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この章では、Cisco ONS 15454 SONET トポロジーおよびアップグレードについて説明します。トポロジーのプロビジョニング方法については、『Cisco ONS 15454 Procedure Guide』を参照してください。
• 「SONET リングおよび TCC2/TCC2P カード」
• 「BLSR」
• 「UPSR」
• 「DRI」
• 「従属リング」
• 「PPMN」
表12-1 に、各 ONS 15454 ノード上で冗長 TCC2/TCC2P カードを使用して作成できる SONET リングを示します。
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1.SDCC の合計使用数は、84 以下にする必要があります。 2.詳細については、「UPSR」を参照してください。 3.LDCC の合計使用数は、28 以下にする必要があります。 4.詳細については、「UPSR」を参照してください。 5.LDCC および SDCC の合計使用数は 84 以下にする必要があります。LDCC をプロビジョニングする場合、同じポートで SDCC を終端させることはできますが、推奨できません。同じポートで SDCC および LDCC を使用しなければならないのは、リンクの反対側が LDCC をサポートしない状況でソフトウェアをアップグレードする場合だけです。同じノード上の別々のポートで SDCC および LDCC をプロビジョニングすることは可能です。 |
ONS 15454 は次の構成のいずれかで 5 つの Bidirectional Line Switch Ring(BLSR; 双方向ライン スイッチ型リング)を同時にサポートできます。
• 2 ファイバ BLSR×4 および 4 ファイバ BLSR×1
各 BLSR には最大 32 の ONS 15454 を配置できます。現用帯域幅と保護帯域幅は同じでなければならないので、作成できるのは OC-12(2 ファイバのみ)、OC-48、または OC-192 の BLSR だけです。
(注) BLSR で最高のパフォーマンスを実現するには、10 ノードごとに 1 つずつ LAN 接続が必要です。
2 ファイバ BLSR では、それぞれのファイバが、現用帯域幅と保護帯域幅に分割されます。たとえば、OC-48 の BLSR(図12-1)では、STS 1~24 で現用トラフィックを搬送し、STS 25~48 が保護用に確保されます。現用トラフィック(STS 1~24)は、一方のファイバで一方向に伝送され、もう一方のファイバで反対方向に伝送されます。Cisco Transport Controller(CTC)の回線ルーティング ルーチンで、ユーザの要件、トラフィック パターン、距離などのさまざまな要因に基づいて、回線の最短パスが計算されます。たとえば、図12-1 のノード 0 から 1 に向かう回線では、ファイバ 1 が一杯でないかぎり、トラフィックはファイバ 1 で搬送されます。ファイバ 1 が一杯の場合、トラフィックはファイバ 2 でノード 3 と 2 を経由してルーティングされます。ノード 0 から 2(またはノード 1 から 3)へのトラフィックは、回線のプロビジョニング要件とトラフィック負荷に従って、どちらかのファイバでルーティングされます。
SONET K1、K2、および K3 バイトで、BLSR 保護切り替えを制御する情報を搬送します。各 BLSR ノードは、SONET 信号を代替物理パスに切り替える時点を判断するために、K バイトをモニタします。K バイトでは、障害条件やリング内のノード間で取ったアクションについて通知します。
1 本のファイバで切断が発生すると、その切断部分以降のノードに向けられた現用トラフィックは、2 番めのファイバの保護用帯域幅に切り替えられます。トラフィックは、宛先ノードに向けて保護帯域幅上を逆方向に搬送されます。宛先に到着すると、トラフィックは現用帯域幅に戻ります。
図12-2 に、4 つのノードからなる 2 ファイバ BLSR 上のトラフィック パターン例を示します。
図12-2 4 ノード、2 ファイバ構成の BLSR のトラフィック パターン例
図12-3に、ノード 0 と 3 の間の回線が切断された場合に、トラフィックがどのようにルーティングされるかを示します。
• ノード 0を起点とし、ファイバ 2 上のノード 2 へトラフィックを搬送するすべての回線は、ファイバ 1の保護用帯域幅に切り替えられます。たとえば、ファイバ 2 の STS-1 でトラフィックを搬送する回線は、ファイバ 1 の STS-25 に切り替えられます。ファイバ 2 の STS-2 で搬送する回線は、ファイバ 1 の STS-26 に切り替えられます。ファイバ 1 は、ノード 3(最初のルーティング先)に回線を搬送します。ノード 3 では、回線をファイバ 2 の STS-1 に戻し、回線は STS-1 でノード 2 に向けてルーティングされます。
• トラフィックを通常ファイバ 1 でノード 0 に向けて搬送する、ノード 2 を起点とする回線は、ノード 3 でファイバ 2 の保護帯域幅に切り替えられます。たとえば、ファイバ 1 の STS-2 でトラフィックを搬送する回線は、ファイバ 2 の STS-26 に切り替えられます。ファイバ 2 は回線をノード 0 へ搬送し、ノード 0 では、回線をファイバ 1 の STS-2 に戻し、トラフィックは宛先でドロップされます。
図12-3 回線切断の後の 4 ノード、2 ファイバ構成の BLSR のトラフィック パターン
4 ファイバ BLSR の場合、帯域幅が 2 ファイバ BLSR の 2 倍になります。スパン切り替えとリング切り替えが可能なので、4 ファイバ BLSR では、トラフィック保護の信頼性と柔軟性が高まります。図12-4に示すように、現用トラフィックに 2 ファイバ、保護用に 2 ファイバが割り当てられます。4 ファイバ BLSR を実装するには、各 BLSR ノードに 4 枚の OC-48、OC-48 AS、または OC-192 カードを取り付ける必要があります。
4 ファイバ BLSR では、スパン切り替えとリング切り替えが可能です。
• スパン切り替え(4 ファイバ BLSR のスパン切り替え)は、現用スパンに障害が発生した場合に行われます。そのスパンのノード間(図12-5 の例ではノード 0 と 1)でトラフィックは保護ファイバに切り替えられ、そのスパンが終わるとまた現用ファイバに戻ります。複数のスパンの切り替えを同時に行うこともできます。
• リング切り替え(図12-6)は、同じスパンで現用と保護の両方のファイバに障害が発生した場合など、スパン切り替えでトラフィックを回復できない場合に起こります。リング切り替えでは、トラフィックはリング全体を保護ファイバでルーティングされます。
BLSR ノードは、リングのどちらの方向からきたトラフィックでも終端できます。したがって、BLSR は、局間ネットワークやアクセス ネットワークなどの分散型のノード間トラフィックに適しています。
BLSR では、帯域幅をリング内で再利用できるため、1 つの中央ハブを介してトラフィックを運ぶネットワークよりも大量のトラフィックを運ぶことができます。BLSR では、同じ OC-N レートで動作する Unidirectional Path Switched Ring(UPSR; 単方向パス スイッチ型リング)よりも大量のトラフィックを搬送できます。 表12-2 に、2 ファイバ BLSR の双方向帯域容量を示します。OC-N レートの容量は 2 で割り、リングのノード数からパススルー STS-1 回線の数を差し引いた数を乗じた値になります。
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6.N は、BLSR ノードとして設定された ONS 15454 ノードの数です。 7.PT は、リングの ONS 15454 ノードをパススルーする STS-1 回線の数です(容量は、トラフィック パターンにより異なります)。 |
表12-3 に、4 ファイバ BLSR の双方向帯域容量を示します。
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8.N は、BLSR ノードとして設定された ONS 15454 ノードの数です。 9.PT は、リングの ONS 15454 ノードをパススルーする STS-1 回線の数です(容量は、トラフィック パターンにより異なります)。 |
図12-7に、BLSR 帯域幅の再使用例を示します。同じ STS がリング上の異なるスパンで同時に、3 種類のトラフィック セットを搬送します。ノード 3 から 1 へのセット、ノード 1 から 2 へのセット、さらにノード 2 から 3 へのセットです。
図12-8に、5 つのノードで 2 ファイバ BLSR を実装する例を示します。長距離地域ネットワークが、ノード 0 で他のキャリアに接続されています。トラフィックは、サービス プロバイダーの主要ハブへ送信されます。
• キャリア 1 は 6 本の DS-3 を 2 つの OC-3 スパンでノード 0 に送ります。キャリア 2 は 12 本の DS-3 を直接送ります。ノード 0 は信号を受信すると、その信号をリングを使って適切なノードに送ります。
• また、リングは 14 本の DS-1 を各リモート サイトからノード 0 へ戻します。中間地点のノードはこれらの短距離地域の接続を処理します。
• ONS 15454 の OC-3 カードは、合計 4 つの OC-3 ポートをサポートするので、2 つの OC-3 スパンをほとんどコストをかけずに追加できます。
図12-9 に、ノード 0 のシェルフ アセンブリ レイアウトを示します。空きスロットは 1 つです。
図12-9 図12-8 のノード 0 のシェルフ アセンブリ レイアウト
図12-10 に、リングの残りのサイトのシェルフ アセンブリ レイアウトを示します。この BLSR 構成では、ノード ID 1 と 3 に 8 本の DS-3 を追加できます。ノード 4 には 4 本の DS-3 を追加でき、ノード 2 には 10 本の DS-3 を追加できます。各サイトでは、将来のトラフィック用に空きスロットを残しておきます。
図12-10 図12-8 のノード 1~4 のシェルフ アセンブリ レイアウト
ファイバ接続を計画し、同じ計画をすべての BLSR ノードで使用します。たとえば、イースト ポートを右端のスロット、ウエスト ポートを左端のスロットにします。あるノードでイースト ポートに接続したファイバは、隣接ノードのウエストポートに接続します。図12-11 に、トランク カードがスロット 5(ウエスト)とスロット 12(イースト)に取り付けられている、2 ファイバ BLSR のファイバ接続を示します。ファイバの接続方法については、『 Cisco ONS 15454 Procedure Guide 』を参照してください。
(注) OC-N カードの送信コネクタ(Tx)は、必ずの隣接ノードの OC-N カードの受信コネクタ(Rx)に接続します。Tx と Rx の接続が一致していないと、そのカードの SF LED が点灯します。
図12-11 4 ノード、2 ファイバ構成の BLSR でのファイバ接続
4 ファイバの BLSR では、現用ファイバと保護ファイバで、同じイースト/ウエスト接続パターンを使用します。現用カードと保護カードの接続を混在させないでください。BLSR は、現用カードと保護カードが相互に接続されている場合機能しません。図12-12に、4 ファイバ BLSR のファイバ接続を示します。スロット 5(ウエスト)とスロット 12(イースト)は現用トラフィックを搬送します。スロット 6(ウエスト)とスロット 13(イースト)は保護トラフィックを搬送します。
図12-12 4 ノード、4 ファイバ構成の BLSR でのファイバ接続
UPSR を使用すると、リングに重複したファイバ パスを設けることができます。現用トラフィックは一方向に流れ、保護トラフィックは反対方向に流れます。現用トラフィック パスで問題が発生すると、受信ノードは、逆方向を流れるパスに切り替えます。
CTC はリングを自動的に設定します。UPSR トラフィックは、回線ごとに ONS 15454 内で定義されます。パス保護回線が、1+1 または BLSR 回線保護方式の中で定義されていなくても、パス保護が利用可能であり指定されている場合は、CTC は UPSR をデフォルトとして使用します。
UPSR 回線では、ノードごとに、Data Communication Channel(DCC; データ通信チャネル)でプロビジョニングされた 2 つの光ファイバ スパンが必要です。UPSR 回線は、これらのスパンに渡って帯域幅を全部使いきるまで作成できます。
(注) UPSR 回線を TL1 で手動で作成する場合は、DCCは必要ありません。したがって、UPSR 回線は、クロスコネクト帯域幅またはスパン帯域幅によって制限されますが、DCC の数による制限は受けません。
UPSR 回線が使用するスパン帯域幅は、回線が二重化されているため、回線の帯域幅の 2 倍になります。UPSR 回線が使用するクロスコネクト帯域幅は、送信元と宛先ノードだけで費やす回線帯域幅の 3 倍になります。中間ノードでは、使用するクロスコネクト帯域幅の係数は 1 です。
UPSR 回線の限度は、冗長 TCC2/TCC2P カードを使用している場合は、84 の Section Data
Communication Channel(SDCC; セクション データ通信チャネル)を含む光ファイバの帯域幅合計を 2 で割った値、または28 の Line Data Communication Channel(LDCC; 回線データ通信チャネル)を含む光ファイバの帯域幅合計を 2 で割った値です。スパンは OC-3~OC-192 のいずれかの帯域幅にできます。回線容量は、VT1.5~192c のいずれかにできます。
図12-13 に、4 ノードの基本的な UPSR 構成を示します。ノード ID 0 がノード ID 2 に信号を送ると、現用信号はノード ID 1を介して現用トラフィック パスで送信されます。同じ信号はノード ID 3 を通して保護トラフィック パスにも送信されます。
ファイバの切断が発生すると(図12-14)、ノード ID 2 はそのアクティブ レシーバを、ノード ID 3 経由で着信する保護信号に切り替えます。
各トラフィック パスがリング全体に転送されるので、UPSR は、トラフィックが広く分散せずに 1、2 箇所に集中するようなネットワークに最適な方式です。UPSR の容量は、そのビット レートと同じです。サービスは、同じ UPSR 内で開始して終了する場合も、隣接アクセスまたは局間リングにより、サービスが終端する位置まで転送される場合もあります。
図12-15に、一般的な UPSR のアプリケーション例を示します。OC-3 により、リモートのスイッチをホストの Telcordia TR-303 スイッチに接続できます。この例では、トラフィックをホスト スイッチに戻すために各リモート スイッチは 8 本の DS-1 を使用しています。図12-16および図12-17に、各サイトのシェルフ レイアウトを示します。
ノード ID 0 には 4 枚の DS1-14 カードがあり、56 のアクティブ DS-1 ポートを提供します。他のサイトには、リモート スイッチ間を上り下りする 8 本の DS-1 を処理するために、DS1-14 カードが 2 枚あれば十分です。各 ONS 15454 シェルフ アセンブリの残り半分を使用して、他の既存リモート サイト用または新規リモート サイト用として、2 つめまたは 3 つめのリングをサポートできます。
この OC-3 UPSR の例では、ノード ID 0 には 4 枚の DS1-14 カードと 2 枚の OC3 IR 4 1310 カードがあります。6 つの空きスロットは、カードを挿入することも空のままにしておくこともできます。図12-16に、これらのカードのシェルフ設定を示します。
図12-16 図12-15 の OC-3 UPSR 例におけるノード ID 0 のレイアウト
図12-15の例では、ノード ID 1~3 にはそれぞれ 2 枚の DS1-14 カードと 2 枚の OC3 IR 4 1310 カードがあります。空きスロットは 8 つあります。これらのスロットには他のカードを挿入することも空のままにしておくこともできます。図12-17 に、この例のシェルフ アセンブリ構成を示します。
図12-17 図12-15 の OC-3 UPSR の例におけるノード ID 1~3 のレイアウト
Dual-Ring Interconnect(DRI; デュアル リング相互接続)トポロジーは、相互接続されたリング上の回線に対して、パス保護レベルを追加します。DRI を使用すると、中継ノードで保護を強化して、BLSR、UPSR、または UPSR と BLSR を相互接続できます。DRI トポロジーでは、2 つまたは 4 つのノードでリングが相互接続されます。
すべての ONS 15454 DRI に drop-and-conginue(ドロップおよび継続)の DRI 方式が使用されます。dorp-and-continue 方式の DRI では、プライマリ ノードが接続されたリングにトラフィックをドロップし、同じリング内のセカンダリ ノードにトラフィックをルーティングします。セカンダリ ノードも接続されたリングにトラフィックをルーティングします。したがって、トラフィックは 2 つの異なる相互接続ノードでドロップされるので、シングル ポイント障害が排除されます。DRI で回線をルーティングするには、回線プロビジョニング時に DRI オプションを選択する必要があります。二重送信はサポートされません。
ONS 15454 上では 2 種類の DRI トポロジーを実装できます。
• 従来型の DRI では、2 つのノード ペアで 2 つのネットワークを相互接続する必要があります。ユーザが定義したプライマリ ノードとセカンダリ ノードからなる各ペアは、他方のネットワークと相互接続されたリンクのペアを介してトラフィックをドロップします。
• 統合型の DRI では、1 つのノード ペアで 2 つのネットワークを相互接続する必要があります。2 つの相互接続されたノードが相互接続リングの代わりになります。
DRI トポロジーの場合、ホールドオフ タイマーでセレクタ切り替えが発生するまでの時間の長さを設定します。これにより、次のような複数の切り替えが発生する確率が少なくなります。
たとえば、UPSR DRI サービス セレクタ切り替えでトラフィックが戻らなかった場合、ホールドオフ タイマーが切れたあとでパス セレクタ切り替えが行われます。UPSR DRI ホールドオフ タイマーのデフォルトは 100 ミリ秒です。この設定値は、Edit Circuits ウィンドウの UPSR Selectors タブで変更できます。BLSR DRI では、回線切り替えでトラフィックが戻らなかった場合、サービス セレクタ切り替えが行われます。ホールドオフ時間の間、サービス セレクタによるリカバリが据え置かれます。BLSR DRI のデフォルト ホールドオフ時間は 100 ミリ秒です。この値は変更できません。
BLSR Automatic Protection Switching(APS; 自動保護スイッチング)プロトコルと異なり、BLSR DRI は回線レベルにおけるパス レベルの保護プロトコルです。drop-and-continue BLSR DRI では、他方のリングへの回線ルーティングごとに、プライマリ ノードでサービス セレクタが 1 つずつ必要です。サービス セレクタは、二重フィード ソースからの信号条件をモニタし、信号品質が最良のものを選択します。同サイド ルーティングでは、接続リングの同じ側に設定されたプライマリ ノードでトラフィックがドロップされます。逆サイド ルーティングでは、接続リングの反対側に設定されたプライマリ ノードでトラフィックがドロップされます。BLSR DRI の場合、プライマリ ノードまたはセカンダリ ノードを回線の起点または終点にすることはできません。
(注) 相互接続リンク上に中間ノードが存在している場合は、DRI 回線を作成できません。しかし、DRI 回線の作成後であれば、相互接続リンクに中間ノードを追加できます。
DRI 保護回線は、Protection Channel Access(PCA)回線と同様に動作します。CTC では、DRI 回線の作成時、プライマリ ノードとセカンダリ ノードを設定するときに PCA オプションを選択することによって、DRI 保護回線を設定します。
図12-18 に、同サイド ルーティングが設定された、従来型 BLSR-DRI トポロジーに含まれる ONS 15454 を示します。リング 1 では、ノード 3 と 4 が相互接続ノードです。リング 2 では、ノード 8 と 9 が相互接続ノードです。二重化された信号は、ノード 4(リング 1)とノード 9(リング 2)間、およびノード 3(リング 1)とノード 8(リング 2)間で送信されます。プライマリ ノード(ノード 4 と 9)は同サイドにあり、セカンダリ ノード(ノード 3 と 8)は代替ルートを提供します。リング 1 では、ノード 4 のトラフィックはノード 9 で ドロップされ、ノード 3 で継続されます。同様に、ノード 9 のトラフィックは、ノード 4 でドロップされ、ノード 8 で継続されます。
図12-18 ONS 15454 従来型 BLSR のデュアル リング相互接続(同サイド ルーティング)
図12-19 に、逆サイド ルーティングが設定された、従来型 BLSR-DRI トポロジーに含まれる ONS 15454 を示します。リング 1 では、ノード 3 と 4 が相互接続ノードです。リング 2 では、ノード 8 と 9 が相互接続ノードです。二重化された信号は、ノード 4(リング 1)とノード 8(リング 2)間、およびノード 3(リング 1)とノード 9(リング 2)間で送信されます。リング 1 では、ノード 4 のトラフィックはノード 9 で ドロップされ、ノード 3 で継続されます。同様に、ノード 8 のトラフィックは、ノード 3 でドロップされ、ノード 8 で継続されます。
図12-19 ONS 15454 従来型 BLSR のデュアル リング相互接続(逆サイド ルーティング)
図12-20に、統合型 BLSR-DRI トポロジーに含まれる ONS 15454 を示します。同じ drop-and-continue トラフィック ルーティングが、4 つではなく 2 つのノードで発生します。これは、2 つの相互接続ノードに OC-N トランクを追加することで実現されます。ノード 3 と 8 は相互接続ノードです。
図12-20 ONS 15454 統合型 BLSR デュアル リング相互接続
図12-21 に、従来型の drop-and-continue UPSR DRI トポロジーに含まれる ONS 15454 を示します。リング 1 では、ノード 4 と 5 が相互接続ノードです。リング 2 では、ノード 6 と 7 が相互接続ノードです。二重化された信号は、ノード 4(リング 1)とノード 6(リング 2)間、およびノード 5(リング 1)とノード 7(リング 2)間で送信されます。リング 1 では、ノード 4 のトラフィックはノード 6 で ドロップされ、ノード 5 で継続されます。同様に、ノード 5 のトラフィックは、ノード 7 でドロップされ、ノード 4 で継続されます。
図12-21 ONS 15454 従来型 UPSR デュアル リング相互接続
図12-22に、統合型 DRI トポロジーに含まれる ONS 15454 を示します。同じ drop-and-continue トラフィック ルーティングが、4 つではなく 2 つのノードで発生します。これは、2 つの相互接続ノードに OC-N トランクを追加することで実現されます。
図12-22 ONS 15454 統合型 UPSR デュアル リング相互接続
UPSR と BLSR も相互接続できます。BLSR/UPSR DRI ハンドオフ構成では、プライマリ ノードとセカンダリ ノードを回線の起点または終点にできます。これは、非 DCC の光相互接続リンクが存在する場合に便利です。図12-23 に、UPSR と BLSR 間の従来型 DRI ハンドオフの例を示します。
図12-23 ONS 15454 UPSR/BLSR 従来型 DRI ハンドオフ
図12-24 に、UPSR と BLSR 間の統合型 DRI ハンドオフの例を示します。
図12-24 ONS 15454 UPSR/BLSR 統合型 DRI ハンドオフ
ONS 15454 は、TCC2/TCC2P カードを搭載した場合、最大 84 の SONET SDCC または 28 の SONET LDCC をサポートします。リング、SDCC、および LDCC については、表12-1を参照してください。
従属リングを設けると、必要なノードとカードの数を減らせます。また、シェルフ間を接続する外部ケーブルの数も減らせます。図12-25 に、複数の従属リングのある ONS 15454 を示します。
図12-26 に、BLSR に従属する UPSR を示します。この例では、ノード 3 が BLSR と UPSR の両方を処理する唯一のノードです。スロット 5 と 12 の OC-N カードは BLSR として、スロット 6 と 13 の OC-N カードは UPSR として動作します。
ONS 15454 は、同じノードで 2 つの BLSR をサポートできます。したがって、ONS 15454 を SONET Digital Cross Connect System(DCS; デジタル クロスコネクト システム)または複数の SONET Add/Drop Multiplexer(ADM; アド/ドロップ多重化装置)を必要とする用途に配置できます。
図12-27に、1 つの ONS 15454 で共有する 2 つの BLSR を示します。リング 1 は、ノード 1、2、3 および 4 上で動作します。リング 2 は、ノード 4、5、6 および 7 上で動作します。2 つの BLSR(リング 1 と 2)はノード 4 でプロビジョニングされています。リング 1 はスロット 5 と 12 のカードを使用し、リング 2 はスロット 6 と 13 のカードを使用します。
(注) 異なる BLSR のノードには、同じノード ID を付けることも、異なる ID を付けることもできます。
2 つの BLSR を従属させると、あるリングのノードから別のリングのノードへ回線をルーティングできます。たとえば、図12-27 では、ノード 1 からノード 7 に回線をルーティングできます。回線は通常、ノード 1 からノード 4 を経由してノード 7 に搬送されます。しかし、たとえば、ノード 1 と 4 の間、ノード 4 と 7 の間でファイバが切断された場合、トラフィックは各リング上で再ルーティングされます。この例の場合、リング 1 ではノード 2 と 3、リング 2 ではノード 5 と 6 になります。
ONS 15454 を ADM の 1 回線として設定できます。具体的には、1 組の OC-N カードを現用パスとして設定し、2 組めを保護パスとして設定します。2 ノード構成のポイントツーポイント ADM と 3 ノード構成のリニア ADM はリングとは異なり、各ノードで OC-N カードの 1+1 保護を行い、現用回線に切断が発生したときに自動的に保護回線に切り替わるようにする必要があります。
図12-28 に、リニア ADM 構成におけるの 3 つの ONS 15454 を示します。現用トラフィックはノード 1 のスロット 5 からノード 2 のスロット 5 へ、また、ノード 2 のスロット 12 からノード 3 のスロット 12 へ流れます。保護パスは、スロット 6 の 1+1 保護をノード 1 と 2 のスロット 5 で行い、スロット 12 の 1+1 保護をノード 2 と 3 のスロット 13 で行うように作成します。
ONS 15454 トラフィック保護は、シングル BLSR、UPSR、および ADM に加え、Path-Protected Mesh Network(PPMN; パス保護メッシュ ネットワーク)によって拡張できます。PPMN は、複数の ONS 15454 SONET トポロジーからなり、シングル UPSR での保護を、複数の相互接続されたリングからなるメッシュ構造に拡張できます。PPMN では、単一のリングまたは複数のメッシュ リングで構成されるネットワークを経由するさまざまなパスで回線が搬送されます。回線を作成するときは、CTC で自動的に PPMN 上をルーティングするように設定することも、手動でルーティングすることもできます。また、回線保護のレベルを選択することもできます。たとえば、完全な保護を選択した場合、CTC は回線の主要ルートに加えて、代替ルートも作成します。この 2 つめのルートは、起点と終点を結ぶネットワークを介した固有のパスであり、いわば 2 組めの相互接続を設定することになります。
たとえば、図12-29 ではノード 3 から 9 への回線が作成されています。CTC は 2 つのノード間の最短ルートを、点線で示すノード 8 と 7 を通るルートと判断し、自動的にノード 3、8、7、および 9 に相互接続を作成します。これが、第 1 の回線パスとなります。
完全な保護を選択すると、この例では、ノード 3 と 9 の間にノード 2、1、および 11 を通る 2 番めの固有ルートが作成されます。相互接続は、破線で示される、ノード 3、2、1、11、および 9 を通るルートに自動的に作成されます。プライマリ パスで障害が発生すると、トラフィックは 2 つめの保護回線パスに切り替わります。この例では、ノード 9 は、ノード 7 を起点とするトラフィックから、ノード 11 を起点とするトラフィックに切り替え、これを使ってサービスが再開されます。切り替えは 50 ミリ秒以内に行われます。
PPMN では、さまざまな SONET 回線速度のスパンを「仮想リング」内に混在させることもできます。図12-30 に、標準の OC-48 リングを構成するノード 1、2、3、および 4 を示します。ノード 5、6、7、および 8 は、OC-12 ファイバを使用してバックボーン リングにリンクします。ノード 5、6、7、8 で構成される「仮想リング」は、OC-48 と OC-12 の両方を使用します。
各種 OC-N カードを使用して、複数の ONS 15454 をリンクすると(すなわち、光ファイバ バスを作成すると)、単一の ONS 15454 がサポートするよりも大量のアクセス トラフィックを処理できます。『 Cisco ONS 15454 Procedure Guide 』を参照してください。たとえば、112 の DS-1 または 96 の DS-3(1 つのノードで集約できる上限)よりも多くの数をドロップするために、複数のノードを 1 つの ONS 15454 に統合しないで、ノード同士をリンクできます。OC-12 や OC-48 のファイバ スパンを持つノードは、ほかの 2 つのネットワーク ノードをリンクするのと同じようにリンクできます。複数のノードを 1 つのファシリティとしてグループ化すると、より多くのローカル トラフィックを集約できます。
図12-31に、4 台のシェルフからなるノード設定を示します。各シェルフ アセンブリは、ONS 15454 のソフトウェア インターフェイスで独立したノードとして認識されます。トラフィックは、CTC のクロスコネクト オプションを使用してマップできます。図12-31 では、各ノードに冗長用の光ファイバ カードが装備されています。ノード 1 では冗長 OC-N 伝送カードおよび OC-N バス(接続)カードを含めて合計 4 枚のカードが使用され、8 つの空きスロットが残っています。ノード 2 とノード 3 では、それぞれ 2 枚の冗長 OC-N バス カードを含めて合計 4 枚のカードが使用され、8 つの空きスロットが残っています。ノード 4 では冗長 OC-12 バス カードを含めて合計 2 枚のカードが使用され、10 の空きスロットが残っています。ここに示す 4 シェルフ ノードの例は、複数ノード構成のさまざまな設定方法のうちの 1 つです。
スパンとは、2 つの ONS 15454 ノードを結ぶ光ファイバ接続のことです。スパン(光ファイバの速度)のアップグレードでは、そのスパンの伝送速度が、低速の OC-N 信号から高速の OC-N 信号にアップグレードされます。ただし、他のすべてのスパン構成属性はそのまま変更されません。複数のノードが存在する場合、スパンのアップグレードは、リング内または保護グループ内のすべてのノードで調和をとりながら連続して行う必要があります。次の ONS 15454 カードでは、稼働中状態でスパンをアップグレードできます。
•1 ポート の OC-12 から 4 ポートの OC-12 へ
次の ONS 15454 カードでは、稼働中状態でカードもアップグレードできます。
•1 ポート の OC-12 から 4 ポートの OC-12 へ
表12-4 に、スロット 5、6、12、および 13(高速スロット)で可能なアップグレードを示します。
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8 ポート OC-310 |
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4 ポート OC-1211 |
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表12-5 に、スロット 1~4 および 14~17(低速スロット)で可能なアップグレードを示します。
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OC-19212 |
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(注) 速度が同じカードを交換しても、スパンのアップグレードとはみなされません。たとえば、4 ポート OC-3 カードを 8 ポート OC-3 カードに交換した場合、または 1 ポート OC-12 カードを 4 ポート OC-12 カードに交換した場合などです。
スパンのアップグレードを行うには、同じスロットで、低速の OC-N カードを高速のカードに交換する必要があります。BLSR に存在するスパンでアップグレードを行う場合は、リング内のすべてのスパンをアップグレードする必要があります。元の OC-N カードの保護構成(2 ファイバ BLSR、4 ファイバ BLSR、UPSR、および 1+1)は、高速 OC-N カードでもそのまま維持されます。
OC-192-XFP または SFP/XFP 搭載の MRC-12(CTC での名称は Pluggable Port Module [PPM])でスパンをアップグレードする場合は、同じスロットで低速 PPM を高速 PPM に交換する必要があります。マルチレート PPM を使用している場合、PPM を物理的に交換する必要はありませんが、異なる回線速度に合わせて PPM をプロビジョニングできます。ネットワーク内のすべてのスパンをアップグレードする必要があります。元の低速 PPM の 1+1 保護構成は、高速 PPM でも維持されます。
多くのノードでスパンのアップグレードを行う場合は、リング内のすべてのスパンに対し、同じメンテナンス ウィンドウで連続してアップグレードを実行することを推奨します。すべてのスパンをアップグレードするまでは、カード タイプまたは PPM のミスマッチが存在します。
スパンのアップグレードには Span Upgrade Wizard を使用することを推奨します。スパンのアップグレードは手動で行うこともできますが、手動の手順は、主にウィザードのエラー リカバリで使用することが想定されています。Span Upgrade Wizard を使用する場合も、手動によるスパンのアップグレードを行う場合も、2 人以上の技術者がそれぞれスパンの各側で、お互いに連絡を取りながらアップグレードを行う必要があります。サービスはスパンのアップグレードによる影響を受けません。アップグレード中、50 ミリ秒未満の切り替えが 3 回あるだけです。
(注) スパンのアップグレードでは、SONET トポロジーはアップグレードされません(1+1 グループから 2 ファイバ BLSR へのアップグレードなど)。トポロジーのアップグレード手順については、『Cisco ONS 15454 Procedure Guide』を参照してください。
Span Upgrade Wizard では、手動のアップグレード手順(BLSR、UPSR、および 1+1)のすべてのステップが自動的に行われます。ウィザードでは、4 ファイバ BLSR の片側の両方の回線、または 1+1 グループの両方の回線をアップグレードできます。UPSR と 2 ファイバ BLSR では、一度に 1 回線をアップグレードできます。Span Upgrade Wizard を実行するには、すべての現用スパンで DCC を有効にしておく必要があります。
Span Upgrade Wizard では、一度アップグレードしたものを元に戻す方法はありません。エラーが発生した場合は、ウィザードを終了し、手動によって引き続きアップグレードを行うか、元に戻す手順を行う必要があります。手動アップグレードで続行するには、エラーが発生した箇所を見極めるため、持続状態とアラームを調べる必要があります。
手動によるスパンのアップグレードは、主に Span Upgrade Wizard で発生したエラーを回復する際に使用することを想定していますが、アップグレード手順として使用することも可能です。スパンのアップグレードを元に戻すダウングレードも実行できます。ダウングレードの手順は、低速のカード タイプを選択するだけで、あとはアップグレード手順と同じです。回線が、削除される STS(高速の STS)に存在する場合、ダウングレードは実行できません。
手動によるスパン アップグレード手順については、『 Cisco ONS 15454 Procedure Guide 』の「Upgrade Cards and Spans」の章を参照してください。手動によるスパンのアップグレードには、次の 5 つのオプションがあります。
稼働中にトポロジーのアップグレードを実行し、アクティブ ネットワークを別のトポロジーに変換できます。稼働中のトポロジー アップグレードは、潜在的にサービスに影響を与える可能性があります。また、トラフィックは通常、50 ミリ秒以下でヒットします。アップグレード中はトラフィックが保護されない可能性があります。サポートされる稼働中のトポロジー アップグレードは、次のとおりです。
• 非保護のポイントツーポイントまたはリニア ADM から UPSR へ
• ポイントツーポイントまたはリニア ADM から 2 ファイバ BLSR へ
稼働中のトポロジー アップグレードは、関連するクロスコネクトまたは回線のサービス ステートと無関係に実行できますが、回線のステータスは DISCOVERED になっていなければなりません。
稼働中のトポロジー アップグレードでサポートされる回線タイプは、次のとおりです。
• Virtual Concatenated Circuit(VCAT)
• 複数の起点および終点(両方の起点が 1 つのノード上にあり、両方が 1 つのノードでドロップ)
ステッチ型イーサネット回線をトポロジーの変換時にアップグレードすることはできません。稼働中のトポロジー アップグレード手順については、『 Cisco ONS 15454 Procedure Guide 』にある「Convert Network Configurations」の章を参照してください。ノードの追加または削除手順については、『 Cisco ONS 15454 Procedure Guide 』にある「Add and Remove Nodes」の章を参照してください。
(注) トポロジーに含まれるすべてのノードでデータベースを復元すると、変換された回線が元のトポロジーに戻ります。
(注) 終端開放型の UPSR および DRI 構成では、稼働中のトポロジー アップグレードはサポートされません。
CTC は、非保護のポイントツーポイントまたはリニア ADM トポロジーを UPSR に変換する、トポロジー変換ウィザードを提供します。この変換は、回線レベルで行われます。CTC に追加の UPSR 回線ルートを自動的に計算させることも、ユーザが手動で計算することもできます。UPSR 回線のルーティング時に、双方向または単方向として USPR をプロビジョニングできます。
CTC では、VCAT 回線が含まれる構成で稼働中のトポロジー アップグレードを実行するときに、個別にアップグレードするメンバー回線を選択できます。VT トンネルをアップグレードする場合、CTC は VT トンネルを UPSR に変換しませんが、代わりに代替パス用のセカンダリ トンネルを作成します。その結果、代替パスを使用する非保護 VT トンネルが 2 つになります。
ポイントツーポイントまたはリニア ADM から UPSR に変換する場合、リングを完成させるために、回線ルートをトポロジーに追加する必要があります。ルートが確立されると、CTC はあらゆる中間ノード上で回線を接続し、元の回線パス上にすでにある回線接続を変更します。トポロジーに含まれるネットワーク スパンの数と位置は、変換中も変換後も変わりません。
図12-32 に、UPSR に変換された非保護のポイントツーポイント ADM 構成を示します。ノード 3 を経由する追加の回線ルートによって、UPSR が完成します。
図12-32 非保護のポイントツーポイントまたはリニア ADM から UPSRへの変換
1+1 のポイントツーポイントまたはリニア ADM から 2 ファイバ BLSR への変換は、手動で行います。リニア ADM のすべてのノードから保護ファイバを除去し、終端ノードから反対側の終端ノード上の保護ポートにそれらの保護ファイバをルーティングする必要があります。さらに、2 ファイバ BLSRの保護部分になる帯域幅に配置された回線パス(OC-48 BLSR の STS 25 以上の回線など)を削除し、適切な帯域幅で作成し直す必要があります。最後に、BLSR ノードとしてノードをプロビジョニングする必要があります。
非保護のポイントツーポイントまたはリニア ADM から 2 ファイバ BLSR への変換には、Tools >
Topology Upgrade メニューを選択し、CTC Convert Unprotected/UPSR to BLSR ウィザードを使用します。
CTC は、UPSR から 2 ファイバ BLSR に変換するためのトポロジー変換ウィザードを提供します。UPSR から 2 ファイバ BLSR にアップグレードすると、パス保護が回線保護に変わります。変換前に UPSR で使用できるノードは最大 16 です。回線パスは、リング上の同じタイム スロットを使用する必要があります。必要なのは、UPSR を経由するプライマリ パスだけです。代替 UPSR パスは、変換時にトポロジー変換ウィザードによって削除されます。回線パスの起点と終点がトポロジーの外部になることもあるので、リングの有効範囲外にある回線の UPSR パス内で回線保護のセグメントが作成される可能性があります。リングのノードとスパンの物理的な配置は、変換後も変わりません。
CTCは、2 ファイバ OC-48 または OC-192 BLSR から 4 ファイバ BLSR に変換するためのウィザードを提供します。BLSR を変換するには、2 ファイバ BLSR ノードごとに OC-48 または OC-192 カードを 2 つずつ取り付けます。その後、CTC にログインし、それぞれのノードを 2 ファイバから 4 ファイバに変換する必要があります。2 ファイバ BLSR で帯域幅が現用と保護に分割されていたファイバはすべて、現用 BLSR トラフィック用に割り当てられます。
リニア ADM、BLSR、または UPSR 構成に対して、ノードの追加または削除が可能です。BLSR に対してノードの追加または削除を行うと、サービスに影響を与える可能性が潜在的にあります。しかし、既存の 1+1 リニア ADM または UPSR 構成に対して、ノードの追加または削除を行っても、トラフィックが妨げられることはありません。CTCは、ポイントツーポイントまたは 1+1 リニア ADM にノードを追加するためのウィザードを提供します。このウィザードは、他の 2 つのノード間でノードを追加する場合に使用します。