CE-100T-8 の概要
CE-100T-8 は、8 個の 10/100 イーサネット ポートを備えたレイヤ 1 マッパー カードです。このカードは、各ポートをポイントツーポイント設定で一意の SONET 回線にマップします。図24-1 に、CE-100T-8 のアプリケーション例を示します。この例では、スイッチのファスト イーサネット ポートからのデータ トラフィックがポイントツーポイント回線を経由して別のスイッチのファスト イーサネット ポートに伝送されます。
図24-1 CE-100T-8 のポイントツーポイント回線
CE-100T-8 カードを使用して、従来の SONET/SDH 回線のように、イーサネット専用回線サービスをプロビジョニングして管理できます。CE-100T-8 カードのアプリケーションには、キャリアクラスのイーサネット専用回線サービスおよびハイアベイラビリティ転送があります。
CE-100T-8 カードは、イーサネット上でカプセル化および転送可能な任意のレイヤ 3 プロトコル(IP や IPX など)を伝送します。データ ネットワークからのイーサネット フレームは、イーサネット ケーブルで CE-100T-8 カード上の標準 RJ-45 ポートに送信されます。CE-100T-8 カードは、Packet-over-SONET/SDH(POS)カプセル化を使用して SONET/SDH ペイロードにイーサネット フレームを透過的にマップします。次に、カプセル化されたイーサネットを内部に持つ POS 回線は、他の SONET Synchronous Transport Signal(STS; 同期転送信号)やSDH Synchronous Transport Mode(STM; 同期転送モード)と同じように、光カードに多重化されます。ペイロードが宛先ノードに達すると、逆のプロセスが行われ、宛先の CE-100T-8 カードの標準 RJ-45 ポートからイーサネット ケーブルおよびイーサネット データ ネットワークへデータが送信されます。POS プロセスについては「ONS イーサネット カード上の POS」 を参照してください。
CE-100T-8 カードは、ITU-T G.707 および Telcordia GR-253 規格標準をサポートします。このカードではソフト リセットが可能で、多くの場合エラーが発生しません。ソフト リセット中にプロビジョニングが変更された場合、またはソフトウェアのアップグレード中にファームウェアが置き換えられる場合、リセットはハード リセットに相当します。CTC を使用した CE-100T-8 カードのソフト リセットの詳細については、 『 Cisco ONS 15454 Procedure Guide 』または『 Cisco ONS 15454 SDH Procedure Guide 』を参照してください。
CE-100T-8 のイーサネットの機能
CE-100T-8 カードには、10BASE-T イーサネットおよび100BASE-TX イーサネット メディア用に標準 RJ-45 コネクタを使用するフロントエンド イーサネット ポートが 8 基装備されています。イーサネット ポート 1 ~ 8 の各ポートは、対応する番号の POS ポートにそれぞれマップされます。CE-100T-8 カードのコンソール ポートは機能しません。
CE-100T-8 カードは、正常なイーサネット フレームには変更を加えないで SONET/SDH ネットワークに転送します。ヘッダー内の情報は、カプセル化や転送によって影響を受けません。たとえば、IEEE 802.1Q が含まれた情報は、影響を受けずにプロセスを通過します。
ONS 15454 SONET/SDH CE-100T-8 および ONS 15310-CL CE-100T-8 は、Cyclic Redundancy Check(CRC; 巡回冗長検査)を含めて最大 1548 バイトのイーサネット フレーム サイズをサポートします。Maximum Transmission Unit(MTU; 最大伝送ユニット)サイズは 最大 1500 バイト(標準イーサネット MTU)に設定されており、変更できません。標準イーサネット フレームが IEEE 802.1 Q タグまたは Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)タグで拡張されるベビー ジャイアント フレームもサポートされています。フル ジャンボ フレームはサポートされません。
CE-100T-8 カードは、特定の種類のエラーが発生しているイーサネット フレームを、SONET/SDH 上で転送せずに廃棄します。エラーになったイーサネット フレームとは、破損して CRC エラーになったフレームや、イーサネット規格の最小のフレーム長である 64 バイトに満たない短いフレームなどです。
(注) 多くのイーサネット属性も、Network Element(NE; ネットワーク要素)のデフォルト機能によって利用できます。NE のデフォルト機能の詳細については、『Cisco ONS 15454 Reference Manual』または『Cisco ONS 15454 SDH Reference Manual』の付録「Network Element Defaults」を参照してください。
自動ネゴシエーション、フロー制御、およびフレーム バッファリング
CE-100T-8 では、イーサネット リンク自動ネゴシエーションがデフォルトでオンに設定されていています。また、ポートのデュプレックス モードや速度が auto になっているときもオンに設定されます。CTC のカード レベルの Provisioning タブを使用して、リンク速度、デュプレックス、およびフロー制御を手動で設定することもできます。
CE-100T-8 は、IEEE 802.3x フロー制御とフレーム バッファリングをサポートし、データ トラフィックの輻輳を緩和できます。フロー制御はデフォルトでオンに設定されています。
オーバーサブスクライブを避けるために、各ポートでバッファ メモリを利用できます。イーサネット ポートのバッファ メモリがキャパシティに近づくと、CE-100T-8 は IEEE 802.3x のフロー制御を使用して、接続されているイーサネット装置にポーズ フレームを送信します。フロー制御と自動ネゴシエーション フレームは、ファスト イーサネット インターフェイスおよび接続されているイーサネット装置に対してローカルです。これらのフレームは、POS ポートを経由して送信されません。
CE-100T-8 カードには対称フロー制御機能があります。この機能により、接続されているイーサネット装置とフロー制御を自動ネゴシエーションする際に、対称フロー制御が提案されます。対称フロー制御により、CE-100T-8 カードは、外部装置から送信されたポーズ フレームに応答し、ポーズ フレームを外部装置に送信できます。
ポーズ フレームは、送信元に一定期間パケットの送信を停止するように指示します。送信側のステーションは、要求された時間が経過してから、残りのデータを送信します。図24-2 は、CE-100T-8 カードと接続されているスイッチで送受信されているポーズ フレームを示しています。
図24-2 フロー制御
このフロー制御メカニズムでは、送受信装置のスループットが、STS 回線の帯域幅のスループットと一致します。たとえば、1 台のルータが CE-100T-8 カード上のイーサネット ポートに送信を行うとします。この特定のデータ レートは 51.84 Mbps を超える場合がありますが、CE-100T-8 ポートに割り当てられている SONET 回線は STS-1(51.84 Mbps)のみです。この例では、CE-100T-8 はポーズ フレームを送信し、ルータからの送信を一定期間遅らせるように要求します。フロー制御と十分なポート単位のバッファリング機能を使用すると、フレーム損失の大部分を制御できるため、回線レートの最大容量(STS-1)未満でプロビジョニングされる、専用回線サービスが効率良く行えます。
イーサネット リンク完全性のサポート
CE-100T-8 は、エンドツーエンドのイーサネット リンク完全性をサポートします(図24-3)。この機能は、イーサネット専用回線サービスの提供と、接続されているイーサネット装置でのレイヤ 2 およびレイヤ 3 プロトコルの適切な運用に不可欠です。
エンドツーエンドのイーサネット リンク完全性では、エンドツーエンドのパスの一部に障害が発生すると、パス全体で障害が発生したことになります。リモート イーサネット ポートが SONET/SDH ネットワーク上で転送できない場合、またはリモート イーサネット ポートが無効な場合には、CE-100T-8 カードのイーサネット ポートが無効になります。
パス全体の障害は、パスの各端にある送信ペアがオフになっていることで確認できます。接続されているイーサネット装置は、ディセーブルになった送信ペアを搬送波損失と認識し、その結果非アクティブ リンクまたはリンク障害とみなします。
図24-3 エンドツーエンドのイーサネット リンク完全性のサポート
(注) 搬送波損失状態を無視するように設定できるネットワーク装置もあります。搬送波損失状態を無視するように設定された装置が一方の端で CE-100T-8 カードに接続されている場合は、障害を回避してトラフィックをルーティングするために代替方法(レイヤ 2 またはレイヤ 3 のキープアライブ メッセージの使用など)を用意する必要があります。通常、このような代替方法の応答時間は、エラー状態の識別にリンク状態を使用する方法よりもかなり長くなります。
イーサネット ポートおよび SONET/SDH ポートの管理状態とサービス状態およびソーク時間
CE-100T-8 カードは、イーサネット ポートおよび SONET/SDH 回線の管理状態とサービス状態をサポートします。カードと回線のサービス状態の詳細については、『 Cisco ONS 15454 Reference Manual 』または『 Cisco ONS 15454 SDH Reference Manual 』の付録「Administrative and Service States」を参照してください。
イーサネット ポートには、In-Service, Automatic In-service(IS,AINS)管理状態を含む、ESM サービス状態を設定できます。IS, AINS は、ポートを最初に Out-of-Service and Autonomous, Automatic In-Service(OOS-AU,AINS)状態に設定します。このサービス状態では、アラーム レポートは抑制されますが、トラフィックは伝送され、ループバックは許可されます。ソーク期間が終了すると、ポートの状態が In-Service and Normal(IS-NR)に変わります。アラームがレポートされるかどうかに関係なく、発生した障害状態は、CTC の Conditions タブまたは TL1 の RTRV-COND コマンドを使用して取得できます。
イーサネット ポートのアラームおよび状態である、CARLOSS および TPTFAIL の 2 つは、ポートが稼動中になるのを防ぎます。アラーム レポートが抑制されている場合でも、イーサネット ポートが IS,AINS 状態に設定されて CE-100T-8 回線がプロビジョニングされているときに、これが発生します。これは、CE-100T リンク完全性機能がアクティブで、パス上のすべての SONET およびイーサネット エラーが解決されるまで両端でリンクがイネーブルにならないようになっているからです。リンク完全性機能によりエンドツーエンド パスがダウンした状態にある限り、両方のポートの状態は、AINS から IS への状態の変更を抑制するために必要な 2 つの状態のうちの少なくとも 1 つになります。したがって、ポートは AINS 状態のままとなり、アラーム レポートが抑制されます。
また、ESM は CE-100T-8 カードの SONET/SDH 回線にも適用されます。SONET/SDH 回線の状態が IS,AINS に設定されて、回線状態が IS に変わる前にイーサネット エラーが発生した場合、イーサネット エラーが両端で解決されるまで、リンク完全性は回線の状態が IS に変わるのも防止します。管理状態が IS,AINS である限り、サービス状態は OOS-AU,AINS となります。イーサネット エラーまたは SONET エラーがなくなると、リンク完全性機能が両端でイーサネット ポートをイネーブルにします。同時に、AINS カウントダウンが通常どおりに開始されます。経過時間中に別の状態が発生しない場合は、各ポートの状態が IS-NR 状態に変わります。AINS カウントダウン中、ソーク時間の残り時間が CTC および TL1 で使用できます。ソーク期間に状態が再度発生すると、AINS ソーキング ロジックが最初から再開します。
IS,AINS 状態にプロビジョニングされた SONET/SDH 回線は、回線の両端のイーサネット ポートの状態が IS-NR に変わるまで最初の Out-of-Service(OOS)状態のままです。AINS から IS への変更が完了するかどうかに関係なく、リンク完全性機能によりイーサネット ポートがオンになると、SONET/SDH 回線はイーサネット トラフィックを転送し統計情報をカウントします。
IEEE 802.1Q CoS および IP ToS キューイング
CE-100T-8 は、優先キューイングを行うための IEEE 802.1Q Class of Service(CoS; サービス クラス)スレッシュホールドおよび IP Type of Service(ToS; サービス タイプ)(IP Differentiated Services Code Point [DSCP])スレッシュホールドを参照しています。CE-100T-8 の CoS スレッシュホールドおよび ToS スレッシュホールドは、ポート レベルごとにプロビジョニングします。これにより、ユーザは、CE-100T-8 に接続されているデータ ネットワークの既存のオープンスタンダード Quality of Service(QoS; サービス品質)方式に基づくプライオリティ処理を提供できます。QoS 処理は、イーサネット ポートと POS ポートの両方に適用されます。
設定されているスレッシュホールドを超えるプライオリティのパケットまたはフレームはプライオリティ トラフィックとして処理されます。このプライオリティ トラフィックは、通常のキューではなく、プライオリティ キューに送信されます。バッファリングが発生すると、プライオリティ キューのパケットが、通常のキューのパケットよりも優先されます。その結果、Voice over IP(VoIP)など、遅延に影響されやすいトラフィックなどのプライオリティ トラフィックが低遅延となります。
これらのプライオリティは個別のキューに置かれるため、優先キューイング機能は、レート ベースの CIR/EIR マーク付けされたトラフィックの分離には使用しないでください(メトロ イーサネット サービス プロバイダーのエッジでときどき行われます)。その結果、同じアプリケーションのパケットが順序正しく配信されなくなることがあります。これは、一部のアプリケーションではパフォーマンスの問題の原因になります。
IP ToS タグ付きパケットの場合、CE-100T-8 は IP ToS で指定されている 256 のプライオリティのいずれもプライオリティまたはベスト エフォートにマップします。CTC の Provisioning > Ether Ports タブを使用してカード レベル ビューで別の ToS を設定できます。CTC で指定された ToS クラスより高い ToS クラスは、できるだけ遅延を発生させないキューであるプライオリティ キューにマップされます。デフォルトでは、ToS は最高値の 255 に設定されます。その結果、デフォルトではすべてのトラフィックが同じプライオリティで処理されます。
表24-3 に、IP ToS 設定例でプライオリティ キューにマップされる値を示します(ToS 設定の範囲は 0 ~ 255 ですが、一部の設定のみを示しています)。
表24-1 IP ToS プライオリティ キューのマッピング
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255(デフォルト) |
なし |
250 |
251 ~ 255 |
150 |
151 ~ 255 |
100 |
101 ~ 255 |
50 |
51 ~ 255 |
0 |
1 ~ 255 |
CoS タグ付きフレームの場合、CE-100T-8 は CoS で指定されている 8 のプライオリティをプライオリティまたはベスト エフォートにマップできます。CTC の Provisioning > Ether Ports タブを使用してカード レベル ビューで別の CoS を設定できます。CTC で指定された CoS クラスより高い CoS クラスは、できるだけ遅延を発生させないキューであるプライオリティ キューにマップされます。デフォルトでは、CoS が最高値の 7 に設定されます。その結果、デフォルトではすべてのトラフィックが同じプライオリティで処理されます。
表24-3 に、CoS 設定でプライオリティ キューにマップされる値を示します。
表24-2 CoS プライオリティ キューのマッピング
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7(デフォルト) |
なし |
6 |
7 |
5 |
6、7 |
4 |
5、6、7 |
3 |
4、5、6、7 |
2 |
3、4、5、6、7 |
1 |
2、3、4、5、6、7 |
0 |
1、2、3、4、5、6、7 |
VLAN タグなしのイーサネット フレームは、ToS および CoS 優先キューイングの両方がカードでアクティブな場合、ToS ベースの優先キューイングを使用します。CE-100T-8 カードで CoS および ToS 優先キューイングをアクティブにするには、カードの ToS 設定は 255(デフォルト)より小さく、CoS 設定は 7(デフォルト)より小さくする必要があります。ToS 設定が 255(デフォルト)の場合には ToS 優先キューイングがディセーブルになるため、この場合には CoS 設定が使用されます。
VLAN タグ付きのイーサネット フレームは、ToS および CoS 優先キューイングの両方がカードでアクティブな場合、CoS ベースの優先キューイングを使用します。ToS 設定は無視されます。CoS 設定が 7(デフォルト)の場合には CoS ベースの優先キューイングがディセーブルになるため、この場合には ToS 設定が使用されます。
CE-100T-8 カードの ToS 設定が 255(デフォルト)で CoS 設定が 7(デフォルト)の場合、カードで優先キューイングがアクティブでなくなり、データはデフォルトの通常のトラフィック キューに送信されます。CE-100T-8 カードに送られるデータに ToS 値や CoS 値がタグ付けされていない場合にも、データはデフォルトの通常のトラフィック キューに送信されます。
(注) CE-100T-8 でフロー制御がイネーブル(デフォルト)に設定されている場合、優先キューイングは効果がありません。フロー制御がイネーブルの場合に、6 キロバイトの単一プライオリティ First-in first-out(FIFO; 先入れ先出し)バッファが満たされると、ポーズ フレームが送信されます。その結果、パケット順序のプライオリティは、フロー制御のポーズ フレームを受信してバッファリングを行う外部装置の責任となります。
(注) CE-100T-8 で STS-3C 回線がプロビジョニングされている場合、優先キューイングは効果がありません。STS-3c 回線はファスト イーサネットよりもデータ容量が大きいため、CE-100T-8 バッファリングは必要ありません。優先キューイングはバッファリングの際にのみ影響します。
RMON および SNMP のサポート
CE-100T-8 カードには、ネットワーク オペレータが Network Management System(NMS; ネットワーク管理システム)でネットワークの状態をモニタリングできる Remote Monitoring(RMON)機能があります。CE-100T-8 は ONG RMON を使用します。ONG RMON には、標準 RMON MIB からの統計情報、履歴、アラーム、イベント MIB(管理情報ベース)グループが含まれます。RMON スレッシュホールドのプロビジョニングにアクセスするには、TL1 または CTC を使用します。CTC での RMON スレッシュホールドのプロビジョニングについては、『Cisco ONS 15454 Procedure Guide』(NTP-A279)および『Cisco ONS 15454 Troubleshooting Guide』、または『Cisco ONS 15454 SDH Procedure Guide』および『Cisco ONS 15454 SDH Troubleshooting Guide』を参照してください。
統計情報およびカウンタ
CE-100T-8 のイーサネット統計情報および POS 統計情報は、Performance > Ether Ports または Performance > POS Ports を選択してすべて表示できます。
CE-100T-8 の SONET/SDH 回線および機能
CE-100T-8 には 1 ~ 8 の番号が付いた POS ポートが 8 基装備されています。ポートの番号は CTC または TL1 で管理できます。各 POS ポートは対応するイーサネット ポートに静的にマップされます。カード レベルの Provisioning > POS Ports タブをクリックして、管理状態、フレーミング タイプ、およびカプセル化タイプを設定できます。カード レベルの Performance > POS Ports タブをクリックして、POS ポートの統計情報、利用率、および履歴を表示できます。
利用可能な回線サイズと組み合わせ
各 POS ポートは、独立した Contiguous Concatenation(CCAT)または Virtual Concatenation(VCAT; バーチャル コンカチネーション)回線を終端します。イーサネット以外のライン カードに対して SONET/SDH 回線を作成するのと同じように、CTC または TL1 を使用してこれらのポートに対して SONET/SDH 回線を作成します。 表24-3 および 表24-4 に、CE-100T-8 で利用可能な回線サイズを示します。
表24-3 ONS 15454 の CE-100T-8 でサポートされている SONET 回線サイズ
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STS-1 |
STS-1-1v |
VT1.5- n V (n= 1 ~ 64) |
STS-3c |
STS-1-2v |
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STS-1-3v |
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表24-4 ONS 15454 SDH の CE-100T-8 でサポートされている SDH 回線サイズ
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VC-3 |
VC-3-1v |
VC-12- n V (n= 1 ~ 63) |
VC-4 |
VC-3-2v |
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VC-3-3v |
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1 本の回線の最大スループットは 100 Mbps になります。この最大スループットは、155 Mbps の帯域幅を持つ より大きな STS-3c または VC-4 回線がプロビジョニングされた場合でも同様です。これは、ファスト イーサネット ポートのハードウェア制限によるものです。また、VCAT 回線も同様に制限されます。 表24-5 に、ワイヤ スピードのサービスの配信に必要な最小 SONET 回線サイズを示します。
表24-5 イーサネット速度に対する最小 SONET 回線サイズ
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回線レート 100BASE-T |
STS-3c |
STS-1-3v、STS-1-2v |
VT1.5- xv (x=56 ~ 64) |
サブレート 100BASE-T |
STS-1 |
STS-1-1v |
VT1.5- xv (x=1 ~ 55) |
回線レート 10BASE-T |
STS-1 |
適用されない |
VT1.5-7v |
サブレート 10BASE-T |
適用されない |
適用されない |
VT1.5-xv(x=1 ~ 6) |
表24-6 に、10 Mbps および 100 Mbps ワイヤ スピード サービスに必要な最小 SDH 回線サイズを示します。
表24-6 SDH 回線サイズおよびイーサネット サービス
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回線レート 100BASE-T |
VC-4 |
VC-3-3v、VC-3-2v |
VC-12- xv (x=50 ~ 63) |
サブレート 100BASE-T |
VC-3 |
VC-3-1v |
VC-12- xv (x=1 ~ 49) |
回線レート 10BASE-T |
VC-3 |
VC-3-1v |
VC-12- 5v |
サブレート 10BASE-T |
適用されない |
適用されない |
VC-12-xv(x=1 ~ 4) |
CE-100T-8 での使用可能な回線数と合計の帯域幅は、設定する回線サイズの組み合わせによって異なります。 表24-7 に、ONS 15454 の CE-100T-8 で使用可能な CCAT 高次回線サイズの組み合わせを示します。
表24-7 SONET の CCAT 高次回線サイズの組み合わせ
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|
なし |
8 |
1 |
7 |
2 |
6 |
3 |
3 |
4 |
なし |
表24-8 に、ONS 15454 SDH の CE-100T-8 で使用可能な CCAT 高次回線サイズの組み合わせを示します。
表24-8 SDH の CCAT 高次回線サイズの組み合わせ
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|
なし |
8 |
1 |
7 |
2 |
6 |
3 |
3 |
4 |
なし |
表24-9 に、ONS 15454 の CE-100T-8 で使用可能な VCAT 高次回線サイズの組み合わせを示します。
表24-9 STS-1-3v および STS-1-2v SONET の VCAT 高次回線の組み合わせ
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|
なし |
4 |
1 |
3 |
2 |
2 |
3 |
1 |
4 |
なし |
表24-10 に、ONS 15454 SDH の CE-100T-8 で使用可能な VC-3-3v および VC-3-2v 回線サイズの組み合わせを示します。
表24-10 SDH の VC-3-3v および VC-3-2v の VCAT 回線の組み合わせ
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|
なし |
4 |
1 |
3 |
2 |
2 |
3 |
1 |
4 |
なし |
CCAT 高次、VCAT 高次、および VCAT 低次回線を組み合わせることができます。CE-100T-8 は、最大 8 本の低次 VCAT 回線をサポートします。
使用可能な SONET 回線サイズは VT1.5-Xv です。X の範囲は 1 ~ 64 です。最大の低次 VCAT SONET 回線サイズ VT1.5-64v では、最大で 4 本の回線が利用できます。 表24-11 に、SONET における最大密度でのサービスの組み合わせについて詳細に説明します。
使用可能な SDH 回線サイズは VC-12-Xv です。X の範囲は 1 ~ 63 です。最大の低次 VCAT SDH 回線サイズ VC-12-63v では、最大で 4 本の回線が利用できます。 表24-12 に、SDH における最大密度でのサービスの組み合わせについて詳細に説明します。
表24-11 SONET の CE-100T-8 サービス密度の実例
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1 |
4 |
0 |
0 |
0 |
4 |
2 |
3 |
1 |
1 |
0 |
5 |
3 |
3 |
0 |
3 |
0 |
6 |
4 |
3 |
0 |
0 |
4(x=1 ~ 21) |
7 1 |
5 |
2 |
2 |
2 |
0 |
6 |
6 |
2 |
1 |
4 |
0 |
7 |
7 |
2 |
1 |
1 |
4(x=1 ~ 21) 1 |
8 1 |
8 |
2 |
0 |
6 |
0 |
8 |
9 |
2 |
0 |
3 |
3(x=1 ~ 28) |
8 |
10 |
2 |
0 |
0 |
6(x=1 ~ 28) |
8 |
11 |
1 |
3 |
3 |
0 |
7 |
12 |
1 |
2 |
5 |
0 |
8 |
13 |
1 |
2 |
2 |
3(x=1 ~ 28) |
8 |
14 |
1 |
1 |
1 |
5(x=1 ~ 28) |
8 |
15 |
1 |
0 |
7 |
0 |
8 |
16 |
1 |
0 |
3 |
4(x=1 ~ 42) |
8 |
17 |
1 |
0 |
0 |
7(x=1 ~ 42) |
8 |
18 |
0 |
4 |
4 |
0 |
8 |
19 |
0 |
3 |
3 |
2(x=1 ~ 42) |
8 |
20 |
0 |
0 |
8 |
0 |
8 |
21 |
0 |
0 |
4 |
4(x=1 ~ 42) |
8 |
22 |
0 |
0 |
0 |
8(x=1 ~ 42) |
8 |
表24-12 SDH の CE-100T-8 サービス密度の例
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1 |
4 |
0 |
0 |
0 |
4 |
2 |
3 |
1 |
1 |
0 |
5 |
3 |
3 |
0 |
3 |
0 |
6 |
4 |
3 |
0 |
0 |
3(x=1 ~ 21) |
6 |
5 |
2 |
2 |
2 |
0 |
6 |
6 |
2 |
1 |
4 |
0 |
7 |
7 |
2 |
1 |
1 |
3(x=1 ~ 21) |
7 |
8 |
2 |
0 |
6 |
0 |
8 |
9 |
2 |
0 |
3 |
3(x=1 ~ 21) |
8 |
10 |
2 |
0 |
0 |
6(x=1 ~ 21) |
8 |
11 |
1 |
3 |
3 |
0 |
7 |
12 |
1 |
2 |
5 |
0 |
8 |
13 |
1 |
2 |
2 |
3(x=1 ~ 21) |
8 1 |
14 |
1 |
1 |
1 |
5(x=1 ~ 21) |
8 1 |
15 |
1 |
0 |
7 |
0 |
8 |
16 |
1 |
0 |
3 |
2(x=1 ~ 32) および 2(x=1 ~ 31) |
8 |
17 |
1 |
0 |
0 |
7(x=1 ~ 28) |
8 |
18 |
0 |
4 |
4 |
0 |
8 |
19 |
0 |
3 |
3 |
1(x=1 ~ 32) および 1(x=1 ~ 31) |
8 |
20 |
0 |
0 |
8 |
0 |
8 |
21 |
0 |
0 |
4 |
2(x=1 ~ 32) および 2(x=1 ~ 31) |
8 |
22 |
0 |
0 |
0 |
4(x=1 ~ 32) および 4(x=1 ~ 31) |
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CE-100T-8 プール
CE-100T-8 回線の合計容量は、4 つのプールに分けられます。各プールの最大容量は、SONET の場合 STS-1 が 3本で、SDH の場合 VC-3 が 3 本です。
STS/VT 割り当てタブまたは VC4/VC LO 割り当てタブでの CE-100T-8 プール情報の表示
CTC のカード レベル ビューのメンテナンスタブで、ONS 15454 SONET の STS/VT 割り当てタブおよび ONS 15454 SDH の VC4/VC LO 割り当てタブに、プロビジョニングされた回線が 4 つのプールをどのように実装するかが表示されます。いずれの画面でも、POS Port テーブルの行には、各ポートごとに 3 つのカラムが表示されます。各行には、ポート番号、回線サイズとタイプ、帯域幅を使用するプールが表示されます。Pool Utilization テーブルは 4 つのカラムで構成され、プール番号、そのプールでの回線タイプ、使用されているプール容量、および追加容量が使用可能かどうかを表示します。
図24-4 にタブの SDH バージョンを、図24-5 にタブの SONET バージョンを示します。
図24-4 SDH の CE-100T-8 割り当てタブ
図24-5 CE-100T-8 の STS/VT 割り当てタブ
CE-100T-8 プール割り当ての例
回線のプロビジョニングのために 1 つのプールに十分な容量がない場合には、その回線のプロビジョニングに必要な帯域幅を解放するのにこの情報が役立ちます。4 つのプールのなかの既存の回線の配分を表示して、該当の回線のために帯域幅を解放するのに削除する必要のある回線を決定できます。
たとえば、図24-5 に示すように、SONET CE-100T-8 カードで STS-3c または STS-1-3v をプロビジョニングする必要がある場合、STS-3c または STS-1-3v に相当する帯域幅は 4 つのプールのいずれからも使用可能ではありません。帯域幅を解放するために同じプールから回線を削除する必要があります。帯域幅が使用可能でも複数のプール間で散在している場合、回線はプロビジョニングできません。POS Port Map テーブルを参照すると、どの回線がどのプールに属するかがわかります。図24-5 の Pool カラムと Port カラムには、ポート 6 およびポート 7 は両方ともプール 1 を使用しており、他の回線はプール 1 を使用していないことが表示されています。これらの 2 つの STS-1 回線を削除すると、単一のプールから STS-3c または STS-1-3v に相当する帯域幅が解放されます。
削除する回線をテーブルの情報から決定しない場合、ポート 3、ポート 5、およびポート 6 の STS-1 回線を削除することが考えられます。この場合、STS-3c または STS-1-3v に相当する帯域幅が解放されますが、必要な帯域幅が単一のプールから得られないため、STS-3c または STS-1-3v 回線をプロビジョニングできません。
CE-100T-8 プール プロビジョニング規則
すべての VCAT 回線メンバーは同じプールからのメンバーである必要があります。3 個のプールに高次回線をサポートするのに十分な帯域幅が存在する場合には、4 個のメモリ プールの内の 1 つは低次 VCAT 回線用に予約されます。高次 CCAT 回線は、単一のメモリ プールから使用可能なすべての容量を使用してから、新しいプールの容量を使用します。要求された回線サイズをサポートするのに十分な帯域幅がメモリ プールにある場合には、それらのプールが代わりに最初の 3 本の高次 VCAT 回線に割り当てられます。余分な帯域幅を防ぐために、最初に高次 VCAT 回線をプロビジョニングしてこれらの回線を平等に分配します。
CE-100T-8 の VCAT の特性
ML-100T-8 カードおよび CE-100T-8 カード(ONS 15310-CL バージョンおよび ONS 15454 SONET/SDH バージョンの両方)は、ITU-T G.7042 規格の Link Capacity Adjustment Scheme(LCAS; リンク キャパシティ調整方式)がハードウェア ベースでサポートされています。このサポートにより、VCG の他のメンバーに影響を与えることなく(エラーなしで)、CTC または TL1 を使用して 高次および低次 VCAT 回線サイズを動的に変更できます。
ONS 15454 SONET/SDH ML シリーズ カードには、Software-based LCAS(SW-LCAS; ソフトウェアベースの リンク キャパシティ調整方式)があります。この方式は、ML-100T-8 カードおよび CE-100T-8 カード(ONS 15310-CL バージョンおよび ONS 15454 SONET/SDH バージョンの両方)でもサポートされていますが、反対側がONS 15454 SONET/SDH ML シリーズ カードで終端されている回線でのみサポートされます。
CE-100T-8 カードでは、VCAT 回線の各メンバに対して独立したルーティングおよび保護優先を行うことができます。完全に保護されているまたは保護されていない、またはProtection Channel Access(PCA)(PCA が使用可能な場合)を使用する VCAT 回線の容量の合計を制御することもできます。アラームは、Virtual Concatenation Group(VCG)ごとだけでなく、メンバーごとにサポートされています。
(注) CE-100T-8 の最大許容 VCAT 遅延差は 48 ミリ秒です。VCAT 遅延差は、VCG メンバー間の相対的な到着時間を計算したものです。
CE-100T-8 の POS カプセル化、フレーム化、および CRC
CE-100T-8 は Cisco EoS LEX(LEX)を使用します。LEX は ONS イーサネット カードの基本カプセル化方式です。このカプセル化では、プロトコル フィールドは、Internet Engineering Task Force(IETF; インターネット技術特別調査委員会)の Request For Comments(RFC; コメント要求)1841 で規定された値に設定されます。ユーザは、Frame-mapped Generic Framing Procedure(GFP-F)フレーミング(デフォルト)または High-Level Data Link Control(HDLC; ハイレベル データリンク制御)フレーミングをプロビジョニングできます。GFP-F フレーミングでは、32 ビット CRC(デフォルト)または CRC なし(なし)も設定できます。GFP-F 上で LEX が使用される場合、LEX は ITU-T G.7041 に基づいた GFP-F 上の標準マップ イーサネットです。HDLC フレーミングは設定済み 32 ビット CRC を提供します。カプセル化、フレーム化、および CRC の情報を含め、ONS イーサネット カードの相互運用性の詳細については、 「ONS イーサネット カード上の POS」 の章を参照してください。
CE-100T-8 カードは GFP-F のヌル モードをサポートします。GFP-F の CMF はカウントされてから廃棄されます。
CE-100T-8 のループバック、J1 パス トレース、および SONET/SDH アラーム
CE-100T-8 カードは、ターミナル ループバックとファシリティ ループバックをサポートします。また、OC-N カードと同様の方法で SONET/SDH アラームをレポートし、J1 パス トレース バイトを転送およびモニタリングします。次のパス終端機能がサポートされています。
• H1 および H2 連結表示
• C2 信号ラベル
• Bit Interleaved Parity 3(BIP-3; ビット インターリーブド パリティ 3)生成
• G1 パス ステータス表示
• C2 パス信号ラベルの読み取り/書き込み
• Loss Of Pointer(LOP; ポインタ損失)、未実装、ペイロード不一致、Alarm Indication Signal(AIS; アラーム表示信号)検出、および Remote Defect Indication(RDI; リモート障害表示)を含む、パス レベルのアラームと条件
• 高次 CCAT パスの J1 パス トレース
• メンバー レベルでの高次 VCAT 回線の J2 パス トレース
• メンバー レベルでの低次 VCAT 回線の J2 パス トレース
• 低次パスの拡張信号ラベル