2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card インストレーション コンフィギュレーション ノート
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの概要
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの機能
Cisco 12000シリーズのケーブル マネジメント システム
ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの取り付けまたは取り外し
新しいライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの取り付け
ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの取り外し
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのアラームおよびイベント検出
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの設定
リモートT3リンク ループバック コマンドに対するT3リンクの応答の設定
AU-3コンフィギュレーション モードでのT1回線用拡張コンフィギュレーション コマンドの使用
AU-3 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のT1回線でのBERテストの設定
AU-3 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のT1回線でのBERテスト パターンの送信
AU-3 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のT1回線に関するBERテスト結果の表示
AU-3 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のT1回線でのBERテストの終了
AU-4 AUGマッピングを使用するSDHフレーミングでのE1回線の設定
AU-4 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のE1回線での論理チャネル グループの作成
AU-4 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のE1回線での論理チャネル グループの削除
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardインターフェイスの設定
Exponential-Weighting-Constantの選択
showコマンドによるコントローラおよびインターフェイス ステータスの確認
show controllers sonetコマンドの使用方法
製品番号: 2CHOC3/STM1-IR-SC=
Customer Order Number:DOC-J-7812847=
このマニュアルでは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに、
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1(2XCHOC3/STM1-IR-SC)Line Cardを搭載して設定する手順について説明します。
• 「重要情報」
• 「2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの概要」
• 「光ファイバ ネットワーク インターフェイス ケーブル」
• Cisco 12000シリーズのケーブル マネジメント システム
• ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの取り付けまたは取り外し
• 「2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの設定」
• 電磁適合性
• CCO
ここでは、参考資料、Cisco IOSソフトウェアの設定、安全上の注意事項、テクニカル サポートについての重要事項を記述します。ライン カードの動作に関する考慮事項も記述します。
(注) Cisco IOSソフトウェアのマニュアル、ハードウェアのインストレーションおよびアルは、WWW上のURL、http://www.cisco.com、http://www.cisco.com/jp、
http://www-china.cisco.com、およびhttp://www-europe.cisco.comから入手することもできます。
Cisco Documentation CD-ROMパッケージには、シスコ製品ライン全体に関する総合的な資料が収録されています。このCD-ROMパッケージには、Adobe Acrobat Readerで表示できるAdobe PDF形式とWebブラウザで表示できるHTML形式の両方でマニュアルが収められています。
Cisco Connection FamilyのDocumentation CD-ROMは、毎月更新されるので、印刷資料よりも新しい情報が得られます。最新のDocumentation CD-ROMの入手方法については、製品を購入された代理店にお問い合わせください。このCD-ROMパッケージは単独または年間契約で入手することができます。
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータ製品ラインに関するハードウェア インストレーションおよびメンテナンスについては、ご使用のCisco 12000シリーズ インターネット ルータに付属のインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
また、冷却ファン、電源装置、シャーシ バックプレーンなどのルータ サブシステムの取り付け、メンテナンス、および交換手順については、Field-Replaceable Unit(FRU)のマニュアルを参照してください。
ルータ上で稼働するCisco IOSソフトウェアには、豊富な機能があります。
Cisco IOSソフトウェアの設定情報およびサポートについては、シスコのハードウェア製品にインストールされているCisco IOSソフトウェア リリースに対応したCisco IOSソフトウェア コンフィギュレーション マニュアル セットの、コンフィギュレーション ガイドおよびコマンド リファレンスを参照してください。ルータ上で使用しているCisco IOSソフトウェア バージョンに対応したCisco IOSソフトウェア リリース ノートも参照してください。
Cisco Connection Online(CCO)は、シスコの主要なリアルタイム サポート チャネルです。CCOによるサポートのご利用方法の詳細については、このマニュアルの最後に記載された「CCO」を参照してください。
このマニュアルに記載されている作業を開始する前に、人身事故または機器の損傷を防ぐために、ここで説明する安全に関する注意事項を確認してください。
適合規格および安全性については、ライン カードに付属の『 Regulatory Compliance and Safety Information 』を参照してください。この資料には、安全を確保するための重要事項が記載されています。 Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのハードウェアの取り付け、取り外し、または変更を行う場合は、必ず事前に目を通し、確認しておいてください。
誤って行うと危険が生じる可能性のある操作については、安全上の警告が記載されています。各警告文に、警告を表す記号が記されています。次に、安全に関する警告文の例を示します。警告を表す記号と、人身事故を引き起こす状況が記載されています。
警告 「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。
ESD(静電気放電)により、装置や電子回路が損傷を受けることがあります(静電破壊)。 静電破壊は電子部品の取り扱いが不適切な場合に発生し、故障または間欠的な障害をもたらします。Cisco 12000シリーズ ライン カードには、金属製のフレームに固定されたプリント基板があります。EMI(電磁波干渉)シールドおよびコネクタは、フレームの統合部品です。基板は金属フレームによって静電破壊から保護されていますが、ライン カードを取り扱うときは、必ず静電気防止用リスト ストラップを着用してください。
ESDによる損傷を防ぐために、次の注意事項に従ってください。
• 静電気防止用リストまたはアンクル ストラップを肌に密着させて着用してください。接続コードの装置側をCisco 12000シリーズ インターネット ルータのESD接続ソケット、またはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属部分に接続します。ルータのESD接続ソケットの位置については、ルータに付属のインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
• ライン カードを取り付けるときは、イジェクト レバーを使用してバックプレーンにバス コネクタを固定し、両側の非脱落型ネジを締めてください。非脱落型ネジはプロセッサの脱落を防ぐだけではなく、システムに適切なアースを提供し、バックプレーンにバス コネクタを確実に固定させるために必要です。
• ライン カードを取り外すときは、イジェクト レバーを使用して、バックプレーンからカード コネクタを外します。片手で金属製カード フレームを持ち、スロットからゆっくり引き出します。もう一方の手をフレームの下に当てて、スロットからまっすぐ引き出します。
• ライン カードを取り扱うときは、必ず、金属製カードフレームの端だけを持ってください。 基板またはコネクタ ピンには手を触れないようにしてください。
• 取り外したライン カードは、基板側を上向きにして、静電気防止用シートに置くか、静電気防止用袋に収めます。コンポーネントを返却する場合は、取り外したコンポーネントをただちに静電気防止用袋に入れてください。
• ライン カードと衣服が接触しないように注意してください。リスト ストラップは身体の静電気から基板を保護するだけです。 衣服の静電気が、静電破壊の原因になることがあります。
• ライン カードの金属フレームから、ライン カードのプリント基板を取り外さないでください。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータにE1/DS1のアグリゲーションを提供します。2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardは、ルータのスイッチ ファブリックとインターフェイスし、OC-3/STM-1デュプレックスSCシングルモード中距離光インターフェイスを2つ提供します。
Synchronous Digital Hierarchy(SDH;同期デジタル階層)環境で動作するように設定する場合、各STM-1ポートは、VC-12 ETSIマッピングによる63個のE1チャネル、またはVC-11 ANSIマッピングによる84個のJ1(日本のT1に相当)チャネルへのチャネライゼーションをサポートします。
Synchronous Optical Network(SONET;同期光ファイバ ネットワーク)環境で動作するように設定する場合、各OC-3ポートは、84個のDS1チャネルへのチャネライゼーション(VT1.5またはCT3によるSTS-1へのマッピング)をサポートします。
STM-1ごとに105(TUG-3ごとに35)のチャネル定義を上限として、フラクショナルE1および個別の64 kbpsチャネルも設定できます。STS-1ごとに35(ライン カードごとに210)のチャネル定義を上限として、フラクショナルT1および個別のDS0チャネルも設定できます。
各2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardは、SDH動作用に設定する場合は最大126のE1接続、SONET動作用に設定する場合は最大168のDS1接続をサポートします。さらに、64 kbps/DS0、フラクショナルE1/T1、またはE1/T1を任意に組み合わせたインターフェイス定義をライン カードごとに最大210までサポートします。
図 1に、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line CardでサポートされるSDH STM-1多重階層を示します。この多重階層は、ITU-T G.707で定義されるITU-T SDH多重階層です。
最低レベルで、PDH信号がコンテナ(C)にマッピングされます。このマッピング プロセスでは、ビット スタッフィングを使用して共通のビット レートを持つ同期コンテナが生成されます。次に、オーバーヘッド バイトを追加してVirtual Container(VC)が作成されます。これらのVCがTributary Unit(TU)にアライニングされ、ポインタ処理動作が実装されます。その結果、一連のTUが同期的にTU Group(TUG)に多重化されます。次に、TUGが多重化され、自身のオーバーヘッド バイトを含むHigh Order VC(HOVC)のペイロードになります。HOVCは、Administrative Unit(AU)ポインタを追加することによってAUにアライニングされ、次にAU Group(AUG)に多重化されます。最後に、 N 個のAUGを多重化し、Multiplexer SectionおよびRegenerator Section Overheadバイト(MSOHおよびRSOH)を追加することによって、SDH Synchronous Transport Module level N(STM-N)のフレームが作成されます。
図 2に、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line CardでサポートされるSONET OC-3多重階層を示します。DS1信号を多重化する方法には、2通りあります。Virtual Tributary Group構造VT1.5マッピング(DS1トランスポートに使用)と、T1 PDH M13マッピング(DS1信号を非同期的に多重化してDS3信号を形成)です。
VT1.5マッピングでは、各DS1信号が個別にVirtual Tributary 1.5(VT1.5)Synchronous Payload Envelope(SPE)にマッピングされます。ペイロードにオーバーヘッド バイトが追加され、VTポインタを使用してVTがアライニングされたあと、VT Group(VTG)に同期的に多重化されます。VTGがさらに多重化され、STS-1 SPEのペイロードが形成されます。オーバーヘッド バイトの追加、およびポインタを使用したアライメントにより、STS-1信号が完成されます。次に、3つのSTS-1信号が同期的に多重化され、LineおよびSectionオーバーヘッド バイトを補うことによってSTS-3フレームが形成されます。このフレームが電気から光に変換されて、OC-3信号が形成されます。
T1 PDH M13マッピングでは、DS1信号を非同期的に多重化してDS3信号を形成することもできます。このDS3信号は、STS-1 SPEに直接マッピングされます。そのあと、3つのSTS-1を組み合わせて、OC-3信号が形成されます。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardは、次の機能をサポートします。
• ライン カードごとに2つのOC-3/STM-1デュプレックスSCシングルモード中距離光インターフェイス
• nxDS0レベル(合計126 E1または168 T1)までのチャネライゼーション。パス(DS3、STS-1、TUG-3、またはAU3)ごとに最大35チャネル
• 内部クロッキングまたは回線(ループ)クロッキング(光ポートごとに選択可能)
• 共有フラグのHigh-Level Data Link Control(HDLC;ハイレベル データ リンク制御)サポート、設定可能なIDLEパターン、および16ビットまたは32ビットCRC
• SONET Virtual Tributary 1.5(VT1.5)マッピングのサポート:
OC-3 <-> STS-3 <-> STS-1 <-> VTG <-> VT1.5 <-> DS1
• DS1(M13およびCビット フレーミングを使用)マッピングまでの非同期DS3チャネライゼーションのサポート:
OC-3 <-> STS-3 <-> STS-1 <-> DS3 <-> DS2 <-> DS1
• ITU-T G.707(SDH-CEPT/ETSI)Virtual Container 12(VC-12)マッピングのサポート:STM-1 <-> AUG <-> AU-4 <-> VC-4 <-> TUG-3 <-> TUG-2 <-> TU-12 <-> VC-12 <-> E1
• ITU-T G.707(SDH-ANSI)Virtual Container 11(VC-11)マッピングのサポート:
STM-1 <-> AUG <-> AU-3 <-> VC-3 <-> TUG-2 <-> TU-11 <-> VC-11 <-> J1
• ループバック機能:OC-3/STM-1レベルでのローカルおよびネットワーク ループバック
• バンドルされたシリアル インターフェイス上でのMultilink PPP(MLPPP)のサポート
• MPLS-VPNを含むMultiprotocol Label Switching(MPLS;マルチプロトコル ラベル スイッチング)のサポート
• Multilink Frame Relay(MLFR)のサポート
–フレーム同期:ITU-T G.703およびG.704に適合するCRC-4および非CRC-4
–内部クロッキングまたは回線(ループ)クロッキング(E1トリビュトリごとに個別に選択可能)
–エラーおよびアラームの検出:Cyclic Redundancy Check(CRC;巡回冗長検査)エラー、フレーム同期エラー、フレーム損失、AIS、リモート アラーム表示
–パフォーマンスのモニタ:すべてのエラーについて15分間隔で、24時間履歴を保存
–ループバック機能:ローカル、ネットワーク回線、およびE1レベルのネットワーク ペイロード
–フレーム同期:Superframe(SF)およびExtended Superframe(ESF)サポート
–内部クロッキングまたは回線(ループ)クロッキング(T1トリビュトリごとに個別に選択可能)
–エラーおよびアラームの検出:CRCエラー、フレーム同期エラー、フレーム損失(レッド)、AIS(ブルー)、リモート アラーム表示(イエロー)
–パフォーマンスのモニタ:すべてのエラーについて15分間隔で、24時間履歴を保存
–ループバック機能:ローカル、ネットワーク回線およびネットワーク ペイロード、リモート ネットワーク回線およびT1レベルのリモート ネットワーク ペイロード
• ネットワーク管理のサポート:Cisco 12000シリーズ インターネット ルータでサポートされる業界標準のSNMPおよびその他のMIBに加えて、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardでは次のMIBもサポートされます。
–SONET/SDH MIB(RFC 2558、旧RFC 1595)
(注) サポート対象MIBの詳細とその使用方法については、URL、
http://www.cisco.com/public/sw-center/netmgmt/cmtk/mibs.shtmlでシスコのMIBのWebサイトを参照してください。
図 3に、縦方向の2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの前面図およびバックプレーン コネクタを示します。
図 3 2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの前面パネルおよびバックプレーン コネクタ
ここでは、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの取り付けおよび設定の準備に役立つ情報と、安全および静電気防止に関する注意事項について説明します。以下では、取り付けの要件と準備について説明します。
このマニュアルに記載されている手順を開始するにあたって、次のことを確認しておいてください。
• 人身事故や機器の損傷を防止するため、電気製品や電話を扱う場合の注意事項および静電気防止の注意事項を確認します。
• 装置の構成がアップグレードや交換の最低限の要件を満たしていることを確認します。また、必要な部品や工具がすべて揃っていることを確認します。
ライン カードの取り外しおよび取り付けには、次の工具および部品が必要です。
• 接続コード付きの静電気防止用リストまたはアンクル ストラップ
• 2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardを別のルータ、スイッチ、またはADMに接続する、デュプレックスSCコネクタ付きインターフェイス ケーブル
• 交換用2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card
(注) 機器の追加が必要な場合は、発注方法について、購入された代理店にお問い合わせください。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardは、次のシステム ソフトウェアが稼働しているCisco 12000シリーズ インターネット ルータと互換性があります。
• Cisco IOS Release 12.0(17)S以降のCisco IOS Release 12.0 Sソフトウェア
• Cisco IOS Release 12.0(17)ST以降のCisco IOS Release 12.0 STソフトウェア
show version 、 show diags 、および show hardware コマンドを使用すると、現在ロードされて稼働中のシステム ソフトウェア リリースなど、ルータの現在のハードウェア構成が表示されます。 show コマンドの詳細については、『 Configuration Fundamentals Configuration Guide 』および『 Configuration Fundamentals Command Reference 』を参照してください。これらのマニュアルは、CCOおよび
Documentation CD-ROMから入手でき、また印刷版を発注することもできます。
次の show version コマンドの出力例では、Cisco IOSソフトウェア リリースのRelease 12.0(17)Sが表示されています。
show diags slot コマンドは、次の例に示すようにルータの現在のハードウェア構成を表示します。
実装しているシステム ソフトウェアがCisco IOS Release 12.0(17)SまたはCisco IOS
Release 12.0(17)STより前のものであることが、画面出力上で確認された場合は、フラッシュ メモリの内容を調べ、システムに必要なイメージがあるかどうかをチェックしてください。 show flash コマンドを使用すると、フラッシュ メモリに保存されている全ファイルの一覧が表示されます。有効なソフトウェア リリースがない場合には、購入された代理店までご連絡ください。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのハードウェア リビジョン レベルは、73-5215-02 Revision 72 Version 2以降である必要があります。ハードウェアのリビジョン番号は、カードのコンポーネント側に付いているラベルに記載されています。 show diags および show hardware コマンドでも、ハードウェア リビジョン番号を確認できます。
光ファイバ伝送に関するSONET仕様では、シングルモード ファイバが定義されています。信号の到達可能距離は、マルチモード ファイバよりもシングルモード ファイバの方が長くなります。
シングルモードの最大敷設距離は、光ファイバ伝送路の光損失量によって決まります。スプライスのほとんどない優れた品質のシングルモード ファイバでは、Intermediate-Reach(IR;中距離)対応のOC-3/STM1信号を9.3マイル(15 km)以上搬送できます。一般的な最大距離(表 1を参照)に近い光伝送が必要な場合には、Optical Time Domain Reflectometer(OTDR;オプティカル タイム ドメイン反射率計)を使用して、パワー損失を測定してください。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardには、表 2および表 3に示すルート メモリ オプションおよびパケット メモリ オプションがあります。ライン カードのルート メモリおよびパケット メモリをアップグレードまたは交換する場合は、『 Cisco 12000 Series Gigabit Switch Router Memory Replacement Instructions 』に記載されている取り付け手順を参照してください。
ライン カードのルート メモリは、128 MB~256 MBです。デフォルトのラインカードのルート メモリ構成は128 MBであり、ルート メモリDRAM DIMM0およびDRAM DIMM1ソケットに、64
MB DIMMが2つ搭載されています。最新のメモリ オプションについては、『 Cisco 12000 Series
Gigabit Switch Router Memory Replacement Instructions 』を参照してください。
MEM-GRP/LC-128=3 |
|||
Engine 0ライン カードには、パケット バッファ メモリ用のSDRAM DIMMソケットが4つあります。これらのソケットは、次のようにペアになっています。
受信(Rx)バッファ ― SDRAM DIMMソケット×2(RX DIMM0およびRX DIMM1のラベル付き)
送信(Tx)バッファ ― SDRAM DIMMソケット×2(TX DIMM0およびTX DIMM1のラベル付き)
パケット メモリ総容量
4
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4.特定のバッファ(送信または受信)には、必ず同じタイプで同じ容量のSDRAM DIMMを搭載する必要があります。ただし、受信バッファと送信バッファのメモリ容量は違っていてもかまいません。 |
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに搭載した2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line CardをADMに接続するには、シングルモード光ファイバ インターフェイス ケーブルを使用します。シングルモード ケーブルは通常、イエローです。シングルモードおよびマルチモードの光ファイバ ケーブルには、AMP、Anixter、AT&T、Red-Hawk、Siemensの製品を使用できます。
(注) シングルモード光ファイバ ケーブルは、別途必要です。
SONETシングルモード光ファイバ接続には、1つのデュプレックスSCコネクタ(図 5を参照)または2つのシンプレックスSCコネクタ(図 4を参照)を使用します。
ライン カードと接続先の装置の間に、デュプレックス光ファイバ ケーブルを1本、またはシンプレックス光ファイバ ケーブルを2本使用します。ケーブルの受信側(Rx)と送信側(Tx)の接続関係に注意してください(図 6を参照)。
図 6 シンプレックスまたはデュプレックス光ファイバ ケーブルの接続
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータでは、ケーブル マネジメント システムを使用して、システムに出入りするインターフェイス ケーブルを整理し、極端に折れ曲がらないようにします(光ファイバ ケーブルが極端に曲がると、性能が低下し、ケーブルを傷める可能性があります)。また、シャーシ周辺で作業する際の妨げとならないようにします。
ケーブル マネジメント システムは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのモデルに応じて多少の違いがありますが、いずれも次の基本的なコンポーネントで構成されています。
• 1つまたは複数の、ルータ シャーシに取り付けるケーブル マネジメント トレイ
• 各ライン カードに取り付けるケーブル マネジメント ブラケット
例として、図 7にCisco 12012インターネット ルータのケーブル マネジメント トレイと、2-Port
STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを示します。
(注) スペアのライン カードを一緒に発注した場合、ライン カードにケーブル マネジメント ブラケットが取り付けられていない状態で出荷されます。ユーザ側でライン カードにケーブル マネジメント ブラケットを取り付けてから、ライン カードをルータに取り付けてください。
ライン カードのケーブル マネジメント ブラケットは、非脱落型ネジでライン カードに取り付けます(図 8を参照)。ベルクロ ストラップを使用してブラケットにネットワーク インターフェイス ケーブルを適切な位置に固定し、ライン カード上の指定されたコネクタに対してケーブルを整理し、ライン カードのコネクタに接続するときに各ケーブルの折り曲げ半径を管理します。
複数のポートがあるライン カード上では、ライン カードのケーブル マネジメント ブラケットは、ライン カードの着脱時のネットワーク インターフェイス ケーブルを整理します。ライン カード上のコネクタからネットワーク インターフェイス ケーブルを取り外してライン カードからブラケットを取り外す間、ケーブルをケーブル マネジメント ブラケットに留めたままにできます。このようにすると、ライン カードを取り外している間、ブラケットおよびケーブル アセンブリ全体を脇に置き、ライン カードを元どおり取り付けるときに、コネクタが正しいライン カード コネクタの位置に合う状態でブラケットおよびケーブル アセンブリ全体を元の位置に戻すことができます。
ここでは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータでのライン カードの取り付け手順および交換手順について説明します。
• 「ライン カード インターフェイス ケーブルの取り外し」
(システムの電源を入れたままライン カードを取り外す場合は、次の「ライン カードの取り外しおよび取り付け」を参照してください。)
(注) 以下の手順では、Cisco 12012インターネット ルータの図を使用して、ライン カードの取り外しおよび取り付け方法を説明します。Cisco 12000シリーズ インターネット ルータの各種カード ケージは、カード スロット数に差がありますが、スロットの用途とライン カードの取り外しおよび取り付け作業は基本的に同じです。したがって、このマニュアルではCisco 12016インターネット ルータおよびCisco 12008インターネット ルータでの手順および図は省略します。
システムの稼働中にライン カードの取り外しおよび取り付けを行うことができます。ソフトウェア コマンドを実行したり、システムの電源をリセットしたりする必要はありません。この機能により、システムをオンラインにしたままライン カードの取り付け、取り外し、または交換作業を行うことができるので、ネットワーク上のエンドユーザに影響を与えることなく、すべてのルーティング情報が維持され、セッションが中断されることもありません。
ライン カードを再び取り付けると、必要なソフトウェアがルート プロセッサ(RP0)から自動的にダウンロードされます。その後、現在の設定と一致するインターフェイス、およびアップとして設定されていたインターフェイスだけがオンラインになります。他のインターフェイスはすべて、 configure コマンドで設定する必要があります。
各ライン カードには、イジェクト レバーが2つあります。ライン カードは、イジェクト レバーを使用して、バックプレーン コネクタから取り外します。ライン カードを取り付けるときは、イジェクト レバーを使用して、バックプレーン コネクタにライン カードを固定します(図 10を参照)。
ライン カードを取り外すときは、常にイジェクト レバーを使用して、バックプレーンからカード コネクタ ピンを外すようにします。カードが部分的にバックプレーンに接続されていると、システムが停止することがあります。
同様に、ライン カードを取り付けるときは、必ずイジェクト レバーを使用してください。ライン カードがバックプレーン コネクタと正しくかみ合い、カード コネクタのピンが正しい順序でバックプレーンに接触し、バックプレーンにライン カードが固定されるようにするためです。カードが部分的にしかバックプレーンに装着されていないと、システムが停止し、最終的にクラッシュする原因となる場合があります。
図 9を参考にして、ライン カード インターフェイス ケーブルとケーブル マネジメント ブラケットを取り外します。
図 9 ライン カード インターフェイス ケーブルの取り外し
(注) 新しいライン カードまたは再設定したライン カードの取り付け時に問題が起きないように、ライン カードを取り外す前に、インターフェイスをシャットダウン(ディセーブルに)しておくことを推奨します。インターフェイスをシャットダウンすると、showコマンドの出力にadministratively downとして表示されます。
ライン カード インターフェイス ケーブルを取り外す手順は、次のとおりです。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に装着し、ストラップの機器側を、シャーシのESDコネクション ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に取り付けます。
ステップ 2 ライン カードのインターフェイス ケーブルとライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを取り外します(図 9を参照)。
ステップ 3 ライン カードのインターフェイス ポートから、インターフェイス ケーブル コネクタを抜き取ります。
(注) インターフェイス ケーブルは、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットから取り外さないでください。
ステップ 4 プラス ドライバを使用して、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの両端にある非脱落型ネジを緩めます。
ステップ 5 ライン カードからブラケットを外して脇へ置きます。
ライン カードはOnline Insertion and Removal(OIR;ホットスワップ)対応です。つまり、システムの電源を入れたままでライン カードの取り外しおよび交換ができます。
(注) 新しいライン カードまたは再設定したライン カードの取り付け時に問題が起きないように、ライン カードを取り外す前に、 shutdownコマンドを使用してインターフェイスをシャットダウン(ディセーブルに)しておくことを推奨します。インターフェイスをシャットダウンすると、showコマンドの出力にadministratively downとして表示されます。
図 10を参考にして、次の手順でライン カードを取り外します。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に装着し、ストラップの機器側を、シャーシのESDコネクション ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に取り付けます。
ステップ 2 ライン カードのポートから、ネットワーク インターフェイス ケーブル コネクタを抜き取ります。
ステップ 3 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットとケーブルをユニットとして接続を解除し、取り外します(図 9を参照)。
(注) ケーブルは、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットから取り外さないでください。
ステップ 4 プラス ドライバを使用して、ライン カードの前面プレートの両端にある非脱落型ネジを緩めます(図 10aを参照)。
ステップ 5 両側のイジェクト レバーを外側に同時に開き、バックプレーン コネクタからライン カードを外します(図 10bを参照)。
ステップ 6 イジェクト レバーを持ち、ライン カードをスロットの途中まで引き出します。
ステップ 7 片手でライン カードの前面プレートを持ち、反対の手でライン カードの底面を支えながら、ライン カードをスロットからまっすぐに引き出します(図 10cを参照)。
ライン カードのプリント基板、コンポーネント、またはコネクタ ピンに触れないように注意してください。
ステップ 8 取り外したライン カードを静電気防止用マットまたは静電気防止材の上に置きます。返却する場合には、ライン カードを静電気防止用袋に保管してください。
ステップ 9 ライン カード スロットを空にしておく場合は、シャーシに埃が入らないように、また、ライン カード コンパートメント内の通気を適切な状態に保つため、ライン カード ブランク(シスコ製品番号:800-03004-01)を取り付けます。
非脱落型ネジを締め、ライン カード ブランクをシャーシに固定します。
使用するライン カード スロットにライン カードを差し込み、そのままバックプレーンに接続します。
新しいライン カードを取り付ける場合は、まず使用するスロットからライン カード ブランクを取り外す必要があります。前述の「ライン カードの取り外し」の手順を参照してください。
(注) ライン カードは、空いている任意のライン カード スロットに搭載できます。ライン カードのスロット位置については、ご使用のルータに付属のインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
ステップ 1 コンソール端末がRPのコンソール ポートに接続されていて、コンソールの電源が入っていることを確認します。
ステップ 2 静電気防止用リスト ストラップを手首に装着し、ストラップの機器側を、シャーシのESDコネクション ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に取り付けます。
ステップ 3 ライン カードを取り付けるスロットを選び、ライン カードのインターフェイス ケーブルが、ライン カードと外部装置を接続できる長さであることを確認します。光ファイバ ケーブル コネクタをローカル ライン カードのRxおよびTxポートに接続します。光ファイバ ケーブル コネクタを使用してローカル ライン カードのRxおよびTxポートを他の装置に接続します。
ステップ 4 片手でライン カードの前面プレートを持ち、反対の手でカード フレームの底面を支えながら、カード ケージのスロットにカードを差し込みます。
ライン カードのプリント基板、コンポーネント、またはコネクタ ピンに触れないように注意してください。
ステップ 5 ライン カードをスロットに慎重に差し込みます。イジェクト レバーがカード ケージの端に触れたら、そこで 止めます 。イジェクト レバーがカード ケージの端にかみ合っていることを確認します(図 11を参照)。
ステップ 6 両方のイジェクト レバーを同時に内側に戻し、ライン カードの前面プレートに対して垂直になるようにします。これにより、カードがバックプレーンに固定されます。
ステップ 7 プラス ドライバを使用して、ライン カード前面プレートの両側にある非脱落型ネジを締めます。これにより、適切なEMIシールドを確保し、ライン カードがバックプレーンから部分的に外れる事態を防止します。
(EMI仕様に適合するには、これらのネジを締める必要があります。)
ステップ 8 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを元どおりに取り付けます(図 10を参照)。
a. シャーシのケーブル マネジメント トレイまたはブラケットから、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットのフックを外します。
b. ライン カードの前面プレートに沿って、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを置きます。
c. ブラケットの両端にある非脱落型ネジを締め、ライン カードに固定します。
ステップ 9 ライン カード前面プレートの元のポートに、ネットワーク インターフェイス ケーブル コネクタを差し込みます。
• 「新しいライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの取り付け」
• 「ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの取り外し」
以下の手順では、ルータに新しいライン カードがすでに搭載されていることを前提にします。さらに2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardにライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを取り付ける必要があります。2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card用のケーブル マネジメント ブラケットは、図 8を参照してください。
ライン カードにライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に装着し、ストラップの機器側を、シャーシのESDコネクション ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に取り付けます。
ステップ 2 次のように、ライン カードにブラケットを取り付けます。
a. ライン カードの前面プレートに沿って、ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットを置きます。
b. ブラケットの両端にある非脱落型ネジを締め、ライン カードに固定します。
ステップ 3 ライン カードの一番下のポートから順に、インターフェイス ケーブルを該当する各ライン カード ポートに接続します(図 12aを参照)。
ステップ 4 慎重にインターフェイス ケーブルを束ね、ベルクロ ストラップを使用してケーブル マネジメント ブラケットにケーブルの束を固定します(図 12bを参照)。ケーブルをねじったり、極端に折り曲げたりしないように注意してください。
ステップ 5 ケーブル マネジメント ブラケットの別の位置で、必要に応じてステップ 4を繰り返します。
図 12 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットへのインターフェイス ケーブルの取り付け(Cisco 12012インターネット ルータの場合)
ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットからインターフェイス ケーブルを外し、ライン カードからケーブル マネジメント ブラケットを取り外す手順は、次のとおりです。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に装着し、ストラップの機器側を、シャーシのESDコネクション ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に取り付けます。
ステップ 2 ライン カード別に、インターフェイス ケーブルとポートの現在の接続関係を、紙に書き留めておきます。
ステップ 3 ライン カードの最下部ポートのインターフェイス ケーブルから順に(複数のポートがあるライン カードの場合)、ライン カード ポートからケーブルを外していきます(図 13aを参照)。
ライン カード ポート上の他のインターフェイス ケーブルについても、ステップ 3を繰り返し、そのあとステップ 4に進みます。
ステップ 4 インターフェイス ケーブルの束をケーブル マネジメント ブラケットに固定しているベルクロ ストラップから外します(図 13bを参照)。
ステップ 5 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットの両端にある非脱落型ネジを緩め、ライン カードからブラケットを取り外します。
図 13 ライン カード用ケーブル マネジメント ブラケットからのケーブルの取り外し
ここでは、ライン カードの取り付けを確認またはトラブルシューティングする方法とその手順について説明します。
• 「2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのアラームおよびイベント検出」
ライン カードを取り付け、ネットワーク インターフェイス ケーブルを他の装置に接続したあと、ライン カード前面プレートにあるLEDを調べ、ライン カードが正常に動作していることを確認します。
ライン カードの一般的な起動プロセスでは、次の現象が発生します。
(注) 新しいカードはデフォルトでadministratively downとして表示されます。LEDは、ライン カード ポートが設定され、no shutdownコマンドが実行されるまでは消灯しています。
• RPがライン カードを起動し、Cisco IOSソフトウェアをロードします。
• ライン カードのMbusモジュールが、そのカードのタイプを判別し、内部チェックを実行し、RPからのCisco IOSソフトウェアのロードを受け入れる準備をします。
ライン カードが正常に動作していることを確認するには、次の動作チェックを行います。
• ライン カードの起動プロセス中は、ライン カードの英数字LEDにより、カードが「英数字LEDの確認」 の表 4 および 表 5に示した一般的な初期化シーケンスをたどっているかどうかを確認します。
• ライン カードのインターフェイス ポート ステータスLEDを調べてステータスLEDが点灯していることを確認します。
ポートおよびインターフェイスが設定されている場合は、ステータスLEDが点灯します。ライン カード ポートおよびインターフェイスがシャットダウンしている場合は、ステータスLEDは消灯したままです。
前面プレートの片側(イジェクト レバー付近)に、4桁×2行の英数字LEDディスプレイがあります。このLEDには、カードの状態を表すメッセージが表示されます。通常、LEDが点灯するのは、RPがカードを認識し、カードを起動したあとです。シーケンスまたはプロセスの途中でメッセージが表示されますが、瞬間的に表示されるので、通常は読み取れません。表 4および表 5に、英数字LEDのメッセージを示します。
ライン カードの起動時には、表 4に示すような一連のメッセージが表示されます。
Mbusマイクロコードの実行が開始されました。 nnnn は、マイクロ |
||
ライン カードはファブリック ダウンローダによるロードの待機中です。6 |
||
表 5に、ライン カードの英数字LEDに表示されるその他のメッセージを示します。
Mbusマイクロコードの実行が開始されました。 nnnn は、マイクロコードのバージョン番号です。たとえば、マイクロコードのバージョンが1.17の場合、0117と表示されます7 。 このメッセージは瞬間的にしか表示されないので、読み取れないこともあります。 |
||
ファブリック ダウンローダ8のロードが完了しました。 |
||
ライン カードの各光インターフェイス ポートの横には、ACTIVEおよびCARRIERという2つのグリーンのLEDがあります。図 3を参照してください。これらのLEDは、ポートのステータスを示します(表 6を参照)。
CARRIER9 |
ポートは稼働していますが、ローカル アラームを検出しているか、フレーム同期を待機中です。 |
9.SONETオペレーションのセクションおよび回線アラーム(またはSDHの中継セクション[RS]またはマルチプレックス セクション[MS]アラーム)だけがCARRIER LEDに影響します。パス アラーム(上位および下位)は無視されます。 |
ライン カードがイネーブルになるには、次の条件が満たされている必要があります。
• ライン カードがバックプレーンに正しく接続され、電力が供給されている。
• ライン カード マイクロコードの有効なバージョンをロードし、実行している。
以上の条件のいずれかが満たされていないか、初期化に失敗した場合は、ACTIVEポート ステータスLEDが点灯しません。
ライン カードのステータスLEDがグリーンに点灯するのは、ライン カードのインターフェイスが設定されてからです。 shutdown コマンドを使用してライン カードのインターフェイスをディセーブルにしている場合は、 no shutdown コマンドでライン カードのインターフェイスをイネーブルにする必要があります。各インターフェイスが正しく動作しているかどうかを確認するには、ライン カードの設定手順を完了してください。
システムがすべてのインターフェイスを再初期化すると、ライン カードのポート ステータスLEDが点灯します。システムが再初期化中に各インターフェイスを認識すると、コンソール画面にもメッセージが表示されます。システムを初期化すると、ポート ステータスLEDが点灯してライン カードが動作可能になっていることを示します。
ここでは、SONET/SDHアラームおよび信号イベントについての知識があることを前提に説明します。2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardには、アラームおよびイベント検出用のLEDが装備されていませんが、 show controllers sonet slot/port EXECコマンドを入力すると、アラームおよびイベント検出メッセージがアクティブまたは非アクティブのどちらになっているかが確認できます。大部分のアラームおよびイベント検出メッセージはすぐに消えます。これは、問題が発生した場合、ライン カードがエラー状態を解消するためです。ただし、ライン カードの動作状態確認用のイベントは記録します。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの一部のアラームおよび信号イベントは、デフォルトでレポート出力がイネーブルに設定されています。その他のアラームおよび信号イベントは、個別にイネーブルにできます。 show controllers sonet slot / port イネーブルEXECコマンド出力の内容は、SONETポートの設定に応じて異なります。アラームおよび信号イベントをイネーブルにする方法については、「アラーム レポートのイネーブル化」を参照してください。
次の show controllers sonet slot / port イネーブルEXECコマンドの出力の抜粋例では、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット4にある2番目のSONETコントローラについてアラームおよびイベント情報が表示されています。
新たに装着されたカード上の光インターフェイス ポートが administratively down として表示されている場合、そのポートを設定するまで、ポートのLEDは消灯しています。ポートを設定したあともライン カードのポート ステータスLEDが点灯しない場合は、次の条件が満たされているかどうかを確認してください。
• すべての電源コードおよびデータ ケーブルが両端とも正しく接続されている。
• すべてのカードがカード ケージに正しく装着され、固定されている。
• すべてのコンポーネントが正しく接続されていて、カード ケージにネジで固定されている。
• ライン カードのポートとローカル接続装置上のポート間に互換性があり、シスコ推奨の適切なコネクタ ケーブルが使用されている(光ファイバ ネットワーク インターフェイス ケーブルを参照)。
• shutdown コマンドを使用してライン カードのインターフェイスをディセーブルにしている場合は、 no shutdown コマンドでライン カードのインターフェイスをイネーブルにする必要があります。
• show controllers コマンドを使用して、両方の光インターフェイス ポートが administratively up になっていることを確認します。どちらかのポートがディセーブルになっている場合は、 no shutdown コマンドを入力して、そのポートをイネーブルにする必要があります。
次の手順で、ライン カードが正しく接続されているかどうかを確認します。
ステップ 1 システムが各インターフェイスを再初期化している間、コンソールに表示されるメッセージを観察し、システムが2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardを認識しているかどうかを確認します。次の条件がすべて満たされている場合、システムはインターフェイスを認識していますが、インターフェイスは administratively down に設定されたままになっています。
• 2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardがバックプレーンに正しく接続され、電力が供給されている。
• システム バスが2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardを認識している。
• 有効なバージョンの2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card用マイクロコードがロードされ、稼働している。
ステップ 2 再初期化が完了したあと、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card上のACTIVEステータスLEDが点灯したままになるかどうかを確認します。ACTIVE LEDが点灯している場合は、ステップ 6に進みます。ACTIVE LEDが点灯していない場合は、次のステップに進みます。
ステップ 3 ライン カードのACTIVEステータスLEDが点灯しない場合は、ライン カード ボード コネクタがバックプレーンに完全に装着されていない可能性があります。非脱落型ネジを緩め、上部のイジェクト レバーは下側に、下部のイジェクト レバーは上側に押して、レバーが両方ともライン カードの前面プレートに対して垂直になるようにします。非脱落型ネジを締めます。
システムがインターフェイスを再初期化すると、ライン カードのACTIVEポート ステータスLEDが点灯するはずです。ACTIVEポート ステータスLEDが点灯した場合は、ステップ 6に進みます。ACTIVEポート ステータスLEDが点灯しない場合は、次のステップに進みます。
ステップ 4 それでもACTIVEポート ステータスLEDが点灯しない場合は、さらに次のステップを実行してポート インターフェイスを再初期化します。
ACTIVEポート ステータスLEDが消灯している場合は、ケーブル コネクタを再度ポートに固定し、再初期化してACTIVEポート ステータスLEDがグリーンに点灯するまで、最大35秒間待機します。ACTIVEポート ステータスLEDがグリーンに点灯した場合は、ステップ 6に進みます。
ACTIVEポート ステータスLEDが点灯しない場合は、ステップ 5に進みます。
ステップ 5 ACTIVEポート ステータスLEDが点灯しない場合は、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardを取り外し、別のライン カード スロットに取り付けてみます。
• ライン カードを新しいスロットに取り付けたあとでACTIVEポート ステータスLEDが点灯した場合は、元のラインカード スロットのバックプレーン ポートに障害があると考えられます。
• それでもACTIVEポート ステータスLEDが点灯せず、ライン カードの他のLEDが点灯してアクティブになっている場合には、ACTIVEポート ステータスLEDに障害があると考えられます。ステップ 6に進んで、取り付け確認を行ってください。
• ライン カードのLEDがどれも点灯しない場合は、ライン カードを交換してください。
• それでもACTIVEポート ステータスLEDが点灯しない場合は、取り付けを中止します。購入した代理店に機器が故障していることを連絡し、指示を受けてください。
ステップ 6 show interfaces または show controllers コマンドを使用して、ライン カードのインターフェイスのステータスを確認します。
コンソール端末にエラー メッセージが出力された場合には、該当するリファレンス マニュアルでエラー メッセージの意味を確認してください。その他の解決できない問題が生じたときは、購入した代理店まで連絡してください。
(注) 初期化後、特定のインターフェイスが認識されないことが表示された場合は、ロードして稼働中のCisco IOSソフトウェアが、ライン カード搭載対象のインターネット ルータと互換性があるかどうかを確認します。確認するには、まず、ご使用のCisco 12000シリーズ ルータ モデルについて、添付マニュアル『Cisco 12000 Series Installation and Configuration Guide』の「Cisco 12000 Series Product Overview」の章に記載されている表を参照します。
ロードして稼働中のCisco IOSソフトウェアが、ご使用のCisco 12000シリーズ インターネット ルータと互換性がないと判断した場合、またはその可能性がある場合は、「CCO」でテクニカル サポートを受ける手順を参照してください。
トラブルシューティングおよび診断の詳細については、ご使用のCisco 12000シリーズ インターネット ルータに付属のインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
ここでは、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの設定手順について説明します。
• 「AU-4 AUGマッピングを使用するSDHフレーミングでのE1回線の設定」
• 「2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardインターフェイスの設定」
• 「シリアル インターフェイスに対するclearコマンドの使用」
• 「showコマンドによるコントローラおよびインターフェイス ステータスの確認」
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータは、 slot / port という形式のライン カード スロット番号およびポート番号で、インターフェイス アドレスを識別します。たとえば、ライン カード スロット1に搭載された2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card上のインターフェイスのslot/portアドレスは、 1/0です。ライン カードにポートが1つしかない場合でも、 slot / port の表記を使用する必要があります。
以下に示す一連の2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの設定例では、SONETコントローラのアドレスは sonet slot / port の形式で指定されています。
ここでは、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card上のSONETコントローラを設定する手順および例について説明します。
コンフィギュレーション コマンドを入力する前に、 controller sonet slot / port コマンドを入力して、設定対象の物理ポートを選択する必要があります。次の例では、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット3に搭載された2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのポート1を選択しています。
フレーミング タイプによって、ポートをSONETモードまたはSDHモードのどちらで使用するかが決まります。デフォルトでは、SONETモードで動作します。
フレーミング タイプを指定するには、コントローラ コマンド framing { sonet | sdh }を使用します。
(注) 両方のOC-3/STM-1ポートに、同じフレーミング タイプを設定する必要があります。ポートを両方ともSONET用に設定するか、または両方ともSDH用に設定します。1つのライン カード上にE1チャネルとT1チャネルを混在させることはできません。この制限事項に違反すると、警告メッセージが表示されます。
次の例では、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット3に搭載された2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのポート1にSDHフレーミングを選択しています。
特定のOC-3/STM-1ポートにクロック ソースを設定するには、 clock source { internal | line }コントローラ コンフィギュレーション コマンドを使用します。デフォルトは、 clock source line です。
通常、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card上のOC-3/STM-1ポートは、SONETまたはSDHのAdd/Drop Multiplexer(ADM;追加/廃棄マルチプレクサ)に接続します。この場合には、デフォルト設定である clock source line を使用することを推奨します。その理由は次のとおりです。
• SONET/SDHネットワークで使用されるクロック ソースは、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの内部クロック ソースよりも高精度です。
• SONET/SDHネットワークは、ネットワーク上で使用されるすべてのクロックが、単一の高精度なクロック ソースに合わせられるようになっている同期モードで、最適に動作するように設計されています。2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのポート上で内部クロックを使用すると、個別のクロック ソースがネットワークに導入されることになり、SONET/SDHネットワーク要素が同期関連の異常を検出する原因になることがあります。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのポートに line クロッキングを設定した場合、 line クロック ソースが次のいずれかの理由で不適当とみなされると、そのポートについては自動的に internal クロッキングをデフォルトとします。
• ポートがLoss of Signal(LOS;信号損失)障害を検出した場合。
• ポートがLoss of Fame(LOF;フレーム損失)障害を検出した場合。
• ポートがSection(RS)Loss of Frame(SLOF)障害を検出した場合。
• ポートがLine(MS)Alarm Indication Signal(LAIS;回線アラーム検出信号)障害を検出した場合。
• ポートがLine(MS)オーバーヘッドのバイトS1で[Do not use for synchronization]コードを受信した場合。
• loopback local コントローラ コマンドの使用によってポートがローカル ループバック モードになっている場合。ループバックがクリアされると、ポートは再び line クロック ソースを使用するようになります。
(注) 2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line CardのOC-3/STM-1ポートは、直接接続されているADMに対し、Line(MS)オーバーヘッドのバイトS1で[Do not use for synchronization]コードを常に送信します。
コントローラに何が接続されているかを示すために、コントローラに関する記述(最大80文字)を追加できます。この記述は、コントローラの用途に関するコメントとしてのみ扱われます。この記述は、次のコマンドで出力されます。 show configuration 、 show system:running config 、および show controllers です。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card上のコントローラに関する記述を追加するには、 description string コントローラ コマンドを使用します。
次の例では、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット3に搭載された2-Port
STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのポート1に記述ストリングを追加しています。
特定のアラーム イベントおよび信号イベントのレポート出力をイネーブルにするには、 report { all | event }コントローラ コンフィギュレーション コマンドを使用します。 event には、表 7に示す任意のアラーム イベントまたは信号イベントを指定できます。
次のアラーム イベントおよび信号イベントは、デフォルトでイネーブルに設定され、レポートされます。 slos 、 slof 、 plop 、 lom 、 b1-tca 、 b2-tca 、 b3-tca 、および sf-ber です。 all キーワードを使用して、すべてのアラーム イベントおよび信号イベントをイネーブルにすることができます。また、次のアラーム イベントおよび信号イベントについては、個別にレポート出力をイネーブルにすることができます。 pais 、 plm 、 prdi 、 sd-ber 、 lrdi 、および lais です。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardで使用できるBERスレッシュホールド超過アラーム用のスレッシュホールド値を設定するには、 threshold type value コントローラ コンフィギュレーション コマンドを使用します。 type には、表 8に記載されている任意のスレッシュホールドを指定できます。 value には、BERのスレッシュホールド値を表す3~9の範囲の値を指定します(10 - n 、ここで n は3~9の範囲の数値)。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardでは、SONETフレームおよびSDHフレームのオーバーヘッド バイト内の特定のバイト値を変更する機能がサポートされています。ほとんどの動作状況では、これらのバイト値を変更する必要はありません。
Signal Labelフィールドは、SONET STS Pathオーバーヘッド、およびSDH High Order Pathオーバーヘッドの1バイト(C2)を占有します。このフィールドは、SONET Synchronous Payload Envelope(SPE;同期ペイロード エンベロープ)、またはSDH High Order Virtual Container(HOVC)で伝送される内容のタイプを表します。Path Signal Label値を設定するには、設定されている動作モード(c-12、c-11、vt-15、またはct3)に対応する overhead c2 number コマンドを使用します。vt-15、c-11、およびc-12の場合には、C2のデフォルト値は02です。ct3の場合には、C2のデフォルト値は04です。Path Signal Labelを設定すると、C2オーバーヘッド バイトのTransmitted(送信)値およびExpected値の両方に影響があります。
• 次の例では、AU-4を使用するSDHのC2値を設定する方法を示します。
S1およびS0ビットは、H1 Administrative Unit(AU)ポインタ バイトのビット位置5および6にあります。2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの場合、これらのビット値は、SONETポートに選択されたフレーミング タイプに応じて自動的に設定されます(SONETの場合は00、SDHの場合は10)。ほとんどの場合、これらのビット設定を変更する必要はありません。ただし、旧型の機器または標準外の機器で運用できるようにするために、あるいはこれらのビット値の取り扱い方法が異なる国で運用できるようにするために、これらのビット値を変更できます。たとえば、オーストラリアのSDH機器は、01という値を使用する場合があります。
S1およびS0ビットは、SONETコントローラ レベルで設定します。
S1およびS0ビットの値を設定するには、コントローラ コマンド overhead s1s0 number を使用します。 number は、0~3(00~11)の範囲の値です。デフォルトは、SONETフレーミングの場合は0、SDHフレーミングの場合は2です。
セクション トレースは、SONETのメンテナンス機能です。各SONETフレームに対応づけられたSectionオーバーヘッドの1バイト(J0)で、送信機器を識別する情報が伝達されます。
Section Trace識別子は、SONETコントローラ レベルで設定します。
Section Trace識別子を指定するには、コントローラ コマンド overhead j0 number を使用します。 number は、0~255の範囲の数値です。デフォルトは1です。
パス トレースは、SONET/SDHのメンテナンス機能です。SONET/SDHフレームの各パスに対応づけられたPathオーバーヘッドの1バイト(J1)で、発信側Path Terminating Equipment(PTE)を識別する情報が伝達されます。
どのレベルでPath Trace識別子を設定するかは、フレーミング(SDHまたはSONET)とAUGマッピングによって決まります。SDHでAU-4マッピングを使用する場合、Path Trace識別子はSONETコントローラ レベルで設定します。SDHでAU-3マッピングを使用する場合、またはSONETフレーミングの場合には、Path Trace識別子はパス レベルで設定します。
Path Trace識別子は、メッセージ長およびメッセージ テキストという、2つの設定値で構成されています。これらの設定値は、次の2つのコマンドで個別に設定します。 overhead j1 length [ 16 | 64 ]および overhead j1 message text です。 16 および 64 は、メッセージ テキストの長さを文字(バイト)数で指定します。デフォルトのメッセージ長は、SDHフレーミングの場合は16、SONETフレーミングの場合は64です。
入力したPath Traceメッセージは、SONETおよびSDH標準の要件に従って、次のように扱われます。
• メッセージ長として16を選択した場合、実際のメッセージ長は最大15文字です。メッセージに前置される追加の1バイトに、このメッセージに対するCRC7の計算結果が含まれます。実際のメッセージ テキストが15文字に満たない場合は、15文字になるようにメッセージ テキストにNULL文字が入れられます。
• メッセージ長として64を選択し、実際のメッセージ テキストが62文字に満たない場合は、メッセージ テキストにNULL文字が入れられます。最後の2バイトの位置(63および64)は、常にCR/LF(0x0D/0x0A)です。
SDHでAU-4マッピングを使用する場合にPath Trace識別子を設定するには、コントローラ コンフィギュレーション モードで次の作業を行います。
ステップ 1 Path Trace識別子の長さを設定します。
ステップ 2 Path Trace識別子のメッセージを設定します。
ステップ 3 コントローラ コンフィギュレーション モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。
OC-3/STM-1ポートをテストするには、 loopback [ local | network ]コントローラ コンフィギュレーション コマンドを使用します(表 9を参照)。OC-3/STM-1ポートをデフォルトの状態に戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。
• 2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardをネットワーク ケーブルから切断した状態でライン カードの問題を診断するには、 loopback local コントローラ コンフィギュレーション コマンドを使用します。次の例では、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット6に搭載された2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardを診断しています。
• ネットワーク ループバックでは、STM-1/STS-3フレーム全体をネットワークにループバックし、ケーブルの問題の診断に使用することができます。次の例では、ポートにネットワーク ループバックを設定しています。ポートは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット6に搭載された2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのポート0です。
SONETコントローラをシャットダウンするには、 shutdown コントローラ コマンドを使用します。SONETコントローラをシャットダウンすると、そのコントローラに対応づけられたOC-3/STM-1ポートはLine AIS(MS-AIS)信号を送信します。受信した信号は無視されます。
SONETコントローラを再びアップにするには、 no shutdown コントローラ コマンドを使用します。
次の例では、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット3に搭載された2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのポート1をシャットダウンしています。
SONETフレーミングを使用する場合、VT1.5信号またはDS3信号にマッピングされた一連のT1を伝送するように、STS- m ( m はSONET STSレベル)のSTS-1パスをそれぞれ設定することができます。DS3信号自体が、一連のT1を伝送します(その結果、チャネライズドT3またはCT3になります)。ここでは、SONETフレーミングを使用する場合のSTS-1の設定手順および例について説明します。
STS-1を設定するには、 sts-1 number コントローラ コンフィギュレーション コマンドを使用してSTS-1パス コンフィギュレーション モードを開始します。このモードが開始されるとプロンプトが変化します。
STS-1パス コンフィギュレーション モードでは、動作モードを vt-15 (DS1トランスポートで使用されるVirtual Tributary Group構造VT1.5)または ct3 (チャネライズドT3)のどちらかに設定できます。
STS-1の動作モードを指定するには、STS-1パス コンフィギュレーション モード コマンド mode { vt-15 | ct3 }を使用します。このコマンドのデフォルト設定は、 ct3 です。
ct3 を選択した場合、指定したSTS-1は、28個のT1に分割されたDS3信号を(多重化非同期方式で)伝送します。T1回線を設定するには、「SDHフレーミング使用時のT1回線の設定」に記載されているSTS-1パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
vt-15 を選択した場合、指定したSTS-1は、7個のVirtual Tributary Group(VTG)に分割されます。これらのVTGはそれぞれ、1つのT1を伝送する4つのVT1.5に分割されます。VTGおよびVTGのT1回線を設定するには、「SDHフレーミング使用時のT1回線の設定」に記載されているSTS-1パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
ここでは、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line CardにSONETフレーミングを設定し、STS-1の動作モードとして ct3 を選択した場合に、T3リンクを設定する手順および例について説明します。
T3リンク アトリビュートを設定するコマンドには、モードを表すプレフィクス t3 を追加する必要があります。次の例は、T3リンクのC-bitフレーミング設定にいたるコマンド シーケンスを示しています。
同様に、 no 形式を使用してコマンドの作用を無効にする、またはリセットする場合には、拡張コマンドの no 形式を適用する必要があります。
T3リンクのフレーミング タイプを指定するには、 t3 framing [ auto-detect | c-bit | m23 ] STS-1パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。このコマンドのデフォルト設定は、 auto-detect です。
(注) M23フレーミング タイプは、他の技術資料およびテスト機器ではM13と呼ばれる場合があります。
次のようにして、M23フレーミング フォーマットを設定します。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardが遠端から受信するフレーミング タイプを検知し、同じフレーミング タイプを使用して送信するように要求するには、次のようにauto-detectフレーミング フォーマットを設定します。
特定のT3リンクのクロック ソースを設定するには、 t3 clock source { internal | line } STS-1パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。デフォルトは、 clock source internal です。
(注) T3回線のどちらか一方の端で(internalクロック ソースを使用して)クロック ソースを提供する必要があります。T3回線の反対の端では、lineまたはinternalのどちらをクロック ソースに使用してもかまいません。
T3リンクの問題を診断する前に、 show controllers sonet コマンドを使用して、このT3を伝送しているSTS-1パスに障害がないことを確認してください。
T3リンクをテストするには、 t3 loopback [ local | network | remote ] STS-1パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。T3リンクをデフォルトの状態に戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。
図 15 SONETフレーミングでCT3モードを使用する場合のT3リンク ループバック
• T3リンクをネットワーク ケーブルから切り離した状態でT3リンクの問題を診断するには、 t3 loopback local STS-1パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。次の例では、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット6に搭載された2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardを指定しています。
• T3リンクをネットワークにループバックして、ケーブルの問題を診断するには、 t3 loopback network STS-1パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。次の例では、T3リンクにネットワーク ループバックを設定しています。T3リンクは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット6に搭載された2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのポート0にあります。
• T3リンクを遠端でループさせるコマンドを送信するには、 t3 loopback remote STS-1パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。このコマンドを使用して、ケーブルの問題を診断できます。次の例では、T3リンクにリモート ループバックを設定しています。T3リンクは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット6に搭載された2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのポート0にあります。
(注) リモート ループバックを使用できるのは、C-bitパリティ フレーミングを使用する場合に限られます。
ここでは、 t3 equipment [ customer | network ] loopback STS-1パス コンフィギュレーション コマンドの使用法について説明します。デフォルトは、 t3 equipment customer loopback です。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line CardがリモートT3機器からのリモートT3リンク ループバック コマンドに応答するように設定するには、 equipment customer loopback コマンドを使用します。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line CardがリモートT3リンク ループバック コマンドを無視するように設定するには、 equipment network loopback コマンドを使用します。
ここでは、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line CardにT1チャネル グループを設定する手順および例について説明します。
• 「AU-3 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のT1回線でのBERテストの設定」
• 「AU-3 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のT1回線でのBERテスト パターンの送信」
T1回線のアトリビュートの設定に使用するコマンドには、STS-1に選択した動作モードに応じて、モードを表すプレフィクスを追加する必要があります。同様に、 no 形式を使用してコマンドの作用を無効にするまたはリセットする場合には、拡張コマンドの no 形式を適用する必要があります。表 10に、サポートされる動作モードに対応するコマンド フォーマットを示します。
T1回線に論理チャネル グループを作成するには、チャネライズド コンフィギュレーションに対応する拡張コマンド プレフィクス(表 11を参照)を使用して、 t1 t1-line-number channel-group
channel-group-number timeslots list-of-timeslots [ speed { 56 | 64 }] STS-1パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。表 11に、このコマンドの構文を示します。
n の値は、選択した動作モードによって異なります。ct3モードでは、 n = 28です。vt-15モードでは、 n = 4です。 |
||
チャネライズドT1回線上の、この n x DS0チャネルに割り当てる一連のタイムスロットを識別する論理チャネル グループを定義します( n の範囲は、1~24タイムスロットです)。 |
||
T1回線を設定するには、SONETコントローラ コンフィギュレーション モードを開始し、ライン カードのスロットおよびポートを指定したあと、選択したフレーミング タイプおよびSTS-1の動作モードに対応するコマンド モードを開始する必要があります(表 11を参照)。
• 次の例では、ct3モードで論理チャネル グループを設定する手順を示します。最初のT1回線には、チャネライズド タイムスロット1~5および20~23を使用する論理チャネル グループ15を割り当てます。
• 次の例では、vt-15モードで論理チャネル グループを設定する手順を示します。最初のT1回線には、チャネライズド タイムスロット1~5および20~23を使用する論理チャネル グループ15を割り当てます。
(注) T1チャネル グループを設定すると、Cisco IOSソフトウェアはそのグループを1つのシリアル インターフェイスとみなします。したがって、すべてのシリアル インターフェイス用のコンフィギュレーション コマンドを使用できますが、T1チャネル グループに適用できないコマンドもあります。
設定済みのT1チャネル グループには、すべてのカプセル化フォーマット(PPP、HDLC、フレームリレーなど)を適用できます。カプセル化フォーマットを設定するときは、シリアル インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始していることを確認してください。
シリアル インターフェイスに適用可能なスイッチング タイプも、すべて設定済みT1チャネル グループに適用できます。
T1回線から論理チャネル グループを削除するには、チャネライズド コンフィギュレーションに対応する拡張コマンド プレフィクス(表 10を参照)を使用して、 t1 t1-line-number channel-group
channel-group-number STS-1パス コンフィギュレーション コマンドの no 形式を使用します。
T1回線を設定するには、コントローラ コンフィギュレーション モードを開始し、ライン カードのスロットおよびポートを指定する必要があります。次の例では、スロット6、ポート0のSONETコントローラを示しています。
• 次の例では、vt-15モードの論理チャネル グループを削除する手順を示します。
• 次の例では、ct3モードの論理チャネル グループを削除する手順を示します。この場合、拡張コマンド プレフィクスは不要です。
T1フレーミング フォーマットを指定するには、チャネライズド コンフィギュレーションに対応する拡張コマンド プレフィクス(表 10を参照)を使用して、 t1 t1-line-number framing { esf | sf } STS-1パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。表 12に、このコマンドの構文を示します。
n の値は、選択した動作モードによって異なります。ct3モードでは、 n = 28です。vt-15モードでは、 n = 4です。 |
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T1回線のフレーミング タイプを定義します。デフォルトのフレーミング フォーマットは、ESFです。SFフォーマットでは、 hdlc-idle オプションを使用できます。このオプションを使用すると、HDLCアイドル パターンとして0x7Eまたは0xFFを設定できます。 |
T1回線を設定するには、コントローラ コンフィギュレーション モードを開始し、ライン カードのスロットおよびポートを指定する必要があります。次の例では、スロット6に搭載したSONETコントローラのポート0を使用しています。
• 次の例では、vt-15モードでESFフレーミングを設定する手順を示します。4番目のVTGの最初のT1回線にESFフレーミングを選択しています。
• 次の例では、vt-15モードでSFフレーミングを設定する手順を示します。4番目のVTGの最初のT1回線に、HDLCアイドル パターン0x7Eを使用するSFフレーミングを選択します。
(注) SFフレーミングを選択するときは、イエロー アラームの検出をオフにするために、no t1-line-number yellow detectionコマンドを使用することを検討してください。SFフレーミングでは、イエロー アラームが誤って検出される場合があるからです。イエロー アラームの検出または生成をオン/オフに切り替えるには、[no] t1 t1-line-number yellow {detection | generation} コマンドを使用します(t1-line-number は、1~28)です。
T1回線にinternalまたはline(ネットワーク)クロック ソースを設定するには、チャネライズド コンフィギュレーションに対応する拡張コマンド プレフィクス(表 10を参照)を使用して、 t1 t1-line-number clock source { internal | line } STS-1パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。表 13に、このコマンドの構文を示します。
(注) T1回線のどちらか一方の端で、internalクロック ソースを使用してクロック ソースを提供する必要があります。回線の反対の端では、lineまたはinternalのどちらをクロック ソースに使用してもかまいません。
次の例では、vt-15モードでT1クロック ソースを設定する手順を示します。4番目のVTGの最初のT1回線にinternalクロッキングを選択しています。
次の例では、vt-15モードでlineクロッキングを設定する手順を示します。4番目のVTGの最初のT1回線にlineクロッキングを選択しています。
ping コマンドを使用して、インターフェイス ポートが正常に動作しているかどうかを確認できます。 ping コマンドは、指定したIPアドレスのリモート デバイスにエコー要求パケットを送信します。エコー要求を送信したあと、システムは指定された時間だけリモート デバイスからの応答を待機します。各エコー応答は、感嘆符(!)でコンソール端末に表示されます。指定した時間が過ぎても戻されなかった各要求は、ピリオド(.)で表示されます。感嘆符が連続して表示される場合(!!!!!)、接続状況が良いことを示します。ピリオドが連続して表示される場合(.....)、あるいは[timed out]または[failed]というメッセージが表示される場合には、接続状況が悪いことを示します。
次に、アドレス10.0.0.10のリモート サーバに ping コマンドを実行し、成功した例を示します。
接続に失敗した場合には、宛先のIPアドレスが正しいかどうか、デバイスがアクティブ(電源がオンになっている)かどうかを確認したあと、もう一度 ping コマンドを実行してください。
次の「T1インターフェイス ループバック モードの使用」に進み、ネットワーク接続の確認を終了してください。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card のコンフィギュレーションまたはインストレーションで問題が発生した場合には、チャネライズド コンフィギュレーションに対応する拡張コマンド プレフィクス(表 10を参照)を使用して、 t1 t1-line-number loopback [ local | network { line | payload } | remote { line fdl { ansi | bellcore } | payload [ fdl ] [ ansi ]}]パス コンフィギュレーション コマンドを使用することにより、問題をトラブルシューティングすることができます。vt-15モードの場合、 t1-line-number は1~4の範囲の数値です。ct3モードの場合、 t1-line-number は1~28の範囲の数値です。表 14に、このコマンド構文でサポートされるループバック モードを示します。
(注) fdl loopbackコマンドを使用できるのは、ESFフレーミングを設定したT1リンクに限られます。
表 14で、個々のT1ループバック モードを説明します。
図 16 SONETフレーミングでVT1.5モードを使用する場合のT1リンク ループバック
次の例では、vt-15モードのT1回線にループバックを指定する方法を示します。
• T1回線をローカル ループバック モードに設定するには、 loopback local パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• T1回線をネットワーク回線ループバック モードに設定するには、 loopback network line パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• T1回線をネットワーク ペイロード ループバック モードに設定するには、 loopback network payload パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• T1回線を remote line fdl ansi ループバックに設定するには、 loopback remote line fdl ansi パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• 最初のT1回線をリモート ペイロードFDL ANSIビット ループバックに設定するには、 loopback remote payload fdl ansi パス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
FDL経由でのパフォーマンス レポートの1秒送信をイネーブル/ディセーブルにするには、チャネライズド コンフィギュレーションに対応する拡張コマンド プレフィクス(表 10を参照)を使用して、 t1 t1-line-number fdl ansi コンフィギュレーション コマンドを使用します。このコマンドは、接続の両端で使用する必要があります。このコマンドで t1-line-number は、vt-15モードの場合は1~4、ct3モードの場合は1~28の範囲の数値です。
次の例では、vt-15モードのT1回線に対してパフォーマンス レポートをイネーブルにする方法を示します。
(注) このコマンドを使用できるのは、T1フレーミングがESFである場合に限られます。リモート パフォーマンス レポートをディセーブルにするには、このコマンドのno形式を使用します。2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardは、Controlled Slip Seconds(CSS)のレポートをサポートします。CSSは、ネットワーク ペイロード ループバックが設定されている場合にのみ、遠端からレポートされます。
(注) 最初にt1 t1-line-number fdl ansiコマンドを使用してリモート パフォーマンス データをイネーブルにしないと、次のメッセージが表示されます。
T1 1 - Remote Performance Data(Not available)
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardには、BERT回路が組み込まれています。2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardがサポートしている擬似乱数テスト パターンは、次のとおりです。
• 2^11 ― 2048ビット長の連続的な擬似乱数のパターン。
• 2^15 ― ITU-T O.151に準拠した、32767ビット長の連続的な擬似乱数のパターン。このテスト パターンはO.151に従って反転されています。
• 2^20-QRSS ― ITU-T O.151に準拠した、1048575ビット長の連続的な擬似乱数のパターン。
BERテストを使用すると、T1リンクで発生するエラー数を正確に査定し、信号関連の問題をフィールドで診断することができます。BERテスト回路は、STS-1パスごとに1つずつしかありません。したがって、パスの28個のT1チャネルのうち、一度にBERテストを実行できるのは1つのチャネルだけです。それぞれ異なるパスに属するT1リンクに、個別のBERテストを同時に実行することができます。
送信されたエラー ビットの総数と、受信されたビットの総数を解析用に使用できます。テスト時間は、1~14,400分(240時間)の範囲で設定できます。また、BERテストの実行中、いつでもエラー統計を取り出すことができます。
BERテストを実行するとき、システムは送信したパターンと同じパターンを受信することを想定します。これを確実にするには、任意に次の2つの方法を使用できます。
T1回線上でBERテスト パターンを送信するには、チャネライズド コンフィギュレーションに対応する拡張コマンド プレフィクス(表 10を参照)を使用して、 t1 t1-line-number bert pattern pattern interval time コンフィギュレーション コマンドを使用します。表 15に、このコマンドの構文を示します。
(注) 指定したテスト時間の途中でBERテストを終了するには、コンフィギュレーションに対応するコマンド モードで、t1 bert コマンドのno形式を使用します(表 10を参照)。
BERテストの結果を表示するには、設定した動作モードに対応する show controllers sonet slot/port イネーブルEXECコマンドの形式を使用します。
• フレーミングがSONET、ct3の場合、 show コマンドの形式は次のとおりです。
show controllers sonet slot / port . sts1-number / t1-number [ brief | tabular ]
• フレーミングがSONET、vt-15の場合、 show コマンドの形式は次のとおりです。
show controllers sonet slot / port . sts1-number / vtg-number / t1-number [ brief | tabular ]
– slot は、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardが搭載されているシャーシ スロットを指します。
– port は、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card上の物理ポートを指し、常に0または1です。
– t1-number は、1~4の範囲の数値です(PDHモードで、チャネライズドT3がSTS-1にマッピングされている場合、 t1-number は1~28の範囲の数値です)。
• t1 bert コマンドの no 形式を使用してテストを終了した後
上記の show controllers slot/port コマンド出力のBERテスト部分について、表 16で1行ずつ説明します。
(注) BERテストは、指定したT1回線に現在設定されているフレーミング オプション(ESFまたはSF)に対して行われます。BERテストを実行する前に、アプリケーションに適したフレーミング オプションを設定していることを確認してください(T1回線のフレーミング フォーマットの設定を参照)。
T1回線上でBERテスト パターンを終了するには、チャネライズド コンフィギュレーションに対応する拡張コマンド プレフィクス(表 10を参照)を使用して、 t1 t1-line-number bert STS-1パス コンフィギュレーション コマンドの no 形式を使用します。vt-15モードの場合、 t1-line-number は1~4の範囲の数値です。ct3モードの場合、 t1-line-number は1~28の範囲の数値です。
SDHには、ほとんどのペイロード タイプに対応できる2つのマッピング/多重化スキームがあります。ANSIおよびETSIです。
ANSIマッピングでは、Low OrderペイロードがVC-3 High Order Pathに集約されます。VC-3にAUポインタが追加され、AU-3(Administrative Unitタイプ3)が作成されます。このようなAU-3が3つ、同期的に多重化されたものが、AUG(AUグループ)になります。多重化方式は次のとおりです(図 1を参照)。
... VC-3 <-> AU-3(×3) <-> AUG <-> STM-1
SDH ANSIマッピングは、SONETフレームの構造と非常によく似ています。
ETSIマッピングでは、Low OrderペイロードがVC-4 High Order Pathに集約されます。VC-4にAUポインタが追加され、AU-4(Administrative Unitタイプ4)が作成されます。1つのAU-4が「多重化」されてAUGになります。つまり、AUGは実際にはAU-4と同じです。多重化方式は次のとおりです(図 1を参照)。
... TUG-3(×3)<-> VC-4 <-> AU-4(×1)<-> STM-1
AUGマッピングを指定するには、コントローラ コマンド aug mapping { au-3 | au-4 }を使用します。デフォルトでは、AU-4マッピングが使用されます。
(注) このコマンドを使用できるのは、SDHフレーミングが設定されている場合に限られます。
次の例では、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット2に搭載された2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardのポート1にAU-3マッピングを選択しています。
AU-4のAUGマッピングを使用するSDHフレーミングでは、VC-4 High Order Pathは3つのTUG-3で構成されています。各TUG-3は、VC-12にマッピングされた最大21のE1を伝送するように設定できます(図 1を参照)。TUG-3の動作モードは設定変更が不可能であり、デフォルトは mode c-12 です。
AU-3のAUGマッピングを使用するSDHフレーミングでは、各VC-3 High Order Pathは、VC-11にマッピングされた最大28のT1を伝送するように設定できます(図 1を参照)。AU-3の動作モードは設定変更が不可能であり、デフォルトは mode c-11 です。
(注) SDHフレーミングを設定した場合、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardは、AUGマッピングがAU-4に設定されている場合はE1へのチャネライゼーションをサポートし、AUGマッピングがAU-3に設定されている場合はT1へのチャネライゼーションをサポートします。ペイロード タイプおよびAUGマッピングのその他の組み合わせは、サポートされません。
TUG-3を設定するには、 au-4 au-4-number tug-3 tug-3-number コントローラ コンフィギュレーション コマンドを使用してTUG-3コンフィギュレーション モードを開始します。このモードを開始すると、コマンド プロンプトが変化します。表 18に、このコマンドの構文を説明します。
次の例では、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット4に搭載された2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardで、ポート0のAU-4の2番目のTUG-3を選択して設定しています。
AU-3を設定するには、 au-3 au-3-number コマンドを使用してAU-3コンフィギュレーション モードを開始します。このモードを開始すると、コマンド プロンプトが変化します。 au-3-number は、1~3の範囲の数値です。
次の例では、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット4に搭載された2-Port
STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardで、ポート0の2番目のAU-3を選択して設定しています。
ここでは、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line CardにT1チャネル グループを設定する手順および例について説明します。
• 「AU-3 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のT1回線でのBERテストの設定」
• 「AU-3 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のT1回線でのBERテスト パターンの送信」
AU-3コンフィギュレーション モードでは、T1回線のアトリビュートの設定に使用するコマンドに、 tug-2 tug-2-number というモード プレフィクスを追加する必要があります( tug-2-number は、1~7の範囲の数値です)。たとえば、T1フレーミングを設定するAU-3コンフィギュレーション コマンドは、次の形式になります。
tug-2 tug-2-number t1 t1-line-number framing { esf | sf }
同様に、 no 形式を使用してコマンドの作用を無効にするまたはリセットする場合には、拡張コマンドの no 形式を適用する必要があります。
T1回線に論理チャネル グループを作成するには、 tug-2 tug-2-number t1 t1-line-number channel-group channel-group-number timeslots list-of-timeslots [ speed { 56 | 64 }] AU-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。表 18に、このコマンドの構文を示します。
フレーミングがSDH、AUGマッピングがAU-3、動作モードがc-11である場合には、 tug-2-number は1~7の範囲の数値です。 |
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チャネライズドT1回線上の、この n x DS0チャネルに割り当てる一連のタイムスロットを識別する論理チャネル グループを定義します( n は、1~24の範囲のタイムスロットです)。 |
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T1回線を設定するには、SONETコントローラ コンフィギュレーション モードを開始し、ライン カードのスロットおよびポートを指定したあと、AU-3コンフィギュレーション モードを開始する必要があります。
次の例では、c-11モードで論理チャネル グループを設定する手順を示します。4番目のTUG-2グループの最初のT1回線には、チャネライズド タイムスロット1~5および20~23を使用する論理チャネル グループ15を割り当てます。
(注) T1チャネル グループを設定すると、Cisco IOSソフトウェアはそのグループを1つのシリアル インターフェイスとみなします。したがって、シリアル インターフェイス用のすべてのコンフィギュレーション コマンドを使用できますが、T1チャネル グループに適用できないコマンドもあります。
設定済みのT1チャネル グループには、すべてのカプセル化フォーマット(PPP、HDLC、フレームリレーなど)を適用できます。カプセル化フォーマットを設定するときは、シリアル インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始していることを確認してください。
シリアル インターフェイスに適用可能なスイッチング タイプも、すべて設定済みT1チャネル グループに適用できます。
T1回線から論理チャネル グループを削除するには、 tug-2 tug-2-number t1 t1-line-number
channel-group channel-group-number timeslots list-of-timeslots [ speed { 56 | 64 }] AU-3コンフィギュレーション コマンドの no 形式を使用します。
次の例では、c-11モードの論理チャネル グループを削除する手順を示します。この例では、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのスロット6に搭載された2-Port STM-1/OC-3
Channelized E1/T1 Line Cardのポート0を使用しています。チャネライズド タイムスロット1~5および20~23を使用する論理チャネル グループ15から、4番目のTUG-2グループの最初のT1回線を削除します。
T1フレーミング フォーマットを指定するには、 tug-2 tug-2-number t1 t1-line-number framing { esf | sf } AU-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。表 19に、このコマンドの構文を示します。
T1回線を設定するには、コントローラ コンフィギュレーション モードを開始し、ライン カードのスロットおよびポートを指定する必要があります。次の例では、スロット6に搭載したSONETコントローラのポート0を使用しています。
• 次の例では、4番目のTUG-2の最初のT1回線にESFフレーミングを選択しています。
• 次の例では、4番目のTUG-2の最初のT1回線に、HDLCアイドル パターン0x7Eを使用するSFフレーミングを選択しています。
(注) SFフレーミングを選択するときは、イエロー アラームの検出をオフにするために、no t1-line-number yellow detectionコマンドを使用することを検討してください。SFフレーミングでは、イエロー アラームが誤って検出される場合があるからです。イエロー アラームの検出または生成をオン/オフに切り替えるには、[no] t1 t1-line-number yellow {detection | generation} コマンドを使用します
(t1-line-number は、1~28)です。
T1回線にinternalまたはline(ネットワーク)クロック ソースを設定するには、 tug-2 tug-2-number t1 t1-line-number clock source { internal | line } AU-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。表 20に、このコマンドの構文を示します。
(注) T1回線のどちらか一方の端で、internalクロック ソースを使用してクロック ソースを提供する必要があります。回線の反対の端では、lineまたはinternalのどちらをクロック ソースに使用してもかまいません。
ping コマンドを使用して、インターフェイス ポートが正常に動作しているかどうかを確認できます。 ping コマンドは、指定したIPアドレスのリモート デバイスにエコー要求パケットを送信します。エコー要求を送信したあと、システムは指定された時間だけリモート デバイスからの応答を待機します。各エコー応答は、感嘆符(!)でコンソール端末に表示されます。指定した時間が過ぎても戻されなかった各要求は、ピリオド(.)で表示されます。感嘆符が連続して表示される場合(!!!!!)、接続状況が良いことを示します。ピリオドが連続して表示される場合(.....)、あるいは[timed out]または[failed]というメッセージが表示される場合には、接続状況が悪いことを示します。
次に、アドレス10.0.0.10のリモート サーバに ping コマンドを実行し、成功した例を示します。
接続に失敗した場合には、宛先のIPアドレスが正しいかどうか、デバイスがアクティブ(電源がオンになっている)かどうかを確認したあと、もう一度 ping コマンドを実行してください。
次の「T1インターフェイス ループバック モードの使用」に進み、ネットワーク接続の確認を終了してください。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card のコンフィギュレーションまたはインストレーションで問題が発生した場合には、 tug-2 tug-2-number t1 t1-line-number loopback [ local | network { line | payload } | remote { line fdl { ansi | bellcore } | payload [ fdl ] [ ansi ]}] AU-3コンフィギュレーション コマンドを使用することにより、問題をトラブルシューティングできます。c-11モードでは、 t1-line-number は1~4の範囲の数値です。表 21に、このコマンドの構文でサポートされるループバック モードを示します。
(注) fdl loopbackコマンドを使用できるのは、ESFフレーミングを設定したT1リンクに限られます。
表 21で、個々のT1ループバック モードを説明します。
図 17 AU-3のAUGマッピングを使用するSDHフレーミングでのT1リンク ループバック
次の例では、c-11モードのT1回線にループバックを設定する方法を示します。
• T1回線をローカル ループバック モードに設定するには、 loopback local AU-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• T1回線をネットワーク回線ループバック モードに設定するには、 loopback network line AU-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• T1回線をネットワーク ペイロード ループバック モードに設定するには、 loopback network payload AU-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• T1回線を remote line fdl ansi ループバックに設定するには、 loopback remote line fdl ansi コントローラ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• 最初のT1回線をリモート ペイロードFDL ANSIビット ループバックに設定するには、 loopback remote payload fdl ansi コントローラ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
FDL経由でのパフォーマンス レポートの1秒送信をイネーブル/ディセーブルにするには、 tug-2 tug-2-number t1 t1-line-number fdl ansi AU-3 コンフィギュレーション コマンドを使用します。このコマンドは、接続の両端で使用する必要があります。このコマンドで t1-line-number は、c-11モードの場合は1~4の範囲の数値です。
次の例では、c-11モードのT1回線に対してパフォーマンス レポートをイネーブルにする方法を示します。
このコマンドを使用できるのは、T1フレーミングがESFである場合に 限られます。 リモート パフォーマンス レポートをディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardは、CSSのレポートをサポートします。CSSは、ネットワーク ペイロード ループバックが設定されている場合にのみ、遠端からレポートされます。
(注) 最初にt1 t1-line-number fdl ansiコマンドを使用してリモート パフォーマンス データをイネーブルにしないと、次のメッセージが表示されます。
T1 1 - Remote Performance Data (Not available)
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardには、BERT回路が組み込まれています。2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardがサポートしている擬似乱数テスト パターンは、次のとおりです。
• 2^11 ― 2048ビット長の連続的な擬似乱数のパターン。
• 2^15 ― ITU-T O.151に準拠した、32767ビット長の連続的な擬似乱数のパターン。このテスト パターンはO.151に従って反転されています。
• 2^20-QRSS ― ITU-T O.151に準拠した、1048575ビット長の連続的な擬似乱数のパターン。
BERテストを使用すると、T1リンクで発生するエラー数を正確に査定し、信号関連の問題をフィールドで診断することができます。BERテスト回路は、AU-3パスごとに1つずつしかありません。したがって、パスの28個のT1チャネルのうち、一度にBERテストを実行できるのは1つのチャネルだけです。それぞれ異なるパスに属するT1リンクに、個別のBERテストを同時に実行することができます。
送信されたエラー ビットの総数と、受信されたビットの総数を解析用に使用できます。テスト時間は、1~14,400分(240時間)の範囲で設定できます。また、BERテストの実行中、いつでもエラー統計を取り出すことができます。
BERテストを実行するとき、システムは送信したパターンと同じパターンを受信することを想定します。これを確実にするには、任意に次の2つの方法を使用できます。
T1回線でBERテスト パターンを送信するには、 tug-2 tug-2-number t1 t1-line-number bert pattern pattern interval time AU-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。表 22に、このコマンドの構文を示します。
(注) 指定したテスト時間の途中でBERテストを終了するには、tug-2 t1 bert コマンドのno形式を使用します。
BERテストの結果を表示するには、次のような show controllers sonet slot/port イネーブルEXECコマンドを使用します。
show controllers sonet slot / port . au-3-number / tug-2-number / t1-number [ brief | tabular ]
– slot は、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardが搭載されているシャーシ スロットを指します。
– port は、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card上の物理ポートを指し、常に0または1です。
• tug-2 t1 bert コマンドの no 形式を使用してテストを終了した後
上記の show controllers slot/port コマンド出力のBERテスト部分について、表 23で1行ずつ説明します。
(注) BERテストは、指定したT1回線に現在設定されているフレーミング オプション(ESFまたはSF)に対して行われます。BERテストを実行する前に、アプリケーションに適したフレーミング オプションを設定していることを確認してください(T1回線のフレーミング フォーマットの設定を参照)。
T1回線でのBERテスト パターンを終了するには、 tug-2 tug-2-number t1 t1-line-number bert pattern pattern interval time AU-3 コンフィギュレーション コマンドのno形式を使用します。
ここでは、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line CardにE1チャネル グループを設定する手順および例について説明します。
• 「AU-4 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のE1回線での論理チャネル グループの作成」
• 「AU-4 AUGマッピングを使用するSDHフレーミング使用時のE1回線での論理チャネル グループの削除」
E1チャネルは、AU-4のAUGマッピングを使用するSDHフレーミングでサポートされます。TUG-3ごとに、63個のE1の設定を行います(TUG-3コンフィギュレーション モードの開始を参照)。各TUG-3は、7つの TUG-2で構成されています。各TUG-2は、TU-12にマッピングされた最大3のE1を伝送するように設定できます。
E1回線に論理チャネル グループを設定するには、 tug-2 tug-2-number e1 e1-line-number channel-group channel-group-number timeslots list-of-timeslots TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。表 24に、このチャネル グループ コマンドの構文を示します。
E1回線を設定するには、SONETコントローラ コンフィギュレーション モードを開始し、ライン カードのスロットおよびポートを指定したあと、選択したフレーミング タイプおよびAU-4のTUG-3の動作モードに対応するコマンド モードを開始する必要があります。次の例では、4番目のTUG-2グループの最初のE1回線に、チャネライズド タイムスロット1~5および20~23を使用する論理チャネル グループ15を割り当てます。
(注) E1チャネル グループを設定すると、Cisco IOSソフトウェアはそのグループを1つのシリアル インターフェイスとみなします。したがって、シリアル インターフェイス用のすべてのコンフィギュレーション コマンドを使用できますが、E1チャネル グループに適用できないコマンドもあります。
設定済みのE1チャネル グループには、すべてのカプセル化フォーマット(PPP、HDLC、フレームリレーなど)を適用できます。カプセル化フォーマットを設定するときは、シリアル インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始していることを確認してください。
シリアル インターフェイスに適用可能なスイッチング タイプも、すべて設定済みE1チャネル グループに適用できます。
E1回線から論理チャネル グループを削除するには、 no tug-2 tug-2-number e1 e1-line-number
channel-group channel-group-number TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• channel-group-number は、0~30です。
E1回線を設定するには、SONETコントローラ コンフィギュレーション モードを開始し、ライン カードのスロットおよびポートを指定したあと、選択したフレーミング タイプおよびAU-4のTUG-3の動作モードに対応するコマンド モードを開始する必要があります。次の例では、スロット6に搭載したSONETコントローラおよびポート0を示しています。
次の例では、TUG-3番号2に含まれるTUG-2番号4のチャネライズドE1回線1から、論理チャネル グループ10を削除します。
任意のE1回線を、フレームなしE1データ回線として設定できます。フレームなしE1回線のタイムスロット0には、フレーミング バイトは含まれません。フレームなしE1はタイムスロットに分割されないため、2048 kbpsの全帯域幅をユーザ データに割り当てることができます。フレームなしE1はフレーミング バイトもCRC-4エラー検出もないため、フレーム付きE1より低い機能のパフォーマンス モニタおよびアラーム検出しか提供されません。
フレームなしE1回線を設定するには、 tug-2 tug-2-number e1 e1-line-number unframed TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• e1-line-number は、1~3の範囲の数値です。
E1回線を設定するには、SONETコントローラ コンフィギュレーション モードを開始し、ライン カードのスロットおよびポートを指定したあと、選択したフレーミング タイプおよびAU-4のTUG-3の動作モードに対応するコマンド モードを開始する必要があります。次の例では、4番目のTUG-2グループの最初のE1回線をフレームなしE1として設定しています。
(注) フレームなしE1論理チャネル グループを設定すると、Cisco IOSソフトウェアはそのグループをチャネル グループ番号0のシリアル インターフェイスとみなします。上記の例に示したコンフィギュレーション コマンドでは、アドレスinterface serial 6/0.1/2/4/1:0のシリアル インターフェイスが作成されます(インターフェイスの名前に関する詳細については、表 28を参照してください)。
E1フレーミング フォーマットを指定するには、 tug-2 tug-2-number e1 e1-line-number framing { crc4 | no-crc4 } TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• e1-line-number は、1~3の範囲の数値です。
• e1-line-number は、1~3の範囲の数値です。
• crc4 を指定すると、フレーミング フォーマットは4ビットCyclic Redundancy Check(CRC;巡回冗長検査)のあるE1に設定されます(PCM31 CRC4)。デフォルトのフレーミング フォーマットは、 crc4 です。
• no-crc4 を指定すると、フレーミング フォーマットは4ビットCRCのないE1に設定されます(PCM31)。
E1回線を設定するには、SONETコントローラ コンフィギュレーション モードを開始し、ライン カードのスロットおよびポートを指定したあと、選択したフレーミング タイプおよびAU-4のTUG-3の動作モードに対応するコマンド モードを開始する必要があります。次の例では、スロット6に搭載したSONETコントローラのポート0を使用しています。
E1回線のクロック ソースの入手先を指定するには、 tug-2 tug-2-number e1 e1-line-number clock source { internal | line } TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• e1-line-number は、1~3の範囲の数値です。
• internal を指定すると、内部クロック ソースが使用されます。デフォルトのクロック ソースは、 internal です。
• line を指定すると、受信信号から回復されるネットワーク クロック ソースが使用されます。
(注) E1回線のどちらか一方の端で、internalクロック ソースを使用してクロック ソースを提供する必要があります。回線の反対の端では、lineまたはinternalのどちらをクロック ソースに使用してもかまいません。
E1回線にナショナル ビット パターンを設定するには、 tug-2 tug-2-number e1 e1-line-number national bits pattern TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• e1-line-number は、1~3の範囲の数値です。
• pattern は、0x0~0x1F(16進)または0~31(10進)の範囲の値です。デフォルト値は、0x1F(または31)です。
次の例では、4番目のTUG-2に含まれる最初のE1回線で、ナショナル ビット パターンを0x0に設定する方法を示します。
ping コマンドを使用して、インターフェイス ポートが正常に動作しているかどうかを確認できます。 ping コマンドは、指定したIPアドレスのリモート デバイスにエコー要求パケットを送信します。エコー要求を送信したあと、システムは指定された時間だけリモート デバイスからの応答を待機します。各エコー応答は、感嘆符(!)でコンソール端末に表示されます。指定した時間が過ぎても戻されなかった各要求は、ピリオド(.)で表示されます。感嘆符が連続して表示される場合(!!!!!)、接続状況が良いことを示します。ピリオドが連続して表示される場合(.....)、あるいは[timed out]または[failed]というメッセージが表示される場合には、接続状況が悪いことを示します。
次に、アドレス10.0.0.10のリモート サーバに ping コマンドを実行し、成功した例を示します。
接続に失敗した場合には、宛先のIPアドレスが正しいかどうか、デバイスがアクティブ(電源がオンになっている)かどうかを確認したあと、もう一度 ping コマンドを実行してください。
次の「E1インターフェイス ループバック モードの使用」に進み、ネットワーク接続の確認を終了してください。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card のコンフィギュレーションまたはインストレーションで問題が発生した場合には、サポートされるE1インターフェイス ループバック モードを使用して、問題をトラブルシューティングできます。
上記のいずれかのループバック モードを設定するには、 tug-2 tug-2-number e1 e1-line-number loopback { local | network { line | payload }} TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• e1-line-number は、1~3の範囲の数値です。
いずれかのループバック モードをディセーブルにするには、 no tug-2 tug-2-number e1
e1-line-number loopback { local | network { line | payload }} TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
表 25に、サポートされるE1インターフェイス ループバック モードについて説明します。
図 18 AU-4のAUGマッピングを使用するSDHフレーミングでのE1リンク ループバック
E1回線にローカル ループバックを設定するには、 loopback local TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
E1回線にネットワーク回線ループバックを設定するには、 loopback network line TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
E1回線にネットワーク ペイード ループバックを設定するには、 loopback network payload TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardには、BERT回路が組み込まれています。2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardがサポートしている擬似乱数テスト パターンは、次のとおりです。
• 2^11 ― 2048ビット長の連続的な擬似乱数のパターン。
• 2^15 ― ITU-T O.151に準拠した、32767ビット長の連続的な擬似乱数のパターン。このテスト パターンはO.151に従って反転されています。
• 2^20-QRSS ― ITU-T O.151に準拠した、1048575ビット長の連続的な擬似乱数のパターン。
BERテストを使用すると、E1リンクで発生するエラー数を正確に査定し、信号関連の問題をフィールドで診断することができます。BERテスト回路は、AU-4のTUG-3ごとに1つずつしかありません。したがって、TUG-3の21個のE1チャネルのうち、一度にBERテストを実行できるのは1つのチャネルだけです。それぞれ異なるTUG-3に属するE1リンクに、個別のBERテストを同時に実行することができます。
表 26に、BERTパターンを示し、各パターンの起動方法と、テスト期間を1~14,400分の範囲で設定する方法を説明します。 tug-2 e1 bert pattern パス コンフィギュレーション コマンドの no 形式を使用すると、実行中のBERテストが終了します。
送信されたエラー ビットの総数と、受信されたビットの総数を解析用に使用できます。テスト時間は、1~14,400分(240時間)の範囲で設定できます。また、BERテストの実行中、いつでもエラー統計を取り出すことができます。
BERテストを実行するとき、システムは送信したパターンと同じパターンを受信することを想定します。これを確実にするには、任意に次の2つの方法を使用できます。
E1回線でBERTパターンを送信するには、 tug-2 tug-2-number e1 e1-line-number bert pattern interval time TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• e1-line-number は、1~3の範囲の数値です。
• pattern は、2^11、 2^15、または2^20-QRSSです。
指定したテスト時間の途中でBERテストを終了するには、 no tug-2 tug-2-number e1 e1-line-number bert pattern interval time TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
フレーミングがSDHで、AUGマッピングがAU-4である場合、BERテストの結果を表示するには、次の形式の show controllers sonet slot/port コマンドを使用します。
show controllers sonet slot / port . au-4-number / tug-3-number / tug-2-number / e1-line-number [ brief | tabular ]
– slot は、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardが搭載されているシャーシ スロットを指します。
– port は、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card上の物理ポートを指し、常に0または1です。
– au-4-number は、このライン カードでは常に1です。
– e1-line-number は、1~3の範囲の数値です。
• no tug-2 tug-2-number e1 e1-line-number bert pattern interval time TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用してテストを終了した後
上記の show controllers slot/port コマンド出力のBERテスト部分について、表 27で1行ずつ説明します。
(注) BERテストは、指定したE1回線に現在設定されているフレーミング オプション(crc4またはno-crc4)に対して行われます。BERテストを実行する前に、アプリケーションに適したフレーミング オプションを設定していることを確認してください(E1回線のフレーミング フォーマットの設定を参照)。
BERテストを終了するには、 no tug-2 tug-2-number e1 e1-line-number bert TUG-3コンフィギュレーション コマンドを使用します。
• e1-line-number は、1~3の範囲の数値です。
ここでは、インターフェイスをイネーブルにしてIPルーティングを指定する手順について説明します。使用するシステム コンフィギュレーションの要件によっては、その他のコンフィギュレーション コマンドも入力しなければならない場合があります。使用できるコンフィギュレーション コマンドおよびコンフィギュレーション オプションについては、重要情報に記載されているソフトウェア マニュアルを参照してください。
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータは2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card上のインターフェイスを、選択されたフレーミング タイプに応じて、シャーシ スロット番号、ライン カード ポート番号、およびその他の情報で識別します。表 28に、サポートされるフレーミング設定に対応するコマンドの形式を示します。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardインターフェイスを設定するには、イネーブルEXECモードから始めて次の作業を行います。
ステップ 1 configure terminal EXECコマンドを入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
ステップ 2 該当する形式の interface serial グローバル コンフィギュレーション コマンド(表 28を参照)を入力して、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardインターフェイスを指定します。
プロンプトがインターフェイス コンフィギュレーション モードに変化します。
ステップ 3 ip address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、インターフェイスをIPアドレスおよびサブネット マスクで指定します。
ステップ 4 その他のコンフィギュレーション コマンドを使用して、ルーティング プロトコルをイネーブルにし、インターフェイス特性を設定します。
ステップ 5 no shutdown インターフェイス コマンドを使用して、シャットダウン状態をアップに変更し、インターフェイスをイネーブルにします。
ステップ 6 必要に応じてステップ2~5を繰り返し、その他のインターフェイスを設定します。
ステップ 7 exit を入力してコンフィギュレーション モードを終了します。
ステップ 8 copy running-config startup-config コマンドを使用して、NVRAM(不揮発性RAM)に新しい設定を保存します。
シリアル インターフェイスのハードウェア ロジックをリセットするには、 clear interface serial slot / port . path : channel-group-number EXECコマンドを使用します。
• path は、インターフェイス コンフィギュレーションによって異なります(AU-4/AU-3のAUGマッピングを使用するSDHフレーミング、またはct3/vt-15モードのSONETフレーミング。表 28を参照)。
• channel-group-number は、E1回線の場合は0~30、T1回線の場合は0~23です。
次の例では、vt-15モードのSONETフレーミングのコンテキストで設定されているシリアル インターフェイス3/1.1/1/1:1をクリアしています。.1/1/1/:1は、
sts-1-number / vtg-number / t1-line-number : channel-group number の順番に対応しています。
(注) シリアル インターフェイスが使用可能な間は、enableコマンドを使用してイネーブルEXECモードを開始した直後に、このコマンドを入力できます。
シリアル インターフェイスのカウンタを初期化するには、 clear counters serial slot / port . path : channel-group-number EXECコマンドを使用します。
• path は、インターフェイス コンフィギュレーションによって異なります(AU-4/AU-3のAUGマッピングを使用するSDHフレーミング、またはct3/vt-15モードのSONETフレーミング。表 28を参照)。
• channel-group-number は、E1回線の場合は0~30、T1回線の場合は0~23です。
次の例では、vt-15モードのSONETフレーミングのコンテキストで設定されているシリアル インターフェイス3/1.1/1/1:1について、カウンタをクリアしています。.1/1/1:1は、
sts-1-number / vtg-number / t1-line-number : channel-group-number の順番に対応しています。
(注) シリアル インターフェイスが使用可能な間は、enableコマンドを使用してイネーブルEXECモードを開始した直後に、このコマンドを入力できます。
Weighted Random Early Detection(WRED;重み付きランダム早期検出)を使用するModified Deficit Round Robin(MDRR)は、以下に説明する手順を使用して、パケット値を定義しトラフィック プライオリティ レーティングを割り当てます。
• 「Exponential-Weighting-Constantの選択」
• 「設定例」
• 「設定例」
Random Early Detection(RED;ランダム早期検出)は、TCPの輻輳制御メカニズムを利用した輻輳回避メカニズムです。REDは、輻輳の発生に先立ってパケットをランダムに廃棄することにより、パケットの送信元に伝送速度を低くするように指示します。パケットの送信元がTCPを使用していると想定して、送信元はすべてのパケットが宛先に届く(すなわち輻輳が解消される)まで、伝送速度を低くします。
WREDは通常、IP precedenceに基づいてパケットを選択的に廃棄します。IP precedenceが高いパケットは、IP precedenceが低いパケットよりも、廃棄される可能性が少なくなります。したがって、プライオリティの高いトラフィックは、プライオリティの低いトラフィックよりも配信される可能性が高くなります。ただし、廃棄を決定するときにIP precedenceを無視するようにWREDを設定し、重みなしREDを実現することもできます。
WREDの設定に関する詳細は、Documentation CD-ROMまたはhttp://www.cisco.comで入手できるオンライン マニュアル『 Weighted Random Early Detection on the Cisco 12000 Series Router 』を参照してください。
それぞれ異なるキューにリンクさせるRED/MDRRパラメータを合わせてグループ化するには、Class of Service(CoS;サービス クラス)キュー グループ テンプレートを作成します。キュー グループを使用すると、2つ以上の基本的なWREDパラメータ設定を確立し、別々のCoSキューに適用することができます。キュー グループを使用する場合、各インターフェイスおよびCoSキューを個別に再設定する必要がありません。そのあと、CoSキュー グループ名を入力します。 name には、CoSキュー グループ識別名を指定します。
キュー グループ テンプレートを作成し、CoSキュー グループ コンフィギュレーション モードを開始する手順は、次のとおりです。
CoSインターフェイス キューは、それぞれ個別に設定できます。インターフェイス単位、およびIP precedence値ごとに、REDパラメータを設定できます。送信リンク キューのREDを設定するには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次の作業を行います。
ステップ 1 送信リンク キューのREDを設定し、このインターフェイスの送信キューにCoSキュー グループ名を対応づけます。
ステップ 2 インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardは、最大16個の宛先スロットをアドレス指定して、スイッチング ファブリックにパケットを送信します。ライン カードのタイプに応じて、合計128キュー(16スロット×8キュー)または2048キュー(16スロット×スロットごとに16インターフェイス×インターフェイスごとに8キュー)を使用することができます。さらに、IPマルチキャスト トラフィック用の8つのCoSキューがあります。CoSキューは、それぞれ個別に設定できます。スロット単位、およびIP precedence値ごとに、REDパラメータを設定できます。
(注) 1つのライン カードに、最大8つのCoSキューおよび1つのIPマルチキャストCoSキューを設定できます。2048個のキューをサポートするライン カードの場合、特定の宛先スロットのすべてのインターフェイスにCoSキュー パラメータが適用されます。
ステップ 1 slot-table-cos name コマンドを使用して、スロット テーブル名を定義し、スロット テーブル コンフィギュレーション モードを開始します。
ステップ 2 destination-slot { number | all } name コマンドを使用して、このスロット テーブル名に対応する宛先スロット パラメータを定義します。
ステップ 3 multicast name コマンドを使用して、このスロット テーブル名に対応するマルチキャスト パラメータを定義します。
ステップ 4 exit コマンドを使用して、スロット テーブル コンフィギュレーション モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。
ステップ 5 rx-cos-slot { number | all } name コマンドを使用して、REDを実行する必要のあるライン カードにslot-table-cosテンプレートをリンクさせます。
ここでは、インターフェイス コンフィギュレーション モードから始めてWREDパラメータを変更できるようにする手順について説明します。 random-detect-label が設定され、なおかつ precedence コマンドを使用してIP precedenceレベルと対応づけられている場合に、このデフォルトがCoSキュー グループで使用されます。
random-detectコマンドを使用してWREDをイネーブルに設定している場合、任意で次のような値をすべて設定することができます。
• 該当する形式のinterface serialコマンド(表 28を参照)を入力して、特定の2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardインターフェイスを選択します。次の例では、AUG-3 1、TUG-2 1、T1 1、channel-group 1というシーケンスを使用して、スロット3に搭載したライン カードのSONETポート1を選択しています。
WRED exponential-weighting-constantのデフォルト値は3です。random-detect-labelが設定され、なおかつ precedence コマンドを使用してIP precedenceレベルと対応づけられている場合に、このデフォルトがCoSキュー グループで使用されます。Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのデフォルト値は1です。2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの場合、デフォルト値は3です。
WRED exponential-weighting-constantの推奨値は3です。シスコでは、値の変更がアプリケーションのためになると判断しない限り、3以外の値は使用しないことを推奨します。
(注) このデフォルト値は、入手可能な最良のデータに基づいたものです。シスコでは、値の変更がアプリケーションのためになると判断しない限り、3以外の値は使用しないことを推奨します。weighing-constantの値を大きくしすぎると、WREDは輻輳に反応しません。WREDが有効でない場合と同じように、パケットが送信されます。反対側でこの値を小さく設定しすぎると、WREDは一時的なトラフィック バーストに過剰反応し、トラフィックを無意味に廃棄します。
DS1リンクの場合、帯域幅(B)は次のようにして判別されます。
この結果(約2^-3)によって、exponential-weighting constantの設定値3が導き出されます。
DS1リンクの場合、最大パケットのパイプサイズ(P)(またはBandwidth-Delay Product[BDP])は、次のようにして判別されます。
• RTTはラウンドトリップ時間であり、100ミリ秒に設定されています。
• DS1 rateは1.544 Mbpsまたは193,000 Bpsです。
最小スレッシュホールド値はPの比率であり、0.01P~0.3Pの範囲で変動します。推奨値は0.25Pです。表 29に、各種のリンク速度に対応する最小スレッシュホールド値を示します。
最大スレッシュホールド値もまたPの比率であり、1.0P~1.5Pの範囲で変動します。推奨値は1.0Pです。最大スレッシュホールドの設定には、最小スレッシュホールドと最大スレッシュホールドとの間の傾きが2の累乗にならなければならないという制約条件があります。
表 30に、各種のリンク速度に対応する最大スレッシュホールド値を示します。
次の設定例の出力は、T1チャネル グループの wred キュー グループに対応する送信(frFab)コンフィギュレーションを示します。この例では、 precedence および random-detect-label コマンドを使用してWREDパラメータを設定しています。
ここでは、分散型Multilink PPP(MLPPP)の設定について説明します。
• 「マルチリンク バンドルへのインターフェイスの割り当て」
• 「PPPマルチリンク フラグメンテーションのディセーブル化」
MLPPPを使用すると、T3/E3回線を購入しなくても、単一のT1/E1回線の帯域幅以上にネットワーク リンクの帯域幅を増やすことができます。Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに搭載した2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card上のT1/E1回線を組み合わせて、複数のT1/E1回線の帯域幅を連結したバンドルにすることができます。それには、MLPPPリンクを使用します。バンドル数、および各バンドルに含まれるT1/E1回線の数を選択することができます。
個々のMLPPPバンドルは、同じライン カード上の複数のT1/Eにまたがることができます。ただし、バンドルが複数のライン カードにまたがることはできません。
(注) 複数のCisco 12000シリーズ ライン カードにまたがる分散型MLPPPは、サポートされていません。
• 個別のT1/E1回線(両方のポートにまたがっていても可)
• 各T1/E1コンポーネントは、帯域幅が等しくなければなりません。
詳細については、フィーチャ モジュール『 Configuring Media-Independent PPP and Multilink PPP 』を参照してください。
マルチリンク バンドルは、最大8本のT1/E1で構成されます。マルチリンク バンドルを作成するには、グローバル コンフィギュレーション モードから始めて次のコマンドを使用します。
ステップ 1 マルチリンク インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。
ステップ 2 マルチリンク インターフェイスにIPアドレスを割り当てます。
ステップ 5 マルチリンク バンドルにマルチリンク インターフェイスを割り当てます。
ステップ 6 (任意)Challenge Handshake Authentication Protocol(CHAP)認証をイネーブルにします。
(注) Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに複数のバンドルを設定する場合は、バンドルおよびリンク コンフィギュレーションの両方にppp chap hostname groupコマンドを追加する必要があります。
マルチリンク バンドルにインターフェイスを割り当てるには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
ステップ 1 設定のコンテキストに該当する形式の interface serial コマンド(表 28を参照)を使用して、シリアル インターフェイスを選択します。
ステップ 2 指定されているIPアドレスがあれば削除します。
ステップ 3 keepaliveパケットの間隔を設定します。
ステップ 6 シリアル リンク上のCDPをディセーブルにします。
(注) MLPPPバンドルに属するシリアル リンク上では、CDPをディセーブルにしなければなりません。その理由は、この種のリンクではCDPパケットをカプセル化できないからです。MLPPPバンドル上ではCDPをイネーブルにできますが、個々のシリアル リンク上ではCDPをイネーブルにはできません。
ステップ 7 マルチリンク バンドルにインターフェイスを割り当てます。
(注) Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに複数のバンドルを設定する場合は、バンドルおよびリンク コンフィギュレーションの両方にppp chap hostname groupコマンドを追加する必要があります。
デフォルトでは、PPPマルチリンク フラグメンテーションはイネーブルに設定されています。PPPマルチリンク フラグメンテーションをディセーブルにするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
• PPPマルチリンク フラグメンテーションをディセーブルにします。
(注) フラグメンテーションをイネーブルに設定すると、バンドル リンク間の遅延待ち時間が減少しますが、CPUの負荷が多少増えます。フラグメンテーションをディセーブルにすることで、スループットが向上する場合があります。データ トラフィックが常にほぼ同じサイズである場合には、フラグメンテーションをディセーブルにすることを推奨します。このような場合、フラグメンテーションの利点は、CPUに対する負荷に見合うものではありません。
2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardをインストールしたあと、 show コマンドを使用して、SONETコントローラ、 T1チャネル グループ、および2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardインターフェイスのステータスを表示します。ここでは、設定の確認に使用する show コマンドの説明および例を示します。ここで説明する内容は、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardの設定の確認に関連する事項に限られています。
show version コマンドは、システム ハードウェアの構成(搭載されている各ライン カードのチャネル)、ソフトウェア リリース、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、およびブート イメージを表示します。新しい2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardインターフェイスがリストに含まれていることを確認してください。
SONETポートに関する詳細な情報(設定済みの全チャネルの情報を含む)を表示するには、次の形式の show controllers sonet コマンドを使用します。
show controllers sonet slot / port [ brief | tabular ]
フレーミングがSDHであり、なおかつAUGマッピングがAU-4の場合は、 show controllers コマンドの形式は次のとおりです。
show controllers sonet slot / port . au-4-number / tug-3-number / tug-2-number / e1-line-number [ brief | tabular ]
フレーミングがSDHであり、なおかつAUGマッピングがAU-3の場合は、 show controllers コマンドの形式は次のとおりです。
show controllers sonet slot / port . au-3-number / tug-2-number / t1-number [ brief | tabular ]
フレーミングがSONETであり、なおかつモードがct3の場合は、 show controllers コマンドの形式は次のとおりです。
show controllers sonet slot / port . sts1-number / t1-number [ brief | tabular ]
フレーミングがSONETであり、なおかつモードがvt-15の場合は、 show controllers コマンドの形式は次のとおりです。
show controllers sonet slot / port . sts1-number / vtg-number / t1-number [ brief | tabular ]
• slot は、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Cardが搭載されているシャーシ スロットを指します。
• port は、2-Port STM-1/OC-3 Channelized E1/T1 Line Card上の物理ポートを指し、常に0または1です。
• au-4-number は、このライン カードでは常に1です。
• e1-line-number は、1~3の範囲の数値です。
• t1-number は、1~4の範囲の数値です(ct3モードで、チャネライズドT3がSTS-1にマッピングされている場合、 t1-number は1~28の範囲の数値です)。
show controllers sonet slot/port brief コマンドを使用すると、SONETポートに関する簡略化された情報が表示されます。
前述の show controllers sonet slot/port brief コマンドに特定のT1/E1回線の情報を追加することにより、指定した回線に関する情報だけを表示することができます。
show controllers sonet slot/port tabular コマンドに特定のT1/E1回線の情報を追加することにより、指定した回線に関する情報を表形式で表示することができます。
show startup-config コマンドを使用すると、NVRAMに保管されているシステム コンフィギュレーション ファイルの内容が表示されます。変更を行い、 copy running-config startup-config コマンドを使用してメモリに保存したすべての新規の設定変更が、このファイルに反映されているはずです。
show protocols を使用すると、システム全体および特定のインターフェイスに設定されているプロトコルが表示されます。必要に応じてコンフィギュレーション モードに戻り、システムまたは特定のインターフェイス上のプロトコルのルーティングを追加または削除してください。
この装置はテスト済みであり、FCCルールPart 15に規定された仕様のクラスAデジタル装置の制限に適合していることが確認済みです。これらの制限は、商業環境で装置を使用したときに、干渉を防止する適切な保護を規定しています。この装置は、無線周波エネルギーを生成、使用、または放射する可能性があり、この装置のマニュアルに記載された指示に従って設置および使用しなかった場合、ラジオおよびテレビの受信障害が起こることがあります。住宅地でこの装置を使用すると、干渉を引き起こす可能性があります。 その場合には、ユーザ側の負担で干渉防止措置を講じる必要があります。
シスコシステムズの書面による許可なしに装置を改造すると、装置がクラスAのデジタル装置に対するFCC要件に適合しなくなることがあります。その場合、装置を使用するユーザの権利がFCC規制により制限されることがあり、ラジオまたはテレビの通信に対するいかなる干渉もユーザ側の負担で矯正するように求められることがあります。
装置の電源を切ることによって、この装置が干渉の原因であるかどうかを判断できます。干渉がなくなれば、シスコシステムズの装置またはその周辺機器が干渉の原因になっていると考えられます。装置がラジオまたはテレビ受信に干渉する場合には、次の方法で干渉が起きないようにしてください。
• 干渉がなくなるまで、テレビまたはラジオのアンテナの向きを変えます。
• テレビまたはラジオの左右どちらかの側に装置を移動します。
• テレビまたはラジオとは別の回路にあるコンセントに装置を接続します(装置とテレビまたはラジオがそれぞれ別個のブレーカまたはヒューズで制御されるようにします)。
Cisco Connection Online(CCO)は、シスコシステムズの主要なリアルタイム サポート チャネルです。メンテナンス契約のお客様およびパートナーは、CCOに登録しておくと、追加の情報やサービスを入手することができます。
CCOは、年中無休24時間体制で利用でき、シスコのお客様およびパートナーに豊富な標準サービスおよび付加価値サービスを提供しています。CCOでは、 製品情報、 製品マニュアル、ソフトウェア アップデート、リリース ノート、テクニカル チップ、バグ ナビゲータ、コンフィギュレーション ノート、パンフレット、提供サービスなどの情報が得られると共に、共有ファイルおよび許可ファイルにアクセスして、ダウンロードすることができます。
CCOは、キャラクタ ベース バージョンおよびWWWのマルチメディア バージョンの、同時更新される2つのインターフェイスにより、広範囲のユーザに対応しています。キャラクタ ベースのCCOは、Zモデム、Kermit、Xモデム、FTP、インターネット電子メールをサポートしており、狭い帯域幅で情報に簡単にアクセスできます。WWWバージョンのCCOは、写真、図、グラフィック、ビデオなど充実した内容のドキュメント、および関連情報へのハイパーリンクを提供しています。
• WWW:http://www-europe.cisco.com
• WWW:http://www-china.cisco.com
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(注) シスコ製品について、保証範囲またはメンテナンス契約に基づく技術支援が必要なネットワーク管理者の方は、Technical Assistance Center(TAC)、tac@cisco.comまたは
japan-tac@cisco.comにご連絡ください。シスコシステムズ、シスコ製品、またはアップグレードに関する一般情報については、cs-rep@cisco.comにお問い合わせください。
シスコ製品のマニュアルおよびその他の資料は、製品に付属のCD-ROMパッケージでご利用いただけます。Cisco Connection FamilyのDocumentation CD-ROMは毎月更新されるので、印刷資料よりも新しい情報が得られます。最新のDocumentation CD-ROMの入手方法については、製品を購入された代理店にお問い合わせください。このCD-ROMパッケージは単独または年間契約で入手することができます。WWW上のURL、http://www.cisco.com、http://www.cisco.com/jp、
http://www-china.cisco.com、またはhttp://www-europe.cisco.comでもシスコの資料をご利用いただけます。