コールが Computer Telephony Integration(CTI)ルート ポイントに到達すると、ルート要求が Cisco Intelligent Contact Management(ICM)に送信されます。ICM では、Cisco IP Contact Center(IPCC)Enterprise または Express 環境の IP Interactive Voice Response(IVR)システムにコールを送るためのラベルが提供されます。 このドキュメントでは、ペリフェラル ゲートウェイ(PG)に障害が発生するか、すでに発生しているときに、コールをルーティングする方法について説明します。
この文書の読者には、次の項目に関する知識が必要です。
Cisco CallManager
Cisco IPCC Enterprise Edition または Cisco IPCC Express
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づくものです。
Cisco CallManager
Cisco IPCC Enterprise Edition または Cisco IPCC Express
本書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。 このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。 稼働中のネットワークで作業を行う場合、コマンドの影響について十分に理解したうえで作業してください。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
CTI ルート ポイントは、アプリケーション制御リダイレクトのために複数の同時コールを受信できる仮想デバイスを指定します。
ペリフェラル インターフェイス マネージャ(PIM)は JTAPI Gateway(JGW)プロセスと通信し、JGW プロセスは Cisco CallManager と通信します。 PIM はアクティブになるときに、JGW プロセスに対し、JTAPI を介した Cisco CallManager との通信を初期化するように指示します。
CTI ルート ポイントを設定するときには、次の 3 種類のシナリオを検討する必要があります。
コールが CTI ルート ポイントに到達した時点で JGW プロセスが失敗する。
JGW プロセスが実行されている PG が完全に停止する。 このシナリオでは CTI ルート ポイントが登録されていません。
PG は稼働しているものの、Cisco ICM は CTI ルート ポイント ラベル要求に応答できない。 このシナリオでは CTI ルート ポイントが登録されています。
最初のシナリオでは、Cisco ICM はルートの方向を指定できません。 CTI ルート ポイントの設定時には、[Call Forward and Pickup Settings] ウィンドウに示されているように [Forward On Failure] チェックボックスをオンにする必要があります。 ボイスメールがシステム障害を示すようにする必要があります。あるいは、コールをフロントデスクにルーティングするように [Destination] を設定できます。 この方法では、JGW プロセスまたは PG が失敗する場合に CTI ルート ポイントに着信する送信中のコール(一時的なコール)だけが解決されます。
注: 自動応答機能または音声プロンプトを使用するアプリケーションが導入されている CTI ルート ポイントを使用する場合は、録音形式(例:CCITT u-law)がスクリプトに記述されている形式と一致していることを確認します。 不一致があると、CTI ルート ポイントで障害が発生することがあります。
図 1 – [Call Forward and Pickup Settings] — [Forward on Failure]
2 番目のシナリオでは、CTI ルート ポイントに着信するコールを ICM がルーティングできません。 CTI ルート ポイントの設定時に、図 2 に示すように [Forward No Answer] チェックボックスをオンにする必要があります。 ボイスメールがシステム障害を示すようにする必要があります。あるいは、コールをフロントデスクにルーティングするように [Destination] を設定できます。
図 2 – [Call Forward and Pickup Settings] — [Forward No Answer]
3 番目のシナリオでは、スクリプトまたは ICM 設定の問題が原因で、Cisco ICM が CTI ルート ポイントのラベル要求に応答できません。 CTI ルート ポイントの設定時に、図 3 に示すように [Forward Busy] チェックボックスをオンにする必要があります。 ボイスメールがシステム障害を示すようにする必要があります。あるいは、コールをフロントデスクにルーティングするように [Destination] を設定できます。
図 3 – [Call Forward and Pickup Settings] — [Forward Busy]
すべてのコール トラフィックが適切に処理またはルーティングされるようにするには、[Call Forward On Failure]、[Call Forward No Answer]、および [Call Forward Busy] を使用します。 この 3 つのオプションはすべて、コール トラフィックを IPIVR またはその外のシステムへ振り向けることができます。 このオプションは、CTI ルート ポイントを使用する場合に常に適用されます。
注: CTI ルート ポイントで [Call Forward All] が設定されている場合に Unity が停止すると、[Call Forward on Failure] と [Call Forward no Answer] ではコールはバックアップ電話機に送信されません。
注: CTI ルート ポイントが速いビジー音を受信するか、または CTI ルート ポイントが Cisco CallManager に登録されていない場合は、問題を解決するため Cisco CallManager で CTI Manager サービスを再起動します。