話中時コールバックの設定
このモジュールでは、Cisco VG224 アナログ電話ゲートウェイあるいは Cisco 2800 または 3800 シリーズ ISR、Cisco 1861 などの Cisco Integrated Services Router(ISR)の、Foreign Exchange Station(FXS)ポートに接続されたアナログ電話機用の話中時コールバック機能について説明します。この機能は、Cisco Unified Communications Manager によって制御されるアナログ エンドポイントだけでサポートされます。
このモジュール内の機能情報の検索
ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースが、このモジュールで説明している機能の一部をサポートしていない場合があります。 このモジュール内に記載されている特定の機能のリンクにアクセスする場合、および各機能がサポートされているリリースのリストを参照する場合は、「Cisco 音声ゲートウェイでのアナログ電話機用の話中時コールバックの機能情報」を参照してください。
プラットフォーム、および Cisco IOS ソフトウェア イメージの各サポート情報を検索するには
プラットフォームのサポートと、Cisco IOS および Catalyst OS ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスしてください。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
Cisco 音声ゲートウェイでのアナログ電話機用の話中時コールバックの前提条件
Cisco IOS ゲートウェイ
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Cisco IOS Release 12.4(20)YA 以降のバージョン。
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Cisco 音声ゲートウェイの動作がセットアップおよび設定されていること。詳細については、シスコの該当する設定マニュアルを参照してください。
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アナログ FXS 音声ポートの動作がセットアップおよび設定されていること。詳細については、『 Cisco IOS Voice Port Configuration Guide 』を参照してください。
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Cisco 音声ゲートウェイで SCCP および SCCP Telephony Control(STC)アプリケーションがイネーブルになっていること。詳しい設定手順については、「基本コールのための FXS ポートの設定」を参照してください。
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Cisco 音声ゲートウェイで SCCP 補足機能がイネーブルになっていること。「補足機能の設定」を参照してください。
Cisco Unified Communications Manager のアナログ エンドポイント
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Cisco Unified Communications Manager 6.1.2 以降のバージョン。
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Cisco CallBack サービス パラメータを設定するには、Cisco Unified Communications Manager Administration で [System] > [Service Parameters] にアクセスし、Cisco Unified Communications Manager サービスが動作しているサーバを選択し、Cisco Unified Communications Manager サービスを選択します。Cisco Technical Assistance Center によって指示されない限り、デフォルトのサービス パラメータ設定を使用することを推奨します。詳細については、次の URL にある該当する『 Cisco Unified Communications Manager Features and Services Guide 』の「Call Back」を参照してください。 http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps556/prod_maintenance_guides_list.html
Cisco 音声ゲートウェイでのアナログ電話機用の話中時コールバックの制約事項
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この機能は、Cisco Unified CME のアナログ SCCP エンドポイントではサポートされません。
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この機能は、Cisco Unified 500 シリーズ プラットフォームではサポートされません。
Cisco 音声ゲートウェイでのアナログ電話機用の話中時コールバックについて
Cisco 音声ゲートウェイの FXS ポートに接続されたアナログ電話機で SCCP 補足機能をイネーブルにするには、次の概念を理解しておく必要があります。
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「機能の概要」
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「Cisco 音声ゲートウェイでのアナログ電話機用の話中時コールバック」
機能の概要
表 11 に、Cisco 音声ゲートウェイにおける SCCP ベースのアナログ電話機用の話中時コールバックに関する情報と、Cisco コール制御システムでこの機能のサポートを設定する方法に関する情報を示します。
表 11 アナログ電話機用の話中時コールバック
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ビジー状態の相手が応答可能になったときに、電話ユーザが電話機の音声アラートを起動できます。 |
ビジー状態の電話機へのコールを配置した後で、ユーザはコールバック アクティベーション キーをダイヤルして、SCCP ベースの話中時コールバック機能をアクティブ化します。デフォルトのアクティベーション キーは #1 です。 話中時コールバックがアクティブになると、確認音が聞こえます。 発信側の電話機で、一度に 1 つのアクティブな CallBack 要求のみがサポートされます。電話ユーザが、コールバックがすでにアクティブになっているときに再び話中時コールバックをアクティブ化しようとした場合、最初のコールバックがキャンセルされ、2 番目のビジー状態の着信者番号へのアクティブ コールバックによって置換されます。 コマンドが、Cisco 音声ゲートウェイでイネーブルになっている必要があります。 |
Cisco Unified Communications Manager
Cisco Callback サービス パラメータを設定するには、Cisco Unified Communications Manager Administration で [System] > [Service Parameters] にアクセスし、Cisco Unified Communications Manager サービスが動作しているサーバを選択し、Cisco Unified Communications Manager サービスを選択します。 Cisco Technical Assistance Center によって指示されない限り、デフォルトのサービス パラメータ設定を使用することを推奨します。これらのパラメータの詳細については、[Service Parameter] ウィンドウの右上にある [?] ボタンをクリックしてください。
この機能は、Cisco Unified CME のアナログ エンドポイントではサポートされません。 |
Cisco 音声ゲートウェイでのアナログ電話機用の話中時コールバック
Cisco IOS Release 12.4(20)YA では、Cisco 音声ゲートウェイの FXS ポートに接続され、Cisco Unified Communications Manager 6.1.2 以降のバージョンで制御されるアナログ電話機において、話中時コールバックのサポートが導入されました。Cisco Unified Communications Manager 6.1.1 以前のバージョンでは、話中時コールバックが IP Phone のみに対してサポートされていました。
話中時コールバックは、次の発信側と着信側の組み合わせに対してサポートされます。
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発信側と着信側の電話機が、同じ音声ゲートウェイに接続され、同じ Cisco Unified Communications Manager クラスタ内にあるアナログ電話機である場合。
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発信側と着信側の電話機が、異なる音声ゲートウェイに接続され、同じ Cisco Unified Communications Manager クラスタ内にあるアナログ電話機である場合。
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着信側の電話機が、発信側の電話機と同じ Cisco Unified Communications Manager クラスタ内にある Cisco Unified IP Phone である場合。
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着信側の電話機が、QSIG PRI トランクを介して Cisco Unified Communications Manager に接続されている場合。
電話ユーザがビジー状態の電話機へのコールを開始した後、発信者はキーパッドでコールバック アクティベーション キー シーケンスを押して、話中時コールバック をアクティブ化できます。コールバック アクティベーション キー シーケンスは、電話機のキーパッドでダイヤルできる 5 文字のストリングです(0 ~ 9、#、*)。デフォルト値は #1 です。
発信者には、話中時コールバックがアクティブ化されていることを示す確認音が聞こえます。発信側の電話機で、一度に 1 つのアクティブな CallBack 要求のみがサポートされます。コールバック アクティベーション キーを押して 2 番目のコールバック要求をアクティブ化すると、最初のアクティブなコールバックがキャンセルされ、2 番目の要求に置換されます。発信側の電話機で話中時コールバックがアクティブになっていると、話中時コールバック に影響を与えたり、キャンセルしたりすることなく、他のコールを発信するために電話機を使用できます。
システムは着信側と発信側の電話機をモニタし、両方の電話機がオンフックの場合、発信側の電話機が Callback Ringing を受信します。呼び出しがタイムアウトしたときに発信側の電話機が応答していない場合、話中時コールバックがキャンセルされます。
発信側の電話機が Callback Ringing を受信したときに発信者が受話器を上げると、発信者にはリングバック音が聞こえ、着信側の電話機で呼び出しが開始されます。Cisco Unified Communications Manager で呼び出しがタイムアウトしたときに着信側の電話機が応答しなかった場合、話中時コールバックがキャンセルされます。
話中時コールバックがキャンセルされた場合、発信側の電話機には通知されません。
この機能は、デフォルトではディセーブルに設定されています。この機能をイネーブルにしてコールバック パラメータのデフォルト値を変更するには、「Cisco 音声ゲートウェイでのアナログ電話機用の話中時コールバックの設定方法」を参照してください。
Cisco 音声ゲートウェイでのアナログ電話機用の話中時コールバックの設定方法
(注) 本書では、Cisco Unified Communications Manager または Cisco Unified CME の詳しい設定方法は説明しません。インストールおよび設定手順については、該当する製品のマニュアルを参照してください。
FXS ポートに接続されたアナログ SCCP 電話機での話中時コールバックのコールバック アクティベーション キー シーケンスまたは呼び出しタイマーのデフォルト値を変更するには、Cisco 音声ゲートウェイで次の手順を実行します。
手順の概要
1.
enable
2.
configure terminal
3.
stcapp feature callback
4.
activation-key string
5.
ringing-timeout seconds
6.
end
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
stcapp feature callback
Router(config)# stcapp feature callback |
話中時コールバックをイネーブルにして、STC アプリケーション機能の CallBack コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
activation-key string
Router(config-stcapp-callback)# activation-key *22 |
(任意)話中時コールバックのアクティブ化に使用するキー シーケンスを定義します。 • string :電話機のキーパッドでダイヤルできるストリング(0 ~ 9、#、*)。長さ:1 ~ 5 文字。デフォルトは #1 です。 |
ステップ 5 |
ringing-timeout seconds
Router(config-stcapp-callback)# ringing-timeout 45 |
(任意)呼び出しタイマーのタイムアウト期間を定義します。 • seconds :範囲は 5 ~ 60 です。デフォルトは 30 です。 |
ステップ 6 |
end
Router(config-stcapp-callback)# end |
STC アプリケーション機能 CallBack コンフィギュレーション モードを終了し、特権 EXEC モードに戻ります。 |
Cisco 音声ゲートウェイでのアナログ電話機用の話中時コールバックの設定例
次に、話中時コールバック機能のデフォルト値を表示する show stcapp feature codes コマンドの出力の一部を示します。
Router# show stcapp feature codes
.
.
.
stcapp feature callback
key #1
timeout 30
次に、Cisco 音声ゲートウェイでの話中時コールバックの設定例を示します。この設定では、呼び出しタイマーのアクティベーション キーとタイムアウト期間がデフォルトから変更されています。
Router# show running-config
Building configuration...
Current configuration : 3442 bytes
service timestamps debug datetime msec
service timestamps log datetime msec
no service password-encryption
参考資料
ここでは、Cisco 音声ゲートウェイの FXS ポート用の SCCP アナログ電話機サポートに関連する資料を示します。
シスコのテクニカル サポート
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右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。 以下を含むさまざまな作業にこの Web サイトが役立ちます。 ・テクニカル サポートを受ける ・ソフトウェアをダウンロードする ・セキュリティの脆弱性を報告する、またはシスコ製品のセキュリティ問題に対する支援を受ける ・ツールおよびリソースへアクセスする - Product Alert の受信登録 - Field Notice の受信登録 - Bug Toolkit を使用した既知の問題の検索 ・Networking Professionals(NetPro)コミュニティで、技術関連のディスカッションに参加する ・トレーニング リソースへアクセスする ・TAC Case Collection ツールを使用して、ハードウェアや設定、パフォーマンスに関する一般的な問題をインタラクティブに特定および解決する この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。 |
http://www.cisco.com/en/US/support/index.html |
Cisco 音声ゲートウェイでのアナログ電話機用の話中時コールバックの機能情報
表 12 に、このモジュールで説明した機能をリストし、特定の設定情報へのリンクを示します。この表には、Cisco IOS Release 12.4(20)YA 以降のリリースで導入または変更された機能だけを示します。
このテクノロジーの機能でここに記載されていない情報については、「補足サービスの機能ロードマップ」を参照してください。
ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースでは、一部のコマンドが使用できない場合があります。特定のコマンドのリリース情報については、コマンド リファレンス マニュアルを参照してください。
プラットフォームのサポートおよびソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、特定のソフトウェア リリース、機能セット、またはプラットフォームをサポートする Cisco IOS と Catalyst OS のソフトウェア イメージを判別できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスしてください。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
(注) 表 12 に、特定の Cisco IOS ソフトウェア リリース群で特定の機能をサポートする Cisco IOS ソフトウェア リリースだけを示します。特に明記されていない限り、Cisco IOS ソフトウェア リリース群の後続のリリースでもこの機能をサポートします。