統合アクセス ワークフローとは
コンバージド アクセス ワークフローは、キャンパスおよびブランチ ネットワーク向けのさまざまなエンタープライズクラスの次世代ワイヤレス導入モデルについて、導入を簡素化、自動化、および最適化することが可能です。Cisco Prime Infrastructure は、Catalyst 3650/3850/4500 SUP 8-E スイッチや Cisco 5760 ワイヤレス LAN コントローラ(WLC)などのコンバージド アクセス コンポーネントを使用するワイヤレス ネットワークのコンバージド アクセス導入を自動化できます。Catalyst スイッチは、モビリティ エージェント(MA)、モビリティ コントローラ(MC)、およびゲスト アンカー コントローラ(GA)として導入できます。
次の図に、ワイヤレス統合アクセス展開モードを示します。
単一スイッチの小規模ネットワーク導入モデル
この導入モデルは、MA と MC ロールの組み合わせでアクセス レイヤに導入された単一の Catalyst 3650、3850 または 4500 SUP 8-E スイッチを仮定しています。Catalyst スイッチは、個別のスタンドアロン システム モードまたは StackWise 冗長スーパバイザ モードで導入できます。
コントローラのない単一もしくはマルチドメイン導入モデル
この導入モデルは、複数のサブドメインで構成され、サブドメイン間のエンドツーエンドのシームレスなローミングのためにドメイン間 MC ピアリングを許可します。MA スイッチはアクセス レイヤに導入でき、MC スイッチはディストリビューション レイヤに配置できます。
コントローラベースの単一もしくはマルチドメイン導入モデル
大規模なコンバージド アクセス キャンパスのビルディングは、MC として外部 5760 WLC により展開されます。アクセス レイヤ スイッチは、集中型 5760 MC により複数のビルディングにまたがる MA として導入されます。このような大規模ネットワークでは、よりよいロード バランシングおよび冗長性のために複数の 5760 WLC が共存する場合があります。異なるビルディング間のローミングの要件に応じて、5760 WLC 間でドメイン間モビリティ ピアリングを確立できます。
中央集中型ワイヤレス キャンパス導入モデル
この導入モデルでは、アクセス レイヤ内のスイッチは従来のスイッチング モードのままで、アクセス ポイント(AP)と WLC 間のワイヤレス通信はオーバーレイ ネットワークとして構築されます。大規模なキャンパス導入環境では、よりよいロード バランシングおよび冗長性のために複数の 5760 WLC を導入できます。シームレスで大規模なモビリティ ドメインを提供するために、ドメイン間モビリティ ピアリングの 5760 WLC を確立できます。
主な利点
- 簡易な導入の自動化:デバイス設定のプロセスの自動化によりコンバージド アクセス導入を簡素化します。ネットワーク管理者による導入に関するわずかな入力のみで、完全なコンバージド アクセス設定がネットワーク デバイスにプッシュされます。
- エラーのない導入:Cisco Prime Infrastructure によって使用されるテンプレート ベースの設定では、手動による設定ミスが回避され、ネットワーク管理者によく理解されている企業全体の標準化された設定の構築や保守が容易になります。
- 最適化された導入:Cisco Prime Infrastructure によって使用される設定テンプレートには、多数のシスコのベスト プラクティス ガイドラインが組み込まれており、導入の品質を向上させることができます。テンプレートに自動的に含まれているベスト プラクティスの無線テクノロジーや機能には、帯域選択、無線リソース管理(RRM)、高速 SSID 変更、CleanAir およびワイヤレス QoS などがあります。
- 高い拡張性:何千もの支社を持つ大企業をサポートします。新規支社を展開する労力を減らせるだけでなく、コンバージド アクセス ブランチへの従来のイーサネット ベースのブランチ ネットワークの大規模な変換がエラーのない方法で簡略化できます。