SNMP IfIndex の持続性の設定
この章では、Cisco 7600 シリーズ ルータに SNMP Interface Index(IfIndex; インターフェイス インデックス)の持続性機能を設定する方法について説明します。Release 12.1(13)E 以降のリリースで、SNMP IfIndex の持続性がサポートされます。
この章で説明する内容は、次のとおりです。
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「SNMP IfIndex の持続性」
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「SNMP IfIndex の持続性の設定」
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「設定例」
SNMP IfIndex の持続性
SNMP IfIndex の持続性機能は、ルータを再起動しても維持され使用される ifIndex 値を提供します。この ifIndex 値は、物理インターフェイスまたは論理インターフェイスに対応する一意の識別番号です。
ルータの再起動時に特定の ifIndex 値とインターフェイスの対応関係を維持することは、該当する RFC における要件ではありませんが、多くのアプリケーション(たとえば、デバイス インベントリ、課金情報、障害検出など)では、この対応関係を維持する必要があります。
定期的にルータにポーリングして、インターフェイスと ifIndex の関連づけを行うことはできますが、常時ポーリングするのは実用的ではありません。SNMP IfIndex 持続性機能は、永続的な ifIndex 値を提供するので、インターフェイスをポーリングする必要がなくなります。
次に、RFC 2233 に基づく「SMIv2 を使用するインターフェイス グループ MIB」の定義を示します。次の用語は、インターフェイス MIB(IF-MIB)の値です。
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ifIndex ― 一意の番号(ゼロより大きい)で、各インターフェイスをそのインターフェイスの SNMP 識別に関して識別します。
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ifName ― テキストベースのインターフェイス名(例:[ethernet 3/1])。
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ifDescr ― インターフェイスの記述。この記述としては、メーカー名、製品名、およびインターフェイス ハードウェアおよびソフトウェアのバージョンといった情報を推奨します。
SNMP IfIndex の持続性の設定
ここでは、SNMP IfIndex の持続性の設定手順について説明します。
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「SNMP IfIndex 持続性のグローバルなイネーブル化およびディセーブル化」(任意)
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「特定のインターフェイス上での SNMP IfIndex 持続性のイネーブル化およびディセーブル化」(任意)
(注) ifIndex コマンドが設定されているかどうかを確認するには、more system:running-config コマンドを使用します。
SNMP IfIndex 持続性のグローバルなイネーブル化およびディセーブル化
SNMP IfIndex 持続性は、デフォルトではディセーブルです。SNMP IfIndex 持続性をグローバルにイネーブルにするには、次の作業を行います。
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Router(config)# snmp-server ifindex persist |
SNMP IfIndex 持続性をグローバルにイネーブルにします。 |
SNMP IfIndex 持続性をイネーブルにしたあと、グローバルにディセーブルにするには、次の作業を行います。
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Router(config)# no snmp-server ifindex persist |
SNMP IfIndex 持続性をグローバルにディセーブルにします。 |
特定のインターフェイス上での SNMP IfIndex 持続性のイネーブル化およびディセーブル化
SNMP IfIndex 持続性を特定のインターフェイス上だけでイネーブルにするには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface { vlan vlan_ID } | { type slot/port } | { port-channel port_channel_number } |
設定するインターフェイスを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# snmp ifindex persist |
SNMP IfIndex 持続性を特定のインターフェイス上でイネーブルにします。 |
Router(config-if)# no snmp ifindex persist |
SNMP IfIndex 持続性を特定のインターフェイス上でディセーブルにします。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
(注) no snmp ifindex persistence インターフェイス コマンドは、 サブインターフェイス上では使用できません。インターフェイスに適用されたコマンドは、そのインターフェイスに対応するすべてのサブインターフェイス上で自動的に適用されます。
インターフェイス固有の SNMP IfIndex 持続性の設定を削除し、グローバルな設定を使用するよう設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface type slot/port |
特定のインターフェイスについて、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。インターフェイス コマンドの構文は、使用するプラットフォームによって異なります。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# snmp ifindex clear |
インターフェイス固有の SNMP IfIndex 持続性の設定を削除し、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
設定例
ここでは、次の設定例を示します。
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「すべてのインターフェイス上で SNMP IfIndex 持続性をイネーブルにする例」
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「特定のインターフェイス上で SNMP IfIndex 持続性をイネーブルにする例」
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「特定のインターフェイス上で SNMP IfIndex 持続性をディセーブルにする例」
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「特定のインターフェイスから SNMP IfIndex 持続性の設定を削除する例」
すべてのインターフェイス上で SNMP IfIndex 持続性をイネーブルにする例
次に、すべてのインターフェイス上で SNMP IfIndex 持続性をイネーブルに設定する例を示します。
router(config)# snmp-server ifindex persist
特定のインターフェイス上で SNMP IfIndex 持続性をイネーブルにする例
次に、インターフェイス Ethernet 3/1 でのみ SNMP IfIndex 持続性をイネーブルに設定する例を示します。
router(config)# interface ethernet 3/1
router(config-if)# snmp ifindex persist
特定のインターフェイス上で SNMP IfIndex 持続性をディセーブルにする例
次に、インターフェイス Ethernet 3/1 でのみ SNMP IfIndex 持続性をディセーブルに設定する例を示します。
router(config)# interface ethernet 3/1
router(config-if)# no snmp ifindex persist
特定のインターフェイスから SNMP IfIndex 持続性の設定を削除する例
次に、インターフェイス Ethernet 3/1 に設定されている SNMP IfIndex 持続性に関する設定をコンフィギュレーションから削除する例を示します。SNMP IfIndex 持続性がグローバルにイネーブルの場合、SNMP IfIndex 持続性はインターフェイス Ethernet 3/1 上でもイネーブルになります。SNMP IfIndex 持続性がグローバルにディセーブルの場合、SNMP IfIndex 持続性はインターフェイス Ethernet 3/1 上でもディセーブルになります。
router(config)# interface ethernet 3/1
router(config-if)# snmp ifindex clear