この章では、IPICS Mobile Client の使用に関する詳細について説明します。
この章で説明している機能を使用するには、まず iPhone で IPICS Mobile Client アプリケーションと、アクセスする各 Cisco IPICS Server の SSL 証明書をダウンロードする必要があります。詳細については、「使用する前に」を参照してください。
• 「Cisco IPICS Server にログインしてインシデントにアクセスする」
Cisco IPICS Serverにログインすると、そのサーバでアクティブになっていて、自分が参加者として設定されているインシデントにアクセスできます。
Cisco IPICS サーバにログインするには、次の手順を実行します。
(注) • ログインするには、Cisco IPICS が正しくインストールおよび設定されており、自分が Cisco IPICS ユーザとして設定されていることが必要です。IPICS Mobile Client ログイン画面の [Learn More] ボタンをタッチすると、Cisco IPICS の詳細を確認できます。
• 以前にログインしたことがある Cisco IPICS Server にログインする場合は、[User] フィールドをタッチし、表示されるポップアップ リストから Cisco IPICS Server の名前とユーザ名の組み合わせを選び、パスワードを入力することで、もう一度すばやくログインすることができます。
• Cisco IPICS Server は、iPhone が使用できる DNS 内に存在する完全修飾ホスト名を持つサーバである必要があります。
ステップ 1 [Cisco IPICS] アプリケーション アイコン
をタッチします。
IPICS Mobile Client ログイン画面が、図 3-1 のように表示されます。
ステップ 2 次の操作を実行して、ログインする Cisco IPICS Server を指定します。
a. [IPICS Server] フィールドをタッチします。
この iPhone で Cisco IPICS Server にログインしたことがある場合は、各サーバの完全修飾ホスト名の一覧が表示されます。
b. 表示された Cisco IPICS Server の名前をタッチするか、またはキーパッドで [IPICS Server] フィールドに新しいサーバの完全修飾ホスト名を入力して、[return] ボタンをタッチします。
たとえば、Cisco IPICS Server の名前が ipics1 の場合、 ipics1.cisco.com のように完全修飾ホスト名を入力します。
一覧内の名前は、名前の最初の 2 ~ 3 文字をキーパッドで入力して探すことができます。文字を入力すると、一覧にその文字列で始まる名前が表示されます。
ステップ 3 次の操作を実行して、ログインするサーバ用の Cisco IPICS ユーザ名を入力します。
b. 一覧でユーザ名をタッチするか、またはキーパッドで [User] フィールドにユーザ名を入力して、[return] ボタンをタッチします。
ステップ 4 次の操作を実行して、ログインするサーバ用の Cisco IPICS パスワードを入力します。
b. キーパッドで [Password] フィールドにパスワードを入力して、[return] ボタンをタッチします。
Cisco IPICS Server でアクティブになっていて、自分が参加者になっているインシデントが iPhone でロードされます。これらの条件を満たすインシデントがない場合は、空白のページが表示されます。
各インシデントには、インシデントの名前、ID、作成日時が合わせて表示されます。
Cisco IPICS Server からログアウトせずに IPICS Mobile Client を終了するには、iPhone の [Home] ボタンをタッチします。そうすると、IPICS Mobile Client がバックグラウンドに移動します。(アクティビティがないために Cisco IPICS Server で IPICS Mobile Client がタイムアウトした場合、またはアプリケーションがバックグラウンドにあるときに iPhone がアプリケーションをシャットダウンした場合は、Cisco IPICS Server からログアウトされます)。
(注) iPhone の [Home] ボタンを押してアプリケーションを終了した場合、IPICS Mobile Client は引き続き Cisco IPICS のモバイル エンドポイント ライセンスを消費します。
IPICS Mobile Client を終了して Cisco IPICS Server からログアウトするには、[Logout] アイコン をタッチします。
IPICS Mobile Client を終了した後もう一度起動する場合は、完全にシャットダウンされるよう 2 ~ 3 秒待ってから行ってください。
Cisco IPICS Mobile Client が一定時間非アクティブになった場合に、iPhone をスリープ モードに移行するかどうかを指定できます。この時間は、iPhone の [Settings] > [General] > [Auto-Lock] オプションで指定します。スリープ モードでは IPICS Mobile Client は停止状態になり、iPhone の画面には何も表示されませんが、IPICS Mobile Client の Cisco IPICS Server へのログインは保たれます。スリープ モードを終了すると、IPICS Mobile Client はスリープ モード移行時に表示されていた画面に戻ります。
デフォルトでは、スリープ モードは IPICS Mobile Client では無効になっています。
IPICS Mobile Client に対してスリープ モードを有効にするには、[Settings] > [Cisco IPICS] > [Prevent Sleep] オプションを [No] に設定します。
IPICS Mobile Client に対してスリープ モードを無効にするには、[Settings] > [Cisco IPICS] > [Prevent Sleep] オプションを [Yes] に設定します。
iPhone がスリープ モードになっているときに IPICS Mobile Client に戻るには、iPhone の [Home] ボタンをタッチします。[Settings] > [General] > [Passcode Lock] を使って、iPhone でパスコードを設定している場合は、パスコードを入力して iPhone のロックを解除する必要もあります。
(注) • スリープ モード中も、IPICS Mobile Client は引き続き Cisco IPICS のモバイル エンドポイント ライセンスを消費します。
• バッテリー残量が少なくなると、iPhone は設定に関係なくスリープ モードに移行します。
Cisco IPICS サーバにログインすると、そのサーバでアクティブになっていて、自分が参加者であるインシデントのビデオ クリップ、画像、ジャーナルを表示できます。表示できる項目を リソース といいます。
インシデントのリソースを表示するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 「Cisco IPICS Server にログインしてインシデントにアクセスする」の説明に従って、インシデントがアクティブになっている Cisco IPICS Server にログインします。
[All Incidents] 画面が表示されます。この画面には、サーバ上でアクティブになっていて、自分が参加者であるインシデントの一覧が表示されます。また、各インシデントの開始日時も表示されます。図 3-2 に、この画面の例を示します。
ステップ 2 アクセスする情報があるインシデントをタッチします。
[Incident] 画面が表示されます。この画面にはインシデントの名前が表示され、インシデントのリソースの一覧が追加された順番で表示されます。この一覧には、各リソースの名前とインシデントへの追加日時が表示されます。また、インシデント内の参加者からの音声トラフィックを聞くことができます。
図 3-3 に、[Incident] 画面の例を示します。
• [Chronological View] アイコン
をタッチすると、そのリソースの一覧が追加された順番で表示されます。画像またはビデオ クリップ リソースでは、指定された名前か、「Photo」または「Video」というシステム デフォルト名が表示されます。ジャーナル リソースでは、最初の 2 ~ 3 文字またはジャーナル エントリが表示されます。また、各リソースの作成日時も表示されます。
• [Category View] アイコン
をタッチすると、リソース タイプ(ライブ ビデオ、アーカイブされたビデオ、写真、およびジャーナル)の一覧が表示されます。各リソース タイプの後の数字は、インシデント内で利用できるそのタイプのリソースの数を示します。
どちらの表示の場合も、次のアイコンによってリソース タイプが示されます。
•
:[Live Video Feed] アイコン。Cisco IPICS Server を通じてインシデントに提供されたビデオを示します。
•
:[Archived Video] アイコン。インシデントに関連付けられているビデオ クリップを示します。
•
:[Photo] アイコン。インシデントに関連付けられている画像を示します。
•
:[Journal] アイコン。インシデントに関連付けられているジャーナルを示します。
• 追加順表示でリソースが表示されている場合は、リソース アイコンをクリックするとそのリソースが表示されます。
• カテゴリ表示でリソースが表示されている場合は、リソース アイコンをクリックすると、そのタイプのリソースの一覧が表示されます。画像またはビデオ クリップでは、指定された名前か、[Photo] または [Video] というシステム デフォルト名が表示されます。ジャーナルでは、最初の 2 ~ 3 文字またはジャーナル エントリが表示されます。各リソースに、インシデントへの追加日時が表示されます。表示するリソースをタッチします。
• リソースを表示せずにすべてのインシデントの一覧を表示するには、[All Incidents] ボタン
をタッチします。
YouTube ビデオ クリップの表示を選択した場合は、[Play] アイコンをタッチしてビデオを開始する必要があります。その他のビデオ クリップおよびライブ ビデオは、自動的に再生が始まります。
ライブ ビデオを表示している場合、画像をダブルタッチすると全画面表示と通常表示を切り替えることができます。また、iPhone を回転して、ビデオを縦長モードまたは横長モードで表示できます。
アーカイブされたビデオ クリップを表示している場合、画像をダブルタッチすると全画面表示と通常表示を切り替えることができます。また、再生コントロールを使って、巻き戻し、早送り、再生の一時停止を行うことができます。
画像を表示している場合、iPhone を回転して、画像を縦長モードまたは横長モードで表示できます。
IPICS Mobile Client は、最長 10 分のライブ ビデオ セグメントの表示をサポートしています。これより長いビデオ セグメントでは、予期しない結果またはエラーにつながる可能性があります。また、サポートされていないフォーマットのビデオ クリップを表示した場合も、予期しない結果が生じたり、エラーが発生したりする可能性があります。サポートされているビデオ フォーマットについては、『 Cisco IPICS Compatibility Matrix 』を参照してください。
リソースを表示している場合、インシデント名の左にある [Back] ボタンをタッチして、インシデントのリソースの一覧に戻ることができます。[Back] ボタンには、インシデント名の最初の 2 ~ 3 文字が表示されます (ビデオまたは画像を全画面モードで表示している場合は、通常サイズに切り替えると [Back] ボタンが表示されます)。
参加しているインシデントに、次のリソース( メディア リソース と呼ばれます)を追加できます。
• ジャーナル:200 文字以内のジャーナルを記述し、インシデントに追加できます。
• 写真:iPhone のカメラで写真を撮影してインシデントに追加できます。または、iPhone フォト アルバムに保存されている画像をインシデントに追加できます。
• ビデオ:iPhone のカメラでビデオ クリップを録画してインシデントに追加できます。または、iPhone カメラ ロールに保存されているビデオ クリップをインシデントに追加できます。
ジャーナル、写真、またはビデオ クリップをインシデントに追加すると、Cisco IPICS Server にアップロードされ、インシデントの他の参加者がすぐ利用できるようになります。
ステップ 1 「Cisco IPICS Server にログインしてインシデントにアクセスする」の説明に従って、インシデントがアクティブになっている Cisco IPICS Server にログインします。
ステップ 2 リソースを追加するインシデントをタッチします。
ステップ 3 リソースの一覧の一番下に表示される、[Add Media] アイコン
をタッチします。
リソース追加ボタンが、図 3-4 のように表示されます。
c. [Done] ボタンをタッチすると、ジャーナルが Cisco IPICS Server にアップロードされます。
テキストが入力されていない場合や、200 文字を超えるテキストが入力されている場合は、[Done] ボタンがグレー表示されます。
a. [Photo] ボタン
をタッチし、iPhone のカメラを起動します。
b. iPhone のカメラ アイコンをタッチして、好きな写真を撮影します。
c. (省略可能)[Retake] ボタンをタッチし、写真を破棄して新しく撮影しなおします。
e. (省略可能)写真の名前を 30 文字以内で入力します。この名前は、インシデントのリソースの一覧に表示されます。名前を入力しなかった場合、システムによって「Photo」という名前が割り当てられます。
f. [Upload] ボタンをタッチすると、写真が Cisco IPICS Server にアップロードされます。写真は iPhone のカメラ ロールに保存されます。
写真をアップロードしない場合は、[Cancel] ボタンをタッチします。この場合、写真は iPhone のカメラ ロールに保存されますが、Cisco IPICS Server にはアップロードされません。
• ビデオ クリップを録画して追加するには、次の手順を実行します。
a. [Video] ボタン
をタッチし、iPhone のカメラを起動します。
b. iPhone のビデオ アイコンをタッチして、好きなビデオを録画します。
c. (省略可能)[Retake] ボタンをタッチし、ビデオ クリップを破棄して新しく撮影しなおします。
d. 録画を停止する場合は、iPhone のビデオ アイコンをもう一度タッチします。10 分を超える長さのビデオ セグメントを録画した場合、iPhone により 10 分以内に短縮することを求めるメッセージが表示される場合があります。
f. (省略可能)ビデオ クリップの名前を 30 文字以内で入力します。この名前は、インシデントのリソースの一覧に表示されます。名前を入力しなかった場合、システムによって「Video」という名前が割り当てられます。
g. [Upload] ボタンをタッチすると、ビデオが Cisco IPICS Server にアップロードされます。ビデオ クリップをアップロードしない場合は、[Cancel] ボタンをタッチします。ビデオ クリップは、iPhone のカメラ ロールには保存されません。
• iPhone フォト アルバムに保存されている画像、または iPhone カメラ ロールに保存されているビデオ クリップを追加するには、次の手順を実行します。
a. [Saved Photo] ボタン
または [Saved Video] ボタン
をタッチします。
b. 画像を追加する場合は、その画像が含まれているフォト アルバムをタッチします。
c. アップロードする画像またはビデオ クリップを指定してタッチします。
d. ビデオをアップロードする場合は、[Choose] ボタンをタッチします。
e. (省略可能)画像またはビデオ クリップの名前を 30 文字以内で入力します。この名前は、インシデントのリソースの一覧に表示されます。名前を入力しなかった場合、システムによって「Photograph」または「Video」という名前が割り当てられます。
f. [Upload] ボタンをタッチすると、画像が Cisco IPICS Server にアップロードされます。
インシデントに接続している場合、インシデントの他の参加者間の音声通信を聞くことができます。また、iPhone を Push-to-Talk(PTT)デバイスとして使って、インシデントの他の参加者と連絡を取ることができます。
これらの機能は、WiFi ネットワークでのみサポートされます。
iPhone を PTT デバイスとして使用するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 「Cisco IPICS Server にログインしてインシデントにアクセスする」の説明に従って、インシデントがアクティブになっている Cisco IPICS Server にログインします。
(注) [PTT] アイコンは、インシデントのリソースを表示しているときも使用できます。ビデオまたは画像を全画面モードで表示している場合は、通常サイズに切り替えるとこのボタンが表示されます。
iPhone が PTT モードになり、画面の下に PTT パネルが表示されます。図 3-5 を参照してください。[PTT] ボタンの左にあるアクティビティ アイコンは、音声を送信していないときは青、音声を送信しているときは赤、音声を受信しているときは緑になります。(信号損失アイコン は、iPhone が音声を送受信できない場合にのみ表示されます)。IDC によって送話者情報が提供されている場合は、送話者の Cisco IPICS ユーザ名が [PTT] ボタンに表示されます。
ステップ 4 目的に従って、PTT パネルで次の操作を実行します。
• [PTT] ボタンをタッチしたままにして話します。話していないときはボタンを放します。
• [Exit] ボタンをタッチして、PTT モードを終了します。
アクティブなインシデント VTG を持つインシデントを表示すると、IPICS Mobile Client は Cisco IPICS ルータ メディア サービス(RMS)またはユニファイド メディア サービス(UMS)コンポーネントとの接続を確立します。iPhone で、RMS または UMS への WiFi 接続が切断されると、PTT パネルに信号損失のアイコン が表示されます。
RMS または UMS への接続を再確立するには、信号損失のアイコンの下に表示される [Reconnect] アイコン をタッチします。iPhone が再接続されると、信号損失のアイコンは消えます。
関連情報については、「トラブルシューティングおよびプログラム メッセージ」を参照してください。
IPICS Mobile Client の音声コントロールを使用して、Cisco IPICS アプリケーションを通じて受け取る音声の音量を調整し、音声の送信先スピーカーを指定できます。
また、iPhone の音量コントロールを使用して、Cisco IPICS アプリケーションを通じて受け取る音声の音量を調整することもできます。
IPICS Mobile Client の音声コントロールを使用するには、次の手順を実行します。
ステップ 2 音量を調整するには、音量スライダ
を左右に動かします。
ステップ 3 スピーカーを選択するには、次の手順を実行します。
a. 音量スライダの右にあるスピーカー選択アイコン
をタッチします。
b. 音声デバイス パネルで、使用するスピーカーをタッチします。
スピーカー アイコン により、選択されたスピーカーが識別されます。
ステップ 4 音量コントロール パネルで [Done] ボタンをタッチします。
ヘルプ画面のヘルプ情報へは、IPICS Mobile Client のいくつかの画面からアクセスできます。ヘルプ画面では、一連のよくある質問(FAQ)とその回答や、IPICS Mobile Client アプリケーションに関する情報へのアクセスが提供されています。
ヘルプ画面を表示するには、画面の右下にある [Help] アイコン をタッチします。ヘルプ画面には次のボタンがあります。
•
:[Help] ボタン。「FAQ」のテキストを一番下までスクロールした場合、このボタンをタッチするとテキストの先頭に戻ります。「About」のテキストが表示されている場合、このボタンをタッチすると「FAQ」のテキストに戻ります。
•
:[About] ボタン。このボタンをタッチすると、IPICS Mobile Client アプリケーションに関する情報が表示されます。ここには、次の情報が含まれています。
– [IPICS Release]:iPhone にインストールされている IPICS Mobile Client のシスコ バージョン番号。
– [Version Number]:IPICS Mobile Client が Cisco IPICS Server との通信に使用するプロトコルのバージョン。
– [App Store Version]:IPICS Mobile Client のこのバージョンに対して Apple App Store が使用する、バージョン追跡番号。
また、IPICS Mobile Client にログインしていない場合は、IPICS Mobile Client ログイン画面のシスコのロゴをタッチすることでこの情報を表示することもできます。