Mediatrace とは
Mediatrace トラブルシューティング ツールは、現在アクティブな RTP ストリームまたは TCP セッションが一覧表示されたテーブルを生成します。これらの Mediatrace テーブルおよび関連オプションを使用すると、次の操作が可能です。
- 問題のある RTP または TCP フローの識別と選択。
- RTP または TCP フローに関する問題のトラブルシューティング。
- 任意の 2 つのエンドポイント間の RTP または TCP フローに関する問題のトラブルシューティング。
- RTP フローに関する問題のトラブルシューティング。[RTP メッセージ交換(RTP Conversations)] ダッシュレットから開始します。
- フロー パフォーマンス インジケータとデータ ソースの識別と比較。
Mediatrace を使用した現在アクティブな RTP ストリームと TCP セッションの表示
[RTP ストリーム(RTP Streams)] および [TCP セッション(TCP Sessions)] テーブルに表示されるフロー情報は、ネットワーク全体にわたって生成される NAM および NetFlow データから収集されて、集約されます。
[RTP ストリーム(RTP Streams)] テーブルの多くの行は、ツリー階層で配置されます。これは、1 つの RTP アプリケーション フローに複数のデータ ストリームが含まれる場合に発生します。この場合、2 つのアプリケーション エンドポイント間の複数のフローが単一行に集約され、三角形のアイコンが付きます。
デフォルトでは、[RTP ストリーム(RTP Streams)] テーブルのデータが Prime Infrastructure で 60 秒ごとに自動的に更新されます。また、いずれかのプリセット フィルタを使用することもできます。
[TCP セッション(TCP Sessions)] のデータは Prime Infrastructure によって 300 秒間(5 分)に一度更新されます。[アプリケーション別にフィルタ(Filter by Application)] フィルタリング オプションを使用すると、リスト内のアプリケーションを追加したり除外したりできます。
また、両方のテーブルの [更新(Refresh)] ボタンをいつでもクリックすることができます。[自動更新の有効化(Enable auto refresh)] チェックボックスをオフにすることで、自動更新をオフにできます。
Mediatrace テーブルを使用するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 |
[サービス(Services)] > [Application Visibility and Control] > [Mediatrace] の順に選択します。 |
ステップ 2 |
[アプリケーション(Application)] ドロップダウン リストから、[RTP] または TCP を選択します。対応するテーブル [RTP ストリーム(RTP Streams)] または [TCP セッション(TCP Sessions)] がページに表示されます。 |
ステップ 3 |
トラブルシューティング対象となるフローを見つけます。
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ステップ 4 |
フローをトラブルシューティングするには、「選択した RTP または TCP フローからの Mediatrace の実行」を参照してください。 |
RTP または TCP フローからの Mediatrace の起動
Mediatrace を使用して RTP フローまたは TCP フローをトラブルシューティングするには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 |
[サービス(Services)] > [Application Visibility and Control] > [Mediatrace] の順に選択します。[アプリケーション(Application)] ドロップダウン リストで [RTP] または [TCP] を選択し、「Mediatrace を使用した、現在アクティブな RTP ストリームと TCP セッションの表示」のステップに使用するフローを見つけます。 |
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ステップ 2 |
フローを選択して [サービス パスのトレース(Trace Service Path)] をクリックします。Prime Infrastructure には、選択したフローの [RTP ストリームの詳細(RTP Stream Details)] または [TCP ストリームの詳細(TCP Stream Details)] ページが表示されます。[トラブルシューティングの状態(Troubleshooting Status)] テーブルに、フローのパス内のすべてのルータがフローの送信元エンドポイントからの距離の順に表示されます。Medianet 対応ルータは、フィルムストリップ(映画)アイコンで示されます。 |
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ステップ 3 |
フローのパス内のルータから Mediatrace または Traceroute を実行するには、テーブルでそのルータの横にある [Mediatraceの開始(Start Mediatrace)] または [tracerouteの開始(Start Traceroute)] リンクをクリックします。 デバイスが Mediatrace に対応している場合は [Mediatrace の開始(Start Mediatrace)] リンクが表示され、デバイスが Mediatrace に対応していない場合は [traceroute の開始(Start Traceroute)] リンクが表示されます。 Mediatrace が開始するまでに 1 分以上かかる場合があり、その時間はトラフィック、輻輳、およびフロー エンドポイント間のホップの総数によって異なります。 Mediatrace または Traceroute の実行中に [ログ(Logs)] タブをクリックすると、次のような役立つ情報を確認できます。
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ステップ 4 |
操作が完了すると、[トラブルシューティング(Troubleshooting)] タブにフローの 2 つのエンドポイント間のすべてのデバイスのトポロジ マップが表示されます。マップ内のデバイス アイコンには、以下のものがあります。
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ステップ 5 |
RTP または TCP フローのパス内のすべての Medianet 対応デバイスについて、CPU およびメモリ使用率、ジッター、パケット損失などの重要なパフォーマンス メトリックを確認するには、[Medianet パス ビュー(Medianet Path View)] タブをクリックします。パフォーマンス メトリックを数値またはグラフ形式で表示するには、[Medianet パス ビュー(Medianet Path View)] ペインのサブタブをクリックします。
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ステップ 6 |
次の操作を実行するには、[トラブルシューティングの状態(Troubleshooting Status)] テーブルの適切なリンクを使用します。
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エンドポイントからの Mediatrace の起動
ネットワークの任意の 2 つのエンドポイント間のすべての RTP フローまたは TCP フローに対して、Mediatrace をすばやく起動できます。これには、同一または異なるサイトでの任意の 2 つのエンドポイント間、または 2 つの異なるサイトでのルータのペア間で動作している特定のフローを含めることができます。
これは、ネットワークに NAM モニタリング機能がない場合、または急いでいて RTP または TCP フローの 2 つのエンドポイントの IP アドレスしか分からない場合に役立ちます。ただしこの場合も、適切な RTP または TCP の Mediatrace テーブルからトレースに移動して開始する必要があります。
2 つのエンドポイントからアドホック Mediatrace を起動するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 |
[サービス(Services)] > [Application Visibility and Control] > [Mediatrace] の順に選択します。[アプリケーション(Application)] ドロップダウン リストから、[RTP] または [TCP] を選択します。 |
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ステップ 2 |
[Mediatrace のセッションの指定(Specify Session for )] をクリックします。 |
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ステップ 3 |
必要な情報を入力します。
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ステップ 4 |
分かっている追加のエンドポイント情報を次のように提供します。
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ステップ 5 |
[サービス パスのトレース(Trace Service Path)](RTP フローの場合)または [OK](TCP フローの場合)をクリックします。Prime Infrastructure には、指定したフローの [RTP ストリームの詳細(RTP Stream Details)] または [TCP ストリームの詳細(TCP Stream Details)] ページが表示されます。[トラブルシューティングの状態(Troubleshooting Status)] テーブルに、フローのパス内のすべてのルータがフローの送信元またはクライアント エンドポイントからの距離の順に表示されます。横に [映画(filmstrip)] アイコンがあるルータは Medianet に対応しています。 |
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ステップ 6 |
フローのパス内のルータから Mediatrace または Traceroute を実行するには、テーブルでそのルータの横にある [Mediatraceの開始(Start Mediatrace)] または [tracerouteの開始(Start Traceroute)] リンクをクリックします。 Mediatrace が開始するまでに 1 分以上かかる場合があり、その時間はトラフィック、輻輳、およびフロー エンドポイント間のホップの総数によって異なります。 Mediatrace または Traceroute の実行中に [ログ(Logs)] タブをクリックすると、次のような役立つ情報を確認できます。
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ステップ 7 |
操作が完了すると、[トラブルシューティング(Troubleshooting)] タブに、フローの 2 つのエンドポイント間のすべてのデバイスのトポロジ マップが表示されます。マップ内のデバイス アイコンは次のような形をしています。
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ステップ 8 |
フローのパス内のすべての Medianet 対応デバイスについて重要なパフォーマンス メトリックを確認するには、[Medianet パス ビュー(Medianet Path View)] タブをクリックします。[Medianet パス ビュー(Medianet Path View)] ペインのサブタブをクリックすると、パフォーマンス メトリックが数値またはグラフ形式で表示されます。
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ステップ 9 |
別のルータで Mediatrace または Traceroute 操作を起動する場合、完了した Mediatrace または Traceroute 操作を再起動する場合、または進行中の操作を停止する場合には、[トラブルシューティングの状態(Troubleshooting Status)] テーブルの適切なリンクを使用します。 |
Mediatrace で報告された最も悪い RTP エンドポイントのトラブルシューティング
[ワースト N 個の RTP エンド ポイント ペア(Worst N RTP End Point Pairs.)] および [RTP メッセージ交換(RTP Conversation)] ダッシュレットを使用すると、ネットワーク内の最も効率の良くない RTP フローに対して Mediatrace をすぐに開始できます。これは、RTP フローでのみ機能します。
[RTP メッセージ交換(RTP Conversations)] ダッシュレットに、アクティブでなくなったフローを含む、送信元エンドポイントの完全な履歴が表示されます。通常は、最近のフローのみを選択するのが適切です。そのような非アクティブなフローで Mediatrace を起動すると、この事実を知らせるエラー メッセージが表示されます。
手順
ステップ 1 |
[ダッシュボード(Dashboard)] > [パフォーマンス(Performance)] > [エンド ユーザ エクスペリエンス(End User Experience)] の順に選択します。 |
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ステップ 2 |
[ワースト N 個の RTP エンド ポイント ペア(Worst N RTP End Point Pairs)] ダッシュレットで、最も効率の良くない RTP フローの送信元アドレスをメモします(このダッシュレットがダッシュボードにない場合は「ダッシュボードへのダッシュレットの追加」を参照)。 |
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ステップ 3 |
同じページの [RTP メッセージ交換(RTP Conversations)] ダッシュレットで、同じ送信元アドレスの最新のメッセージ交換を見つけます。 |
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ステップ 4 |
[RTP メッセージ交換(RTP Conversations)] ダッシュレットでそのメッセージ交換を選択し、[トラブルシュート(Troubleshoot)] > [サービスのトレース(Trace Service)] パスの順に選択します。Prime Infrastructure には、選択したフローの [RTP ストリームの詳細(RTP Stream Details)] ページが表示されます。[トラブルシューティングの状態(Troubleshooting Status)] テーブルに、フローのパス内のすべてのルータがフローの送信元エンドポイントからの距離の順に表示されます。Medianet 対応ルータは、フィルムストリップ(映画)アイコンで示されます。 |
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ステップ 5 |
フローのパス内のルータから Mediatrace または Traceroute を実行するには、テーブルでそのルータの横にある [Mediatrace の開始(Start Mediatrace)] または [Traceroute の開始(Start Traceroute)] リンクをクリックします。
Mediatrace が開始するまでに 1 分以上かかる場合があり、その時間はトラフィック、輻輳、およびフロー エンドポイント間のホップの総数によって異なります。 Mediatrace または Traceroute の実行中に [ログ(Logs)] タブをクリックすると、次のような役立つ情報を確認できます。
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ステップ 6 |
操作が完了すると、[トラブルシューティング(Troubleshooting)] タブには、フローの 2 つのエンドポイント間のすべてのデバイスのトポロジ マップが表示されます。マップ内のデバイス アイコンは次のような形をしています。
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ステップ 7 |
フローのパス内のすべての Medianet 対応デバイスについて重要なパフォーマンス メトリックを確認するには、[Medianet パス ビュー(Medianet Path View)] タブをクリックします。パフォーマンス メトリックを数値またはグラフ形式で表示するには、[Medianet パス ビュー(Medianet Path View)] ペインのサブタブをクリックします。
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ステップ 8 |
次の操作を実行するには、[トラブルシューティングの状態(Troubleshooting Status)] テーブルの適切なリンクを使用します。
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Mediatrace を使用した複数のソースからのフロー データの比較
Mediatrace パフォーマンス データを解釈する際には、次の操作が役立つことがあります。
- NAM、NetFlow、およびこのパフォーマンス データを報告している他のソースを識別する。
- 複数の NAM または NetFlow データ ソースがある場合に、特定のフローに関する重要業績評価指標をそれらのソースがどのように報告しているかを比較する。
複数のソースからのフロー データを比較するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 |
[サービス(Services)] > [Application Visibility and Control] > [Mediatrace] の順に選択します。 |
ステップ 2 |
[アプリケーション(Application)] ドロップダウン リストから [RTP] または [TCP] を選択し、「Mediatrace を使用した、現在アクティブな RTP ストリームと TCP セッションの表示」のステップに使用するフローを見つけます。 |
ステップ 3 |
(RTP または TCP フローに関する)行を展開すると、各インジケータ セットに関して、選択したフローとデータ ソースに該当する重要業績評価指標の詳細が表示されます。 |
ステップ 4 |
操作が終了したら、[OK] をクリックします。 |