この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
HX Data Platform ストレージ クラスタのメンテナンス タスクは、ストレージ クラスタのハードウェア コンポーネントとソフトウェア コンポーネントの両方に影響します。ストレージ クラスタのメンテナンス操作には、ノードやディスクの追加または削除とネットワーク メンテナンスが含まれます。
メンテナンス タスクの一部の手順は、ストレージ クラスタ内のノードのストレージ コントローラ VM から実行されます。ストレージ コントローラ VM で発行される一部のコマンドは、ストレージ クラスタ内のすべてのノードに影響します。
(注) | 3 ノード ストレージ クラスタ。3 ノード クラスタでノードを削除するかまたはシャットダウンする必要があるタスクについては、テクニカル アシスタンス センター(TAC)までご連絡ください。3 ノード ストレージ クラスタでは、1 つのノードで障害が発生するかまたは 1 つのノードが削除されると、3 番目のノードが追加され、ストレージ クラスタに参加するまで、クラスタは正常ではない状態になります。 vSphere 5.5 から 6.0 へのアップグレード。ESX サーバまたは vCenter サーバのいずれかを 5.5 から 6.0 にアップグレードする場合は、事前にテクニカル アシスタンス センター(TAC)にお問い合わせください。 ノードの追加。ストレージ クラスタへのノードの追加は、HX Data Platform インストーラのクラスタ拡張機能を使用して実行されます。新しいノードはすべて、HX Data Platform のインストールおよび初期ストレージ クラスタの作成時と同じシステム要件を満たしている必要があります。クラスタ拡張機能の使用の要件と手順については、『Cisco HX Data Platform Getting Started Guide』を参照してください。 |
タスクによっては、ストレージ クラスタをオンラインまたはオフラインのいずれかにする必要があります。通常、メンテナンス タスクを行うには、ストレージ クラスタ内のすべてのノードがオンラインであることが必要です。
ストレージ クラスタ メンテナンスがオフライン モードで実行されることは、Cisco HX Data Platform がオフラインであることを意味しますが、ストレージ コントローラ VM が起動しているため、Cisco HX Data Platform の管理は、コマンド ライン stcli および vSphere Web クライアントの HX Data Platform プラグインを使用して確認できます。vSphere Web クライアントはストレージの I/O レイヤについてレポートできます。stcli cluster info コマンドは、ストレージ クラスタ全体のステータスが offline であることを返します。
ストレージ クラスタのメンテナンスを行う前に、次の点を確認します。
実行するメンテナンスタスクを特定します。
参照先
すべてのメンテナンス操作(リソースの取り外し/交換など)は、システム ロードが低いメンテナンス期間中に行われます。
メンテナンス タスクの実行前に、ストレージ クラスタが正常であり稼動しています。
HX Data Platform プラグイン ビーコン オプションを使用してディスクを特定します。
HX ビーコン オプションは、ハウスキーピング 120GB SSD には使用できません。サーバでハウスキーピング SSD の物理的な位置を確認します。
並列して実行できないメンテナンス タスクのリストを確認します。順次に行うことだけが可能なタスクがあります。
SSH がすべての ESX ホストで有効になっていることを確認します。
ホストでメンテナンス タスクを実行する前に、ESX ホストを HX メンテナンス モードにします。HX メンテナンス モードは、ESX メンテナンス モードでの vSphere よりも多くのストレージ クラスタ固有ステップを実行します。
メンテナンス タスクが終了したら、ノードのメンテナンス モードを終了して、ストレージ クラスタを再起動する必要があります。加えて、HX ストレージ クラスタを変更した場合は、追加のメンテナンス後タスクが必要になります。たとえば、vNIC または vHBA を変更した場合は、PCI パススルーを再設定する必要があります。
次の状態を確認してください。
ビーコンは、物理ネットワーク オブジェクト(ディスクなど)の接続を確認するために使用する ping の一種です。ビーコンは発信ネットワーク オブジェクトから受信ネットワーク オブジェクトに送信されます。ビーコンが受信オブジェクトから発信オブジェクトに戻ると、デバイスのライトが、ネットワーク オブジェクト接続が機能していることを示します。
ホスト ビーコンの設定は UCS Manager で行います。ディスク ビーコンの設定は、HX Data Platform プラグインで行います。
(注) | 名前では、大文字と小文字が区別されます。 |
vmkping -I vmk2 10.104.0.20 と入力します。
メンテナンス モードは、クラスタ内のノードに適用されます。このモードでは、ノードのデコミッションまたはシャットダウンの前にすべての VM を他のノードに移行することによって、さまざまなメンテナンス タスク用にノードが準備されます。
メンテナンス モードには次の 2 種類があります。
Cisco HX メンテナンス モードは ESX メンテナンス モードに加えて HX Data Platform 固有の機能を実行します。最初のストレージ クラスタの作成後に行うストレージ クラスタ ノードのメンテナンス タスクでは、必ず、ESX メンテナンス モードではなく Cisco HX メンテナンスモードを選択してください。
このモードは、クラスタ内の個別のノードで選択されたタスクを実行するための優先メンテナンス モードです。次のようなものがあります。
HX メンテナンス モードを使用する前に、ストレージ クラスタ内のすべてのノード上の ESX で SSH が有効になっていることを確認します。
ESX ホストでタスクを実行できるように HX メンテナンス モードを開始した場合は、ESX ホストでのタスクの完了後に必ず HX メンテナンス モードを終了してください。
Cisco HX メンテナンス モードは、正常なクラスタのノードのみに適用されます。たとえば、非常に多くのノードがダウンしている、またはクラスタをシャットダウン中など、クラスタが正常でない場合は ESX メンテナンス モードを使用します。
手順については、「Cisco HyperFlex メンテナンス モードの開始」と「Cisco HyperFlex メンテナンス モードの終了」を参照してください。
このモードは、HX Data Platform をインストールする場合や、クラスタに大幅な変更を適用する場合に使用されます。
vSphere メンテナンス モードを開始または終了するには、次の手順を実行します。
vSphere の Web クライアントにログインします。
[Home] > [Hosts and Clusters] に移動します。
[HX Cluster] が含まれている [Datacenter] を展開します。
[HX Cluster] を展開し、ノードを選択します。
ノードを右クリックし、[Cisco HX Maintenance Mode] > [Enter HX Maintenance Mode] の順に選択します。
root 権限を持つユーザとして、ストレージ コントローラ クラスタのコマンド ラインにログインします。
ノードを HX メンテナンス モードにします。
ノード ID と IP アドレスを特定します。
# stcli node list --summary
ノードを HX メンテナンス モードにします。
# stcli node maintenanceMode (--id ID | --ip IP Address) --mode enter
(stcli node maintenanceMode --help も参照してください)
root 権限を持つユーザとして、このノードの ESXi コマンド ラインにログインします。
ノードが HX メンテナンス モードになったことを確認します。
# esxcli system maintenanceMode get
vSphere Web クライアントの タブで [Enter Maintenance Mode] タスクの進行状況をモニタできます。
操作に失敗した場合は、エラー メッセージが表示されます。根本的な問題を修正してからもう一度メンテナンス モードに入ります。問題を解決できない場合は、Cisco TAC までお問い合わせください。
vSphere Web クライアントにログインします。
[Home] > [Hosts and Clusters] に移動します。
[HX Cluster] が含まれている [Datacenter] を展開します。
[HX Cluster] を展開し、ノードを選択します。
ノードを右クリックして、[Cisco HX Maintenance Mode] > [Exit HX Maintenance Mode] を選択します。
root 権限を持つユーザとして、ストレージ コントローラ クラスタのコマンド ラインにログインします。
ノードの HX メンテナンス モードを終了します。
ノード ID と IP アドレスを特定します。
# stcli node list --summary
ノードの HX メンテナンス モードを終了します。
# stcli node maintenanceMode (--id ID | --ip IP Address) --mode exit
(stcli node maintenanceMode --help も参照してください)
root 権限を持つユーザとして、このノードの ESXi コマンド ラインにログインします。
ノードの HX メンテナンス モードが終了したことを確認します。
# esxcli system maintenanceMode get
vSphere Web クライアントの タブで [Exit Maintenance Mode] タスクの進行状況を監視できます。
操作に失敗した場合は、エラー メッセージが表示されます。根本的な問題を修正してからもう一度メンテナンス モードに入ります。問題を解決できない場合は、Cisco TAC までお問い合わせください。
UCS Manager にログインします。
バックアップ サーバの IPv4 アドレスまたは IPv6 アドレスおよび認証クレデンシャルを取得します。
一部のストレージ クラスタ メンテナンス タスクでは、ストレージ クラスタをシャットダウンする必要があります。これは、ストレージ クラスタをオフライン状態にすることとは異なります。また、ストレージ クラスタ内のノードをシャットダウンすることとも異なります。ストレージ クラスタの電源をオフにすると、クラスタのすべての物理コンポーネントに影響します。
電源がオフにされたクラスタでは、そのすべての物理コンポーネントが電源から切り離されます。
ストレージ クラスタのすべてのコンポーネントの電源をオフにする必要があるのは非常に稀なことです。ストレージ クラスタ全体の電源をオフにしなければならない定期メインテナンスやアップグレード プロセスはありません。
シャットダウン クラスタには、すべてのストレージ クラスタ プロセス(作業 VM、電源ダウンなど)があります。これには、クラスタ内のノードの電源ダウンや、vCenter または FI クラスタのシャットダウンは含まれません。
オフライン クラスタは、ストレージ クラスタの動作状態の 1 つです。不明なエラーまたは特定のエラーが発生した場合、またはストレージ クラスタがシャットダウンされた場合に、ストレージ クラスタがオフラインになることがあります。
ストレージ クラスタが正常な状態であることが必要です。
Preserve Identities 属性を使用して、Full-State タイプと All Configuration タイプの両方のバックアップを実行します。バックアップ操作の作成を参照してください。
ステップ 1 | HX ストレージ クラスタをシャットダウンするには、次の 2 つのステップを実行します。 | ||
ステップ 2 | すべての HX データストアのすべてのワークロード VM のグレースフル シャットダウンを実行します。
あるいは、vMotion を使用してワークロード VM を別のクラスタに移行します。
| ||
ステップ 3 | HX ストレージ クラスタを正常にシャットダウンします。 この HX クラスタ シャットダウン手順では、ESXi ホストはシャットダウンされません。 メンテナンスまたはアップグレード タスクで物理コンポーネントの電源をオフにする必要がない場合は、この手順を終了して、「次の作業」に進みます。 | ||
ステップ 4 | HX ストレージ クラスタの電源をオフにするには、ステップ 2 とステップ 3 を実行してから、残りの手順を実行します。 | ||
ステップ 5 | 各ストレージ クラスタ ESX ホスト上で、コントローラ VM(stCtlVM)をシャットダウンします。
方法を選択します。 vCenter VM 電源オフを使用する vCenter ESX Agent Manager を使用する vCenter ESX メンテナンス モードを使用する | ||
ステップ 6 | 各ストレージ クラスタ ESX ホストをシャットダウンします。
| ||
ステップ 7 | メンテナンス タスクで必要な場合は、FI の電源をオフにします。
Cisco UCS FI は、連続運用向けに設計されています。実稼働環境では、ファブリック インターコネクトをシャットダウンまたは再起動する必要がありません。そのため、UCS ファブリック インターコネクトには電源ボタンが付いていません。 Cisco UCS ファブリック インターコネクトの電源をオフにするには、電源ケーブルを手で引き抜きます。または、FI の電源ケーブルがスマート PDU に接続されている場合は、付属のリモコンを使用して電気コンセントからの電力をオフにします。
|
これで、HX ストレージ クラスタの電源が安全にオフになりました。
次の作業ストレージ クラスタをシャットダウンまたは電源オフする必要があるタスクを実行します。たとえば、オフライン アップグレード、ストレージ クラスタの物理的移動、またはノード上でのメンテナンスの実行です。
HX ストレージ クラスタを再起動するには、HX ストレージ クラスタの電源オンと起動に進んでください。
次の手順は、グレースフル シャットダウンや電源オフの後の HX ストレージ クラスタの再起動に使用します。通常、この手順は、ストレージ クラスタ上でメンテナンス タスクが完了してから実行されます。
HX ストレージ クラスタのシャットダウンと電源オフの手順を完了します。
ステップ 1 | コンセントにつないで FI の電源を入れます。
稀に、ファブリック インターコネクトをリブートしなければならないことがあります。
|
ステップ 2 | すべての ESX ホストを FI に接続します。 |
ステップ 3 | すべての ESXi ホストがネットワークに到達可能なことを確認します。
すべての管理アドレスに ping します。 |
ステップ 4 | すべてのコントローラ VM(stCtlVM)の電源をオンにします。
方法を選択します。 vSphere クライアントを使用する。
ESX ホストのコマンド ラインを使用する。 |
ステップ 5 | すべてのコントローラ VM がブートして、ネットワークに到達可能になるまで待機します。その後で、確認します。
コントローラ VM のそれぞれの管理アドレスを ping します。 |
ステップ 6 | ストレージ クラスタが再起動する準備ができていることを確認します。 |
ステップ 7 | 必要に応じて、各ノードのメンテナンス モードを終了します。
これは、stcli cluster start コマンドによって自動的に実行されます。 |
ステップ 8 | ストレージ クラスタを再起動します。
任意のコントローラ VM のコマンド ラインから、次のコマンドを実行します。 # stcli cluster start HX クラスタがシャットダウン中に実行されたメンテナンス タスクまたはアップグレード タスクによっては、ノードの HX メンテナンス モードまたは ESX メンテナンス モードが終了する場合があります。不明なホスト例外に関するエラー メッセージは無視してください。 |
ステップ 9 | ストレージ クラスタがオンラインになって正常な状態に戻るまで待機します。 これには、最大で 30 分かかります。最後の既知の状態によってはもう少し短くなる可能性があります。 |
ステップ 10 | vCenter から、ESX によりデータストアが再マウントされたことを確認します。
クラスタが使用可能になると、データストアが自動的にマウントされ、使用可能になります。 ESX がデータストアを認識しない場合は、ESX コマンド ラインから次のコマンドを実行します。 # esxcfg-nas -r |
ステップ 11 | ストレージ クラスタが正常で、データストアが再マウントされたら、ワークロード VM の電源をオンにします。
あるいは、vMotion を使用してワークロード VM をストレージ クラスタに戻します。 |
説明
vNIC または vHBA を手動で HX サービス プロファイルまたはサービス プロファイル テンプレートに追加すると、PCI デバイスが再列挙され、VMware directpath I/O 設定が失われます。サービス プロファイルを変更すると、ホスト ハードウェアが更新されるため、PCI パススルーを再設定する必要があります。サービス プロファイルを変更した ESX ホストごとに次の手順を実行します。
変更した ESX ホストのストレージ コントローラ VM で次の手順を実行します。
アクション:ESX ホスト上で vSphere サービス プロファイルを更新する
ステップ 1 | ESX ホストを HX メンテナンス モードにします。 |
ステップ 2 | サービス プロファイルで変更(ハードウェアの追加など)を行うか、変更を確認します。 |
ステップ 3 | ESX ホストをリブートします。
このホストのダイレクト パス設定が失われます。 |
ステップ 4 | vCenter にログインして、[DirectPath I/O Configuration] ページを選択します。
vCenter クライアントで、 の順に選択します。vCenter Web クライアントの [vCenter Inventory] で、 の順に選択します。 |
ステップ 5 | パススルー用の LSI カードを選択します。 |
ステップ 6 | ESX ホストをリブートします。 |
ステップ 7 | HX ストレージ コントローラ VM(StCtlVM)の設定を編集して、PCI デバイスを HX ストレージ コントローラ VM に再マップします。 |
ステップ 8 | ESX ホストの HX メンテナンス モードを終了します。
ホストが再びアクティブになると、HX ストレージ コントローラ VM が正常にブートして、ストレージ クラスタに再参加します。 |