マルチ モード VDSL2/ADSL2/2+ HWIC の前面パネル
G.SHDSL HWIC および EHWIC の SHDSL ポートの接続
ADSL-over-POTS WIC(WIC-1ADSL)での POTS スプリッタおよびマイクロフィルタの使用
このマニュアルでは、Cisco DSL WAN インターフェイス カードを取り付ける方法について説明します。Cisco アクセス ルータに使用する Cisco インターフェイス カードの概要については、『 Overview of Cisco Interface Cards for Cisco Access Routers 』を参照してください。インターフェイス カードの説明については、「関連資料」を参照してください。
• 旧式の単純な電話サービス上での ADSL(ADSLoPOTS)による高速 WAN インターフェイス カード(HWIC)
– HWIC-ADSL : 1 ポート ADSLoPOTS カード
– HWIC-ADSL-B/ST :2 ポートのカード(ADSLoPOTS 用ポートと、ISDN BRI S/T 接続用のデータのみのバックアップ ポート)
• ISDN 上での ADSL(ADSLoISDN)HWIC
– HWIC-ADSLI :1 ポート ADSLoISDN カード
– HWIC-ADSLI-B/ST :2 ポートのカード(ADSLoISDN 用ポートと、ISDN BRI S/T 接続用のデータのみのバックアップ ポート)
(注) ADSL HWIC は HWIC の受信がイネーブルにされているインターフェイス スロットにのみ挿入できます。ルータのどのスロットで HWIC の受信がイネーブルにされているかを確認するには、『Overview of Cisco Interface Cards for Cisco Access Routers』を参照してください。
• WIC-1SHDSL-V2 および WIC-1SHDSL-V3
(注) ATM 逆多重化(IMA)回線および ATM セル分割・組立(SAR)回線は、G.SHDSL EFM HWIC ではサポートされていません。
(注) HWIC-4SHDSL-E は、1 つの RJ-45 コネクタで 4 本の DSL ペアを接続できます。
(注) Cisco HWIC-2SHDSL および Cisco HWIC-4SHDSL-E では、Dying Gasp 機能をサポートしていますが、Cisco HWIC-4SHDSL ではこの機能をサポートしていません。dying gasp という用語は、ITU-T 規格 G.991.2 のセクション 7.1.2.5.3 で定義された電源ステータスを意味します。
マルチ モード VDSL2/ADSL2/2+ HWIC には、次の種類があります。
(注) マルチモード VDSL2/ADSL2/2+ HWIC は EHWIC の受信がイネーブルにされているインターフェイス スロットにのみ挿入できます。ルータのどのスロットで HWIC の受信がイネーブルにされているかを確認するには、『Overview of Cisco Interface Cards for Cisco Access Routers』の「Interface Card Slot Locations and Numbering on Cisco Access Routers」の項を参照してください。
マルチモード VDSL2/ADSL2/2+ EHWIC は使用可能です。Cisco EHWIC-4SHDSL-EA(EFM/ATM)。
G.SHDSL EFM/ATM HWIC には DSL 機能を示す LED が付いています。図 7 は、EHWIC-4SHDSL-EA の前面パネルと LED を示しています。LED 機能については、 表 5 で説明します。
図 7 Cisco EHWIC-4SHDSL-EA EFM/ATM の前面プレート
(注) Cisco EHWIC-4SHDSL-EA は、Dying Gasp 機能をサポートしています。「dying gasp」という用語は、ITU-T 規格 G.991.2 のセクション 7.1.2.5.3 で定義された電源ステータスを意味します。
(注) G.SHDSL EFM/ATM EHWIC は EHWIC の受信がイネーブルにされているインターフェイス スロットにのみ挿入できます。ルータのどのスロットで HWIC の受信がイネーブルにされているかを確認するには、『Overview of Cisco Interface Cards for Cisco Access Routers』の「Interface Card Slot Locations and Numbering on Cisco Access Routers」の項を参照してください。
顧客宅内装置(CPE)用のツイスト ペア ストレート ケーブルが付属しています。ADSL over ISDN HWIC の ISDN BRI ポートに接続する RJ-45-to-RJ-45 BRI ケーブルは付属していません。セントラル オフィス(CO)および 4 線式パッチ パネル用の 2 線式 Y 字型ケーブルは付属していません。『 Overview of Cisco Interface Cards for Cisco Access Routers 』を参照してください。
(注) Y 字型ケーブルでは、ピン 3 とピン 4 に対する線が縒り合わされている必要があります。また、ピン 2 とピン 5 に対する線も縒り合わされている必要があります。それぞれのペアは、パッチ パネル側でそれぞれのコネクタに接続されます。
表 1 は、ADSL と VDSL WIC と HWIC のピン配置を示しています。
(注) ADSL インターフェイス カードを、ピン 2 およびピン 5 用に配線された DSL ペアがある RJ-11 壁面ジャックに接続する場合は、RJ-11 クロス ケーブル(薄紫と青のストライプ模様)を使用する必要があります。RJ-11 クロス ケーブルは、スペアとして別途注文できます。
表 2 は、WIC-1SHDSL のピン配置を示しています。
表 3 は、WIC-1SHDSL-V2 および WIC-1SHDSL-V3 インターフェイス カードの RJ-14C ピン配置を示しています。
DSL インターフェイス カードを WAN に接続するには、次の手順を実行します。
警告 電磁適合性および安全性に関する標準に準拠するために、HWIC-ADSLI-B/ST、HWIC-2SHDSL、HWIC-4SHDSL、および HWIC-4SHDSL-E インターフェイス カードは、建物内にあるかまたは露出していない配線またはケーブルにのみ接続してください。機器またはサブアセンブリの屋内ポートは、OSP またはその配線につながるインターフェイスに金属的に接続しないでください。これらのインターフェイスは、屋内インターフェイス専用(GR-1089-CORE Issue 4 に記載されたタイプ 2 ポートまたはタイプ 4 ポート)に設計されており、屋外用の OSP ケーブルと区別する必要があります。一次保護装置を追加しても、これらのインターフェイスを OSP 配線に金属的に接続するには不十分です。
ステップ 2 ケーブルの一方の端をカードの ADSL ポートまたは G.SHDSL ポートに接続します。
ステップ 3 図 8 に示すように、もう一方の端を設置場所の壁面ジャック(RJ-11)に接続します。
また、G.SHDSL カードを 4 線式パッチ パネルに接続する場合は、図 9 に示すように Y 字型ケーブルを使用します。
図 9 Y 字型ケーブルで G.SHDSL カードをパッチ パネルに接続
図 10 Y 字型ケーブルで G.SHDSL EFM カードをパッチ パネルに接続
ステップ 5 カードを接続するには、ルータの DSL インターフェイス カードを no shutdown 状態に設定する必要があります。ルータ コンフィギュレーションで no shut コマンドを入力します。CD LED が点灯することを確認します。これは、インターフェイス カードがネットワークに接続されていることを示します。
(注) この手順は、WIC-1SHDSL-V2、WIC-1SHDSL-V3、および HWIC-4SHDSL-E には適用しません。
ISDN NT1 デバイスの ISDN BRI ポートへの接続には、RJ-45-to-RJ-45 BRI ケーブルを使用します(このケーブルは付属していません)。ピン配置については、オンライン ドキュメントの『 Cisco Modular Access Router Cable Specifications 』を参照してください。
ISDN BRI S/T ポートを WAN に接続するには、次の手順を実行します。
警告 電磁適合性および安全性に関する Telcordia GR-1089 NEBS 標準に準拠するために、HWIC-ADSL-B/ST ポートまたは HWIC-ADSLI-B/ST ISDN BRI S/T ポートは、建物内にあるかまたは露出していない配線またはケーブルにのみ接続してください。機器またはサブアセンブリの屋内ポートは、OSP またはその配線につながるインターフェイスに金属的に接続しないでください。これらのインターフェイスは、屋内インターフェイス専用(GR-1089-CORE Issue 4 に記載されたタイプ 2 ポートまたはタイプ 4 ポート)に設計されており、屋外用の OSP ケーブルと区別する必要があります。一次保護装置を追加しても、これらのインターフェイスを OSP 配線に金属的に接続するには不十分です。
ステップ 2 ストレート RJ-45-to-RJ-45 ケーブルの一方の端を S/T インターフェイスに接続します。
ステップ 3 図 11 に示すように、ケーブルのもう一方の端を NT1 デバイスに接続します。
ステップ 4 NT1 装置に付属しているマニュアルに従って、NT1 デバイスを ISDN の壁面ジャックに接続します。
次の説明に従って、Cisco G.SHDSL HWIC を接続します。
• Cisco HWIC-2SHDSL:HWIC とネットワーク デバイス間の接続を確立するには、標準の RJ-11 ストレート ケーブルを使用します。
• Cisco HWIC-4SHDSL、HWIC-4SHDSL EFM、および EHWIC-4SHDSL-EA:HWIC または EHWIC とネットワーク デバイスとの間の接続を確立するには、標準の RJ-45 ストレート ケーブルを使用します。
警告 電磁適合性および安全性に関する Telcordia GR-1089 NEBS 標準に準拠するために、HWIC-2SHDSL、HWIC-4SHDSL、HWIC-4SHDSL-E インターフェイス カードは、建物内にあるかまたは露出していない配線またはケーブルにのみ接続してください。機器またはサブアセンブリの屋内ポートは、OSP またはその配線につながるインターフェイスに金属的に接続しないでください。これらのインターフェイスは、屋内インターフェイス専用(GR-1089-CORE Issue 4 に記載されたタイプ 2 ポートまたはタイプ 4 ポート)に設計されており、屋外用の OSP ケーブルと区別する必要があります。一次保護装置を追加しても、これらのインターフェイスを OSP 配線に金属的に接続するには不十分です。
図 12 に、RJ-45 のピン割り当てを示します。 表 4 に、RJ-45 のピンごとの信号割り当てを示します。
Cisco HWIC-4SHDSL または Cisco HWIC-4SHDSL-E を、2 本または 4 本の RJ-11 コネクタをサポートする DSLAM に接続するには、次の図のいずれか該当するものに従って、標準の RJ-45 ケーブルの結線を変更します。
• 図 13 は、ケーブルの結線を変更して、Cisco HWIC-4SHDSL、HWIC-4SHDSL-E および EHWIC-4SHDSL-EA を 4 本の RJ-11 ケーブル接続をサポートする DSLAM に取り付ける方法を示しています。図 14 は、ケーブルの結線を変更して、Cisco HWIC-4SHDSL、HWIC-4SHDSL-E および EHWIC-4SHDSL-EA を 2 本の RJ-11 ケーブル接続をサポートする DSLAM に取り付ける方法を示しています。
図 13 標準の RJ-45 コネクタと 4 つの標準の RJ-11 コネクタ
図 14 標準の RJ-45 コネクタと 2 つの標準の RJ-11 コネクタ
POTS スプリッタおよびマイクロフィルタは ADSL-over-POTS WIC でのみ使用できます。これらは電話回線で音声コールおよびデータ コールの品質を保証するために使用します。ルータと電話が同じ電話回線で使用されている場合に POTS スプリッタを使用すると、最高のデータおよび音声パフォーマンスが得られます。
POTS スプリッタは、データ デバイスと音声デバイスの両方に接続されている電話回線に取り付けます。スプリッタは、電話回線のデータ信号と音声信号を正しいデバイスにルーティングします。ルータ用の信号によって音声コールが中断される可能性があります。また、音声コール用の信号によってルータの動作に影響が生じる場合があります。
ほとんどのスプリッタは電話会社が取り付ける必要がありますが、一部のスプリッタは利用者が自分で取り付けることができます。使用するスプリッタのタイプがわからない場合は、サービス プロバイダーにお問い合わせください。
図 15 は、利用者によって利用者の構内に取り付ける POTS スプリッタの例を示しています。
マイクロフィルタは、音声装置とデータ装置が同じ電話回線(ツイスト ペア)を使用している場合に、音声コールの品質を向上させるために電話機に取り付けます。マイクロフィルタは、マニュアルでその使用が必要とされている場合のみ使用してください。
図 16 は、マイクロフィルタのあるタイプを示しています。
• 電話会社は電話(POTS)サービスと DSL インターフェイス カードを装着したルータの両方で使用するために銅線ペア 1 本を用意しました(そのため、POTS スプリッタをインストールする必要が生じました)。
• スプリッタは電話会社によって利用者の構内に設置されます。スプリッタのタイプは、 ネットワーク インターフェイス デバイス ( NID )とも呼ばれます。
• ルータと電話機はスプリッタに繋がる別々の回線(ツイスト ペア)に接続されます。
• ルータと電話機は電話会社に繋がる同じ電話回線(ツイスト ペア)を共有します。
次のシナリオは図 18 を説明しています。
• 電話会社は電話(POTS)サービスと DSL インターフェイス カードを装着したルータで使用するために銅線ペア 1 本を用意しました(そのため、POTS スプリッタをインストールする必要が生じました)。
• ルータと電話機は電話回線に接続されているスプリッタに直接接続されます。
• ルータと電話機は電話会社に繋がる同じ電話回線(ツイスト ペア)を共有します。
• スプリッタ経由で接続するオプションの電話機に対しては、マイクロフィルタはオプションになります。これは電話のコールの品質を向上させる場合にのみ取り付けます。
• 電話回線に直接接続された電話機に対しては、マイクロフィルタが必要です。
次のシナリオは図 19 を説明しています。
• 電話会社は DSL インターフェイス カードを装着したルータ専用で使用する銅線ペアを 1 本、電話(POTS)サービス専用で使用する銅線ペアを別に 1 本用意しました(そのため、POTS スプリッタもマイクロフィルタも必要ありません)。
• マイクロフィルタの取り付けは任意です。これは電話コールの品質を向上させる場合にのみ取り付けます。
Cisco のインターフェイス カードでサポートされているプラットフォームのリストについては、『 Platform Support for Cisco Interface Cards 』を参照してください。
プラットフォームおよび Cisco IOS ソフトウェア イメージのサポート情報の検索
Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォーム、および Cisco IOS ソフトウェア イメージの各サポート情報を検索できます。 http://www.cisco.com/go/fn にある Cisco Feature Navigator にアクセスしてください。アクセスするには、Cisco.com のアカウントが必要です。アカウントをお持ちでない場合や、ユーザ名やパスワードを忘れた場合は、ログイン ダイアログボックスで [Cancel] をクリックし、表示される説明に従ってください。
関連資料は Cisco.com から入手できます。詳細については、「マニュアルの入手方法およびテクニカル サポート」を参照してください。
– 『Cisco Router--Guide For teleworkers, small offices, small to medium-sized businesses and enterprise branch and head offices』
– 『Overview of Cisco Interface Cards for Cisco Access Routers』
– 『Configuring Cisco Multimode G.SHDSL EFM/ATM in Cisco ISR G2』
– 『Configuring Cisco G.SHDSL EFM HWICs in Cisco Access Routers』
– 『Configuring Cisco G.SHDSL HWICs in Cisco Access Routers』
– 『 1-Port ADSL WAN Interface Card for Cisco 2600 Series and Cisco 3600 Series Routers , Cisco IOS Release 12.2(4)T』
– 『 1-Port ADSL WAN Interface Card , Cisco IOS Releases 12.1(3)XJ and 12.2(2)T』
– 『 1-Port ADSL WAN Interface Card , Cisco IOS Release 12.1(5)YB』
– 『 ATM Mode for Two-Wire or Four-Wire SHDSL , Cisco IOS Release 12.3(7)T』
– 『 T1/E1 Mode for SHDSL , Cisco IOS Release 12.3(7)T』
– 『 Enhanced Voice and QoS for ADSL and G.SHDSL , Cisco IOS Release 12.3(2)T』
– 『 Configuring PPP over Ethernet with NAT 』
– 『Configuring PPP over ATM with NAT』
マニュアルの入手方法、テクニカル サポート、その他の有用な情報については、次の URL で毎月更新される『 What's New in Cisco Product Documentation 』を参照してください。シスコの新規および改訂版の技術マニュアルの一覧も示されています。
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/whatsnew/whatsnew.html