目次
Cisco SRE NAM 5.1 インストレーション/コンフィギュレーション ノート
内容
Cisco SRE NAM の仕様
サポートされる外部ソフトウェア インターフェイス
サポートされるブランチ ルータ
サポートされている Cisco SRE サービス モジュール
はじめに
NAM ソフトウェア
ハードウェア インターフェイス
Cisco SRE モジュール インターフェイスの設定
ルータ上の SRE インターフェイスの設定
例
セッションの開始
セッションの終了
NAM ソフトウェアのインストール
NAM ソフトウェア イメージ
NAM ソフトウェア アップグレードの種類
IOS コマンドを使用した Cisco SRE NAM のインストール
はじめに
NAM CLI コマンドを使用した Cisco SRE NAM のアップグレード
ヘルパーを使用して Cisco SRE NAM をインストールする
管理用の Cisco SRE NAM の設定
管理用の内部インターフェイスの設定:IP アンナンバード
管理用の内部インターフェイスの設定:ルーティング可能なサブネット
管理用の外部インターフェイスの設定
NAM コンソール回線での AAA ログイン認証のディセーブル化
ネットワーク接続用の Cisco SRE NAM の設定
前提条件
例
次の作業
NTP サーバを使用した NAM のシステム時刻の設定
NAM パケット モニタリングのイネーブル化
例
次の作業
NAM Traffic Analyzer のイネーブル化とアクセス
前提条件
例
次の作業
NAM ルート パスワードの変更
前提条件
例
トラブルシューティングのヒント
NAM ルート パスワードのデフォルト値へのリセット
トラブルシューティングのヒント
次の作業
NAM への Telnet または SSH セッションの開始と終了
前提条件
例
Cisco SRE NAM の管理
SRE NAM のシャットダウンとスタートアップ
システムの状態の検証
ロギング オプションの設定と診断情報の生成
その他の参考資料
RFC
ネットワーク解析モジュールの機能に関する情報
用語集
マニュアルの入手方法およびテクニカル サポート
Cisco SRE NAM 5.1 インストレーション/コンフィギュレーション ノート
改訂日:2011 年 3 月 OL-24407-01-J
Cisco Prime Network Analysis Module(NAM)は、エンドユーザに対するアプリケーションとサービス提供状況を把握、管理、改善するための、ネットワーク管理者向けの統合ソフトウェア モジュールです。Cisco NAM では、アプリケーション、ホスト、および会話のフローベースのトラフィック分析から、アプリケーション、サーバ、およびネットワーク遅延のパフォーマンスベースの測定や、Voice over IP(VoIP)やビデオなどのネットワークベースのサービスのエクスペリエンス メトリック、さらにはパケット キャプチャを使用した詳細で有用な問題分析が可能です。Cisco NAM には、Web ベースの Traffic Analyzer GUI が組み込まれており、設定メニューに簡単にアクセスして、Web、音声、およびビデオの各トラフィックに関する見やすいパフォーマンス レポートを表示できます。
Cisco 2900 シリーズまたは Cisco 3900 シリーズ サービス統合型ルータの第 2 世代(Cisco ISR G2)の SM スロットにインストールされている Cisco Services Ready Engine(SRE)Cisco Service Module(SM)は、Cisco IOS ソフトウェアを含むシスコ製、サードパーティ製、およびカスタムのアプリケーションをホストできるようにします。
このマニュアルでは、Cisco SRE サービス モジュールで Cisco NAM 5.1 をインストールおよび設定する方法について説明します。
Cisco SRE NAM の仕様
次の項では、Cisco SRE NAM 5.1 の仕様について説明します。
サポートされる外部ソフトウェア インターフェイス
Cisco SRE NAM では、次の外部ソフトウェア インターフェイスをサポートします。
• router/IOS の Telnet、SSH、およびセッション上の CLI
• SNMP
• HTTP/HTTPs
• NetFlow データ エクスポート
サポートされるブランチ ルータ
Cisco SRE NAM は 表 1 に表示されたすべての Cisco ルータ プラットフォームの任意のネットワーク モジュール スロットに配置できます。1 つの Cisco NAM だけが Cisco ブランチ ルータに装着できます。
表 1 Cisco SRE NAM がサポートするルータ プラットフォーム
Cisco 3945E ISR
Cisco IOS 15.1(1T)
Cisco 3925E ISR
Cisco IOS 15.1(1T)
Cisco 3945 ISR
Cisco IOS 15.0(1)M
Cisco 3925 ISR
Cisco IOS 15.0(1)M
Cisco 2951 ISR
Cisco IOS 15.0(1)M
Cisco 2921 ISR
Cisco IOS 15.0(1)M
Cisco 2911 ISR
Cisco IOS 15.0(1)M
ルータで現在実行している IOS リリースを確認するには、 show version コマンドの出力を参照します。
はじめに
NAM ソフトウェアのインストールを開始する前に、次を実行します。
• ホスト ルータ内のネットワーク モジュールの場所を書き留めておきます。
– slot :モジュールのルータ シャーシのスロットの数。モジュールのインストール後にこの情報を取得するには、ルータで show running-config コマンドを実行し、その出力で SM インターフェイスを確認します。
– port :モジュール インターフェイスのポート番号。この値は常に 0 です。
(注 ) 「ルータ上の SRE インターフェイスの設定」 および「セッションの終了」 で、この情報が必要になります。
• ダウンロード用の FTP または TFTP ファイル サーバにアクセスできることを確認します。
– FTP ファイル サーバ:インストール、バックアップ、および復元に使用します。
– TFTP ファイル サーバ:(FTP ファイル サーバに使用するマシン上で)インストールが失敗した場合に、boothelper を実行して復旧を行うときに使用します。
NAM ソフトウェア
NAM ソフトウェア アプリケーションは、Cisco IOS ソフトウェアを実行する Cisco アクセス ルータにプラグインされたネットワーク モジュール上に常駐します。
ネットワーク モジュールはスタンドアロンのサービス エンジンであり、ルータ上の Cisco IOS 設定に依存しない、独自のスタートアップ コンフィギュレーションと実行コンフィギュレーションを備えています。モジュールは、外部のコンソール ポートをサポートしていません。その代わりに、モジュールの設定セッションを使用して、ルータを介してモジュールを起動、設定できます。セッション後は、ルータの CLI に戻ってセッションをクリアしてください。
ホスト ルータおよびネットワーク モジュール(モジュールは「アプライアンス」または「ブレード」とも呼ばれ、ソフトウェアがインストールされると、「サービス」または「サービス エンジン」とも呼ばれます)は、ルータ統合アプリケーションプラットフォームを提供することによって、次のようなデータ集約型アプリケーションの処理を加速します。
• アプリケーション指向のネットワーキング
• コンタクト センターとインタラクティブな音声応答アプリケーション
• コンテンツのキャッシングと配送
• データとビデオの保管
• ネットワーク解析
• ボイスメールおよび自動応答アプリケーション
ハードウェア インターフェイス
ホスト ルータとネットワーク モジュールは、内部接続および外部接続にさまざまなインターフェイスを使用します(図 1 を参照)。それぞれのインターフェイスは、ルータから Cisco IOS CLI を使用して、またはモジュールからモジュールの CLI を使用して設定できます。
Cisco SRE NAM は、外部インターフェイスと内部インターフェイスの両方のトラフィックを同時にモニタリングできます。ただし、管理トラフィックに使用できるのは、どちらか 1 つだけです。
図 1 ルータとネットワークモジュールのインターフェイス
ルータ インターフェイス (たとえば、Gig0/0)
標準のルータの設定
ルータの Cisco IOS CLI
SM-SRE へのルータ側インターフェイス。
これは、ルータの sm インターフェイスです。
モジュールの IP アドレスとデフォルト ゲートウェイのルータ
SM-SRE の内部インターフェイス。
ギガビット イーサネット(GE)インターフェイスです。
他のすべてのモジュールおよび SM-SRE アプリケーション設定
モジュールの SM-SRE CLI、GUI、Telnet、SSH インターフェイス、または SNMP
SM-SRE の外部インターフェイス。ギガビット イーサネットインターフェイスです。
外部ソースからのデータ要求とデータ転送のサポート
Cisco SRE モジュール インターフェイスの設定
ここでは、Cisco IOS CLI を使用した SRE サービス モジュールの基本的なネットワーク パラメータの設定方法について説明します。ここでは、次のタスクについて説明します。
• 「ルータ上の SRE インターフェイスの設定」
• 「セッションの開始」
• 「セッションの終了」
(注 ) • 次のいずれかの手順の間に停電、切断が発生した場合、システムは通常、中断を検出し復旧を試みます。回復に失敗した場合は、IOS コマンドを使用してシステムを最初から再インストールします。「IOS コマンドを使用した Cisco SRE NAM のインストール」 を参照してください。
• ネットワークモジュールは、CLI または GUI を使用して設定できます。このドキュメントでは、CLI による設定手順について説明します。GUI による設定手順については、GUI のオンライン ヘルプを参照してください。
ルータ上の SRE インターフェイスの設定
最初の設定作業は、ホスト ルータおよび外部リンクへのネットワーク モジュール インターフェイスの設定です。これを設定することにより、モジュールにアクセスして SRE サービス モジュールをインストールし設定できるようになります。
(注 ) 最初のステップでは、ホスト ルータの CLI を開いて、ルータのモジュールへのインターフェイスにアクセスします。次のステップで、インターフェイスを設定します。
手順の概要
ホスト ルータの CLI から
1. enable
2. configure terminal
3. interface sm <slot> /0
4. ip address router-side-ip-address subnet-mask
または
ip unnumbered type number
5. (任意。ただし、実行した場合は、 ステップ 6 を省略) service-module ip address module-side-ip-address subnet-mask
6. (任意。ただし、実行した場合は、 ステップ 5 を省略) service-module external ip address external-ip-address subnet-mask
(注 ) ステップ 5 またはステップ 6 のいずれかを実行する必要があります。どちらも実行されていない場合、インストールは失敗します。
7. (任意) service-module ip default-gateway gateway-ip-address
8. end
9. copy running-config startup-config
10. show running-config
手順の詳細
ステップ 1
enable
Router> enable
ホスト ルータで特権 EXEC モードを開始します。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。
ステップ 2
configure terminal
Router# configure terminal
ホスト ルータでグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
ステップ 3
interface sm slot /0
Router(config)# interface sm 1/0
ネットワーク モジュールが常駐するスロットとポートのインターフェイス コンフィギュレーション モードを入力します。
ステップ 4
ip address router-side-ip-address subnet-mask
または
ip unnumbered type number
Router(config-if)# ip address 10.0.0.20 255.255.255.0
または
Router(config-if)# ip unnumbered ethernet 0/0
モジュールへのルータ インターフェイスを指定します。引数は次のとおりです。
• router-side-ip-address subnet-mask :インターフェイスの IP アドレスとサブネット マスク。
• type number :ルータに IP アドレスが指定された、もう 1 つのインターフェイスのタイプと番号。別のアンナンバード インターフェイスは指定できません。ハイ レベル データ リンク(HDLC)、ポイントツーポイント プロトコル(PPP)、平衡型リンクアクセス手順(LAPB)、フレームリレー カプセル化、シリアル ライン インターネット プロトコル(SLIP)を使用しているシリアル インターフェイスおよびトンネル インターフェイスは、アンナンバードでもかまいません。
ステップ 5
service-module ip address module-side-ip-address subnet-mask
Router(config-if)# service-module ip address 172.0.0.20 255.255.255.0
ルータへのモジュール インターフェイスの IP アドレスを指定します。引数は次のとおりです。
• module-side-ip-address :インターフェイスの IP アドレス
• subnet-mask :IP アドレスに追加するサブネット マスクで、ホスト ルータと同じサブネットにあることが必要
このコマンドは、管理トラフィックの内部インターフェイスを選択して設定します。このコマンドを使用すると、SRE サービス モジュール CLI で ip interface internal コマンドと ip address <address> <mask> コマンドを使用するのと同じ結果が得られます。
を使用します。ステップ 5 またはステップ 6 のいずれかを実行する必要があります。どちらも実行されていない場合、インストールは失敗します。
ステップ 6
service-module external ip address external-ip-address subnet- mask
Router(config-if)# service-module external ip address 172.0.0.30 255.255.255.0
モジュール上の外部 LAN インターフェイスの IP アドレスを指定します。引数は次のとおりです。
• external-ip-address :インターフェイスの IP アドレス
• subnet-mask :IP アドレスに追加するサブネット マスク
このコマンドは、管理トラフィックの外部インターフェイスを選択して設定します。このコマンドを使用すると、SRE サービス モジュール CLI で ip interface external コマンドと ip address <address> <mask> コマンドを使用するのと同じ結果が得られます。
を使用します。ステップ 5 またはステップ 6 のいずれかを実行する必要があります。どちらも実行されていない場合、インストールは失敗します。
ステップ 7
service-module ip default-gateway gateway-ip-address
Router(config-if)# service-module ip default-gateway 10.0.0.40
モジュールのデフォルト ゲートウェイ ルータの IP アドレスを指定します。引数は次のようになります。
• gateway-ip-address :ゲートウェイ ルータの IP アドレス
を使用した場合のみ実行します。
ステップ 8
end
Router(config-if)# exit
ホスト ルータ上でグローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。
ステップ 9
copy running-config startup-config
Router# copy running-config startup-config
ルータの新規実行コンフィギュレーションを保存します。
ステップ 10
show running-config
Router# show running-config
アドレス設定を検証できるようにルータの実行コンフィギュレーションを表示します。
例
次の出力は show running-config コマンドの出力の一部で、インターフェイスがどのように設定されているかを示しています。
ip address 10.0.0.20 255.255.255.0
service-module ip address 10.0.0.21 255.255.255.0
service-module ip default-gateway 10.0.0.20
セッションの開始
ここでは、SRE サービス モジュールのセッションを開始する方法を説明します。
(注 ) • アプリケーション ソフトウェアをインストールする前に、ブートローダを始動するセッションを開始します。ソフトウェアのインストール後、アプリケーションを始動するセッションを開始します。
• 同時に実行できるセッションは、1 つだけです。
手順の概要
ホスト ルータ CLI から
1. enable
2. service-module sm slot /0 session clear
3. service-module sm slot /0 session
手順の詳細
ステップ 1
enable
Router> enable
ホスト ルータで特権 EXEC モードを開始します。プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。
ステップ 2
service-module sm slot /0 session clear
Router# service-module sm 1/0 session clear
[confirm]
[OK]
Router#
このセッションのログインの障害となる既存のセッションが存在しないことを確認します。
ステップ 3
service-module sm slot/0 session
Router# service-module sm 1/0 session
Trying 172.20.98.151, 2066 ... Open
Cisco Network Analysis Module (SM-SRE)
NAM.domain.name login:
指定したモジュールでセッションを開始します。
セッションの終了
ここでは、SRE サービス モジュール セッションを終了する方法を説明します。
(注 ) • アプリケーション ソフトウェアをインストールする前に、ブートローダを始動するセッションを開始します。ソフトウェアのインストール後、アプリケーションを始動するセッションを開始します。
• 同時に実行できるセッションは、1 つだけです。
• NAM 5.1 では、CLI コマンド、 exit を実行すると、自動的にセッションが終了します。
手順の概要
セッションを終了するには、次の手順を実行します。
NAM CLI、NAM ログイン、NAM ヘルパー、または NAM ブートローダ プロンプトから
1. Control+Shift+6 x
ルータ プロンプト から
2. disconnect または service-module sm slot /0 session clear
手順の詳細
NAM CLI、NAM ログイン、NAM ヘルパー、または NAM ブートローダ プロンプトから
ステップ 1
Control+Shift+6 x を押します。
(注) このキーシーケンスによって、ルータ プロンプトが表示されます。
service-module セッションを閉じて、ルータの CLI に戻ります。
を押すことで、このセッションにルータ CLI から戻ることができます。
ステップ 2
disconnect or service-module sm slot /0 session clear
Router# service-module sm 1/0 session clear
[confirm]
[OK]
Router#
指定したモジュールのセッション接続を切断するか、サービスモジュール セッションをクリアします。
このコマンドの実行を確認するプロンプトが表示されたら、 Enter キーを押します。
NAM ソフトウェアのインストール
ソフトウェアのインストールでは、ブートローダを使用します。これは、システムの電源を最初にオンにしたときに実行される小さなシステム ソフトウェアのセットです。ブートローダは、NAM アプリケーションをロードして実行します。またオプションとして、フラッシュ メモリ上でヘルパー イメージをロードして実行します。
ソフトウェアの再インストールには、ヘルパー イメージのインストール、設定、および起動が必要です。これにより、ヘルパーが NAM インストール ウィザードを起動し、ソフトウェアがインストールされます。
(注 ) ホスト ルータ上で実行中の全アプリケーションのサービスを停止したり、オフラインにしたりできる場合は、ソフトウェアのアップグレードまたはダウングレードも考慮に入れてください。
NAM ソフトウェア イメージ
Cisco SRE NAM には、次の 3 つの NAM ソフトウェア イメージが含まれています。
• フラッシュ メモリ内のブートローダ:NAM アプリケーション イメージとヘルパー イメージのどちらを起動するかを指定するために使用します。
• フラッシュ メモリ内のヘルパー イメージ:NAM ソフトウェア イメージの回復またはアップグレードに使用します。
• ハード ドライブ上の NAM アプリケーション イメージ:NAM Traffic Analyzer および NAM CLI のソース。
NAM ソフトウェア アップグレードの種類
NAM ソフトウェアのアップグレードには次の 2 つの形式があります。
• イメージ:ヘルパー イメージからインストールするフル イメージ リリース。フル イメージのアップグレードは、通常、NAM アプリケーション イメージのアップグレードに使用されます。必要に応じて、またはテクニカル サポートの勧めにより、ヘルパー イメージを使用してブートローダ イメージやヘルパー イメージのアップグレードも可能です。
• パッチ:ソフトウェア バージョンへの差分アップデートであり、 patch NAM CLI コマンドを使用してインストールされます。パッチは NAM アプリケーション イメージ用のみを入手できます。
NAM アプリケーションへのパッチを追加するのか、フル ソフトウェア イメージのアップグレードを実行するのかに応じて、このセクションで説明する次の手順のいずれかを実行してください。
• 「IOS コマンドを使用した Cisco SRE NAM のインストール」 :Cisco SRE NAM を初めてインストールする場合は、この手順を使用します。
• 「NAM CLI コマンドを使用した Cisco SRE NAM のアップグレード」 :Cisco SRE NAM で既存の NAM をアップグレードする場合は、この手順を使用します。
• 「ヘルパーを使用して Cisco SRE NAM をインストールする」 :アップグレード中にヘルパーをアクティブにするには、この手順を使用します。
(注 ) この方法を使用しないでください。IOS コマンドまたは CLI コマンドを使用してインストールすることを推奨します。
IOS コマンドを使用した Cisco SRE NAM のインストール
Cisco SRE NAM を初めてインストールしている場合は、次の IOS コマンドの方法を使用してインストールを実行する 必要があります 。
警告 このインストール方法は Cisco SM-SRE のハード ディスクを再フォーマットします。
はじめに
Cisco SRE NAM をインストールする前に、次の作業を実行します。
• Cisco.com から NAM 5.1 ソフトウェア イメージをダウンロードします
• イメージを FTP サーバにコピーします。
• (任意)TFTP ファイル サーバの IP アドレスを使用できるように用意しておきます。
• SM-SRE で Cisco NAM をインストールするには、次のリストのファイルが、同じディレクトリにあり、アクセス可能でなければなりません。
– application(bin.gz)
– helper
– install.sre
– install.sre.header
– tcl signature
– smbootloader
• これらのファイルでは名前付けが重要です。これらのファイルはすべて、正しく名前付けされている場合に zip ファイルとして使用できるようになります。名前の語幹はアプリケーション イメージの名前です。これらの以外のファイルには、拡張子が付けられています。
• SRE インストール プロセスは、まず IOS から tcl ファイルおよびヘルパーをロードします。tcl ファイルは IOS で実行されます。ブートローダは、ルータからヘルパー イメージをロードするように指示されます。インストール URL がヘルパー イメージに渡され、ヘルパーがブートローダおよびアプリケーション イメージをロードしてインストールします。
(注 ) ヘルパーは、名前解決を行わないため、URL では数字の IP アドレスを使用する必要があります。URL にはパスワードが含まれている必要があります。
• 一般的な操作手順については、次の『 Cisco SRE Service Module Configuration and Installation Guide 』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/routers/access/interfaces/software/feature/guide/ism-sm-sre.html
SRE のインストールは、すべての SRE アプリケーションに共通のインストール手順です。これは IOS プロンプトから制御されます。
(注 ) ハード ドライブを初期化し、Cisco NAM ソフトウェアをインストールするには時間がかかります。
次の手順を実行します。
ステップ 1 NAM に telnet します。
ステップ 2 NAM から、ブートローダを開始します。NAM CLI から reboot と入力し、 Confirm=Yes を選択します。
システムがリブート時に、次のプロンプトが表示されます。
Enter *** to change boot configuration:
ステップ 3 *** と入力します。
1 分以内に *** を入力してください。そうしない場合は、ブートローダにブレークできなくなります。
ステップ 4 image ディレクトリに移動し、ZIP ファイルを展開します。
例:
namlab-pc7.cisco.com% unzip nam-app-x86_64.5-1-0-7.bin.gz.zip
Archive: nam-app-x86_64.5-1-0-7.bin.gz.zip
replace nam-app-x86_64.5-1-0-7.bin.gz? [y]es, [n]o, [A]ll, [N]one, [r]ename: y
inflating: nam-app-x86_64.5-1-0-7.bin.gz.helper
inflating: nam-app-x86_64.5-1-0-7.bin.gz.install.sre
inflating: nam-app-x86_64.5-1-0-7.bin.gz.install.sre.header
inflating: nam-app-x86_64.5-1-0-7.bin.gz.key
inflating: nam-app-x86_64.5-1-0-7.bin.gz.smbootloader
ステップ 5 IOS CLI から service-module sm3/0 install url ftp://<file-location> コマンドを発行します。この例では、SM-SRE はスロット 3 にあります。
例:
MACE-3945-CORE-28#service-module sm3/0 install url ftp://ftp@172.20.98.174 pub/nam/interim/5-1/nam-app-x86_64.5-1-0-7.bin.gz
Delete the installed Network Analysis Module (NAM) and proceed with new installation? [no]: yes
Loading pub/nam/interim/5-1/nam-app-x86_64.5-1-0-7.bin.gz.install.sre !
Resource requirements check completed successfully. Proceeding to Install....
MACE-3945-CORE-28#term mon
*Dec 6 19:44:42.219: %SM_INSTALL-6-INST_RESET: SM3/0 is reset for software installation.
*Dec 6 19:45:50.323: %SM_INSTALL-6-INST_RBIP: SM3/0 received msg: RBIP Registration Request
*Dec 6 19:45:50.327: %SM_INSTALL-6-INST_RBIP: SM3/0 received msg: RBIP File Request
*Dec 6 19:45:51.955: %SM_INSTALL-6-INST_RBIP: SM3/0 received msg: RBIP File Request
*Dec 6 19:46:01.759: %SM_INSTALL-6-INST_RBIP: SM3/0 received msg: RBIP File Request
*Dec 6 19:46:01.875: %SM_INSTALL-6-INST_RBIP: SM3/0 received msg: RBIP File Request
*Dec 6 19:46:22.199: %SRE_SM-6-STATE_CHANGE: SM3/0 changing state from SERVICE_MODULE_STATE_ERRQ to SERVICE_MODULE_STATE_STDY
*Dec 6 19:46:39.755: %SM_INSTALL-6-INST_PROG: SM3/0 PROGRESSING: updated bootloader.
*Dec 6 19:46:39.755: %SM_INSTALL-6-INST_PROG: SM3/0 PROGRESSING: starting download of ftp://ftp@172.20.98.174/pub/nam/interim/5-1/nam-app-x86_64.5-1-0-7.bin.gz.
*Dec 6 19:55:42.155: %SM_INSTALL-6-INST_SUCC: SM3/0 SUCCESS: Application image
*Dec 6 19:57:00.299: %SM_INSTALL-6-INST_RBIP: SM3/0 received msg: RBIP Registration Request
メッセージ「 Application image upgrade complete. 」が表示されると、Cisco SRE NAM インストールが完了します。
NAM CLI コマンドを使用した Cisco SRE NAM のアップグレード
(注 ) このインストール方法は Cisco SRE NAM アップグレード専用です。ハード ドライブは再フォーマットされません。
次の手順を実行します。
ステップ 1 Cisco 2900 シリーズまたは Cisco 3900 シリーズの ISR ルータに telnet します。
ステップ 2 Cisco SRE NA セッションを起動するには、次を入力します。次の slot を SM-SRE を含むスロットの数に置き換えます。
service-module sm slot /0 session
ステップ 3 root として NAM CLI にログインします。
ステップ 4 次のコマンドを入力します。
Upgrade ftp://ftp@FileServer//FilePath
ステップ 5 「 Do you want to proceed with installation 」のメッセージが表示された場合は、 Yes と入力します。
アップグレードの完了後、システムは自動的にリブートされます。
ヘルパーを使用して Cisco SRE NAM をインストールする
この方法は、アップグレードに使用できます。
(注 ) この方法を使用しないでください。「IOS コマンドを使用した Cisco SRE NAM のインストール」 で説明されているように IOS コマンドを使用するか、または「NAM CLI コマンドを使用した Cisco SRE NAM のアップグレード」 で説明されているように CLI コマンドを使用することを推奨します。
ステップ 1 Cisco 2900 シリーズまたは Cisco 3900 シリーズの ISR ルータに telnet します。
ステップ 2 Cisco SRE NAM セッションを起動するには、次を入力します。次の slot を SM-SRE を含むスロットの数に置き換えます。
service-module sm slot /0 session
ステップ 3 root として NAM CLI にログインします。
ステップ 4 次のコマンドを入力します。
reboot -helper
NAM システムはリブートしてからヘルパーを起動します。
ステップ 5 ヘルパーのメニューが表示されたら、他の機能とともに新しいインストール(ディスクを再フォーマットする)とアップグレード(ディスクは再フォーマットされない)の選択肢があります。
アップグレードを実行する場合は [1] を選択します。アップグレードの完了後、システムは自動的にリブートされます。
新規インストールを実行する場合は [2] を選択します。メッセージ「 Application image upgrade complete. 」が表示されると、Cisco SRE NAM インストールが完了します。
管理用の Cisco SRE NAM の設定
Cisco SRE NAM には内部ギガビット イーサネット インターフェイスと外部インターフェイスがあります。NAM web GUI、 telnet または ssh などの NAM 管理トラフィックにはどちらのインターフェイスでも使用できますが、両方の使用はできません。NAM 内部インターフェイスの設定によって、IP アンナンバードまたはルーティング可能なサブネットのいずれかを使用します。
次の各セクションでは、Cisco SRE NAM 内部インターフェイスを管理用に設定する方法について説明します。
• 「管理用の内部インターフェイスの設定:IP アンナンバード」
• 「管理用の内部インターフェイスの設定:ルーティング可能なサブネット」
• 「管理用の外部インターフェイスの設定」
• 「NAM コンソール回線での AAA ログイン認証のディセーブル化」
管理用の内部インターフェイスの設定:IP アンナンバード
ここでは、Cisco SRE NAM 内部インターフェイスを IP アンナンバード用に設定する方法を説明します。
(注 ) アドレスは、インターフェイス アドレス用(ステップ 4)、NAM アドレス用(ステップ 6 ~ 9)、および NAM デフォルト ゲートウェイ アドレス用(ステップ 7)が、すべて同じサブネットに存在する必要があります。
手順の概要
ルータ プロンプトから
1. enable
2. configure terminal
3. interface sm slot /0
4. ip unnumbered <interface> <number>
5. no shutdown
6. service-module ip address <NAM-Address> <subnetmask>
7. service-module ip default-gateway <NAM-Default-Gateway-Address>
8. exit
9. ip route <NAM-Address> 255.255.255.255 sm slot /0
10. end
手順の詳細
ステップ 1
enable
IOS の EXEC モードを開始します。
ステップ 2
configure terminal
ターミナル モードから IOS 設定を開始します。
ステップ 3
interface sm slot/0
サービス モジュール インターフェイスの IOS インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。
ステップ 4
ip unnumbered <interface> <number>
Router (config-if)# ip unnumbered gigabitethernet 0/1
<interface> で設定されたアドレスを借用します。この例では、インターフェイス sm 1/0 は、gigabitethernet0/1 インターフェイスに設定されたアドレスを借用します。
ステップ 5
no shutdown
sm のインターフェイスをイネーブルにします。
ステップ 6
service-module ip address <NAM-Address> <subnetmask>
Router (config-if)# service-module ip address 209.165.200.226 255.255.255.224
NAM 内部インターフェイスへの <NAM-Address> を設定します。
ステップ 7
service-module ip default-gateway <NAM-Default-Gateway-Address>
Router (config-if)# service-module ip default-gateway 209.165.200.225
NAM のデフォルト ゲートウェイ アドレスを設定します。
ステップ 8
exit
ルータ インターフェイス コンフィギュレーション モードから、ルータ グローバル コンフィギュレーション モードに移行します。
ステップ 9
ip route <NAM-Address> 255.255.255.255 sm slot/0
Router(config)# ip route 209.165.200.226 255.255.255.255 sm 1/0
NAM 管理アドレスのための完全な 32 ビット スタティック ルートを設定します。
ステップ 10
end
ルータ コンフィギュレーション モードを終了します。
設定例
この設定例の内容は次のとおりです。
• 内部 NAM インターフェイスはトラフィックの管理に使用されます。
• ルーティング可能な同じサブネットからの IP アドレスは、サービス モジュール インターフェイスおよび NAM システムに割り当てられます
• IP アドレス空間を節約するために、サービス モジュール インターフェイスを IP アンナンバードとして設定して、ギガビット イーサネット インターフェイスの IP アドレスを借ります。
• サービス モジュール インターフェイスを介した NAM へのスタティック ルートが設定されます。
• 内部 NAM インターフェイスは、インターフェイス Serial 0/0 上の WAN トラフィックのモニタリングに使用され、外部 NAM インターフェイスは、インターフェイス、ギガビット イーサネット 0/0 上の LAN トラフィックのモニタリングに使用されます。
• SM-SRE は、ルータのスロット 2 にインストールされます。
ルータの設定(Cisco IOS ソフトウェア)
interface GigabitEthernet0/0
ip address 209.165.200.225 255.255.255.224
analysis-module monitoring
interface Integrated-Service-Engine2/0
ip unnumbered GigabitEthernet0/0
ip nbar protocol-discovery
ip route 209.165.200.226 255.255.255.255 Integrated-Service-Engine2/0
NAM の設定(NAM ソフトウェア)
root@myNAM.company.com# show ip
IP address: 209.165.200.226
Subnet mask: 255.255.255.224
IP Broadcast: 209.165.200.255
DNS Name: myNAM.company.com
Default Gateway: 209.165.200.225
Nameserver(s): 171.69.2.133
HTTP secure server: Disabled
管理用の内部インターフェイスの設定:ルーティング可能なサブネット
ここでは、ルーティング可能なサブネット方式を使用して、SM-SRE の内部インターフェイスを管理用に設定する方法を説明します。
手順の概要
ルータ プロンプトから
1. enable
2. configure terminal
3. interface sm slot/0
4. ip address <router-side-address> <subnetmask>
5. no shutdown
6. service-module ip address <NAM-Address> <subnetmask>
7. service-module ip default-gateway <router-side-address>
8. end
手順の詳細
ステップ 1
enable
IOS の EXEC モードを開始します。
ステップ 2
configure terminal
ターミナル モードから IOS 設定を開始します。
ステップ 3
interface sm slot /0
integrated-service-engine インターフェイスの IOS インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。
ステップ 4
ip address <router-side-address> <subnetmask>
Router (config-if)# ip address 209.165.200.225 255.255.255.224
integrated-service-engine インターフェイスへのルーティング可能なアドレスを設定します。
ステップ 5
no shutdown
integrated-service-engine インターフェイスを開始します。
ステップ 6
service-module ip address <NAM-Address> <subnetmask>
Router (config-if)# service-module ip address 209.165.200.226 255.255.255.224
NAM 内部インターフェイスへの NAM-Address を設定します。
(注) NAM-Address は、router-side-address と同じサブネットに存在する必要があります。
ステップ 7
service-module ip default-gateway <router-side-address>
Router (config-if)# service-module ip default-gateway 209.165.200.225
NAM デフォルト ゲートウェイ アドレスを、router-side-address である integrated-service-engine インターフェイス アドレスに設定します。
ステップ 8
end
ルータ コンフィギュレーション モードを終了します。
設定例
この設定例の内容は次のとおりです。
• 内部 NAM インターフェイスはトラフィックの管理に使用されます。
• integrated-service-engine インターフェイスと NAM システムに対し、同じルーティング可能なサブネットから IP アドレスが割り当てられます。
• Integrated-Service-Engine インターフェイス経由で NAM にアクセスするスタティック ルートが設定されます。
• 内部 NAM インターフェイスは、インターフェイス Serial 0/0 上の WAN トラフィックのモニタリングに使用され、外部 NAM インターフェイスは、インターフェイス、ファスト イーサネット 0/0 上の LAN トラフィックのモニタリングに使用されます。
• SM-SRE は、ルータのスロット 2 にインストールされます。
ルータの設定(Cisco IOS ソフトウェア)
ip address 209.165.200.225 255.255.255.224
ip route 209.165.200.226 255.255.255.255 Integrated-Service-Engine1/0
NAM の設定(NAM ソフトウェア)
root@myNAM.company.com# show ip
IP address: 209.165.200.226
Subnet mask: 255.255.255.224
IP Broadcast: 209.165.200.255
DNS Name: myNAM.company.com
Default Gateway: 209.165.200.225
Nameserver(s): 171.69.2.133
HTTP secure server: Disabled
管理用の外部インターフェイスの設定
ここでは、SM-SRE を NAM 管理トラフィック用の外部インターフェイスとして使用するための設定方法について説明します。
手順の概要
ルータ プロンプトから
1. enable
2. configure terminal
3. interface loopback <loopback-number>
4. ip address <bogus-address> <subnetmask>
5. no shutdown
6. exit
7. interface sm slot/0
8. ip unnumbered loopback <loopback-number>
9. no shutdown
10. service-module external ip address <NAM-Address> <subnetmask>
11. service-module ip default-gateway <NAM-Default-Gateway-Address>
12. end
手順の詳細
ステップ 1
enable
IOS の EXEC モードを開始します。
ステップ 2
configure terminal
ターミナル モードから IOS 設定を開始します。
ステップ 3
interface loopback <loopback-number>
Router (config)#
interface loopback 0
Router (config-if)#
ルータ上にループバック インターフェイス 0 を作成します。
ステップ 4
ip address <bogus-address> <subnetmask>
Router(config-if)# ip address 10.1.1.1 255.255.255.0
ループバック インターフェイス上に偽のアドレスを設定します。この例では、インターフェイス loopback0 にアドレス 10.1.1.1/24 が割り当てられています。
ステップ 5
no shutdown
ループバック インターフェイスをイネーブルにします。
ステップ 6
exit
Router(config-if)# exit
Router(config)#
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードに移行します。
ステップ 7
interface sm slot /0
integrated-service-engine インターフェイスの IOS インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。
ステップ 8
ip unnumbered loopback <number>
Router (config-if)# ip unnumbered loopback 0
ステップ 4 でループバック インターフェイスに設定されたアドレスを借用します。
ステップ 9
no shutdown
integrated-service-engine インターフェイスを開始します。
ステップ 10
service-module external ip address <NAM-Address> <subnetmask>
Router (config-if)# service-module external ip address 209.165.201.2 255.255.255.224
NAM 外部インターフェイスへの <NAM-Address> を設定します。
ステップ 11
service-module ip default-gateway <NAM-Default-Gateway-Address>
Router (config-if)# service-module ip default-gateway 209.165.201.222
NAM のデフォルト ゲートウェイ アドレスを設定します。
ステップ 12
end
ルータ コンフィギュレーション モードを終了します。
設定例
この設定例の内容は次のとおりです。
• 外部 NAM インターフェイスはトラフィックの管理に使用されます。
• Integrated-Service-Engine インターフェイスは、IP アンナンバードとして設定され、ループバック インターフェイスの IP アドレスを借用します。
• 借りたループバック インターフェイスの IP アドレスはルーティングできません。
• NAM システムには、外部 NAM インターフェイスに接続された LAN サブネットからの IP アドレスが設定されます。
• 内部 NAM インターフェイスは、インターフェイス Serial 0/0 上の WAN トラフィックのモニタリングに使用され、外部 NAM インターフェイスは、インターフェイス、ファスト イーサネット 0/0 上の LAN トラフィックのモニタリングに使用されます。
• SM-SRE は、ルータのスロット 3 にインストールされます。
ルータの設定(Cisco IOS ソフトウェア)
ip address 10.1.1.1 255.255.255.0
NAM の設定(NAM ソフトウェア)
root@myNAM.company.com# show ip
IP address: 209.165.201.2
Subnet mask: 255.255.255.224
IP Broadcast: 209.165.201.223
DNS Name: myNAM.company.com
Default Gateway: 209.165.201.222
Nameserver(s): 171.69.2.133
HTTP secure server: Disabled
NAM コンソール回線での AAA ログイン認証のディセーブル化
ルータ上で認証、許可、アカウンティング(AAA)を設定している場合、ルータから NAM コンソール セッションを開始するために、ユーザ名とパスワードを使用したログインと、NAM ログインとパスワードを使用したログインの 2 回のログインが必要になることがあります。
2 回のログインを行わずにルータから NAM コンソール セッションを開始するには、この手順を実行して、ルータの NAM コンソール ライン上で、AAA ログイン認証をディセーブルにします。
ただし、SM-SRE とともにシスコの侵入検知システムである NM-CIDS を使用している場合、AAA は両方のネットワーク モジュールへのアクセスを一元的に制御する便利なツールとなります。AAA の詳細については、対象の Cisco IOS Release の『 Cisco IOS Security Configuration Guide 』を参照してください。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. aaa authentication login list-name none
4. line number
5. login authentication list-name
6. end
7. show running-config
手順の詳細
ステップ 1
enable
Router> enable
特権 EXEC モードをイネーブルにします。
• プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。
ステップ 2
configure terminal
Router# configure terminal
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
ステップ 3
aaa authentication login list-name none
Router(config)# aaa authentication login name none
ローカルな認証リストを作成します。
• none キーワードは、このリストに対して認証を指定しません。
ステップ 4
line number
Router(config)# line 33
認証リストを適用する回線のライン コンフィギュレーション モードを開始します。
• number の値は、SM-SRE がインストールされているスロット番号を使用して、次のように算出されます。
number = (32 x slot ) + 1(Cisco 3700 シリーズの場合)
number = ( (32 x slot ) + 1) x 2(Cisco 2800 シリーズおよび Cisco 3800 シリーズの場合)
ステップ 5
login authentication list-name
Router(config-line)# login authentication name
回線に認証リストを適用します。
• ステップ 3 で設定した認証リスト名を指定します。
ステップ 6
end
Router(config-line)# end
特権 EXEC モードに戻ります。
ステップ 7
show running-config
Router# show running-config
現在実行中のコンフィギュレーション ファイルの内容を表示します。
• ローカル認証リストが設定され、SM-SRE に対応するラインに適用されたことを確認します。
ネットワーク接続用の Cisco SRE NAM の設定
ここでは、Cisco SRE NAM のネットワーク接続を確立し、IP パラメータを設定する方法について説明します。この作業は、NAM CLI から実行する必要があります。高度な NAM 設定を行うには、NAM Traffic Analyzer(Web GUI)を使用するか、使用している NAM ソフトウェア リリースの『 Network Analysis Module Command Reference 』を参照してください。
前提条件
この手順を実行する前に、NAM コンソールにアクセスします。「セッションの開始」 を参照してください。
手順の概要
(注 ) 「管理用の内部インターフェイスの設定:IP アンナンバード」(P.-16) または「管理用の外部インターフェイスの設定」(P.-20) を使用して、SM-SRE を管理用に設定した場合、ステップ 1 と 2 は、すでに完了している可能性があります。
1. ip interface { internal | external }
2. ip address ip-address subnet-mask
3. (任意) ip broadcast broadcast-address
4. ip gateway ip-address
5. exsession on または exsession on ssh
6. ip domain name
7. ip host name
8. ip nameserver ip-address [ ip-address ][ ip-address ]
9. ping { host | ip-address }
10. show ip
手順の詳細
ステップ 1
ip interface { internal | external }
root@localhost# ip interface internal
root@localhost# ip interface external
管理トラフィックを処理する NAM インターフェイスを指定します。
ステップ 2
ip address ip-address subnet-mask
root@localhost# ip address 172.20.104.126 255.255.255.248
NAM システムの IP アドレスを設定します。
ステップ 3
ip broadcast broadcast-address
root@localhost# ip broadcast 10.255.255.255
(任意)NAM システムのブロードキャスト アドレスを設定します。
ステップ 4
ip gateway ip-address
root@localhost# ip gateway 172.20.104.125
NAM システムのデフォルト ゲートウェイ アドレスを設定します。
ステップ 5
exsession on
または
exsession on ssh
root@localhost# exsession on
root@localhost# exsession on ssh
(任意)外部ログインをイネーブルにします。
• exsession on は Telnet アクセスをイネーブルにします。
• exsession on ssh は SSH アクセスをイネーブルにします。
を参照してください。
ステップ 6
ip domain name
root@localhost# ip domain company.com
(任意)NAM システムのドメイン名を設定します。
ステップ 7
ip host name
root@localhost# ip host nam1
(任意)NAM システムのホスト名を設定します。
ステップ 8
ip nameserver ip-address [ ip-address ][ ip-address ]
root@nam1# ip nameserver 209.165.201.1
(任意)NAM システムのネーム サーバを 1 つまたは複数設定します。
• ドメイン ネーム システム(DNS)要求を解決するために、NAM システムのネーム サーバを設定することを推奨します。
ステップ 9
ping { host | ip-address }
root@nam1# ping 10.20.30.40
ネットワーク デバイスとの接続を確認します。
• ルータまたは別の既知のホストとの接続を確認します。
ステップ 10
show ip
root@nam1# show ip
NAM の IP パラメータを表示します。
• SRE NAM が正しく設定されていることを確認します。
例
ここで紹介する例は、次のとおりです。
• 「SM-SRE の設定」
• 「Ping を使用したネットワーク接続の確認」
• 「show ip NAM CLI コマンドの出力例」
SM-SRE の設定
次の例では、外部 NAM インターフェイスはトラフィックの管理に使用されます。HTTP サーバおよび Telnet アクセスはイネーブルに設定します。その結果、 root@nam1.company.com#
という NAM CLI プロンプトが表示されます。
root@nam.domain.name# ip interface external
root@nam.domain.name# ip address 172.20.105.215 255.255.255.192
root@nam.domain.name# ip domain company.com
root@nam.company.com# ip host myNAM
root@myNAM.company.com# ip nameserver 209.165.201.29
root@myNAM.company.com# ip gateway 172.20.105.210
root@myNAM.company.com# exsession on
root@myNAM.company.com# ip http server enable
No web users are configured.
Please enter a web administrator user name [admin]:
Successfully enabled HTTP server.
Ping を使用したネットワーク接続の確認
root@myNAM.company.com# ping 172.20.98.129
PING 172.20.98.129 (172.20.98.129) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 172.20.98.129: icmp_seq=1 ttl=254 time=1.27 ms
64 bytes from 172.20.98.129: icmp_seq=2 ttl=254 time=1.13 ms
64 bytes from 172.20.98.129: icmp_seq=3 ttl=254 time=1.04 ms
64 bytes from 172.20.98.129: icmp_seq=4 ttl=254 time=1.08 ms
64 bytes from 172.20.98.129: icmp_seq=5 ttl=254 time=1.11 ms
--- 172.20.98.129 ping statistics ---
5 packets transmitted, 5 received, 0% packet loss, time 4003ms
rtt min/avg/max/mdev = 1.043/1.129/1.278/0.090 ms
show ip NAM CLI コマンドの出力例
root@nam1.company.com# show ip
IP address: 172.20.105.215
Subnet mask: 255.255.255.192
IP Broadcast: 10.255.255.255
DNS Name: nam1.company.com
Default Gateway: 172.20.105.210
Nameserver(s): 209.165.201.29
HTTP secure server: Disabled
NTP サーバを使用した NAM のシステム時刻の設定
Cisco SRE NAM は、外部 NTP サーバから UTC(GMT)を取得します。NAM の時刻の取得後に、[NAM System Time Configuration] 画面を使用してローカル時間帯を設定できます。
注意 クライアント コンピュータと NAM サーバは、それぞれのタイム ゾーンの時刻を正確に設定する必要があります。クライアントまたはサーバ時間に誤りがあれば、GUI に表示されるデータに誤りが生じます。
NTP サーバを使用して NAM のシステム時刻を設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 NAM アプライアンス GUI で、[Administration] > [System] > [System Time] を選択します。
ステップ 2 [NTP Server] オプション ボタン を選択します。
ステップ 3 1 つまたは 2 つの NTP サーバ名または IP アドレスを、[NTP sever name] テキスト ボックスまたは [IP Address] テキスト ボックスに入力します。
ステップ 4 地域とローカル タイム ゾーンをリストから選択します。
ステップ 5 次のどちらかを実行します。
• [Submit] をクリックして変更を保存します。
• 設定を変更しない場合は、[Reset] をクリックします。
NAM パケット モニタリングのイネーブル化
ここでは、内部 NAM インターフェイスでモニタするルータ インターフェイスの NAM パケット モニタリングをイネーブルにする方法について説明します。
インターフェイス上で NAM パケットのモニタリングをイネーブルにすると、そのインターフェイス上で送受信された各 IP パケットの余分のコピーが、シスコ エクスプレス フォワーディングによって、ルータの Integrated-Service-Engine インターフェイスと内部 NAM インターフェイス経由で NAM に送信されます。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. ip cef
4. interface type slot / port または interface type slot / wic-slot / port
5. analysis-module monitoring
6. NAM がモニタする各インターフェイスに対して、ステップ 4 とステップ 5 を繰り返します。
7. end
8. show running-config
手順の詳細
ステップ 1
enable
Router> enable
特権 EXEC モードをイネーブルにします。
• プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。
ステップ 2
configure terminal
Router# configure terminal
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
ステップ 3
ip cef
Router(config)# ip cef
シスコ エクスプレス フォワーディングのスイッチング パスをイネーブルにします。
ステップ 4
interface type slot / port
または
interface type slot / wic-slot / port
Router(config)# interface serial 0/0
設定するインターフェイスを選択します。
ステップ 5
analysis-module monitoring
Router(config-if)# analysis-module monitoring
インターフェイスで NAM パケット モニタリングをイネーブルにします。
ステップ 6
NAM が内部 NAM インターフェイスでモニタする各インターフェイスに対して、ステップ 4 とステップ 5 を繰り返します。
--
ステップ 7
end
Router(config-if)# end
Router#
特権 EXEC モードに戻ります。
ステップ 8
show running-config
Router# show running-config
現在実行中のコンフィギュレーション ファイルの内容を表示します。
• シスコ エクスプレス フォワーディングのスイッチング パスをイネーブルにし、正しいインターフェイス上でパケット モニタリングをイネーブルにしたことを確認します。
例
ここでは、次の例について説明します。
• 「NAM パケット モニタリングのイネーブル化」
NAM パケット モニタリングのイネーブル化
次の例では、シリアル インターフェイスで NAM パケット モニタリングをイネーブルにします。
ip address 172.20.105.213 255.255.255.240
analysis-module monitoring
ip address 172.20.105.53 255.255.255.252
analysis-module monitoring
interface Integrated-Service-Engine 2/0
ip address 10.1.1.1 255.255.255.0
NAM Traffic Analyzer のイネーブル化とアクセス
ここでは、NAM Traffic Analyzer(Web GUI)をイネーブルにし、アクセスする方法について説明します。
手順の概要
1. ルータから NAM コンソール セッションを開きます。「セッションの開始」 を参照してください。 または NAM への Telnet または SSH セッションを開きます。「NAM への Telnet または SSH セッションの開始と終了」 を参照してください。
2. ip http server enable または ip http secure server enable
3. Web ユーザ名を入力します。 または Return を押して、デフォルトの Web ユーザ名「admin」を入力します。
4. パスワードを入力します。
5. 再度パスワードを入力します。
6. PC で Web ブラウザを開きます。
7. Web ブラウザで、URL として NAM システムの IP アドレスまたはホスト名を入力します。
手順の詳細
ステップ 1
ルータから NAM コンソール セッションを開きます。「セッションの終了」 を参照してください。
または
NAM への Telnet または SSH セッションを開きます。「NAM への Telnet または SSH セッションの開始と終了」 を参照してください。
NAM CLI にアクセスします。
ステップ 2
ip http server enable
または
ip http secure server enable
root@localhost# ip http server enable
root@localhost# ip http secure server enable
HTTP サーバをイネーブルにします。
または
HTTP セキュア サーバ(HTTPs)をイネーブルにします。
ステップ 3
Web ユーザ名を入力します。
または
Return を押して、デフォルトの Web ユーザ名「 admin 」を入力します。
Please enter a web administrator user name [admin]: joeadmin
Please enter a web administrator user name [admin]: <CR>
Web ユーザ名を設定します。
• NAM では、少なくとも 1 つの Web ユーザ名とパスワードの設定が必要です。
• NAM で Web ユーザ名とパスワードが要求されない場合は、少なくとも 1 つの Web ユーザ名とパスワードの組み合わせが以前に設定されています。
ステップ 4
パスワードを入力します。
New password: <adminpswd>
Web ユーザ名のパスワードを設定します。
ステップ 5
再度パスワードを入力します。
Confirm password: <adminpswd>
Web ユーザ名のパスワードを確認します。
ステップ 6
PC で Web ブラウザを開きます。
--
ステップ 7
Web ブラウザで、URL として NAM システムの IP アドレスまたはホスト名を入力します。
http://172.20.105.215/
https://172.20.105.215/
http://nam1/
Web ブラウザで NAM Traffic Analyzer を開きます。
• NAM Traffic Analyzer のログイン ページに自動的にリダイレクトされます。
例
ここで紹介する例は、次のとおりです。
• 「NAM Traffic Analyzer の有効化」
• 「NAM Traffic Analyzer へのアクセス」
NAM Traffic Analyzer の有効化
root@nam1# ip http server enable
No web users are configured.
Please enter a web administrator user name [admin]: <CR>
Successfully enabled HTTP server.
NAM Traffic Analyzer へのアクセス
Web ブラウザに URL として NAM システムの IP アドレスまたはホスト名を入力すると、NAM Traffic Analyzer ログイン ウィンドウが表示されます。システムを開始するには、ユーザ名とパスワードを入力してログイン ボタンをクリックする必要があります。
NAM ルート パスワードの変更
ここでは、NAM CLI コマンドを入力できる NAM のルート(読み書き)レベルへのアクセス パスワードを新たに設定します。出荷時設定のデフォルト ルート パスワードは、 root です。
前提条件
このタスクを実行する前に、「セッションの終了」 で説明する手順を実行して、NAM コンソールにアクセスしてください。
手順の概要
1. password root
2. 新しいパスワードを入力します。
3. 再度、新しいパスワードを入力します。
4. exit
手順の詳細
ステップ 1
password root
root@localhost.company.com# password root
NAM ルート(読み書き)レベル パスワードの変更手順を開始します。
ステップ 2
新しいパスワードを入力します。
New UNIX password: <password>
新しいパスワードを入力します。
ステップ 3
再度、新しいパスワードを入力します。
Retype new UNIX password: <password>
新しいパスワードを確認します。
ステップ 4
exit
root@localhost# exit
NAM システムからログアウトします。
例
ここで紹介する例は、次のとおりです。
• 「NAM ルート パスワードの変更」
• 「NAM ルート パスワードの確認」
NAM ルート パスワードの変更
root@nam1.company.com# password root
Changing password for user root
New UNIX password: <rtpswd>
Retype new UNIX password: <rtpswd>
passwd:all authentication tokens updated successfully
root@nam1.company.com# exit
NAM ルート パスワードの確認
nam1.company.com login: root
Cisco Network Analysis Module (SM-SRE) Console, 5.1
Copyright (c) 2007-2010 by Cisco Systems, Inc.
root@nam1.company.com# exit
NAM ルート パスワードのデフォルト値へのリセット
この手順では、NAM ルート パスワードをデフォルト値の root にリセットします。この手順は、NAM ルート パスワードを忘れてしまったが、NAM CLI にアクセスする必要がある場合に使用します。
手順の概要
1. enable
2. service-module sm slot /0 password-reset
手順の詳細
ステップ 1
enable
Router> enable
特権 EXEC モードをイネーブルにします。
• プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。
ステップ 2
service-module sm slot /0 password- reset
Router# service-module sm 1/0 password-reset
SM-SRE にソフトウェアを再ロードします。
トラブルシューティングのヒント
ルータから NAM コンソール セッションを開始できない場合は、特権 EXEC モードで service-module analysis-module slot /0 session clear コマンドを入力して NAM コンソール ラインがクリアされているかを確認します。
NAM への Telnet または SSH セッションの開始と終了
この手順では、NAM への Telnet または SSH セッションを開始および終了します。NAM のモニタリングとメンテナンスには、通常、NAM Traffic Analyzer(Web GUI)を使用するので、この手順はあまり実行することはありません。ただし、NAM Traffic Analyzer にアクセスできない場合は、Telnet または SSH を使用し、NAM CLI からトラブルシューティングを実行しなければならない場合もあります。
SM-SRE で Telnet または SSH アクセスが正しく設定されていない場合(次の「前提条件」 を参照)、SM-SRE がインストールされているルータへの Telnet セッションを開始した後、ルータから NAM コンソール セッションを開始することができます。「セッションの開始」 を参照してください。
手順の概要
1. telnet { ip-address | hostname } または ssh { ip-address | hostname }
2. ログイン プロンプトで root と入力します。
3. パスワード プロンプトで、パスワードを入力します。 または パスワードを工場出荷時のデフォルト設定から変更していない場合は、ルート パスワードとして root を入力します。
4. NAM CLI で実行する必要がある作業を実行します。NAM への Telnet または SSH セッションを終了して Cisco IOS CLI に戻したい場合は、ステップ 5 およびステップ 6 を実行します。
5. exit
6. logout
手順の詳細
ステップ 1
telnet { ip-address | hostname }
または
ssh { ip-address | hostname }
Router# telnet 10.20.30.40
Router# ssh 10.20.30.40
Telnet をサポートするホストにログインします。
または
リモート ネットワーク デバイスとの暗号化されたセッションを開始します。
• NAM システムの IP アドレスまたは NAM システムのホスト名を使用します。
ステップ 2
ログイン プロンプトで root と入力します。
login: root
NAM のルート(読み取り/書き込み)レベルにアクセスします。
ステップ 3
パスワード プロンプトで、パスワードを入力します。
または
パスワードを工場出荷時のデフォルト設定から変更していない場合は、ルート パスワードとして root を入力します。
Password: root
--
ステップ 4
NAM CLI で実行する必要がある作業を実行します。NAM への Telnet または SSH セッションを終了して Cisco IOS CLI に戻したい場合は、ステップ 5 およびステップ 6 を実行します。
NAM CLI コマンドの使用方法のヘルプは、「管理用の Cisco SRE NAM の設定」 を参照してください。
ステップ 5
exit
root@localhost(sub-custom-filter-capture)# exit
root@localhost#
サブコマンド モードを終了します。
• コマンド モードに戻ります。
ステップ 6
logout
root@localhost# logout
Connection closed by foreign host.
NAM システムからログアウトします。
例
ここで紹介する例は、次のとおりです。
• 「NAM システムの IP アドレスを使用した NAM への Telnet セッションの開始と終了」
• 「NAM システムのホスト名を使用した NAM への SSH セッションの開始と終了」
NAM システムの IP アドレスを使用した NAM への Telnet セッションの開始と終了
Router> telnet 172.20.105.215
Trying 172.20.105.215 ... Open
Cisco Network Analysis Module (SM-SRE)
Cisco Network Analysis Module (SM-SRE) Console, 5.1
Copyright (c) 1999-2010 by cisco Systems, Inc.
WARNING! Default password has not been changed!
root@nam.company.com# logout
[Connection to 172.20.105.215 closed by foreign host]
NAM システムのホスト名を使用した NAM への SSH セッションの開始と終了
host [/home/user] ssh -l root nmnam2
root@nmnam2’s password: <password>
Cisco Network Analysis Module (SM-SRE) Console, 5.1
Copyright (c) 1999-2010 by Cisco Systems, Inc.
WARNING! Default password has not been changed!
root@nmnam2.company.com# logout
Connection to nmnam2 closed.
Cisco SRE NAM の管理
ここでは、次の項目について説明します。
• 「SRE NAM のシャットダウンとスタートアップ」
• 「システムの状態の検証」
• 「ロギング オプションの設定と診断情報の生成」
(注 ) • このセクションの表では、ルータとネットワーク モジュールで共通のコマンドだけを記載します。
– 使用可能なすべてのコマンドの一覧を表示するには、プロンプトで ? と入力します (例: Router(config-if)# ?
)。
– すべてのコマンド キーワード オプションの一覧を表示するには、コマンドの末尾に ? を入力します (例: Router# service-module sm ?
)。
• 表では、コンフィギュレーション モード別にコマンドを記載しています。同じコマンドが複数のモードで利用できる場合は、モードによってコマンドの動作が異なることがあります。
SRE NAM のシャットダウンとスタートアップ
ネットワーク モジュールまたはモジュール上で実行する SRE NAM アプリケーションをシャットダウンまたは起動するには、次のリストに記載した一般的なルータ コマンドとネットワーク モジュール コマンドから、必要なコマンドを使用します(表 3 )。
(注 ) • shutdown コマンドには、サービスを中断させる可能性があるものもあります。このようなコマンドの出力に確認用のプロンプトが表示された場合、Enter を押して確認するか、n を押してから Enter を押して取り消してください。また、no-confirm キーワードを使用してプロンプトが表示されないようにすることもできます。
• コマンドの中には、モジュールやアプリケーションをシャットダウンして、その後すぐに再起動させるものもあります。
表 3 共通のシャットダウン、起動コマンド
service-module sm slot /0 reload
ネットワーク モジュールのオペレーティング システムを正常終了した後、ブートローダから再起動します。
service-module sm slot /0 reset
モジュール上のハードウェアをリセットします。シャットダウンまたは障害状態からの復旧の目的のみに使用します。
注意 このコマンドの使用には注意が必要です。ソフトウェアに対する所定のシャットダウンが
行われない ため、処理中のファイル操作に影響を与える場合があります。
service-module sm slot /0 session
指定したサービス エンジンにアクセスして、ネットワーク モジュールの設定セッションを開始します。
service-module sm slot /0 shutdown
ネットワーク モジュールのオペレーティング システムをスムーズにシャットダウンします。オンラインでの抜き差し(OIR)の最中にホットスワップ可能なモジュールを取り外しするか、または交換したい場合に使用します。
service-module sm slot /0 status
ネットワーク モジュールのハードウェアとソフトウェアの設定および状態に関する情報を表示します。
shutdown
システム全体(ホスト ルータとネットワーク モジュールの両方)を正常終了します。
ServiceEngine bootloader>
boot
ヘルパーまたはアプリケーションを起動します。
reboot
設定変更を保存せずに SM-SRE をシャットダウンした後、ブートローダから再起動します。
reboot
SM-SRE を NAM CLI から安全に再起動します。
shutdown
SM-SRE アプリケーションを正常にシャットダウンした後、モジュールをシャットダウンします。
システムの状態の検証
インストール、アップグレード、ダウングレードの状態を検証したい場合、または問題を解決したい場合は、下記の表のルータとネットワーク モジュールで共通のコマンドのリストから該当するコマンドを実行します(表 4 )。
(注 ) 複数ある show コマンドのキーワード オプションの中には、画面に診断結果を表示し、それをファイルまたは URL にパイプするものもあります。
表 4 共通の検証、トラブルシューティングのコマンド
ping
指定した IP アドレスに ping して、ネットワークの接続をチェックします(目的地のホスト名は使用できません)。
show arp
現在のアドレス解決プロトコル(ARP)テーブルを表示します。
show clock
現在の日付と時刻が表示されます。
show configuration
configure コマンドを使用して入力した bootloader の現在の設定を表示します。
show controllers service-engine
インターフェイスのデバッグ情報を表示します。
show diag
SM-SRE についての情報など、標準の Cisco IOS 診断情報を表示します。
show hardware
ネットワーク モジュールとホスト ルータのハードウェア情報を表示します。
show hosts
デフォルトのドメイン名、ネーム ルックアップのスタイル、name-server のホスト リスト、ホスト名とアドレスのキャッシュされたリストを表示します
show interfaces
ネットワーク、ディスクを含め、すべてのハードウェア インターフェイスの情報を表示します。
show sm
ルータ、モジュールのインターフェイスのうち、モジュール側の情報を表示します。
show ntp status
ネットワーク タイム プロトコル(NTP)の情報を表示します。
show processes
実行中のアプリケーションのプロセスのリストを表示します。
show running-config
有効になっているコンフィギュレーション コマンドを表示します。
show startup-config
スタートアップ コンフィギュレーションを表示します。
show tech-support
シスコのテクニカル サポートが問題の診断に利用できるホスト ルータの情報を表示します。
show version
ルータ、ソフトウェア、ネットワーク モジュールの bootloader のバージョン情報とハードウェア、デバイスについての情報を表示します。
test scp ping
ネットワーク モジュールに ping を送信して、ネットワーク接続を確認します。
verify
インストールされたハードウェアおよびソフトウェアのバージョン情報を表示します。
ping
指定した IP アドレスに ping して、ネットワークの接続をチェックします(目的地のホスト名は使用できません)。
ロギング オプションの設定と診断情報の生成
SRE NAM のロギング オプションを設定するには、 表 5 と 表 6 に示す一般的なネットワーク モジュール コマンドのリストから、必要なコマンドを使用します。
(注 ) 多くの log コマンドと trace コマンドではキーワード オプションが提供されており、診断結果を画面に表示するか、ファイルや URL に送信するかを選択できます。
表 5 一般的な syslog コマンド
show log
指定されたログの内容を表示します。
show logs
使用可能なログ ファイルのリストを表示します。
copy log
選択した保存先に syslog を保存します。
表 6 一般的なトレース コマンド
clear trace
指定されたモジュールについてログに記録されたトレース イベントを消去します。
log trace
設定されたトレースをネットワーク モジュールのログに記録します(ローカルでも、リモートでも実行できます)。
no trace
指定されたモジュール、エンティティ、またはアクティビティのトレースを無効にします。
show errors
モジュール、エンティティ、またはアクティビティ別にエラー統計情報を表示します。
show trace
トレースの設定を表示します。
show trace buffer
トレース バッファの内容を表示します。
show trace store
格納されているトレース済みのメッセージの内容を表示します。
trace
指定されたモジュール、エンティティ、またはアクティビティのトレース(つまり、エラー レポートの生成)を有効にします。
その他の参考資料
ここでは、SRE NAM 機能に関する関連資料について説明します。
表 7 関連資料
RFC
RFC 768
『User Datagram Protocol』
RFC 793
『Transmission Control Protocol』
RFC 826
『Ethernet Address Resolution Protocol』
RFC 959
『File Transfer Protocol』
RFC 1165
『Network Time Protocol』
RFC 1213
『Remote Network Monitoring Management Information Base Version 2 using SMIv2』
RFC 1350
『The TFTP Protocol』
RFC 2074
『Remote Network Monitoring MIB Protocol Identifiers』
RFC 2613
『Remote Network Monitoring MIB Extensions for Switch Networks Version 1.0』
RFC 2896
『Remote Network Monitoring Management Information Base』
RFC 3164
『The BSD Syslog Protocol』
RFC 3273
『Remote Network Monitoring Management Information Base for High Capacity Networks』
RFC 3287
『Remote Monitoring MIB Extensions for Differentiated Services』
用語集
AAA
Authentication, Authorization, and Accounting(認証、許可、アカウンティング)。AAA は トリプル A と発音します。
AIM
Asynchronous interface module(非同期インターフェイス モジュール)。ネットワーク モジュールの一種です。
ARP
Address Resolution Protocol(アドレス解決プロトコル)。IP アドレスを MAC アドレスにマッピングする際に使用されるインターネット プロトコル。
CEF
Cisco Express Forwarding(シスコ エクスプレス フォワーディング)
FTP
File Transfer Protocol(ファイル転送プロトコル)。ネットワーク ノード間でファイルを転送するために使用され、TCP/IP プロトコル スタックの一部であるアプリケーション プロトコル。
GRE
Generic Routing Encapsulation(総称ルーティング カプセル化)。シスコが開発したトンネリング プロトコルで、さまざまなプロトコル パケット タイプを IP トンネル内でカプセル化し、IP インターネットワーク上で Cisco ルータへの仮想ポイントツーポイントリンクを作成します。単一プロトコル バックボーン環境で、マルチプロトコル サブネットワークに接続することで、GRE を使用する IP トンネリングは単一プロトコル バックボーン環境のネットワークを拡張できます。
GUI
Graphical User Interface(グラフィカル ユーザ インターフェイス)。アプリケーションの入出力、および情報が保存されている階層やデータ構造を表す際、テキストによる表現だけではなく、画像も使用するユーザ環境です。ボタン、アイコン、ウィンドウなどの表記法が典型で、多くの操作はポインティング デバイス(マウスなど)を使用して実行されます。マイクロソフトの Windows や、アップルの Macintosh は GUI を使用したプラットフォームの顕著な例です。
IP マルチキャスト
1 つまたは複数の送信元から複数の相手に対して IP トラフィックを同報するルーティング技術。1 つのパケットを各宛先に送信するのではなく、1 つのパケットが、1 つの IP 宛先グループ アドレスで定義されたマルチキャスト グループに送信されます。
MIB
Management Information Base(管理情報ベース)。ネットワーク管理情報のデータベースです。これらの情報は、SNMP や共通管理情報プロトコル(CMIP)などのネットワーク管理プロトコルにより使用および保持されます。MIB オブジェクトの値は、SNMP コマンドまたは CMIP コマンドを使用して変更および取得できます。これらのコマンドは通常、GUI のネットワーク管理システムから実行します。MIB オブジェクトはツリー構造であり、ツリーにはパブリック(標準)ブランチとプライベート(独自)ブランチを含みます。
NAT
Network Address Translation(ネットワーク アドレス変換)。グローバルに固有な IP アドレスを使用する必要性を減らすメカニズムです。NAT を使用すると、グローバルに一意ではないアドレスを持つ組織が、それらのアドレスをグローバルにルーティング可能なアドレス空間に変換することで、インターネットに接続できるようになります。 Network Address Translator と呼ぶ場合もあります。
NetFlow
一部のルータに搭載された、着信パケットをフローに分類する機能。同じフロー内のパケットは同様に処理される場合があるため、この分類はルータの動作の一部を回避し、ルータのスイッチング操作を高速化するために使用できます。
NTP
Network Time Protocol(ネットワーク タイム プロトコル)。インターネット内に置かれているラジオ クロックおよびアトミック クロックを参照することにより、正確な現地時間を維持する TCP 上に構築されたプロトコル。このプロトコルでは、分散されたクロックを長期にわたりミリ秒以内のレベルで同期させることができます。
PCI
Peripheral Component Interconnect。ローカル バスの業界規格。
QoS
Quality of Service。Cisco IOS QoS テクノロジーは、複雑なネットワークを制御し、さまざまなネットワーク アプリケーションやトラフィック タイプを、期待どおりに提供できるようにします。
Service エンジン
コンテンツ ネットワーキング製品(ハードウェアおよびソフトウェア)。コンテンツ配信を高速化し、最大のスケーラビリティとコンテンツの可用性を実現します。
SNMP
Simple Network Management Protocol(簡易ネットワーク管理プロトコル)。TCP/IP ネットワークでほぼ独占的に使用されているネットワーク管理プロトコル。SNMP を使用すると、ネットワーク デバイスのモニタと制御、およびコンフィギュレーション、統計情報収集、パフォーマンス、セキュリティの管理が可能になります。SNMPv2c は、集中型と分散型の両方のネットワーク管理をサポートします。また、Structure of Management Information(SMI; 管理情報構造)、プロトコルの動作、管理アーキテクチャ、セキュリティの面でも改善されています。SNMPv3 は、ネットワーク経由のパケットの認証と暗号化を組み合わせることによって、デバイスへのセキュア アクセスを実現します。
SRE
Services Ready Engine。
SSH
Secure Shell Connection(セキュア シェル接続)プロトコルは、伝送制御プロトコル(TCP)アプリケーションを使用して、セキュアなリモート接続を実現するプロトコルです。
syslog
ネットワーク上のデバイスに関するログ情報を取得するための業界標準プロトコルです。
TCP
Transmission Control Protocol(伝送制御プロトコル)。信頼性の高い全二重データ伝送を実現する接続指向のトランスポートレイヤ プロトコルです。TCP は TCP/IP プロトコル スタックの一部です。
telnet
アプリケーション サーバへのセキュリティ保護されていないインターネット接続に使用されるネットワーク プロトコル。
TFTP
Trivial File Transfer Protocol。ネットワークを介してファイルをあるコンピュータから別のコンピュータに転送できる FTP の簡易バージョン。通常はクライアント認証(ユーザ名やパスワードなど)を使用しません。
UDP
User Datagram Protocol(ユーザ データグラム プロトコル)。TCP/IP プロトコル スタックに含まれるコネクションレス型のトランスポート層プロトコル。UDP は確認応答や配送保証なしにデータグラムを交換します。エラー処理および再転送は他のプロトコルによって行う必要があります。
VoIP
Voice over IP。IP ベースのインターネット上で通常のテレフォニー スタイルの音声を伝送する方式。機能性、信頼性、および音声品質が POTS と同様です。VoIP を使用すれば、ルータから IP ネットワーク上で音声トラフィック(通話や FAX など)を伝送できます。VoIP では、デジタル シグナル プロセッサ(DSP)が音声信号をフレームにセグメント化し、2 つずつグループ化されて、音声パケットに格納されます。これらの音声パケットは、ITU-T 仕様の H.323 に従って、IP を使用して送信されます。
アクセス リスト
多数のサービスに対してルータからまたはルータへのアクセスを制御する(たとえば、特定の IP アドレスを持ったパケットがルータ上の特定のインターフェイスから送出されないようにする)ためにルータが保持するリスト。
アプライアンス
ネットワーク モジュールの別名。
サービス エンジン
アプリケーション ソフトウェアがインストールされたネットワーク モジュールの別名。
サービス モジュール
ルータ上の Cisco IOS の設定から独立した独自のスタートアップ コンフィギュレーションおよび実行コンフィギュレーションを持ったスタンドアロンのコンテンツ エンジン。
ネットワーク モジュール
ネットワーク モジュールの一種です。
フラッディング
スイッチおよびブリッジにより使用されるトラフィック通過手法。インターフェイス上で受信されたトラフィックは、最初に情報を受信したインターフェイスを除き、そのデバイスのすべてのインターフェイスから送信されます。
ブートヘルパー
ヘルパー を参照。
ブートローダ
システムの電源投入時に読み込まれるソフトウェアの小セット。これは Cisco SRE、NAM アプリケーションをロードして実行するオペレーティング システムを(ディスク、ネットワーク、外部フラッシュ、または外部 USB フラッシュから)ロードします。ブートローダは、オプションとして、ブートヘルパーをロードして実行することができます。
ブレード
ネットワーク モジュールの別名。
ヘルパー(旧名は ブートヘルパー )
モジュール上で実行されるソフトウェアの小サブセット。モジュールをネットワークから起動し、ディザスタ リカバリ、ソフトウェアのインストールなど、モジュールがソフトウェアにアクセスできないときの動作を補助します。
(注 ) この用語集に記載されていない用語については、『Cisco IOS Voice Configuration Library Glossary 』(http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/12_3/vvf_c/cisco_ios_voice_configuration_library_glossary/VCLgloss.html )などの参考資料を参照してください。
マニュアルの入手方法およびテクニカル サポート
マニュアルの入手方法、テクニカル サポート、その他の有用な情報について、次の URL で、毎月更新される『 What's New in Cisco Product Documentation 』を参照してください。シスコの新規および改訂版の技術マニュアルの一覧も示されています。
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/whatsnew/whatsnew.html
『 What's New in Cisco Product Documentation 』は RSS フィードとして購読できます。また、リーダー アプリケーションを使用してコンテンツがデスクトップに直接配信されるように設定することもできます。RSS フィードは無料のサービスです。シスコは現在、RSS バージョン 2.0 をサポートしています。
Cisco and the Cisco Logo are trademarks of Cisco Systems, Inc. and/or its affiliates in the U.S. and other countries. A listing of Cisco's trademarks can be found at www.cisco.com/go/trademarks . Third party trademarks mentioned are the property of their respective owners. The use of the word partner does not imply a partnership relationship between Cisco and any other company. (1005R)
© 2011 Cisco Systems, Inc. All rights reserved.
Copyright © 2011-2012, シスコシステムズ合同会社. All rights reserved.