3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのGBICの交換
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードからのGBICの取り外し
ギガビット イーサネット インターフェイスへのGBICの取り付け
ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り外しおよび取り付け
ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り外し
ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り付け
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのインターフェイスの設定
GBICの取り扱いおよびメンテナンスに関する一般的な注意事項
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのCWDM GBICの使い方
CWDM GBICの取り付けおよび使用に関する一般的な注意事項
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのインターフェイス ケーブル
製品番号: 3GE-GBIC-SC =
Customer Order Number: DOC-J-7810551=
このマニュアルでは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに3ポート ギガビット イーサネット ライン カードを搭載して設定する手順を説明します。
ここでは、次のハードウェア要件およびソフトウェア要件について重要事項を説明します。
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのハードウェアのインストレーションおよびメンテナンスについては、ご使用のルータのインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。ルータのインストレーション コンフィギュレーション ガイドには、スイッチ ファブリックについての説明、ライン カードの動作へのスイッチ ファブリックの影響、ライン カード スロットの位置と要件が記載されています。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードは、すべてのCisco 12000シリーズ インターネット ルータでサポートされています。
(注) 3ポート ギガビット イーサネット ライン カードの要件を満たすためには、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータにOC-48帯域幅を提供するSwitch Fabric Card(SFC;スイッチ ファブリック カード)とClock and Scheduler Card(CSC;クロック スケジューラ カード)のフルセットが搭載されている必要があります。スイッチ ファブリックおよびその他の要件については、該当するCisco 12000シリーズ インターネット ルータ インストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
ソフトウェアの設定情報およびサポートについては、インストールされているCisco IOSソフトウェア リリースに対応するCisco IOSソフトウェア コンフィギュレーション ガイドおよびコマンド リファレンスを参照してください。また、ルータ上で使用しているCisco IOSソフトウェア バージョンに対応したCisco IOSソフトウェア リリース ノートも参照してください。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードに、サポート対象の各種GBIC(ギガビット インターフェイス コンバータ)レーザー光トランシーバ モジュールを搭載した場合のCisco IOSソフトウェアの要件を 表 1 に示します。
短距離マルチモード(GBIC-SX-MM =)、長距離シングルモード(GBIC-LH-SM =)、または超長距離シングルモード(GBIC-ZX-SM =)のGBICが搭載された3ポート ギガビット イーサネット ライン カードには、Cisco IOS Release 12.0(11)S3以上の12.0Sリリースを使用してください。 |
|
CWDM-GBIC- xxxx =1 |
サポートされている8つの波長のいずれかのCoarse Wave Division Multiplexing(CWDM)GBICが搭載されている3ポート ギガビット イーサネット ライン カードには、Cisco IOS Release 12.0(23)S n 以上の12.0Sリリースを使用してください。 |
1.xxxxは、次の8つの波長のいずれかです。1470、1490、1510、1530、1550、1570、1590、1610ナノメートル(nm)。 |
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードがサポートしている各種GBICについての詳細は、「GBICレーザー光トランシーバ モジュール」および「仕様とケーブル接続」を参照してください。
show version コマンドおよび show hardware コマンドを使用すると、ルータの現在のハードウェア構成および現在ロードされて稼働しているソフトウェアのバージョンが表示されます。
show コマンドの詳細は、インストールされているCisco IOSリリースに対応した『 Cisco IOS
Configuration Fundamentals Command Reference 』および『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Configuration Guide 』を参照してください。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードは、1つのライン カードで3つのギガビット イーサネット光インターフェイスをCisco 12000シリーズ インターネット ルータに提供します。これらのインターフェイスにより、他のCisco 12000シリーズ インターネット ルータなどのルータや、ギガビット イーサネット インターフェイスをサポートするレイヤ2/3スイッチなど、他のネットワーク装置との高速相互接続が可能となります。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードでは、2つのポートをフル ライン レートで稼働させたまま、3番目のポートをシャットダウンすることができます。3つのポートをすべて稼働させた場合、3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのスループットは、ライン カードのフォワーディング エンジンの限界である4 Mppsに制限されます。
図1に、このライン カードの前面図とバックプレーン コネクタを示します(垂直方向)。
図1 3ポート ギガビット イーサネット ライン カード(垂直方向)
ライン カードの前面パネルには、3つのポートがあります。これらは、カードの上から下へ、ポート0、1、2の番号が付けられています。各ポートはField-Replaceable Unit(FRU)であるGBICレーザー光トランシーバ モジュール用のレセプタクルです。このレセプタクルにGBICレーザー光トランシーバ モジュールを差し込むことによって、ギガビット イーサネット光インターフェイスが提供されます。GBICについての詳細は、「GBICレーザー光トランシーバ モジュール」を参照してください。
ライン カードの各ポートの隣には、グリーンのLEDが縦に並んでいます。これらのLEDは、上から下へ、LINK、ACTIVE、RX Frameというラベルが付けられています(図1を参照)。(これらのポート ステータスLEDについての詳細は、ステータスLEDを参照してください)。
GBICはライン カードのレセプタクルに差し込んで使用し、ギガビット イーサネット光インターフェイスを提供する現場で交換可能なモジュールです。GBICは、レーザー送信(TX)とレーザー受信(RX)という2つの光インターフェイスと1つの電気インターフェイス(ライン カードへの)で構成されています。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードには、次の4種類のGBICモジュール オプションを使用できます。
• GBIC-SX-MM =、IEEE 802.3の1000BASE-SX規格で定義されている短波レーザ光伝送
• GBIC-LH-SM =、IEEE 802.3の1000BASE-LX(LH)規格で定義されている長距離レーザ光伝送
• CWDM-GBIC- xxxx =、CWDMレーザー光伝送( xxxx は、1470、1490、1510、1530、1550、1570、1590、1610 nmの使用可能な8つの波長のいずれか)。Cisco CWDM GBICのラベルのカラーバンドはそのGBICの波長を示しています。
(注) 1000BASE-SXおよび1000BASE-LX(LH)は当初、IEEE 802.3z規格の一部分でしたが、現在ではIEEE 802.3規格に組み込まれています。
4種類のGBICモジュールはすべてSCコネクタを2つ装備しています。ライン カードの各ポート用に異なるGBICを発注することもできます。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードには、必ずシスコが提供するGBICモジュールを使用してください。シスコが提供するGBICはシスコの技術部門で正常に動作することが確認されています。また、シスコが提供するGBICには、Cisco IOSソフトウェアに対してGBICを識別する内蔵EEPROMが組み込まれている場合があります。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードがサポートしている各種GBICについての詳細は、「仕様とケーブル接続」を参照してください。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードには、 表 2 および 表 3 に示すメモリ オプションを使用できます。ライン カード メモリの拡張または交換に必要な手順は、
『 Cisco 12000 Series Internet Router Memory Replacement Instructions 』を参照してください。
ライン カードのルート メモリは、128 ~256 MBです。ライン カードのデフォルトのルート メモリ構成は128 MBです。ルート メモリDRAMのDIMM0ソケットに128 MB DIMMが1つ取り付けられています。最新のメモリ オプションについては、『 Cisco 12000 Series Internet Router Memory Replacement Instructions 』を参照してください。
Engine 2のライン カードには、パケット メモリ用のSDRAM DIMMソケットが4つ搭載されています。これらのソケットの組み合わせは次のとおりです。
• 送信(TX)バッファ ― TX DIMM0およびTX DIMM1というラベルの付いた2つのSDRAM DIMMソケット
• 受信(RX)バッファ ― RX DIMM0およびRX DIMM1というラベルの付いた2つのSDRAM DIMMソケット
パケット メモリの合計容量
5
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|||
---|---|---|---|
5.1つのバッファ(受信または送信バッファ)に搭載するSDRAM DIMMは、種類とサイズが同一でなければなりません。ただし、受信バッファと送信バッファのメモリ容量が異なっていても正常に動作します。 |
• 静電破壊の防止
• レーザーの安全性
このマニュアルに記載されている作業を開始する前に、人身事故または機器の損傷を防ぐために、ここで説明する安全に関する注意事項を確認してください。
作業の安全を守り、機器を保護するために、次の注意事項に従ってください。以下の注意事項には、危険な状況がすべて網羅されているわけではありません。常に注意が必要です。
(注) 3ポート ギガビット イーサネット ライン カードの取り付け、設定、またはメンテナンスを行う前に、ご使用のルータに対応する『Regulatory Compliance and Safety Information for Cisco 12000 Series Internet Routers』(Text Part Number 78-4347-xx)に記載されている安全上の警告を確認してください。
• 機器の設置時および設置後は、作業場所を常に整頓し埃のない状態に保ってください。レーザーを使用したコンポーネントに埃が入らないように注意してください。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードの安全上の警告と適合規格の各国語訳は、『Regulatory Compliance and Safety Information for Cisco 12000 Series Internet Routers』(Text Part Number 78-4347-xx)に記載されています。
この装置はテスト済みであり、FCCルールPart 15に規定された仕様のクラスAデジタル装置の制限に適合していることが確認済みです。これらの制限は、商業環境で装置を使用したときに、干渉を防止する適切な保護を規定しています。この装置は、無線周波エネルギーを生成、使用、または放射する可能性があり、この装置のマニュアルに記載された指示に従って設置および使用しなかった場合、ラジオおよびテレビの受信障害が起こることがあります。住宅地でこの装置を使用すると、干渉を引き起こす可能性があります。 その場合には、ユーザ側の負担で干渉防止措置を講じる必要があります。
シスコシステムズの書面による許可なしに装置を改造すると、装置がクラスAのデジタル装置に対するFCC要件に適合しなくなることがあります。その場合、装置を使用するユーザの権利がFCC規制により制限されることがあり、ラジオまたはテレビの通信に対するいかなる干渉もユーザ側の負担で矯正するように求められることがあります。
装置の電源を切ることによって、この装置が干渉の原因であるかどうかを判断できます。干渉がなくなれば、シスコシステムズの装置またはその周辺機器が干渉の原因になっていると考えられます。装置がラジオまたはテレビ受信に干渉する場合には、次の方法で干渉が起きないようにしてください。
• 干渉がなくなるまで、テレビまたはラジオのアンテナの向きを変えます。
• テレビまたはラジオの左右どちらかの側に装置を移動させます。
• テレビまたはラジオから離れたところに装置を移動させます。
• テレビまたはラジオとは別の回路にあるコンセントに装置を接続します(装置とテレビまたはラジオがそれぞれ別個のブレーカまたはヒューズで制御されるようにします)。
この装置は、ITE/TTE装置として使用した場合に、 EN55022クラスBおよびEN55024に適合します。 また、設置環境、通信局、およびその他の屋内施設におけるTelecommunications Network Equipment(TNE)に関するEN 300 386-2(EN55022クラスB非セントラル オフィス装置)に適合しています。
この装置は、情報処理装置等電波障害自主規制協議会(VCCI)の基準に基づくクラスA情報技術製品です。この装置を家庭環境で使用すると、電波妨害を引き起こすことがあります。この場合には、使用者が適切な対策を取るように要求されることがあります。
ESD(静電気放電)により、装置や電子回路が損傷を受けることがあります(静電破壊)。 静電破壊は電子部品の取り扱いが不適切な場合に発生し、故障または間欠的な障害をもたらします。EMI(電磁波干渉)シールドは、ラインカードの統合部品です。ネットワーク装置またはそのコンポーネントを取り扱うときには、必ず静電気防止用ストラップを使用してください。
ESDによる損傷を防ぐために、次の注意事項に従ってください。
• 静電気防止用リスト/アンクル ストラップを肌に密着させて着用してください。接続コードの装置側をルータのESD接続ソケットまたはシャーシの塗装されていない金属部分に接続します。
• ライン カードを取り扱うときは、必ず、非脱落型ネジ、イジェクト レバー、またはライン カードの金属製フレームだけを持つようにしてください。 基板やコネクタ ピンには手を触れないでください。
• 取り外したライン カードは、基板側を上向きにして、静電気防止用シートに置くか、静電気防止用袋に収めます。コンポーネントを返却する場合は、取り外した基板をただちに静電気防止用袋に入れてください。
• ライン カードと衣服が接触しないように注意してください。リスト ストラップは身体の静電気から基板を保護するだけです。 衣服の静電気が、静電破壊の原因になることがあります。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードには、クラス1レーザーが内蔵されており、目に見えないレーザー光が放射されます。ライン カードのポートの開口部をのぞき込まないでください。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードには、レーザーに関する次の警告が適用されます。
次の警告は、すべての3ポート ギガビット イーサネット ライン カードに適用されます。
警告 ケーブルが接続されていない場合、ポートの開口部から目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光にあたらないように、開口部をのぞき込まないでください。
安全上の警告の各国語訳は、『Regulatory Compliance and Safety Information for Cisco 12000 Series Internet Routers』(Text Part Number 78-4347-xx)を参照してください。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードの取り外しおよび取り付けには、次の工具および部品が必要です。
• SCコネクタ付きのインターフェイス ケーブル ― 3ポート ギガビット イーサネット ライン カードを別のルータまたはスイッチに接続する際に使用(ケーブルの詳細は、3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのインターフェイス ケーブルを参照)。
• 接続コード付きの静電気防止用リスト ストラップまたはアンクル ストラップ
• CLETOP光ファイバ クリーニング カセット、タイプA(SCタイプ コネクタ用)または同等の光ファイバ コネクタ クリーニング製品
光ファイバ コネクタは、2本の光ファイバの接続に使用されます。通信システムでこれらのコネクタを使用する場合、コネクタを適切に接続することが重要となります。
コネクタの清掃や接続手順が不適切な場合、光ファイバ ケーブルのコネクタが損傷することがあります。また、光ファイバ コネクタが汚れていたり壊れていると、通信状態が不正確になったり不安定になったりすることがあります。
光ファイバ コネクタは、電気や電子のコネクタとは異なります。光ファイバ システムでは、非常に細いファイバ コアを通じて光が伝送されます。ファイバ コアは直径62.5ミクロン以下の場合が多く、埃の粒子は直径0.1ミクロンから数ミクロンであるため、ファイバ コアの末端に埃やその他の汚れが付着していると、2つのコアを接続するコネクタ インターフェイスのパフォーマンスが低下する可能性があります。したがって、コネクタは正確な位置に取り付け、コネクタ インターフェイスには外部の物質が一切付着しないようにする必要があります。
コネクタ損失(挿入損失)は、光ファイバ コネクタの重要な性能特性です。また、反射減衰も重要な要因です。反射減衰とは、反射光の量で、反射が小さいほど、接続状態はよくなります。最高レベルの物理コンタクト コネクタの反射減衰量は、-40 dBを超えますが、一般的には-20~-30 dBです。
接続品質は、コネクタの種類と、適切な清掃および接続方法という2つの要因に左右されます。汚れた光ファイバ コネクタは、光損失の原因となることがよくあります。コネクタは常にきれいな状態にしておいてください。コネクタを使用しない場合は、ダスト プラグまたはカバーを付けておいてください。
種類を問わずケーブルやコネクタを取り付ける場合は、その前に、けば立ちのないアルコール パッド(クリーニング キットに入っているもの)を使用して、フェルール、ファイバ コアの周囲の保護チューブまたはコーン、およびファイバ コアの端面をきれいにしてください。
また、一般原則として、大きな光損失が検出され、その原因が分からない場合は、コネクタを清掃してください。
光コネクタを清掃する場合は、CLETOP光ファイバ クリーニング カセット(SCコネクタ用タイプA)を、メーカーの取り扱い説明書に従って使用してください。
CLETOPクリーニング カセットを入手できない場合は、次の手順で清掃します。
ステップ 1 99%のイソプロピル アルコールを染み込ませたけば立ちのないティッシュを使用し、ファイバ コアの端面をそっと拭きます。5秒間待ち、表面が乾いたら、もう一度拭きます。
ステップ 2 埃がなく乾燥したオイルフリーの圧縮空気を使用して、コネクタの埃を取ります。
警告 ケーブルが接続されていない場合、ポートの開口部から目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光にあたらないように、開口部をのぞき込まないでください。
ステップ 3 拡大鏡または検査用顕微鏡を使用して、斜めからフェルールを調べます。開口部を直視しないでください。汚れが付着していることが分かった場合は、ステップ 1とステップ 2を再度行ってください。
ここでは、ライン カードの取り外しまたは取り付けの手順を説明します。具体的な内容は次のとおりです。
• 3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのGBICの交換
(注) ルータの電源をオンにしたままライン カードを取り外す場合は、事前に「ライン カードの取り外しおよび取り付け時の注意事項」を参照してください。
(注) 以下の手順では、Cisco 12012インターネット ルータの図を使用して、ライン カードの取り外し方法と取り付け方法を説明します。Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのカード ケージは、カード スロット数に差がありますが、スロットの用途とライン カードの取り外しおよび取り付け手順は基本的に同じです。したがって、このマニュアルではCisco 12016インターネット ルータおよびCisco 12008インターネット ルータについては個別の手順および図は省略します。
ルータの稼働中にライン カードの取り外しおよび取り付けを行うことができます。ソフトウェアに通知したり、電源をリセットしたりする必要はありません。この機能により、ルータをオンライン状態にしたままライン カードの追加、取り外し、または交換を行っても、ネットワーク上のエンドユーザに影響を与えることはなく、すべてのルーティング情報が維持され、さらにセッションも保護されます。
ライン カードを再び取り付けると、必要なソフトウェアがRoute Processor(RP;ルート プロセッサ)から自動的にダウンロードされます。そのあと、現在のコンフィギュレーションと一致し、かつアップとして設定されていたインターフェイスだけがオンラインになります。その他のインターフェイスはすべて、 configure コマンドで設定する必要があります(3ポート ギガビット イーサネット ライン カードの設定については、「インターフェイスの設定」を参照してください。
各ライン カードにはイジェクト レバーが2つあります。ライン カードを取り外すときには、イジェクト レバーを使用して、バックプレーン コネクタからカードを外します。ライン カードを取り付けるときには、イジェクト レバーを使用して、バックプレーン コネクタにライン カードをしっかりと装着します。イジェクト レバーによってカード コネクタがバックプレーンにかみ合い、正しく装着されます。
ライン カードを取り外すときは、バックプレーンからカード コネクタのピンを想定どおりの順序で外すために、必ずイジェクト レバーを使用してください。カードが部分的にバックプレーンに接続していると、ルータが停止する原因になります。
同様に、ライン カードを取り付けるときも、必ずイジェクト レバーを使用してください。カードがバックプレーン コネクタと正しくかみ合って、カード コネクタのピンが正しい順序でバックプレーンに接触し、カードがしっかりと装着されるようにしてください。カードがバックプレーンに完全に装着されていないと、ルータが停止し、故障する原因になります。
故障したライン カードを交換する場合は、まず既存のカードを取り外してから同じスロットに新しいライン カードを取り付けます。ライン カードはOnline Insertion and Removal(OIR;ホットスワップ)対応なので、システムの電源をオンにしたまま、ライン カードを取り外したり、取り付けたりできます。
(注) ライン カードを取り外す場合は、新しいライン カードまたは再設定したライン カードの搭載時に異常が生じないようにするため、事前にインターフェイスをシャットダウン(ディセーブル)状態にしておくことを推奨します。インターフェイスをシャットダウン状態にすると、showコマンドの出力にはadministratively downと表示されます。
図2 ライン カードの取り外しおよび取り付け(Cisco 12012の図)
ライン カードの取り外し手順は、次のとおりです(図2を参照)。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを着用し、その使用手順に従います。
ステップ 2 ライン カード インターフェイス ケーブルを外します。
a. ライン カード上のポートとインターフェイス ケーブルの現在の接続関係を書きとめておきます。
b. ライン カードのインターフェイス ポートから、インターフェイス ケーブル コネクタを抜き取ります。ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットには、ケーブルを取り付けたままにしておいてかまいません。ブラケットの片側にある小さなフックを使用して、シャーシのケーブル マネジメント トレイまたはシャーシの別のブラケットからケーブルとブラケットをかけておくことができます。
ステップ 3 各SCコネクタの光ポートの開口部にダスト プラグを取り付けます。
ステップ 4 ライン カードからライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを外します。「ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り外しおよび取り付け」を参照してください。
ステップ 5 マイナス ドライバを使用して、ライン カード前面プレートの両端にある非脱落型ネジを緩めます(図2aを参照)。
ステップ 6 両側のイジェクト レバーをそれぞれ外側に同時に回転させ、バックプレーン コネクタからライン カードを外します(図2bを参照)。
ステップ 7 イジェクト レバーを持って、ライン カードをスロットの途中まで引き出します。
ステップ 8 ライン カードの前面プレートを片手で持ち、反対の手でライン カードを下から支えながら、ライン カードをまっすぐにスロットから引き出します(図2cを参照)。ライン カードのプリント基板、コンポーネント、またはコネクタ ピンに触れないように注意してください。
ステップ 9 取り外したライン カードを静電気防止用マットまたは静電気防止用フォーム パッドの上に置きます。工場に返却する場合には、ライン カードを静電気防止用袋に保管してください。
ステップ 10 ライン カード スロットを空にしておく場合は、シャーシに埃が入らないように、また、ライン カード コンパートメント内の通気を適切な状態に保つために、ライン カード ブランク(製品番号:MAS-GSR-BLANK)を取り付けます。非脱落型ネジを締め、ライン カード ブランクをシャーシに固定します。
適切なライン カード スロットにライン カードを差し込み、そのままバックプレーンに接続します。Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのシャーシには、幅の広いライン カード スロットと幅の狭いライン カード スロットがあります。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードは幅の狭いスロットに搭載します。
新しいライン カードを取り付ける場合は、まず、使用するスロットからライン カード ブランクを取り外します。「ライン カードの取り外し」を参照してください。
(注) カード スロットのタイプとスロットの位置については、ご使用のルータのインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードは幅の狭いライン カード スロットに搭載します。
ステップ 1 コンソール端末がRPのコンソール ポートに接続されていて、コンソールの電源が入っていることを確認します。
ステップ 2 静電気防止用リスト ストラップを着用し、その使用手順に従います。
ステップ 3 取り付けるライン カードに使用するライン カード スロットを選択し、ライン カードのインターフェイス ケーブルが、ライン カードと外部装置を接続できる長さであることを確認します。
ステップ 4 片手でライン カードの前面プレートを持ち、反対の手でカード フレームを下から支え、カード ケージのスロットにカードを差し込みます。ライン カードのプリント基板、コンポーネント、またはコネクタ ピンに触れないように注意してください。
ステップ 5 イジェクト レバーがカード ケージの端に接触するまで、ライン カードを慎重にスロットに押し込み、イジェクト レバーのフックがカード ケージの縁にかかったら、 止めます 。カード ケージの縁にかからない場合は、挿入しなおして、イジェクト レバーのフックが完全にかかるようにします(図3を参照)。
ステップ 6 両方のイジェクト レバーがライン カードの前面プレートに対して垂直になるまで、同時に内側に回します。この動作により、カードがバックプレーンにしっかりと固定されます。
ステップ 7 マイナス ドライバを使用して、ライン カード前面プレートの両側にある非脱落型ネジを締めます。これによって、適切なEMIシールドを確保するとともに、ライン カードがバックプレーンから部分的に脱落するのを防ぐことができます。
ステップ 8 ライン カードのケーブル マネジメント ブラケットを元どおりに取り付けます(ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り外しおよび取り付け を参照)。
a. シャーシのケーブル マネジメント トレイまたはブラケットからライン カード ケーブル マネジメント ブラケットのフックを外します。
b. ライン カード前面プレートに、ライン カードのケーブル マネジメント ブラケットを重ね合わせます。
c. ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの両端にある非脱落型ネジを締め、ライン カードにブラケットを固定します。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードは、GBICが搭載された状態で出荷される場合もあります。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードがGBIC未搭載の状態で届いたため取り付ける必要がある場合や、他の理由でGBICを交換しなければならない場合は、次の手順に従ってください。
• 「3ポート ギガビット イーサネット ライン カードからのGBICの取り外し」
• 「ギガビット イーサネット インターフェイスへのGBICの取り付け」
(注) GBICに光ファイバ ケーブルを取り付けたまま、GBICの取り付けや取り外しを行わないでください。GBICの取り付けまたは取り外しを行う前に、ケーブルをすべて取り外してください。
(注) 3ポート ギガビット イーサネット ライン カードは、ホットスワップ対応なので、システムを稼働させたまま、GBICの取り付けおよび取り外しを行うことができます。GBICを取り外すと、GBICレセプタクルではGBICが検出されないので、インターフェイスが非アクティブになります。
ライン カードに現在搭載されているGBICのタイプを表示するには、次のように exec slot n show controller gigabitethernet gbic EXECコマンドを使用します。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードからGBICを取り外す手順は、次のとおりです。
ステップ 1 GBICからSCタイプ光ファイバ ケーブルを取り外します。 ケーブルを元どおりに取り付けるときに備えて、TX側およびRX側のプラグをそれぞれ書き留めておきます。
ステップ 2 静電気防止用リスト ストラップを手首に巻き付け、ストラップの反対側をシャーシのESD接続ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 3 GBICの露出している部分の両端にあるタブを、親指と人差し指で押さえ、GBICスロットからGBICをゆっくり引き出します(図4の矢印を参照)。
ギガビット イーサネット インターフェイスにGBICを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に巻き付け、ストラップの反対側をシャーシのESD接続ソケットあるいはシャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 2 GBICの溝を確認します(図4の拡大図を参照)。この溝が拡大図の位置になるようにGBICを合わせ、GBICの20ピン プラグを正しい位置にします。
ステップ 3 GBICの左右にあるタブを親指と人差し指で押さえ、GBICをギガビット イーサネット インターフェイスのGBICスロットに差し込みます(図4を参照)。
ステップ 4 適度な力を加えて、GBICスロットの奥にある20ピン レセプタクルにGBICを完全に差し込みます。GBICが完全に差し込まれると、GBICの左右にあるタブが、カチッという音と共にはめ込まれます。
ステップ 5 GBICにSCタイプ光ファイバ ケーブルを元どおりに取り付けます。
シスコ製ルータは、ケーブル マネジメント システムを使用して、ルータに接続されるインターフェイス ケーブルを整理し、作業の妨げになったり強く折れ曲がったりしないようにすることができます。
ケーブル マネジメント システムは、次の2つのコンポーネントで構成されます。
1. シャーシに取り付けるケーブル マネジメント トレイ。ケーブル マネジメント トレイについての詳細は、該当するシスコ ルータのインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
2. ライン カードに取り付けるケーブル マネジメント ブラケット(使用可能なルータ ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットは図5を参照。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードには、800-05569-01以上のケーブル マネジメント ブラケットを使用します)。
(注) スペアのライン カードは、ライン カードにケーブル マネジメント ブラケットを取り付けていない状態で出荷されます。ライン カードをルータに取り付ける前に、ライン カードにケーブル マネジメント ブラケットを取り付ける必要があります。
• ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り外し
• ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの取り付け
(注) ライン カードに実際に添付されているケーブル マネジメント ブラケットは、取り付け図に示されているブラケットとケーブル クリップの個数またはクリップのデザインが違っている場合があります(図6を参照)。どのケーブル マネジメント ブラケットでも、取り付け手順は同じです。
ライン カードからケーブル マネジメント ブラケットを取り外す手順は、次のとおりです。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを着用し、その使用手順に従います。
ステップ 2 ライン カードのコネクタとインターフェイス ケーブルとの現在の接続関係を書き留めます。
ステップ 3 ライン カードの一番下のポートから順番に(複数のポートがある場合)ケーブルを外していきます(図6aを参照)。
ステップ 4 下から上に向かって、スタンドオフのケーブル クリップからインターフェイス ケーブルを外します(図6を参照)。
ステップ 5 シャーシのケーブル マネジメント トレイからインターフェイス ケーブルを外します(図6を参照)。
ステップ 6 ライン カードのケーブル マネジメント ブラケットの一番上にある非脱落型ネジを緩め、ライン カードからブラケットを取り外します。
図6 ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットからケーブルを取り外す手順(Cisco 12012の図)
ルータに新しいライン カードを取り付けたあと、ライン カードにライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを取り付ける必要があります。ライン カードにライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを取り付ける手順は、次のとおりです(図7を参照)。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを着用し、その使用手順に従います。
ステップ 2 次のようにして、ライン カードにライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを取り付けます。
a. ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットを、ライン カードの前面プレートの正面に合わせ、ケーブル マネジメント ブラケットのタブを前面プレートの穴に差し込みます。
b. ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットの非脱落型ネジを締め、ライン カードにブラケットを固定します。
ステップ 3 ライン カードの一番下のポートから始めて、該当するGBICのコネクタにインターフェイス ケーブルを接続していきます(図7aを参照)。
ステップ 4 ケーブル スタンドオフの端にあるケーブル クリップに、インターフェイス ケーブルを慎重に押し込みます(図7 bを参照)。ケーブルがよじれたり折れ曲がったりしないように注意してください。
ステップ 5 シャーシのケーブル マネジメント トレイにケーブルを通します(図7を参照)。
図7 ライン カード ケーブル マネジメント ブラケットにインターフェイス ケーブルを取り付ける手順(Cisco 12012の図)
ライン カードを取り付けて、インターフェイス ケーブルを接続したら、ライン カードの前面プレート上のLEDを調べて、ライン カードが正常に動作していることを確認します。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードには、次の2種類のLEDがあり(図1を参照)、ライン カードの動作状況をモニタできます。
• ステータスLED ― ライン カードの各ポートの横にある3つのLED
ライン カードの一般的な起動プロセスでは、次のイベントが発生します。
1. ライン カードが電力の供給を受け、ソフトウェアの実行を開始します。
2. ライン カードのMBusモジュールが、搭載されているカードの種類を判別し、内部チェックを実行し、RPからのCisco IOSソフトウェアのロードを受け入れるための準備を整えます。
3. RPがライン カードを起動して、ライン カードにCisco IOSソフトウェアをロードします。
ライン カードが正常に動作していることを確認するには、次の動作チェックを実行します。
1. ライン カードの起動プロセス中に、ライン カードのディスプレイLEDを観察することにより、カードが 表 4 に示した一般的な初期化シーケンスを実行しているかどうかを確認します。
2. ライン カードのステータスLEDを観察して、ACTIVE LEDが点灯していることを確認します。ポートがシャットダウン状態になっていなければ(インターフェイスがアップになっていれば)、LINK LEDとACTIVE LEDが点灯します。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードの各ポートの横には、LINK、ACTIVE、RX Frameの3つのグリーンLEDがあります(図1を参照)。
Link LEDは次の条件が満たされている場合に点灯します。
• 光ファイバ ケーブルによって、ライン カード上のGBICが正常に動作している他のギガビット イーサネット インターフェイスに接続されており、そのインターフェイスからコンマ キャラクタを受信している。
次のいずれかまたは両方の条件がある場合、LINK LEDは消灯します。
• Loss of Signal(LOS;信号損失) ― GBICの光入力時に信号が損失していて、その結果、同期が失われリンク ダウン条件が生じている場合
たとえば、GBICを取り外したり、いずれかのRXまたはTXケーブルを取り外したりすると、LOSが発生して、同期が失われるとともにリンク ダウン条件が発生します。
• 無効なワードの受信 ― レシーバのアライメントと同期を維持するために、レシーバは検出可能な固有のコードビット パターンを探します。レシーバが間違いまたはサポート外の文字や文字列を検出すると無効ワード条件となり、その結果、同期が失われリンク ダウン条件が発生します。
ACTIVE LEDの点灯は、インターフェイスがアクティブな状態であることを示しています。このLEDは次の場合に点灯します。
• ライン プロトコルがシャットダウン状態ではない場合(インターフェイスがアップまたはイネーブルの場合)。たとえば、ポートにケーブルを接続しない場合は、 no shutdown コマンドを実行します。
• 3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのハードウェア初期化中。
(注) 新しく取り付けた3ポート ギガビット イーサネットライン カードのギガビット イーサネット インターフェイスは、administratively downに設定されています。したがって、このインターフェイスのACTIVE LEDは、このインターフェイスが設定されるまで点灯しません。
• リンク障害の問題によって回線が非アクティブになった場合(光ファイバ ケーブルに障害がある、GBICから光ファイバ ケーブルが外れている、またはGBICに問題がある場合)。
• 事前の shutdown コマンドによって、ライン カードのインターフェイスが administratively downの状態になっている場合。
ライン カード インターフェイスのACTIVE LEDは、そのライン カードのインターフェイスを設定(またはシャットダウンされている場合はオンに設定)するまで点灯しません。動作チェックとして、ライン カードがシャーシに適切に取り付けられていて電源がオンになっている場合に、ディスプレイLEDが点灯するかどうかを調べることにより、カードが給電されているかどうかを確認できます。
各インターフェイスが正しく動作していることを確認するには、ライン カードの設定手順を完了する必要があります(インターフェイスの設定を参照)。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードには、イジェクト レバー近くの前面プレートの片側に、4桁の英数字ディスプレイLEDが2つあります。これらのLEDには、カードの状態を示す一連のメッセージが表示されます。一般的に、このLEDはRPがカードを検出して電力を供給するまで点灯しません。
(注) 一部のメッセージはほんのわずかな時間しか表示されないので、読み取れないのが普通です。また、表 4や表 5に記載されているメッセージのなかには、3ポート ギガビット イーサネット ライン カードでは表示されないものもあります。
ライン カードの起動時には、 表 4 に示すような一連のメッセージが表示されます。
MBusマイクロコードの実行が開始されました。 nnnn は、マイクロコードのバージョン番号です。たとえば、マイクロコードのバージョンが1.17の場合、0117と表示されます。 6このメッセージが表示されるのはごく短時間なので、読み取れないこともあります。 |
||
ライン カードはファブリック ダウンローダ7のロードを待機中です。 |
||
表 5 に、ライン カードの英数字LEDディスプレイに表示されるその他のメッセージを示します。
ライン カードのACTIVE LEDが点灯しない場合は、次の条件が満たされているかどうかを確認してください。
• すべての電源コードおよびデータ ケーブルが両端とも正しく接続されている。
• すべてのカードがカード ケージに正しく装着されて固定されている。
• カード上のすべてのメモリ モジュールがソケットに完全に装着され固定されている。
• すべてのコンポーネントが正しく接続されていて、カード ケージにネジで固定されている。
• ライン カードのポートとローカル接続装置上のポート間に互換性があり、適切なケーブル(シングルモードまたはマルチモード)が使用されている。
• ポートのインターフェイス設定およびIPアドレスが指定されている。
次の手順で、ライン カードが正しく接続されているかどうかを確認します。
ステップ 1 システムが各インターフェイスを再初期化する間、コンソールのディスプレイ メッセージを観察して、ルータが3ポート ギガビット イーサネット ライン カードを検出しているかどうかを確認します。次のすべての条件が満たされている場合、ルータはインターフェイスを認識していますが、インターフェイスはadministratively down に設定されています。
• ライン カードがバックプレーンに正しく接続されていて、電力が供給されている。
• 有効なバージョンのライン カード用マイクロコードがロードされて稼働している。
ステップ 2 再初期化の完了後、ライン カードのACTIVE LEDが点灯し、点灯した状態が続いていることを確認します。LEDの点灯状態が続いている場合は、ステップ 5に進みます。ACTIVE LEDが点灯したままにならない場合は、次のステップに進みます。
ステップ 3 ライン カードのACTIVE LEDが点灯しない場合は、ライン カードのコネクタがバックプレーンに完全に装着されているかどうかを確認します。非脱落型ネジを緩め、両方のイジェクト レバーをライン カードの前面プレートに対して垂直になるまで内側に回します。非脱落型ネジを再び締めます。
インターフェイスの再初期化が完了すると、ライン カードのACTIVE LEDが点灯するはずです。
ACTIVE LEDが点灯した場合は、ステップ 5に進みます。ACTIVE LEDが点灯しない場合は、次のステップに進みます。
ステップ 4 ACTIVE LEDがまだ点灯しない場合は、ライン カードを取り外し、空いている別のライン カード スロットに搭載してみます。
• ライン カードを新しいスロットに取り付けたあとにACTIVE LEDが点灯した場合は、元のライン カード スロットのバックプレーン ポートに障害があると考えられます。
• ACTIVE LEDが点灯しなくても、ライン カード上の他のLEDが点灯していることにより動作中であることがわかる場合は、ステップ 5へ進み、インストレーションの確認作業を再開してください。ライン カードのACTIVE LEDが故障していると考えられます。
• ライン カードのLEDがいずれも点灯しない場合は、ライン カードを交換してください。
• それでもACTIVE LEDが点灯しない場合は、インストレーションを中止してください。購入した代理店に機器が故障していることを連絡し、指示を受けてください。
ステップ 5 show interfaces コマンドを使用して、インターフェイスのステータスを確認します(インターフェイスを設定していない場合は、インターフェイスの設定に記載されている手順を行ってください)。
(注) TXの障害は、GBICのレーザ コンポーネントのコントロールまたはドライバ障害によって引き起こされる場合があります。これは、GBICハードウェアに関する問題であり、ライン カードの起動および初期化中に、IOSによって報告される場合があります。
コンソール端末にエラー メッセージが出力された場合には、エラー メッセージの意味について、該当するリファレンス マニュアルを参照してください。その他の解決できない問題が生じたときは、購入した代理店に連絡してください。
(注) インターフェイスをシャットダウンせずにGBICのOIRを実行すると、コンソール装置に警告メッセージが表示されます。
トラブルシューティングおよび診断の詳細については、ご使用のCisco 12000シリーズ インターネット ルータに付属しているインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
ここでは、3ポート ギガビット イーサネット ライン カードの設定手順を説明します。
• 3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのインターフェイスの設定
• 3ポート ギガビット イーサネット ライン カードの設定例
電源が入ると、新しい3ポート ギガビット イーサネット ライン カード上のインターフェイスはシャットダウン状態になります。インターフェイスをイネーブルにするには、各インターフェイスのコンフィギュレーション モードで no shutdown コマンドを入力する必要があります。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのインターフェイスがイネーブルに設定され(シャットダウンが終了する)、それ以上コンフィギュレーション コマンドを使用しないと、そのインターフェイスにはデフォルトのインターフェイス コンフィギュレーション ファイル パラメータが使用されます。 表 6 に、これらのデフォルト インターフェイス パラメータを示します。
インターフェイスを設定するには、まず enable コマンドを使用して、イネーブルEXECコマンド モードを開始する必要があります。パスワードが設定されている場合には、パスワードの入力が要求されます。
イネーブルEXECコマンド モードで、 configure terminal コマンドを使用して、新しいインターフェイスを設定するためのコンフィギュレーション コマンド モードを開始します。インターフェイスのIPアドレスなど、必要な情報を準備しておきます。
次の手順は、基本的なコンフィギュレーションを作成する場合(インターフェイスのイネーブル化とIPルーティングの指定)に使用します。システム コンフィギュレーションの要件に応じて、他のコンフィギュレーション サブコマンドを入力しなければならない場合があります。コンフィギュレーション サブコマンドおよび使用できるコンフィギュレーション オプションについての詳細は、「重要情報」に記載されている該当するソフトウェア マニュアルを参照してください。
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータは、ライン カードのスロット番号およびポート番号( slot/port の形式で指定)によって、インターフェイス アドレスを識別します。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードには、3つのポート(番号は0、1、および2)があります。ライン カード スロット 1に搭載した3ポート ギガビット イーサネット ライン カードの一番上のポートは、slot/portアドレスが 1/0 です。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードは、次の手順で設定します。特に指定がなければ、各設定手順のあとに Return キーを押してください。
ステップ 1 show version コマンドを入力して、ルータがカードを認識しているかどうかを確認します。
show version コマンドの出力例については、「showコマンドによるシステム ステータスの確認」を参照してください。
ステップ 2 show interface コマンドを入力し、各ポートのステータスを調べます。
show interface コマンドの出力例については、「showコマンドによるシステム ステータスの確認」を参照してください。
ステップ 3 configure terminalコマンドを入力してコンフィギュレーション モードを開始し、コンフィギュレーション サブコマンドの入力元としてコンソール端末を指定します。
ステップ 4 ip routing コマンドを入力して、IPルーティングをイネーブルにします。
ステップ 5 プロンプトに、 interface コマンド、続けて type( gigabitethernet )および slot/port( ライン カードのスロット番号/ポート番号)を入力することにより、設定対象の新しいインターフェイスを指定します。たとえば、ライン カード スロット1に搭載した3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのポート0を設定するには、次のように指定します。
ステップ 6 次の例のように、 ip address コンフィギュレーション サブコマンドを入力して、インターフェイスにIPアドレスとサブネット マスクを割り当てます。
ステップ 7 no shutdownコマンドを使用して、シャットダウン ステートをアップに変更し、インターフェイスをイネーブルにします。
no shutdown コマンドを実行すると、 enable コマンドが3ポート ギガビット イーサネット ライン カードに渡されます。また、以前に送信されたコンフィギュレーション コマンドに基づいて、ライン カード自体も設定されます。
ステップ 8 必要に応じて、キープアライブ メッセージをオンまたはオフに設定します。
キープアライブ メッセージは、ルータの動作に必須ではありませんが、HDLCなどのカプセル化プロトコルに役立ちます。デフォルトの設定はオンです。
(注) ライン カード ケーブルは、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータと別の装置(ハイエンド ルータ、スイッチなど)の両方に接続されています。ステップ9~11は、ルータと接続先装置の両方て実行してください。
ステップ 9 IPマルチキャスト ファスト スイッチングをオフにします。
ステップ 10 他のコンフィギュレーション サブコマンドを使用して、ルーティング プロトコルをイネーブルにし、インターフェイス特性を調整します。
ステップ 11 すべてのコンフィギュレーション サブコマンドを実行して設定が完了したら、 Ctrl-Z を入力して( Control キーを押しながら Z キーを押す)、コンフィギュレーション モードを終了します。
ステップ 12 新しいコンフィギュレーションをメモリに保存します。
コンフィギュレーションが保存されると、OKメッセージが表示されます。
設定が完了したあと、コンフィギュレーションの内容は、 show コマンドを使用して確認できます。 show コマンドの詳細は、「showコマンドによるシステム ステータスの確認」を参照してください。
Cisco 12000シリーズ インターネット ルータの各ライン カードは、コンフィギュレーション、トラフィック、エラーなどの情報を維持します。この情報を表示するには、 show コマンドを使用します。ここでは、ライン カードの情報とシステム ステータスを表示する show コマンドについて説明し、例を示します。
(注) showコマンドの出力内容は様々です。ここでは、標準的な3ポート ギガビット イーサネット ライン カードに対するshowコマンドの例を示します。
• システム インターフェイスの情報を表示するには、 show interfaces 、および show interfaces gigabitethernet コマンドを使用します。
次に示すのは、スロット5に搭載されたライン カードのポート0に関する show interface gigabitethernet slot/port コマンドの例です。
• show diag slot コマンドを使用すると、ルータに搭載された3ポート ギガビット イーサネット ライン カード固有のハードウェア情報が表示されます。スロット5に搭載された3ポート ギガビット イーサネット ライン カードに関する show diag slot コマンドの例を示します。
• show version コマンドを使用すると、ルータのハードウェア構成(タイプ別の搭載ライン カード数)、Cisco IOSソフトウェア リリース、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、ブート イメージが表示されます。Cisco 12012ルータに対する show version コマンドの例を示します。
• show protocols コマンドを使用すると、設定されているレベル3プロトコルについて、グローバル(システム全体)ステータスとインターフェイス固有のステータスが表示されます。
• show running-config コマンドを使用すると、RAM内にある実行コンフィギュレーションが表示されます。
ここでは、図8の例に対応するコンフィギュレーション ファイルのコマンドを示します。2台のCisco Catalyst 5000シリーズ スイッチの間に、プライマリおよびスタンバイのCisco 12000シリーズ インターネット ルータが配置されています。このコンフィギュレーションでは、ISISを使用してHSRPをサポートしています。
図8 Cisco 12000シリーズ インターネット ルータを使用したISIS上のHSRP(トポロジー)
図8に示されているプライマリ ルータの設定は、次のとおりです。
図8に示されているスタンバイ ルータの設定は、次のとおりです。
VLAN(仮想LAN)は、物理的または地理的な単位ではなく、部課、プロジェクト チーム、アプリケーションなど、組織上の単位で論理的に区分されたスイッチド ネットワークです。たとえば、特定のワークグループ チームが使用するワークステーションおよびサーバを、ネットワークへの物理的な接続方法や、他のチームと混在している状況とは無関係に、すべて同一のVLANに接続することができます。ネットワークの再構成は、物理的に装置の接続をやり直したり装置または配線を移動したりせず、ソフトウェアを使用して行うことができます。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードは、802.1Q仕様に準拠するVLANトランクをサポートします。
2つのギガビット イーサネット ポート間、またはギガビット イーサネット ポートと他のVLANスイッチとの間にVLANトランクを設定する場合、通常、カプセル化タイプおよびVLAN IDを指定する必要があります。
802.1Qカプセル化(dot1Q)およびVLAN ID 111を使用して、2台のルータ間にVLANトランクを設定する例を示します。
ここでは、光ネットワーク インターフェイスの動作情報と3ポート ギガビット イーサネット ライン カードの仕様を紹介します。
• 3ポート ギガビット イーサネット ライン カードのインターフェイス ケーブル
光ファイバ伝送の仕様では、シングルモードおよびマルチモードの2種類のファイバが定義されています。マルチモード ファイバよりもシングルモード ファイバの方が、遠距離まで信号が到達できます。3ポート ギガビット イーサネット ライン カードは、GBIC-SX-MM = GBICレーザー光トランシーバ モジュールでマルチモード ファイバをサポートし、GBIC-LH-SM =、GBIC-ZX-SM =、およびCWDM-GBIC- xxxx =のGBICレーザー光トランシーバ モジュールでシングルモード ファイバをサポートしています。 表7 に、これらのGBICモジュールの動作パラメータを示します。
8.これらは、ファイバ品質、分散、およびコネクタ、ノード、またはスプライスによる損失が最もよい条件の場合の距離です。CWDM GBICを使用する場合、これらのGBICを1つの建物内のポイントツーポイント以外のトポロジーで機能させるためには、CWDM OADMモジュールまたはmux/demuxモジュールが必要です。したがって、最大距離は、CWDM OADMやmux/demuxモジュールの挿入損失など、あらゆる損失源を考慮した光パワー バジェットの計算によって決まるので、表に示されている距離とは異なる場合があります。CWDM OADMおよびmux/demuxモジュールに関連した光パラメータについては、「CWDMの関連資料」を参照してください。 9.CWDM GBICは、20ナノメートル(nm)ごとに、1470、1490、1510、1530、1550、1570、1590、1610 nmの波長が用意されています。 |
光ネットワーク内のあらゆるファイバ スパンの最大距離は、ファイバのタイプと品質、経路内のスパンの長さ、スプライスの数、光ノードの数によって決まります。ネットワーク設計上、論理的最大距離( 表8 の距離)に近い距離で信号を伝送する必要がある場合は、ネットワーク トポロジー全体の光パワー バジェットと光受信(RX)感度を計算し、使用しているGBICの仕様の範囲内に収まっていることを確認しなければなりません。
(注) 実際のパワー バジェットの計算には、ネットワーク トポロジーと設計に固有の変数が必要になるので、このマニュアルでは取り扱いません。
10.これらは、ファイバ品質、分散、およびコネクタ、ノード、またはスプライスによる損失が最もよい条件の場合の距離です。 12.距離が100 kmの場合、分散シフト型シングルモード光ファイバ ケーブルが必要です。 13.これは、ファイバ品質、分散、およびコネクタ、ノード、またはスプライスによる損失が最もよい条件の場合の距離です。CWDM GBICを使用する場合、これらのGBICを1つの建物内のポイントツーポイント以外のトポロジーで機能させるためには、CWDM OADMモジュールまたはmux/demuxモジュールが必要です。したがって、最大距離は、CWDM OADMやmux/demuxモジュールの挿入損失など、あらゆる損失源を考慮した光パワー バジェットの計算によって決まるので、表に示されている距離とは異なる場合があります。CWDM OADMおよびmux/demuxモジュールに関連した光パラメータについては、「CWDMの関連資料」を参照してください。 |
GBICの取り扱いおよびメンテナンスに関する以下の注意事項に従ってください。
• GBICは静電気の影響を受けやすい機器です。ESDによる損傷を防ぐため、「静電破壊の防止」に記載されている注意事項に従ってください。
• GBICは埃の影響を受けやすい機器です。GBICを保管する場合または光ファイバ ケーブルを接続しないポートがある場合は、必ず光ポート ダスト プラグを取り付けてください。
• 光ポートに埃が付かないようにしてください。光ケーブル コネクタのフェルールにたまった埃が原因で、光ポートが汚れることがあります。GBICを接続する前に、アルコールを含ませた綿棒または吸水性の柔らかいクロスなどで、ケーブル コネクタのフェルールをきれいにしてください。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードに使用できる8つのCWDM GBICは、ライン カードの標準GBICレセプタクルに搭載され、ギガビット イーサネット電気信号を光シングルモード ファイバ(SMF)インターフェイスに変換し、これをシスコ製Optical Add Drop Multiplexing(OADM;光追加/廃棄多重化)プラグイン モジュールまたはmultiplexing/demultiplexing(mux/demux)プラグイン モジュールを通じてCWDMネットワークに送出するアクティブなコンポーネントです。図9に、光ポート ダスト プラグが1つ取り外されているCWDM GBICの図を示します。
図9 CWDM GBIC(イエローコードのCWDM-GBIC-1550=の図)
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードに使用できる8つのCWDM GBICは、1470~1610 nmまでの範囲の8つの波長に対応しています。Cisco CWDM GBICの受信ポートと送信ポートの間にあるカラー ドットとラベル上のカラー バンドは、GBICの波長を示しています。 表 9 に、CWDM GBICと対応するカラー コードを示します。
Cisco CWDM GBICソリューションは、2つの主要なコンポーネントで構成されています。これらは、Cisco CWDM GBICと、Cisco OADMプラグイン モジュールまたはmux/demuxプラグイン モジュールです。これらのモジュールは、3ポート ギガビット イーサネット ライン カードが搭載されているCisco 12000シリーズ インターネット ルータの外部にあるCisco CWDM OADMシャーシに搭載されます。
CWDM OADMプラグイン モジュールとmux/demuxプラグイン モジュールは、複数のSMFファイバ ペアの波長を1本のSMFファイバ ペアに多重化するパッシブな光コンポーネントです。1ラック ユニットのCWDMシャーシを使用して最大2つのCWDMプラグイン モジュールを搭載できます。
CWDM GBICは、3ポート ギガビット イーサネット ライン カードの前面パネルの標準GBICレセプタクルに搭載され、SCタイプ コネクタ付きのSMFジャンパ ケーブルを使用して、外部CWDMシャーシ内のCWDM OADMまたはmux/demuxプラグイン モジュールに接続されます。
3ポート ギガビット イーサネット ライン カードとCWDM GBICが搭載されているCisco 12000シリーズ インターネット ルータは、外部CWDMプラグイン モジュールを通じて、次の方法でCWDMネットワークに接続できます。
• ポイントツーポイント ― ファイバ リンクを介して2つのエンドポイントを直接接続します。最大8つのギガビット イーサネット チャネルを1つのシングルモード ファイバ ペアに追加または廃棄できます。
• ハブおよびスポーク(リング) ― 複数のノード(スポーク)をシングルモード ファイバのリングを通じ、ハブを使用して接続します。各ハブ/ノードの接続を1つまたは複数の波長で構成し、それぞれがフル ギガビット イーサネット チャネルとして伝送できます。
• メッシュ(リング) ― ハブおよびスポークと1つまたは複数のポイントツーポイントの接続を同じCWDM光リンク上で並行に組み合わせます。最大8つのGBIC波長を様々に組み合わせることができます。
CWDM OADMおよびmux/demuxプラグイン モジュールの光パラメータ(挿入損失、アイソレーション値)など、CWDM GBICソリューションの配備に関する詳細は、以下の関連資料を参照してください。
• 『Cisco CWDM GBIC Solution, Data Sheet』
CWDM GBICは、以下に示す一般的な接続規則に従ってご使用ください。
• CWDM GBICのカラーは、接続先のCWDMパッシブ光システム プラグイン モジュールのポートのカラーと必ず一致させてください。
ルータとCWDMパッシブ光システムを接続する際には、 表 9 に示されているCWDMパッシブ光システム コネクタのカラー コードを参照してください。
• GBICを他の装置と接続する際には、必ず送信(TX)と受信(RX)を接続してください。
• Cisco CWDM GBICなどの光トランシーバには最大許容光受信パワーが定められています。この値を超えると、受光ダイオードに損傷が生じる可能性があります。短距離のファイバの場合(約25 km)、ファイバに十分な減衰がないと着信パワー レベルが高すぎることがあります。このような場合は、減衰器を使用して、着信する光信号をCisco CWDM GBICの光受信パワーの最大値(-7 dB)未満にします。
光ファイバ リンクの長さが15.5マイル(25 km)未満の場合は、光ファイバ ネットワークと、リンクの両側に配備されたCisco CWDM GBICの受信ポートとの間に、10 dBのインライン光減衰器(シスコ製品番号AT-10DB-SC=)を入れて、最大光受信パワーを常に-7 dBm未満にします。
ご使用のルータと他のルータまたはスイッチとの接続には、シングルモードまたはマルチモードの光ファイバ インターフェイス ケーブルを使用します。標準のマルチモード ケーブルはグレーまたはオレンジ、シングルモード ケーブルはイエローです。
(注) 3ポート ギガビット イーサネット ライン カードにCWDM GBICを搭載する場合、CWDM GBICとOADMまたはmux/demuxプラグイン モジュールとの接続には必ずSMFパッチ コードを使用してください。使用するパッチ コードすべてがオレンジ(MMF)ではなく、イエロー(SMF)であることを確認してください。
ギガビット イーサネットのシングルモードおよびマルチモード光ファイバ接続には、デュプレックスSCタイプ コネクタ×1(図10)またはシンプレックスSCタイプ コネクタ×2(図11)を使用します。
(注) ケーブルの光ファイバ コネクタは、埃、油、その他の汚染物質から保護する必要があります。ライン カードにケーブルを接続する前に、アルコールを含ませた布や適切な洗剤で、光ファイバ コネクタをきれいにしてください。
ケーブルのコネクタにダスト カバーが付いている場合もあります。そのような場合は、ケーブルをライン カードのポートに接続する前に、ダスト カバーを外してください。
警告 ケーブルが接続されていない場合、ポートの開口部から目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光にあたらないように、開口部をのぞき込まないでください。
図12に示されている送信(TX)と受信(RX)の位置関係を参照しながら、ライン カードと接続先装置の間に、1本のデュプレックス光ファイバ ケーブル、または2本のシンプレックス光ファイバ ケーブルを取り付けます。
図12 シンプレックスまたはデュプレックス ファイバ ケーブルの取り付け
ここでは、シスコ製品のマニュアルを入手する方法について説明します。
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• Cisco Direct Customersに登録されている場合、Networking Products MarketPlaceからシスコ製品のマニュアルを発注できます。 次のURLにアクセスしてください。
http://www.cisco.com/cgi-bin/order/order_root.pl
• Cisco.com登録ユーザの場合、Subscription StoreからオンラインでDocumentation CD-ROMを発注できます。 次のURLにアクセスしてください。
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