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ACEでは、Toolkit Command Language(TCL)スクリプトをコピー、アップロード、および実行できます。TCL は、ネットワーク関連分野で広く使用されているスクリプト言語です。TCL には、さまざまなサイトから容易に入手できる開発済みスクリプトの大規模なライブラリもあります。TCL スクリプトを使用して、カスタマイズされたヘルス プローブの TCL スクリプトを記述できます。このスクリプトで ACE CLI コマンドを実行することもできます。ACE では、UDP ソケット機能もサポートされています。
(注) ACE では、自らをモニタするカスタム スクリプトはサポートされません。
(注) ACE で同時に実行できるスクリプト プローブ インスタンスは 200 だけです。この限度を超えると、show probe detail コマンドを実行したときに、Last disconnect err フィールドに「Out-of Resource: Max. script-instance limit reached」エラー メッセージが表示され、out-of-sockets カウンタがインクリメントされます。
この章では、スクリプトに関する情報を提供し、次の事項について説明します。
• スクリプトの概要
ACE は、さまざまなアプリケーションを使用するときに必要な複数のタイプのヘルス プローブ(たとえば、HTTP、TCP、または ICMP ヘルス プローブ)、およびネットワークを管理するためのヘルス プローブをサポートしています。現行の ACE ソフトウェア リリースでサポートされている基本的なヘルス プローブのタイプでは、ご使用のネットワークで要求される特定のプローブ動作がサポートされない場合もあります。より柔軟なヘルス プローブ機能をサポートするため、ACE では、TCL スクリプトのアップロードと実行が可能です。
ACE の TCL インタープリタ コードは、標準の TCL ディストリビューションのリリース 8.44 に基づいています。ヘルス プローブを設定するためのスクリプトを作成できます。スクリプト プローブは、ACE ソフトウェアで利用できる他のヘルス プローブと同様に動作します。スクリプト プローブの一部として、ACE がスクリプトを定期的に実行し、実行スクリプトから返される終了コードによって、特定の実サーバの相対的な健全性と可用性が示されます。ヘルス プローブの詳細については、 「ヘルス モニタリングの設定」 を参照してください。スクリプトに ACE CLI コマンド用コマンドが含まれている場合、このスクリプト プローブの実行時にこれらの CLI コマンドが実行されます。ACECLI コマンドを実行するための TCL コマンドの詳細については、 表 A-4 を参照してください。
(注) Cisco Technical Assistance Center(TAC)では、記述されたカスタムスクリプトをサポートしません。スクリプト プローブの目的は、実サーバのヘルス チェックだけです。ACE のヘルス チェックや ACE の設定への変更にスクリプトを使用しないでください。
ユーザの便宜のため、次の ACE 用サンプル スクリプトが TCL 機能をサポートするためにシスコシステムズにより提供され、Cisco TAC によりサポートされています。
これらのスクリプトは、probe: ディレクトリに置かれており、Admin コンテキストおよびユーザ コンテキストの両方でアクセスできます。このディレクトリの内容を表示するには、次のコマンドを使用します。
スクリプトをメモリにロードしてプローブに関連付けると、プローブでこれらのサンプル スクリプトを使用できます。新しいスクリプト プローブを設定する場合、ACE は最初に disk0: ディレクトリでスクリプト ファイルを探し、次に probe: ディレクトリを探します。同じ名前のスクリプト ファイルが disk0: ディレクトリと probe: ディレクトリの両方に配置されている場合、ACE は、disk0: ディレクトリのファイルを使用します。probe: ディレクトリのスクリプト ファイルは読み取り専用であるため、これをコピーしたり変更したりできません。
スクリプトをメモリにロードする方法については、「ACE のメモリへのスクリプトのロード」を参照してください。スクリプトをプローブと関連付ける方法については、 「ヘルス モニタリングの設定」 の「スクリプトとプローブの関連付け」を参照してください。
プローブ サスペクトは、ACE がプローブを送信する宛先(IP アドレスおよびポート)です。通常、IP アドレスはプローブが設定されたオブジェクトに関連付けられたアドレスです(rserver、サーバ ファーム、サーバ ファームで設定された rserver など)。ポートを設定するには probe scripted コマンドを使用します。各サスペクトの IP アドレスおよびポートは、それぞれ realIP および realPort として scriptprobe_env 配列(「環境変数」を参照)のスクリプトに渡されます。 probe scripted コマンドでポートを指定しない場合、ヘルス プローブ スクリプトは、スクリプト自身でデフォルト ポートを指定します。たとえば、SSL_PROBE_SCRIPT ファイルは標準 HTTPS ポートである 443 のデフォルト ポートを指定します。 probe scripted コマンドの詳細については、「ヘルス プローブのスクリプト設定」を参照してください。
プローブ スクリプトを実行するには、スクリプトを ACE にコピーし、スクリプト プローブを設定し、スクリプトをプローブと関連付ける必要があります。 表 A-1 は、スクリプトを ACE にコピーおよびロードし、関連付けるスクリプト プローブを設定する手順を示しています。
スクリプトは、スクリプト ファイルによって ACE にロードします。1 つのスクリプト ファイルに含まれるスクリプトは 1 つだけです。ACE は 256 の一意なスクリプト ファイルを設定できます。
ACE でスクリプトを使用するときは、次のことを考慮します。
• 各スクリプトは常に、スクリプト ファイルを ACE の disk0: ファイル システムにコピーするときに定義される一意の名前で識別されます。スクリプト名は、コンテキスト全体で一意である必要があります。
• プローブの設定では、プローブに対してスクリプトを割り当てることができます。そのスクリプトが利用できない場合、プローブがスクリプトの実行を試みると、エラー コードが返されます。この状況になると、syslog メッセージが表示され、プローブの障害とその原因を示します。スクリプトが利用できない原因がロード時のエラーにある場合、syslog メッセージはスクリプト ロード障害を示します。show script コマンドを使用して、終了コードを表示することもできます。終了コードの一覧については、 表 A-7 を参照してください。
• メモリにロード済みのスクリプトを変更するには、そのスクリプトをいったんアンロードしてからリロードする必要があります。スクリプト ファイルのロードの詳細については、「ACE のメモリへのスクリプトのロード」を参照してください。スクリプトのリロードの詳細については、「ACE のメモリからのスクリプトの削除」を参照してください。
スクリプトがメモリ内で変更されたら、ACE は、次回そのスクリプトが実行されるときに変更を自動的に適用します。プローブ設定時に指定されたコマンドライン引数は、スクリプトがリロードされたあとも有効です。
(注) ACE では、冗長構成のスタンバイへのプローブ スクリプトの複製はサポートされないため、アクティブな ACE の probe: ディレクトリからスタンバイ ACE の probe: ディレクトリに、スクリプトをコピーする必要があります。コピーしないと、設定の同期が適切に動作しません。
• ACE 用サンプル スクリプト(zip および tar 形式)の解凍
スクリプトは、EXEC モードで copy コマンドを使用することで、サーバから ACE の disk0: ファイル システムにコピーできます。スーパーバイザ エンジンから ACE にファイルをコピーすることもできます。
デフォルトでは、仮想化のため、スクリプト ファイルは現在アクセスしているコンテキストのディレクトリにコピーされます。あるコンテキストのスクリプト ファイルは、別のコンテキストからは認識できません。仮想化の詳細については、『 Cisco Application Control Engine Module Virtualization Configuration Guide 』を参照してください。このコマンドの構文は次のとおりです。
copy [ ftp:// server / path | tftp:// server [ : port ] / path | sftp: //[ username @ ] server / path ] disk0: filename
• ftp: // server / path - FTP(ファイル転送プロトコル)ネットワーク サーバ、およびスクリプト ファイルのソース ロケーション(ファイル名を含む)を指定します。
• tftp: // server [: port ] / path ] - TFTP(簡易ファイル転送プロトコル)ネットワーク サーバ、およびスクリプト ファイルのソース ロケーション(ファイル名を含む)を指定します。
• sftp: [//[ username@ ] server ][/ path ] - Secure File Transfer Protocol(SFTP)ネットワーク サーバ、およびスクリプト ファイルのソース ロケーション(ファイル名を含む)を指定します。
• disk0: filename - ACE の disk0: ファイル システム上のスクリプトの宛先のファイル名を指定します。ファイル名を入力しなければ、プロンプトが表示され、ファイル名を入力するか、ソース ファイル名を受け入れるかを選択することになります。このファイル名は、スクリプトを ACE のメモリにロードし、プローブを設定するときに使用します。
(注) スクリプトに割り当てるファイル名は、コンテキスト全体で一意とします。
たとえば、スクリプトを FTP サーバから ACE にコピーするには、次のように入力します。
シスコシステムズは、ヘルス プローブと関連付けられるサンプル プローブ スクリプトを提供します。これらのスクリプトは、probe: ディレクトリに置かれています。
ACE 用の zip 形式サンプル スクリプトを disk0: にコピーすることもできます。zip ファイルをコピーしたら、EXEC モードで gunzip コマンドを使用して解凍します。このコマンドの使用方法については、「ACE 用サンプル スクリプト(zip および tar 形式)の解凍」を参照してください。
ACE 用のサンプル スクリプトが、TCL 機能をサポートするために提供されています。これらのスクリプトは、すべて tar ファイルを含んだ zip ファイルです。zip ファイルを ACE にコピーしたら、それを解凍し、次に untar を実行します。ファイルの untar を実行すると、ACE で自動的に ace_scripts ディレクトリが作成され、すべてのスクリプトがそのディレクトリに格納されます。
zip 形式のサンプル スクリプト ファイルを解凍するには、EXEC モードで gunzip コマンドを使用します。このコマンドの構文は次のとおりです。
gunzip disk0: [ path /] filename .tgz
filename 引数は、zip 形式のスクリプト ファイルの名前です。
たとえば、ace_scripts.tgz スクリプト ファイルを解凍するには、次のように入力します。
ACE で zip ファイルが解凍され、ace_scripts.tar ファイルが disk0: ファイル システムに配置されます。
ace_scripts.tar ファイルからすべてのスクリプト ファイルを抽出するには、EXEC モードで untar コマンドを使用します。このコマンドの構文は、次のとおりです。
untar disk0: [ path/ ] filename
filename 引数は、disk0: ファイル システム上の .tar ファイルの名前です。ファイル名は、末尾に .tar 拡張子を付けます。
たとえば、すべてのスクリプト ファイルを disk0: ファイル システムの ace_scripts ディレクトリに抽出するには、次のように入力します。
ace_scripts ディレクトリ内のスクリプトを確認するには、EXEC モードで dir コマンドを使用します。たとえば、次のように入力します。
サンプル スクリプトをメモリにロードするには、そのスクリプトを ace_scripts ディレクトリから disk0: ディレクトリにコピーする必要があります。 copy disk0: コマンドを使用します。たとえば、ftp1.tcl スクリプトを ace_scripts ディレクトリから disk0: ディレクトリにコピーするには、次のように入力します。
スクリプトを ACE 上のメモリにロードし、使用できるようにするには、コンフィギュレーション モードで script file コマンドを使用します。このコマンドの構文は次のとおりです。
• index - スクリプト ファイルのインデックス番号です。インデックス番号は、スクリプト名に関連付けられます。この番号は、コンテキスト全体で一意でなければなりません。1 ~ 255 の数字を入力します。
• script_name - disk0: または probe: ファイル システム上のスクリプトの名前です。
(注) スクリプトをメモリにロードするには、スクリプトが disk0: または probe: ディレクトリに置かれている必要があります。ACE では、disk0: または probe: サブディレクトリ内のスクリプト ファイルはロードされません。
たとえば、スクリプトをメモリにロードするには、次のように入力します。
スクリプトを実行したり、そのスクリプトを使用してヘルス プローブを作成したりするには、設定したスクリプト名を使用します。ロード元のスクリプト ファイルは使用しません。
スクリプト ファイルがロードされたら、そのファイル内のスクリプトは、ロード元のファイルとは無関係に ACE 内に存在します。スクリプトをメモリおよび実行コンフィギュレーションから削除するには、コンフィギュレーション モードで no script file コマンドを使用します。このコマンドの構文は次のとおりです。
index 引数は、メモリから削除するスクリプト ファイルのインデックス番号です。
たとえば、インデックス 22 のスクリプトを削除するには、次のように入力します。
スクリプト ファイルがあとで変更された場合、それをリロードすることでメモリ内のスクリプトをアップデートできます。スクリプトをリロードするには、次の作業が必要です。
1. コンフィギュレーション モードで no script file コマンドを使用し、スクリプトをメモリから削除します。スクリプトをメモリから削除する方法については、「ACE のメモリからのスクリプトの削除」を参照してください。
2. コンフィギュレーション モードで script file コマンドを使用し、修正されたスクリプトをメモリにリロードします。スクリプトをメモリにロードする方法については、「ACE のメモリへのスクリプトのロード」を参照してください。
スクリプトがメモリにリロードされたら、ACE は、次回のスクリプト実行時に変更を自動的に適用します。プローブ設定時に指定されたコマンドライン引数は、スクリプトがリロードされたあとも有効です。
たとえば、スクリプト 22 をリロードするには、次のように入力します。
ACE でプローブに関連付けられたすべてのサーバ ファーム内の実サーバごとに定期的に実行されるスクリプト プローブを作成できます。スクリプトの終了コードに応じて、実サーバは passed または failed と見なされます。終了コードの詳細については、「終了コード」を参照してください。
スクリプト プローブを作成するには、コンフィギュレーション モードで probe scripted probe_name コマンドを使用します。このコマンドによって、既存の ACE ヘルス プローブ モード(HTTP、TCP、DNS、SMTP など)に類似したプローブ コンフィギュレーション モードが開始されます。
プローブ スクリプト コンフィギュレーション モードには、 faildetect 、 interval 、 passdetect 、 open 、 priority 、および receive コマンドが含まれます。 script script_name コマンドでは、ヘルス プローブ機能の一部として実行されるときにスクリプトに渡される引数を、最大 80 まで処理できます。それぞれの時間間隔を設定すると、ACE の内部スケジューラによってヘルス スクリプトがスケジューリングされます。スクリプト プローブの設定と関連コマンドの詳細については、 「ヘルス モニタリングの設定」 を参照してください。
スクリプト ヘルス プローブを作成したら、そのプローブをサーバ ファームおよび仮想サーバに関連付けます。たとえば、次のように入力します。
プローブ スクリプトは、サーバへのネットワーク接続を作成し、サーバにデータを送信し、応答をチェックすることによって、実サーバの健全性をテストします。この TCL スクリプティング環境の柔軟性によって、プローブ機能が利用可能になります。
スクリプトは、プローブを 1 つだけ実行するものとして記述します。 exit コマンドを使用して、プローブの結果を宣言する必要があります。スクリプトの終了コードに応じて、実サーバは passed または failed と見なされます。終了コードの詳細については、「終了コード」を参照してください。
• 成功または失敗の終了コードを使用してスクリプトを終了します。
この項では、プローブ スクリプトを記述するときに役立つ情報を提供します。内容は次のとおりです。
• ACE でサポートされている TCL スクリプト コマンド
• 環境変数
• 終了コード
ACE の TCL スクリプト機能は、TCL 8.44 ソース ディストリビューション ソフトウェアに基づいています。 表 A-2 は、ACE でサポートされている TCL コマンドの一覧です。
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表 A-3 は、ACE でサポートされていない TCL コマンドの一覧です。
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表 A-4 は、ACE 専用の TCL コマンドの一覧です。
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インスタンス内でグローバルな変数を設定することによって、プローブの状態を保全できます(サーバのアソシエーションへのプローブ)。プローブのインスタンス内では、値は維持されます。実行インターバルの期限が切れて、再度スクリプトを実行するたびに、プローブはこの値にアクセスできます。異なるサーバで関連付けられた同じプローブは、この値にアクセスできません。 プローブ スクリプト内の変数は、1 つのプローブ スレッド内でだけ参照できます。プローブが終了するたびに、すべての変数が消失します。たとえば、プローブ スクリプトに「gset x 1 ; incr x」が含まれる場合、変数 x はプローブ試行ごとに 1 だけ増加します。 • スクリプトから変数の値を設定するには、 var または $ var を設定します。 • スクリプトから変数の値をリセットするには、 var を 設定解除 します 。設定解除を実行すると、変数は解放され、アクセスできなくなります。 • gset の値を表示するには、スクリプトでこの値を終了メッセージに含めます。 show script コマンドを使用して終了メッセージを表示できます。スクリプトが終了前に終了メッセージを別の値で上書きしないようにします。 show script コマンドの詳細については、「アクティブ スクリプトの統計情報の表示」を参照してください。 |
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set sock [ socket -sslversion version -sslcipher cipher $ip $port ] |
ソケットを開き、指定された SSL バージョン数( version )および暗号( cipher )を設定し、TCL スクリプトからの加速 SSL 接続をイネーブルにします。 version 引数は、プローブがサポートする SSL バージョンです。次の大文字と小文字を区別するキーワードのいずれか 1 つを入力します。 cipher 引数は、プローブがバックエンド サーバから予測する RSA 暗号スイートです。デフォルトでは、HTTPS プローブは RSA で設定された暗号スイートをすべて受け入れます。次の大文字と小文字を区別するキーワードのいずれか 1 つを入力します。 • RSA_EXPORT_WITH_DES40_CBC_SHA • RSA_EXPORT1024_WITH_RC4_56_MD5 • RSA_EXPORT1024_WITH_DES_CBC_SHA • RSA_EXPORT1024_WITH_RC4_56_SHA バージョン値と暗号値の両方を入力する必要があります。大文字または小文字の取り違えなど誤ったバージョン値または暗号値を入力した場合、コマンドはデフォルト値を使用します。 |
通常、 $port キーワードはスクリプト プローブで定義したポートです。スクリプト プローブのポート値を定義しない場合、ACE は実サーバで定義されたポートを使用します。 一般的な使用法ではありませんが、実サーバまたはスクリプト プローブで何が設定されているかに関わりなく、TCL スクリプトで任意の IP アドレスとポートを定義してから、これらの値を set sock コマンドで使用することができます。 |
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Vegas シェル(Vsh)を呼び出すことにより、先行する set コマンド ストリング( cmd_str )で指定されたコマンドまたは一連のコマンドを実行できます。コマンド ストリングで複数のコマンドを指定する場合は、各コマンドを \n 文字で区切ります。たとえば、次のように入力します。 |
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Vegas シェル(Vsh)を呼び出すことにより、先行する set コマンド ストリング( cmd_str )の show コマンドを実行できます。 show コマンドの出力は、インタープリタの戻り値として設定され、コマンドを呼び出すスクリプトは、結果を取り込み、データを解析する必要があります。 |
UDP コマンド セットを使用すると、ACE で Scotty ベースの TCL スクリプトを実行できます。Scotty とは、高レベルの文字列ベースの API を使用してサイト固有のネットワーク管理ソフトウェアを実装できるソフトウェア パッケージの名前です。TCL UDP コマンド リファレンスは、次の URL にあります。
http://wwwhome.cs.utwente.nl/~schoenw/scotty/
表 A-5 は、ACE で使用される UDP コマンドの一覧です。
ヘルス プローブは、定義済みの TCL 配列によって、多数の設定項目にアクセスできます。この配列の最も一般的な用途は、スクリプト起動時に疑わしいとされたもの(サスペクト)について、現在の実サーバ IP アドレスを調べることです。
ACE でスクリプト プローブが実行されると、常に scriptprobe_env という特殊な配列がスクリプトに渡されます。この配列は、スクリプトで使用される可能性がある重要なパラメータを保持しています。
表 A-6 は、scriptprobe_env 配列のメンバーの一覧です。
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realPort2 |
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intervalTimeout1 |
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recvTimeout1 |
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failedTimeout1 |
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retries1 |
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failedRetries1 |
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scriptprobe_env 配列の設定可能なパラメータの詳細については、「一般的なプローブ アトリビュートの設定」の 「ヘルス モニタリングの設定」 を参照してください。
プローブ スクリプトは、終了コードを使用してさまざまな内部状態を示します。終了コードの情報は、スクリプトが正しく動作しない場合のトラブルシューティングに役立ちます。プローブ スクリプトは、スクリプトの終了コードを使用して、実サーバの相対的な健全性と可用性を示します。exit 30001 を呼び出すことで、スクリプトは、サーバがプローブに正常に応答したことを示します。exit 30002 を呼び出した場合は、サーバがヘルス プローブに正しく応答しなかったことがわかります。
たとえば、プローブ スクリプトが失敗し、30002 で終了した場合、対応するサーバは PROBE_FAILED とマーキングされ、一時的にサーバ ファームからディセーブルにされます。ACE は、そのサーバの検査を続行します。プローブが正常に再接続され、30001 で終了すると、ACE は、サーバのステータスを OPERATIONAL とマーキングし、サーバ ファームからそのサーバを再びイネーブルにします。サーバが OPERATIONAL とマーキングされるには、exit 30001 が failedRetries の回数だけ発生する必要があります。メンバー名 failedRetries の詳細については、前の環境変数に関する項を参照してください。
次のような状況では、スクリプトが失敗し、サスペクトが PROBE_FAILED とマーキングされる場合があります。
• TCL エラー - スクリプトに、TCL インタープリタで検出されるエラー(構文エラーなど)が含まれているときに発生します。
構文エラー メッセージは、特殊な変数 erroInfo に格納され、EXEC モードで show script コマンドを使用することで表示できます。TCL エラーの中には、TCL インタープリタが異常終了し、panic が呼び出されるものもあります。
• スクリプトの停止 - 無限ループによって引き起こされ、際限なく応答を待ちます。各スクリプトは、設定された時間間隔内でタスクを完了する必要があります。タスクを完了しない場合は、スクリプト コントローラがそのスクリプトを終了させ、サスペクトは暗黙的に failed となります。
• エラー条件 - 接続がタイムアウトしたり、ピアによって拒否され、暗黙の失敗と見なされたときに発生します。
表 A-7 に、ACE で使用されるすべての終了コードを示します。
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この例では、ヘルス スクリプトを使用して HTTP サーバを検査するスクリプトの記述方法を示します。
次に、スクリプト プローブとスクリプト情報を表示するための情報を提供します。
• ACE のスクリプトおよびスクリプト プローブ設定の表示
ACE 上のスクリプトおよびスクリプト プローブの設定情報を表示するには、EXEC モードで show running-config コマンドを使用します。たとえば、次のように入力します。
スクリプト プローブについて設定と検査結果の情報を表示するには、EXEC モードで show probe コマンドを使用します。このコマンドの構文は次のとおりです。
show probe scripted_probe_name [ detail ]
• scripted_probe_name - 指定されたスクリプト プローブ名の情報です。
• detail - (任意)設定情報や統計情報など、詳細なプローブ情報を表示します。
プローブ名を入力しなかった場合、このコマンドは、設定されたすべてのプローブについて情報の要約を表示します。
たとえば、SCRIPT-1 のスクリプト プローブと詳細情報を表示するには、次のように入力します。
表 A-8 は、スクリプト プローブに関する show probe コマンド出力の各フィールドを説明しています。
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直前の終了コード( 表 A-7 を参照) |
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終了コードのメッセージ( 表 A-7 を参照) |
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すべてのスクリプト プローブについてグローバルな統計情報を表示するには、EXEC モードで show stats probe type scripted コマンドを使用します。たとえば、次のように入力します。
表 A-9 は、 show stats probe type scripted コマンド出力の各フィールドを説明しています。
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すべてのスクリプト プローブの送信された障害の総数。これらの障害は、内部エラーによるものです。詳細については、 show probe コマンドで表示される last disconnect error フィールドを参照してください。 |
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ACE 上でアクティブなスクリプト ファイルの統計情報(終了コードと終了メッセージを含む)を表示するには、EXEC モードで show script コマンドを使用します。このコマンドの構文は次のとおりです。
show script script_name probe_name [ rserver_name [ port_name ]] [ serverfarm sfarm_name ]
• probe_name - スクリプトに関連付けられたスクリプト プローブの名前
• rserver_name [ port_name ] - (任意)スクリプト プローブを使用する実サーバの名前とオプション ポート番号
• serverfarm sfarm_name - スクリプト プローブを使用するサーバ ファームの名前を指定し、入力します。
たとえば、SCRIPT1 プローブの ECHO_PROBE_SCRIPT スクリプトの統計情報を表示するには、次のように入力します。
表 A-10 は、 show script コマンド出力の各フィールドを説明しています。
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スクリプトの現在の終了コード。終了コードの詳細については、 表 A-7 を参照してください。 |
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Last Unassociated Script count/ Last Unassociated Script time |
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ACE にロードされたスクリプト ファイルの内容を表示するには、EXEC モードで show script コマンドを使用します。このコマンドの構文は次のとおりです。
• code - スクリプト ファイル内のコードを表示します。
たとえば、ECHO_PROBE_SCRIPT スクリプト内のコードを表示するには、次のように入力します。
• スクリプトで EXIT_MSG 変数を使用します。各プローブ サスペクトには、専用の EXIT_MSG 変数が含まれます。この変数によって、スクリプトのステータスをトレースし、プローブのステータスをチェックすることが可能です。
この例は、スクリプトで EXIT_MSG 変数を使用する方法を示しています。
メッセージを受信したときにプローブ サスペクトが障害を起こした場合は、文字列を受信する前に EXIT_MSG = が表示されます。EXIT_MSG 変数は、EXEC モードで show script コマンドを実行することで表示できます。
• システム内で現在アクティブなプローブ サスペクトを表示するには、EXEC モードで show probe コマンドを使用します。このコマンドの詳細については、「スクリプト情報の表示」を参照してください。
• 次の情報を表示するには、EXEC モードで show script コマンドを使用します。
– TCL コンパイラによって生成された内部エラー。スクリプトで TCL ランタイム エラーが発生すると、TCL インタープリタはスクリプトの実行を中止し、ACE によってこのエラーが表示されます。