このドキュメントでは、Cisco Unified Communications Manager(旧称 Cisco CallManager)で使用できる Always Use Prime Line(常にプライム回線を使用する)サービスのパラメータについて説明し、このパラメータを設定する方法を示します。
Always Use Prime Line パラメータは、利用可能な場合、ユーザがオフフックにしたときに IP Phone のプライマリ回線を選択するかどうかを示しています。 このパラメータが [True] に設定されている場合、電話をオフフックにするとプライマリ回線が選択されてアクティブ回線になります。 ユーザの第 2 回線でコールが鳴っても、電話がオフフックになると、第 1 回線のみをアクティブにします。 これは第 2 回線の着信コールに応答しません。 この場合、ユーザはコールに応答するために第 2 回線を選択する必要があります。 このパラメータが [False] に設定されている場合、IP Phone はアクティブ回線として使用可能な回線を自動的に選択します。 これは必須フィールドです。 デフォルト値は [False] に設定されています。
シスコでは、次の項目について一般的な知識があることを推奨しています。
Cisco Unified Communications Manager
Cisco IP Phone
このドキュメントの情報は、Cisco Unified Communications Manager 4.1 および 7900 シリーズ IP Phone に基づくものです。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。 このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。 ネットワークが稼働中の場合は、コマンドが及ぼす潜在的な影響を十分に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
ユーザは IP phone でオフフックにした後の着信に自動的に応答することができず、コールに応答するには [Answer] ソフトキーを押さなければならない。
Cisco Unified Communications Manager で Always Use Prime Line パラメータを False に設定します。 このパラメータはクラスタ全体に対するものであるため、変更はすべての電話機に適用されます。 コール処理は中断されず、サービスを再起動したり、Cisco CallManager サーバをリブートしたりする必要はありません。
このパラメータを変更するには、[Cisco Unified Communications Manager Administration] ページにログインして次の手順を実行します。
[CallManager Admin Page] > [Service Parameters] > [Select Publisher] > [CallManager Service] を選択します。
パブリッシャ サーバと Cisco CallManager Server の IP アドレスを選択します。
クラスタ全体のパラメータ(デバイス - 電話)で、Always Use Prime Line を False に設定します。
IP Phone の共有回線で着信コールを受信した場合、ハンドセットを持ち上げるとただちにそのコールに応答してしまい、コールに応答するかコールを発信するかを選択できない。 この挙動は Auto Line Select を無効にしても変わらない。
この問題を解決するには、次の手順を実行します。
[CallManager Admin Page] > [Service Parameters] > [Select Publisher] > [CallManager Service] を選択します。
パブリッシャ サーバと Cisco CallManager Server の IP アドレスを選択します。
クラスタ全体のパラメータ(デバイス - 電話)で、Always Use Prime Line メニューから False を選択します。
Cisco Unified Communications Manager で各 IP Phone ごとに Always Use Prime Line サービス パラメータを設定することができない。
Always Use Prime Line はシステム全体のサービス パラメータです。 個々のデバイスごとに設定または変更することはできません。
クラスタ全体のサービス パラメータである Always Use Prime Line を True に設定しているときに IP Phone をオフフックにすると、プライマリ回線がアクティブ回線になる。 第 2 回線でコールが鳴っても、ユーザがオフフックにすると第 1 回線のみをアクティブにする。 その電話は第 2 回線のコールに応答しない。 ただし、複数のライン アピアランスを持つ IP Phone を 7.1.2 電話ロードとともに使用している場合、その電話は第 2 回線が鳴ったときにプライマリ回線を使用しない。 ユーザがハンドセットを持ち上げると、その電話は第 2 回線のコールに応答する。
この問題は、Cisco Bug ID CSCsa63770 (登録ユーザ専用)に記述されています。 この問題を解決するには、IP Phone のファームウェアを次の電話ロードのいずれかにダウングレードします。
7.1.1
6.0(5)
回避策として、ユーザはプライマリ回線の回線ボタンを押し、コールの開始時にセカンダリ回線が使用されないようにすることができます。