HyperFlex Data Platform でのスマートライセンスの設定

スマートライセンスと HyperFlex

概要

シスコスマートソフトウェアライセンシング（スマートライセンス）は新しいインテリジェントなソフトウェアライセンス管理ソリューションで、組織全体でライセンスを調達、導入、管理するなど、時間のかかる手動のライセンスタスクを自動化します。どのようなライセンスをどのように使用しているかを把握できるように、ライセンスの所有権および消費状況を可視化します。

スマートライセンスにより、会社全体でライセンスがプールされます。サーバベースのライセンスまたはスマートライセンスは、会社が所有する互換性のあるデバイスで使用できるように、デバイスにノードロックされません。仮想アカウントを使用して会社のライセンスと製品インスタンスをたとえば事業部門や製品タイプや IT グループ別に論理エンティティに編成すると、仮想アカウント間でデバイスとライセンスを簡単に転送できるようになります。

スマートライセンス機能は、Cisco HyperFlex と統合されており、HX ストレージクラスタを作成するとすぐに自動的に有効になります。HX ストレージクラスタによるライセンス消費の報告を開始するには、Cisco スマートアカウントを通じて、そのクラスタを Cisco Smart Software Manager（SSM）に登録する必要があります。スマートアカウントは、会社全体でシスコのソフトウェアライセンスおよび製品インスタンスを完全に可視化し、それらへのアクセスを制御するクラウドベースのリポジトリです。登録の有効期間は 1 年です。

登録すると、スマートアカウント側で HyperFlex を識別し、ライセンスの使用状況を Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager サテライトに報告できます。登録後、HyperFlex はライセンスの使用状況を現在のライセンス状況とともに、 Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager に報告します。詳細については、以下のライセンスステータスセクションを参照してください。

HX ストレージクラスタを登録した後、Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager サテライトに対して HyperFlex を特定するために使われる証明書により通信メッセージに署名します。HyperFlex は次の要求を自動的に送信します。

6 ヵ月ごとの更新登録要求。自動登録更新が行われない場合は、stcli license renew id コマンドを使用して手動で更新します。
スマートライセンスでは、30 日ごとの更新承認要求が必要です。自動承認更新が行われない場合は、stcli license renew auth コマンドを使用して手動で更新します。更新を試みたときに接続が利用できない場合か、更新時間が接続時間帯外である場合にのみ、スマートライセンス承認を手動で更新する必要があります。
また、更新の承認要求は、ライセンスの消費が変更されるたびに Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager に送信されます。この承認の有効期間は 90 日です。HyperFlex が 90 日の間に Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager に問い合わせて自身の承認を更新しなかった場合、HyperFlex で消費されているライセンスは回収され、プールに戻されます。

ライセンスステータス

Registration Status

説明

ステータスの確認

システム機能性

評価モード

スマートライセンスは有効ですが、HX ストレージクラスタは、90 日間の評価期間および Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager に登録されません。

ステータスを確認するか、残りの評価期間を確認するには、#stcli license show all を実行します。

Result:
Mode = Eval & Remaining period(Number of Days:Hours:Minutes)

特長または機能性に影響はありません。

評価期限切れ

スマートライセンスは有効ですが、HX ストレージクラスタは、Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager に登録されません。ライセンスは最初の未確認状態で、コンプライアンス違反とは見なされません。

ステータスを確認するには、#stcli license show all を実行します。

Result:
Mode = Evaluation Expired

特長または機能性に影響はありません。

Syslog メッセージの生成します。
HX 接続 UI で 評価の期限が切れ 警告を生成します。

コンプライアンス

スマートライセンスは有効で、HX ストレージクラスタは、Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager に登録されます。ライセンスの消費数は所有数を下回っています。

—

コンプライアンス違反

所有している数よりも多いライセンスを消費しています。

重要	シスコは、デバイスが不適合であっても、お客様のネットワークに干渉することもシャットダウンすることもありません。

初期登録状態でのコンプライアンス違反—スマートライセンスは有効で、HX ストレージクラスタは、Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager サテライトに登録されますが、最初の登録後には十分なライセンスがありません。
初期状態後でのコンプライアンス違反 —スマートライセンスは有効で、HX ストレージクラスタは、Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager サテライトに登録されますが、十分なライセンスがありません。

ステータスを確認するには、#stcli license show all を実行します。

Result:
Mode = Out of Compliance

特長または機能性に影響はありません。

Syslog メッセージの生成します。
クラスタレベルで HX 接続 UI に コンプライアンス違反 警告を生成します。

認証が期限切れ

スマートライセンスは有効で、HX ストレージクラスタは、Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager サテライトに登録されますが、90 日以上 Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager サテライトと通信することはありません。

ステータスを確認するには、#stcli license show status を実行します。

Result:
Mode = Authorization Expired

特長または機能性に影響はありません。

Syslog メッセージの生成します。
HX 接続のイベントまたはアラームはありません。
Cisco Smart Software Manager ポータルでは、フラグと通知が表示されます。

エクスポートコントロールフラッグを「許可しない」に設定する

スマートライセンスは有効で、HX ストレージクラスタは、Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager サテライトに登録されますが、エクスポートコントロールを使用するために登録することはできません。

—

動作は Cisco Smart Software Manager サーバによってほとんどコントロールされています。

（注）

このステータスは、HX ストレージクラスタに制限機能が含まれている場合にのみ適用されます。

ID 証明書の有効期限が切れています

スマートライセンスは有効で、HX ストレージクラスタは、Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager サテライトに登録されますが、ID 証明書は 6 か月以上更新されていません。ライセンスは不特定未確認状態で、コンプライアンス違反と見なされます。

ステータスを確認するには、#stcli license show status を実行します。

Result:
Mode: ID Certificate Expired

すべての条件を消去し コンプライアンスステータス に戻るには、次のコマンドを実行します。

#stcli license renew <auth>/<id>

Syslog メッセージの生成します。
HX 接続のイベントまたはアラームはありません。
Cisco Smart Software Manager ポータルでは、フラグと通知が表示されます。

スマートライセンスと Smart Software Manager サテライト

インターネット接続を使用してインストール済みベースを管理しないようにするか、それが許可されていない場合は、Smart Software Manager サテライトをオンプレミスでインストールし、Cisco Smart Software Manager のサブセットを使用してライセンスをローカルに管理できます。Smart Software Manager サテライトのダウンロード. HyperFlex 用に Smart Software Manager サテライトを設定するには、HX Data Platform CLI から次のコマンドを実行します。

stcli services sch set --portal-url http://<satellite-host>/Transportgateway/services/DeviceRequestHandler --email <user-email-address>

Smart Software Manager サテライトを Cisco Smart Software Manager に登録およびし、完全に機能した後、30 日おきに Cisco Smart Software Manager を同期する必要があります。同期には次の 2 つのオプションがあります。

ネットワークが接続されているときのオンデマンドまたはスケジュール済み同期。
ライセンスファイルをダウンロードおよびアップロードして手動で同期します。

スマートライセンスへのクラスタの登録

スマートライセンスは自動的に HX ストレージクラスタと統合し、デフォルトでは有効です。スマートライセンスはインストールしません。HX ストレージクラスタはスマートライセンスでは登録されておらず、90 日間評価モードです。90 日以内に、HX ストレージクラスタを登録して機能をすべて使用する必要があります。

注目	Smart Software Manager サテライトともに HyperFlex クラスタを登録する前に、プロキシが設定されていないことを確認します。プロキシが設定されている場合は、Smart Software Manager サテライトとともにクラスタを登録する前にプロキシを削除します。

始める前に

HX ストレージクラスタが HyperFlex Data Platform 2.5（1a）移行を実行していることを確認します。
スマートライセンスの使用を開始する前には、Cisco スマートアカウントを持っている必要があります。スマートアカウントは発注時に作成（または選択）できます。または長期ではスマートアカウントを発注外で作成して、新規または既存のライセンスを追加することもできます。

スマートアカウントを作成するには、[Cisco Software Central] > [Request a Smart Account]（https://webapps.cisco.com/software/company/smartaccounts/home?route=module/accountcreation）を参照してください。

手順

ステップ 1

コントローラ VM にログインします。

ステップ 2

スマートライセンスモードで HX ストレージクラスタを確認します。

# stcli license show status

フィードバックには [Smart Licensing is ENABLED]、[Status: UNREGISTERED] と表示され、90 日の評価期間の残り時間（日、時、分、秒）が表示されます。スマートライセンスの評価期間は、HX ストレージクラスタでライセンス機能を使用し始めたときに開始され、更新はできません。評価期間の期限が切れた後に、スマートエージェントは通知を送信します。

ステップ 3

使用するバージョンに応じて、ソフトウェアマネージャにログインします。

オプション	説明
Cisco Smart Software Manager	[Cisco Software Central]（https://software.cisco.com/）に移動し、スマートアカウントにログインします。[ライセンス] ウィンドウで、[ スマートソフトウェアライセンシング ] をクリックします。[Inventory] をクリックします。
Smart Software Manager サテライト	https://`<IP address of the satellite>`:8443 にアクセスし、管理者のクレデンシャルを使用してサテライトにログインします。

ステップ 4

HX ストレージクラスタを登録するバーチャルアカウントから、[General] をクリックして、[New Token] をクリックします。

ステップ 5

[Create Registration Token] ダイアログボックスで、次を実行して、[Create Token] をクリックします。

トークンの簡潔な [Description] を追加します。
トークンをアクティブであり他の製品で使用できるようにする日数を入力します。最大= 365 日
[Allow export-controlled functionality on the products registered with this token] をオンにします。

ステップ 6

[New ID Token] 行から、[Actions] ドロップダウンリストをクリックし、[Copy] をクリックします。

ステップ 7

コントローラ VM にログインします。

ステップ 8

HX ストレージクラスタを登録します。 idtoken-string は、Cisco Smart Software Manager または Smart Software Manager サテライトからの [新規 ID トークン] です。

# stcli license register --idtoken idtoken-string

ステップ 9

HX ストレージクラスタが登録されていることを確認します。

# stcli license show summary

別の方法として、HX ストレージクラスタが登録されていることは、[Cisco Smart Software Manager] > [インベントリ] > [製品ｲﾝｽﾀﾝｽ] で確認できます。

例：

root@SpringpathController8OIW1HJOKW:~# stcli license show summary
 
Smart Licensing is ENABLED
 
Registration:
  Status: REGISTERED
  Smart Account: Corp X HyperFlex License 
  Virtual Account: west-region
  Last Renewal Attempt: None
  Next Renewal Attempt: Aug 1 17:47:06 2017 PDT
 
License Authorization:
  Status: AUTHORIZED
  Last Communication Attempt: SUCCEEDED
  Next Communication Attempt: Mar 4 16:47:11 2017 PST
 
License Usage:
  License                   Entitlement Tag                                                                Count  Status
  ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
  Cisco Vendor String XYZ   regid.2016-11.com.cisco.HX-SP-DP-S001,1.0_1c06ca12-18f2-47bd-bcea-518ab1fd4520 3      InCompliance

スマートライセンス承認の更新

始める前に

HX ストレージクラスタがスマートライセンスに次のコマンドを使用して登録されていることを確認します。
```
# stcli license show status
```

手順

ステップ 1

コントローラ VM にログインします。

ステップ 2

次のコマンドを使用してスマートライセンス承認を更新します。

# stcli license renew id

# stcli license renew auth

ステップ 3

HX ストレージクラスタが更新され、承認されていることを確認します。

# stcli license show summary

スマートライセンスからのクラスタの登録解除

ライセンスを解放してプールに戻して別の HX ストレージクラスタで使用されるようにするか、または Cisco Smart Software Manager の登録を削除する場合（たとえばクラスタをデコミッションする場合）には、HX ストレージクラスタを登録解除します。HX ストレージクラスタを登録解除すると、HyperFlex は評価期間が残っていれば評価モードで実行します。そうでない場合は、HyperFlex は評価の有効期限切れの状態になります。

スマートエージェントはライセンスクラウドにアクセスし、それ自体を登録解除します。プラットフォームのすべてのスマートライセンス資格と証明書が削除されます。信頼されているストアのすべての証明書と登録情報が削除されます。スマートエージェントは登録解除のためにシスコに通信できない場合でも登録解除できます。スマートライセンスを再び使用することが必要になる場合、HX ストレージクラスタを再登録します。スマートライセンスへのクラスタの登録を参照してください。

始める前に

HX ストレージクラスタがスマートライセンスに次のコマンドを使用して登録されていることを確認します。
```
# stcli license show status
```

手順

ステップ 1

コントローラ VM にログインします。

ステップ 2

スマートライセンスから HX ストレージクラスタを登録解除します。

# stcli license deregister

ステップ 3

HX ストレージクラスタが登録解除されたことを確認します。

# stcli license show summary

Cisco HyperFlex Systems インストレーションガイド for VMware ESXi、リリース 2.6

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翻訳について

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Cisco HyperFlex Systems インストレーションガイド for VMware ESXi、リリース 2.6

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