このマニュアルでは、Cisco 1800シリーズCisco Integrated Service Router(ISR)(モジュール型)の内蔵モジュールを取り付ける方法およびアップグレード方法について説明します。メモリ モジュールとAdvanced Integration Module(AIM)が内蔵モジュールに該当します。これらのモジュールの着脱を行うには、ルータのカバーを取り外す必要があります。このマニュアルの構成は、次のとおりです。
• 「安全上の警告」
警告 オン/オフ スイッチのあるシステムを扱う場合は、事前に電源をオフにして、電源コードを外してください。
警告 電源に接続されている装置を扱う場合は、事前に指輪、ネックレス、腕時計などの装身具を外しておいてください。これらの金属が電源やアースに接触すると、金属が過熱して大やけどをしたり、金属類が端子に焼き付くことがあります。
警告 作業中は、カードのESD破壊を防ぐため、必ず静電気防止用リスト ストラップを着用してください。感電する危険性があるので、手や金属工具がバックプレーンに直接触れないようにしてください。
警告 雷が発生しているときには、システムに手を加えたり、ケーブルの接続や取り外しを行わないでください。
警告 インストレーション手順を読んでから、システムを電源に接続してください。
警告 ルータの電源がオフであるかオンであるかにかかわらず、WANポートには危険なネットワーク電圧がかかっています。WANポート付近で作業するときには、感電しないように十分に注意してください。ケーブルを取り外す場合は、ルータ側から先にケーブルを外してください。
ここでは、Cisco 1841ルータにSmall Outline Dual In-line Memory Module(SODIMM)およびAIMを取り付ける方法について説明します。具体的な内容は、次のとおりです。
ここで説明するモジュール交換手順では、いずれの場合もシャーシ カバーを取り外す必要があります。モジュール交換作業を行う前に、電源を切断し、「シャーシの開け方」の説明に従ってカバーを取り外してください。モジュール交換作業の完了後は、「シャーシの閉め方」の説明に従って、シャーシ カバーを取り付けます。
シャーシを開ける手順は、次のとおりです。No. 1のプラス ドライバが必要です。
ステップ 1 ルータの電源がオフになっていて、AC電源とつながっていないことを確認します。
ステップ 2 ルータをひっくり返して、ルータの天井を平らな面に寝かせます。
ステップ 3 プラス ドライバを使用して、シャーシの上下を結合しているネジを取り外します。を参照してください。
ステップ 4 マイナス ドライバを切り欠き位置でスロットに差し込んで、90°回転させてシャーシから上部カバーを外します。図2を参照してください。
ステップ 6 ルータの天井を手前に静かに引き、平らな面に置いたルータの底面から持ち上げるようにして外します。図3を参照してください。
図4に、Cisco 1841のマザーボードにおけるSODIMMまたはAIM用コネクタの位置を示します。
SODIMMを取り付けると、ルータのDRAM容量を拡張できます。
ルータのマザーボードにSODIMMを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 マザーボードでSODIMMソケットの位置を確認します。
ステップ 2 既存のSODIMMがある場合は、ソケットの端にあるバネ仕掛けのクリップをSODIMMが外れるまで静かに引き、SODIMUUを静かに引き上げてソケットから取り外します。図5を参照してください。
ステップ 3 図6を参照し、SODIMMソケットにSODIMMを差し込みます。
AIMによっては複数のアクセサリ キットが付属しており、それぞれ異なる構成の取り付け金具が収められています。Cisco 1841ルータ用の取り付け金具は、ネジを切った金属製の支柱×2、金属製の小ネジ×2、およびプラスチック製の支柱×1です。
Cisco 1841ルータにAIMモジュールを取り付けるには、マウント キット69-1316-01に含まれている金具を使用します。
AIMを取り付ける手順は、次のとおりです。この作業には、No. 2プラス ドライバまたはマイナス ドライバが必要です。
ステップ 1 システム ボード上のAIMコネクタの近くにある、星形をした金属製支柱の取り付け位置を確認します。図7を参照してください。
ステップ 2 アクセサリ キットから金属製の支柱を2つ取り出して、システム ボードの金属製支柱取り付け位置に取り付けます。図9を参照してください。1/4インチのナット ドライバを使用して支柱を締めます。AIM支柱の位置は、支柱取り付け穴を囲む星形によって示されています。
ステップ 3 アクセサリ キットからプラスチック製の支柱(図8)を取り出し、システム ボードの穴に差し込みます。図9を参照してください。支柱がボードに固定されるように、システム ボードにしっかり押し込みます。
(注) プラスチック製の支柱はシステム ボードにカチリとはまります。必ず、支柱のロック側をシステム ボードに差し込んでください。支柱の短い方がロック側です。図8に、AIMに使用するプラスチック製支柱のロック側を示します。
ステップ 4 AIMのコネクタをシステム ボードのAIMコネクタに差し込みます。図9を参照してください。
(注) ボードがコネクタに固定されるまで、AIMをしっかり押しつけます。プラスチック製の支柱とAIMボードの穴をしっかりかみ合わせます。図9を参照してください。
ステップ 5 アクセサリ キットからネジを取り出してAIMに通し、さらに金属製の支柱に差し込みます。図9を参照してください。プラス ドライバでネジを注意深く締めます。
ステップ 6 システム ボードにAIMが正しく取り付けられていることを確認します。図10を参照してください。
シャーシ用のAIMラベルがAIMマウント キットに含まれている場合があります。またはAIMカードのラベルに貼り付けられていることもあります。次の手順で、シャーシ ラベルを貼り付けてください。
ステップ 1 シャーシ ラベルがAIMカードのラベルに貼り付けられている場合は、ミシン目に沿ってシャーシ ラベルを丁寧にはがします。シャーシ ラベルがAIMマウント キットに含まれている場合は、キットの袋からラベルを取り出します。
ステップ 3 シャーシ背面に適切なスペースがある場合は、そこにシャーシ ラベルを貼り付けます。シャーシ背面に手頃なスペースがない場合は、上部カバーの背面の端にラベルを貼ります。シャーシを設置したときにラベルが見えるようにしてください。
(注) ブランク カバー プレート、着脱式のネットワーク モジュールまたはインターフェイス カードにはシャーシ用AIMラベルを貼らないでください。また、穴、ネジ、シャーシの排気口、既存ラベルの上に貼り付けないでください。