Cisco Nexus 3550-F Fusion データシート

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Updated: 2020 年 10 月 4 日

偏向のない言語

この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください

翻訳について

このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。

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柔軟性に優れた低遅延ネットワーキング プラットフォーム

Cisco Nexus® 3550-F Fusion は、低遅延が求められるアプリケーション用に設計された、コンパクトでありながら強力なネットワーキング プラットフォームです。3550-F Fusion は、シングルラックユニットのフォームファクタで 10G イーサネット接続ポートを最大 48 個搭載できます。次のような構成が可能です。

      低遅延データファンアウト、電子パッチパネル、透過的なモニタリング アプリケーション向けのレイヤ 1 マトリックススイッチ。レイヤ 1 スイッチングにより、ポート間遅延が 5ns 未満。

      多対 1 アグリゲーションの使用例に対応したレイヤ 2 マルチプレクサ/デマルチプレクサ。金融取引の注文ネットワーク向け低遅延リンクアグリゲーションや、低遅延情報通信ネットワークなどに対応。このモードでの遅延は 39ns という短さ。

      VLAN タギング/トランキングおよび IGMP スヌーピング機能を備えたフルマネージドレイヤ 2 MAC ラーニングスイッチ。単純なマルチプレクサでは不十分なアプリケーション向け。レイヤ 2 スイッチとして 95ns まで遅延を短縮。

拡張性の高いモジュラ型アーキテクチャ

Cisco Nexus 3550-F Fusion は、ネットワークに合わせて拡張できる独自のモジュラ型アーキテクチャをベースに構築されています。3 ラインカードベイにより、随時接続オプションを柔軟に拡張したり変更したりすることができます。また、2 つの内部モジュールベイを利用してデバイス機能を拡張したり、新しい機能を追加したりすることで長期間に渡って製品を利用できます。次の図に 3550-F のアーキテクチャを示します(図 1)。アーキテクチャの中核となるのは、高密度のレイヤ 1 マトリックススイッチです。このマトリックススイッチは、すべてのモジュール間をプログラム可能な低遅延の 10GbE で接続します。

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図 1.                     

Cisco Nexus 3550-F Fusion モジュラ型アーキテクチャ

外部モジュールベイ(ABC)には、16 ポート SFP+ ラインカード(N35-F-16P)や 4 ポート QSFP+ ラインカード(N35-F-4Q)を装着できます。標準の SFP+ および QSFP+ 光ファイバまたはケーブル接続オプションが用意されています。

内部モジュールベイは、レイヤ 1 のみの使用では装着できません。レイヤ 2 Mux およびレイヤ 2 Switch モード用に 高密度 FPGAN35-F-KU115)モジュールがバンドルされています。カスタムアプリケーション用に、複数の FPGA X86 CPU モジュール(N35-F-SKL)を装着できます。

使いやすく管理しやすい

Cisco Nexus 3550-F Fusion は、レイヤ 1 スイッチングと低遅延 FPGA 構成のニーズに対応するために設計されたカスタム オペレーティング システムとコマンド ライン インターフェイス(CLI)を搭載しています。ユーザは CLI の操作性を高く評価しています。

CLI で利用できる各コマンドは、リモートから JSON RPC API を使用しても利用できます。そのため使いやすく、大規模な環境でも管理できます。

すべての Cisco Nexus 3550-F Fusion 製品には標準的なエンタープライズ管理機能と導入機能が備わっています。その中には、自動設定(DHCP 利用)、SNMPTACACS+ 認証、オンボードの Python プログラム、BASH シェル、時系列ロギングなどがあります。

レイヤ 1 スイッチング

データリンクレイヤ(レイヤ 2)でのみ動作する従来のネットワークスイッチとは異なり、Cisco Nexus 3550-F Fusion は物理ネットワークレイヤ(レイヤ 1)でも機能します。レイヤ 1 でスイッチングすることで、イーサネットデバイスにおいて回線スイッチングの利点が得られます。Nexus 3550-F Fusion を介した接続は、マトリックススイッチに事前にプログラムされ(図 2 を参照)、期限なく設定が保持されます。パケットベースのダイナミックスイッチングとは異なり、遅延が非常に少なく安定しているという利点があります。パケットは、5ns 未満(ポート間)でレイヤ 1 マトリックススイッチを通過します。

レイヤ 1 マトリックススイッチには便利な使用方法がいくつかあります。接続のタップ(事実上透過的なネットワークモニタリング用)、ポート間接続のパッチ(電子的なネットワーク再設定用)、1 つのポートから多数のポートへのファンアウト接続(低遅延でのデータレプリケーション用)に利用できます。

Cisco Nexus 3550-F Fusion matrix switch configuration

図 2.                     

Cisco Nexus 3550-F Fusion マトリックススイッチの構成

上記の図 2 は、レイヤ 1 マトリックススイッチの構成例を示しています。

      ポート 1 とポート 3 の間に「パッチ」を設定:ポート 1 からのすべてのトラフィックはポート 3 に転送され、その逆も同様です。このパッチは 2 つ設定することもできます。

      ポート 1 からポート 4 および 5 2 つの「タップ」を設定:ポート 1 からのトラフィックは、わずか 2.8ns の遅延でポート 4 および 5 に複製されます。このような低遅延である場合、通常、他のネットワークデバイスに対して透過的であると見なされます。

透過的なタッピング

ネットワークモニタリングは、ロギング、デバッグ、コンプライアンスに不可欠です。低遅延でのネットワーク インスペクションにファイバタップを利用することもできますが、貴重なラックスペースを使い、リモートで管理することもできません。Cisco Nexus 3550-F Fusion は、1 つの 1RU デバイスで 16 個のファイバタップ(48 ポート)を代替できます。Cisco Nexus 3550-F Fusion のタップはアクティブ信号再生方式を採用しているため、信号品質は高いまま、ポート間の遅延を低く抑えられます。

電子パッチパネル

ネットワークを再設定することは避けられませんが、コロケーションアクセスはコストが高い場合が多く、場合によっては不可能です(営業時間内など)。Cisco Nexus 3550-F Fusion には高速で便利なツールが備わっており、物理ネットワークをリモートから 1 日中いつでも管理/再設定できます。しかも、オーバーヘッドはほとんどありません。リモート JSON RPC API を使用すると、論理的に一元管理可能なコントローラでネットワークの再設定を簡単に自動化して制御できます。

パケット認識型の統計情報とモニタリング

Cisco Nexus 3550-F Fusion は物理レイヤで動作しますが、すべてのパケットを認識します。デバイス上の各ポートで送受信されたパケット数/バイト数や送受信エラーなど、重要なパケット統計情報をモニタできます。光源レベル、動作温度、トランシーバ機能などの詳細な診断情報も提供します。これらの統計情報はすべて、クリティカルパスで遅延なしに利用できます。

レイヤ 2 多重化

ほとんどのイーサネット ネットワーク スイッチは、通常、全ポート間でスイッチし、任意のポートから任意のポートにパケットを送信できます。そのためデバイスはすべてのパケットを検査し、動的にスイッチ先を判断する必要があります。ただし、電子取引注文ネットワークや低遅延の情報通信ネットワークなど、多くの低遅延アプリケーションで必要なのは、n 1 のリンク集約(多重化)と 1 n のリンク分解(逆多重化)のみです。n 1 多重化と 1 n 逆多重化のみでよい場合、全ポート間でのスイッチングは時間もコストもかかります。

Cisco Nexus 3550-F Fusion は、低遅延アプリケーション向けに設計された特殊な多重化/逆多重化機能を備えています。キューイングがない場合、パケットはわずか 39ns でデバイスを通過します。そのため Cisco Nexus 3550-F Fusion は、市場で最も高速なマルチプレクサの 1 つとして評価されています。

要件ごとに異なるマルチプレクサ

多重化の原理はシンプルだと思われるかもしれませんが、使用例に応じて多くの要件があります。たとえば、必要な回線速度、必要なポート数、競合に対応するためのバッファの大きさ、サポートされている逆多重化の種類などです。Cisco Nexus 3550-F Fusion は、複数の多重化モードをサポートしています。各モードで、機能と遅延にさまざまな条件があります(表 1 を参照)。

表 1.                Cisco Nexus 3550-F Fusion 多重化モード

モード

遅延(最小)

リンクレート

総多重化数

最大ポート数

ポートあたりのバッファサイズ

逆多重化

FastMux

39ns

10GbE

4

1511111

4kB

L1 のみ

Mux

92ns

1/10GbE

4

48

20kB

L1/L2/VLAN

Switch

86ns

10GbE

48

48

32kB

L1/L2/VLAN

FastMux モードは最も高速なマルチプレクサモードです。10G イーサネット接続のみに対応し、バッファサイズは限られています。逆多重化は、レイヤ 1 ブロードキャストによってのみ行われます。FastMux は、競合が少なく、速度が速いことを最優先にする場合(電子取引注文ネットワークなど)に最適です。

Mux モードには 1G 10G のイーサネットオプションがあり、2 つの間でレート変換できます。また、レイヤ 2 および VLAN ベースの逆多重化が可能です。これらの機能は、多くのお客様が同じ低速無線リンクにアクセスする必要がある、低遅延の長距離ワイヤレス通信ネットワークに適しています。

Switch モードも、Mux モードと同様に多くの逆多重化圧縮オプションを利用できます。また、多重化数に制限がないため、より柔軟にネットワークを設定できます。

レイヤ 2 ラーニングスイッチ

レイヤ 1 スイッチング(XXX 参照)やレイヤ 2 多重化(YYY 参照)ですべての使用例に対応できるわけではありません。レイヤ 2 ラーニングスイッチが必要な場合もありますが、それでも低遅延であることが必要です。Cisco Nexus 3550 は、完全に管理されたレイヤ 2 ラーニングスイッチ機能も備えています。遅延が 95ns と少なく、前世代の L2 スイッチの半分未満です。MAC ラーニング機能の他に、次の機能も備えています。

      VLAN タギング、トランキング、ストリッピング、リライティング

      IGMP スヌーピング

      2.8ns タイムスタンプ精度でのタップ/アグリゲーション タイムスタンプ

      BGP クライアント(ピアリングのみ)

 

Cisco Nexus 3550-F Fusion Switch

図 3.                     

Cisco Nexus 3550-F Fusion スイッチ

Cisco Nexus 3550-F Fusion 機能の比較

Cisco Nexus 3550-F Fusion モジュールは、複数構成で購入できます。表 2 に各構成の機能を示します。

表 2.                Cisco Nexus 3550-F Fusion 機能の比較

デバイス

レイヤ 1

スイッチング

レイヤ 2

多重化

レイヤ 2

スイッチング

発注 ID

Cisco Nexus 3550-F Fusion L1

あり

 

 

N35-F-48X

Cisco Nexus 3550-F Fusion Mux

あり

あり

 

N35-FM-48X

Cisco Nexus 3550-F Fusion スイッチ

あり

あり

あり

N35-FS-48X

Cisco Nexus 3550-F Fusion プラットフォームの機能

遅延

      L1 タップ/パッチ:最小 3ns 〜最大 5ns

      FastMux:最小 39ns 〜最大 48ns

      Mux:最小 92ns 〜最大 107ns

      MuxSwitch):最小 86ns 〜最大 102ns

      Switch:最小 95ns 〜最大 126ns

統計情報

      パケットカウンタ(RXTX、ドロップなど)

      ポートごとのステータス LED

      ライブパケットダンプ

      SFP 診断(光源レベル、温度など)

      SNMP、ローカル/リモート syslog

      InfluxDB への時系列ロギング

接続性

      16 SFP+ ラインカード X 3、最大 48 ポート

      4QSFP ラインカード X 3、最大 12 ポート(48 X 10G

      SFP+ 光ファイバ(10GBASE-SR10GBASE-LR10GBASE-LRM1000BASE-SX1000BASE-LX

      SFP+ 銅線直接接続

      PPS 入出力用 SMA

      GPS 入力用 SMA

      RJ45 管理ポート

      RJ45 業界標準シリアルポート

      USB(ファームウェア アップグレード用)

管理

      シリアル、SSHTelnet 経由の CLI

      JSON RPC API(全 CLI コマンド対象)

      DHCP による自動設定

      TACACS+ およびマルチユーザサポート

      管理インターフェイスを利用した ACL 設定

      SFTPTFTPHTTPUSB を利用したファームウェア更新

      オンボード BASH/Python スクリプト

      オンボード Cron ジョブ

      PPSGPSPTPNTP による時刻同期

全般

      19 インチ 1RU、ラックマウント

      重量:11kg24 ポンド)

      ホットスワップ可能なデュアル電源

      標準:AC 90 264V47 64 HzIEC C13-C14 ケーブル同梱)

      オプション:DC 40 72V

      最大消費電力:150W

      ホットスワップ可能デュアルファンモジュール

      オプションのエアーフロー方向

シスコの環境維持への取り組み

シスコの企業の社会的責任CSR)レポートの「環境の持続性」セクションでは、製品、ソリューション、運用・拡張運用、サプライチェーンに対する、シスコの環境持続性ポリシーとイニシアチブを掲載しています。

次の表に、環境の持続可能性に関する主要なトピック(CSR レポートの「環境の持続性」セクションに記載)への参照リンクを示します。

持続可能性に関するトピック

参考資料

製品の材料に関する法律および規制に関する情報

材料

製品、バッテリ、パッケージを含む電子廃棄物法規制に関する情報

WEEE 適合性

シスコでは、パッケージデータを情報共有目的でのみ提供しています。これらの情報は最新の法規制を反映していない可能性があります。シスコは、情報が完全、正確、または最新のものであることを表明、保証、または確約しません。これらの情報は予告なしに変更されることがあります。

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