データセンター

建築資材企業が SAP アプリケーションを仮想化

ユーザ事例





建築資材企業が SAP アプリケーションを仮想化



Pacific Coast Building Products が VMware を使用して SAP アプリケーションを Unified Computing System で運用




課題


Pacific Coast Building Products, Inc. は、米国およびカナダの西部で建設業者に家屋、商業建設、産業建設向けの建材を販売しており、設置サービスと輸送サービスも提供しています。ファミリー企業には Basalite Concrete Products、Pabco Building Products、Pacific Coast Building Services、Pacific Coast Supply、Pacific Coast Jet Charter、Pacific Coast Transportation Services があります。

Pacific Coast の全社にわたる情報技術(IT)の統合は、製品の設計および製造から販売、運用にいたるまで幅広いビジネス プロセスの効率化に役立っています。IT 組織は一元化されており、米国西部全域にある Pacific Coast のオフィス 80 ヶ所にサービスを提供しています。これらのオフィスは、Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)ネットワークでメイン データセンターに接続しています。同社は、SAP NetWeaver Portal アプリケーション、SAP BusinessObjects など、各種 SAP アプリケーションを使用しています。

スペースを節約し、管理を簡素化するために、IT チームは SAP アプリケーション用のサーバを含む同社の Microsoft Windows サーバの約 90% を仮想化しています。ブレード サーバの交換時期が近づいてきたことで、Pacific Coast は拡張に対応する新しいプラットフォームを探し始めました。「従来の仮想プラットフォームでは、新しいサーバ 1 台につき 1 ギガビット イーサネット ケーブルが 10 本、ファイバ チャネル ケーブルが 5 本必要でした。そのためコストがかかり、トラブルシューティングが複雑になっていました。当社は、仮想環境で SAP アプリケーションのプロビジョンニングと管理を簡素化するプラットフォームを求めていました」と、Pacific Coast Building Products のエンタープライズ アーキテクト、Matt Okuma 氏は述べています。

「これまでのプラットフォームでは、新しい VMware ESX サーバのケーブル配線と構成に 1 〜 2 週間かかっていました。Cisco UCS では、SAP アプリケーション用の新規サーバを 30 分以内でプロビジョニングできます」
- Pacific Coast Building Products エンタープライズ アーキテクト、Matt Okuma 氏


ソリューション


Pacific Coast はいくつかの主要なコンピューティング プラットフォームを評価した結果、Cisco® Unified Computing System™(UCS)を選択しました。このシステムでは、コンピューティング、ネットワーク、ストレージ アクセス、仮想化を単一の統合システムにまとめて管理することができます。「特に Cisco UCS の wire-once(配線は初回のみ)の概念が気に入りました。Cisco UCS Manager と VMware vCenter の統合も決め手となりました。これにより、各ブレード サーバで個々の仮想マシンの可視性が得られます」(Okuma 氏)

現在、同社の Cisco UCS は完全に冗長化された 2 つのシャーシで構成されており、シャーシはそれぞれ Cisco UCS B200 M1 サーバ ブレードを 2 台収容しています。それら 4 台のサーバ ブレードは、75 台の仮想マシンをサポートしています。両方のシャーシ、および同社が今後追加する新しいシャーシは、Cisco 6100 ファブリック インターコネクト 1 対を介してイーサネット ネットワークおよび IBM XIV Fibre-Channel ストレージ システムに接続されます。この構成では、各シャーシの別個のケーブル、ネットワーク インターフェイス カード、ホスト バス アダプタ、およびスイッチ ポートのコストが不要になります。

現在、同社の Cisco UCS で仮想マシンとして機能しているのは次のアプリケーションです。

  • SAP NetWeaver Portal アプリケーション(Employee Self-Service Portal、Manager Self-Service、E-Recruiting など)
  • SAP BusinessObjects
  • SAP Virsa
  • SAP Solution Manager
  • ドキュメント イメージング システム
  • タイムキーピング アプリケーション

Pacific Coast は、VMware Storage vMotion を使用して、仮想化された SAP アプリケーションを Cisco UCS に移行しました。


結果


SAP アプリケーションの高可用性

個別の物理サーバと比較した場合、Cisco UCS の方が SAP アプリケーションの可用性が向上します。「テスト中に、電源、ファン、ファイバ接続、およびネットワーク インターフェイス カードを切っても、Cisco UCS に障害は発生しませんでした」と Okuma 氏は言います。高可用性の要因には次のようなものがあります。

  • 冗長性:Cisco UCS の仮想化された 10 本のギガビット イーサネット接続では、物理的な VMware ESX サーバを使用した場合よりもスループット、冗長性、および SAP アプリケーションのアップタイムが改善します。
  • 電子メールによるシステム イベントの通知:重大なイベント発生時に IT チームは電子メールを受信します。これは、Cisco UCS Call Home の機能の 1 つです。自動通知により、ユーザ エクスペリエンスに影響を及ぼしかねない問題に早く気づいて対処できます。
  • 個々の仮想マシンの可視化:個々の仮想マシンのパフォーマンスを可視化できることで、IT チームがアプリケーション パフォーマンスの問題をすばやく特定して修正できます。

プロビジョニングの迅速化

Pacific Coast の成長に合わせて、IT 部門は新規アプリケーション サーバを迅速にプロビジョニングできます。「これまでのプラットフォームでは、新しい VMware ESX サーバのケーブル配線と構成に 1 〜 2 週間かかっていました。Cisco UCS では、SAP アプリケーション用の新規サーバを 30 分以内でプロビジョニングできます」(Okuma 氏)

効率向上の一因はケーブル配線の簡素化にあります。従来の環境では、各ブレードの格納ラックにギガビット イーサネット ケーブル 10 本とファイバ チャネル ケーブル 5 本が必要で、それぞれにラベルをつける作業が大変でした。今では、Cisco UCS のすべてのシャーシのすべてのサーバ ブレードは、1 対の Cisco 6100 ファブリック インターコネクトを介して、2 本のイーサネット ケーブルと 2 本のファイバ チャネル ケーブルでデータ ネットワークとストレージ ネットワークに接続されています。「Cisco UCS の最初の配線後はケーブルに触っていません」(Okuma 氏)

Cisco UCS Manager サービス プロファイルは、プロビジョニングの時間を節約します。IT チームは Cisco UCS Manager を使用して、SAN からブートするためのパラメータを含む、VMware ESX ホストのサービス プロファイルを作成しました。IT チームは、特定のアプリケーションにサービス プロファイルを作成すれば、数回クリックするだけで新規サーバ ブレードにそのプロファイルを適用することができるため、プロビジョニングが迅速化します。「キャパシティの追加が必要になった場合、Cisco UCS を使用することで従来の仮想プラットフォームよりも作業がはるかに迅速化します。Cisco UCS で当社は明らかに俊敏性が向上しました」と、Pacific Coast Building Products のエンタープライズ アーキテクト Randy Subryan 氏は述べています。

Cisco UCS はサーバのプロビジョニングを迅速化するだけでなく、新規サーバのコストを削減します。「Cisco UCS にコンピューティング キャパシティを追加するコストは減少するでしょう。必要なのは新規サーバ ブレードのプロビジョニングだけで、ケーブル、ネットワーク インターフェイス カード、およびホスト バス アダプタを追加する必要がないからです」(Subryan 氏)

「当社の IT チームは比較的小規模です。Cisco UCS Manager は 1 つのインターフェイスからすべてのブレードを管理できるため、SAP アプリケーション環境の効率的な運用に役立ちます」
- Pacific Coast Building Products エンタープライズ アーキテクト、Randy Subryan 氏


SAP アプリケーション開発の簡素化

プロビジョニングの迅速化は、特に SAP アプリケーション環境にとって有益です。IT チームは、SAP NetWeaver Portal アプリケーション、SAP BusinessObjects、および Java ベースのカスタム アプリケーション用の開発サーバを絶えず設定しては設定解除しています。「Cisco UCS と VMware を使用すると、一時的な開発サーバを、スタンドアロン サーバを使用した場合よりも迅速にプロビジョニングできます」(Subryan 氏)


運用効率の向上

Cisco UCS は、サーバ 1 台あたりの電力コストと冷却コストを大幅に削減し、管理も効率化します。「当社の IT チームは比較的小規模です。Cisco UCS Manager は 1 つのインターフェイスからすべてのブレードを管理できるため、SAP アプリケーション環境の効率的な運用に役立ちます」(Subryan 氏)


次のステップ


Pacific Coast は、Cisco Unified Communications など、より多くのアプリケーションを Cisco UCS で統合することを計画しています。Cisco Unified Communications Manager と Cisco Unity Connection® ボイスメールを Cisco UCS に導入すると、物理サーバの台数を減らすことができるため、スペース、電力、冷却、および管理のコスト削減につながります。

同社はさらに Cisco Data Center 3.0 テクノロジーを実装して運用効率を一層改善することも検討しています。たとえば、IT チームは Cisco Nexus® 5000 スイッチを使用するというコンセプトの実証を行いました。スイッチを Cisco UCS に接続して Fibre Channel over Ethernet(FCoE)をサポートするのです。これは、ユニファイド データセンター ファブリックに向けた第一歩となります。Pacific Coast は、データセンターとブランチに Cisco Wide Area Application Services(WAAS)を実装して、ファイル サービスと印刷サービスの一元化を促進し、WAN 帯域幅を最適化することも視野に入れています。


関連情報


Cisco Unified Computing System の詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/unifiedcomputing/ を参照してください。

Cisco Data Center 3.0 ソリューションの詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/datacenter/ を参照してください。

お問い合わせ