はじめに
ソフトウェアに関する不具合のトラブルシューティングを行う前に、ライトブルーのコンソール ポートを使用して端末または PC をルータに接続してください(接続方法については、「関連資料」にあるマニュアルを参照してください)。接続した端末または PC を使用して、ルータからのステータス メッセージの確認やコマンドの入力といったトラブルシューティング作業を行います。
また、Telnet を使用してリモートから各インターフェイス(イーサネット、ADSL、または電話)にアクセスすることもできます。Telnet オプションを使用する方法では、インターフェイスが稼動していることが前提になります。
代理店に連絡する前に
問題の原因が見つからない場合は、製品を購入した代理店に連絡し、指示を求めてください。代理店に連絡する前に、次の情報を用意してください。
• シャーシのタイプとシリアル番号
• 保守契約または保証情報
• ソフトウェアのタイプとバージョン番号
• ハードウェアを受け取った日付
• 問題の概要
• 問題箇所を特定するために行った手順の概要
ADSL のトラブルシューティング
ADSL 接続に問題が起こった場合は、次のことを確認してください。
• ADSL 回線が接続されており、ピン 3 とピン 4 を使用している。ADSL 接続の詳細については、ご使用のルータのハードウェア ガイドを参照してください。
• ADSL CD LED がオンになっている。点灯していない場合は、ルータが DSL Access Multiplexer(DSLAM; DSL アクセス マルチプレクサ)に接続されていない可能性があります。ADSL LED の詳細については、ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
• Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)の適切な Virtual Path Identifier(VPI; 仮想パス識別子)/Virtual Circuit Identifier(VCI; 仮想回線識別子)が使用されている。
• DSLAM は Discrete Multi-Tone(DMT; ディスクリート マルチトーン)Issue 2 をサポートしている。
• Cisco ルータに接続している ADSL ケーブルは、10 BASE-T カテゴリ 5、Unshielded Twisted-Pair(UTP; シールドなしツイストペア)ケーブルを使用する必要がある。通常の電話用のケーブルを使用すると、回線エラーが起こる場合があります。
SHDSL のトラブルシューティング
Cisco 1803 ルータ モデルでは、Symmetrical High-Data-Rate Digital Subscriber Line(SHDSL)が利用できます。SHDSL 接続に問題が起こった場合は、次のことを確認してください。
• SHDSL 回線が接続されており、ピン 3 とピン 4 を使用している。G.SHDSL 接続の詳細については、ご使用のルータのハードウェア ガイドを参照してください。
• G.SHDSL LED がオンになっている。点灯していない場合は、ルータが DSL Access Multiplexer(DSLAM; DSL アクセス マルチプレクサ)に接続されていない可能性があります。G.SHDSL LED の詳細については、ご使用のルータのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
• Asynchronous Transfer Mode(ATM; 非同期転送モード)の適切な Virtual Path Identifier(VPI; 仮想パス識別子)/Virtual Circuit Identifier(VCI; 仮想回線識別子)が使用されている。
• DSLAM が G.SHDSL シグナリング プロトコルをサポートしている。
SHDSL の設定を確認するには、特権 EXEC モードで show controllers dsl 0 コマンドを使用します。
PortFast のトラブルシューティング
PortFast は通常、ホストに接続するポートまたはインターフェイスに対してイネーブルにする機能です。このポートでリンクが確立されると、ブリッジは STA の最初の段階を省略し、直接転送モードに移行します。
他のスイッチ、ハブ、またはルータに接続するスイッチ ポートまたはインターフェイスで PortFast 機能を使用する場合は、ネットワーク ループが作成されることがあります。ループされたトラフィックが大きい場合は、ブリッジで障害が発生することがあります(ループを停止する BPDU は正常に伝送されます)。この障害によりコンバージェンスの遅延が発生することがあり、極端な場合は、ネットワークが停止します。
注意 PortFast 機能を、他のスイッチ、ハブ、またはルータに接続するスイッチ ポートまたはインターフェイスで使用しないでください。使用すると、ネットワーク ループが発生することがあります。
詳細については、『 Spanning Tree Protocol Problems and Related Design Considerations 』の「PortFast Configuration Error」の項を参照してください。
ATM トラブルシューティング コマンド
ATM インターフェイスのトラブルシューティングを行うには、次のコマンドを使用します。
• 「ping atm interface コマンド」
• 「show interface コマンド」
• 「show atm interface コマンド」
• 「debug atm コマンド」
ping atm interface コマンド
特定の PVC が使用中であるかどうかを判別するには、 ping atm interface コマンドを使用します。このコマンドを使用する際にルータで PVC を設定する必要はありません。例 14-1 は、PVC 8/35 が使用中であるかどうかを判別するためにこのコマンドを使用する例を示しています。
例 14-1 PVC が使用中かどうかの特定
Router# ping atm interface atm 0 8 35 seg-loopback
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 53-byte segment OAM echoes, timeout is 2 seconds:
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 148/148/148 ms
!----This command sends five OAM F5 loopback packets to the DSLAM (segment OAM packets). If the PVC is configured at the DSLAM, the ping is successful.
!----To test whether the PVC is being used at the aggregator, enter the following command:
Router# ping atm interface atm 0 8 35 end-loopback
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 53-byte end-to-end OAM echoes, timeout is 2 seconds:
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 400/401/404 ms
!----This command sends end-to-end OAM F5 packets, which are echoed back by the aggregator.
show interface コマンド
すべての物理ポート(イーサネットおよび ATM)とルータ上の論理インターフェイスの状態を表示するには、 show interface コマンドを使用します。例 14-2 に、コマンド出力例を示します。
例 14-2 選択されたインターフェイスの状態の表示
Router# show interface atm 0
ATM0 is up, line protocol is up
Hardware is PQUICC_SAR (with Alcatel ADSL Module)
Internet address is 14.0.0.16/8
MTU 1500 bytes, sub MTU 1500, BW 640 Kbit, DLY 80 usec,
reliability 40/255, txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation ATM, loopback not set
Encapsulation(s):AAL5, PVC mode
10 maximum active VCs, 1 current VCCs
VC idle disconnect time:300 seconds
Last input 01:16:31, output 01:16:31, output hang never
Last clearing of "show interface" counters never
Input queue:0/75/0 (size/max/drops); Total output drops:0
Queueing strategy:Per VC Queueing
5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
512 packets input, 59780 bytes, 0 no buffer
Received 0 broadcasts, 0 runts, 0 giants, 0 throttles
0 input errors, 1024 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored, 0 abort
426 packets output, 46282 bytes, 0 underruns
0 output errors, 0 collisions, 2 interface resets
0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
Router# show interface fastethernet 0
Ethernet0 is up, line protocol is up
Hardware is PQUICC Ethernet, address is 0000.Oc13.a4db
Internet address is 170.1.4.101/24
MTU 1500 bytes, BW 10000 Kbit, DLY 1000 usec,
reliability 255/255., txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation ARPA, loopback not set
Router# show interface dialer 1
Dialer 1 is up, line protocol is up
Hardware is Dialer interface
Internet address is 1.1.1.1/24
MTU 1500 bytes, BW 100000 Kbit, DLY 100000 usec, reliability
255/255. txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation PPP, loopback not set
DTR is pulsed for 5 seconds on reset
表 14-1 に、 show interface コマンドの出力例を示します。
表 14-1 show interface コマンド出力の説明
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ATM 0 is up, line protocol is up |
ATM 回線はアップで、正しく動作しています。 |
ATM 0 is down, line protocol is down |
• ATM インターフェイスは shutdown コマンドによってディセーブルにされています。 または • ATM 回線はダウンしています。ADSL ケーブルが切断されたか、間違ったタイプのケーブルが ATM ポートに接続されている可能性があります。 |
ATM 0. n is up, line protocol is up |
指定された ATM サブインターフェイスはアップで、正しく動作しています。 |
ATM 0. n is administratively down, line protocol is down |
指定された ATM サブインターフェイスは shutdown コマンドによってディセーブルにされています。 |
ATM 0. n is down, line protocol is down |
指定された ATM サブインターフェイスはダウンしています。ATM 回線が(サービス プロバイダーによって)切断された可能性があります。 |
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Fast Ethernet n is up, line protocol is up |
指定されたファスト イーサネット インターフェイスはネットワークに接続されており、正しく動作しています。 |
Fast Ethernet n is up, line protocol is down |
指定されたファスト イーサネット インターフェイスは正しく設定され、イネーブルになっていますが、イーサネット ケーブルが LAN から切断されている可能性があります。 |
Fast Ethernet n is administratively down, line protocol is down |
指定されたファスト イーサネット インターフェイスは shutdown コマンドによりディセーブルになっており、インターフェイスは切断されています。 |
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Dialer n is up, line protocol is up |
指定されたダイヤラ インターフェイスはアップで、正しく動作しています。 |
Dialer n is down, line protocol is down |
• これは標準メッセージであり、コンフィギュレーションの誤りを示しているとは限りません。 または • 指定されたダイヤラ インターフェイスに問題がある場合、このメッセージはインターフェイスが動作していないことを意味する可能性があります。これには、インターフェイスが shutdown コマンドでダウン状態になっている、または ADSL ケーブルが接続されていない、などの理由が考えられます。 |
show atm interface コマンド
ATM インターフェイスについての ATM 固有の情報を表示するには、特権 EXEC モードで show atm interface atm 0 コマンドを使用します (例 14-3 を参照)。
例 14-3 ATM インターフェイスに関する情報の確認
Router# show atm interface atm 0
AAL enabled: AAL5 AAL2, Maximum VCs: 23, Current VCCs: 0
PLIM Type: ADSL - 4608Kbps Upstream, DMT, TX clocking: LINE
0 input, 0 output, 0 IN fast, 0 OUT fast
表 14-2 は、コマンド出力で表示されるフィールドの一部です。
表 14-2 show atm interface コマンド出力の説明
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ATM interface |
インターフェイス番号。Cisco 1800 固定構成ルータの場合は常に 0 になります。 |
AAL enabled |
イネーブルの AAL のタイプ。Cisco 1800 固定構成ルータは AAL5 をサポートします。 |
Maximum VCs |
インターフェイスがサポートする仮想接続の最大数。 |
Current VCCs |
アクティブな Virtual Channel Connection(VCC; 仮想チャネル接続)の数。 |
Maximum Transit Channels |
伝送チャネルの最大数。 |
Max Datagram Size |
最大データグラム内で設定されたバイトの最大数。 |
PLIM Type |
Physical Layer Interface Module(PLIM; 物理レイヤ インターフェイス モジュール)タイプ。 |
debug atm コマンド
ネットワークのコンフィギュレーションに関する問題のトラブルシューティングを行うには、 debug コマンドを使用します。 debug コマンドでは、問題の解決に役立つさまざまな情報が表示されます。
debug コマンドを使用する場合の注意事項
正しい結果を得るために、debug コマンドを使用する前に次の注意事項をよく確認してください。
• debug コマンドはすべて特権 EXEC モードで実行します。
• デバッグ メッセージをコンソールに表示するには、 logging console debug コマンドを入力します。
• ほとんどの debug コマンドは引数を使用しません。
• デバッグ機能をディセーブにするには、 undebug all コマンドを使用します。
• ルータで Telnet セッション中に debug コマンドを使用する場合は、 terminal monitor コマンドを使用します。
注意 デバッグにはルータ CPU プロセスの中で高いプライオリティを与えられているため、デバッグを実行するとルータが使用不能になる場合があります。そのため、特定の問題のトラブルシューティングを行う場合にだけ
debug コマンドを使用してください。ネットワーク上の他のアクティビティが影響を受けないよう、ネットワーク トラフィックが少ないときに debug コマンドを使用することを推奨します。
debug コマンドに関する追加情報とドキュメントについては、『 Cisco IOS Debug Command Reference 』を参照してください。
debug atm errors コマンド
ATM エラーを表示するには、 debug atm errors コマンドを使用します。デバッギング出力をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。例 14-4 に出力例を示します。
例 14-4 ATM エラーの確認
ATM errors debugging is on
01:32:02:ATM(ATM0.2):VC(3) Bad SAP received 4500
01:32:04:ATM(ATM0.2):VC(3) Bad SAP received 4500
01:32:06:ATM(ATM0.2):VC(3) Bad SAP received 4500
01:32:08:ATM(ATM0.2):VC(3) Bad SAP received 4500
01:32:10:ATM(ATM0.2):VC(3) Bad SAP received 4500
debug atm events コマンド
ATM インターフェイス プロセッサで発生したイベントを表示して、ATM ネットワークの問題点を診断するには、 debug atm events コマンドを使用します。このコマンドは、ネットワークの安定性についての全体像を表示します。デバッギング出力をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。
インターフェイスが電話会社の Digital Subscriber Line Access Multiplexer(DSLAM)とうまく通信できた場合、モデム状態は 0x10 です。インターフェイスが DSLAM と通信していない場合、モデム状態は 0x8 です。例 14-5 に、稼動中で正常に通信している ADSL 回線を示します。例 14-6 に、正常に通信していない ADSL 回線を示します。モデムの状態が 0x10 になっていないことに注意してください。
例 14-5 ATM インターフェイス プロセッサ イベントの表示:正常
00:02:57: DSL: Send ADSL_OPEN command.
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Sent command 0x5
00:02:57: DSL: Received response: 0x26
00:02:57: DSL: Unexpected response 0x26
00:02:57: DSL: Send ADSL_OPEN command.
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Sent command 0x5
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:02: DSL: 2: Modem state = 0x10
00:03:05: DSL: 3: Modem state = 0x10
00:03:07: DSL: 4: Modem state = 0x10
00:03:09: DSL: Received response: 0x24
00:03:09: DSL: Sent command 0x11
00:03:09: DSL: Received response: 0x61
00:03:09: DSL: Read firmware revision 0x1A04
00:03:09: DSL: Sent command 0x31
00:03:09: DSL: Received response: 0x12
00:03:09: DSL: operation mode 0x0001
00:03:09: DSL: SM: [DMTDSL_DO_OPEN -> DMTDSL_SHOWTIME]
例 14-6 ATM インターフェイス プロセッサ イベントの表示:不良
00:02:57: DSL: Send ADSL_OPEN command.
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Sent command 0x5
00:02:57: DSL: Received response: 0x26
00:02:57: DSL: Unexpected response 0x26
00:02:57: DSL: Send ADSL_OPEN command.
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Using subfunction 0xA
00:02:57: DSL: Sent command 0x5
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
00:03:00: DSL: 1: Modem state = 0x8
debug atm packet コマンド
debug atm packet コマンドは、着信および送信パケットのすべてのプロセス レベル ATM パケットを表示する場合に使用します。パケットが受信された場合、または送信が試行された場合、出力報告情報はオンラインです。デバッギング出力をディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。
注意
debug atm packet コマンドは、処理するすべてのパケットについて、かなりの量の出力を生成します。他のシステム アクティビティが影響を受けないよう、ネットワーク トラフィックが少ない場合にだけ使用してください。
コマンド構文は次のとおりです。
debug atm packet [ interface atm number [ vcd vcd-number ] [ vc vpi/vci number]]
no debug atm packet [ interface atm number [ vcd vcd-number ] [vc vpi/vci number]]
これらのキーワードの定義は、次のとおりです。
interface atm number (任意)ATM インターフェイスまたはサブインターフェイス番号
vcd vcd-number (任意)Virtual Circuit Designator(VCD; 仮想回線識別子)の番号
vc vpi/vci number ATM PVC の VPI/VCI の値
例 14-7 に出力例を示します。
例 14-7 ATM パケット処理の確認
VCD:0x1 VPI:0x1 VCI:0x64 DM:0x0 SAP:AAAA CTL:03 OUI:000000 TYPE:0800 Length:0x70
01:23:48:4500 0064 0008 0000 FF01 9F80 0E00 0010 0E00 0001 0800 A103 0AF3 17F7 0000
01:23:48:0000 004C BA10 ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
01:23:48:ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
01:23:48:ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
VCD:0x1 VPI:0x1 VCI:0x64 Type:0x0 SAP:AAAA CTL:03 OUI:000000 TYPE:0800 Length:0x70
01:23:48:4500 0064 0008 0000 FE01 A080 0E00 0001 0E00 0010 0000 A903 0AF3 17F7 0000
01:23:48:0000 004C BA10 ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
01:23:48:ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
01:23:48:ABCD ABCD ABCD ABCD ABCD
表 14-3 に、 debug atm packet コマンド出力で表示されるフィールドの一部を示します。
表 14-3 debug atm packet コマンド出力の説明
|
|
ATM0 |
パケットを生成しているインターフェイス。 |
(O) |
出力パケット。(I)は、受信パケットを意味します。 |
VCD: 0x n |
このパケットに対応付けられる仮想回線。 n は値です。 |
VPI: 0x n |
このパケットの仮想パス識別子。 n は値です。 |
DM: 0x n |
記述子モード ビット。 n は値です。 |
Length: n |
ATM ヘッダーを含むパケットの全長(バイト単位)。 |
ソフトウェア アップグレード方法
Cisco 1800 シリーズ サービス統合型固定構成ルータでソフトウェアをアップグレードするには、次の方法を含む複数の方法が存在します。
• 既存の Cisco IOS ソフトウェア イメージの実行中に、LAN または WAN 経由で新しいソフトウェア イメージをフラッシュ メモリにコピーします。
• ブート イメージ(ROM モニタ)の実行中に、LAN 経由で新しいソフトウェア イメージをフラッシュ メモリにコピーします。
• ROM モニタ モードで新しいソフトウェア イメージをコンソール ポート経由でコピーします。
• ROM モニタ モードで、TFTP サーバにロードされたソフトウェア イメージからルータを起動します。この方法を使用するには、TFTP サーバがルータと同じ LAN 上にある必要があります。
パスワードを忘れた場合の回復方法
イネーブル パスワードまたはイネーブル シークレット パスワードを回復するには、次の作業を行います。
1. 「コンフィギュレーション レジスタの変更」
2. 「ルータのリセット」
3. 「パスワードのリセットと変更の保存」 (イネーブル シークレット パスワードを忘れた場合だけ)
4. 「コンフィギュレーション レジスタ値のリセット」
(注) パスワードを回復できるのは、コンソール ポートを使用してルータに接続している場合だけです。Telnet セッション経由では実行できません。
ヒント イネーブル シークレット パスワードの変更方法のさらに詳しい情報については、Cisco.com の「Hot Tips」を参照してください。
コンフィギュレーション レジスタの変更
コンフィギュレーション レジスタを変更する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 ルータの背面パネルにある CONSOLE ポートに、ASCII 端末または端末エミュレーション プログラムが稼動している PC を接続します。
ステップ 2 端末を 9600 ボー、8 データ ビット、パリティなし、1 ストップ ビットに設定します。
ステップ 3 特権 EXEC プロンプト(r outer_name #)に、 show version コマンドを入力すると、現在のコンフィギュレーション レジスタ値が表示されます(次の出力例の末尾の太字部分を参照)。
Cisco IOS Software, C180X Software (C180X-ADVENTERPRISEK9-M), Version 12.4(1.8)PI2c ENGINEERING WEEKLY BUILD, synced to haw_t BASE_LABEL_OF_V124_2_T_THROTTLE
Copyright (c) 1986-2005 by Cisco Systems, Inc.
Compiled Fri 27-May-05 16:14 by ccai
ROM: System Bootstrap, Version 12.3(8r)YH4, RELEASE SOFTWARE (fc1)
ng-esw1-uut1 uptime is 1 hour, 21 minutes
System returned to ROM by power-on
System image file is "flash:bootimage.ng-esw1-uut1"
This product contains cryptographic features and is subject to United
States and local country laws governing import, export, transfer and
use. Delivery of Cisco cryptographic products does not imply
third-party authority to import, export, distribute or use encryption.
Importers, exporters, distributors and users are responsible for
compliance with U.S. and local country laws. By using this product you
agree to comply with applicable laws and regulations. If you are unable
to comply with U.S. and local laws, return this product immediately.
A summary of U.S. laws governing Cisco cryptographic products may be found at:
http://www.cisco.com/wwl/export/crypto/tool/stqrg.html
If you require further assistance please contact us by sending email to
Cisco 1801 (MPC8500) processor (revision 0x200) with 118784K/12288K bytes of memory.
Processor board ID FHK091412QA, with hardware revision 0000
9 FastEthernet interfaces
1 ISDN Basic Rate interface
31360K bytes of ATA CompactFlash (Read/Write)
Configuration register is 0x2102
ステップ 4 コンフィギュレーション レジスタの設定値を記録します。
ステップ 5 config-register value コマンドを入力して新しいコンフィギュレーション レジスタの値を設定します。たとえば、ブレークの設定(コンフィギュレーション レジスタのビット 8 の値で示されます)をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで config-register 0x01 コマンドを入力します。
• ブレーク イネーブル:ビット 8 が 0 に設定されています。
• ブレーク ディセーブル(デフォルトの設定):ビット 8 が 1 に設定されています。
ルータのリセット
ルータをリセットする手順は、次のとおりです。
ステップ 1 ブレークがイネーブルになっている場合は、ステップ 2 に進みます。ブレークがディセーブルになっている場合は、ルータの電源をオフ(O)にしてから 5 秒後に、再びオン(|)にします。その後 60 秒以内に、 Break キーを押します。端末に ROM モニタ プロンプトが表示されます。ステップ 3 に進んでください。
(注) 一部の端末では、キーボードに Break というラベルの付いたキーがあります。使用するキーボードに Break キーがない場合は、端末に付属のマニュアルを参照して、ブレーク信号の送信方法を確認してください。
ステップ 2 break を押します。端末に次のプロンプトが表示されます。
ステップ 3 confreg 0x142 を入力して、コンフィギュレーション レジスタをリセットします。
ステップ 4 reset コマンドを入力して、ルータを初期化します。
ルータの電源が一度オフになってからオンになり、コンフィギュレーション レジスタが 0x142 に設定されます。ルータはブート ROM システム イメージを使用します。その状況はシステム コンフィギュレーション ダイアログで示されます。
--- System Configuration Dialog ---
ステップ 5 次のメッセージが表示されるまで、プロンプトに no で応答します。
Press RETURN to get started!
ステップ 6 Return キーを押します。次のプロンプトが表示されます。
ステップ 7 enable コマンドを入力して、イネーブル モードを開始します。コンフィギュレーション変更は、イネーブル モードでだけ行うことができます。
プロンプトが特権 EXEC プロンプトに変わります。
ステップ 8 show startup-config コマンドを入力すると、コンフィギュレーション ファイルに保存されているイネーブル パスワードが表示されます。
Router# show startup-config
イネーブル パスワードを回復する場合は、次の「パスワードのリセットと変更の保存」の項を省略し、「コンフィギュレーション レジスタ値のリセット」の項の手順に従ってパスワード回復プロセスを完了します。
イネーブル シークレット パスワードを回復しているときには、 show startup-config コマンド出力には表示されません。次の「パスワードのリセットと変更の保存」に記載されている手順を実行して、パスワード回復作業を完了させてください。
パスワードのリセットと変更の保存
パスワードをリセットして、変更を保存するには、次の作業を実行します。
ステップ 1 グローバル コンフィギュレーション モードを開始するには、 configure terminal コマンドを実行します。
Router# configure terminal
ステップ 2 enable secret コマンドを入力して、ルータのイネーブル シークレット パスワードをリセットします。
Router(config)# enable secret password
ステップ 3 exit を入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。
ステップ 4 設定変更を保存します。
Router# copy running-config startup-config
コンフィギュレーション レジスタ値のリセット
パスワードの回復または再設定を行った後にコンフィギュレーション レジスタをリセットするには、次の作業を行います。
ステップ 1 グローバル コンフィギュレーション モードを開始するには、 configure terminal コマンドを実行します。
Router# configure terminal
ステップ 2 configure register コマンドと、記録しておいた元のコンフィギュレーション レジスタ値を入力します。
Router(config)# config-reg value
ステップ 3 exit を入力して、コンフィギュレーション モードを終了します。
(注) 忘れたイネーブル パスワードを回復する前に使用していたコンフィギュレーションに戻るには、コンフィギュレーションの変更を保存せずに、ルータを再起動してください。
ステップ 4 ルータを再起動し、回復したパスワードを入力します。
SDM を使用したルータの管理
Cisco SDM ツールは無料のソフトウェア コンフィギュレーション ユーティリティであり、Cisco 1800 シリーズ サービス統合型固定構成ルータをサポートします。Cisco SDM は Web ベースの GUI を備えており、次の機能を利用することができます。
• 簡単なセットアップ
• 高度な設定
• ルータ セキュリティ
• ルータ モニタ