SCE プラットフォーム ファイルの操作
CLI コマンドには、ファイル管理用のさまざまなコマンドがあります。これらのコマンドを使用して、ファイルやディレクトリを作成、削除、コピー、および表示できます。
(注) ディスク容量について、ディスク処理を実行するとき、新しいファイルを追加して SCE ディスクに保存した結果、利用率が 70% を超えることがないように注意してください。
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「ディレクトリの処理」
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「ファイルの処理」
ディレクトリを作成する方法
mkdir
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 mkdir directory-name を入力して、 Enter キーを押します。
ディレクトリを削除する方法
ディレクトリを削除するコマンドは 2 種類あり、ディレクトリが空白かどうかによって異なります。
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「ディレクトリとディレクトリ内のファイルすべてを削除する方法」
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「空のディレクトリを削除する方法」
ディレクトリとディレクトリ内のファイルすべてを削除する方法
delete
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 delete
directory-name /recursive を入力して、 Enter キーを押します。
recursive フラグを使用すると、指定したディレクトリ内のすべてのファイルとサブディレクトリが削除されます。
空のディレクトリを削除する方法
rmdir
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 rmdir
directory-name を入力して、 Enter キーを押します。
空のディレクトリにのみ、このコマンドを使用します。
ディレクトリを変更する方法
現在のワーキング ディレクトリのパスを変更するには、このコマンドを使用します。 cd
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 cd
new path を入力して、 Enter キーを押します。
ワーキング ディレクトリを表示する方法
pwd
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 pwd
を入力して、 Enter キーを押します。
ディレクトリ内のファイルをすべて表示する方法
現在のワーキング ディレクトリにある全ファイルのリストを表示できます。このリストをフィルタリングして、アプリケーション ファイルだけを表示することもできます。また、リストを展開表示して、いずれかのサブディレクトリ内の全ファイルを含めることもできます。
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「現在のディレクトリ内の全ファイルを表示する方法」
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「現在のディレクトリ内のアプリケーションをすべて表示する方法」
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「ディレクトリ ファイル リスト内のサブディレクトリのファイルを含める方法」
現在のディレクトリ内の全ファイルを表示する方法
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 dir
を入力して、 Enter キーを押します。
現在のディレクトリ内のアプリケーションをすべて表示する方法
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 dir applications を入力して、 Enter キーを押します。
ディレクトリ ファイル リスト内のサブディレクトリのファイルを含める方法
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 dir -r を入力して、 Enter キーを押します。
ファイル名を変更する方法
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 rename
current-file-name new-file-name を入力して、 Enter キーを押します。
ファイルを削除する方法
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 delete
file-name を入力して、 Enter キーを押します。
ファイルのコピー
現在のディレクトリから別のディレクトリにファイルをコピーできます。また、FTP サイトとの間でファイルをコピー(アップロードまたはダウンロード)することもできます。
パッシブ FTP を使用してファイルをコピーするには、 copy-passive コマンドを使用します。
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「ファイルをコピーする方法」
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「FTP サイトからファイルをダウンロードする方法」
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「パッシブ FTP サイトにファイルをアップロードする方法」
ファイルをコピーする方法
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 copy
source-file-name destination-file-name を入力して、 Enter キーを押します。
ファイルのコピー:例
ルート ディレクトリにあるローカルの analysis.sli ファイルを applications ディレクトリにコピーする例を示します。
SCE#copy analysis.sli applications/analysis.sli
sce#
FTP サイトからファイルをダウンロードする方法
FTP サイトからコマンドをアップロードおよびダウンロードするには、copy コマンドを使用します。その場合、コピー元またはコピー先のファイル名は、先頭に ftp:// を付ける必要があります。
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 copy
ftp://username:password@ip-address/path:/source-file destination-file-name を入力して、 Enter キーを押します。
FTP サイトにファイルをアップロードするには、アップロード先として FTP サイトを指定します( ftp://username:password@ip-address/path:/destination-file )。
パッシブ FTP サイトにファイルをアップロードする方法
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 copy-passive
source-file-name ftp:/username:password@10.10.10.10/h:/destination-file を入力して、 Enter キーを押します。
パッシブ FTP サイトからファイルをダウンロードするには、ダウンロード元として FTP サイトを指定します( ftp://username:password@ip-address/path:/source-file )。
パッシブ FTP サイトへのファイルのアップロード:例
パッシブ FTP を指定して、ローカル フラッシュ ファイル システムにある analysis.sli ファイルを、ホスト 10.1.1.1 にアップロードする例を示します。
SCE#copy-passive /appli/analysis.sli ftp://myname:mypw@10.1.1.1/p:/appli/analysis.sli
sce#
ファイルのコンテンツを表示する方法
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 more
file-name を入力して、 Enter キーを押します。
ファイルを圧縮解除する方法
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 unzip
file-name を入力して、 Enter キーを押します。
ユーザ ログ
ユーザ ログは、任意のエディタで表示可能な ASCII ファイルです。起動、シャットダウン、エラーなど、システム イベントのレコードが格納されます。ユーザ ログを表示するには、ロガーを使用します。表示されたユーザ ログは、システムが正常に機能しているかどうかの判別や、テクニカル サポートに役立ちます。
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「ロギング システム」
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「テクニカル サポート用ファイルの生成」
ロギング システム
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「ユーザ ログのコピー」
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「ユーザ ログのイネーブル化とディセーブル化」
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「ユーザ ログ カウンタの表示」
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「ユーザ ログの表示」
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「ユーザ ログの消去」
イベントは 2 つのログ ファイルの 1 つに記録されます。ファイルが最大容量に達すると、そのファイルに記録されていたイベントは、一時的にアーカイブされます。その後、新しいイベントはもう一つのログ ファイルに自動的に記録されます。2 番めのログ ファイルが最大キャパシティに達すると、最初のログ ファイルが再び使用され、そのファイルに保存されて一時的にアーカイブされた情報が上書きされます。
基本操作は次のとおりです。
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外部の場所へのユーザ ログのコピー
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ユーザ ログの表示
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ユーザ ログの消去
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ユーザ ログ カウンタの表示と消去
ユーザ ログのコピー
ログ ファイルは、外部の場所またはディスクにコピーすることで表示できます。このコマンドを実行すると、両方のログ ファイルをローカルの SCE プラットフォーム ディスク、または FTP サーバが動作する外部ホストにコピーできます。
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「外部の場所へのユーザ ログのコピー」
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「内部の場所へのユーザ ログのコピー」
外部の場所へのユーザ ログのコピー
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 logger get user-log file-name
ftp://username:password@ipaddress/path を入力して、 Enter キーを押します。
内部の場所へのユーザ ログのコピー
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 logger get user-log file-name target-filename を入力して、 Enter キーを押します。
ユーザ ログのイネーブル化とディセーブル化
ユーザ ログはデフォルトでイネーブルに設定されています。ロガーのステータスを設定して、ユーザ ログをディセーブルにできます。
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「ユーザ ログのディセーブル化」
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「ユーザ ログのイネーブル化」
ユーザ ログのディセーブル化
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 configure
を入力して、 Enter キーを押します。
ステップ 2
SCE (config)# プロンプトに、 logger device User-File-Log disabled
を入力して、 Enter キーを押します。
ユーザ ログのイネーブル化
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 configure
を入力して、 Enter キーを押します。
ステップ 2
SCE (config)# プロンプトに、 logger device User-File-Log enabled を入力して、 Enter キーを押します。
ユーザ ログ カウンタの表示
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「現在のセッションに関するユーザ ログ カウンタの表示」
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「user-file-log に関する不揮発性カウンタの表示」
ログ カウンタには次の 2 種類があります。
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ユーザ ログ カウンタ:SCE プラットフォームの前回の再起動以降に記録されたシステム イベント数をカウントします。
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不揮発性カウンタ:起動時に消去されません。
現在のセッションに関するユーザ ログ カウンタの表示
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 show logger device user-file-log counters
を入力して、 Enter キーを押します。
user-file-log に関する不揮発性カウンタの表示
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 show logger device user-file-log nv-counters
を入力して、 Enter キーを押します。
ユーザ ログの表示
(注) ユーザ ログが大容量の場合は、このコマンドの使用は推奨しません。巨大なログはファイルにコピーして表示します(「ユーザ ログのコピー」を参照)。
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 more user-log
を入力して、 Enter キーを押します。
ユーザ ログの消去
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 clear logger device user-file-log
を入力して、 Enter キーを押します。
ステップ 2
Are you sure? という確認メッセージが表示されます。
ステップ 3
Y を入力して、 Enter キーを押します。
テクニカル サポート用ファイルの生成
効果的なテクニカル サポートが受けられるようにするには、システム ログに含まれる情報を提供する必要があります。シスコ テクニカル サポート スタッフが使用するサポート ファイルを生成するには、FTP 経由で logger get support-file コマンドを使用します。
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 logger get support-file
filename を入力して、 Enter キーを押します。
指定したファイル名でサポート情報ファイルが作成されます。指定するファイルは、ローカル ファイル システムではなく、FTP サイトにあるファイルにする必要があります。
この処理には少し時間がかかる場合があります。
テクニカル サポート用ファイルの生成:例
SCE#logger get support-file ftp://user:1234@10.10.10.10/c:/support.zip
フロー キャプチャ
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「制限」
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「フロー キャプチャ プロセス」
フロー キャプチャ ユーティリティは、レイヤ 4 属性に従ってトラフィックのキャプチャに使用される CLI 制御のユーティリティです。
このユーティリティでキャプチャされるトラフィックは、cap 形式のファイルに蓄積されます。キャプチャ メカニズムに指定されたトラフィックは、キャプチャ中にトラフィック コントロールや他のサービスから使用できません。キャプチャの完了時に、すべてのトラフィックに対する通常のサービスが再開されます。
記録されたデータは、FTP を使用してオンラインで離れた場所に送信されます。SCE8000 プラットフォームでは、データは標準形式(ファイルの最大サイズは 128 MB)で送信されます(const DB で設定可能)。
2 つの SCE8000-SCM モジュールがインストールされたシステムでは、SCE8000-SCM モジュールによって個別の cap ファイルが作成されます(それぞれ、ファイルの最大サイズは 64 MB)。
制限
フロー キャプチャ ユーティリティには、次の既知の制限があります。
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実際のキャプチャは、新しく開かれたフローについてだけ開始されます。そのため、すでに開いているフローは、このユーティリティでキャプチャできません。
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キャプチャされているすべての新しい関連パケットについて、キャプチャ フローの終了が検証されます。時間が過ぎても、キャプチャ属性に一致するパケットが到達していない場合、キャプチャは終了しないため、手動で停止する必要があります。
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ファイル サイズの制限:SCE8000 プラットフォームで、キャプチャ ファイルの最大サイズは 128 MB に制限されています(const DB によって設定可能)。このプラットフォームでは、キャプチャの開始時に FTP 接続が開かれますが、データはまずシステム ディスクに保存され、キャプチャ プロシージャが完了した場合にだけ FTP 送信先に転送されます。
2 つの SCE8000-SCM モジュールが設定されたシステムでは、2 つのキャプチャ ファイルが作成され、各 ファイルの最大ファイル サイズは 64 MB(合計 128 MB)です。
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FTP のタイムアウト:記録されるトラフィックは少量の可能性があり、SCE8000 プラットフォームではキャプチャの終了時にだけデータが送信されるため、送信先 FTP サーバの接続タイムアウトをディセーブルにする必要があります。
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キャプチャは、SCE プラットフォームの shortage イベントによって中断することがあります。
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スループットのキャプチャは、次の場合に制限されます。
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システム アーキテクチャ上の制限
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リモートの FTP 送信先に接続する回線の容量(Linux 以外のプラットフォームの場合のみ、たとえば SCE 2000 プラットフォームなど)
ライブ セットアップ時のスループットは約 2Mbps です。このスループットを超えると、パケットは cap ファイルに含まれず、結果のキャプチャ パケットの適切なフィールドが更新され、損失パケットの数を示します。連続する損失パケットの最大許容数は、const DB で設定できます。
フロー キャプチャ トラフィック規則の設定
フロー キャプチャ トラフィック規則では、キャプチャするトラフィックを定義します。フロー キャプチャ トラフィック規則を設定するには、関連するフローについて flow-capture アクションを指定します。
たとえば、1.2.3.0-1.2.3.255 の範囲の IP アドレスであるサブスクライバとの間で送受信されるすべてのトラフィックをキャプチャするには、次のようにトラフィック規則を定義します。
SCE(config if)# traffic-rule name flowcapturerule IP-addresses subscriber-side 1.2.3.0/24 network-side all protocol all direction both traffic-counter none action flow-capture
複数の規則を設定できますが、フロー キャプチャ プロセス中は、設定されたフロー キャプチャ規則すべてが有効になります。設定した規則の一部だけを適用することはできません。
トラフィック規則の設定の詳細については、「トラフィック規則とカウンタの設定」を参照してください。
フロー キャプチャの設定
フロー キャプチャ設定では、キャプチャするフローの定義とは対照的に、さまざまなフロー キャプチャ プロセスを制御します。フロー キャプチャ設定によって、トラフィックに対する影響を最小限に抑えながら、記録される情報が最大になるように、プロセスの範囲を制限します。
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キャプチャ期間の最大値:キャプチャ期間を制限することで、実行中のトラフィックに対するキャプチャの影響を抑えることができます。
最大の期間に達する前に、いつでもキャプチャを停止できます。
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各キャプチャ パケットの L4 ペイロードの最大長:主に L2 ~ L4 ヘッダーをキャプチャする場合、各パケットのペイロードのごく一部だけが必要です。ペイロードの長さを制限することで、特定の時間枠内で、また特定のスループットで、より多くのパケットをキャプチャできるようになるため、キャプチャが効率的になります。
ガイドラインと情報:
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最大 L4 ペイロード長を設定しない場合、各キャプチャ パケットのすべてのバイトが記録されます。
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最大 L4 ペイロード長を設定する場合、各キャプチャ パケットには、L2/ L3/L4 ヘッダー全体が含まれ、L4 ペイロードの設定済み最大バイトを超える部分は含まれません。
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1 つの最大 L4 ペイロード長の値だけを設定できます。この値は、すべての記録パケットに適用されます。
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記録の実行中に、最大 L4 ペイロード長の値が変更された場合、変更が有効になるのは次回の記録セッション以降です。
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cap ファイルには、SCE プラットフォームで受信したときに TCP または UDP のチェックサム エラーが発生したパケットについて、マーキングが含まれます。これは、バイトの損失のために、キャプチャ パケットについて TCP と UDP のチェックサムの有効性をチェックできないためです。
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cap ファイルには、省略された各パケットの元の長さを取得できる情報が含まれます。
最大フロー キャプチャ期間を設定する方法
次のオプションを使用できます。
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duration:フロー キャプチャの最大期間(秒)。
デフォルト = 3600 秒
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unlimited:フロー キャプチャに時間制限はありません。オペレータが停止するまで継続されます。
ステップ 1
SCE(config if)# プロンプトに、 flow-capture controllers time ( duration | unlimited) を入力して、 Enter キーを押します。
L4 ペイロードの最大長を設定する方法
次のオプションを使用できます。
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length:各パケットからキャプチャする L4 ペイロード バイトの最大長。
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unlimited:L4 ペイロード バイト数に制限はありません(デフォルト)。
ステップ 1
SCE(config if)# プロンプトに、 flow-capture controllers max-l4-payload-length ( length | unlimited) を入力して、 Enter キーを押します。
デフォルトのフロー キャプチャ設定に戻す方法
ステップ 1
SCE(config if)# プロンプトに、 default flow-capture controllers (time | max-l4-payload-length) を入力して、 Enter キーを押します。
フロー キャプチャの実行
flow-capture コマンドを実行すると、フロー キャプチャが始まります。キャプチャはいつでも停止できます。キャプチャを停止しない場合、設定した最大期間、継続されます(「フロー キャプチャの設定」)。
フロー キャプチャを開始する方法
次のオプションを使用できます。
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filename:ftp://<username>:<password>@<IP_address>/<path>/<file_name> という形式で、フロー キャプチャ データを記録するファイル名と FTP の場所を指定します(ファイル拡張子「cap」は自動的に追加されるため、指定しないでください)。
2 つの SCE8000-SCM モジュールがインストールされたシステムでは、2 つのキャプチャ ファイルが作成されます。ファイルを作成した SCE8000-SCM モジュールを示すために、このプレフィクスにインジケータが追加されます。たとえば、「myCapFile」というファイル名を割り当てた場合、 myCapFile1.cap と myCapFile2.cap が作成されます。
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 flow-capture start format cap file-name-prefix filename を入力して、 Enter キーを押します。
フロー キャプチャを停止する方法
ステップ 1
SCE# プロンプトに、 flow-capture stop を入力して、 Enter キーを押します。
フロー キャプチャのモニタリング
フロー キャプチャ プロセスを監視するには、次のコマンドを使用します。次の情報が表示されます。
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記録プロセスのステータス
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現在のターゲット ファイル サイズ
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キャプチャされたパケットの数
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損失パケットの数
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各コントローラの設定値
フロー キャプチャを監視する方法
ステップ 1
SCE> プロンプトに、 show interface linecard 0 flow-capture を入力して、 Enter キーを押します。