システム イメージのアップグレード方法
ここでは次の作業について説明します。
•
「旧システム イメージおよびコンフィギュレーションのバックアップ コピーの保存」
•
「新しいシステム イメージをまかなえる DRAM かどうかの確認」
•
「新しいシステム イメージをまかなえるフラッシュ メモリかどうかの確認」
•
「フラッシュ メモリへのシステム イメージのコピー」
•
「新しいシステム イメージのロード」
•
「新しいシステム イメージおよびコンフィギュレーションのバックアップ コピーの保存」
旧システム イメージおよびコンフィギュレーションのバックアップ コピーの保存
新しいシステム イメージまたはスタートアップ コンフィギュレーションの使用中に重大な問題が発生した場合でも、予想外のダウンタイムを避けられるように、現在のスタートアップ コンフィギュレーション ファイルおよび Cisco IOS ソフトウェア システム イメージ ファイルのバックアップ コピーをサーバに保存しておくことを推奨します。
詳細については、『 Cisco IOS Configuration Fundamentals and Network Management Configuration Guide 』の「Managing Configuration Files」および「Loading and Maintaining System Images」の章を参照してください。
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルおよびシステム イメージ ファイルのバックアップ コピーを保存する手順は、次のとおりです。
手順の概要
1.
enable
2.
copy nvram:startup-config { ftp: | rcp: | tftp: }
3.
dir flash:
4.
copy flash: { ftp: | rcp: | tftp: }
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • パスワードを入力します(要求された場合)。 |
ステップ 2 |
copy nvram:startup-config { ftp: | rcp: | tftp: }
Router# copy nvram:startup-config ftp: |
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルをサーバにコピーします。 • コンフィギュレーション ファイルのコピーはバックアップ コピーとして使用できます。 • プロンプトが表示されたら、コピー先の URL を入力します。 |
ステップ 3 |
dir flash:
Router# dir flash: |
フラッシュ メモリ ファイル システムのレイアウトとコンテンツを表示します。 • システム イメージ ファイルの名前を確認します。 |
ステップ 4 |
copy flash: { ftp: | rcp: | tftp: }
Router# copy flash: ftp: |
フラッシュ メモリのファイルをサーバにコピーします。 • サーバにシステム イメージ ファイルをコピーします。このファイルをバックアップ コピーとして使用できます。 • プロンプトにフラッシュ メモリのパーティション番号を入力します。 • プロンプトが表示されたら、ファイル名とコピー先の URL を入力します。 |
例
次の例では、TFTP サーバにスタートアップ コンフィギュレーションをコピーします。また、フラッシュ メモリから FTP サーバにコピーします。
スタートアップ コンフィギュレーションの TFTP サーバへのコピー:例
次に、スタートアップ コンフィギュレーションを TFTP サーバにコピーする例を示します。
Router# copy nvram:startup-config tftp:
Name of configuration file to write [rtr2-confg]? rtr2-config-b4upgrade
Write file rtr2-confg-b4upgrade on host 192.0.0.1?[confirm] <cr>
フラッシュ メモリから TFTP サーバへのコピー:例
次の例では、特権 EXEC モードで dir flash: コマンドを使用してシステム イメージ ファイルの名前を調べ、 copy flash: tftp: コマンドを使用して TFTP サーバにシステム イメージ(c2800-image-mz)をコピーします。このルータはデフォルトのユーザ名とパスワードを使用しています。
[4137952 bytes used, 12639264 available, 16777216 total]
16384K bytes of processor board System flash (Read/Write)\
Router# copy flash: tftp:
IP address of remote host [255.255.255.255]? 192.0.0.1
filename to write on tftp host? c2800-image-mz
writing c2800-image-mz !!!!...
新しいシステム イメージをまかなえる DRAM かどうかの確認
ここでは、ルータの DRAM が新しいシステム イメージにアップグレードできるだけの容量を備えているかどうかを調べる方法について説明します。
手順の概要
1.
次の URL から Download Software Area にアクセスして、システム イメージを選択します。
http://www.cisco.com/kobayashi/sw-center/index.shtml
2.
File Download Information という表に示されている、イメージの最小メモリ要件を書き留めます。
3.
show version
4.
show version コマンドの出力に示されたメモリ容量を加算して、ルータの DRAM 容量を計算します。
5.
計算した DRAM 容量とステップ 2 で調べた最小メモリ要件を比較します。
a.
DRAM が新しいシステム イメージの最小メモリ要件以上であれば、「新しいシステム イメージをまかなえるフラッシュ メモリかどうかの確認」に進みます。
b.
DRAM が新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件に満たない場合は、DRAM のアップグレードが必要です。ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
手順の詳細
ステップ 1
次の URL から Download Software Area にアクセスして、システム イメージを選択します。
http://www.cisco.com/kobayashi/sw-center/index.shtml
アクセスするには、Cisco.com のアカウントが必要です。アカウントをお持ちでない場合や、ユーザ名やパスワードを忘れた場合は、ログイン ダイアログボックスで [Cancel] をクリックし、表示される説明に従ってください。
ステップ 2
File Download Information という表に示されている、イメージの最小メモリ要件を書き留めます。
ステップ 3
show version
ルータ プロセッサおよびメモリ(出力例の太字部分)を表示します。
Cisco IOS Software, 2800 Software (C2800-IPBASE-M), Version 12.3(2), [fc3]
Copyright (c) 2004 by Cisco Systems, Inc.
Compiled Thu 11-Aug-04 18:15
ROM: System Bootstrap, Version 12.3(2)
Router1 uptime is 1 day, 23 hours, 15 minutes
System returned to ROM by reload at 13:11:44 UTC Fri Mar 12 2004
Cisco 2800(revision 2.0) with 231424K/30720K bytes of memory.
Processor board ID FHH0746C042
2 Gigabit Ethernet interfaces
2 Channelized E1/PRI ports
2 Channelized T1/PRI ports
DRAM configuration is 64 bits wide with parity enabled.
125440K bytes of ATA System CompactFlash (Read/Write)
Configuration register is 0x820
ステップ 4
show version コマンドの出力に示されたメモリ容量を加算して、ルータの DRAM 容量を計算します。
ステップ 3 で示した show version コマンドの出力例では、231424 KB と 30720 KB を加算することにより、DRAM の総容量は 262144 KB つまり 256 MB になります。
ヒント KB(キロバイト)から MB(メガバイト)に変換するには、キロバイト数を 1024 で割ります。
ステップ 5
ルータの DRAM 容量とステップ 2 で調べた最小メモリ要件を比較します。
a.
DRAM が新しいシステム イメージの最小メモリ要件以上であれば、「新しいシステム イメージをまかなえるフラッシュ メモリかどうかの確認」に進みます。
b.
DRAM が新しいシステム イメージの最小メモリ要件に満たない場合は、DRAM のアップグレードが必要です。ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
新しいシステム イメージをまかなえるフラッシュ メモリかどうかの確認
ここでは、ルータのフラッシュ メモリに新しいシステム イメージにアップグレードできるだけの容量があるかどうかを調べ、必要に応じて、フラッシュ メモリのファイルを適切に削除して、新しいシステム イメージのためのスペースを確保する方法について説明します。詳細については、『 Using Compact FlashMemory Cards 』を参照してください。
手順の概要
1.
enable
2.
(クラス B のファイル システム限定) squeeze flash:
3.
dir flash :
4.
表示された dir flash : コマンドの出力で使用可能な( available )バイト数を調べ、新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件と比較します。
a.
使用可能メモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件以上であれば、「フラッシュ メモリへのシステム イメージのコピー」に進みます。
b.
使用可能メモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件に満たない場合は、ステップ 5 に進みます。
5.
表示された dir flash: コマンドの出力で調べた総( total )バイト数とアップグレード対象システム イメージの容量を比較します。
a.
総メモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件に満たない場合は、CompactFlash メモリ カードのアップグレードが必要です。ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
b.
総メモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件以上であれば、ステップ 6 に進みます。
6.
dir /all flash:
7.
表示された dir /all flash: コマンドの出力から、削除できるファイルの名前とディレクトリを書き留めます。
8.
(任意)copy flash: { tftp | rcp }
9.
(任意)ステップ 7 で特定したファイルごとに、ステップ 8 を繰り返します。
10.
delete flash: directory-path / filename
11.
ステップ 7 で特定したファイルごとに、ステップ 10 を繰り返します。
12.
(クラス B のファイル システム限定) squeeze flash:
13.
dir flash : [ partition-number : ]
14.
表示された dir flash: コマンドの出力で調べた総( available )バイト数とアップグレード対象システム イメージの容量を比較します。
a.
使用可能なメモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件に満たない場合は、既存のファイルと新しいシステム イメージの両方が収まる容量の CompactFlash メモリ カードにアップグレードする必要があります。ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
b.
使用可能メモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件以上であれば、「フラッシュ メモリへのシステム イメージのコピー」に進みます。
手順の詳細
ステップ 1
enable
このコマンドを使用して特権 EXEC モードを開始します。パスワードを入力します(要求された場合)。次に例を示します。
ステップ 2
(クラス B のファイル システム限定) squeeze flash:
(注) squeeze コマンドが該当するのは、クラス B のフラッシュ ファイル システムに限られます。クラス C のフラッシュ ファイル システムには不要です。サポートするフラッシュ ファイル システムの詳細については、「CompactFlash メモリ カードの使用方法」を参照してください。
このコマンドは、削除したファイルのメモリ スペースを再利用するために使用します。
Squeeze operation may take a while. Continue? [confirm]
sssssssssssssssssssssssseeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee
Rebuild file system directory...
ステップ 3
dir flash :
フラッシュ メモリのレイアウトと内容を表示します。
Flash CompactFlash directory:
1 6458208 c38xx-i-mz.tmp [deleted]
[12916544 bytes used, 3139776 available, 16056320 total]
15680K bytes of ATA CompactFlash (Read/Write)
ステップ 4
表示された dir flash : コマンドの出力で使用可能な( available )バイト数を調べ、新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件と比較します。
•
使用可能メモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件以上であれば、「フラッシュ メモリへのシステム イメージのコピー」に進みます。
•
使用可能メモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件に満たない場合は、ステップ 5 に進みます。
ステップ 5
表示された dir flash: コマンドの出力で調べた総( total )バイト数とアップグレード対象システム イメージの容量を比較します。
•
総メモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件に満たない場合は、CompactFlash メモリ カードのアップグレードが必要です。ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
•
総メモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件以上であれば、ステップ 6 に進みます。
ステップ 6
dir /all flash:
フラッシュ メモリ内のすべてのファイルおよびディレクトリを表示します。
3 -rw- 6458388 Mar 01 1993 00:00:58 c38xx-i-mz.tmp
1580 -rw- 6462268 Mar 06 1993 06:14:02 c38xx-i-mz.2800ata
63930368 bytes total (51007488 bytes free)
ステップ 7
表示された dir /all flash: コマンドの出力から、削除できるファイルの名前とディレクトリを書き留めます。ファイルをまったく削除できない場合は、CompactFlash メモリ カードをアップグレードする必要があります。ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
(注) ルータがすでに使用しているシステム イメージは削除しないでください。削除しても問題ないファイルかどうか不明な場合は、ネットワーク管理者に問い合わせるか、または既存ファイルと新しいシステム イメージの両方が収まる容量の CompactFlash メモリ カードにアップグレードしてください。ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
ステップ 8
copy flash: { tftp | rcp }
(任意)フラッシュ メモリからファイルを削除する前に、サーバにファイルをコピーしておきます。プロンプトにファイル名およびサーバのホスト名または IP アドレスを入力します。
ステップ 9
(任意)ステップ 7 で特定したファイルごとに、ステップ 8 を繰り返します。
ステップ 10
delete flash: directory-path / filename
フラッシュ メモリ内のファイルを削除します。
Router# delete flash:c38xx-i-mz.tmp
Delete filename [c38xx-i-mz.tmp]? <cr>
Delete flash:c38xx-i-mz.tmp? [confirm] <cr>
ステップ 11
ステップ 7 で特定したファイルごとに、ステップ 10 を繰り返します。
ステップ 12
(クラス B のファイル システム限定) squeeze flash:
このコマンドは、削除したファイルのメモリ スペースを再利用するために使用します。
Squeeze operation may take a while. Continue? [confirm]
sssssssssssssssssssssssseeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee
Rebuild file system directory...
ステップ 13
dir flash :
フラッシュ メモリのレイアウトと内容を表示します。
Flash CompactFlash directory:
1 6458208 c38xx-i-mz.tmp [deleted]
[12916544 bytes used, 3139776 available, 16056320 total]
15680K bytes of ATA CompactFlash (Read/Write)
ステップ 14
表示された dir flash: コマンドの出力で調べた総( available )バイト数とアップグレード対象システム イメージの容量を比較します。
•
使用可能なメモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件に満たない場合は、既存のファイルと新しいシステム イメージの両方が収まる容量の CompactFlash メモリ カードにアップグレードする必要があります。ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
•
使用可能メモリが新しいシステム イメージの最小フラッシュ要件以上であれば、「フラッシュ メモリへのシステム イメージのコピー」に進みます。
TFTP または RCP を使用してフラッシュ メモリにシステム イメージをコピーする方法
ここでは、TFTP または Remote Copy Protocol(RCP)を使用してシステム イメージをアップグレードする方法について説明します。システム イメージをアップグレードする場合は、この方法を推奨します。また、この方法が最も一般的です。
前提条件
•
TCP/IP 対応のワークステーションまたは PC に、TFTP サーバまたは RCP サーバ アプリケーションをインストールします。さまざまなベンダーが無料の TFTP サーバ ソフトウェアを提供しています。Web の検索エンジンで「TFTP サーバ」を検索すると見つかります。
TFTP を使用する場合
–
TFTP クライアント としてではなく、TFTP サーバ として動作するように、TFTP アプリケーションを設定します。
–
システム イメージをダウンロードして保管する、アウトバウンド ファイルのディレクトリを指定します。
•
ワークステーションまたは PC に新しい Cisco IOS ソフトウェア イメージをダウンロードします。「システム イメージのダウンロード元」を参照してください。
•
ルータとのコンソール セッションを確立します。ルータのコンソール ポートに PC を直接接続することを推奨します。ルータに付属しているクイック スタート ガイドを参照してください。
•
TFTP サーバまたは RCP サーバとルータ間の IP 接続を確認します。TFTP サーバまたは RCP サーバとルータ間で ping が失敗する場合は、次のいずれか 1 つを行います。
–
ルータ上でデフォルト ゲートウェイを設定します。
–
サーバとルータのそれぞれに、同じネットワークまたは同じサブネット内の IP アドレスを与えます。テクニカル ノート『 Determining IP Addresses: Frequently Asked Questions 』を参照してください。
ヒント 前提となる作業手順の詳細については、テクニカル ノート『Software Installation and Upgrade Procedure』を参照してください。
手順の概要
1.
enable
2.
copy tftp flash
または
copy rcp flash
3.
プロンプトに、TFTP サーバまたは RCP サーバの IP アドレスを入力します。
4.
プロンプトに、インストールする Cisco IOS ソフトウェア イメージのファイル名を入力します。
5.
プロンプトに、ルータ上で使用する予定のファイル名を入力します。
6.
「Not enough space on device」(デバイスの容量不足)を伝えるエラー メッセージが表示された場合は、状況に応じて次の作業のいずれか 1 つを行います。
•
フラッシュ メモリ内のすべてのファイルを削除しても確実に問題がない場合は、プロンプトに y を 2 回入力し、コピーする前にフラッシュを消去します。
•
フラッシュ メモリ内のすべてのファイルを削除してもよいかどうか不明な場合は、Ctrl+Z を入力し、「新しいシステム イメージをまかなえるフラッシュ メモリかどうかの確認」の手順に従います。
(注) Cisco 1841 および Cisco 2801 ルータがサポートするのは、DOSFS(クラスC)のフラッシュ メモリ ファイル システムだけです。容量不足でも、フラッシュ メモリの消去を要求されることはありません。その代わり、処理が中止されるので、一部のファイルを手動で消去して、イメージのためのスペースを確保する必要があります。
7.
エラー メッセージが表示されなかった場合は、プロンプトに no を入力し、コピーする前にフラッシュ メモリを消去します。
手順の詳細
ステップ 1
enable
このコマンドを使用して特権 EXEC モードを開始します。プロンプトにパスワードを入力します。
ステップ 2
copy tftp flash
または
copy rcp flash
上記コマンドのいずれか 1 つを使用して、サーバからフラッシュ メモリにファイルをコピーします。
ステップ 3
プロンプトに、TFTP サーバまたは RCP サーバの IP アドレスを入力します。
Address or name of remote host []? 10.10.10.2
ステップ 4
プロンプトに、インストールする Cisco IOS ソフトウェア イメージのファイル名を入力します。
Source filename []? c2600-i-mz.121-14.bin
(注) ファイル名では、大文字と小文字が区別されます。
ステップ 5
プロンプトに、ルータ上で使用する予定のファイル名を入力します。通常は、ステップ 4 で使用したのと同じファイル名を入力します。
Destination filename []? c2600-i-mz.121-14.bin
ステップ 6
「Not enough space on device」(デバイスの容量不足)を伝えるエラー メッセージが表示された場合は、状況に応じて次の作業のいずれか 1 つを行います。
•
フラッシュ メモリ内のすべてのファイルを削除しても確実に問題がない場合は、プロンプトに y を 2 回入力し、コピーする前にフラッシュを消去することを確認します。
Accessing tftp://10.10.10.2/c2600-i-mz.121-14.bin...
Erase flash: before copying? [confirm] y
Erasing the flash filesystem will remove all files! Continue? [confirm] y
Erasing device... eeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee
•
フラッシュ メモリ内のすべてのファイルを削除してもよいかどうか不明な場合は、Ctrl+Z を入力し、「新しいシステム イメージをまかなえるフラッシュ メモリかどうかの確認」の手順に従います。
ステップ 7
エラー メッセージが表示されなかった場合は、プロンプトに no を入力し、コピーする前にフラッシュ メモリを消去します。
Accessing tftp://10.10.10.2/c2600-i-mz.121-14.bin...
Erase flash: before copying? [confirm] no
トラブルシューティングのヒント
テクニカル ノート『 Common Problems in Installing Images Using TFTP or an RCP Server 』を参照してください。
ROM モニタを使用してネットワーク経由でシステム イメージをコピーする方法
ここでは、tftpdnld ROM モニタ コマンドを使用して、リモート TFTP サーバからルータのフラッシュ メモリに、Cisco IOS ソフトウェア イメージをダウンロードする方法について説明します。
tftpdnld ROM モニタ コマンドを入力するには、先に ROM モニタ環境変数を設定しておく必要があります。
前提条件
ルータ上の固定ネットワーク ポートに TFTP サーバを接続します。
制約事項
ネットワーク モジュールまたはインターフェイス カードの LAN ポートは、ROM モニタ モードではアクティブになりません。したがって、TFTP ダウンロードに使用できるのは、ルータの固定ポートだけです。ルータ上の固定イーサネット ポート、またはルータがギガビット イーサネット ポートを装備している場合は、そのうちの 1 つを使用できます。
(注) このコマンドを使用できるのは、ルータにファイルをダウンロードする場合だけです。ルータからファイルを取得する目的で tftpdnld コマンドを使用できません。
手順の概要
1.
ROM モニタ モードを開始します。
2.
IP_ADDRESS=ip_address コンフィギュレーション変数を設定します。
3.
IP_SUBNET_MASK=ip_address コンフィギュレーション変数を設定します。
4.
DEFAULT_GATEWAY=ip_address コンフィギュレーション変数を設定します。
5.
TFTP_SERVER=ip_address コンフィギュレーション変数を設定します。
6.
TFTP_FILE=[directory-path/]filename コンフィギュレーション変数を設定します。
7.
(任意)GE_PORT=[0 | 1 ] コンフィギュレーション変数を設定します。
8.
(任意)MEDIA_TYPE=[0 | 1] コンフィギュレーション変数を設定します。
9.
(任意)TFTP_CHECKSUM=[0 | 1] コンフィギュレーション変数を設定します。
10.
(任意)TFTP_RETRY_COUNT=retry_times コンフィギュレーション変数を設定します。
11.
(任意)TFTP_TIMEOUT=time コンフィギュレーション変数を設定します。
12.
(任意)TFTP_VERBOSE=setting コンフィギュレーション変数を設定します。
13.
set コマンドを使用して、変数が正しく設定されているかどうかを確認します。
14.
tftpdnld [-r] コマンドを使用して、イメージをダウンロードします。
手順の詳細
ステップ 1
ROM モニタ モードを開始します。
ステップ 2
ルータの IP アドレスを設定します。次に例を示します。
rommon > IP_ADDRESS=172.16.23.32
ステップ 3
IP サブネット マスクを設定します。次に例を示します。
rommon > IP_SUBNET_MASK=255.255.255.224
ステップ 4
デフォルト ゲートウェイ アドレスを設定します。次に例を示します。
rommon > DEFAULT_GATEWAY=172.16.23.40
ステップ 5
TFTP サーバのどこからソフトウェアをダウンロードするのか、保管場所の IP アドレスを設定します。
rommon > TFTP_SERVER=172.16.23.33
ステップ 6
ルータのどこにイメージ ファイルをダウンロードするのか、保管場所の名前とディレクトリを設定します。次に例を示します。
rommon > TFTP_FILE=archive/rel22/c2600-i-mz
ステップ 7
(任意)Cisco 2800 シリーズおよび Cisco 3800 シリーズの場合、ギガビット イーサネット ポートを使用する入力ポートを設定します。GE_PORT=[0 | 1] を使用して、gig 0/0 または gig 0/1 のどちらか一方を選択します。次に例を示します。
ステップ 8
(任意)イーサネット接続のメディア タイプとして RJ-45 または SFP を設定します。MEDIA_TYPE=[0 | 1] を使用します。RJ-45=0、SFP=1 です(SFP を設定できるのは、前の手順で GE_PORT=0 を設定した場合だけです)。
ステップ 9
(任意)ルータにダウンロードしたイメージのチェックサム テストを実行させるかどうかを決定します。TFTP_CHECKSUM=[0|1] を使用します。チェックサム テストを実行する場合(デフォルト)は 1、チェックサム テストを実行しない場合は 0 です。次に例を示します。
ステップ 10
(任意)ルータに Address Resolution Protocol(ARP)および TFTP ダウンロードを試行させる回数を設定します。デフォルトは 7 回です。次に例を示します。
rommon > TFTP_RETRY_COUNT=10
ステップ 11
(任意)ダウンロード処理がタイムアウトするまでの時間を秒数で設定します。デフォルトは 2400 秒(40 分)です。1800 秒(30 分)に設定する例を示します。
ステップ 12
(任意)ファイル ダウンロードの進行状況をどのように表示するかを設定します。TFTP_VERBOSE=[0 | 1 | 2] を使用します。
0 = 進行状況を表示しません。
1 = 感嘆符(!!!)でファイル ダウンロードの進行状況を表示します。これはデフォルトの設定です。
2 = ファイル ダウンロードの処理中に詳細な進行状況を表示します。例を示します。
ARP reply for 1.4.0.1 received.
MAC address 00:00:0c:07:ac:01
ステップ 13
set コマンドを使用して ROM モニタ環境変数を表示して、各変数が正しく設定されているかどうかを確認します。次に例を示します。
ステップ 14
tftpdnld [-r] コマンドを使用し、ROM モニタ環境変数で指定したとおりにシステム イメージをダウンロードします。-r オプションを指定しなかった場合、指定したイメージがダウンロードされてフラッシュ メモリに保存され、フラッシュ メモリのすべてのパーティションでそれまであったデータがすべて削除されます。-r オプションを指定した場合は、新しいソフトウェアがダウンロードされて起動されますが、フラッシュ メモリには保存されません。
プロンプトが表示されます。
Do you wish to continue? y/n: [n]: y
「y」を入力して、TFTP ダウンロードの続行を確認します。
CompactFlash カード リーダーを備えた PC を使用してフラッシュ メモリにシステム イメージをコピーする方法
システム イメージは外部 CompactFlash メモリ カードに保管されているので、CompactFlash カード リーダーを備えた PC を使用してカードをフォーマットし、そのカードに新しいシステム イメージ ファイルをコピーすることができます。ただし、このアップグレード方式は一般的ではありません。
フラッシュ メモリ カードを使用する場合の詳細については、 「CompactFlash メモリ カードの使用方法」 を参照してください。
前提条件
•
PC に新しい Cisco IOS ソフトウェア イメージをダウンロードします。「システム イメージのダウンロード元」を参照してください。
•
ルータ シャーシの CompactFlash メモリ カード スロットを確認します。スロットの識別方法とカードの着脱手順については、ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
注意 CompactFlash メモリ カードを取り外すと、ネットワークが中断する可能性があります。一部のソフトウェア機能では CompactFlash メモリ カードを使用して、テーブルまたはその他の重要データを保管するからです。
手順の概要
1.
ルータから CompactFlash メモリ カードを取り外します。
2.
PC の CompactFlash カード リーダーにカードを差し込みます。
3.
PC を使用して、CompactFlash メモリ カードにシステム イメージ ファイルをコピーします。
4.
CompactFlash カード リーダーからカードを取り出します。
5.
ルータに CompactFlash メモリ カードを差し込みます。
手順の詳細
ステップ 1
ルータから CompactFlash メモリ カードを取り外します。
ステップ 2
PC の CompactFlash カード リーダーにカードを差し込みます。
ステップ 3
PC を使用して、CompactFlash メモリ カードにシステム イメージ ファイルをコピーします。
ステップ 4
CompactFlash カード リーダーからカードを取り出します。
ステップ 5
ルータに CompactFlash メモリ カードを差し込みます。
制約事項
•
PC を使用し、115,200 bps のルータ コンソール ポート経由で Cisco IOS イメージをダウンロードする場合は、PC のシリアル ポートで 16550 Universal Asynchronous Receiver/Transmitter(UART)を使用する必要があります。
•
PC のシリアル ポートで 16550 UART を使用しない場合は、38,400 bps 以下の速度でコンソール ポートを介して Cisco IOS イメージをダウンロードしてください。
•
xmodem による転送が有効なのは、コンソール ポートに限られます。
•
xmodem コマンドを使用できるのは、ルータにファイルをダウンロードする場合だけです。ルータからファイルを取得する目的で xmodem を使用できません。
•
ROM モニタ コンソール ダウンロードでは、コンソールを使用してデータ転送を実行するので、コンソールにエラー メッセージが表示されるのは、データ転送が中止されてからになります。コンソール ダウンロードの実行中にエラーが発生した場合は、ダウンロードが中止されてエラー メッセージが表示されます。デフォルト以外のボーレートに変更した場合は、エラー メッセージに続いて、コンフィギュレーション レジスタで指定されたボーレートに端末を戻すことを指示するメッセージが表示されます。
手順の概要
1.
xmodem [-[ c ][ y ][ r ][ x ]] destination-file-name
手順の詳細
ステップ 1
xmodem [-[ c ][ y ][ r ][ x ]] destination-file-name
このコマンドは、ROM モニタを使用し、コンソール ポート経由でシステム イメージをダウンロードする場合に使用します。コマンドの構文については、 表 1 を参照してください。
表 1 xmodem のコマンド構文
|
|
-c |
(任意)16 ビットの巡回冗長検査(CRC)エラー チェックを使用してダウンロードを実行し、パケットを検証します。デフォルトは 8 ビットの CRC です。 |
-y |
(任意)ymodem プロトコルを使用してダウンロードを実行します。デフォルトは xmodem プロトコルです。各プロトコルの相違は次のとおりです。 • xmodem プロトコルは、128 ブロックの転送サイズをサポートするのに対して、ymodem プロトコルがサポートする転送サイズは 1024 ブロックです。 • ymodem プロトコルは 16 ビットの CRC エラー チェックを使用して各パケットを検証します。ダウンロードすべきソフトウェアが保管されている装置によっては、xmodem プロトコルがこの機能をサポートしない場合があります。 |
-r |
(任意)DRAM にイメージをロードして実行します。デフォルトでは、フラッシュ メモリにイメージをロードします。 |
-x |
(任意)DRAM にイメージをロードしますが、実行しません。 |
destination-file-name |
システム イメージ ファイルまたはシステム コンフィギュレーション ファイルの名前。ルータに認識させるには、コンフィギュレーション ファイル名を router_config にする必要があります。 |
Cisco IOS ソフトウェアから新しいシステム イメージをロードする方法
ここでは、Cisco IOS ソフトウェアから新しいシステム イメージをロードする方法について説明します。
手順の概要
1.
dir flash:
2.
configure terminal
3.
no boot system
4.
(任意)boot system flash: system-image-filename
5.
(任意) を繰り返して、ルータにバックアップ システム イメージのロードを試行させる順序を指定します。
6.
exit
7.
show version
8.
コンフィギュレーション レジスタの最終桁が 0 または 1 の場合は、ステップ 9 に進みます。コンフィギュレーション レジスタの最終桁が 2 ~ F の場合は、ステップ 12 に進みます。
9.
configure terminal
10.
config-register 0x2102
11.
exit
12.
copy run start
13.
reload
14.
システム コンフィギュレーションの保存に関するプロンプトに、 no を入力します。
15.
リロードを確認するプロンプトに、 y を入力します。
16.
show version
手順の詳細
ステップ 1
dir flash:
フラッシュ メモリ内のすべてのファイルおよびディレクトリを表示します。
3 -rw- 6458388 Mar 01 1993 00:00:58 c38xx-i-mz.tmp
1580 -rw- 6462268 Mar 06 1993 06:14:02 c38xx-i-mz.2800ata
63930368 bytes total (51007488 bytes free)
(注) 新しいシステム イメージが dir flash コマンドの出力で先頭のファイルまたは唯一のファイルかどうかを判別します(最初に表示されたファイルまたは唯一のファイルの場合は、は不要です)。
ステップ 2
configure terminal
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
Router# configure terminal
ステップ 3
no boot system
ブート可能なイメージ リストの全エントリを削除します。このイメージ リストを使用して、次回のシステム リロード時またはオフ/オン時に、ルータにシステム イメージのロードを試行させる順序を指定します。
Router(config)# no boot system
ステップ 4
新しいシステム イメージが dir flash: コマンドの出力で先頭ファイルまたは唯一のファイルだった場合、次の手順は不要です。
boot system flash: system-image-filename
次回システム リロード後またはオフ/オン後に新しいシステム イメージをロードします。次に例を示します。
Router(config)# boot system flash: c2600-i-mz.121-14.bin
ステップ 5
(任意) を繰り返して、ルータにバックアップ システム イメージのロードを試行させる順序を指定します。
ステップ 6
exit
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。
Router(config)# exit
Router#
ステップ 7
show version
コンフィギュレーション レジスタの設定値を表示します。
Cisco Internetwork Operating System Software
Configuration register is 0x0
ステップ 8
コンフィギュレーション レジスタの最終桁が 0 または 1 の場合は、ステップ 9 に進みます。コンフィギュレーション レジスタの最終桁が 2 ~ F の場合は、ステップ 12 に進みます。
ステップ 9
configure terminal
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
Router# configure terminal
ステップ 10
config-register 0x2102
次回のシステム リロード後またはオフ/オン後に、ルータがスタートアップ コンフィギュレーション ファイルの boot system コマンドに基づいてシステム イメージをロードするように、コンフィギュレーション レジスタ値を設定します。
Router(config)# config-register 0x2102
ステップ 11
exit
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。
Router(config)# exit
Router#
ステップ 12
copy run start
実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。
ステップ 13
reload
このコマンドを使用してオペレーティング システムをリロードします。
ステップ 14
システム コンフィギュレーションの保存に関するプロンプトに、 no を入力します。
System configuration has been modified. Save? [yes/no]: no
ステップ 15
リロードを確認するプロンプトに、 y を入力します。
Proceed with reload? [confirm] y
ステップ 16
show version
正しいシステム イメージがロードされたことを確認します。
00:22:25: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by console
Cisco Internetwork Operating System Software
System returned to ROM by reload
System image file is "flash:c2600-i-mz.121-14.bin"
ROM モニタ モードから新しいシステム イメージをロードする方法
ここでは、ROM モニタ モードから新しいシステム イメージをロードする方法について説明します。
手順の概要
1.
dir flash: [ partition-number : ]
2.
confreg 0x2102
3.
boot flash: [ partition-number : ] filename
4.
新しいシステム イメージがロードされたあとで、Return を数回押して、Cisco IOS コマンドライン インターフェイス(CLI) プロンプトを表示します。
5.
enable
6.
configure terminal
7.
no boot system
8.
boot system flash new-system-image-filename
9.
(任意) を繰り返して、ルータにバックアップ システム イメージのロードを試行させる順序を指定します。
10.
exit
11.
copy run start
手順の詳細
ステップ 1
dir flash: [ partition-number : ]
フラッシュ メモリ内のファイルを表示します。
File size Checksum File name
2229799 bytes (0x220627) 0x469e C2600-j-m2.113-4T
新しいシステム イメージが dir flash: コマンドの出力で先頭のファイルまたは唯一のファイルかどうかに注意します (そのイメージが最初に表示されたファイルまたは唯一のファイルの場合、 は不要です)。
ステップ 2
confreg 0x2102
次回のシステム リロード後またはオフ/オン後に、ルータがスタートアップ コンフィギュレーション ファイルの boot system コマンドに基づいてシステム イメージをロードするように、コンフィギュレーション レジスタ値を設定します。
ステップ 3
boot flash: [ partition-number : ] filename
新しいシステム イメージのロードをルータに強制します。
rommon > boot flash:C2600-j-m2.113-4T
ステップ 4
新しいシステム イメージがロードされたあとで、Return を数回押して、Cisco IOS CLI プロンプトを表示します。
ステップ 5
enable
特権 EXEC モードを開始して、プロンプトにパスワードを入力します。
ステップ 6
configure terminal
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
Router# configure terminal
ステップ 7
no boot system
ブート可能イメージ リストの全エントリを削除します。このイメージ リストには、起動時にルータがロードするシステム イメージが指定されています。
Router(config)# no boot system
ステップ 8
新しいシステム イメージが dir flash: コマンドの出力で先頭ファイルまたは唯一のファイルだった場合、この手順は不要です。
boot system flash new-system-image-filename
次回システム リロード後またはオフ/オン後に新しいシステム イメージをロードします。
Router(config)# boot system flash c2600-i-mz.121-14.bin
ステップ 9
(任意) を繰り返して、ルータにバックアップ システム イメージのロードを試行させる順序を指定します。
ステップ 10
exit
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。
Router(config)# exit
Router#
ステップ 11
copy run start
実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。
新しいシステム イメージおよびコンフィギュレーションのバックアップ コピーの保存
ファイルが壊れた場合でもファイルを回復できるように、また、ダウンタイムが最小限ですむように、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルと Cisco IOS ソフトウェア システム イメージ ファイルのバックアップ コピーをサーバに保存しておくことを推奨します。
ヒント システム イメージをアップグレードする前に保存したコンフィギュレーションおよびシステム イメージのバックアップ コピーがある場合は、それらを削除しないでください。新しいシステム イメージまたはスタートアップ コンフィギュレーションを使用したときに、重大な問題が発生した場合、必要に応じて以前の実行コンフィギュレーションおよびシステム イメージに即座に戻すことができます。
詳細については、『 Cisco IOS Configuration Fundamentals and Network Management Configuration Guide 』の「Managing Configuration Files」および「Loading and Maintaining System Images」の章を参照してください。
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルおよびシステム イメージ ファイルのバックアップ コピーを保存する手順は、次のとおりです。
手順の概要
1.
enable
2.
copy nvram:startup-config { ftp: | rcp: | tftp: }
3.
dir flash:
4.
copy flash: { ftp: | rcp: | tftp: }
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • パスワードを入力します(要求された場合)。 |
ステップ 2 |
copy nvram:startup-config { ftp: | rcp: | tftp: }
Router# copy nvram:startup-config ftp: |
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルをサーバにコピーします。 • コンフィギュレーション ファイルのコピーは、バックアップ コピーとして使用できます。 • プロンプトが表示されたら、コピー先の URL を入力します。 |
ステップ 3 |
dir flash:
Router# dir flash: |
フラッシュ メモリ ファイル システムのレイアウトとコンテンツを表示します。 • システム イメージ ファイルの名前を書き留めます。 |
ステップ 4 |
copy flash: { ftp: | rcp: | tftp: }
Router# copy flash: ftp: |
フラッシュ メモリのファイルをサーバにコピーします。 • システム イメージ ファイルをサーバにコピーし、バックアップ コピーとして使用します。 • プロンプトにフラッシュ メモリのパーティション番号を入力します。 • プロンプトが表示されたら、ファイル名とコピー先の URL を入力します。 |
例
スタートアップ コンフィギュレーションの TFTP サーバへのコピー:例
次に、スタートアップ コンフィギュレーションを TFTP サーバにコピーする例を示します。
Router# copy nvram:startup-config tftp:
Remote host[]? 172.16.101.101
Name of configuration file to write [rtr2-confg]? <cr>
Write file rtr2-confg on host 172.16.101.101?[confirm] <cr>
フラッシュ メモリから TFTP サーバへのコピー:例
次の例では、特権 EXEC モードで dir flash: コマンドを使用してシステム イメージ ファイルの名前を調べ、特権 EXEC コマンド copy flash: tftp: コマンドを使用して TFTP サーバにシステム イメージ(c2800-image-mz)をコピーします。このルータはデフォルトのユーザ名とパスワードを使用しています。
[4137952 bytes used, 12639264 available, 16777216 total]
16384K bytes of processor board System flash (Read/Write)\
Router# copy flash: tftp:
IP address of remote host [255.255.255.255]? 192.0.0.1
filename to write on tftp host? c2800-image-mz
writing c2800-image-mz !!!!...