目次
Cisco UCS サーバによる SD カードと SD コントローラのサポート表
Cisco UCS Manager モードで動作する Cisco UCS B シリーズおよび C シリーズ サーバ
Cisco UCS Manager によるサーバ インベントリ内の SD カードの確認
Cisco UCS Manager での SD カードの設定とミラーリング
スタンドアロン モードで動作する Cisco UCS C シリーズ サーバ
Cisco FlexFlash SD カード パーティションの使用
4 パーティション レイアウトから 1 パーティション レイアウトへの移行
Cisco IMC 1.4 および 1.5 でのミラー モードの使用
Cisco IMC 1.4 と Cisco FlexFlash の使用
Cisco IMC 1.4 から 1.5 へのアップグレード:トラブルシューティング
このドキュメントでは、Cisco UCS® B シリーズ ブレード サーバ上および C シリーズ ラック サーバ上で Cisco® FlexFlash Secure Digital(SD)カードを設定して使用するための手順を示します。このドキュメントは 2 つのセクションに分かれ、サーバの 2 種類の動作モードについてそれぞれ説明します。
● Cisco UCS Manager モード:Cisco Unified Computing System™(Cisco UCS)に統合された Cisco UCS B シリーズ ブレード サーバおよび C シリーズ ラック サーバに使用できます。
● スタンドアロン モード:スタンドアロンの Cisco UCS C シリーズ ラック サーバに使用できます。
次の定義はこのドキュメント特有であることに注意してください。
● ミラー ペア:サイズが同じ 2 枚の SD カード上のデータがカード間で正確にコピーされます。自動再構築は実行されないことに注意してください。SD カードのいずれかに障害が発生した場合は、ユーザが手動で再構築を開始する必要があります。
● 自動同期:サイズが同じ 2 枚の SD カード上のデータがカード間で正確にコピーされます。既存の SD カードを新しいブランクの SD カードに交換すると、自動再構築が実行されます。
● RAID と RAID1:このドキュメント内の一部の画像では、Cisco UCS Manager および Cisco Integrated Management Controller(IMC)インターフェイスが "RAID" を意味します。ただし、SD カードでは、RAID は実際にはミラー定義を意味します。自動同期が有効になっている場合を除き、SD カードは自動的には再構築されません。
SD の取り付け
Cisco UCS サーバへの SD カードの物理的な取り付け方法については、Cisco.com で Cisco UCS B シリーズおよび C シリーズ サーバに関するインストレーション マニュアルまたは技術仕様を参照してください。SD スロットの位置はサーバによって異なります。
Cisco UCS サーバによる SD カードと SD コントローラのサポート表
表 1 および表 2 に、Cisco FlexFlash SD カードをサポートする Cisco UCS B シリーズおよび C シリーズ サーバ モデルを示します。2 つのバージョンの FlexFlash SD コントローラとさまざまな SD カード容量があることに注意してください。
表 1. Cisco UCS B シリーズ ブレード サーバ:SD カードとコントローラのサポート表
ブレード サーバ |
サポートなし |
Cisco FlexFlash SD コントローラ |
Cisco FlexFlash SD コントローラ FX3S |
||
16 GB |
32 GB |
32 GB |
64 GB |
||
Cisco UCS B200 M4 |
|
|
|
○ |
○ |
Cisco UCS B420 M4 |
|
|
|
○ |
○ |
Cisco UCS B260 M4 |
|
|
○ |
|
|
Cisco UCS B460 M4 |
|
|
○ |
|
|
Cisco UCS B200 M3 |
|
○ |
○ |
|
|
Cisco UCS B420 M3 |
|
○ |
○ |
|
|
Cisco UCS B22 M3 |
|
○ |
○ |
|
|
Cisco UCS B230 M2 |
○ |
|
|
|
|
Cisco UCS B440 M2 |
○ |
|
|
|
|
表 2. Cisco UCS C シリーズ ラック サーバ:SD カードとコントローラのサポート表
ラック サーバ |
サポートなし |
Cisco FlexFlash SD コントローラ |
Cisco FlexFlash SD コントローラ FX3S |
||
16 GB |
32 GB |
32 GB |
64 GB |
||
Cisco UCS C220 M4 |
|
|
|
○ |
○ |
Cisco UCS C240 M4 |
|
|
|
○ |
○ |
Cisco UCS C460 M4 |
|
|
○ |
|
|
Cisco UCS C220 M3 |
|
○ |
○ |
|
|
Cisco UCS C240 M3 |
|
○ |
○ |
|
|
Cisco UCS C420 M3 |
|
○ |
○ |
|
|
Cisco UCS C22 M3 |
○ |
|
|
|
|
Cisco UCS C24 M3 |
○ |
|
|
|
|
Cisco UCS C460 M2 |
○ |
|
|
|
|
Cisco UCS C260 M2 |
|
○ |
○ |
|
|
Cisco UCS Manager モードで動作する Cisco UCS B シリーズおよび C シリーズ サーバ
ここでは、IMC リリース 2.2(1a) 以降で Cisco UCS Manager モードの FlexFlash コントローラ FX3S を使用する方法について説明します。
Cisco UCS Manager によるサーバ インベントリ内の SD カードの確認
SD カードの存在を確認するには、Cisco UCS Manager にログインして、サーバのインベントリに移動します。図 1 に示すように、[インベントリ(Inventory)] で、[ストレージ(Storage)] タブを選択します。
ホスト サーバと SD コントローラの間の通信は USB ベースです。このため、列挙されている SD カードのパーティションは USB ドライブとしてサーバに提示されます。SD カードがサーバで検出されると、[コントローラの状態(Controller State)] 表示が [パーティションが USB 経由でホストに接続されている(Connected Partition Over USB To Host)] になるはずです。これは、コントローラが SD カード パーティション、BIOS、およびホスト サーバに接続されていることを意味します。コントローラの状態にエラーが含まれている場合は、[FlexFlashコントローラのリセット(Reset FlexFlash Controller)] をクリックします。FlexFlash コントローラがリセットされると、図 1 に示すように、[コントローラの状態(Controller State)] が [パーティションが USB 経由でホストに接続されている(Connected Partition Over USB To Host)] と表示されるはずです。
SD カードの詳細を確認するには、図 2 に示すように、FlexFlash カードの右側にある下矢印をクリックします。図 3 に示すように、詳細が表示されます。
注: シスコは、Cisco UCS C シリーズ サーバから取り外した SD カードを Cisco UCS B シリーズ サーバに取り付ける操作(またはその逆の操作)をサポートしていません。ラック サーバからブレード サーバに(またはその逆に)SD カードを入れ替えると、SD カード上のデータが消失する可能性があります。SD カードを再フォーマットすることはできますが、再フォーマットの場合もデータが消失します。
Cisco UCS Manager での SD カードの設定とミラーリング
FlexFlash SD カードはデフォルトで無効になっています。このカードを設定して有効にするには、Cisco UCS Manager で、サービス プロファイル内のローカル ディスク設定ポリシーの下に 1 つのポリシーを作成します(図 4 を参照)。
注: ミラーリングするには、同じサイズの SD カードである必要があります。FlexFlash がローカル ディスク ポリシーを介して有効になっている場合は、サービス プロファイルの展開中に FlexFlash コントローラが有効になります。サーバが SD カードをサポートしていないか、IMC リリース 2.2(1a) より前のリリースを使用している場合は、設定エラー メッセージが表示されます。
ローカル ディスク設定ポリシーで FlexFlash 状態を無効にするか、サービス プロファイルの関連付けを解除することにより、サポート対象サーバで FlexFlash を無効にすると、ただちにハイパーバイザ(HV)パーティションがサーバ ホストから切り離されます。また、関連するサービス プロファイルの関連付けを解除すると、FlexFlash コントローラも無効になります。
デュアル(2 枚の)SD カードが実装されたサーバにサービス プロファイルを関連付けると、自動的にミラーリングが開始され、図 5 に示すように [有効なペアリング(Enabled Paired)] と表示されます。
スクラブ ポリシーの作成
FlexFlash SD コントローラはミラー再構築をサポートしません。
より高度な FX3S コントローラ(本ドキュメントの表 1 および表 2 を参照)を使用する SD カードを使う場合は、後述する「アウトオブバンド管理の使用方法」の項の説明に従って自動同期を有効にすることを検討してください。
SD カードがデグレード RAID 状態にある場合、またはコントローラからメタデータ エラーが報告された(たとえば RAID 状態:有効なペアリング、無効なセカンダリ)場合には、ミラーリング用にカードをペアリングしたり、ミラーリング中のメタデータ エラーを解決したりするために FlexFlash スクラブ ポリシーが必要です。
デグレード RAID 状態またはメタデータ エラーは次の場合に発生する可能性があります。
● 新しい SD カードを追加した場合
● 別のサーバからの SD カードを挿入した場合
Cisco UCS Manager では、図 6 に示すように、スクラブ ポリシーが [サービス プロファイル(Service Profiles)] > [ポリシー(Policies)] に表示されます。RAID ペアで SD カードを設定するには、FlexFlash スクラブ ポリシーを作成して、サーバを再認識します。FlexFlash スクラブ ポリシーは、両方のカード内のハイパーバイザ パーティション(存在する場合)を消去して、そのカードを正常な RAID 状態に再フォーマットします。図 7 に示すように、ベスト プラクティスとして、ミラーリングが完了したらすぐに、スクラブ ポリシーをデフォルトに設定することによってスクラブ ポリシーを無効化してください。
ペアリング後もスクラブ ポリシーが有効なままで、それ以降に検出イベントまたは再関連付けイベントが発生した場合には、カードが再フォーマットされます。このため、このステップの完了後にスクラブ ポリシーを無効にすることが重要です。
図 8 に、作成されたスクラブ ポリシーを示します。
Cisco FlexFlash SD カードからのブート
SD カードからブートするには、図 9 に示すように、サービス プロファイルで使用されるブート ポリシー内に SD カードが存在する必要があります。
注: MC リリース 2.2 以前は、サービス プロファイルではなく、BIOS を介してブートを実行する必要がありました。
より高度な FlexFlash コントローラ FX3S 付きの SD カード(表 1 および表 2 を参照)の場合は、カードが非同期状態になると、ユーザの介入なしに、自動同期機能によってカードが自動的に再同期されます。この機能を使用するには、[自動同期を有効にする(Enable Auto-sync)] をクリックします。管理スロット番号プロンプトで、他のカードにミラーリングされるデータが入っているカードを Cisco UCS Manager が識別できるようにスロット番号を入力します(図 10 を参照)。選択したスロットがミラーリングのプライマリ カードになります。
選択が完了すると、コントローラは、特定されたスロット番号のプライマリ SD カードからセカンダリ SD カードへのミラーリングを開始します。自動同期が有効な状態で、いずれかの SD カードが別のカードに交換された場合、コントローラはプライマリ SD カードのデータをスロット内の新しいカードにミラーリングします。交換された SD カードがプライマリ、セカンダリのどちらであるかは問題ではありません。コントローラは、サーバに実装されている SD カードを新しい SD カードに自動的にミラーリングします。
Cisco FlexFlash SD カードのフォーマット
既存のデータを破棄したり、最新の(一致する)コントローラ メタデータを SD カードに確実に書き込んだりする目的で、SD カードをフォーマットすることができます。ブランクのスペア カード、または別のサーバ ホストから移動されたカードを取り付けた後には、フォーマットすることをお勧めします。プロセス中には両方のカードのデータが破棄されるため、この操作を行う場合は注意が必要です。図 11 に手順を示します。
Cisco FlexFlash コントローラのリセット
Cisco UCS Manager で FlexFlash コントローラをリセットすることができます。この操作は、予期しない動作のトラブルシューティングに役立つことがあります。FlexFlash コントローラをリセットすると、サーバ ホストと SD カードの間の接続が失われます。図 12 に手順を示します。
スタンドアロン モードで動作する Cisco UCS C シリーズ サーバ
SD カードの動作と詳細は、IMC インターフェイスの [ストレージ(Storage)] タブに表示されます。図 13 に示すように、このタブには、コントローラ、物理ドライブ、および仮想ドライブに関する詳細が含まれています。
Cisco FlexFlash SD カード パーティションの使用
図 14 の左側に示すように、IMC リリース 1.4 および 1.5 では、シスコの工場で SD カード上に 4 つのパーティションが事前設定されます。パーティション サイズは、取り付けられた SD カードのサイズとは無関係に固定的です。
IMC 1.5(4) リリースでは、1 つのハイパーバイザ パーティションを除く 3 つのパーティションが削除されました。この変更により、SD カード上で使用可能なユーザ容量が増えました(図 14 の右側を参照)。16 GB カードの使用可能なパーティション容量は約 14.2 GB で、32 GB カードの使用可能なパーティション容量は約 30 GB です。
IMC 1.5(4) で使用可能なこの単一パーティションを実装するときには、次の点に留意してください。
● 単一パーティション レイアウトを選択した後は、以前の IMC リリースに移行しない限り、4 パーティション レイアウトに戻すことはできません。
● 4 パーティション レイアウトでハイパーバイザ パーティションを現在使用しているユーザは、ハイパーバイザ パーティションにイメージを再インストールする必要があります。この再インストールが完了しておらず、カード上に Server Configuration Utility(SCU)イメージが存在する場合には、その SCU イメージがシステムのブートに使用されます。これは、それが 4 パーティション レイアウトのカード上で使用可能な最初のパーティション セグメントだからです。
● IMC 1.4 を現在使用しているユーザが 4 パーティション レイアウトを維持するには、まず IMC 1.5(1) にアップデートし、FlexFlash コントローラのリセットを行い、IMC 1.5(4) にアップデートしてから、それ以降のリリースにアップデートする必要があります。この暫定アップデートにより、既存の 4 パーティション レイアウトと 1 パーティション レイアウトの両方を確実にサポートするファームウェア レベルになります。IMC 1.4 から IMC 1.5(4) 以降のリリースに直接アップグレードすると、SD カードが強制的に単一パーティション レイアウトに自動設定されますが、これは推奨していません。
4 パーティション レイアウトから 1 パーティション レイアウトへの移行
4 パーティション レイアウトから 1 パーティション レイアウトに移行するには、[パーティション デフォルトへのリセット(Reset Partition Defaults)] を選択します。この結果、次のようになります。
● 選択したスロット内のカードが「正常なプライマリ」としてマークされます。
● 他のスロット内のカードは「正常ではないセカンダリ(アクティブ)」 としてマークされます。
● 1 つのミラー パーティションが作成されます。
● カードの読み取り/書き込みエラー カウントと読み取り/書き込みしきい値の両方が 0 に設定されます(別の読み取り/書き込みエラーしきい値を設定する方法については、後述する「Q&A」の項を参照してください)。
[パーティション デフォルトへのリセット(Reset Partition Defaults)] を選択すると、図 15 に示すように、確認ウィンドウが表示されます。
[はい(Yes)] をクリックすると、そのスロットの設定オプションが表示されます。このオプションは、図 16 に示すように、「正常なプライマリ」として設定する必要があります。選択されなかったカードは、「正常でないセカンダリ(アクティブ)」としてマークされます。
このようにパーティション デフォルトに変更すると、以前にミラーリングされていたカードはミラーリングされなくなります。パーティション デフォルトへの変更後にカードをミラーリングするには、後述するように、SCU を使用してミラーリング プロセスを開始する必要があります。
IMC で SD カードを設定した後、ハイパーバイザ パーティションをミラーリングする前の時点では、図 17 に示すように、IMC GUI の [コントローラ情報(Controller Info)] タブがデグレード状態を表す黄色に変化します。この状態でも、プライマリ FlexFlash カードは動作可能であり、ユーザはそれを使用できます。
注: Cisco UCS C シリーズ ラック サーバは、IMC リリース 1.5 以降での FlexFlash SD カード ミラーリングをサポートします。IMC 1.5 より前では、取り付けられたカードが 1 枚か 2 枚かに関係なく、デグレード RAID ステータスが表示されます。これは、IMC 1.5 より前では SD カード ミラーリングがサポートされないためです。
図 18 に示す [物理ドライブ情報(Physical Drive Info)] タブのように、プライマリ RAID ロールのプライマリ カードが「正常」と表示されることを確認してください。2 枚目のカードは、セカンダリ アクティブ RAID ロールが割り当てられて「非正常」とマークされます。メタデータが一致しないカードは、両方のコード レベルを同じにしない限り、ペアリングできません。それぞれのカードを同じコード レベルにするには、後述する「Cisco IMC 1.4 から 1.5 へのアップグレード:トラブルシューティング」の項を参照してください。
仮想ドライブ パーティションの使用
図 19 に示すように、正常な SD カードから提供されるパーティションが [仮想ドライブ情報(Virtual Drive Info)] タブに表示されます。パーティション サイズは固定的です。これは、コントローラ上でパーティション分割が実装されるためです。M3 サーバでのユーティリティ パーティションへのアップデートを Server Configuration Utility(SCU)から開始することができます。使用可能なパーティションのパーティション サイズは次のとおりです。
● Server Configuration Utility(SCU)パーティション:3071 MB
● ハイパーバイザ(HV)パーティション:3071 MB
● ドライバ パーティション:6655 MB
● Host Update Utility(HUU)パーティション:1279 MB
Cisco IMC 1.4 および 1.5 でのミラー モードの使用
SCU から、プライマリ カードとセカンダリ アクティブ カードの間でハイパーバイザ パーティションのミラーリングを開始できます。仮想キーボード、ビデオ、およびマウス(vKVM)マップド仮想メディア(vMedia)または IMC マップド vMedia を使用してシステム上で SCU ISO イメージをブートすることができます。ハイパーバイザ パーティションをペアリングするには、図 20 に示すように、赤色のボックスで強調表示されたアイコンを選択します。このプロセスが完了するには数分かかることがあります。その間はサーバをリブートしないでください。
ペアリングが完了すると、図 21 に示すように完了メッセージが表示されます。
ペアリングが完了すると、[コントローラ情報(Controller Info)] タブとヘルス ステータスの両方が、正常なミラーリング ステータスを示す緑色で表示されます(図 22)。
Cisco FlexFlash コントローラ FX3S
より高度な Cisco FlexFlash コントローラ FX3S を使用している Cisco UCS C シリーズ ラック サーバ(表 2 を参照)は、次のような追加機能を備えています。
● ミラー モードまたはユーティリティ モードの選択
● 帯域外のユーティリティ パーティションのアップデート
● IMC からのミラー モードのカードの同期化
● 自動同期の設定
[ストレージ(Storage)] の下の [コントローラ情報(Controller Info)] タブには、ほとんどのコントローラ詳細と設定オプションが表示されます。図 23 では、2 枚のカードが取り付けられており、5 つのパーティション(パーティション分割されていない 1 枚目のカードと 4 つのパーティションからなる 2 枚目のカード)を含むユーティリティ モードでセットアップされています。
ミラー モードと自動同期の使用
[カードの設定(Configure Cards)] を選択した後、ユーティリティ モード(5 つのパーティション)またはミラー モード(ミラーリングされる 1 つのパーティション)でカードを設定できます。ミラー モードでは、図 24 に示すように、プライマリ カードを設定して、自動同期を指定できます。ミラー モードのデュアル カードでは自動同期を有効にすることを強くお勧めします。
また、[ファームウェアモードの設定(Configure Firmware Mode)] を選択して、設定を変更することもできます。
以下に、自動同期の概要を示します。
● シナリオ:2 枚の SD カードが自動同期モードで設定されています。1 枚のカードで書き込みエラーが発生し、定義されたしきい値を超えました。このカードは非正常としてマークされます。
● 結果:正常でないカードを新しいカード(この新しいカードはブランクである必要がある)に交換すると、既存の正常なカードが、ユーザ介入なしでただちに新しいカードに同期されます(同期が完了するまでは非正常としてマークされたままです)。同期の完了後に、新しく取り付けられたカード(以前は非正常としてマークされていた)が正常としてマークされます。
交換用カードが以前に使用されたことのあるカードである場合は、同期が自動的に開始されません。SD カード設定のミスマッチが発生するため、ユーザが IMC インターフェイスから手動でミラーリングを開始する必要があります。このシナリオでは、自動同期設定が自動的に開始されません。これは、同期により新しいカード上の既存のデータが上書きされるため
です。
注: FX3S コントローラが実装されていないサーバの場合は、図 20 に示すように、SCU を介して手動でミラーリングを開始する必要があります。FX3S コントローラを使用しているサーバの場合は、図 24 に示すように、IMC を介して手動でミラーリングを開始できます。
ユーティリティ モードの使用
ユーティリティ モードでは、5 つの仮想ドライブを使用できます(図 25 の例を参照)。
● Server Configuration Utility(SCU)パーティション:専用のユーティリティ パーティション
● Host Update Utility(HUU)パーティション:専用のユーティリティ パーティション
● ドライバ パーティション:専用のユーティリティ パーティション
● ユーザ定義ユーティリティ パーティション:ユーザ パーティション
● ブート パーティション(ハイパーバイザ):ユーザ パーティション
ここで、最後の 2 つの仮想ドライブの名前を変更することができます。最初の 4 つのパーティションは 1 枚目のカードに配置され、最後のパーティションは 2 枚目のカードに配置されます。1 枚の SD カードで許可されるパーティションは 4 つだけです。
ユーティリティ パーティションのアップデート
シスコから提供される最新のバージョンとデータを利用するには、ユーティリティ パーティションを頻繁にアップデートしてください。FlexFlash コントローラ FX3S を使用している SD カード(表 2 を参照)では、サーバの動作に影響を与えたり、SCU のブートを強制したりすることなく、このアップデート プロセスを開始できます。図 26 に示すように、ブランクのカードを追加するのか、既存のカードをアップデートするのかに応じて、[イメージの追加(Add Image)] または [イメージの更新(Update Image)] をクリックします。
ユーティリティ パーティションをアップデートするには、これらのイメージが存在する Common Internet File System(CIFS)共有とネットワーク ファイル システム(NFS)共有をマッピングしてから、パーティションをアップデートします(図 27)。この操作中は、他の FlexFlash 動作が自動的に中断されます。
図 28 に示す SCU のように、パーティションのアップデート時には、アップデート中のパーティションのステータスがシステムから報告されます。
アップデート プロセスの完了後に、図 29 に示すように、システムからステータスが報告されます。
サーバ ホストへの仮想ドライブ提供の有効化
サーバ ホストへの仮想ドライブの選択的有効化を使用すると、サーバ ホストに提供するツールとユーティリティを指定することができます。図 30 に示すように、[仮想ドライブ情報(Virtual Drive Info)] タブから、このプロセスを開始できます。
Cisco IMC 1.4 と Cisco FlexFlash の使用
IMC 1.4 を実行している場合は、1 枚の FlexFlash カードだけを設定に使用できます。この場合、ミラーリングは使用不可で、図 31 に示すように [インベントリ(Inventory)] > [ストレージ(Storage)] タブに詳細が表示されます。
コントローラ上で実装されるパーティション分割は固定的で、次のパーティションが作成されます。
● Server Configuration Utility(SCU)パーティション:3.0 GB
● Host Update Utility(HUU)パーティション:1.2 GB
● ドライバ パーティション:6.7 GB
● ハイパーバイザ(HV)パーティション:3.0 GB
図 32 に、[仮想ドライブ情報(Virtual Drive Info)] タブ上のこれらのパーティションを示します。
Cisco IMC 1.4 から 1.5 へのアップグレード:トラブルシューティング
IMC 1.4 から 1.5 にアップグレードすると、図 33 に示すように、「古いファームウェアが実行中(Old Firmware Running)」というステータス メッセージを伴って FlexFlash が無効状態になる場合があります。この問題を解決するには、[FlexFlashコントローラのリセット(Reset FlexFlash Controller)] を選択します。この選択によってコントローラがリセットされ、システムが既知の正常な状態になります。ハイパーバイザ パーティションをミラーリングするには、前述の「IMC 1.4 および 1.5 でのミラー モード」の項の指示に従ってください。
図 34 および 35 に示すように、コントローラがリセットされるまでは、物理ドライブと仮想ドライブのデータを使用できま
せん。
[FlexFlashコントローラのリセット(Reset FlexFlash Controller)] オプションを選択すると、図 36 に示すように、リセット操作を許可するよう促されます。