この資料では、シスコ製のハイエンド ルータでCisco IOS® ソフトウェア イメージをアップグレードする手順を説明します。このドキュメントに記載されている例は 7500 ルータに基づいていますが、手順はその他のルータにも適用できます。Cisco IOS ソフトウェアのファイル名は、使用する製品のタイプに応じて異なります。
注:このドキュメントで説明されているトラブルシューティングツールを使用するには、登録ユーザであり、ログインしている必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
ステップ 1:TFTP サーバのインストール
Trivial File Transfer Protocol(TFTP; トリビアル ファイル転送プロトコル)サーバ、Remote Copy Protocol(RCP; リモート コピー プロトコル)サーバ、または File Transfer Protocol(FTP; ファイル転送プロトコル)サーバのアプリケーションを、TCP/IP 対応ワークステーションまたは PC にインストールする必要があります。アプリケーションをインストールした後、次のステップに従って最小限の設定を行います。
TFTP クライアントではなく、TFTP サーバとして動作するように、TFTP アプリケーションを設定します。
発信ファイル ディレクトリを指定します。これは、Cisco IOS イメージが格納されるディレクトリです。ほとんどの TFTP アプリケーションには、これらの設定作業を支援するセットアップ ルーチンが組み込まれています。
注:多数のTFTPまたはRCPアプリケーションは、独立したソフトウェアベンダーから入手するか、World Wide Web上のパブリックソースからシェアウェアとして入手できます。
注:ほとんどのTFTPアプリケーションでは、16 MBを超えるサイズのファイルを転送できません。インストールする Cisco IOS ソフトウェアが 16 MB よりも大きい場合は、FTP か RCP のサーバを使用する必要があります。
ステップ 2:Cisco IOS ソフトウェア イメージの選択
使用しているハードウェアと必要なソフトウェア機能の両方が、ダウンロードする Cisco IOS ソフトウェア イメージでサポートされていることを確認します。詳細情報を得るには、Software Advisor(登録ユーザ専用)を使用できます。 選択したソフトウェア バージョンをダウンロードする前に、その Cisco IOS ソフトウェア イメージに対してルータのダイナミック RAM(DRAM)とフラッシュの容量が十分であることを確認してください。推奨されるDRAMおよびフラッシュの最小要件は、特定のCisco IOSソフトウェアバージョンごとのリリースノート、およびソフトウェアダウンロードエリアで確認できます。適切なソフトウェア バージョンと機能セットの選択方法については、『Cisco IOS® ソフトウェア リリースの選択方法』を参照してください。
ステップ 3:Cisco ソフトウェア IOS イメージのダウンロード
Cisco IOSソフトウェアイメージをDownload Software AreaからワークステーションまたはPCにダウンロードします。
このドキュメントの情報は、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1 以降に基づくものです。
このマニュアルの情報は、特定のラボ環境に置かれたデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。実稼動中のネットワークで作業をしている場合、実際にコマンドを使用する前に、その潜在的な影響について理解しておく必要があります。
ここでは、次のシリーズの Cisco ルータを取り上げています。
Cisco 7000 シリーズ ルータ(RP および RSP7000 を含む)
Cisco 7100 シリーズ ルータ
Cisco 7200 シリーズ ルータ
Cisco 7300 シリーズ ルータ
Cisco 7400 シリーズ ルータ
Cisco 7500 シリーズ ルータ
Cisco 7600 シリーズ ルータ
Cisco 10000 シリーズ インターネット ルータ(ESR)
Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータ
Cisco uBR71xx、uBR 72xx、uBR10000 シリーズ ルータ
これは、直接コンソール接続または仮想 Telnet 接続によって実行できます。ほとんどの障害回復手順では現場に立ち会う必要があり、Telnet 接続はソフトウェア インストールのリブート フェーズで切断されるので、Telnet 接続よりも直接コンソール接続を推奨いたします。コンソール接続では、ロール型ケーブル(通常は黒のフラット ケーブル)を使用してルータのコンソール ポートと PC の COM ポートを接続します。PC 上でハイパーターミナルを起動し、次の設定値を使用します。
Speed 9600 bits per second 8 databits 0 parity bits 1 stop bit No Flow Control
注:ハイパーターミナルに意味のない文字が表示される場合、ハイパーターミナルのプロパティを正しく設定しなかったり、ルータのコンフィギュレーションレジスタがコンソール接続速度が9600 bpsを超える非標準の値に設定されたりします。show versionコマンド(出力の最後の行に表示)を使用してコンフィギュレーションレジスタの値をチェックし、0x2102または0x102に設定されていることを確認します。コンフィギュレーションレジスタの変更を有効にするには、ルータをリロードする必要があります。ルータ側でコンソール速度が 9600 bps に設定されていることが確認されたら、前述のようにハイパーターミナルのプロパティをチェックする必要があります。
ハイパーターミナルのプロパティの設定の詳細は、『コンソール接続用ターミナル エミュレータの正しい設定』を参照してください。
ルータのコンソール ポートに接続したあと、ルータが ROMmon モードまたは Boot モードになっている場合があります。ルータで Cisco IOS ソフトウェア イメージを適切にロードできない場合、これらの 2 つのモードのいずれかになりますが、そのモードを使用して回復手順や診断手順を実行できます。通常のルータ プロンプトが表示されない場合には、次に説明する推奨措置を実行して、アップグレード手順を続けてください。
ルータが ROMmon モードまたは Boot モードで起動し、次のようなメッセージがコンソールに表示されます。
device does not contain a valid magic number boot: cannot open "slot0:" boot: cannot determine first file name on device "slot0:"
ATA PCMCIA フラッシュ ディスクを使用している場合は、同じ問題での表示が下記のようになります。
device does not contain a valid magic number boot: cannot open "disk0:" boot: cannot determine first file name on device "disk0:"
上記のエラー メッセージのいずれかが表示される場合、フラッシュ カードが空か、フォーマットされていないか、そのプラットフォーム用のフォーマットになっていないか、ファイルシステムが破損しているか、あるいは、フラッシュ カードの最初のイメージがブート可能な Cisco IOS ソフトウェア イメージではないことが示されています。
ルータが ROMmon モードになっている場合、ルータには次のようなプロンプトが表示されます。
rommon1>
ルータが Boot モードの場合、ルータ プロンプトは次のようになります。
Router(boot)>
ROMmon 回復についての詳細は、『Cisco 7200、7300、7400、7500、RSP7000、Catalyst 5500 RSM、uBR7100、uBR7200、uBR10000 および 12000 シリーズ ルータの ROMmon 回復手順』を参照してください。
ルータが boot モードになっている場合、下記の手順で Cisco IOS ソフトウェアのアップグレードを進められます。Boot イメージには完全なルーティング機能が含まれていないので、Boot モードのときはコンフィギュレーションを保存しないように注意してください。
TFTP サーバの IP アドレスを確認して、TFTP ソフトウェアをアップグレードするルータのアドレスが同じ範囲内にあることを確認します。ルータに ping を送信し、その間がネットワーク接続されていることを確認します。確認のため、TFTP サーバの IP アドレスをチェックします。ルータが boot モードになっていると、デフォルト ゲートウェイを次のように設定する必要がある場合があります。
Router(boot)> Router(boot)> enable Router(boot)# config terminal Router(boot)(config)# ip default-gateway n.n.n.n-+
PCMCIA カードが出荷時の状態のままである場合、使用する前にフォーマットする必要があります。
別のプラットフォームからの PCMCIA カードが、使用しているルータ プラットフォームと互換性をもつ場合は、その PCMCIA カードを使用することもできます。プラットフォーム間でのフラッシュ カードの互換性についての詳細は、『PCMCIA ファイル システムの互換性マトリクスとファイル システム情報』を参照してください。
注:PCMCIAフラッシュカードまたはフラッシュディスク上のCisco IOSソフトウェアファイルからブートするには、ターゲットプラットフォームでフラッシュカードまたはディスクがフォーマットされている必要があります。
注意:フォーマット手順では、フラッシュメモリカード上のすべての情報が消去されます。フラッシュ メモリ カードに保存されているイメージやコンフィギュレーション ファイルの消失を防ぐために、カードをフォーマットする前にイメージとファイルを TFTP サーバにコピーしておいてください。
次の手順に従ってください。
フラッシュ メモリ カードを利用可能な PCMCIA スロット(slot0 または slot1)に挿入する。
format slot0:を使用してフラッシュメモリカードをフォーマットします。(またはformat slot1:)コマンドを次のように入力します。
7500#format slot0: Format operation may take a while. Continue? [confirm]y Format operation will destroy all data in "slot0:". Continue? [confirm]y Formatting sector 160..... Format of slot0: complete
注:ATA PCMCIAフラッシュディスクでは、PCMCIAスロットを参照するときに異なるコマンド構文を使用します。ATA PCMCIAフラッシュ ディスクを使用する場合は、(リニアPCMCIAフラッシュ メモリ カードを表す)slot0:または disk1:の代わりに、disk0:またはdisk1:を使用してください。
ATA PCMCIA フラッシュ ディスクおよびリニア PCMCIA フラッシュ メモリ カード間のコマンド構文の違いについての詳細は、『PCMCIA ファイル システムの互換性マトリクスとファイル システム情報』を参照してください。
この時点で、新しいイメージをコピーするための十分な空き容量がフラッシュ メモリ カードにあることを確認する必要があります。十分な空き容量がない場合は、いくつかのファイルを削除して十分な空き容量を確保する必要があります。状況によっては、イメージが非常に大きいと、フラッシュ メモリ カード内の現在のイメージを削除する必要がある場合があります。
空き容量を確認し、slot0:に現在ロードされているファイルを表示するには、dir{device:}コマンドを発行します。
下記の例では、slot0 には 2 つのファイルシステムがあり、885756 バイトの空き容量があります。これは新しいイメージをロードするには十分ではありません。
7500#dir slot0: Directory of slot0:/ 1 -rw- 12531084 Jan 02 2000 00:00:20 rsp-jsv-mz.121-13.bin 2 -rw- 7161208 Jan 02 2000 00:14:33 rsp-jsv-mz.112-26.bin 20578304 bytes total (885756 bytes free)
注:「%Error opening slot0:(デバイスの準備が整っていません)」と入力し、dir disk0:コマンドが表示されない場合もあります。
下記の例では、新しい Cisco IOS ソフトウェア イメージ用に十分な空き容量を確保するために、2 つめのファイルを削除しています。
7500#delete slot0:rsp-jsv-mz.112-26.bin Delete filename [rsp-jsv-mz.112-26.bin]? [enter] Delete slot0:rsp-jsv-mz.112-26.bin? [confirm][enter] 7500#
ファイルを削除したあと、dir slot0:コマンドを使用して空き容量を確認します。次の出力は、空き領域がまだ885756であることを示しています。squeezeコマンドを使用してフラッシュを消去すると、空き領域が増えます。
7500#dir slot0: Directory of slot0: 1 -rw- 12531084 Jan 02 2000 00:00:20 rsp-jsv-mz.121-13.bin 20578304 bytes total (885756 bytes free)
削除されたファイルには、オペレーティング システムによってフラグが付けられます。削除されたファイルのスペースを実際に解放するには、squeeze{device:} コマンドを発行して、削除済みファイルを完全に消去する必要があります。
7500#squeeze slot0: All deleted files will be removed. Continue? [confirm]y Squeeze operation may take a while. Continue? [confirm]y Squeezing... Squeeze of slot0 complete 7500#
delete と squeeze の両方を実行すると、そのファイルは完全に消去されます。ファイルが削除され、メモリが再利用されたかどうかを確認するには、dir slot0:コマンドが表示されない場合もあります。
7500#dir slot0: Directory of slot0:/ 1 -rw- 12531084 Jan 02 2000 00:00:20 rsp-jsv-mz.121-13.bin 20578304 bytes total (8047092 bytes free)
上記の出力では、フラッシュ メモリの空き容量が 885756 バイトから 8047092 バイトに増加していることが確認できます。
注:フラッシュカードに有効なイメージがない場合は、ルータのリロードや電源のオフ/オンを行わないでください。ルータがROMmonモードまたはBootモードになります。
次の手順に従ってください。
IP 接続が確立し、TFTP サーバとして動作しているコンピュータとルータ間で ping を実行できるようになっているので、TFTP サーバから slot0 にイメージをコピーします。
注:コピーする前に、PCでTFTPサーバソフトウェアを起動していること、およびTFTPサーバのルートディレクトリに記載されているファイル名があることを確認してください。ルータ コンフィギュレーションのコピーを保存してから、アップグレードを行うことを推奨します。アップグレード自体は、不揮発性 RAM(NVRAM)に保存されているコンフィギュレーションには影響しません。 ただし、正しいステップを適切に実行しないと、設定に影響が出ることがあります。
RCP アプリケーションの場合には、TFTP の部分をすべて RCP に置き換えます。たとえば、copy tftp flash コマンドの代わりに copy rcp flash コマンドを使用します。
7500# copy tftp: slot0:
必要に応じて、デバイスから別のデバイスへイメージをコピーできます。
TFTP サーバの IP アドレスを指定します。
プロンプトが示されたら、次の例のように TFTP サーバの IP アドレスを入力します。
Address or name of remote host []? 172.17.247.195
新しい Cisco IOS ソフトウェア イメージのファイル名を指定します。
入力を求められた場合は、次のように、インストールする Cisco IOS ソフトウェア イメージのファイル名を入力します。
Source filename []? rsp-jsv-mz.122-6.bin
コピー先のファイル名を指定します。
このファイル名は、新しいソフトウェア イメージがルータにロードされたときに使用されるファイル名です。イメージには任意の名前を付けられますが、通常は同じイメージ ファイル名を入力します。
7500#copy tftp slot0: Address or name of remote host []? 172.17.247.195 Source filename []? rsp-jsv-mz.122-6.bin Destination filename []?rsp-jsv-mz.122-6.bin Accessing tftp://10.1.1.1/rsp-jsv-mz.122-6.bin... Loading rsp-jsv-mz.122-6.bin from 10.1.1.1 (via Ethernet10/5): !!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!! [OK - 12531084/25061376 bytes] 12531084 bytes copied in 641.540 secs (19549 bytes/sec) 7500#
ファイルの転送が正常に完了したら、ファイルがslot0にあることを確認する必要があります。dir{device:}コマンドを発行して、現在slot0にあるファイルを表示します。
7500#dir slot0: Directory of slot0:/ 1 -rw- 12519472 Jan 02 2000 00:00:20 rsp-jsv-mz.121-13.bin 2 -rw- 12531084 Jan 02 2000 00:00:20 rsp-jsv-mz.122-6.bin
名前とファイル サイズが正しいことを確認します。標準の PCMCIA フラッシュ カードがある場合は、show slot0: の出力で、PCMCIA のチェックサムが正しいことの確認もできます。ATAフラッシュ ディスクを使用している場合は、verify /md5 slot0:コマンドを使用して、イメージ上のMD5ハッシュを取得し、そのハッシュをソフトウェアのダウンロードエリアと比較します。verify コマンドの MD5 オプションは Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(22)S で導入されたもので、最新の 12.2T イメージでもすぐにリリースされる予定です。MD5 verify オプションが含まれる Cisco IOS ソフトウェア バージョンは、CSCdw84342(登録ユーザ専用)の「First Fixed-in Version」フィールドで確認できます。一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことを、ご了承ください。
TFTPを使用してイメージをコピーしたあと、ルータが起動時にロードするイメージを指定する必要があります。
この時点で、新しいイメージはslot0に存在します。新しいイメージをブートするようにルータを設定する必要があります。デフォルトでは、ルータはフラッシュで最初に検出されたファイルを使用して起動します。フラッシュは、disk0:、disk1:、slot0:、slot1:、最後に bootflash: の順に検索されます。コンフィギュレーション内に boot コマンドがない場合、あるいは boot 設定が正確ではない場合は、デフォルトがイネーブルになります。
現在のブート パラメータ設定を特定する方法は 2 つあります。
オプション 1:show running-config コマンドを発行して、コンフィギュレーションに何らかの boot コマンドが定義されているかどうかを確認します。下記の例では、boot 設定は boot system flash slot0:rsp-jsv-mz.121-13.bin になっています。
7500#show running-config ! version 12.2 service timestamps debug uptime service timestamps log uptime no service password-encryption no service single-slot-reload-enable ! hostname 7500 ! boot system flash slot0:rsp-jsv-mz.121-13.bin ! ip subnet-zero
オプション 2:show bootvar コマンドを発行する。
注:show bootvarコマンドは、show bootコマンドに代わって使用されます。『show bootvar』を参照してください。
7500#show bootvar BOOT variable = slot0:rsp-jsv-mz.121-13.bin,12; CONFIG_FILE variable = BOOTLDR variable does not exist Configuration register is 0x102 7500#
上記の出力には、boot 変数が slot0:rsp-jsv-mz.121-13.bin であることも示されています。コンフィギュレーションに boot system コマンド エントリがある場合は、コンフィギュレーションからこれらのエントリを削除する必要があります。boot エントリの削除についての詳細は、次のセクションを参照してください。
コマンドを削除するには、設定ターミナル モードに入ります。コンフィギュレーション モードで各 boot 設定の前に「no」を入力することにより、コマンドを無効にできます。次に、既存のbootステートメントを削除する例を示します。
7500#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. 7500(config)#no boot system flash slot0:rsp-jsv-mz.121-13.bin 7500(config)#^Z 7500#
コンフィギュレーションから「boot system flash slot0:rsp-jsv-mz.121-13.bin」が削除されます。show running-config コマンドを発行して、このコマンドが削除されていることを確認します。
ここで、新しいイメージをブートするようにルータを設定します。次のコマンドを使用して、boot system パラメータを設定します。
boot system flash slot0:{imagename} (imagename = 新しい IOS イメージの名前)
7500#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. 7500(config)#boot system flash slot0:rsp-jsv-mz.122-6.bin 7500(config)#^Z 7500#write mem 3d01h: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by vty0 Building configuration... 7500#
ATA PCMCIA フラッシュ ディスクが装備されたプラットフォームでは、コマンド構文は次のようになります。
boot system [device]:{imagename}
以下に、いくつかの例を示します。
7500(config)#boot system disk0:rsp-jsv-mz.122-6.bin
show bootvarコマンドまたはshow versionコマンドを発行して、config-register 0x2102を使用していることを必ず確認してください。設定が異なる場合は、コンフィギュレーション モードで次のコマンドを発行して変更できます。
7500#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. 7500(config)#config-register 0x2102 7500(config)#^Z 7500#write mem
show bootvar コマンドを発行してブート パラメータを確認します。
7500#show bootvar BOOT variable = slot0:rsp-jsv-mz.122-6.bin,12; CONFIG_FILE variable = BOOTLDR variable does not exist Configuration register is 0x102 (will be 0x2102 at next reload) 7500#
前述したように、コンフィギュレーション レジスタの変更は、次回の再ロード時に有効になります。
ルータで新しい Cisco IOS ソフトウェア イメージが稼働するようにするには、ルータをリロードする必要があります。copy run start または write mem を発行して、コンフィギュレーションが保存されたのを確認します。
7500#write mem 3d01h: %SYS-5-CONFIG_I: Configured from console by vty0 (127.0.0.11) Building configuration... 7500#reload
ルータが起動したら、show version コマンドを発行して、新しいバージョンのコードが稼働していることを確認します。
7500#show version Cisco Internetwork Operating System Software IOS (tm) RSP Software (RSP-JSV-M), Version 12.2(6), RELEASE SOFTWARE (fc3) Copyright (c) 1986-2002 by cisco Systems, Inc. Compiled Wed 30-Jan-02 19:58 by kellythw Image text-base: 0x60010958, data-base: 0x6148A000 ROM: System Bootstrap, Version 11.1(8)CA1, EARLY DEPLOYMENT RELEASE SOFTWARE (fc1) BOOTLDR: RSP Software (RSP-BOOT-M), Version 12.2(6), RELEASE SOFTWARE (fc2) 7500-A uptime is 0 minutes System returned to ROM by reload at 00:05:37 PST Sat Jan 1 2000 System image file is "slot0:rsp-jsv-mz.122-6.bin" !-- you have booted the correct image cisco RSP4 (R5000) processor with 131072K/2072K bytes of memory. R5000 CPU at 200Mhz, Implementation 35, Rev 2.1, 512KB L2 Cache Last reset from power-on G.703/E1 software, Version 1.0. G.703/JT2 software, Version 1.0. Channelized E1, Version 1.0. X.25 software, Version 3.0.0. SuperLAT software (copyright 1990 by Meridian Technology Corp). Bridging software. TN3270 Emulation software. Primary Rate ISDN software, Version 1.1. Chassis Interface. 1 EIP controller (6 Ethernet). 1 AIP controller (1 ATM). 2 TRIP controllers (8 Token Ring). 2 MIP controllers (2 T1) (2 E1). 6 Ethernet/IEEE 802.3 interface(s) 8 Token Ring/IEEE 802.5 interface(s) 48 Serial network interface(s) 1 ATM network interface(s) 2 Channelized E1/PRI port(s) 2 Channelized T1/PRI port(s) 123K bytes of non-volatile configuration memory. 20480K bytes of Flash PCMCIA card at slot 0 (Sector size 128K). 16384K bytes of Flash PCMCIA card at slot 1 (Sector size 128K). 8192K bytes of Flash internal SIMM (Sector size 256K). No slave installed in slot 6. Configuration register is 0x2102
Cisco IOS ソフトウェア バージョン 12.2(6) で間違いないこと、およびコンフィギュレーション レジスタが 0x2102 に設定されていることを確認してください。