Cisco Unified CallManager Attendant Console は、従来の時分割多重(TDM)テレフォニー機能を高度な IP テレフォニー アプリケーションおよびサービス(Lightweight Directory Access Protocol(LDAP)ディレクトリなど)と統合します。 従来のアテンダント コンソール システムと比較した場合、Cisco Unified CallManager Attendant Console の主な利点は、システム内のすべての回線の状態をモニタできること、およびコールを効率的にディスパッチできることです。
このドキュメントに関しては個別の要件はありません。
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づくものです。
Cisco CallManager 4.x
Cisco Attendant Console 1.4
本書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。 このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。 稼働中のネットワークで作業を行う場合、コマンドの影響について十分に理解したうえで作業してください。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
AC クライアントとサーバ間の通信には次の 3 つのタイプがあります。
AC クライアントと Remote Method Invocation(RMI)間:クライアントは必ずサーバ ポート 1099 ~ 1129 を使用して RMI に接続されます。 接続後、サーバはクライアントに対し、2 番目の TCP ポート上のサーバとの間に 2 番目の TCP セッションを確立するように指示します。 このポートはランダムに取られ、特定のTCPポートが常に使用される保証はできません。
AC クライアントとコンピュータ テレフォニー インテグレーション(CTI)マネージャ内の Quick Buffer Encoding(QBE)間:QBE 通信は、TCP ポート 2748 を使用してサーバとの TCP セッションを確立します。
AC クライアントと Line State Server(LSS)間:この場合は、サーバから UDP LSS トラフィックを受信します。 これは、[Advanced Settings] ダイアログボックスで修正できます(「ファイアウォール経由で回線ステータスを受信するためのソリューション」セクションを参照してください)。 Cisco CallManager は、[Services Parameters] ダイアログボックスで指定されたポートを使用することによって、Termination Call Detail(TCD)要求をリッスンし、AC クライアントを初期化し、クライアントに回線ステータス情報を提供します。 これらの TCP ポートは変更してはなりません。
AC はランダムに選択されたポートを RMI 接続に使用するため、ファイアウォールはサポートされません。 RMI の接続を開始するために、使用可能な唯一のポートが使用され、そのポートは 1099 から始まるポートです。 RMI の接続が確立された後、RMI はランダムに選択された TCP ポート(通常は最初の使用可能なポート)を使用します。 したがって、1 つの TCP ポートが 1099 ~ 1129 の範囲で開いていることを確認してください。 これらのランダムなポートが開いていない場合、AC は失敗し、次のエラー メッセージが表示されます。
error communicating with the server
Cisco CallManager が Attendant Console 用に TCP および UDP ポートを使用する方法について詳しくは、次のドキュメントを参照してください。
Cisco Attendant Console では、各ユーザのプライマリ回線の回線状態とコール転送ステータスが、各レコード エントリとともに示されます。 ネットワーク アドレス変換(NAT)インターフェイスで Cisco CallManager と Attendant Console を使用する場合、またはそれらの間にファイアウォールが適用されている場合は、TCP トラフィックが NAT トランスバーサルとともに正常に機能します。 したがって、AC 機能のほとんどが動作します。 ただし問題は、UDP を使用する Attendant Console の回線ステータスにあります。 また、CallManager からの UDP トラフィックは NAT インターフェイスを通過できません。
Cisco Attendant Console は、回線状態に UDP ポートを使用します。 使用する UDP ポートは、Cisco Attendant Console の [Advanced Settings] ダイアログボックスで設定できます。 ポートが設定されていない場合、AC は最初の使用可能な UDP ポート(ランダム)を使用します。
空いている UDP ポート(ポート 1234 など)を指定する場合は(図 2 を参照)、このポートがファイアウォールでも開いていることを確認します。
使用する UDP ポートを設定するには、次の手順を実行します。
Attendant Console にログインします。
[Edit] > [Settings] を選択します。
Attendant Console PC の IP アドレスが 172.16.1.1 であり、UDP ポートが 1234 である場合は、ポップアップ ウィンドウで [Advanced] をクリックして、[Local Host IP Address] フィールドを 172.16.1.1:1234 に変更します。
[Save] をクリックします。
ログアウトして、新しい設定を有効にします。
注: AC は、ファイアウォールや NAT と連携するように設計されていませんでした。 ただし、ポート範囲をロック ダウンするように求める機能要求バグがあります。 詳細については、Cisco Bug ID CSCee21603(登録ユーザ専用)を参照してください。
現時点でこの問題の回避策としては、使用する TCP ポートをブロック解除するか、ファイアウォールを無効にする方法があります。