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この章では、Cisco ONS 15454 SDH の共通コントロール カードの機能について説明します。各カードの説明、ハードウェア仕様、およびブロック図を記載します。カードの取り付けと起動手順については、『Cisco ONS 15454 SDH Procedure Guide』を参照してください。
各カードには、ONS 15454 SDH シェルフ アセンブリのスロットに対応する記号が記されています。同じ記号が表示されているスロットに、カードを装着します。スロットと記号のリストについては、「カード スロットの要件」を参照してください。
表2-1 に、ONS 15454 SDH の各種共通コントロール カードと、それらの機能の概要を示します。
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Advanced Timing Communications and Control(TCC2; 拡張タイミング通信制御)カードは、ONS 15454 SDH の処理の中心となるカードで、システムの初期化、プロビジョニング、アラームの報告、メンテナンスおよび診断を実行します。 |
「TCC2 カード」を参照してください。 |
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Advanced Timing Communications and Control Plus |
「TCC2P カード」を参照してください。 |
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International Cross Connect 10 Gigabit AU3/AU4 大容量トリビュタリ カード(XC-VXL-10G)は、スイッチングのための中心的な構成要素で、接続を確立し、Time-Division Switching(TDS; 時分割交換)を実行します。速度が 10 Gbps までのカードをサポートします。 |
「XC-VXL-10G カード」を参照してください。 |
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International Cross Connect 2.5 Gigabit AU3/AU4 大容量トリビュタリ カード(XC-VXL-2.5G)は、スイッチングのための中心的な構成要素で、接続を確立し、TDS を実行します。速度が 2.5 Gbps までのカードをサポートします。 |
「XC-VXL-2.5G カード」を参照してください。 |
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10 ギガビット クロスコネクト仮想トリビュタリ/仮想コンテナ カード(XC-VXC-10G)は、Cisco 15454 SDH マルチサービス プラットフォームのスイッチング マトリクスとして機能します。モジュールは、XC-VXL-10G または XC-VXL-2.5G クロスコネクト モジュールのスーパーセットとして動作します。XC-VXC-10G は、最大 10 Gbps の速度のカードをサポートします。 |
「XC-VXC-10G カード」を参照してください。 |
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Alarm Interface Controller-International(AIC-I)カードは、独自に定義できるアラームの入出力(I/O)を提供し、ローカル オーダーワイヤとエクスプレス オーダーワイヤをサポートします。 |
「AIC-I カード」を参照してください。 |
表2-2 に、Cisco Transport Controller(CTC; シスコトランスポートコントローラ)ソフトウェアの各リリースと、各種の共通コントロール カードとの互換性を示します。表中の○は、カードがソフトウェアの当該バージョンと互換性があることを意味します。ダッシュ(--)は、カードがソフトウェアの当該バージョンと互換性がないことを意味します。
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以降の表には、Cisco ONS 15454 SDH の共通コントロール カードと、互換性があるクロスコネクト カードを一覧表示します。これらの表は、共通コントロール カードの種類ごとに示します。表中の○は、共通コントロール カードが、表示されているクロスコネクト カードと互換性があることを意味します。ダッシュ(--)は、カードが表示されているクロスコネクト カードと互換性がないことを意味します。
表2-3 に、各種共通コントロール カードと、クロスコネクト カードとの互換性を示します。
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表2-4 に、各種電気回路カードのクロスコネクト カードとの互換性を示します。○は、電気回路カードが、表示されているクロスコネクト カードと互換性があることを意味します。ダッシュ(--)は、表示されているクロスコネクト カードと互換性がないことを意味します。電子回路カードのソフトウェアの互換性については、表3-2 を参照してください。
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表2-5 に、各種光カードのクロスコネクト カードとの互換性を示します。○は、光カードが、表示されているクロスコネクト カードと互換性があることを意味します。ダッシュ( ― )は、表示されているクロスコネクト カードと互換性がないことを意味します。光カードのソフトウェアの互換性については、表4-2 を参照してください。
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Short Reach(短距離)および OC192/STM64 Any Reach (任意の距離) 2 |
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表2-6 に、各種イーサネット カードのクロスコネクト カードとの互換性を示します。
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表2-6 に、FC_MR-4 カードのクロスコネクト カードとの互換性を示します。○は、Storage Area Network(SAN; ストレージ エリア ネットワーク)カードが、表示されているクロスコネクト カードと互換性があることを意味します。ダッシュ(--)は、表示されているクロスコネクト カードと互換性がないことを意味します。ソフトウェアの互換性については、「FC_MR-4 の互換性」を参照してください。
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(注) TCC2 カードの仕様については、「TCC2 カードの仕様」を参照してください。
TCC2 カードは、ONS 15454 SDH でのシステムの初期化、プロビジョニング、アラームの報告、メンテナンス、IP アドレスの検出と解決、SDH Section Overhead(SOH; SDH セクション オーバーヘッド)Data Communications Channel/Generic Communication Channel(DCC/GCC; データ通信チャネル/汎用通信チャネル)の終端、およびシステム障害の検出を行います。TCC2 カードには、リリース 4.0 以降のソフトウェアが必要です。また、システムは TCC2 カードによって Stratum 3 タイミング要件が維持されることが保障されます。TCC2 はシステムの供給電圧を監視します。
(注) TCC2 カードの LAN インターフェイスは、0 ~ 65°C(32 ~ 149°F)の温度で、長さが 100 m(328 フィート)のケーブルをサポートすることにより、標準のイーサネット仕様を満たしています。このインターフェイスは、-40 ~ 0°C(-40 ~ 32°F)の温度で、長さが最大 10 m(32.8 フィート)のケーブルで動作できます。
図2-1 に、TCC2 カードの前面プレートとブロック図を示します。
TCC2 カードは、DCC/GCC でのマルチチャネルの High-Level Data Link Control(HDLC; ハイレベル データ リンク制御)処理をサポートします。TCC2 カード上で最大 84 個の DCC をルーティングし、最大 84 セクションの DCC を終端させることができます(この数は使用可能な光デジタル通信チャネルによって異なります)。TCC2 カードは、リモート システム管理インターフェイスを円滑にするために 84 個の DCC を選択し、処理します。
また、TCC2 カードはモジュール上を搬送されるセル バスの発信と終了地点ともなります。セル バスは、ピアツーピア通信に欠かせない、ノード内の 2 つのカード間のリンクをサポートします。ピアツーピア通信は、冗長カードの保護切り替えを高速化します。
ノード データベース、IP アドレス、およびシステム ソフトウェアは TCC2 カードの不揮発性メモリに保存されるため、電源やカードに障害が発生した場合でも速やかに復旧できます。
TCC2 カードは、各 ONS 15454 SDH のすべてのシステム タイミング機能を実行します。各トラフィック カードと 2 つの Building Integrated Timing Supply(BITS; ビル内統合タイミング供給源)ポート(E1、2.048 MHz)から着信する再生クロックを監視して、周波数の精度をチェックします。TCC2 カードは、システムのタイミング基準として、再生クロック、BITS、または内部 Stratum 3 基準を選択します。これらのクロック入力は、いずれもプライマリまたはセカンダリのタイミング ソースとしてプロビジョニングできます。低速のタイミング基準トラッキング ループにより、TCC2 カードは、タイミング基準が失われたときに再生クロックと同期することができます。これが、タイミング基準損失時のホールドオーバー機構となります。
TCC2 カードはシェルフの両方の供給電圧を監視します。供給電圧のどちらかに指定した範囲外の電圧がある場合は、アラームが発生します。
冗長性を確保するためには、スロット 7 と 11 に TCC2 カードを装着します。アクティブな TCC2 カードに障害が発生した場合には、トラフィックは保護 TCC2 カードに切り替えられます。BER(ビット エラー レート)のカウントが 1 × 10 exp -3 未満で、完了時間が 50 ミリ秒未満の場合には、すべての TCC2 カード保護切り替えは保護切り替え規格に準拠します。
TCC2 カードには、システムにアクセスするための 2 つの組み込みインターフェイスである RJ-45 10BaseT LAN インターフェイスとローカル クラフト アクセスの EIA/TIA-232 インターフェイスがあります。また、バックプレーンを経由してアクセス可能な MIC-C/T/P Front Mount Electrical Connection(FMEC; フロント マウント電気接続)上のポートへのユーザ インターフェイスとなる 10BaseT LAN ポートもあります。
(注) LAN RJ-45 クラフト インターフェイスまたは背面パネルのワイヤラップ LAN 接続を使用するときは、接続を 10BASE T、半二重にする必要があります。ノードを認識できなくなる場合があるため、全二重や自動ネゴシエーションの設定は使用すべきではありません。
(注) ONS 15454 SDH を、1 枚の TCC2 カードだけで運用する方法はサポートされません。機能を十分に利用し、システムの安全性を確保するためには、各 ONS 15454 SDH を、常に 2 枚の TCC2 カードで運用してください。
(注) CTC ソフトウェアは、TCC2 カードがアクティブ/スタンバイ状態に達するまで、FMEC がないことを監視することはありません。電源投入時や TCC2 カードのリセットのような移行状態の場合、CTC はノード ビューに表示された FMEC インベントリを無視します。
(注) 2 枚めの TCC2 カードをノードに装着すると、装着した TCC2 カードのソフトウェア、バックアップ ソフトウェア、およびデータベースがアクティブな TCC2 カードのそれと同期します。装着した TCC2 カードのソフトウェア バージョンがアクティブな TCC2 カードのバージョンと一致しない場合には、装着した TCC2 カードはアクティブな TCC2 カードからソフトウェアをコピーします。このコピーが完了するまで 15 ~ 20 分ほどかかります。装着した TCC2 カードのバックアップ ソフトウェアのバージョンが、アクティブな TCC2 カードのバージョンと一致しない場合、装着した TCC2 カードはアクティブな TCC2 カードからバックアップ ソフトウェアをコピーします。このコピーが完了するまで 15 ~ 20 分ほどかかります。アクティブな TCC2 カードからデータベースをコピーするのに 3 分ほどかかります。装着した TCC2 カードのソフトウェア バージョンとバックアップ バージョンに応じて、このコピー処理は全体で 3 ~ 40 分かかります。
表2-8 では、TCC2 カードの前面プレートにある 2 つのカードレベル LED について説明します。
表2-9 では、TCC2 カードの前面プレートにある 6 つのネットワーク レベル LED について説明します。
(注) TCC2P カードの仕様については、「TCC2P カードの仕様」を参照してください。
TCC2P カードは、TCC2 カードの機能をさらに拡張したカードです(TCC2P カードには、R4.0 以降のリリースのソフトウェアが必要です)。R5.0 の場合、主にイーサネット セキュリティ機能が拡張されています。R6.0 の場合、主に 64 kHz + 8 kHz クロッキングが拡張されています。
TCC2P カードは、ONS 15454 のシステムの初期化、プロビジョニング、アラームの報告、メンテナンス、診断、IP アドレスの検出や解決、SDH Regeneration Section Overhead(RSOH; 再生セクション オーバーヘッド)および Multiplex Section Overhead(MSOH; 多重化セクション オーバーヘッド)DCC/GCC の終端、およびシステム障害の検出を行います。また、ONS 15454 システムは TCC2P によって、Stratum 3(ITU-T G.812)タイミング要件が維持されることが保障されます。TCC2P はシステムの供給電圧を監視します。
(注) TCC2P カードの LAN インターフェイスは、0 ~ 65°C(32 ~ 149°F)の温度で、長さ 100 m(328 フィート)のケーブルをサポートすることにより、標準のイーサネット仕様を満たしています。このインターフェイスは、-40 ~ 0°C(-40 ~ 32°F)の温度で、長さが最大 10 m(32.8 フィート)のケーブルで動作できます。
図2-2 に、TCC2P カードの前面プレートとブロック図を示します。
TCC2P カードは、DCC のマルチチャネルと HDLC 処理をサポートしています。TCC2P カード上では最大 84 個の DCC をルーティングし、最大 84 個の DCC を終端させることができます(この数は使用可能な光デジタル通信チャネルによって異なります)。TCC2P は、リモート システム管理インターフェイスを円滑にするために 84 個の DCC を選択し、処理します。
また、TCC2P はモジュール上を搬送されるセル バスの発信および終了地点ともなります。セル バスは、ピアツーピア通信に欠かせない、ノード内の 2 つのカード間のリンクをサポートします。ピアツーピア通信は、冗長カードの保護切り替えを高速化します。
ノード データベース、IP アドレス、およびシステム ソフトウェアは TCC2P カードの不揮発性メモリに保存されるため、電源やカードに障害が発生した場合でも速やかに復旧できます。
TCC2P カードは、各 ONS 15454 のすべてのシステム タイミング機能を実行します。TCC2P は、各トラフィック カードからの再生クロックと、2 つの BITS ポートについて周波数の精度を監視します。TCC2P カードは、システムのタイミング基準として、再生クロック、BITS、または内部 Stratum3 基準を選択します。これらのクロック入力は、いずれもプライマリまたはセカンダリのタイミング ソースとしてプロビジョニングできます。低速のタイミング基準トラッキング ループにより、TCC2P カードは、タイミング基準が失われたときに再生クロックと同期することができます。これが、タイミング基準損失時のホールドオーバー機構となります。
リリース 6.0 以降のソフトウェアでは、TCC2P カードは 64 kHz + 8 kHz 複合クロック BITS IN のほか、6.312 MHz の BITS OUT クロックをサポートします。システムの BITS は、E1、2.048 MHz、または 64 kHz に設定できます。デフォルトは E1 です。BITS OUT クロックは、BITS IN によって決まった速度で稼働します( 表2-10 を参照)。
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6.312 MHz として設定された BITS 出力インターフェイスは、-40 dBm +/- 4 dBm のモニタ レベルの ITU-T G.703 の Appendix II、Table II.4 に準拠しています。
TCC2P はシェルフの両方の供給電圧を監視します。供給電圧のどちらかに指定した範囲外の電圧がある場合は、アラームが発生します。
冗長性を確保するため、スロット 7 と 11 に TCC2P カードを装着します。アクティブな TCC2P カードに障害が発生すると、トラフィックは保護 TCC2P カードに切り替えられます。BER カウントが 1 × 10 exp -3 未満で、完了時間が 50 ミリ秒未満の場合、TCC2P のすべての保護切り替えは、保護切り替え規格に準拠します。
TCC2P カードには、システムにアクセスするための 2 つの組み込み RJ-45 イーサネット インターフェイス ポートがあります。1 つはオンサイト クラフト アクセス用に前面プレートにあり、2 つめはバックプレーンを使用することで MIC-C/T/T FMEC でアクセス可能なユーザ インターフェイス用ポートです。FMEC イーサネット インターフェイスは、固定 LAN アクセスと TCP/IP 経由でのリモート アクセス全般、および Operations Support System(OSS;オペレーション サポート システム)アクセスに使用します。イーサネット インターフェイスは IP アドレスが異なり、それぞれ別のサブネットに属します。
前面プレートの EIA/TIA-232 シリアル ポートには、TL1 モードでのクラフト インターフェイスを実装できます。
(注) LAN RJ-45 クラフト インターフェイスまたは背面パネルのワイヤラップ LAN 接続を使用するときは、接続を 10BASE T、半二重にする必要があります。ノードを認識できなくなる場合があるため、全二重や自動ネゴシエーションの設定は使用すべきではありません。
(注) ONS 15454 SDH を、1 枚の TCC2P カードだけで運用する方法はサポートされません。システムに十分な機能を発揮させ、かつ障害から保護するためにも、常に 2 つの TCC2P カードを装着して運用してください。
(注) 2 つめの TCC2P カードをノードに装着すると、そのカード内のソフトウェア、バックアップ ソフトウェア、およびデータベースが、アクティブな TCC2 カード内のものと同期させます。装着した TCC2P カードのソフトウェア バージョンがアクティブな TCC2P カードのバージョンと一致しない場合、装着した TCC2P カードはアクティブな TCC2P カードからソフトウェアをコピーします。このコピーが完了するまで 15 ~ 20 分ほどかかります。装着した TCC2P カードのバックアップ ソフトウェアのバージョンが、アクティブな TCC2P カードのバージョンと一致しない場合、装着した TCC2P カードはアクティブな TCC2P カードからバックアップ ソフトウェアをコピーします。このコピーが完了するまで 15 ~ 20 分ほどかかります。アクティブな TCC2P カードからデータベースをコピーするために要する時間は、およそ 3 分です。装着した TCC2P カードのソフトウェアおよびバックアップ ソフトウェアのバージョンによって、このコピー処理は全体で 3 ~ 40 分かかります。
TCC2P カードの前面プレートには 8 つの LED があり、そのうち 2 つがカードレベルのインジケータです。 表2-11 に、カードレベルの LED について説明します。
表2-12 では、TCC2P の前面プレートにある 6 つのネットワーク レベル LED について説明します。
(注) XC-VCL-10G カードの仕様については、「XC-VXL-10G カードの仕様」を参照してください。
XC-VXL-10G カードは、E-1、E-3、DS-3、STM-1、STM-4、STM-16、および STM-64 信号レートをクロスコネクトします。XC-VXL-10G では、最大で 384 × 384 の VC-4 ノンブロッキング クロスコネクト、384 × 384 の VC-3 ノンブロッキング クロスコネクト、または 2016 × 2016 の VC-12 ノンブロッキング クロスコネクトが可能です。このカードは、10 Gbps ソリューション用に設計されています。
図2-3 に、XC-VXL-10G カードの前面プレートとブロック図を示します。
図2-3 XC-VXL-10G カードの前面プレートとブロック図
図2-4 に、XC-VXL-10G のクロスコネクト マトリクスを示します。
図2-4 XC-VXL-10G のクロスコネクト マトリクス
XC-VXL-10G カードは、最大で 192 個の双方向 STM-1 クロスコネクト、192 個の双方向 E-3 または DS-3 クロスコネクト、または 1008 個の双方向 E-1 クロスコネクトを管理できます。TCC2/TCC2P カードは、STM-1 単位で、各スロットに帯域幅を割り当てます。XC-VXL-10G カードは、TCC2/TCC2P カードとの組み合わせで接続を維持し、ノード内のクロスコネクトをセットアップします。クロスコネクトとプロビジョニングの情報は、CTC から設定できます。
(注) ONS 15454 SDH を、1 枚の XC-VXL-10G カードだけで運用する方法はサポートされていません。常に冗長構成で運用してください。XC-VXL-10G カードをスロット 8 および 10 に取り付けます。
表2-13 では、XC-VXL-10G カードの前面プレートにある 2 つのカードレベル LED について説明します。
(注) XC-VXL-2.5G カードの仕様については、「XC-VXL-2.5G カードの仕様」を参照してください。
XC-VXL-2.5G カードは、E-1、E-3、DS-3、STM-1、STM-4、STM-16、および STM-64 信号レートをクロスコネクトします。XC-VXL-2.5G では最大で 192 × 192 の VC-4 ノンブロッキング クロスコネクト、384 × 384 の VC-3 ノンブロッキング クロスコネクト、2016 × 2016 の VC-12 ノンブロッキング クロスコネクトが可能です。このカードは、2.5 Gbps ソリューション用に設計されています。
図2-5 に、XC-VXL-2.5G カードの前面プレートとブロック図を示します。
図2-5 XC-VXL-2.5G カードの前面プレートとブロック図
図2-6 に、XC-VXL-2.5G のクロスコネクト マトリクスを示します。
図2-6 XC-VXL-2.5G クロスコネクト マトリクス
XC-VXL-2.5G カードは、最大で 192 個の双方向 STM-1 クロスコネクト、192 個の双方向 E-3 または DS-3 クロスコネクト、または 1008 個の双方向 E-1 クロスコネクトを管理できます。TCC2/TCC2P カードは、STM-1 単位で、各スロットに帯域幅を割り当てます。XC-VXL-2.5G カードは、TCC2/TCC2P カードとの組み合わせで接続を維持し、ノード内のクロスコネクトをセットアップします。クロスコネクトとプロビジョニングの情報は、CTC から設定できます。
(注) ONS 15454 SDH を、1 枚の XC-VXL-2.5G カードだけで運用する方法はサポートされていません。常に冗長構成で運用してください。XC-VXL-2.5G カードをスロット 8 および 10 に取り付けます。
表2-14 では、XC-VXL-2.5G カードの前面プレートにある 2 つのカードレベル LED について説明します。
(注) XC-VXC-10G カードの仕様については、「XC-XVC-10G カードの仕様」を参照してください。
XC-VXC-10G カードは、VC-4、VC-3、VC-12、および VC-11 レベルで接続を確立します。XC-VXC-10G カードは STM-64 のキャパシティをスロット 5、6、12、および 13 に提供し、STM-16 のキャパシティをスロット 1 ~ 4 および 14 ~ 17 に提供します。任意のポートの VC-4 を他のあらゆるポートに接続できます。つまり、VC-4 クロスコネクトはノンブロッキングです。XC-VXC-10G は、非侵入的モニタリングを行う SNCP の LO 回線をサポートします。
XC-VXC-10G カードは、VC-12 または VC-11 のグルーミング、あるいは混合の(VC-12 および VC-11)グルーミングをサポートするように設定できます。
図2-7 に、XC-VXC-10G カードの前面プレートとブロック図を示します。
図2-7 XC-VXC-10G カードの前面プレートとブロック図
XC-VXC-10G カードは、最大 192 個の双方向 VC-4 クロスコネクト、192 個の VC-3 双方向 クロスコネクト、1008 個の VC-12 双方向クロスコネクト、または 1344 個の VC-11 双方向クロスコネクトを管理します。TCC2/TCC2P カードは、STM-1 単位で、各スロットに帯域幅を割り当てます。
• 96 個の論理 VC-3 ポートを利用した 2016 個の VC-12 ポート
• 96 個の論理 VC-3 ポートを利用した 2688 個の VC-11 ポート
• VC-11、VC-12、VC-4/-4c/-8c/-16c/-64c クロスコネクト
• サポートされているグルーミング モードは、次のとおりです。
–混合グルーミング(50%/50%):1008 × 1008 VC-12/1344 × 1344 VC-11
XC-VXC-10G は、スイッチがソフトウェア経由で開始され、シェルフに TCC2/TCC2P カードが装着されている場合に、VC-4 回線レベルでエラーレス サイド スイッチ(シェルフの片側にある 1 つの XC-VXC-10G から反対側にあるもう一方の XC-VXC-10G へのスイッチング)をサポートします。
(注) 15454_MRC-12、OC192SR1/STM64IO Short Reach(短距離)、および OC192/STM64 Any Reach(任意の距離)カード(後者のカード 2 つは、CTC で STM64-XFP として指定されます)は、エラーレス サイド スイッチをサポートします。
(注) XC-VXC-10G カードのエラーレス サイド スイッチは、低い回線レベル(VC-3 および VC-11/VC-12)では、サポートされていません。
図2-8 に、XC-VXC-10G のクロスコネクト マトリクスを示します。
図2-8 XC-VXC-10G のクロスコネクト マトリクス
表2-15 では、XC-VXC-10G カードの前面プレートにある 2 つのカードレベル LED について説明します。
XC-VXC-10G カードは、XC-VXL-10G および XC-VXL-2.5G カードと同じ機能をサポートします。XC-VXC-10G カードは、STM-64 の動作をサポートします。
イーサネット カードを使用している場合に、XC-VXC-10G クロスコネクト カードが使用中であるときは、E1000-2-G または E100T-G を使用する必要があります。XC-VXL-10G カードから XC-VXC-10G カードにアップグレードする場合、詳細については、『 Cisco ONS 15454 SDH Procedure Guide 』の「Upgrade Cards and Spans」の章を参照してください。また、「カードの互換性」を参照してください。
(注) AIC-I カードの仕様については、「AIC-I カードの仕様」を参照してください。
オプションの AIC-I カードは、独自に定義できるアラーム入出力、User Data Channel(UDC; ユーザ データ チャネル)を提供し、ローカル オーダーワイヤとエクスプレス オーダーワイヤをサポートします。16 の入力接点と 4 つの入出力接点を定義できます。アラーム接点への接続には、MIC-A/P が必要です。
図2-9 に、AIC-I カードの前面プレートとブロック図を示します。
表2-16 では、AIC-I カードの 8 つのカードレベル LED について説明します。
オプションの AIC-I カードは、入出力アラーム接点クローズ機能を提供します。最大 16 の外部アラーム入力と 4 つの外部アラーム入出力(ユーザ設定可能)を定義できます。物理的な接続は、MIC-A/P を使用して行われます。アラームは CTC を使用して定義します。定義方法については、『Cisco ONS 15454 SDH Procedure Guide』の「Manage Alarms」の章を参照してください。
AIC-I の前面パネルの LED は、アラーム接点のステータスを示します。1 つの LED はすべての入力を表し、もう 1 つの LED はすべての出力を表します。外部アラーム(入力接点)は通常、ドア センサ、温度センサ、浸水センサ、およびその他の外部環境のセンサとして使用されます。外部制御(出力接点)は、通常、ベルやライトなどのビジュアル装置やオーディオ装置を操作するために使用しますが、ジェネレータ、ヒーター、およびファンなどのその他の装置も制御できます。
16 個の入力アラーム接点を個別にプログラミングすることができます。次のような選択肢があります。
• Alarm on Closure、または Alarm on Open
• 任意のレベルのアラームの重大度(Critical、Major、Minor、Not Alarmed、Not Reported)
• アラームのサービス レベル(Service Affecting、または Non-Service Affecting)
• CTC でアラーム ログに表示する 63 文字のアラーム説明
アラームにはファン トレイの省略形を割り当てることができません。省略形には、入力接点の汎用名が反映されます。外部入力が接点の操作を中止するか、アラーム入力をプロビジョニング解除するまでアラーム状態は維持されます。
出力接点は、トリガーによってクローズするか手動でクローズするようにプロビジョニングできます。トリガーは、次のようにローカル アラームの重大度しきい値、リモート アラームの重大度、または仮想ワイヤのいずれかにすることができます。
• ローカル NE アラームの重大度:出力をクローズするように設定できる、アラームの重大度の階層(非レポート、非アラーム、マイナー、メジャー、クリティカル)。たとえば、トリガーがマイナーに設定された場合は、マイナー アラーム以上がトリガーとなります。
• リモート NE アラームの重大度:ローカル NE アラームの重大度と同じですが、リモート アラームにのみ適用されます。
• 仮想ワイヤ エンティティ:アラーム入力がイベントである場合に、外部出力 1 ~ 4 の任意の仮想ワイヤで信号を発信するように任意の環境アラーム入力をプロビジョニングできます。仮想ワイヤ上の信号を、外部制御出力のトリガーとしてプロビジョニングすることができます。
また、出力アラーム接点(外部制御)を個別にプログラミングすることもできます。プロビジョニング可能なトリガーのほかに、各外部出力接点を手動で強制的にオープンまたはクローズすることもできます。プロビジョニングされたトリガーが存在しても、手動操作の方が優先されます。
オーダーワイヤを使用すると、技術者は電話器を ONS 15454 SDH に接続して、他の ONS 15454 SDH ノードまたは他のファシリティ機器で作業中の技術者たちと通信することができます。オーダーワイヤは Pulse Code Modulation(PCM; パルス符号変調)で符号化された音声チャネルで、MSOH およびRSOHの E1 または E2 バイトを使用します。
AIC-I では、SDH リングまたは特定の光カード ファシリティで、ローカル(RSOH 信号)とエクスプレス(MSOH 信号)の両方のオーダーワイヤ チャネルを同時に使用することができます。また、エクスプレス オーダーワイヤを使用すると、再生器がシスコの装置でなくても、再生サイトと通信ができます。
CTC では、GCC チャネルの現在のプロビジョニング モデルと同じようにオーダーワイヤ機能をプロビジョニングできます。CTC では、リング上のすべての Network Element(NE; ネットワーク要素)が相互に通信できるように、リングのターンアップでオーダーワイヤ通信ネットワークをプロビジョニングします。オーダーワイヤの終端(オーダーワイヤ チャネルを受信して処理する光カード ファシリティ)を、プロビジョニングすることができます。エクスプレス オーダーワイヤもローカル オーダーワイヤも、特定の SDH ファシリティでオンまたはオフに構成できます。ONS 15454 SDH は、シェルフごとに最大 4 個のオーダーワイヤ チャネルの終端をサポートします。これにより、線形、単一リング、二重リング、および小型のハブ アンド スポーク構成が可能になります。オーダーワイヤは、Multiplex Section-Shared Protection Ring(MS-SPRing; 多重化セクション共有保護リング)や Subnetwork Connection Protection(SNCP; サブネットワーク接続保護)などのリング トポロジでは保護されないことに注意してください。
ローカル オーダーワイヤおよびエクスプレス オーダーワイヤの ONS 15454 SDH での実装は、本質的にブロードキャストです。ラインはパーティ ラインとして動作します。オーダーワイヤ チャネルを取得した人は誰でも、接続されているオーダーワイヤ サブネットワーク上の他のすべての参加者と通信を行うことができます。ローカル オーダーワイヤのパーティ ラインは、エクスプレス オーダーワイヤのパーティ ラインとは分かれています。ローカル オーダーワイヤおよびエクスプレス オーダーワイヤごとに最大 4 個の STM-N ファシリティを、オーダーワイヤ パスとしてプロビジョニングできます。
(注) OC3 IR 4/STM1 SH 1310 カードは、EOW チャネルをサポートしていません。
AIC-I カードは、電話接続に選択式の Dual Tone Multifrequency(DTMF; デュアルトーン多重周波数)ダイヤリングをサポートしています。DTMF では、オーダーワイヤ サブネットワーク上の 1 枚の AIC-I カード、またはONS 15454 SDH のすべての AIC-I カードを「鳴らす」ことができます。リンガ/ブザーは AIC-I カードに搭載されています。また、AIC-I リンガを真似た「リング」LED もあります。この LED は、オーダーワイヤ サブネットワーク上で呼を受信すると点滅します。パーティ ラインは、DTMF パッドで *0000 を押すと開始されます。個々のダイヤルは、DTMF パッドで * を押し、続いて 4 桁の数字を押すと発信されます。ノードのステーション番号は、CTC でプロビジョニングできます。
オーダーワイヤ ポートは、標準の RJ-11 レセプタクルです。オーダーワイヤ ポートのピンは、チップとリングのオーダーワイヤの設定に対応しています。
表2-17 に、オーダーワイヤのピン配置を示します。
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オーダーワイヤ サブネットワークをプロビジョニングするときは、オーダーワイヤのループがないことを確認してください。ループがあると、発振によってオーダーワイヤ チャネルが不安定になります。
図2-10 に、オーダーワイヤ ポートに使用する標準 RJ-11 コネクタを示します。使用するケーブルは RJ-11 シールド線です。
AIC-I カードには、-48 VDC の供給電圧の有無、不足電圧、または過電圧を監視する電源モニタリング回路があります。
User Data Channel(UDC)機能は、ONS 15454 SDH ネットワーク内の 2 つのノード間での 64 Kbps(F1 バイト)の専用データ チャネルです。各 AIC-I カードには、UDC-A および UDC-B という 2 つの UDC があり、カードの前面パネルに RJ-11 コネクタでそれぞれ接続されます。各 UDC は ONS 15454 SDH システム内の個別の光インターフェイスにルーティングされます。方法については、『Cisco ONS 15454 SDH Procedure Guide』の「Create Circuits and Low-Order Tunnels」の章を参照してください。
UDC ポートは、標準の RJ-11 レセプタクルです。 表2-18 に、UDC のピン配置を示します。
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DCC は、ONS 15454 SDH ネットワーク上の 2 台のノードを結ぶ 576 Kbps(D4 ~ D12 バイト)の専用データ チャネルです。1 つの AIC-I カードで、DCC-A、DCC-B という 2 つの DCC を作成できます。これらの DCC は、カードの前面パネルにある、それぞれ別の RJ-45 コネクタから、ONS 15454 SDH システム内の光インターフェイスに個別にルーティングできます。
(注) このスパンに DCC トンネリングが設定されている場合、DCC 接続はプロビジョニングできません。
DCC ポートは、標準の RJ-45 レセプタクルです。 表2-19 に、DCC のピン配置を示します。
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