Cisco Full-Stack Observability プラットフォームの概要
偏向のない言語
この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
翻訳について
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
新しい可観測性エコシステムの活用
Cisco Full-Stack Observability プラットフォーム（Cisco FSO プラットフォーム）は、OpenTelemetry に焦点を当てたオープンで拡張可能な API 駆動のプラットフォームであり、メトリック、イベント、ログ、トレース（MELT）を基盤としています。AI/ML 駆動の分析機能を備えているほか、新しいユースケースと拡張機能を利用して重要かつ影響が大きいビジネスインサイトを提供する新たな可観測性エコシステムを実現します。
特定のベンダーに依存せず、将来の変化に対応できるソリューションである Cisco FSO プラットフォームは、アプリケーション、ネットワーキング、インフラストラクチャ、セキュリティ、クラウド、サステナビリティ、ビジネスソースなど複数のドメインからデータを収集してまとめます。クエリ、データ取り込みパイプライン、エンティティモデルから、API や構成可能な UI フレームワークまで、可観測性を拡張する統合プラットフォームです。
コンテキストに合った互いに関連するインサイトを将来の予測に役立てられるので、問題解決までの時間を短縮できるほか、エクスペリエンスを最適化し、ビジネスリスクを最小限に抑えることができます。また、ビジネスユースケースの新規作成やカスタマイズが行えるように、Cisco FSO プラットフォームを柔軟に拡張できます。Cisco FSO プラットフォームは開発者エコシステムの多様性を引き出し、観測可能なテレメトリからお客様の価値を迅速に創出するソリューションの構築と拡張を可能にします。単なるテレメトリの解釈にとどまらず、テレメトリの強化、調査、保護を実現し、テレメトリに基づいて行動できるようデータにコンテキストを提供する機能を備えています。
Cisco Full-Stack Observability プラットフォーム
● 最も重要なことに注力：収益、ユーザー体験、ビジネスリスク、コストに影響を与える問題にすばやく優先順位を付けて修正できます。
● ばらばらなツールの使用を抑制：複数のドメインからデータを収集し、インサイトを相互に関連付けて、何が起きているかをエンドツーエンドで把握できます。
● 問題解決までの時間を短縮：ドメイン全体を対象に異常や問題をプロアクティブに検出し、根本原因を特定してすばやく修正できます。
● サイロ化を解消：フルスタックの可視性を実現し、複数のドメインに散らばるチームをまとめることができます。
● ソリューション開発者の能力向上：アプリケーションとモジュールを新規に構築するためのツールを開発者に提供します。
Cisco FSO プラットフォームにより、新しい可観測性エクスペリエンスの構築を加速
Cisco FSO プラットフォームの主な特徴は次のとおりです。
● オープンで拡張可能な、AI/ML 駆動の単一の統合プラットフォームです。
● 将来の変化に対応することができ、特定のベンダーに依存しない、コミュニティ主導の OpenTelemetry フレームワーク上に構築されています。
● コンテキスト化されたテレメトリと関係を利用して、ドメイン全体で重要な情報を追跡できます。
● エンティティ中心のモデルを拡張し、既存のエンティティを拡充できます。テナントベースの MELT データとワークフローで新しい属性を作成することも可能です。
● 完全にインストルメント化された処理パイプラインにより、カスタムビジネスロジックを処理して、複数のユースケースで使用されるデータの価値を最大限に引き出します。
● 自動的に拡張される統合クエリ言語（UQL）により、シームレスなクエリを実現します。
● 構成可能な UI フレームワークにより、新しいソリューションやソリューションの改良に対応した UI/UX エクスペリエンスをすばやく構築できます。
Cloud Native Application Observability は、Cisco FSO プラットフォームで提供されるプレミアソリューションです。シスコがクラウドネイティブのアーキテクチャ向けに提供している拡張可能なアプリケーション パフォーマンス管理（APM）ソリューションである Cloud Native Application Observability は、ワークロードを保護しつつ、ビジネス成果の達成、デジタル体験に関連する適切な意思決定、エンドユーザーの期待に沿ったパフォーマンスの確保、優先順位付け、リスクの軽減を実現できるようにお客様を支援します。
次に、Cisco FSO プラットフォーム上に構築されている、Cloud Native Application Observability で使用できるモジュールを紹介します。
シスコが構築したモジュール：
● Cost insights：パフォーマンスメトリクスとともにアプリケーションレベルのコストを可視化し、クラウドコストに関する優れた可視性を実現できます。
● Application Resource Optimizer：Kubernetes ワークロードに関する優れたインサイト、ワークロードのリソース使用状況の可視化、ワークロード最適化を実現するための推奨事項を提供します。
● Security insights：脅威および脆弱性を特定するためのクラウドネイティブ インフラストラクチャのインサイト、機密データの漏洩を検出および防止するためのランタイム データ セキュリティ、クラウドのセキュリティを実現するためのビジネスリスクの優先順位付けが可能です。
● Cisco® AIOps：ハイブリッドクラウド アプリケーションのインフラストラクチャ、インシデント、ホスト、ネットワーク、およびパフォーマンスに関連するデータを一元的に表示できます。
パートナーが構築したモジュール：
● Evolutio Fintech：クレジットカード認証の失敗に起因する金融機関のお客様の収益損失を削減できます。地域、スキーマ、インフラコンポーネント、引受銀行などのメタデータに基づいて集約された 1 時間ごとのクレジットカード認証に及ぼすインフラストラクチャの正常性の影響をモニタリングします。
● CloudFabrix vSphere Observability and Data Modernization：FSO プラットフォームを介して vSphere を観察し、vShpere データと vROps データを現在の環境の Kubernetes およびインフラストラクチャデータで拡充できます。
● Kanari Capacity Planner and Forecaster：予測に効果的な ML アルゴリズム（ARIMA、SARIMA、LSTM）を通して明らかにされたインフラストラクチャのリスク要因に関してインサイトを得ることができます。こうしたインサイトと基準となるキャパシティ予測を使用してキャパシティの予測と計画を導き出し、時間の経過とともに変化するキャパシティのニーズを分析できます。
Cisco FSO プラットフォームの拡張機能を使用すると、今後さらに多くのパートナーがさまざまなユースケースに焦点を当てたモジュールを作成できるようになります。
オープンで拡張可能な可観測性エコシステムを構築しましょう。
IT チーム、セキュリティチーム、ビジネスリーダーは、分散環境におけるアプリケーションのパフォーマンスをあらゆる側面から観察できているでしょうか。その観察結果を明確なビジネス成果に結び付けることができているでしょうか。Cisco FSO プラットフォームは、企業の成長に合わせて、組織のアプリケーション ライフサイクルを通じてインフラストラクチャ全体に簡単に拡張できます。包括的な可視化、状況把握、制御が可能になるので、従業員、ビジネスパートナー、お客様に最高の体験を届けることができます。詳細については、https://www.cisco.com/site/jp/ja/solutions/full-stack-observability-platform/index.html をご覧ください。