このドキュメントでは、Windows 95 への Cisco Aironet 340 および 350 シリーズ クライアント アダプタ用のドライバおよびユーティリティのインストールについて説明します。
注:ここで説明するインストール方法は、Windows 98、Windows NT、およびWindows 2000で使用されるものと同様です。ただし次のような重要な相違点があります。詳細については、「Windows 98 用ドライバのインストール」、「Windows NT 用ドライバのインストール」、または「Windows 2000 ドライバおよびユーティリティのインストール」を参照してください。
このインストールを完了するには、以下が必要です。
Cisco Aironet 340 または 350 シリーズのクライアント アダプタ カード
Windows 95 用ドライバおよびユーティリティ。クライアント アダプタ カードに付属する CD-ROM に収録されています。また、ワイヤレス ダウンロード センター(登録ユーザ専用)からダウロードすることもできます。
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
Toshiba Tecra8000 ラップトップ コンピュータ(Microsoft Windows 95 バージョン B が動作)
Cisco Aironet クライアント アダプタ AIR-PCM342(ファームウェア バージョン 4.23 を装備)
ネットワーク ドライバ インターフェイス仕様(NDIS)ドライバ バージョン 6.64
Aironet クライアント ユーティリティ バージョン 4.15
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このセクションでは、PC へのハードウェアの設置方法について説明します。
注:適切なドライバを含むCD-ROMがない場合は、コンピュータのネットワークインターフェイスカード(NIC)をCisco Aironetクライアントアダプタに交換する前に、ドライバをダウンロードする必要があります。ドライバをダウンロードした場合は、自己解凍アーカイブを一時フォルダに展開し、c:\windows\temp のようなフォルダのパスをメモします。
開始する前に、PC カードを確認します。カードの一端にデュアルロウの 68 ピン PC カード コネクタがあります。カードには切り欠きが付いており、PC カード スロットに一方向でしか挿入できません。
シスコのロゴがある面を上にして PC カードを持ち、PC カードのスロットに挿入します。確実に挿入されるまで適切に力を加えます。
注:コンピュータのPCカードスロットにPCカードを強制的に挿入しないでください。無理に押し込むと、カードとスロットの両方が破損するおそれがあります。PC カードを簡単に挿入できない場合は、いったん取り出してから、再度挿入します。
PCI クライアント アダプタを取り付けるには、次の手順を実行します。
PC とそのすべてのコンポーネントの電源をオフにします。
コンピュータのカバーを取り外します。
CPU 背面パネル上部の空の PCI 拡張スロットの上にあるネジを取り外します。このネジは、背面パネル上の金属製のブラケットを留めています。
注:ほとんどのPentium PCでは、PCI拡張スロットは白色です。スロットを識別するには、PC のマニュアルを参照してください。
クライアント アダプタを確認します。
アダプタを取り付けると、アンテナ コネクタと LED がコンピュータの外側を向き、カバーを元に戻したときに見えるようになります。アダプタの下端は、コンピュータの空き拡張スロットに挿入するコネクタです。
注:静電気はクライアントのアダプターを損傷する可能性があります。静電気防止用パッケージからアダプタを取り出す前に、アースの付いた PC の金属部分に触って静電気を放電します。
アダプタを傾けて、CPU 背面パネルにある開口部にアンテナ コネクタと LED を滑り込ませます。クライアント アダプタを空のスロットに差し込んで、コネクタが確実に収まるまで押します。
注:アダプタを拡張スロットに強制的に挿入しないでください。無理に押し込むと、アダプタとスロットの両方が破損するおそれがあります。アダプタを簡単に挿入できない場合は、いったん取り出してから、再度挿入します。
CPU の背面パネルをもう一度、ネジで留めて、コンピュータのカバーを戻します。
指でしっかりと締めて、2-dBi アンテナをアダプタのアンテナ コネクタに取り付けます。締めすぎないように注意してください。受信状態が最適になるように、アンテナを配置します。
コンピュータを再起動します。
このセクションでは、ドライバのインストール方法について説明します。
ドライバをインストールするには、次の手順を実行します。
クライアント アダプタの挿入後に初めてコンピュータを起動すると、Windows が自動的にそのデバイスを検出し、間もなく [New Hardware Found] ウィンドウが表示されます。[Update Device Driver Wizard] ウィンドウが表示されるため、指示に従ってドライバをインストールします。Cisco Aironet シリーズ ワイヤレス LAN アダプタ用 の CD-ROM を所有している場合は、コンピュータの CD-ROM ドライブに挿入してから、[Next] をクリックします。
注:ドライバ、ファームウェア、ユーティリティがない場合、または新しいバージョンをダウンロードする場合は、Wireless Download Center (登録ユーザ専用)にアクセスし、指示に従って適切なファイルをダウンロードしてください。
[Update Device Driver Wizard] で、クライアント アダプタに適したドライバが検索されます。クライアント アダプタのドライバを検出できないことがウィザードに示された場合は、[Other Locations] をクリックします。それ以外の場合は、ステップ 4 に進みます。
[Select Other Location] ウィンドウで、Windows 95 ドライバ ファイルを解凍した場所のパスを入力します。
デフォルトは A:\ であるため、ファイルをフロッピー ディスクのルート ディレクトリに解凍した場合は、パスを入力する必要はありません。ファイルをハードドライブ上のディレクトリに解凍した場合は、絶対パス(たとえば、C:\WINDOWS\temp)を入力してから、[OK] をクリックします。
注: Windowsでは、大文字と小文字を区別するパスとファイル名は使用されません。たとえば、C:\Windows と c:\windows は同じです。
ドライバが検出されたことが [Update Device Driver Wizard] に示されたら、[Finish] をクリックします。
[Insert Disk] ウィンドウが表示され、Aironet ワイヤレス LAN アダプタのインストール ディスクを挿入するように求められたら、[OK] をクリックします。
pcx500.sys ファイルを検出できなかったことを示すウィンドウが表示されたら、ステップ 3 で入力したのと同じパスを入力し、[OK] をクリックします。
Windows 95 オペレーティング システムのディスクを挿入するように求められたら、[OK] をクリックし、次のいずれかの手順を実行します。
Windows 95 オペレーティング システム ファイルがコンピュータにインストールされている場合、通常は C:\Windows\Options\Cabs フォルダにあります。[Copy files from] フィールドに C:\Windows\Options\Cabs と入力してから、[OK] をクリックして必要なファイルをコピーします。
ファイルがこのフォルダにない場合は、Windows の検索機能を使用してファイルを見つけ出すため、[Start] > [Find] > [Files or Folders] を選択します。ファイルが見つかったら、[Copy files from] フィールドにフル パスを入力してから、[OK] をクリックして必要なファイルをコピーします。
Windows 95 オペレーティング システム CD-ROM を挿入するように求められたら、CD-ROM ドライブに CD-ROM を挿入します。CD-ROMドライブがドライブDの場合、ダイアログボックスのパスはD:\Win95になります。必要なファイルをコピーするには、[OK]をクリックします。
ディスクを取り出し、コンピュータを再起動するように求められたら、[Yes] をクリックします。
コンピュータが再起動されたら、[My Computer] 、[Control Panel] 、[Network] の順にダブルクリックします。Cisco Systems ワイヤレス LAN アダプタを選択し、[Properties] をクリックしてから、[Properties] ウィンドウの [Advanced] タブを選択します。
ウィンドウの左側にある [Property] 列から [Client Name] を選択します。[Value] フィールドにコンピュータの固有のクライアント名を入力します。
ここでは例示目的でクライアント名として montecitoが表示されています。ネットワーク管理者に問い合わせて、クライアント名が正しいかどうかを判別してください。
[Property] 列から [SSID] を選択します。[Value] フィールドに RF ネットワークの SSID(大文字と小文字の区別あり)を入力します。
ここでは例示目的でデフォルトの SSID tsunami が表示されています。ネットワーク管理者に問い合わせて、使用する SSID が正しいかどうかを判別してください。[OK] をクリックして [Properties] ウィンドウを閉じます。
DHCP サーバから IP アドレスが自動的に取得されない場合は(ネットワーク管理者に報告し)、[Network] ウィンドウで [TCP/IP] > [Cisco Systems Wireless LAN Adapter] の順に選択します。[Properties] をクリックし、[IP Address] タブを選択します。[Specify an IP address] オプションを選択し、IP アドレスとサブネット マスクを入力します。[Gateway] タブを選択し、コンピュータのデフォルト ゲートウェイ アドレスを入力します。(この情報はシステム管理者から入手できます。) [OK] をクリックして [TCP/IP Properties] ウィンドウを閉じます。
[Network] ウィンドウで [OK] をクリックします。
コンピュータを再起動するように求められたら、[Yes] をクリックします。
Windows 95 に適切なドライバをインストールし終えたら、Aironet Client Utility(ACU)、Link Status Meter(LSM)、および Client Encryption Manager(CEM)などのユーティリティをインストールすることができます。
注:LSMおよびCEMユーティリティは、ACUバージョン5.01以降に統合されています。ACU バージョン 5.01 以降を使用する場合は、これらのユーティリティをインストールしないでください。
ACU を使用すると、クライアント アダプタを設定し、サーバベースの認証を使用可能にし、さらに Wired Encryption Privacy(WEP)機能を有効にできます。
LSM はトラブルシューティングとステータス情報を提供します。
CEM では、クライアント アダプタに 1 つ以上の WEP キーを設定できます。
注:コンピュータにCD-ROMドライブがない場合、またはCisco AironetシリーズワイヤレスLANアダプタCDがない場合は、Wireless Download Center(登録ユーザ専用)からユーティリティをダウンロードしてください。
Windows 95 用クライアント ユーティリティをインストールするには、次の手順を実行します。
動作中のプログラムをすべて終了します。
Cisco Aironet シリーズ ワイヤレス LAN アダプタ CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入するか、ワイヤレス ダウンロード センター(登録ユーザ専用)から最新のユーティリティ パッケージをダウンロードし、一時フォルダにファイルを解凍します。
次のいずれかの手順を実行して、ユーティリティのセットアップ プログラムを開始します。
CD-ROM からユーティリティをインストールする場合は、[Start] > [Run] を選択し、D:\Utilities\ACU\setup.exe というパスを入力します(D は CD-ROM ドライブの文字)。旧バージョンの CD-ROM の場合、このパスは D:\utils\setup.exe である可能性があります。
ユーティリティをダウンロードしたら、[Start] > [Run] を選択し、ファイルを抽出した一時フォルダのパスを入力します。この例では、c:\temp\setup.exe というパスを使用します。
[Welcome] ウィンドウが表示されたら、[Next] をクリックします。
[Authentication Method] ウィンドウで、現在の場所のワイヤレス ネットワーク アクセスに適したサーバベースの認証方法を選択し、[Next] をクリックします。
[None] (デフォルト値)を選択すると、クライアント アダプタのサーバベース認証は有効になりません。クライアント ユーティリティがインストールされたら、セキュリティ機能を実装しないように選択するか、WEP キーを使用して一部のレベルのセキュリティをアクティブにします。CEM を使用して WEP キーを設定する手順、および ACU を介して WEP を有効にする手順については、「Cisco Aironet ワイヤレス LAN アダプタ向けソフトウェア設定ガイド」を参照してください。または、「Aironet アクセス ポイントおよびブリッジの Wired Equivalent Privacy(WEP)の設定例」を参照してください。
EAP 対応の RADIUS サーバがネットワークで動作しているときに、[LEAP] を選択すると、クライアント アダプタで LEAP が有効になります。LEAP が有効になり、コンピュータが再起動されると、クライアント アダプタがネットワーク ログインを使用して RADIUS サーバに対して認証され、セッション ベースの WEP キーを受信します。
[EAP] は、一部のバージョンまたは一部のオペレーティング システムでは選択できません。EAP 対応の RADIUS サーバがネットワークで動作しているときに、[EAP] を選択すると(選択可能な場合)、クライアント アダプタで EAP が有効になります。ご使用のコンピュータのオペレーティング システムに EAP サポートが組み込まれていない場合、このオプションは選択できません。EAP が有効になり、コンピュータが再起動されると、クライアント アダプタがネットワーク ログインを使用して RADIUS サーバに対して認証され、セッション ベースの WEP キーを受信します。
[Select Components] ウィンドウで、インストールするクライアント ユーティリティを選択し、インストールしないユーティリティを選択解除します。[next] をクリックします。
[Next] をクリックし、[Select Program Folder] ウィンドウで、クライアント ユーティリティのアイコンを [Cisco Aironet] フォルダに配置できます。
[Setup Complete] ウィンドウで次のいずれかの手順を実行します。
ステップ 5 で非サーバベース認証を選択した場合は、[Launch the Aironet Client Utility] を選択し、[Finish] をクリックします。ACU が開き、クライアント アダプタを設定できます。
ステップ 5 で LEAP または EAP サーバベース認証を選択した場合は、[Yes, I want to restart my computer now] を選択し、コンピュータの CD-ROM ドライブから CD-ROM を取り出し、[Finish] をクリックします。コンピュータが再起動したら、ネットワーク ログイン画面でユーザ名とパスワードを入力します。クライアント アダプタが EAP 対応アクセス ポイントに関連付けられるように設定されている場合は、上記の EAP と LEAP のセクションで説明した一連のイベントの後で、クライアント アダプタがサーバに対して認証され、セッションベースの WEP キーを受け取ります。
これで、ユーティリティのインストールは完了です。各ユーティリティの使用手順については、「Cisco Aironet ワイヤレス LAN アダプタ向けソフトウェア設定ガイド」を参照してください。
デスクトップで ACU のアイコンをダブルクリックして ACU を開き、適切なドライバおよびクライアント ユーティリティが正しくインストールされていることを確認します。正常にインストールされている場合は、Aironet クライアント ユーティリティの画面の左下隅に、クライアント アダプタがアクセス ポイントに関連付けられていることが示されます。
デスクトップ上のシステム トレイを確認し、クライアント アダプタが認証され、セッションベースの WEP キーを受信していることを確認します(ただし、クライアント アダプタで LEAP または EAP を有効にした場合)。 2 台のコンピュータが接続されたような形状の WepStat アイコンがシステム トレイに表示され、LEAP または EAP が認証されたこと、および WEP が有効になっていることが示されます。さらに、ACU の [Network Security] 画面では、[LEAP] または [EAP]、および [Enable WEP] が選択されています。詳細については、「Aironet アクセス ポイントとブリッジでの Wired Equivalent Privacy(WEP)の設定例」を参照してください。