周波数の同期タイミングの概念
Cisco IOS XR の周波数の同期インフラストラクチャは、ルータ バックプレーンの周波数と時刻を設定するために、さまざまな周波数源からの選択を行うことに使用されます。周波数の同期の実装に関して、理解する必要がある重要な概念が 2 つあります。
ソース
ソースは、システムに周波数信号を入力するか、システムから周波数信号を送信するハードウェアの部分です。ソースには次の 4 つのタイプがあります。
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ライン インターフェイス。SyncE インターフェイスが含まれます。
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クロック インターフェイス。これらは、GPS などの他のタイミング信号を接続するための外部コネクタです。
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PTP クロック。IEEE 1588 バージョン 2 がルータに設定されている場合、時刻と周波数のソースとして PTP クロックが周波数の同期に使用できることがあります。
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内部発振器。これはフリーランの内部発振器チップです。
各タイミング ソースには、関連付けられている品質レベル(QL)があり、クロックの精度が提供されます。この QL 情報は、Ethernet Synchronization Messaging Channel(ESMC)上の SSM、または、SONET/SDH フレームに含まれる SSM を介してネットワーク全体に送信されます。これにより、デバイスは利用可能で最適な同期ソースを認識できます。推奨ネットワーク同期の流れを定義して、タイミング ループを防止するために、各ルータの特定のタイミング ソースにプライオリティ値を割り当てることができます。QL 情報およびユーザ割り当てのプライオリティ レベルを組み合わせることにより、ITU 標準 G.781 に従って SyncE および SONET/SDH インターフェイスのクロック制御に使用するタイミング ソースを各ルータが選択できるようになります。
選択ポイント
選択ポイントは、複数の周波数信号の間から選択された任意のポイントです。1 つまたは複数が選択される可能性があります。選択ポイントは、Cisco IOS XR ソフトウェアを実行しているルータ内の、さまざまなカード間のタイミング信号の流れを表すグラフを形成します。たとえば、単一のラインカードで使用可能なさまざまな同期イーサネットの入力の間から選択される 1 つまたは複数の選択ポイントがあるとします。これらの選択ポイントの結果は RSP の選択ポイントに転送されて、各カードから選択されたソース間からの選択に使用されます。
選択ポイントへの入力信号には、次のものがあります。
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直接ソースから受信した。
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同じカードの別の選択ポイントからの出力。
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別のカードの選択ポイントからの出力。
選択ポイントの出力は、いくつもの局面で使用できます。
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一連のソースから送信された信号を制御するために使用されます。
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カードの別の選択ポイントへの入力として。
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別のカードの選択ポイントへの入力として。
システム内のさまざまな選択ポイントの詳細を表示するには、show frequency synchronization selection コマンドを使用します。