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この章では、ラインカード シャーシに取り付けられている Cisco CRS キャリア ルーティング システム 16 スロット ラインカード シャーシ ルート プロセッサ(RP)カードについて説明します。また、この章では、Cisco CRS ルーティング システム内で追加のルート プロセッサとして動作する分散型ルート プロセッサ(DRP)カードおよびそれに関連する物理層インターフェイス モジュール(DRP PLIM)についても説明します。
ルート プロセッサ(RP)カードは、Cisco CRS ルーティング システムでルート処理を実行し、MSC に転送テーブルを配信します。RP は各 MSC に制御パスを提供し、システム モニタリング機能を実行し、システムとエラーのログをハード ディスクに保存します。
それぞれのラインカード シャーシに 2 つの RP カードを搭載していますが、1 つの RP だけが一時期にアクティブです。他方の RP はスタンバイ モードで動作し、アクティブな RP に障害が発生した場合に制御を開始します。どちらの RP がアクティブで、どちらの RP がスタンバイであるかをシステムが判断する方法の詳細については、「ルート プロセッサのアクティブとスタンバイの調整」を参照してください。Cisco IOS XR リリース 3.3.0 以降は、アクティブおよびスタンバイ モード(またはその逆)での RP および RP-B の相互動作は 1 ルーティング システム シャーシでのみサポートされます。
また、RP カードもCisco CRS ルーティング システムのシステム コントローラです。(システム コントローラ機能の詳細については「コントロール プレーン」を参照してください)。システム コントローラ機能は、単一シェルフとマルチシェルフ システム間で次のように異なります。
• 単一シェルフ(スタンドアロン)システムでは、アクティブ RP がルーティング システムのシステム コントローラです。
• マルチシェルフ システムでは、すべてのラインカード シャーシの中から 1 つの RP が選ばれ、ルーティング システムの指定システム コントローラ(DSC)になります。(選択プロセスの詳細については『 Cisco CRS-1 Carrier Routing System Multishelf System Description 』を参照してください)。
図 6-1 に、RP カードの簡単なブロック図を示します。点線は、CPU およびメモリ コントローラ(MEM CTL)、および「to ファブリック」と「from ファブリック」セクションなどの個別の RP モジュールを示します。
RP カードの主要コンポーネントがここにリストされており、次の項で説明しています。
• デュアル CPU 対称マルチプロセッサ(SMP)はルーティング処理を実行します。また、CPU は MSC サービス プロセッサ(SP)として機能し、RP の温度、電圧、電源のマージン設定(工場テスト中)、および ID EEPROM をモニタします。
• 2 つの Small Form-Factor Pluggable(SFP)モジュールは、ギガビット イーサネット(GE)を外部接続します。マルチシェルフ システムでは、これらのモジュールは、管理ネットワークを形作るためにすべてのラインカードとファブリック シャーシを相互接続する 2 つの外部Catalyst 6509 システムに接続します。Cat6509 システムは単一シェルフ システムでは使用されません。
• 10/100/1000 イーサネット銅線用の第 3 のイーサネット ポートは、ネットワーク管理システムに接続します。
• 内部 100 Mbps ファスト イーサネット(FE)のミッドプレーン接続はシャーシ内の各 MSC を両方の RP に接続します。こうした FE 接続は、ミッドプレーンでトレースされます。また、ファン、ブロワー、および電源への FE 接続があります。これらの接続のすべてがコントロール プレーンの一部を形成します。
• IDE ハード ディスクは RP または MSC からのコア ダンプなどのデバッグ情報を収集するために使用されます。詳細については、次の項(「IDE ハード ディスク」)を参照してください。
• PCMCIA フラッシュ スロットは、2 つの PCMCIA フラッシュ サブシステムのサポートを提供し、それぞれが 2GB または 4GB のフラッシュ ストレージを提供します。PCMCIA フラッシュ サブシステムの 1 つが外部からアクセス可能で取り外し可能で、他のサブシステムは RP に固定され、取り外し可能ではありません。(「PCMCIA フラッシュ スロット」を参照)。
図 6-1に示すように、RP は、Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシのミッドプレーンに対応します。RP は、MSC のファブリック インターフェイスに類似した 2 台のファブリック インターフェイス モジュール(from ファブリックおよび to ファブリック)を介してスイッチ ファブリックに接続します(「MSC の to ファブリック セクションおよびキューイング」を参照)。
• from ファブリックのセクション(RP 受信パスの一部)はスイッチ ファブリックからデータをキューイングし、低速パスの処理用にキューイングする前にセルをパケット内に並べ替えて再設定します。
• to ファブリック モジュール(RP 送信パスの一部)はパケットをキューイングし、スイッチ ファブリックにセルを送信する前にパケットをセルに分割します。
RP のハード ドライブ(図 6-2)は RP または MSC からのコア ダンプなどのデバッグ情報を収集するために使用される IDE ハード ディスクです。このハード ドライブは通常電源が落ちていて、データを保存する必要がある場合だけ動作します。ハード ディスクは RP の一部として常に提供されますが、必要に応じてボードから取り外すことがあります(シスコのテクニカル サポートの指示に従って)。
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(注) 物理的には、ハード ドライブは RP カードに装着されたコネクタ インターフェイスのあるホットプラグ可能な PC ボードでありスレッド設置されたドライブです。一般に、このドライブの取り外しおよび交換は必要ではありません。
RP カードは 2 つの PCMCIA フラッシュ カードをサポートし、それぞれ最大 2GB または 4GB のフラッシュ ストレージを提供します。PCMCIA フラッシュ サブシステムの 1 つが外部からアクセス可能で取り外し可能で、PCMCIA フラッシュ カードを接続してイメージや設定を転送できます。他方のフラッシュ サブシステムは RP に固定され取り外し不可能で、設定やイメージ用の永続的ストレージ用です。図 6-3に、RP カードの前面パネルの外部アクセス可能な PCMCIA スロットの位置を示します。
(注) 最初のルート プロセッサ(RP)カードは PCMCIA カードを使用します。パフォーマンス ルート プロセッサ(PRP)カードにはフラッシュ ドライブを使用するための USB コネクタがあります。
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Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシ内の 2 つの RP はアクティブ スタンバイ関係で動作します。一度に 1 つの RP しかアクティブになりません。他方の RP はスタンバイ モードで動作し、アクティブな RP に障害が発生した場合に制御を開始します。
ルーティング システムはどちらの RP がアクティブでどちらがスタンバイかを判断するために、次の手順を実行します:
1. シャーシの電源投入時に、各 RP はボード コンポーネントを起動し、セルフ テストを実行します。
2. RP は相互に、そして他のすべてのボードのサービス プロセッサとメッセージを交換します。各 RP は送信中の「Reset」回線を検査し、それらが動作していないことを確認します。
3. これらのテストの結果に基づいて、各 RP はシェルフ(つまり、シャーシ)マスター、すなわちアクティブ RP になることができるかどうかを判断します。この場合、そのオンボード調停の単位に対する Ready 信号がアサートされます。調停装置は他方の RP へ Ready 信号を伝播します。
4. 調停のハードウェアはアサートされた Ready のある RP からアクティブ RP を選択します。このハードウェアは、割り込みを使って Active 信号を選択した RP にアサートすると共に、こちらも割り込み信号を受け取る他方の RP に Active 信号を伝播します。
5. 各 RP のソフトウェアは Active 信号を読み取り、プライマリまたはスタンバイ コードに適宜分岐します。
6. アクティブ RP が取り外されたり、電源が落ちたり、または自動的に Ready 信号が無効になった場合、スタンバイ RP は割り込みとともにアサートされた Active 信号を受信後にアクティブになります。
図 6-4に、RPCisco CRS ルーティング システム カードを示します。この RP カードは、ミッドプレーン前面の、下部の PLIM カード ケージの真ん中のシャーシにプラグ インします(図 1-9を参照)。
図 6-5に、RP カードの前面パネルを示します。
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• プライマリ LED:RP がプライマリ モードで動作していることを示すために点灯します。LED が消灯している場合は、RP がスタンバイ モードで動作しています。
• ステータス LED:緑色は RP が適切に設置され正しく動作していることを示します。黄色はカードに問題が発生していることを示します。LED が消灯している場合は、システムの電源が入っていることを確認してください。
分散型ルート プロセッサ(DRP)カードおよびそれに関連する物理層インターフェイス モジュール(PLIM)は、Cisco CRS ルーティング システムの追加ルーティング機能を提供します。DRP および DRP PLIM はシステムの追加ルート プロセッサ(RP)として機能します。
DRP では RP で実行されるすべてのルーティング プロセス(たとえば、BGP、OSPF、IS-IS、MPLS、LDP、IP マルチキャストなど)を実行します。どのプロセスを RP の代わりに DRP で実行するのかを指定するソフトウェア コマンドを発行できます。DRP にプロセスを割り当てるこのアクションは プロセス配置 と呼ばれます。RP から DRP へプロセッサに負荷のかかるルーティング タスク(BGP スピーカーと IS-IS など)の負荷を軽くすることによって、システムのパフォーマンスを向上できます。
(注) 分散型ルート プロセッサ(DRP)カードおよび DRP PLIM には専用スロットはありません。DRP カードは、MSC のスロットに設置し、DRP PLIM は対応する PLIM スロットに設置します。
DRP は RP によって実行されるすべての制御と管理機能を実行しません。したがって、これはマルチシェルフ システムの指定シェルフ コントローラ(DSC)になることはありません。ただし、DRP は論理ルータの指定論理ルータ シェルフ コントローラ(dLRSC)として設定できます。 論理ルータ は完全なルータとして機能するCisco CRS-1 シリーズルーティング システムの一部で、独自のルーティング プロトコルを実行し、そのインターフェイスの間で IP パケットを転送します。
(注) 現在、Cisco CRS ルーティング システムは単一の論理ルータとしてのみ機能します。
このリリースに適用される DRP の制限については、「制限事項」を参照してください。
次の項では、DRP カードおよび DRP PLIM について説明します。この項を通して、特に断りがない限り、DRP は DRP とその関連する PLIM の両方を指します。
DRP カード(CRS-DRP)は、システム内で追加ルート プロセッサとして使用されることでCisco CRS-1 シリーズルーティング機能を拡張するオプション コンポーネントです。DRP はラインカード シャーシの任意の MSC(ラインカード)のスロットに設置できます。対応する DRP PLIM は対応する PLIM スロットに取り付けます。カードは、シャーシのミッドプレーンを介して相互に接続されます。
• 2 つの対称型処理装置(SMP0 および SMP1):ルート処理タスクを実行します。SMP は相互に依存せず、同時に実行されます。DRP で代わりに実行するために、通常は RP で実行するルーティング プロセスを割り当てることができます。
• サービス プロセッサ モジュール:RP(システム コントローラ)と通信し、DRP プロセスを制御し、DRP および DRP PLIM の電圧および温度をモニタします。
• 2 つの CPUCTRL ASIC:SMP とスイッチ ファブリック ASIC 間のインターフェイスを提供します。各 ASIC にはデータをバッファするための 8 つの入力および出力キューのセットがあります。
• 複数スイッチ ファブリック ASIC:スイッチ ファブリックとの間のインターフェイスを提供します。
– 2 つの FabricQ ASIC:セルをスイッチ ファブリックから受信し、セルを並べ替えてパケットに再構成し、そして CPUCTRL ASIC への送信のためにパケットをキューイングします。FabricQ ASIC は、DRP の Rx パスの一部です。各 FabricQ ASIC は異なる CPUCTRL ASIC に接続されます。
– IngressQ ASIC:SMP からデータ パケットを受信し、パケットをセルにセグメント化し、スイッチ ファブリックにセルを分配します。この ASIC は、DRP の Tx パスの一部です。このモジュールには両方の SMP への接続がありますが、SMP が制御するのは常に 1 つの IngressQ ASIC だけです。デフォルトでは、SMP0 は起動時に ASIC を制御します。
IngressQ ASIC にはパケットを保存するためのメモリ バッファがあります。このバッファ ストレージはスイッチ宛のトラフィックのシェーピングのための入力レート シェーピング キューを提供します。入力レート シェーピングは帯域幅と QoS 保証を物理および論理ポートのトラフィックに提供し、トラフィック バーストがスイッチ ファブリックへ滞りなく入力されるために使用されます。
– 2 つの Qlink モジュール:スイッチ ファブリックへのインターフェイスを提供します。このモジュールは、FabricQ および IngressQ ASIC で使用される形式とスイッチ ファブリックで使用される形式間のデータ変換を行います。各 Qlink モジュールはスイッチ ファブリックの 4 つのプレーンにインターフェイスを提供します。
• 複数のインターフェイス:DRP 上のコンポーネント間の通信パスを提供します。
• 追加のコンポーネント:電源およびクロッキング コンポーネント、電圧および温度センサー、および初期設定とハードウェア情報を保存する ID EEPROM など。
図 6-6に、DRP カードの前面パネルを示します。
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• プライマリ LED:2 つの DRP カードが冗長ペアとして設定される場合、DRP が現在アクティブであることを示すためにこの LED が緑色になります。他方の DRP はスタンバイ モードで、アクティブ DRP カードに障害が発生した場合に DRP 処理を引き継ぎます。
• ステータス LED:緑色はカードが正しく動作していることを示します。黄色はカードに問題が発生していることを示します。
DRP カードのコンソール、AUX、およびイーサネット管理ポートは DRP PLIM 上に配置されます。(図 6-7 を参照してください)。
DRP PLIM、つまり DRP 前面アクセス パネル(CRS-DRP-ACC)は設定およびシステム管理のための DRP カードへのアクセスを提供します。DRP PLIM には DRP および動作ステータスを示す英数字 LED 用のコンソール、AUX、およびイーサネット管理ポート(MGMT ETH)があります。
DRP PLIM は関連する DRP カードが設置されている MSC スロットに対応する PLIM スロットに設置します。
図 6-7 に、DRP PLIM の前面パネルを示します。
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DRP PLIM の前面パネルには、次のコンポーネントがあります。
• 2 つのコンソール ポート(各 SMP に対して 1 セットのポート):ローカルおよびリモート(モデム)コンソール端末接続用の RJ-45 シリアル インターフェイスを提供します。
• 管理イーサネット ポート(各 SMP に対して 1 ポート):設定と管理のための 10/100/1000 イーサネット インターフェイス(RJ-45 コネクタ)を提供します。
• 2 台の 40 ギガバイトのリムーバブル ハード ディスク ドライブ(各 SMP に 1 台):トラブルシューティングおよびデバッグ情報を保存します。
• 2 つの PCMCIA フラッシュ ディスク スロット(各 SMP に 1 つ):ソフトウェア イメージを保存するための 1 ギガバイトの PCMCIA フラッシュ カードを受け入れます。
現在のCisco CRS-1 シリーズマルチシェルフ システムでは次の制限付きで DRP の機能をサポートします。
• それぞれのラインカード シャーシは複数の DRP と複数の DRP PLIM をサポートします。
• 冗長 DRP 動作(または DRP ペアリング )は現在サポートされていません。将来、DRP のペアをシャーシに設置し、ハイ アベイラビリティ用に設定できます。ペアを組んだ場合、DRP はアクティブおよびスタンバイ モードで動作します。1 度にアクティブになれるのは 1 つの DRP だけで、他方の DRP はスタンバイ モードで機能し、アクティブ DRP に障害が発生した場合に処理を引き継ぐために準備します。
• DRP で実行するプロセスに対して、デフォルト プロセス配置ポリシーをオーバーライドし、単一の(ペアでない)DRP で実行するプロセスを設定します。この再設定が必要なのはデフォルトの配置ポリシーではペアの DRP へだけプロセスを割り当てるためです。
パフォーマンス ルート プロセッサ(PRP)は、Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシでも使用できます。PRP はルート処理とシステム コントローラ機能の両方に高いパフォーマンスを提供します。
冗長システムにはシャーシごとに 2 つの PRP カードが必要です。PRP は Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシの 2 つの専用 RP スロットのいずれかに挿入できます。2 つの PRP が設置されている場合、1 つの PRP はアクティブ RP で、他方はスタンバイ RP となります。
図 6-8に、PRP カードを示します。
• 消費電力:275 W(2 つの SFP または SFP+ 光モジュール搭載)
• 1 GE または 10 GE アップリンクに対して 2 つの 1 GE(SFP)または 10G(SFP+)ポート
• カード ステータスおよび RP のアクティブまたはスタンバイ ステータス用の LED
図 6-9に、PRP カードの前面パネルを示します。
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Cisco CRS 16 スロット ラインカード シャーシの CRS PRP は次世代の Intel ベース RP で、CPU の処理能力、メモリ、およびストレージ容量を増大させることができます。PRP はルート処理とシステム コントローラ機能の両方に高いパフォーマンスを提供します。
CPU インターフェイスおよびシステム制御 ASIC は、ラインカード管理、設定、モニタ、プロトコル制御、および例外パケット処理を提供するために CPU とシステムのその他のリソース間の通信パスおよびリソースを提供します。この ASIC のファブリック キューイング部分はファブリック インターフェイスとしてファブリックへのトラフィックを扱うために動作します。ファブリックからのトラフィックは、FPGA をブリッジするインターフェイスの入力キューイング部分で処理されます。
(注) シャーシによっては、RP カードと PRP カードを混在できません。両方のルート プロセッサ カードは同じ種類である必要があります(RP または PRP)。
図 6-10に、PRP カードのブロック図を示します。
図 6-10 パフォーマンス ルート プロセッサのブロック図
次のメモリ構成が CPU メモリ コントローラによってサポートされます。
• 3 つの 4 GB DDR3、DIMM、合計 12 GB
(注) 6 GB PRP のメモリは 12GB にアップグレードできません。
PRP の前面パネルには OIR 押しボタンがあります(図 6-9の項目 1 を参照)。この OIR ボタンを押すと、OIR プロセスが起動し、無計画な突然の取り出しによるカード情報の損失を防ぎます。
カードが OIR プロセスを起動しないで取り出された場合(突然の取り出し)、ログまたはその他の重要な情報の保存ができません。突然の取り出しはサポートされていますが、OIR プロセスを使用すると重要なカード情報とログを保存することができます。
ボタンを押すと、OIR Ready LED(図 6-9の項目 2)が OIR プロセス中に点滅します。OIR プロセスが完了すると、OIR Ready LED が完全に点灯してボードの取り出し準備ができていることを示します。
何らかの理由で OIR プロセスを完了できない場合、OIR Ready LED は点滅し続けます。この場合、ログおよびコンソール メッセージで失敗の原因を調べる必要があります。
カードを 5 分以内に取り出さない場合、PRP はそれ自身をリセットし、OIR Ready LED の点灯が停止します。
OIR プロセスは、PRP が冗長構成でない場合、またはスタンバイ PRP の準備ができていない場でも前述したように動作します。
2 つのコントロール イーサネット光ポート(CNTL ETH 0、CNTL ETH 1)は、ネットワーク制御システムへの接続を提供します。これらのポートは、外部ギガビット イーサネット(GE)または 10 ギガビット イーサネット(10-GE)接続に Small Form-Factor Pluggable(SFP または SFP+)モジュールを使用します。
表 6-1 に、PRP のコンソール(CON)および補助(AUX)の RJ45 ポート(図 6-9の項目 4 および 5)のピン割り当てをリストします。
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PRP 機能には、システムの保守とトラブルシューティング機能を向するサービス イーサネット機能があります。サービス イーサネット RJ45 ポートは、メイン CPU サブシステムが動作しなくなって回復できない場合に、PRP にバック ドア機能を提供します。
• ローカル PRP など、シャーシのどのカードでもリセットします。
PRP には 2.0 USB サム フラッシュ ドライブを接続するために前面プレートに外部 USB ポートがあります。このポートに接続された外部デバイスはログ収集、外部ファイル転送、およびソフトウェア パッケージのインストールに使用できます。