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三菱日立パワーシステムズ株式会社

広大な火力発電プラントの建設現場をデジタル化するため、メッシュ型ワイヤレス LAN を導入

課題

  • 火力発電設備への需要は高まっている一方で、熟練技術者の不足が顕在化しており、デジタル化による建設現場の効率化が必要だった。
  • 端末盗難等に伴う情報漏えいリスクを回避するには、ネットワーク経由での情報アクセスが求められた。
  • プラント建設現場は広大で建屋の環境も日々刻々と変化するため、有線 LAN の敷設は困難だった。

ソリューション

  • メッシュ型ワイヤレス LAN ソリューションによって、有線接続を最小限に抑えながら、建設現場全域をカバーするネットワークを構築。
  • 海外の建設現場での展開も視野に入れ、海外調達が行いやすくグローバル スタンダードなシスコ製品を選択。

結果~今後

  • 建設現場のどこからでも必要な情報にアクセスできることで、工事事務所との往復時間を大幅に削減できた。
  • 今後は中東や東南アジア等の海外建設現場にも展開し、脆弱な通信環境を強力なワイヤレス LAN で補完していく。

概要

三菱重工業株式会社と株式会社日立製作所の火力発電システム事業を統合することで 2014 年 2 月に誕生し、発電技術の革新に挑戦し続けている三菱日立パワーシステムズ株式会社 (MHPS)。会社設立以来、高品質・高い信頼性の製品を生み出す技術力と、世界のさまざまな地域でプロジェクトをまとめ上げる総合エンジニアリング力、そしてきめ細かな営業/サービス力の強化によって、グローバルな事業展開を推進しています。また世界最高効率の発電機器の開発に加え、最新のデジタル技術を活用した火力発電所の運用改善ソリューションも提供。火力発電システム分野/環境技術分野におけるグローバル リーディング カンパニーとして、持続可能な社会の未来に貢献しています。

"シスコのメッシュ型ワイヤレス LAN を導入したことで、建設現場のどこででも事務所と同じ情報にアクセスできる『どこでも事務所』に一歩近づくことができました。これによって事務所と建設現場間の移動時間が節約され、作業効率が向上しています"

─ 三菱日立パワーシステムズ株式会社 エンジニアリング本部 建設総括部
建設工事計画部 企画グループ グループ長 兼 主幹技師 加納 豊氏

 

 

東日本大震災後の規制緩和に伴い、国内での設置が増えている火力発電設備。国際エネルギー機関 (IEA) が 2016 年 8 月に発表したレポートによれば、日本における火力発電の比率は 82 %に達しています。また海外でも新興国を中心に電力需要が増大傾向にあり、火力発電設備へのニーズも高まり続けています。

「当社でも建設工事は増えており、特に今年は石炭火力の案件を多く手がけています」と語るのは、三菱日立パワーシステムズ株式会社 エンジニアリング本部 建設総括部 建設工事計画部 企画グループ グループ長 兼 主幹技師の加納 豊氏。その一方で熟練工の不足が顕在化しており、建設現場での作業効率をいかにして高めていくかが、重要な課題になっていると指摘します。「発電プラントの建設現場はこれまで紙の帳票や印鑑が使用されており、情報のデジタル化が進んでいない面がありました。例えば、図面を現場に持っていくためには工事事務所との間を往復する必要があり、事務処理を行うためにも工事事務所に戻る必要があります」。

このような時間を減らしていくには、建設現場にもデジタル技術を導入する必要があると加納氏。そこで MHPS では 2013 年、建設現場の デジタル化に向けた取り組みに着手します。そして様々なデバイスを試した結果、2015 年夏に建設現場でのタブレット利用を試験的に開始しました。

課題

この時のタブレットは、ネットワークに接続せず、スタンドアロンで利用されていました。しかしここでセキュリティ上の懸念が浮上します。タブレットに設計情報等が入っていると、それが外部に持ち出された時に情報漏えいにつながるリスクがあるからです。

「当社は中東や東南アジア地域での発電プラント建設も手がけていますが、海外では端末の盗難への備えも必要です」と加納氏。情報漏えいのリスクを回避するには、オンプレミス システムからストリーミングによって、タブレットに情報を配信する仕組みが必要だと言います。

しかし発電プラントの建設現場は広大で、有線ネットワークを敷設するのは簡単ではありません。また工事が進むにつれて建屋の構成も変化するため、それに合わせて配線も変更していく必要があります。さらに、ネットワーク敷設が施主側の要件に含まれていない場合には、工事完了時に撤去することも求められます。そのため工事事務所への引き込み線以外は、全て無線で通信できる「インフラレスな仕組み」が求められたと加納氏は振り返ります。

そこで 2016 年 4 月に、アクセス ポイント間を無線で接続する「メッシュ型ワイヤレス LAN」のスタディに着手。その後、複数のベンダー製品を比較検討した結果、シスコ製品の採用を決定します。さらに 2016 年 6 月に実機検証を行った上で、2016 年 10 月に国内の建設現場の1つに導入したのです。

"シスコ製品の採用理由は大きく 2 点あります。1 つは海外調達が容易なこと、もう 1 つは通信業界のスタンダードであることです"

─ 三菱日立パワーシステムズ株式会社 デジタルイノベーション総括部 IT
ソリューション部 プロジェクト IT 支援グループ 主席技師 田中 栄司氏

 

ソリューション

海外展開を視野に入れ海外調達が容易なシスコ製品を選択

シスコ製品の採用理由について「大きく 2 つのポイントを評価しました」と語るのは、今回のワイヤレス LAN 導入検討で中心的な役割を果たした、三菱日立パワーシステムズ株式会社 デジタルイノベーション総括部 IT ソリューション部 プロジェクト IT 支援グループ 主席技師の田中 栄司氏です。

「1 つは海外調達が容易なことです。当初は国内ベンダー製品を検討していましたが、中東やアジア地域への導入を視野に入れると、どうしても海外ベンダーの方に軍配が上がります。MHPS は国内だけではなく、グローバルな事業展開にも力を入れているため、このような観点からの評価は避けて通れませんでした」。

通信業界のスタンダードであることも高く評価

「もう 1 つは通信業界のスタンダードであることです。シスコはこの業界をリードする存在であり、すでに豊富な導入実績があるのはもちろん、基本的なテクノロジーの面でも他社と差がありました。また導入前のテストでも、パフォーマンスの点でシスコ製品が最も良い結果になりました。今回の導入にあたり、安定稼働するまでの手厚いサポートがあったことも、非常に感謝しています」(田中氏)。

最初に導入された建設現場でのネットワーク構成は、図に示す通りです。まず工事事務所に外部からネットワーク回線を引き込み、Cisco ワイヤレス LAN コントローラ(WLC)に接続。ここから有線で、タービン建屋に設置されたキャンパス LAN スイッチである Cisco Catalyst 3560 に接続します。さらにこれと、タービン建屋に設置された屋外向け耐環境性アクセスポイント Cisco Aironet 1530 を有線で接続。ここから敷地内に設置された 3 台の Cisco Aironet 1530 と、無線によるメッシュ通信を行っています。

2017 年 3 月には、国内にある別の建設現場にも導入。ここでは工事事務所に Cisco WLC と Cisco Aironet 1530 を設置、約 200 m 離れたタービン建屋に設置された Cisco Aironet 1530 との間を無線で接続しています。

加納 豊 氏

三菱日立パワーシステムズ株式会社
エンジニアリング本部 建設総括部
建設工事計画部 企画グループ
グループ長 兼 主幹技師

田中 栄司 氏

三菱日立パワーシステムズ株式会社
デジタルイノベーション総括部
IT ソリューション部 プロジェクト IT 支援グループ
主席技師

牟禮 泰一 氏 (「禮」は、ネ(しめすへん)に豊)

三菱日立パワーシステムズ株式会社
エンジニアリング本部
建設総括部
建設工事計画部 企画グループ

結果~今後

「シスコのメッシュ型ワイヤレス LAN を導入したことで、建設現場のどこででも事務所と同じ情報にアクセスできる『どこでも事務所』に一歩近づくことができました」と加納氏。これによって事務所に図面等を取りに行くための時間が節約され、作業効率が向上していると言います。「現場の監督者や指導員も、以前は事務所で行っていた書類処理を現場で行えるようになりました。その結果、現場に出て指導や監督を行う時間が増えています」。

「作業員が図面を持って煙突の上で作業することもありますが、建設中の段階ではエレベーターもついていないため、60 ~ 80 m の高さまで人力で登っていかなければなりません」と語るのは、海外建設現場での経験を持ち、今回のワイヤレス LAN 導入にも携わった、三菱日立パワーシステムズ株式会社 エンジニアリング本部 建設総括部 建設工事計画部 企画グループの牟禮 泰一氏。持参した図面に問題が見つかった場合には、いったん煙突から降りて、工事事務所まで往復する必要があったと振り返ります。「ワイヤレス LAN があればタブレット 1 つでどこででも図面が参照できるため、このような苦労もなくなります。また現場で問題が生じた場合でも、その状況をタブレットのカメラで撮影することで、工事事務所と円滑にやり取りできます。これだけ便利なのであれば、もっと早く導入すればよかったと感じています」。

建設現場ではパートナー企業の従業員も数多く働いていますが、このような人々からも好評だと言います。「以前はパートナー作業者の引き継ぎ時に質問があった場合に、監督者や指導員からの回答を待つ必要がありましたが、今ではタブレットで必要な情報にアクセスできるため、無駄な待ち時間がなくなりました。パートナーの皆様も喜んでタブレットを活用してくださっているようです」(田中氏)。

今後は、国内はもちろんのこと海外の建設現場にも、メッシュ型ワイヤレス LAN を導入していく計画です。

「中東や東南アジアでは通信環境の主流がまだ 2G で、安定性も低いため、写真等を送ることができません」と加納氏。ここに強力なワイヤレス LAN を導入することは、喫緊の課題になのだと強調します。「シスコ製品採用のメリットは、海外導入でさらに大きくなります。今後もぜひシスコに、当社の取り組みを支援していただきたいと思います」。

会社概要

三菱日立パワーシステムズ株式会社

三菱日立パワーシステムズ株式会社

所在地 神奈川県横浜市西区みなとみらい 3-3-1 三菱重工横浜ビル
設立 2014 年 2 月
資本金 1,000 億円
業種 製造業・プラント建設業
世界最高効率の発電機器の開発や、最新のデジタル技術を活用した火力発電所の運用改善ソリューションなどを通じて、発電技術の革新に挑戦し続けている。
規模 連結 19,795 人、単独 10,972 人(2017 年 4 月現在)
URL https://www.mhps.com/

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三菱重工業株式会社と株式会社日立製作所の火力発電システム事業の統合により、2014 年 2 月に設立。両社が持つ多彩かつ豊富な人材と、高い技術力、幅広い製品をラインアップし、火力発電システム分野・環境技術分野におけるグローバルな事業展開を推進している。また、実績に裏付けられた世界一の環境技術と高効率な火力発電技術を通じ、エネルギーと環境という地球規模の課題解決にも貢献。「火力発電・環境技術で地球の未来を明るくする。」をビジョンに掲げ、火力発電システム分野におけるグローバル No.1 プレイヤーを目指している。