポート 23 を使用するように設定されています。下記のユーザ名とパスフレーズを入力します。

シリアル接続を介して接続する場合は、パーソナル コンピュータのシリアル ケーブルが接続されている通信ポートを使用して端末セッションを開始します。詳細については、「セットアップおよび設置」の章を参照してください。下記のユーザー名とパスフレーズを入力します。

下記のユーザー名およびパスフレーズを入力して電子メールゲートウェイにログインします。

工場出荷時のデフォルト ユーザ名とパスフレーズ

  • ユーザー名:admin
  • パスフレーズ:ironport

例:

login: admin

passphrase: ironport

コマンドライン インターフェイスの表記法

ここでは、AsyncOS CLI のルールおよび表記法について説明します。

コマンド プロンプト

最上位のコマンド プロンプトは、完全修飾ホスト名に続いて大なり(>)記号とスペース 1 つで構成されます。次に例を示します。


mail3.example.com>
 

電子メールゲートウェイが中央集中型管理機能を使用したクラスタの一部として設定されている場合、CLI のプロンプトが現在のモードを示すように変更されます。次に例を示します。


(Cluster Americas) > 

または


(Machine los_angeles.example.com) >

詳細については、ユーザー ガイドの「中央集中型管理」を参照してください。

コマンドを実行すると、CLI によりユーザーの入力が要求されます。CLI がユーザーの入力を待機している場合は、コマンド プロンプトとして、角カッコ([])で囲まれたデフォルト入力値の後に大なり(>)記号が表示されます。デフォルトの入力値がない場合、コマンド プロンプトのカッコ内は空です。

次に例を示します。


Please create a fully-qualified hostname for this Gateway
(Ex: "mail3.example.com"):
[]> 
mail3.example.com

デフォルト設定がある場合は、コマンド プロンプトのカッコ内にその設定が表示されます。次に例を示します。


Ethernet interface:
1. Data 1
2. Data 2
3. Management
[1]> 1

デフォルト設定が表示される場合に Return を押すと、デフォルト値を入力したことになります。


Ethernet interface:
1. Data 1
2. Data 2
3. Management
[1]> (type Return)

コマンドの構文

インタラクティブ モードで動作している場合、CLI コマンド構文は単一のコマンドから構成されます。空白スペースを含まず、引数やパラメータもありません。例:


mail3.example.com> systemsetup

選択リスト

入力できる複数の選択肢がある場合、コマンドによっては番号付きリストを使用します。プロンプトで選択する番号を入力します。

例:


Log level:
1. Error
2. Warning
3. Information
4. Debug
5. Trace
[3]> 3

Yes/No クエリー

yes または no のオプションがある場合、質問はデフォルト値(カッコ内表示)を付けて表示されます。Y、N、Yes、または No で返答できます。大文字と小文字の区別はありません。

例:


Do you want to enable FTP on this interface?  [Y]> n

サブコマンド

コマンドによっては、サブコマンドを使用する場合があります。サブコマンドには、NEW、EDIT、および DELETE などの命令があります。EDIT および DELETE の機能の場合、これらのコマンドは、システムですでに設定されているレコードのリストを提供します。

次に例を示します。


mail3.example.com> interfaceconfig
Currently configured interfaces:
1. Management (192.168.42.42/24: mail3.example.com)
Choose the operation you want to perform:
- NEW - Create a new interface.
- EDIT - Modify an interface.
- GROUPS - Define interface groups.
- DELETE - Remove an interface.
[]>

サブコマンド内からメイン コマンドに戻るには、空のプロンプトで Enter または Return を押します。

エスケープ

サブコマンド内では、いつでも Ctrl+C キーボード ショートカットを使用して、すぐに最上位の CLI に戻ることができます。

履歴

CLI は、セッション中に入力するすべてのコマンドの履歴を保持します。最近使用したコマンドの実行リストをスクロールするには、キーボードの↑および↓の矢印キーを使用するか、Ctrl+P キーと Ctrl+N キーを組み合わせて使用します。


mail3.example.com> (type the Up arrow key)

mail3.example.com> interfaceconfig (type the Up arrow key)

mail3.example.com> topin (type the Down arrow key)

コマンドの補完

コマンドライン インターフェイスは、コマンドの補完をサポートします。あるコマンドの先頭数文字を入力して Tab キーを押すと、CLI によって一意のコマンドのストリングが補完されます。入力した文字が複数のコマンドに該当する場合、CLI はそのセットをさらに「絞り込み」ます。次に例を示します。

mail3.example.com> set (type the Tab key)
setgateway, sethostname, settime, settz
mail3.example.com> seth 
(typing the Tab again completes the entry with sethostname) 

CLI の履歴およびファイルの補完機能では、Enter または Return を押してコマンドを起動する必要があります。

設定の変更

電子メールの通常の動作を妨げることなく、設定を変更できます。

設定変更は、次の処理を行うまでは有効になりません。

Procedure


Step 1

コマンド プロンプトで commit コマンドを発行します。

Step 2

commit コマンドに必要な入力値を指定します。

Step 3

CLI で commit 処理の確認を受け取ります。


What to do next

確定されていない設定に対する変更は記録されますが、commit コマンドが実行されるまでは有効になりません。


Note


一部のコマンドは commit コマンドを実行しなくても有効になります。変更を有効にする前に確定を行う必要があるコマンドの概要については、CLI クイック リファレンス ガイドを参照してください。

CLI セッションの終了、システムのシャットダウン、再起動、障害、または clear コマンドの発行により、確定されていない変更はクリアされます。

汎用 CLI コマンド

このセクションでは、変更の確定またはクリア、ヘルプへのアクセス、およびコマンドライン インターフェイスの終了に使用するコマンドについて説明します。

設定変更の確定

電子メールゲートウェイに対する設定変更の保存には、commit コマンドが重要です。設定変更の多くは、commit コマンドを入力するまで有効になりません(変更内容を有効にするために commit コマンドを使用する必要がないコマンドも少数あります)。commit コマンドは、commit コマンドまたは clear コマンドが最後に発行されてから行われた設定変更に適用されます。コメントとして最大 255 文字を使用できます。変更内容は、タイムスタンプと共に確認を受け取るまでは、確定されたものとして認められません。

commit コマンドの後のコメントの入力は任意です。


mail3.example.com> commit
Please enter some comments describing your changes:
[]> Changed "psinet" IP Interface to a different IP address
Do you want to save the current configuration for rollback? [Y]> n
Changes committed: Fri May 23 11:42:12 2014 GMT

Note


変更を正常に確定するには、最上位のコマンド プロンプトになっている必要があります。コマンド ライン階層の 1 つ上のレベルに移動するには、空のプロンプトで Return を押します。

設定変更のクリア

clear コマンドは、commit または clear コマンドが最後に実行された以降に設定に対して行われた変更をすべてクリアします。


mail3.example.com> clear
Are you sure you want to clear all changes since the last commit?  [Y]> y
Changes cleared: Mon Jan 01 12:00:01 2003
mail3.example.com>

コマンドライン インターフェイス セッションの終了

quit コマンドを実行すると、CLI アプリケーションからログアウトします。確定されていない設定変更はクリアされます。quit コマンドは電子メール操作には影響しません。ログアウトはログ ファイルに記録されます(exit の入力は、quit の入力と同じです)。


mail3.example.com> quit
Configuration changes entered but not committed.  Exiting will lose changes.
Type 'commit' at the command prompt to commit changes.
Are you sure you wish to exit?  [N]> Y

コマンドライン インターフェイスでのヘルプの検索

help コマンドを実行すると、使用可能なすべての CLI コマンドが表示され、各コマンドの簡単な説明を参照できます。help コマンドは、コマンド プロンプトで help と入力するか、疑問符(?)を 1 つ入力して実行できます。


mail3.example.com> help

バッチ コマンド

AsyncOS はバッチ コマンド形式をサポートしているため、一部の CLI コマンドを新しい単一行 CLI 形式で実行できます。この形式を使用すると、タスクの実行に必要な入力を削減でき、よく行う設定タスクを簡単に自動化できます。バッチ コマンドでは、SSH クライアントを使用してコマンドをリモートで実行することもできます。これにより、CLI コマンドのスクリプトを作成し、それを一度に複数の電子メールゲートウェイで実行することも簡単にできます。

すべてのコマンドがバッチと同等ではありませんが、すべてのバッチ コマンドは、非バッチ コマンドとして実行できます。

バッチ コマンドの構文は、使用するコマンドによって異なります。使用するコマンドの構文の詳細については、コマンド:参考例の該当する CLI の例を参照してください。

バッチ コマンド例

次の例では、送信者グループの REDLIST が作成されます。さらに、その REDLIST がポリシー THROTTLED に関連付けられ、送信者「possible_spammer.com」が送信者グループに追加されます。

このアクションを CLI で実行する場合:

example.com> listenerconfig

Currently configured listeners:

1. IncomingMail (on Management, 192.168.42.42/24) SMTP TCP Port 25 Public

2. OutgoingMail (on Data 2, 192.168.40.42/24) SMTP TCP Port 25 Private

Choose the operation you want to perform:
- NEW - Create a new listener.
- EDIT - Modify a listener.
- DELETE - Remove a listener.
- SETUP - Change global settings.

[]> edit

Enter the name or number of the listener you wish to edit.
[]> IncomingMail

Choose the operation you want to perform:
- NAME - Change the name of the listener.
- INTERFACE - Change the interface.
- LIMITS - Change the injection limits.
- SETUP - Configure general options.
- HOSTACCESS - Modify the Host Access Table.
- RCPTACCESS - Modify the Recipient Access Table.
- BOUNCECONFIG - Choose the bounce profile to use for messages injected on this listener.
- MASQUERADE - Configure the Domain Masquerading Table.
- DOMAINMAP - Configure domain mappings.

[]> HOSTACCESS

There are currently 4 policies defined.
There are currently 5 sender groups.

Choose the operation you want to perform:

- NEW - Create a new entry.
- EDIT - Modify an entry.
- DELETE - Remove an entry.
- MOVE - Move an entry.
- DEFAULT - Set the defaults.
- PRINT - Display the table.
- IMPORT - Import a table from a file.
- EXPORT - Export the table to a file.
- CLEAR - Remove all entries.

[]> NEW

1. New Sender Group
2. New Policy

[1]> 1

Enter a name for this sender group. (optional)

[]> REDLIST

Enter the hosts to add. CIDR addresses such as 10.1.1.0/24 are allowed.
IP address ranges such as 10.1.1.10-20 are allowed. IP subnets such as
10.2.3. are allowed.

Hostnames such as crm.example.com are allowed.

Partial hostnames such as .example.com are allowed.

Ranges of SenderBase Reputation scores such as SBRS[7.5:10.0] are
allowed.

SenderBase Network Owner IDs such as SBO:12345 are allowed.
Remote blocked list queries such as dnslist[query.blocked list.example] are
allowed.

Separate multiple hosts with commas

[]> possible_spammer.com

Select a behavior for this entry.

1. Accept
2. Relay
3. Reject
4. TCP Refuse
5. Continue
6. Policy: ACCEPTED
7. Policy: BLOCKED
8. Policy: THROTTLED
9. Policy: TRUSTED

[1]> 8

Enter a comment for this sender group.
[]>

There are currently 4 policies defined.
There are currently 6 sender groups.

同じアクションを CLI バッチ コマンドで実行する場合:

example.com> listenerconfig edit IncomingMail hostaccess new sendergroup 
REDLIST possible_spammer.com Policy: “THROTTLED”