OC-12c/STM-4c ATM Line Cardの概要
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのインターフェイス ケーブル
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのケーブル マネジメント システム
ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの取り付けおよび取り外し
新しいライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの取り付け
ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの取り外し
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのインターフェイスの設定
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardの初期設定
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardコンフィギュレーションのカスタマイズ
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardの統計情報
ATMインターフェイス上でのPVCの作成例:AAL5上でLLC/SNAPカプセル化を使用
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのバックツーバック接続
製品番号:LC-1OC12/ATM-SM =、LC-1OC12/ATM-MM =
Customer Order Number:DOC-J-784344=
このマニュアルでは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータにOC-12c/STM-4c Asynchronous Transfer Mode(ATM;非同期転送モード)Line Cardを搭載して設定する手順について説明します。
このコンフィギュレーション ノートで説明する内容は、次のとおりです。
• 「重要情報」
• 「OC-12c/STM-4c ATM Line Cardの概要」
• 「OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのインターフェイス ケーブル」
• 「Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのケーブル マネジメント システム」
• 「OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのインターフェイスの設定」
• 「電磁適合性」
• 「CCO」
ここでは、参考資料、Cisco IOSソフトウェアの設定、安全上の注意事項、テクニカル サポートの重要事項について説明します。ライン カードの動作に関する考慮事項も記述されています。
(注) Cisco IOSソフトウェアのマニュアル、ハードウェアのインストレーションおよびメンテナンス マニュアルは、WWW上のURL、http://www.cisco.com、http://www.cisco.com/jp、http://www-china.cisco.com、および
http://www-europe.cisco.comから入手することもできます。
Cisco Documentation CD-ROMパッケージには、シスコ製品ライン全体に関する総合的な資料が収録されています。このCD-ROMパッケージには、Adobe Acrobat Readerで表示できるAdobe PDF形式とWebブラウザで表示できるHTML形式の両方でマニュアルが収められています。
Cisco Connection FamilyのDocumentation CD-ROMは、毎月更新されるので、印刷資料よりも新しい情報が得られます。最新のDocumentation CD-ROMの入手方法については、製品を購入された代理店にお問い合わせください。このCD-ROMパッケージは単独または年間契約で入手することができます。
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータ製品ラインに関するハードウェア インストレーションおよびメンテナンス情報については、ご使用のCisco 12000シリーズ インターネット ルータに対応するインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
冷却ファン、電源装置、シャーシ バックプレーンなど、ルータ サブシステムの取り付け、メンテナンス、および交換手順については、Field-Replaceable Unit(FRU)の資料を参照してください。
ルータ上で稼働するCisco IOSソフトウェアには、豊富な機能があります。
Cisco IOSソフトウェアの設定情報およびサポートについては、ご使用のシスコ ハードウェア製品にインストールされているCisco IOSソフトウェア リリースに対応したCisco IOSソフトウェア コンフィギュレーション マニュアル セットの、コンフィギュレーション ガイドおよびコマンド リファレンスを参照してください。また、ルータ上で使用しているCisco IOSソフトウェア バージョンに対応したCisco IOSソフトウェア リリース ノートも参照してください。
Cisco Connection Online(CCO)は、シスコシステムズの主要なリアルタイム サポート チャネルです。CCOによるサポートのご利用方法の詳細については、このマニュアルの最後に記載された「CCO」を参照してください。
このマニュアルに記載されている作業を開始する前に、人身事故または機器の損傷を防ぐために、ここで説明する安全に関する注意事項を確認してください。
適合規格および安全性については、装置に付属している『 Regulatory Compliance and Safety
Information 』を参照してください。この資料には、安全を確保するための重要事項が記載されています。Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのハードウェアの取り付け、取り外し、または変更を行う場合は、必ず事前に目を通しておいてください。
警告 「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。
ESD(静電気放電)により、装置や電子回路が損傷を受けることがあります(静電破壊)。 静電破壊は電子カードや部品の取り扱いが不適切な場合に発生し、故障または間欠的な障害をもたらします。EMI(電磁波干渉)シールドは、ライン カードを構成する部品です。ネットワーク機器またはその部品を取り扱うときは、必ず静電気防止用ストラップを着用してください。
ESDによる損傷を防ぐために、次の注意事項に従ってください。
• 静電気防止用リスト ストラップまたはアンクル ストラップを肌に密着させて着用してください。接続コードの装置側をルータのESD接続ソケットまたはシャーシの塗装されていない金属部分に接続します。
• ライン カードを取り扱うときは、非脱落型ネジ、イジェクト レバー、またはライン カードの金属製フレームだけを持つようにしてください。基板またはコネクタ ピンには触れないでください。
• 取り外したライン カードは、基板側を上向きにして、静電気防止用シートに置くか、静電気防止用袋に入れてください。コンポーネントを返却する場合には、取り外したあと、ただちに静電気防止用袋に保管してください。
• ライン カードと衣服が接触しないように注意してください。リスト ストラップは身体の静電気から基板を保護するだけです。 衣服の静電気が、静電破壊の原因になることがあります。
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータ製品ラインに622 MbpsのATMインターフェイスを1つ提供します。このカードはCisco 12000シリーズ インターネット ルータ製品ラインのスイッチ ファブリックとの間でインターフェイスの役割を果たすとともに、OC-12c/STM-4cデュプレックスSCシングルモードまたはマルチモードSONET/SDH接続を1つ提供します。接続が連結されるため、帯域幅を区分する必要がなく、効率が向上します。
図 1 OC-12c/STM-4c ATM Line Card
ここでは、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardを搭載して設定する前に必要な情報を示します。具体的な内容は次のとおりです。
• 工具および部品
このマニュアルに記載されている作業を始める前に、次の事項を確認してください。
• けがや機器の損傷を防ぐために、電気および電話の安全に関する注意事項および静電破壊の防止の注意事項を確認してください。
• 装置のコンフィギュレーションが、実行するアップグレードまたは交換に必要な最低要件を満たしているか、作業に必要な部品および工具が揃っているかどうかを確認してください。
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardの取り付けまたはアップグレードを行うには、次の工具および部品が必要です。追加で必要な機器がある場合は、製品を購入された代理店に発注方法をお問い合わせください。
• シングルまたはデュプレックスSCコネクタを備えたインターフェイス ケーブル ― OC-12c/STM-4c ATM Line Cardと他のルータまたはスイッチとの接続に必要
• 交換用OC-12c/STM-4c ATM Line Card(LC-1OC12/ATM-SM =またはLC-1OC12/ATM-MM =)
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardは、次のシステム ソフトウェアで稼動しているCisco 12000シリーズ ルータと互換性があります。Cisco IOS Release 11.2(9)以降、RPマイクロ コードVersion 1.13以降、およびライン カード マイクロコードVersion 1.14以降です。
show version 、 show diag 、および show hardware コマンドを使用すると、ルータの現在のハードウェア構成が、現在ロードされて稼動しているシステム ソフトウェアのバージョンと共に表示されます。showコマンドの詳細は、『 Configuration Fundamentals Configuration Guide 』および『 Configuration Fundamentals Command Reference 』を参照してください。いずれもDocumentation CD-ROMに収録されています。印刷資料を入手することもできます。
次の show version コマンドの出力例では、稼動中のシステム ソフトウェアはRelease 11.2(9)です(イタリック体の部分)。
show diags コマンドを使用すると、RPマイクロコード バージョンおよびライン カード マイクロコード バージョンが表示されます(次の例のイタリック体部分)。
これらのコマンドの出力で、稼動中のシステム ソフトウェアがRelease 11.2(9)より旧バージョンであること、または稼働中のRPマイクロコード バージョンが1.13より旧バージョンであることがわかった場合には、フラッシュ メモリの内容をチェックし、必要なイメージをシステムで実行できるかどうかを確認してください。フラッシュ メモリに保存されている全ファイルのリストを表示するには、 show flash コマンドを使用します。有効なソフトウェア バージョンがない場合には、購入された代理店に連絡してください。
ソフトウェアとの互換性を確保するために、OC-12c/STM-4 ATM Line Cardのハードウェア リビジョン レベルは、73-2525-04 Rev. A0(シングルモード)および73-2526-04 Rev. A0(マルチモード)でなければなりません。ハードウェア リビジョン番号は、カードの前面に貼付されたラベルに印字されています。
光ファイバ伝送に関するSONET仕様では、シングルモードおよびマルチモードの2種類のファイバが定義されています。シングルモード ファイバでは、マルチモード ファイバよりも信号を遠距離まで伝送できます。
シングルモードで伝送可能な最大距離は、ファイバ パス上の光損失量によって決まります。スプライス数の非常に少ない高品質のシングルモード ファイバを使用した場合、OC-12c/STM-4c信号を15 km以上離れた場所まで伝送することができます。高品質のマルチモード ファイバを使用した場合の最大距離は500 mです。
一般的な最大距離(表 1を参照)に近い信号伝送が必要な場合には、Optical Time Domain Reflectometer(OTDR;オプティカル タイム ドメイン反射率計)を使用してパワー損失を測定してください。
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardでは、表 2に示すルート メモリ オプションを使用できます。ライン カードのルート メモリおよびパケット メモリをアップグレードまたは交換する場合の取り付け手順は、『 Cisco 12000 series Internet Router Memory Replacement Instructions 』を参照してください。
ライン カードのルート メモリは、128~256 MBの範囲で構成できます。ライン カードのデフォルトのメモリ構成は128 MBであり、ルート メモリDRAM DIMM0ソケットに128 MB DIMMが1つ搭載されています。最新のメモリ オプションについては、『 Cisco 12000 series Internet Router Memory Replacement Instructions 』を参照してください。
Engine 0ライン カードには、パケット バッファ メモリ用に4つのSDRAM DIMMソケットが装備されています。これらのソケットは、次のように対になっています。
受信(RX)バッファ ― RX DIMM0およびRX DIMM1というラベルの付いた2つのSDRAM DIMMソケット
送信(TX)バッファ ― TX DIMM0およびTX DIMM1というラベルの付いた2つのSDRAM DIMMソケット
パケット メモリの総容量
6
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|||
6.受信バッファまたは送信バッファには、それぞれ同じタイプで同じ容量のSDRAM DIMMを搭載する必要があります。ただし、受信バッファの容量と送信バッファの容量は違っていてもかまいません。 |
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardには、SCタイプ光ファイバ インターフェイス コネクタが装備されています。Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに搭載したOC-12c/STM-4c ATM Line Card上の光ファイバ インターフェイスを、他のルータまたはスイッチに接続するには、マルチモードまたはシングルモードの光ファイバ インターフェイス ケーブルを使用します。通常、マルチモード ケーブルはグレイまたはオレンジ、シングルモード ケーブルはイエローです。
(注) シングルモードおよびマルチモードの光ファイバ ケーブルは、次のケーブル ベンダー製のものを使用できます。AMP、Anixter、AT&T、Red-Hawk、およびSiemensです。別途、このタイプのケーブルが必要です。
デュプレックスSCタイプ コネクタ(図 2)を1つ、またはシンプレックスSCタイプ コネクタ(図 3)を2つ使用します。
1本のデュプレックス光ファイバ ケーブルまたは2本のシンプレックス光ファイバ ケーブルを使用して、ライン カードを接続先装置に接続します。ケーブルの受信側(RX)と送信側(TX)の接続関係に注意してください(図 4を参照)。
図 4 シンプレックスまたはデュプレックス光ファイバ ケーブルの接続
(注) 光ファイバ コネクタは、埃や油などの汚れから保護する必要があります。アルコールを含ませた布または適切な洗剤を使用して、光ファイバ コネクタを清潔に保ってください。
警告 光ファイバ ケーブルが接続されていない場合、ポートの開口部から目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。 レーザー光にあたらないように、開口部をのぞきこまないでください。
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのケーブル マネジメント システムは、システムに接続するインターフェイス ケーブルを整理し、ケーブルが作業の妨げになったり極端に曲がったりするのを防ぐ役割を果たします。インターフェイス ケーブルが極端に曲がると、性能が低下し、ケーブルが損傷する原因になります。
ケーブル マネジメント システムは、次の2つのコンポーネントで構成されています。
• シャーシに取り付けるケーブル マネジメント トレイ(図 5を参照)
• ライン カードに取り付けるケーブル マネジメント ブラケット(図 6を参照)
Cisco 12016インターネット ルータでは、上部ライン カード スロットの上に上部カード ケージ用のケーブル マネジメント トレイ、下部ライン カード スロットの下に下部カード ケージ用のケーブル マネジメント トレイがあります。さらに、カード ケージの左右どちらかに、ケーブルを整理して固定するためのケーブル トラフが縦方向に付いています。
図 5に、Cisco 12012インターネット ルータに取り付けられたケーブル マネジメント トレイおよびケーブル マネジメント ブラケットを示します。
Cisco 12008インターネット ルータのケーブル マネジント トレイの形状および機能は、Cisco 12012インターネット ルータのケーブル マネジメント トレイと同様です。
図 5 Cisco 12012インターネット ルータのケーブル マネジメント システム
図 6に、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのケーブル マネジメント ブラケットを示します。
図 6 OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのケーブル マネジメント ブラケット(横方向)
(注) スペア品のライン カードには、ケーブル マネジメント ブラケットが取り付けられていません。ライン カードにケーブル マネジメント ブラケットを取り付けてから、ライン カードをシャーシに搭載してください。
ここでは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータ ライン カードの取り外しおよび取り付け手順について説明します。以下に、ライン カードの取り外し方法から順に説明します。
• 「ライン カードの取り外しおよび取り付けのガイドライン」
• 「ライン カード インターフェイス ケーブルの取り外し」
• 「ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの取り付けおよび取り外し」
(注) システムの稼働中にライン カードを取り外す場合には、事前に次の「ライン カードの取り外しおよび取り付けのガイドライン」を参照してください。
(注) 以下の手順では、Cisco 12012インターネット ルータの図を使用して、ライン カードの取り外しおよび取り付け方法を説明します。Cisco 12000シリーズ インターネット ルータの各種カード ケージは、カード スロット数に差がありますが、スロットの用途とライン カードの取り外しおよび取り付け方法は基本的に同じです。したがって、このマニュアルではCisco 12016インターネット ルータおよびCisco 12008インターネット ルータでの手順および図は省略します。
システムの稼働中にライン カードの取り外しおよび取り付けを行うことができます。ソフトウェアに通知したり、システムの電源をリセットする必要はありません。この機能により、システムをオンラインにしたままライン カードの取り外し、取り付け、または交換を行うことができます。ネットワーク上のエンド ユーザにはまったく影響がなく、すべてのルーティング情報が保持されるので、セッションが切断されることはありません。
ライン カードを再び取り付けると、必要なソフトウェアがRPから自動的にダウンロードされます。その後、現在のコンフィギュレーションと一致するインターフェイスおよびアップとして設定されていたインターフェイスだけがオンラインになります。その他のインターフェイスについては、 configure コマンドを使用して設定する必要があります(OC-12c/STM-4c ATM Line Cardの設定方法については、 後述する「OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのインターフェイスの設定」を参照してください)。
各ライン カードにはイジェクト レバーが2つあります。ライン カードを取り外す場合は、イジェクト レバーを使用して、バックプレーン コネクタからカードを切り離します。ライン カードを取り付ける場合は、イジェクト レバーを使用して、バックプレーン コネクタにライン カードを確実に固定します。イジェクト レバーによってカード コネクタがバックプレーンにかみ合い、正しく装着されます。
ライン カードを取り外すときは、カード コネクタのピンが正しい順序でバックプレーンから切り離されるよう、必ずイジェクト レバーを使用してください。カードのピンが完全にバックプレーンに接続されていないと、システムが停止する原因になります。
同様に、ライン カードを取り付ける場合には、必ずイジェクト レバーを使用し、カードがバックプレーン コネクタと正しくかみ合い、カード コネクタの各ピンが正しい順序でバックプレーンに接触し、バックプレーンにカードが固定されるようにします。カードがバックプレーンに完全に装着されていないと、システムがハングしたり、クラッシュする原因になります。
ライン カード インターフェイス ケーブルを取り外すには、図 7を参考にして、次の作業を行います。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に巻き付け、シャーシのESD接続ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 2 ライン カード インターフェイス ケーブルおよびライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを取り外します(図 7を参照)。
a. ライン カードのインターフェイス ポートから、インターフェイス ケーブル コネクタを抜き取ります。
(注) インターフェイス ケーブルは、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットから取り外さないでください。
b. 3/16インチ マイナス ドライバを使用して、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの両端にある非脱落型ネジを緩めます。
c. ライン カードからライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを外して脇へ置きます。
(注) ブラケットの片側に、シャーシ用ケーブル マネジメント トレイまたはシャーシのブラケットから、ブラケットとケーブルをぶら下げるための小さいフックがあります。
図 7 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの取り外し(Cisco 12012の場合)
故障したライン カードを交換する場合は、既存のカードを取り外したあと、同じスロットに新しいライン カードを取り付けます(図 8を参照)ライン カードはOnline Insertion and Removal(OIR;ホットスワップ)対応なので、システムの電源をオンにしたまま、ライン カードを取り外して取り付けることができます。
(注) 新しいライン カードまたは再設定したライン カードの搭載時に問題が起きないようにするため、ライン カードを取り外す前に、インターフェイスをシャットダウン(ディセーブル)にしておくことを推奨します。 インターフェイスをシャットダウンにすると、そのインターフェイスはshowコマンドの出力にadministratively downとして表示されます。
図 8 ライン カードの取り外しおよび取り付け(Cisco 12012の場合)
ライン カードを取り外すには、図 8を参考にして、次の作業を行います。
ステップ 1 3/16インチ マイナス ドライバを使用して、ライン カード前面プレートの両端にある非脱落型ネジを緩めます(図 8aを参照)
ステップ 2 両側のイジェクト レバーを同時に外側へ押して、バックプレーン コネクタからライン カードを外します(図 8bを参照)。
ステップ 3 イジェクト レバーを持って、ライン カードをスロットの途中まで引き出します。
ステップ 4 片手でライン カードの前面プレートを持ち、反対の手でライン カードの底面を支えながら、ライン カードをスロットからまっすぐに引き出します(図 8cを参照)。ライン カードのプリント基板、コンポーネント、またはコネクタ ピンに触れないように注意してください。
ステップ 5 取り外したライン カードを静電気防止用マットまたは静電気防止材の上に置きます。返却する場合には、ライン カードを静電気防止用袋に保管してください。
ステップ 6 ライン カード スロットを空にしておく場合は、ライン カード ブランク(シスコ製品番号:
MAS-GSR-BLANK)を取り付けておきます。ライン カード ブランクは、シャーシに埃が入るのを防ぎ、ライン カード コンパートメント内の通気を適切な状態に保つと共に、電磁適合性を維持する役割を果たします。非脱落型ネジを締め、ライン カード ブランクをシャーシに固定します。
適切なライン カード スロットにライン カードを押し込み、そのままバックプレーンに接続します。
新しいライン カードを取り付ける場合は、まず、使用するスロットからライン カード ブランクを取り外します。前述の「ライン カードの取り外し」で説明した手順を参照してください。
(注) ライン カードは、空いている任意のライン カード スロットに搭載できます。ライン カードの位置に関する制限はありません。ただし慣例として、RPカードはシャーシのスロット0に搭載することを推奨します。ライン カードのスロット位置については、使用するシャーシのインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
ステップ 1 RPのコンソール ポートにコンソール端末が接続されていて、コンソールの電源が入っていることを確認します。
ステップ 2 静電気防止用リスト ストラップを手首に巻き付け、シャーシのESD接続ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 3 ライン カードを取り付けるライン カード スロットを選び、ライン カードのインターフェイス ケーブルが、ライン カードと外部装置を接続できるだけの長さであることを確認します。
ステップ 4 片手でライン カードの前面プレートを持ち、反対の手でカード フレームの底面を支えながら、カード ケージのスロットにカードを差し込みます。ライン カードのプリント基板、コンポーネント、またはコネクタ ピンに触れないように注意してください。
ステップ 5 ライン カードをスロットに押し込み、イジェクト レバーがカード ケージのエッジに接触したところで、 ストップ します。イジェクト レバーのフックがカード ケージの縁を押さえていることを確認します(図 9を参照)
ステップ 6 両方のイジェクト レバーを同時に内側に戻し、ライン カードの前面プレートに対して垂直になるようにします。これにより、カードがバックプレーンに固定されます。
ステップ 7 3/16インチ マイナス ドライバを使用して、ライン カード前面プレートの両側にある非脱落型ネジを締めます。これにより、適切なEMIシールドを確保すると共に、ライン カードがバックプレーンから部分的に外れないようにします(EMI仕様に適合するには、これらのネジを締める必要があります)。
ステップ 8 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを取り付けます(図 7を参照)。
a. シャーシ用ケーブル マネジメント トレイまたはブラケットから、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットのフックを外します。
b. ライン カードの前面プレートに、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを合わせます。
c. ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの両端にある非脱落型ネジを締め、ブラケットをライン カードに固定します。
ステップ 9 ライン カード前面プレートの元のポートに、インターフェイス ケーブル コネクタを差し込みます。
• ルータに追加した新しいライン カードに、新しいライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを取り付ける
• ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを取り外し、ケーブル マネジメント ブラケットからインターフェイス ケーブルを外す
(注) ライン カードに実際に付属しているケーブル マネジメント ブラケットは、ケーブル クリップ数またはクリップの形状が、このマニュアルの図と異なることがあります(図 10を参照)。取り付け手順は、全タイプのケーブル マネジメント ブラケットに共通です。
次の手順では、ルータに新しいライン カードがすでに搭載されているものとします。新しいライン カードには、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを取り付ける必要があります。
ライン カードにライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを取り付けるには、次の作業を行います。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に巻き付け、シャーシのESD接続ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 2 次の手順で、ライン カードにライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを取り付けます。
a. ライン カードの前面プレートに、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを合わせます。
b. ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの両端にある非脱落型ネジを締め、ブラケットをライン カードに固定します。
ステップ 3 ライン カードの一番下のポートから順番に、インターフェイス ケーブルを該当するポートに接続します(図 10aを参照)。
ステップ 4 ケーブル スタンドオフの端にあるケーブル クリップに、インターフェイス ケーブルを慎重に押し込みます(図 10bを参照)。ケーブルがよじれたり強く折れ曲がったりしないように注意してください。
ステップ 5 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの枠に沿って配置されているケーブル ルーティング クリップに、上に向かって順番にインターフェイス ケーブルを慎重に押し込んでいきます(図 10cを参照)。
ステップ 6 ライン カード ポートのすべてのインターフェイス ケーブルについて、ステップ 3~ステップ 5を繰り返します。
図 10 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットへのインターフェイス ケーブルの取り付け(Cisco 12012の場合)
次の手順で、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットからインターフェイス ケーブルを外し、ライン カードからケーブル マネジメント ブラケットを取り外します。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に巻き付け、シャーシのESD接続ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 2 ライン カード別に、インターフェイス ケーブルとポートの現在の接続関係を書き留めます。
ステップ 3 (複数ポートのライン カードの場合)、ライン カードの一番下のポートのインターフェイス ケーブルから順に、ライン カード ポートからケーブルを外していきます(図 11aを参照)。
ステップ 4 ケーブル スタンドオフの端にあるケーブル クリップから、上に向かって順番にインターフェイス ケーブルを外します(図 11bを参照)。
ステップ 5 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの枠に沿って配置されているケーブル ルーティング クリップから、インターフェイス ケーブルを外します(図 11cを参照)。
ライン カード ポートの他のインターフェイス ケーブルについて、ステップ 3~ステップ 5を繰り返してから、ステップ 6に進みます。
ステップ 6 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの両端にある非脱落型ネジを緩め、ライン カードからブラケットを取り外します。
図 11 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットからのインターフェイス ケーブルの取り外し(Cisco 12012インターネット ルータの場合)
ライン カードを取り付け、インターフェイス ケーブルを接続したあとで、ライン カードの前面プレートにあるLEDを調べ、ライン カードが正常に動作していることを確認します。OC-12c/STM-4c ATM Line Cardには、次の2タイプのLEDが備わっていて、ライン カードの動作状況をモニタできます。
• ライン カードの各ポートの横にある3つのステータスLED
各LEDの位置は、図 1を参照してください。
ライン カードの一般的な起動プロセスでは、次のイベントが発生します。
• ライン カードのMBusモジュールは、+5 VDCの電圧が供給されると、MBusソフトウェアの実行を開始します。
• ライン カードのMBusモジュールは、搭載されているカードの種類を判別し、内部チェックを実行し、RPからのCisco IOSソフトウェア ロードを受け入れるために準備を整えます。
• RPがライン カードを起動して、ライン カードにCisco IOSソフトウェアをロードします。
ライン カードが正常に動作していることを確認するには、次の動作チェックを行います。
• ライン カードの起動プロセス中は、ライン カードの英数字LEDを観察することにより、カードが表 4に示す一般的な初期化シーケンスをたどっているかどうかを確認できます。
• ライン カードのインターフェイス ポート ステータスLEDを観察して、ACTIVE LEDが点灯していることを確認します。
前面プレートの片側、イジェクト レバーのそばに、4桁の英数字LEDディスプレイが2つあります。このLEDで示されるメッセージから、カードの状態がわかります。LEDが点灯するのは、RPがカードを認識し、カードを起動したあとです。シーケンスまたはプロセスの途中で表示されるメッセージは、瞬間的にしか表示されないので読み取れないのが普通です。
ライン カードの起動時には、表 4に示すような一連のメッセージが表示されます。
LEDディスプレイ
7
|
||
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MBusマイクロコードの実行が開始されました。 nnnn は、マイクロコードのバージョン番号です。たとえば、マイクロコードのバージョンが1.17の場合、0117と表示されます 。 8このメッセージは瞬間的に表示されるだけなので、読み取れないこともあります。 |
||
ライン カードはファブリック ダウンローダ9のロードを待機中です。 |
||
7.表 4に示すLEDシーケンスは、実際には速すぎて読み取れないこともあります。したがって、この表のシーケンスから、起動時のライン カードの動作を理解してください。 |
表 5に、ライン カードの英数字LEDディスプレイに表示されるその他のメッセージを示します。
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのポートの横に、3つのグリーンLEDがあります。これらのLEDは、ACTIVE、CARRIER、およびRX CELLです。これらのLEDは、ポートのステータスを伝えます。表 6を参照してください。
LEDステート
10
|
|||
ライン カードのステータスLEDは、ライン カードのインターフェイスを設定(または、シャットダウンされている場合はオンに設定)するまで、点灯しない場合があります。各インターフェイスの動作が正常かどうかを確認するには、ライン カードの設定作業を終える必要があります(後述の「OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのインターフェイスの設定」を参照)。
ライン カードのポートの横にあるACTIVE LEDが点灯しない場合は、次の条件が満たされているかどうかを確認してください。
• すべての電源コードおよびデータ ケーブルが両端とも正しく接続されている。
• すべてのカードがカード ケージに正しく装着されて固定されている。
• すべてのコンポーネントが正しく接続されていて、カード ケージにネジで固定されている。
• ライン カードのポートとローカル接続装置上のポート間に互換性があり、適切なケーブル(シングルモードまたはマルチモード)を使用している。
ライン カードが正しく接続されているかどうかを確認するには、次の作業を行います。
ステップ 1 各インターフェイスの再初期化中に、コンソールに表示されるメッセージを観察し、システムがOC-12c/STM-4c ATM Line Cardを認識していることを確認します。次の条件がすべて満たされている場合、システムはインターフェイスを認識しますが、インターフェイスは down として設定されたままです。
• OC-12c/STM-4c ATM Line Cardがバックプレーンに正しく接続されていて、電力が供給されている。
• システム バスがOC-12c/STM-4c ATM Line Cardを認識している。
• 有効なバージョンのOC-12c/STM-4c ATM Line Card用マイクロコードがロードされて稼働している。
ステップ 2 再初期化の完了後、OC-12c/STM-4c ATM Line CardのACTIVE LEDが点灯し、点灯した状態が続いていることを確認します。LEDの点灯状態が続いている場合は、ステップ 5に進みます。ACTIVE LEDが点灯状態にならない場合は、次のステップに進みます。
ステップ 3 OC-12c/STM-4c ATM Line CardのACTIVE LEDが点灯しなかった場合は、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのボード コネクタがバックプレーンに完全に装着されているかどうかを調べます。非脱落型ネジを緩め、両方のイジェクト レバーを内側に押して、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardの前面プレートに対して垂直になるようにします。その後、非脱落型ネジを再び締めます。
インターフェイスの再初期化が完了すると、OC-12c/STM-4c ATM Line CardのACTIVE LEDが点灯するはずです。ACTIVE LEDが点灯した場合は、ステップ 5に進みます。ACTIVE LEDが点灯しない場合は、次のステップに進みます。
ステップ 4 ACTIVE LEDが点灯しない場合は、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardを取り外し、空いている別のライン カード スロットに搭載してみます。
• ライン カードを新しいスロットに取り付けたあとでACTIVE LEDが点灯した場合は、元のライン カード スロットのバックプレーン ポートに障害があると考えられます。
• ACTIVE LEDが点灯せず、ライン カード上の他のLEDが点灯してアクティブ状態を示している場合には、ステップ 5へ進み、インストレーションの確認作業に戻ります。OC-12c/STM-4c ATM Line CardのACTIVE LEDに障害があると考えられます。
• ライン カードのLEDがどれも点灯しない場合は、ライン カードを交換してください。
• ACTIVE LEDが点灯しない場合は、インストレーションを中止してください。購入した代理店に機器が故障していることを連絡し、指示を受けてください。
ステップ 5 show interfaces コマンドを使用して、インターフェイスのステータスを確認します(インターフェイスが未設定の場合は、「OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのインターフェイスの設定」に記載されている手順で設定する必要があります)。
コンソール端末にエラー メッセージが出力された場合には、エラー メッセージの意味について、対応するリファレンス マニュアルを参照してください。その他の解決できない問題が生じたときは、購入した代理店に連絡してください。
トラブルシューティングおよび診断の詳細については、ご使用のCisco 12000シリーズ インターネット ルータに付属しているインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
ここでは、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardの設定手順について説明します。このカードを設定したあと、カードの接続先ATMスイッチを設定する必要があります。ATMスイッチの設定手順については、ATMスイッチのユーザ マニュアルを参照してください。
新しいOC-12c/STM-4c ATM Line Card上のインターフェイスは、電源投入時にはシャットダウンされています。インターフェイスをイネーブルにする(シャットダウンの終了)には、コンフィギュレーション モードで no shutdown コマンドを入力する必要があります。このコマンドで引数を指定せずにOC-12c/STM-4c ATM Line Cardをイネーブルにすると、デフォルトのインターフェイス コンフィギュレーション ファイルのパラメータが使用されます。これらのデフォルト パラメータを、表 7に示します。
新しいOC-12c/STM-4c ATM Line Cardが正しく搭載されている(ACTIVE LEDが点灯し、すべてのケーブルが正しく接続されている)ことを確認したあとで、 configure コマンドを使用して新しいATMインターフェイスを設定します。インターフェイスのIPアドレスなど、必要な情報を調べておきます。
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardを設定するには、EXECコマンド インタープリタのイネーブル レベルにアクセスする必要があります。イネーブル レベルにアクセスするには、通常パスワードが必要です(必要に応じてシステム管理者に連絡し、イネーブル レベル アクセスを取得してください)。
Cisco 12000シリーズ ルータは、ライン カードのスロット番号およびポート番号( slot/port の形式で指定)によって、インターフェイス アドレスを識別します。ATMインターフェイスはOC-12c/STM-4c ATM Line Cardごとに1つなので、ポート番号は常に0です。たとえば、ライン カード スロット2に搭載されたOC-12c/STM-4c ATM Line Card上のATMインターフェイスの場合、スロット/ポート アドレスは2/0です。
ステップ 1 show version コマンドを入力して、システムがカードを認識しているかどうかを確認します。
show version コマンドの出力例については、後述の「showコマンドによるシステム ステータスの確認」を参照してください。
ステップ 2 show interface コマンドを入力して、各ポートのステータスを調べます。
show interface コマンドの出力例については、「showコマンドによるシステム ステータスの確認」を参照してください。
ステップ 3 コンフィギュレーション モードを開始し、コンフィギュレーション サブコマンドの入力元としてコンソール端末を指定します。
ステップ 4 ip routing コマンドを入力して、IPルーティングをイネーブルにします。
ステップ 5 プロンプトに、 interface コマンド、続いて type( atm )および slot/port( インターフェイス プロセッサ スロット番号/ポート番号)を入力することにより、設定対象の新しいATMインターフェイスを指定します。1ポートだけのカードであっても、 slot/port 形式で指定する必要があります。次に、インターフェイス プロセッサ スロット1に搭載したOC-12c/STM-4c ATM Line Cardの場合の例を示します。
ステップ 6 ip address コンフィギュレーション サブコマンドを入力して、インターフェイスにIPアドレスとサブネット マスクを割り当てます。
ステップ 7 シャットダウン ステートをアップに変更し、インターフェイスをイネーブルにします。
no shutdown コマンドにより、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardに enable コマンドが渡され、分割と再組み立て(SAR)動作が開始されます。さらに、ライン カードが受信した最新のコンフィギュレーション コマンドに基づいて、ライン カードが設定されます。
ステップ 8 その他のコンフィギュレーション サブコマンドを使用して、ルーティング プロトコルをイネーブルにし、インターフェイス特性を調整します。
ステップ 9 すべてのコンフィギュレーション サブコマンドを実行してコンフィギュレーションを完了したあとで、 ^Z を入力して( Ctrl キーを押しながら Z を押す)、コンフィギュレーション モードを終了します。
ステップ 10 新しいコンフィギュレーションをメモリに保存します。
コンフィギュレーションが保存されると、OKメッセージが表示されます。
設定が完了したあと、 show コマンドを使用してコンフィギュレーションを確認できます。 show コマンドの詳細については、「showコマンドによるコンフィギュレーションの確認」を参照してください。
ここでは、新しいコマンドについて説明します。ライン カードの設定に使用するその他のコマンドについては、Cisco IOS Release 11.2のコマンド リファレンス マニュアルを参照してください。
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのデフォルトの設定値を、ネットワーク環境に合わせて変更することができます。OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのコンフィギュレーションをカスタマイズする場合は、次に説明する手順を行ってください。
• OC-12c/STM-4c ATM Line Cardインターフェイスの選択
コンフィギュレーション コマンドおよびオプションの詳細については、「重要情報」を参照してください。
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのインターフェイスは、コンフィギュレーション コマンドではatmで表します。システムのリセット時に検出されたOC-12c/STM-4c ATM Line Cardごとに、インターフェイスを作成します。
特定のOC-12c/STM-4c ATM Line Cardインターフェイスを選択するには、interface atm slot/port コマンドを使用します。
STM-1モードでは、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardは アイドル セルを送信してセルレート デカップリングを行います。OC-12cモードでは、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardは 未指定 セルを送信してセルレート デカップリングを行います。デフォルトのSONET設定はOC-12cです。STM-4に設定するには、次のコマンドを使用します。
Virtual Circuit(VC;仮想回線)は、リモート ホストとルータ間のポイントツーポイント接続です。ルータが通信するATMエンド ノードごとに、VCが確立されます。VCの作成時にVCの特性を設定します。OC-12c/STM-4c ATM Line Cardの場合、次の特性があります。
• Quality of Service(QoS;サービス品質)
デフォルトでは、すべてのOC-12c/STM-4c ATM Line Cardインターフェイス上でファスト スイッチングがイネーブルに設定されています。インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、このようなスイッチング機能をオフにすることができます。
ルータに設定した各Permanent Virtual Circuit(PVC;相手先固定接続)は、コンフィギュレーションから回線を削除するまでアクティブです。VCの特性はいずれもPVCに適用されます。PVCごとに、ATMスイッチへの永続的な接続が必要です。PVCを設定すると、すべてのコンフィギュレーション オプションがOC-12c/STM-4c ATM Line Cardに渡されます。これらのPVCは、コンフィギュレーションの一部としてNVRAM(不揮発性RAM)に保存することができ、Cisco IOSイメージをリロードする時点で使用されます。
PVCを作成するには、Virtual Circuit Descriptor(VCD;仮想回線記述子)を作成し、そのVCDをVPIおよびVCIに対応づけます。VCDは、特定のパケットに使用すべきVPI/VCIをカードに指示します。OC-12c/STM-4c ATM Line Cardが送信するパケットを管理するには、この機能が必要です。VCD番号としては、使用するVPI/VCIとは無関係な番号を選ぶことができます。
PVCを作成するとき、AALおよびカプセル化タイプも指定します。OC-12c/STM-4c ATM Line CardのインターフェイスにPVCを作成するには、atm pvcコマンドを使用します。
• vcd は、VCを記述するOC-12c/STM-4c ATM Line Cardごとに固有のインデックス値であり、範囲は1から atm maxvc コマンドで設定した値までです。
• vpi は、このVCに使用するATMネットワークのVPIであり、範囲は0~255です。
• vci は、 このVCに使用するATMネットワークのVCIであり、範囲は0~65,535です。
• aal-encap は、このVC上で使用するATMアダプテーション レイヤのカプセル化タイプです。OC-12c/STM-4c ATM Line Cardでは、 aal5mux ip および aal5snap がサポートされます。
• peak (省略可能)は、このVCによるデータ送信の最大速度(単位:kbps)です。
• average (省略可能)は、このVCによるデータ送信の平均速度(単位:kbps)です。
• burst (省略可能)は、このVCがPVCのピーク速度でネットワークに送信できるATMセルの最大数であり、範囲は1~256です。
• oam seconds( 省略可能)は、このVCからOAM F5ループパック セルを生成する間隔です。デフォルト値は10秒です。
Cisco IOSソフトウェアは、リモート ホストまたはルータのATMアドレスを識別するためのマッピング方式をサポートしています。各アドレスは、PVCのVCDまたはSVC動作用のNetwork Service Access Point(NSAP;ネットワーク サービス アクセス ポイント)アドレスで指定できます。
一連のマッピング コマンドをグループで入力します。1つのマップ リストに複数のマップ エントリを含めることができます。最初にマップ リストを作成し、次にそのリストをインターフェイスに対応づけます。
map-list name コマンドを入力し、そのあとプロトコル、プロトコル アドレス、およびその他の変数を入力します。
broadcast キーワードを指定した場合、対応するプロトコルがブロードキャスト パケット(インターフェイスへのネットワーク ルーティング プロトコル アップデートなど)を送信するときに、このマップ エントリが使用されます。 broadcast を指定しなかった場合は、ATMソフトウェアはリモート ホストにルーティング プロトコル アップデートを送信しません。
マップ リストを作成したあと、 interface コマンドを使用して、リストを適用するATMインターフェイスを指定します。
次のコマンドを使用して、インターフェイスにマップ リストを対応づけます。
name は、 map-list コマンドで指定されたマップ リスト名(この場合、ATM)です。
複数のマップ リストを作成できますが、1つのインターフェイスには1つのマップ リストしか対応づけることはできません。インターフェイスごとに異なるマップ リストを対応づけることができます。
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardでは、ある種のエラーに関するカウンタが維持されます。これらのエラー カウンタのほかに、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardでは、エラーの原因になった最新のVCI/VPIのスナップショットも記録されます。OC-12c/STM-4c ATM Line Cardの各エラー カウンタは、32ビットです。
次のATM show コマンドを使用して、ATMネットワークおよび接続されているVCの現在の状態を表示できます。
• 現在のVCおよびトラフィック情報を表示するには、 show atm vc コマンドを使用します。
• OC-12c/STM-4c ATM Line Cardインターフェイスに関する現在のATM固有情報を表示するには、 show atm interface atm コマンドを使用します。
• 現在のATMトラフィックを表示するには、 show atm traffic コマンドを使用します。
show atm trafficコマンドでは、ルータに接続されているすべてのATMネットワークを出入りするグローバル トラフィックに関する情報が表示されます。
• ATMネットワーク上のリモート ホストとATMスタティック マップのアクティブ リストの現在の対応関係を表示するには、 show atm map コマンドを使用します。
ここでは、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardのコンフィギュレーション情報を表示する show コマンドについて説明し、その例を示します。
• システム インターフェイスに関する情報を表示するには、次のコマンドを使用します。 show interfaces 、 show interfaces pos slot/port 、および show interfaces atm slot/port です。次に、スロット2に搭載されたライン カードのポート0に関する show interface atm slot/port コマンドの例を示します。
• すべてのPVCに関する統計情報を表示するには、 show atm vc コマンドを使用します。次に例を示します。
特定のPVCに関する統計情報を表示するには、 show atm vc n コマンド ( n はVCD)を使用します。次に例を示します。
• システムのハードウェア構成(タイプ別の搭載ライン カード数)、Cisco IOSソフトウェア バージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、およびブート イメージを表示するには、 show version コマンドを使用します。次に、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに関する show version コマンドの例を示します。
• システムに搭載されている特定のOC-12c/STM-4c Line Cardのハードウェア情報を表示するには、 show diag slot コマンドを使用します。次に、スロット1に搭載されているOC-12c/STM-4c POS Line Cardに関する show diag slot コマンドの例を示します。
• インターフェイス トラフィックを表示するには、 show atm traffic コマンドを使用します。次に例を示します。
• 設定されているレベル3プロトコルについて、グローバル(システム全体)およびインターフェイス別のステータスを表示するには、 show protocols コマンドを使用します。
• RAM内の実行コンフィギュレーションを表示するには、 show running-config コマンド を使用します。
次の例では、ATMインターフェイス3/0に、AAL5上のLLC/SNAPカプセル化を使用してPVC 5を作成しています。ATMインターフェイス3/0(IPアドレス1.1.1.1)は、ATMインターフェイス(IPアドレス1.1.1.5)に接続しています。
次に、PVCに関する一般的なATMコンフィギュレーションの例を示します。
その他のコンフィギュレーション例については、「重要情報」に記載されている適切なCisco IOSソフトウェア コンフィギュレーション マニュアルを参照してください。
次に、それぞれOC-12c/STM-4c ATM Line Cardを搭載した2台のルータを、標準的なケーブルを使用してバックツーバックで接続する場合の例を示します。この構成を使用すると、ATMポートの動作を確認することができ、また、ルータ間を直線リンクして大容量のノードを作成できます。2台のルータを接続するには、各ルータのATMポートをケーブルで接続します。
OC-12c/STM-4c ATM Line Cardは、デフォルトでは接続されているATMスイッチから送信クロックを取得します。OC-12c/STM-4c ATM Line CardがSONET動作用の送信クロックを内部で生成するように指定するには、コンフィギュレーションに atm clock internal コマンドを追加します。
(注) SONETインターフェイスでは、最低1つのOC-12c/STM-4c ATM Line Cardが内部クロックを回線に提供するように設定されていなければなりません。
次に、2台のルータをSONETインターフェイス経由で接続する場合のコンフィギュレーション ファイル コマンドの例を示します。
ATMネットワークで発生した問題を解決するには、次の debug コマンドが役立ちます。
• debug atm packetコマンド ― SNAPヘッダーの内容、続いてパケットの先頭40バイトを16進形式で表示します。
• debug atm errorsコマンド ― 検出されたすべてのATMエラー情報を表示します。カプセル化エラー、ATM設定時のエラーなどが含まれます。
• debug atm eventsコマンド ― OC-12c/STM-4c ATM Line Cardに対するイベントの変化を表示します。リセット、VCの設定、OC-12c/STM-4c ATM Line Cardの設定、およびPLIM障害が表示されます。
この装置はテスト済みであり、FCCルールPart 15に規定された仕様のクラスAデジタル装置の制限に適合していることが確認済みです。これらの制限は、商業環境で装置を使用したときに、干渉を防止する適切な保護を規定しています。この装置は、無線周波エネルギーを生成、使用、または放射する可能性があり、この装置のマニュアルに記載された指示に従って設置および使用しなかった場合、ラジオおよびテレビの受信障害が起こることがあります。住宅地でこの装置を使用すると、干渉を引き起こす可能性があります。 その場合には、ユーザ側の負担で干渉防止措置を講じる必要があります。
シスコシステムズの書面による許可なしに装置を改造すると、装置がクラスAのデジタル装置に対するFCC要件に適合しなくなることがあります。その場合、装置を使用するユーザの権利がFCC規制により制限されることがあり、ラジオまたはテレビの通信に対するいかなる干渉もユーザ側の負担で矯正するように求められることがあります。
装置の電源を切ることによって、この装置が干渉の原因であるかどうかを判断できます。干渉がなくなれば、シスコシステムズの装置またはその周辺機器が干渉の原因になっていると考えられます。装置がラジオまたはテレビ受信に干渉する場合には、次の方法で干渉が起きないようにしてください。
• 干渉がなくなるまで、テレビまたはラジオのアンテナの向きを変えます。
• テレビまたはラジオの左右どちらかの側に装置を移動させます。
• テレビまたはラジオから離れたところに装置を移動させます。
• テレビまたはラジオとは別の回路にあるコンセントに装置を接続します(装置とテレビまたはラジオがそれぞれ別個のブレーカーまたはヒューズで制御されるようにします)。
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CCOは、年中無休24時間体制で利用でき、シスコのお客様およびパートナーに豊富な標準サービスおよび付加価値サービスを提供しています。CCOでは、 製品情報、 製品マニュアル、ソフトウェア アップデート、リリース ノート、テクニカル チップ、バグ ナビゲータ、コンフィギュレーション ノート、パンフレット、提供サービスなどの情報が得られると共に、共有ファイルおよび許可ファイルにアクセスして、ダウンロードすることができます。
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