概要
このドキュメントでは、Cisco Finesse サーバとしてセキュア FTP(SFTP)サーバをセットアップする方法について説明します。 また、バックアップ、アップグレード、およびトラブルシューティングの手順についても説明します。
前提条件
要件
次の項目に関する知識が推奨されます。
- SFTP サーバ
- Cisco Unified Voice Operating System(VOS)プラットフォーム用のコマンドライン インターフェイス(CLI)
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づくものです。
- Cisco Finesse ソフトウェア、バージョン 9.1(1)
- freeFTPd SFTP サーバ
本書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。 このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。 稼働中のネットワークで作業を行う場合、コマンドの影響について十分に理解したうえで作業してください。
設定
SFTP サーバのセットアップ
この手順は、freeFTPd を使用してユーザを作成する方法と、SFTP のセットアップ、開始、および確認の方法について説明します。
- [freeFTPd Settings] で、[User properties] に移動し、SFTP ユーザを作成します。そして、認可方式として [Password Stored as SHA1 hash] を選択します。

- [freeFTPd Settings] で、[SFTP] セクションに移動し、SFTP がインストールされているワークステーション上のアクティブなネットワーク インターフェイス カード(NIC)を選択します。
- SFTP ルート ディレクトリがデフォルトに設定されていることを確認します。

SFTP プロセスが開始されると、パス c:\Program Files\freeFTPd\sftproot に別のフォルダが、アカウントの名前で作成されます。 デフォルトでは、このフォルダが、その特定のアカウントのルート フォルダになります。
- SFTP を開始し、サーバが動作していることを確認します。

バックアップ
Finesse は VOS プラットフォームにインストールされているため、Cisco Unified Communications プラットフォームで提供されるバックアップおよびリソースのツールであるディザスタ リカバリ システム(DRS)を利用します。
注: URL https://<Finesse Server IP>:8443/drf で、Finesse サーバの DRS アプリケーションにアクセスできます。 バックアップ/復元のページにログインするには、管理者ユーザ アカウントの資格情報が必要です。
この手順では、バックアップ デバイスを追加し、バックアップを開始して監視し、バックアップ データを見つける方法について説明します。
- SFTP サーバが動作しているワークステーションの IP アドレスを指定します。 ユーザ名とパスワードは、SFTP のセットアップ時に定義されたものです。
- ルート フォルダのパス名を 「.」で定義します。 フル パスを指定した場合は、SFTP が DRS アプリケーションに接続されません。

- バックアップ ページからバックアップを開始します。 GUI から進捗状況を確認し、ログを収集できます。

- バックアップが完了すると、データがルート フォルダの下に保存されます。
注: 実稼働時間外にバックアップ プロセスを実行します。 DRS バックアップは、OPENFIRE プロセスを停止するように設計されているため、エージェントはログアウトします。 Cisco bug ID CSCuf51868、「DRS バックアップにより Finnesse のフェールオーバーが発生する」を参照してください。
アップグレード
注: このセクションで使用されているコマンドの詳細を調べるには、Command Lookup Tool(登録ユーザ専用)を使用してください。
この手順では、Finesse をアップグレードする方法を説明しています。
- CLI コマンド プロンプトで、utils system upgrade initiate コマンドを入力して Finnesse をアップグレードし、SFTP の詳細を入力します。 パスが「.」のみであることを確認します。

- アップグレードおよびバージョンの切り替えが完了したら、CLI コマンド プロンプトで Cisco Security Agent(CSA)を無効にします。
注: URL https://<YourFinesseServer>/cmplatform を介して、アップグレードを実行するために GUI を使用できますが、これはサポートされていません。 アップグレード時には Tomcat サービスがダウンするため、GUI がアップグレードの進行状況の更新を停止します。 内部的には、アップグレードが問題なく続行されます。
確認
現在、この設定に使用できる確認手順はありません。
トラブルシューティング
ここでは、設定のトラブルシューティングに役立つ情報について説明します。
注: 特定の show コマンドがアウトプット インタープリタ ツール(登録ユーザ専用)でサポートされています。 show コマンド出力の分析を表示するには、アウトプット インタープリタ ツールを使用します。
アップグレードまたはバージョンの切り替えが失敗した場合は、ログを実行し、CLI の情報を収集して、問題のトラブルシューティングを実行できます。
admin: show version active
admin: show version inactive
admin: file get install desktop-install.log
admin: file get install install.log
場合によっては、Cisco Finesse リリース 8.5(3) から 9.0(1) へのアップグレード後に、バージョンの切り替えが失敗し、エラーが表示されます。
0000000014: 10.168.148.18: Mar 23 2013 16:47:31.640 +0000: CCBU_main-3-EXCEPTION
%[exception_id=java.lang.IllegalStateException: DBState is not new or
migrated]: An exception occured ; If this problem persists, Cisco TAC should
be contacted.
これは、データの破損が原因である可能性があります。 これを回避するには、9.x を直接インストールします。