データ シートCisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュール製品概要Cisco® MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールは、実績のある Cisco NX-OS ソフトウェアを使用して最新の高度なスイッチング テクノロジーを実現し、SAN 向けの拡張性が高くインテリジェントな新世代のマルチレイヤ スイッチング ソリューションを強化します。 Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールは、マルチプロトコルのスイッチングとルーティング、インテリジェントな SAN サービス、およびストレージ アプリケーションを拡張性に優れた SAN スイッチング プラットフォームに統合するように設計されており、インテリジェントで、復元力、拡張性に優れた安全な高性能マルチレイヤ SAN スイッチング ソリューションを実現します。Cisco MDS 9000 ファミリは、堅牢で柔軟なハードウェア アーキテクチャと、複数レイヤのネットワークとストレージのインテリジェンス、およびすべての Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチング モジュールとの互換性を備え、ストレージ ネットワーキングの総所有コスト(TCO)を削減します。 この強力な組み合わせは、組織が包括的なセキュリティと統合管理を備えた、可用性の高い、拡張性に優れたストレージ ネットワークを構築するのに役立ちます。Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールは、Cisco MDS 9710 マルチレイヤ ディレクタでサポートされます。図 1 に Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールを示します。 主な機能と利点Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールには、次のような利点があります。 業界トップクラスの拡張性Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールは、業界最高レベルの拡張性とパフォーマンス、インテリジェント SAN サービス、運用を中断させないソフトウェア アップグレード、ステートフルなプロセス再始動とフェールオーバー、および完全冗長運用を組み合わせて、ディレクタクラス SAN スイッチングの新基準を実現します。シャーシあたり最大 384 個、ラックあたり 1152 個のファイバ チャネル ポートをサポートし、24 Tbps の前面パネルのファイバ チャネル システム帯域幅を提供するこのモジュールは、最大規模のデータセンター ストレージ環境の要件を満たすように設計されています。 統合パフォーマンスCisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールと Cisco MDS 9700 48 ポート 16 Gbps ファイバ チャネル スイッチング モジュール、Fabric-1 クロスバー スイッチング モジュールの併用により、Cisco MDS 9710 マルチレイヤ ディレクタの 8 つのペイロード スロットのモジュール間で、最大 1.5 Tbps のファイバ チャネル スループットが双方向で実現します。このスロットあたりの帯域幅は、48 ポートの 16 Gbps ファイバ チャネル モジュールをフルラインレートでサポートするのに必要な帯域幅の 2 倍です。中央での調停とクロスバー ファブリックをベースにした Cisco MDS 9700 アーキテクチャは、16 Gbps のラインレートでノンブロッキングの予測可能なパフォーマンスを、シャーシの各ポートのあらゆるトラフィック状況に対して提供します。 高可用性Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールおよび MDS 9700 シリーズ マルチレイヤ ディレクタは、最初から高可用性を目的として設計されました。Cisco MDS 9700 シリーズのソフトウェア アーキテクチャは、ソフトウェア アップグレードにより運用が中断されないという基本要件を満たすだけでなく、優れた可用性を提供します。Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールには、エラーを起こしたプロセスを自動的に再起動させる独自の機能があり、非常に堅牢です。スーパーバイザ モジュールがリセットされた場合は、アクティブ スーパーバイザ モジュールとスタンバイ スーパーバイザ モジュール間の完全同期により、トラフィックを中断することなくステートフル フェールオーバーを確実にします。 Cisco MDS 9700 は業界で初めて、主要なコンポーネントすべてに冗長性を実現します(表 1)。 表 1 Cisco MDS 9700 の冗長性の詳細
Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールは、Fabric Shortest Path First(FSPF)ベースのマルチパスも提供しており、ファブリック レベルでの高可用性を確保します。最大 16 の等コスト パスの間でロードバランシングを行うインテリジェントな機能により、スイッチに障害が発生した場合にトラフィックを動的に再ルーティングします。Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールと Cisco MDS 9700 シリーズ マルチレイヤ ディレクタ スイッチを組み合わせることで、現在考えられる最も要求の厳しい環境に求められる 99.999 % のアップタイム要件をさらに上回る、新たなレベルの高可用性を提供するソリューションが実現します。 総所有コストの削減Cisco MDS 9000 ファミリは、全体的な総所有コスト(TCO)の削減を可能にする、高度な管理ツールを提供します。Cisco Virtual SAN(VSAN; 仮想 SAN)テクノロジーによって、単一の物理ファブリックをハードウェアが論理的に独立させて、物理インフラストラクチャを安全に共有できるので、TCO をさらに削減できます。 包括的なセキュリティ フレームワークCisco MDS 9000 ファミリは、RADIUS および TACACS+、Fibre Channel Security Protocol(FC-SP)、Secure File Transfer Protocol(SFTP)、Secure Shell(SSH)プロトコル、および Simple Network Management Protocol Version 3(SNMPv3)による Advanced Encryption Standard(AES)の実装、VSAN、ハードウェア強制ゾーン分割、アクセス コントロール リスト(ACL)、および VSAN 単位で実行するロールベース アクセス コントロール(RBAC)をサポートします。 SAN 統合管理Cisco MDS 9000 ファミリにはストレージ ネットワーク管理機能が組み込まれており、そのすべての機能を、コマンドライン インターフェイス(CLI)経由、あるいは複数のスイッチおよびファブリックの管理を簡素化する中央集中型の管理ツール Cisco Prime Data Center Network Manager(DCNM)を介して利用できます。サードパーティ製のストレージ管理プラットフォームと統合することにより、既存の管理ツールと透過的な相互作用が可能になります。 インテリジェント ネットワーク サービスVSAN テクノロジー、ハードウェアベースのインテリジェントなフレーム処理を可能にする ACL、およびファブリック全体の Quality of Service(QoS)により、分離した SAN アイランドを企業全体のストレージ ネットワークに移行することができます。
高度な診断ツールおよびトラブルシューティング ツール大規模ストレージ ネットワークを管理するには、予防的な診断機能、接続とルートの遅延を確認できるツール、およびトラフィックのキャプチャと分析のためのメカニズムが必要です。Cisco MDS 9000 ファミリは、高度な、業界最高レベルの分析ツールおよびデバッグツールを統合しています。電源投入時自己診断テスト(POST)とオンライン診断は、予防的なヘルス モニタリング機能を提供します。Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールは、フローの正確なパスとタイミングを詳細に把握するファイバ チャネル traceroute や、ネットワーク トラフィックをインテリジェントにキャプチャするスイッチド ポート アナライザ(SPAN)および Remote SPAN(RSPAN)など、診断機能の実装に必要な統合機能を備えています。トラフィックがキャプチャされると、組み込みのファイバ チャネル アナライザである Cisco Fabric Analyzer で分析できます。Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールは、ポートベースおよびフローベースの包括的な統計情報の収集と管理ができ、高度なパフォーマンス分析とサービスレベル契約(SLA)アカウンティングが可能になります。統合された Cisco Call Home 機能により信頼性がさらに向上し、問題の迅速な解決とサービス コストの削減が実現します。Cisco MDS 9000 NX-OS 6.2 以降、新しい Cisco MDS 9700 シリーズ マルチレイヤ ディレクタ スイッチ シャーシでは、Cisco Online Health Management System(OHMS)診断フレームワークに代わって、強力な Cisco Generic Online Diagnostics(GOLD)フレームワークが採用されています。Cisco GOLD は、ハードウェアおよび内部データ パスが設計どおりに稼働していることを確認するための診断ツール群です。ブート時診断、継続的監視、スタンバイ ファブリック ループバック テスト、オンデマンドおよびスケジュールによるテストなどの機能があります。業界最先端のこの診断サブシステムにより、現在の連続運用環境に欠かせない、すみやかな障害分離と継続的なシステム監視が可能になります。シスコは Cisco MDS 9700 シリーズを通じて、組織のストレージ ネットワークのトラブルシューティングや分析のための包括的なツールセットを提供しています。 マルチプロトコル インテリジェンスCisco MDS 9700 シリーズのマルチレイヤ アーキテクチャにより、プロトコルに依存しないスイッチ ファブリック上で、一貫したフィーチャ セットが実現されます。Cisco MDS 9700 は、ファイバ チャネル、Fibre Channel over Ethernet(FCoE)1、および IBM Fibre Connection(FICON)1 を透過的に統合します。
製品仕様表 2 に、Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールの製品仕様を示します。 表 2 製品仕様
発注情報表 3 に Cisco MDS 9700 シリーズ Supervisor-1 モジュールの発注情報を示します。 表 3 発注情報
1 この機能は、今後のソフトウェア リリース(2013 年第 2 半期提供予定)でサポートされます。 関連情報Cisco MDS 9700 シリーズの詳細情報については、http://www.cisco.com/jp/go/storage/ をご覧ください。または、最寄りのシスコ代理店にお問い合わせください。 |
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