EoMPLS の概要
EoMPLS には、MPLS 対応のレイヤ 3 コアを経由するイーサネット トラフィックをトンネリングするメカニズムがあります。このメカニズムでは、イーサネット Protocol Data Unit(PDU; プロトコル データ ユニット)を MPLS パケット内にカプセル化し、ラベル スタッキングを使用して MPLS ネットワーク上で転送します。EoMPLS は、Internet Engineering Task Force(IETF; インターネット技術特別調査委員会)標準トラック プロトコルであり、Martini ドラフト、特に
draft-martini-l2circuit-encap-mpls-01 セクションと draft-martini-l2circuit-transport-mpls-05 セクションに基づいています。
EoMPLS を使用することによって、サービス プロバイダーは自社の既存の MPLS バックボーンを使用してカスタマーに仮想イーサネット回線サービスや VLAN(仮想 LAN)サービスを提供できます。サービス プロバイダーのプロビジョニングも簡便化します。これは、Provider Edge Customer-Leading Edge(PE-CLE)装置が、接続されている Customer Edge(CE; カスタマー エッジ)装置にレイヤ 2 接続するだけだからです。
図18-1 に、サービス プロバイダーのネットワークに実装されている EoMPLS の例を示します。この例では、ML シリーズ カードは、RPR アクセス リングを介して Cisco GSR 12000 シリーズに接続した PE-CLE 装置として動作します。ポイントツーポイント サービスは、ML シリーズ カードを介して ML シリーズ カード RPR アクセス リングに接続されている様々なサイトの CE 装置に提供されます。
図18-1 サービス プロバイダーのネットワークでの EoMPLS
EoMPLS をサービス プロバイダーのネットワークに実装する場合、ML シリーズ カード インターフェイスで 3 つの重要な機能を実行する必要があります。これらの ML シリーズ カード インターフェイスの機能は、MPLS コアを通過する EoMPLS ポイントツーポイント サービスの両側で設定する必要があります。
• ML シリーズ カード インターフェイスは、プロバイダーのネットワークと CE 装置を直接接続し、PE-CLE インターフェイスと呼ばれています。この ML シリーズ カードの PE-CLE インターフェイスはファスト イーサネットまたはギガビット イーサネットであり、EoMPLS ポイントツーポイント セッションのエンドポイントとなるように設定されます。
• ML シリーズ カード インターフェイスは、ML シリーズ カードの PE-CLE インターフェイスと RPR ネットワークをブリッジングします。この RPR/SPR インターフェイスは POS ポートを含み、MPLS IP 用に設定されています。
• ML シリーズ カード インターフェイスは、コア MPLS インターフェイスに接続します。コア MPLS インターフェイスはファスト イーサネットまたはギガビット イーサネットであり、MPLS ネットワーク上で Cisco GSR 12000 シリーズのポートまたは同様の装置に接続します。この MPLS のクラウドに面しているインターフェイスは、SPR インターフェイスと MPLS クラウドをブリッジングします。
サービス プロバイダーのネットワークに EoMPLS を実装するには、入力側および出力側の PE-CLE ルータの間にディレクテッド Label Distribution Protocol(LDP; ラベル配布プロトコル)セッション(LSP)を設定して、Virtual Circuit(VC; 仮想回線)の情報を交換する必要があります。それぞれの VC は各方向に 1 つ、合計 2 つの LSP から構成されます。これは、LSP がレイヤ 2 フレームを一方向にだけ転送するディレクテッド パスであるためです。
EoMPLS は 2 段階のラベル スタックを使用してレイヤ 2 フレームを転送します。下側または内側のラベルが VC ラベル、上側または外側のラベルがトンネル ラベルです。VC ラベルが特定の LSP の出力側 PE-CLE によって入力側 PE-CLE に提供され、出力側 PE-CLE の特定の出力インターフェイスにトラフィックを転送します。VC ラベルは、VC のセットアップ中に出力側 PE-CLE によって割り当てられ、出力側インターフェイスと一意の設定用 VC ID 間のバインディングを表現します。VC のセットアップ中に入力側および出力側 PE-CLE は、指定した VC ID の VC ラベル バインディングを交換します。
ML シリーズ カードの EoMPLS VC は、MPLS 上でイーサネット ポートまたは IEEE 802.1Q VLAN を転送できます。VC タイプ 5 はイーサネット ポートをトンネリングし、VC タイプ 4 は、MPLS 上で VLAN を転送します。VC タイプ 5 セッションでは、mpls l2transport route コマンドを使用して、ML シリーズ カードの PE-CLE ポートで受信したトラフィックはすべて、遠端の ML シリーズ カードの PE-CLE ポートでリモート出力インターフェイスにトンネリングされることが予想できます。VC タイプ 4 では、トンネルはその VLAN への物理的な拡張として動作することが予想されます。EoMPLS セッション コマンドは、PE-CLE の VLAN サブインターフェイスに入ります。そのポート上で受信した VLAN タグ付きトラフィックのみがリモート PE-CLE にトンネリングされます。
EoMPLS のサポート
ML シリーズ カードの EoMPLS には次のような特性があります。
• EoMPLS は、ファスト イーサネットとギガビット イーサネットのインターフェイスまたはサブインターフェイス上でのみサポートされます。
• MPLS タグ スイッチングは、SPR インターフェイスでのみサポートされます。
• Class of Service(CoS; サービス クラス)値は MPLS ラベル内の experimental(EXP)ビットに、静的にまたは IEEE 802.1p ビット(デフォルト)を使用してマップされます。
• 入力側 PE-CLE ML シリーズ カードによって、time-to-live フィールドが 2 に、トンネル ラベルが 255 の値に設定されます。
• 入力側 PE-CLE ML シリーズ カードによって、VC ラベルの S ビットが 1 に設定され、VC ラベルがスタックの下側にあることを示しています。
• EoMPLS トラフィックが RPR 上で伝送されるため、RPR に入ってくるトラフィックに適用できるロード バランシングはすべて、EoMPLS トラフィックにも適用できます。
• EoMPLS は、GFP-F フレーミングおよび HDLC フレーミングにおいて RPR でサポートされます。
• Ethernet over MPLS の機能は、Cisco Any Transport over MPLS(AToM)製品の一部です。
• EoMPLS のエンドポイント ポートをホスティングする ML シリーズ カードは、MPLS マイクロコード イメージを実行して EoMPLS をサポートする必要があります。複数のマイクロコード イメージの詳細については、「複数のマイクロコード イメージ」 を参照してください。RPR 内の他の ML シリーズ カードは、MPLS マイクロコード イメージの制限を受けません。
EoMPLS の制限
ML シリーズ カードの EoMPLS には次のような制限があります。
• パケットベースのロード バランシングはサポートされません。代わりに回線 ID ベースのロード バランシングが使用されます。
• ゼロ ホップやヘアピン VC はサポートされません。1 つの ML シリーズ カードを VC の送信元と宛先の両方にすることはできません。
• データ伝送を順序化するための MPLS 制御ワードはサポートされません。制御ワードを使用せずにパケットを送受信する必要があります。
• EoMPLS トラフィックのシーケンス チェックや再順序化はサポートされません。どちらも制御ワードに依存して機能します。
• Maximum Transmission Unit(MTU; 最大伝送ユニット)のフラグメント化はサポートされません。
• バックツーバック LDP セッションの明示ヌル ラベルはサポートされません。
注意 MTU のフラグメント化は MPLS バックボーン全体にわたってサポートされないため、ネットワーク オペレータは、エンドポイント間のすべての中間リンクの MTU がレイヤ 2 の最大 PDU を伝送するのに十分であることを確認する必要があります。
EoMPLS の QoS
EXP は 3 ビットのフィールドであり、MPLS ヘッダーの一部です。IETF が実験的に作成しましたが、後に標準 MPLS ヘッダーの一部になりました。MPLS ヘッダー内の EXP ビットはパケット プライオリティを伝送します。パス上の各ラベル スイッチ ルータは、パケットを適切なキューにキューイングし、それに基づいてパケットを処理することによって、パケット プライオリティに従います。
デフォルトでは、ML シリーズ カードは VLAN タグ ヘッダーの IEEE 802.1P ビットを MPLS EXP ビットにマップしません。MPLS EXP ビットはゼロ(0)の値に設定されます。
レイヤ 2 CoS と MPLS EXP の間は直接コピーできませんが、set mpls experimental アクションを使用すると、802.1p ビットとの照合に基づいて MPLS EXP ビット値を設定できます。このようなマッピングは、エントリ ポイントであるネットワークの入力側で行われます。
ML シリーズ カードでの EoMPLS トラフィックの Quality of Service(QoS; サービス品質)は、インポジション ルータとディスポジション ルータの出力側インターフェイスで完全プライオリティまたは重み付きラウンド ロビン スケジューリング、あるいはその両方を使用します。このためには、スケジューリングのタイプを決定するサービス クラス キューを選択する必要があります。インポジション ルータでは、ポリシングに基づいてマーキングされたプライオリティ ビット EXP または RPR CoS がサービス クラス キューの選択に使用されます。ディスポジション ルータでは、dot1p CoS ビット(ラベルの EXP ビットからコピーされたもの)がサービス クラス キューの選択に使用されます。出力側インターフェイスのスケジューリングの他に、ポリシー出力アクションにも EXP ビットと RPR CoS ビットのリマーキングを含めることができます。
ML シリーズ カードの EoMPLS では、Cisco Modular QoS CLI(MQC; モジュラ QoS コマンドライン インターフェイス)を使用します。これは ML シリーズ カードの標準 QoS と同じようなものです。ただし、一部の MQC コマンドは利用できません。 表18-1 に、ML シリーズ カード インターフェイスに適用できる MQC ステートメントとアクションを示します。
表18-1 適用できる EoMPLS QoS の文とアクション
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インポジション入力側 |
match cos match ip precedence match ip dscp match vlan |
police cir cir-burst [pir-bust pir pir conform [ set-mpls-exp | exceed [ set-mpls-exp ][violate set-mpls-exp ] |
インポジション出力側 |
match mpls exp |
bandwidth
{
bandwidth-kbps
|
percent
percent
}
および
および
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ディスポジション入力側 |
適用されない |
適用されない |
ディスポジション出力側 |
match mpls exp |
bandwidth
{
bandwidth-kbps
|
percent
percent
}
および
および
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EoMPLS の設定
EoMPLS ポイントツーポイント サービスの両エンドポイントの ML シリーズ ピア カードを設定する必要があります。EoMPLS をイネーブルにするには、次の設定手順を実行します。
• 「PE-CLE ポート上での VC タイプ 4 設定」 (VC タイプ 4 または VC タイプ 5 が必須)
• 「PE-CLE ポート上での VC タイプ 5 設定」 (VC タイプ 4 または VC タイプ 5 が必須)
• 「PE-CLE SPR インターフェイスでの EoMPLS 設定」 (必須)
• 「MPLS クラウドに面しているポートでのブリッジ グループ設定」 (必須)
• 「パケットのプライオリティと EXP の設定」
EoMPLS 設定の注意事項
EoMPLS を設定する場合の注意事項は次のとおりです。
• ループバック アドレスを使用してピア ML シリーズ カードの IP アドレスを指定します。
• LDP 設定は必須です。デフォルトの Tag Distribution Protocol(TDP; タグ配布プロトコル)は機能しません。
• EoMPLS は、ML シリーズ カード間で LDP をターゲットとするセッションを使用して EoMPLS VC を作成します。
• MPLS バックボーンが、Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)プロトコルや Open Shortest Path First(OSPF)などの Interior Gateway Protocol(IGP; 内部ゲートウェイ プロトコル)ルーティング プロトコルを使用する必要があります。
• IP パケットのタグ スイッチングが PE-CLE ML シリーズ カードの SPR インターフェイス上でイネーブルになっている必要があります。
PE-CLE ポート上での VC タイプ 4 設定
カスタマーに面しているファスト イーサネット ポートまたはギガビット イーサネット ポートは EoMPLS、および VC タイプ 4 またはタイプ 5 にプロビジョニングされている必要があります。カード A とカード C 上のインターフェイス GigE 0.1 は、図18-2 の VC タイプ 4 の機能を実行します。VC タイプ 4 の機能の詳細については、「EoMPLS の概要」 を参照してください。
VC タイプ 4 は、2 枚の PE-CLE ML シリーズ カード間で IEEE 802.1Q VLAN パケットを転送します。VC タイプ 4 をプロビジョニングするには、カスタマーに面しているポート上で、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# mpls label protocol ldp |
LDP を LDP として指定します。 LDP を指定する必要があります。ML シリーズ カードは、LDP としてデフォルトの TDP を使用した場合、EoMPLS は動作しません。 |
ステップ 2 |
Router(config)# interface loopback0 |
ループバック インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# ip address ip-address 255.255.255.255 |
IP アドレスを ループバック インターフェイスに割り当てます。このループバック IP アドレスは、EoMPLS ポイントツーポイント セッションでピアを特定するために使用されます。 サブネット マスクは必要ありません。 |
ステップ 4 |
Router(config)# interface {GigabitEthernet | FastEthernet} interface-number.sub-interface- number |
インポジション インターフェイスに対してイーサネット サブインターフェイスを指定します。隣接する CE 装置のサブインターフェイスがこのサブインターフェイスと同じ VLAN 上にあることを確認します。 |
ステップ 5 |
Router(config-subif)# no ip address |
IP アドレスが割り当てられている場合は IP アドレスをディセーブルにします。 |
ステップ 6 |
Router(config-subif)# encapsulation dot1Q vlan-id |
サブインターフェイスによる 802.1q VLAN パケット受信をイネーブルにします。VLAN ID が隣接する CE 装置の VLAN ID と同じであることを確認します。 |
ステップ 7 |
Router(config-subif)# mpls l2transport route destination vc-id または xconnect destination vc-id encapsulation mpls |
VLAN ベース EoMPLS の dot1Q VLAN サブインターフェイスに mpls l2transport route またはxconnect インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力することで、カスタマー VLAN に基づいてトラフィックを転送するように EoMPLS トンネルを設定できます。 mpls l2transport route は、使用する VC が VLAN パケットを転送するように指定します。ピアのポイントツーポイント エンドポイント インターフェイスを使用してリモート LDP セッションを開始します。 • destination によって、VC(PE-CLE)のもう一方の端にあるリモート ML シリーズのループバック IP アドレスを指定します。 • vc-id はユーザ指定値です。この値は各 VC に対して一意である必要があります。VC ID は、VC のエンドポイントの接続に使用されます。VC の両端に同じ VC ID を指定します。 xconnect は、クロスコネクト サービス用に 802.1q VLAN 回線を擬似配線にバインドします。encapsulation mpls 擬似配線クラス パラメータは、トンネリング方式用に MPLS を指定します。
(注) xconnect コマンドは、mpls l2transport route インターフェイス コンフィギュレーション コマンドの新しいバージョンです。
(注) EoMPLS トンネルを削除するには、no mpls l2transport route destination vc-id または no xconnect destination vc-id encapsulation mpls インターフェイス コマンドを使用します。
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ステップ 8 |
Router(config-subif)# end |
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 9 |
Router# show mpls l2transport vc |
設定を確認します。 |
ステップ 10 |
Router# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルにエントリを保存します。 |
PE-CLE ポート上での VC タイプ 5 設定
カスタマーに面しているファスト イーサネット ポートまたはギガビット イーサネット ポートは EoMPLS、および VC タイプ 4 またはタイプ 5 を使用してプロビジョニングする必要があります。カード A とカード C 上のインターフェイス GigE 1 は、図18-2 の VC タイプ 5 の機能を実行します。VC タイプ 5 の機能の詳細については、「EoMPLS の概要」 を参照してください。
VC タイプ 5 では、設定されたポートのパケットを 2 枚の PE-CLE ML シリーズ カード間で転送します。VC タイプ 5 をプロビジョニングするには、カスタマーに面しているポート上で、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# mpls label protocol ldp |
LDP を LDP として指定します。 LDP を指定する必要があります。ML シリーズ カードは、LDP としてデフォルトの TDP を使用した場合、EoMPLS は動作しません。 |
ステップ 2 |
Router(config)# interface loopback0 |
ループバック インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# ip address ip-address 255.255.255.255 |
IP アドレスを ループバック インターフェイスに割り当てます。このループバック IP アドレスは、EoMPLS ポイントツーポイント セッションでピアを特定するために使用されます。 サブネット マスクは必要ありません。 |
ステップ 4 |
Router(config)# interface {GigabitEthernet | FastEthernet} interface-number |
インポジション インターフェイスに対してイーサネット インターフェイスを指定します。 |
ステップ 5 |
Router(config-if)# no ip address |
IP アドレスが割り当てられている場合は IP アドレスをディセーブルにします。 |
ステップ 6 |
Router(config-subif)# mpls l2transport route destination vc-id または xconnect destination vc-id encapsulation mpls |
VLAN ベース EoMPLS の VLAN に mpls l2transport route またはxconnect インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力することで、カスタマー VLAN に基づいてトラフィックを転送するように EoMPLS トンネルを設定できます。 mpls l2transport route は、使用する VC が VLAN パケットを転送するように指定します。ピアのポイントツーポイント エンドポイント インターフェイスを使用してリモート LDP セッションを開始します。 • destination によって、VC(PE-CLE)のもう一方の端にあるリモート ML シリーズのループバック IP アドレスを指定します。 • vc-id はユーザ指定値です。この値は各 VC に対して一意である必要があります。VC ID は、VC のエンドポイントの接続に使用されます。VC の両端に同じ VC ID を指定します。 xconnect は、クロスコネクト サービス用に 802.1q VLAN 回線を擬似配線にバインドします。encapsulation mpls 擬似配線クラス パラメータは、トンネリング方式用に MPLS を指定します。
(注) xconnect コマンドは、mpls l2transport route インターフェイス コンフィギュレーション コマンドの新しいバージョンです。
(注) EoMPLS トンネルを削除するには、no mpls l2transport route destination vc-id または no xconnect destination vc-id encapsulation mpls インターフェイス コマンドを使用します。
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ステップ 7 |
Router(config-subif)# end |
イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 8 |
Router# show mpls l2transport vc |
設定を確認します。 |
ステップ 9 |
Router# copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルにエントリを保存します。 |
PE-CLE SPR インターフェイスでの EoMPLS 設定
RPR を MPLS クラウドのアクセス リングとして機能させるには、EoMPLS PE-CLE ファスト イーサネットまたはギガビット イーサネットをホスティングする同一 ML シリーズ カード上で SPR インターフェイスをプロビジョニングする必要があります。カード A とカード C 上のインターフェイス SPR 1 が、図18-2 に示すように、この機能を実行します。
MPLS に対して SPR インターフェイスをプロビジョニングするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# mpls label protocol ldp
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LDP を LDP として指定します。 LDP を指定する必要があります。ML シリーズ カードは、LDP としてデフォルトの TDP を使用した場合、EoMPLS は動作しません。 |
ステップ 2 |
Router(config)# interface spr 1
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RPR インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# ip address ip-address mask |
IP アドレスを MPLS の RPR インターフェイスに割り当てます。 |
ステップ 4 |
Router(config-if)# mpls ip
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SPR インターフェイスにタグ スイッチングを実装します。 |
ステップ 5 |
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 6 |
Router#
copy running-config startup-config
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実行コンフィギュレーション ファイルをスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
MPLS クラウドに面しているポートでのブリッジ グループ設定
RPR の ML シリーズ カードのファスト イーサネット ポートまたはギガビット イーサネット ポートは、MPLS クラウドの一部であるルータのインターフェイスに接続する必要があります。このファスト イーサネット ポートまたはギガビット イーサネット ポートと SPR サブインターフェイスを含むブリッジ グループを作成する必要があります。カード B とカード D 上のインターフェイス GigE 0 が、図18-2 に示すように、この機能を実行します。
MPLS クラウドに面しているポートで EoMPLS をプロビジョニングするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# bridge
bridge-group-number protocol {rstp | ieee}
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(任意)ブリッジ グループ番号を割り当て、IEEE 802.1D スパニングツリー プロトコルまたは IEEE 802.1W 高速スパニングツリーのいずれか適切なスパニングツリーのタイプを定義します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# interface {GigabitEthernet | FastEthernet} interface-number
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始して ML シリーズ カードの MPLS クラウドに面するファスト イーサネット インターフェイスまたはギガビット イーサネット インターフェイスを設定します。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# bridge-group
bridge-group-number
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ネットワーク インターフェイスをブリッジ グループに割り当てます。 |
ステップ 4 |
Router(config-if)# no shutdown
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シャットダウン ステートをアップにし、インターフェイスをイネーブルにします。 |
ステップ 5 |
Router(config)# interface spr 1.subinterface-number
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ML シリーズ カードの SPR サブインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 6 |
Router(config-if)# bridge-group
bridge-group-number
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ネットワーク インターフェイスをブリッジ グループに割り当てます。 |
ステップ 7 |
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イネーブル EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 8 |
Router# copy running-config startup-config
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(任意)コンフィギュレーション ファイルにエントリを保存します。 |
パケットのプライオリティと EXP の設定
EoMPLS では、ラベル内の 3 つの EXP ビットを使用して QoS を提供し、パケットのプライオリティを決定します。ML シリーズ カードのポイントツーポイントのエンドポイント間で QoS をサポートするには、VC ラベルとトンネル ラベルの両方に EXP ビットを設定します。
EXP ビットを設定するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)#
class-map
class-name
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トラフィック クラスのユーザ定義名を指定します。 |
ステップ 2 |
Router(config-cmap)#
match any
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すべてのパケットを照合することを指定します。 |
ステップ 3 |
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グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
Router(config)#
policy-map
policy-name
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設定するトラフィック ポリシーの名前を指定します。 |
ステップ 5 |
Router(config-pmap)#
class
class-name
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定義しておいたトラフィック クラス名を指定します。この名前は class-map コマンドを使用して設定されたもので、トラフィックをトラフィック ポリシーに分類するために使用します。 |
ステップ 6 |
Router (config-pmap-c)#
set mpls experimental imposition
value
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パケットが指定したポリシー マップと一致する場合に MPLS ビットに設定する値を指定します。 |
ステップ 7 |
Router(config)# interface GigabitEthernet interface-number
または
interface FastEthernet interface-number
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 8 |
Router(config-if)#
service-policy input
policy-name
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トラフィック ポリシーをインターフェイスに付加します。 |