安全上の注意
安全を確保するために、次の注意事項に従ってください。
• インストレーションの作業中および作業後は、シャーシ周辺を常に清潔にしておいてください。
• シャーシ カバーを取り外す場合は、安全な場所に保管してください。
• 工具およびシャーシ コンポーネントが通行の妨げにならないようにしてください。
• シャーシに引っ掛かるような衣服は着用しないでください。ネクタイやスカーフは固定し、袖はまくり上げてください。
• 眼を傷つける可能性がある場合は、作業時に保護眼鏡を着用してください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
警告 インストレーション手順を読んでから、システムを電源に接続してください。ステートメント 1004
警告 ブランクの前面プレート(フィラー パネル)には、3 つの重要な役割があります。シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への EMI の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の空気の流れを適切な状態に保つことです。必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーをスロットに正しく取り付けた状態で、システムを運用してください。ステートメント 1029
警告 けがやシャーシの破損を防ぐため、モジュール(電源、ファン、カードなど)のハンドルを持ってシャーシを持ち上げたり、傾けたりしないでください。これらのハンドルは、装置の重さを支えるようには設計されていません。ステートメント 1032
警告 この製品を廃棄処分する際には、各国の法律または規制に従って取り扱ってください。ステートメント 1040
警告 装置を設置または交換するときには、必ずアースを最初に接続し、最後に取り外します。ステートメント 1046
電気機器の安全な取り扱い
電気機器を取り扱う際には、次の注意事項に従ってください。
警告 雷が発生しているときには、システムに手を加えたり、ケーブルの接続や取り外しを行わないでください。ステートメント 1001
警告 インストレーション手順を読んでから、システムを電源に接続してください。ステートメント 1004
警告 装置を設置または交換するときには、必ずアースを最初に接続し、最後に取り外します。ステートメント 1046
• 作業を行う室内の緊急電源遮断スイッチの場所を確認しておいてください。電気事故が発生した場合、ただちに電源を切ることができます。
• 次の作業を行う場合は、事前にすべての電源を切断してください。
– シャーシの取り付けまたは取り外し
– 電源装置付近での作業
– シャーシの上部カバーの取り外し
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや擦り切れた電源コードがないか、保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
• 危険を伴う作業は、一人では行わないでください。
• 回路の電源が切断されているとは思い込まないでください。必ず確認してください。
• ルータの内部電源装置の格納ラックは決して開かないでください。
• 電気事故が発生した場合は、次の手順に従ってください。
– 負傷しないように注意してください。
– 装置につながる電源をオフにしてください。
– 可能であれば、医療援助を求めるために誰か別の人を呼んでもらうようにしてください。それができない場合は、負傷者の状況を見極めてから救援を要請してください。
– 負傷者に人工呼吸または心臓マッサージが必要かどうかを判断し、適切な処置を施してください。
さらに、電源から切断されていても、電話回線またはネットワーク配線に接続されている装置を扱う場合には、次の注意事項に従ってください。
• 雷が発生しているときには、電話線の接続を行わないでください。
• 防水設計されていない電話ジャックは、湿気の多い場所に取り付けないでください。
• 電話回線がネットワーク インターフェイスから切り離されている場合以外、絶縁されていない電話ケーブルや端子には、触れないでください。
• 電話回線の設置または変更は、十分注意して行ってください。
静電破壊の防止
Electrostatic Discharge(ESD; 静電気放電)により、装置や電子回路が損傷を受けることがあります(静電破壊)。静電破壊は電子プリント回路カードの取り扱いが不適切な場合に発生し、故障または間欠的な障害をもたらします。モジュールの取り付けおよび取り外しを行うときは、静電破壊を防止するため、次の指示に従ってください。
• ルータのシャーシがアースに接続されていることを確認してください。
• 静電気防止用リスト ストラップは、必ず肌に密着させて着用してください。シャーシ フレームの塗装されていない面にクリップを取り付けて、不要な静電気を安全にアースしてください。静電破壊や感電を防止するには、リスト ストラップとコードを正しく取り付ける必要があります。
• リスト ストラップがない場合は、シャーシの金属部分に触れることによって、自分の静電気を逃がしてください。
注意 装置の安全のために、静電気防止用ストラップの抵抗値を定期的にチェックしてください。抵抗値は 1 ~ 10 Mohm でなければなりません。
一般的な設置環境の条件
ここでは、ルータの安全な設置と稼動に必要な設置環境の条件について説明します。設置場所での準備が適切に行われていることを確認してから、設置を始めてください。既存の装置がシャットダウンしたり、エラーの発生が極端に高い場合には、ここで説明する情報も、障害の原因の特定や今後発生する可能性のある問題の防止に役立ちます。
電源装置に関する考慮事項
設置場所の電源を調べ、クリーンな電力(スパイクやノイズのない電力)が供給されていることを確認してください。必要に応じて、電力調整器を取り付けてください。
警告 この装置は、TN および IT 電源システムに接続するように設計されています。ステートメント 1007
AC 電源には次の機能があります。
• 110V または 220V の動作電圧を自動選択する。
• すべての装置に 1.8 m(6 フィート)の電源コードがある(電源コード付近のラベルに装置の正しい電圧、周波数、電流引き込み、および消費電力が記載されています)。
設置場所の環境
Cisco 1805 DOCSIS ケーブル ルータは卓上での設置を前提として設計されています。
ルータの設置場所は、正常な動作を実現するうえで非常に重要な考慮事項です。複数の装置を近づけて設置したり、換気が不十分であったり、手の届かないパネルがあったりすると、誤操作やシャットダウンの原因となり、メンテナンスが困難になります。ルータの前面パネルおよび背面パネルに手が届くようにしてください。
設置場所のレイアウトや装置の配置を決めるときは、装置の故障が発生したり、周囲の環境によってシャットダウンが起こらないように、「設置場所の構成」に記載されている注意事項に従ってください。現時点で既存の装置がシャットダウンしたり、エラーの発生頻度が極端に多い場合には、この注意事項が、障害の原因の特定や今後発生する可能性のある問題の防止に役立ちます。
設置場所の構成
次の注意事項は、ルータの動作環境を適切にし、環境条件による装置の障害を防止するのに役立ちます。
• ルータを設置する部屋の空気循環が十分であることを確認してください。電気機器は放熱します。十分に空気循環されていないと、室内の温度が高くなり、機器を許容動作温度まで冷却できなくなる場合があります。
• 装置への損傷を防ぐため、必ず「静電破壊の防止」に記載されている静電破壊防止手順に従ってください。静電破壊は、装置の故障または間欠的な障害の原因になります。
• シャーシ カバーおよびモジュール背面パネルが固定されていることを確認してください。未使用のインターフェイス カード スロットにはフィラー パネルを取り付ける必要があります。シャーシは、特殊設計の冷却スロットを通して、内部に冷気が送り込まれるように設計されています。シャーシが開いていると、空気が漏れるため、内部コンポーネントの空気の流れが妨げられ、滞ります。
インストレーション チェックリスト
このインストレーション チェックリストのサンプルは、新しいルータを取り付ける際の項目と手順を示したものです。このチェックリストをコピーして、各項目が完了したらマークを付けてください。各ルータのチェックリストのコピーは、サイト ログに添付してください(「サイト ログ」を参照)。
インストレーション チェックリスト:設置場所 ___________________________________________ ルータ名 _______________________________________________________ |
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インストレーション チェックリストのコピー |
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サイト ログに記録された背景情報 |
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設置場所の電圧確認 |
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設置場所の電力チェック完了 |
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必要な工具の確認 |
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追加機器の確認 |
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ルータの受領 |
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製品登録カードの受領 |
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Cisco.com 連絡先情報が記載されたラベルの受領 |
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シャーシ コンポーネントの確認 |
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最初の電源投入の完了 |
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ASCII 端末(ローカル コンフィギュレーションの場合)またはモデム(リモート コンフィギュレーションの場合)の確認 |
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信号距離制限の確認 |
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起動シーケンスの完了 |
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初期動作の確認 |
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ソフトウェア イメージの確認 |
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サイト ログ
サイト ログには、ルータに関するすべての作業を記録します。ルータの作業者全員がすぐに参照できるように、サイト ログはシャーシのそばに保管してください。ルータのインストレーションおよびメンテナンス作業の確認には、インストレーション チェックリストを使用してください。サイト ログには、次のような内容を記録します。
• インストレーションの進行状況:インストレーション チェックリストのコピーをサイト ログに添付します。各作業の完了時に関連情報を記録します。
• アップグレードおよびメンテナンス作業:サイト ログを、ルータのメンテナンスおよび拡張履歴として使用します。サイト ログには、次のようなイベントを記録します。
– ネットワーク モジュールの設置
– ネットワーク モジュールの取り外し、交換、およびアップグレード
– コンフィギュレーションの変更
– メンテナンスのスケジュールおよび要件
– 行ったメンテナンス作業の内容
– 間欠的に発生する問題
– コメントおよび付記
ルータの梱包内容の確認
設置準備が完了するまでは、ルータを開梱しないでください。最終的な設置場所の準備ができるまで時間がかかるときは、損傷を防止するために、シャーシを梱包した状態で保管しておいてください。
ルータ、ケーブル、マニュアル類、およびオプションで発注した機器は、複数の梱包パッケージで出荷されることがあります。
インストレーションおよびメンテナンス作業に必要な工具および機器
ルータおよびコンポーネントの取り付けやアップグレードには、次の工具および機器が必要です。
• 静電気防止用コードおよびリスト ストラップ
• 2 番のプラス ドライバー
• マイナス ドライバー:小型 0.48 cm(3/16 インチ)、中型 0.63 cm(1/4 インチ)
– モジュールの取り付けと取り外し
– カバーの取り外し(メモリまたは他のコンポーネントをアップグレードする場合)
• ワイヤ圧着工具
• ルータのシャーシをアース接続するための AWG 14 ワイヤ
また、使用を計画しているモジュールの種類によっては、ポートを外部ネットワークに接続するために次の機器が必要になる場合があります。
• WAN および LAN ポート接続用ケーブル(設定による)
(注) ケーブル仕様の詳細については、『Cisco Modular Access Router Cable Specifications』を参照してください。
• イーサネット(LAN)ポート接続用ネットワーク インターフェイス カード付きイーサネット ハブまたは PC
• 9600 ボー、8 データ ビット、パリティなし、1 ストップ ビットに設定されているコンソール ターミナル(ASCII 端末、またはターミナル エミュレーション ソフトウェアを実行している PC)
• リモート管理アクセス用の AUX ポートへ接続するためのモデム
• シリアル インターフェイスに応じた Data Service Unit(DSU; データ サービス ユニット)または Channel Service Unit/Data Service Unit(CSU/DSU; チャネル サービス ユニット/データ サービス ユニット)
• 組み込み CSU のない CT1/PRI モジュールに対する外部 CSU
• ISDN BRI S/T インターフェイス対応の NT1 装置(サービス プロバイダーから提供されていない場合)