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新しい音楽と新しいテクノロジーを専門とする多角的マルチメディア会社
KnitMedia/Knitting Factory
Inc./Cisco ― 2000 Growing with Technology Award入賞
KnitMedia社は、ジャズ クラブ、2つのレコード レーベル、音楽祭、コンテンツとショッピングを提供するインターネット サイトなど、多方面のジャンルを扱う企業です。利用者はスケジュールのチェック、ジャズや新しい音楽アーティストの試聴、クラブでのコンサートやフェスティバルのチケットの注文、オンラインでのデジタル コンサートの視聴ができます。KnitMedia社は世界中の既存のジャズ ファンにサービスを提供するだけでなく、教育プログラムにも取り組んでいます。
| 「お客様に有益な情報を提供するため、私達は非常に高度で洗練されたデータベースを持つ巨大なイントラネットを構築中です。このイントラネットにより、会員および常連ユーザ プログラムを開始できました。」 ― KnitMedia社 経営最高責任者Michael Dorf氏 |
背景
KnitMedia社は、ニューヨークで人気のあるジャズ クラブ「Knitting Factory」に端を発する企業であり、最先端でオルタナティブなサウンドを提供しています。経営最高責任者のMichael Dorf氏は、1987年に創立されたジャズ クラブを今日の姿、すなわち新しい音楽と新しいテクノロジーを専門とする多角的マルチメディア会社に成長させました。Dorf氏は、音楽やインタビューなどのコンテンツを、ネットワークとインターネット テクノロジーの融合を通じて提供する方法を考えました。
課題
サービスの提供が特定の観客を対象とし、局地に限定される場合、販売およびブランド戦略は困難なものになります。その1つの要素にコストがあります。Dorf氏はビジネスを「キャッシュフローから構築される」と説明します。特にDorf氏が、コンテンツ不足を感じているジャズ ファンに向けてビデオ コンテンツをインターネットを通して配信したいと考えたとき、帯域幅が問題になりました。
また、KnitMedia社は、クラブ事業を継続的に成長させる一方で、より広範で手つかずの観客、すなわち物理的にも仮想的にも真のコミュニティを持っていない観客にまで業務対象を広げたいとも考えていました。そこで、Dorf氏と同社のスタッフは、ネットワーキング、インターネット アプリケーション、マルチメディア配信および管理などを組み合わせて利用することにしました。KnitMedia社のビジネスが拡大したため、これらの取り組みは会社の全音楽関係事業にわたって協調的に行われる必要がありました。
ソリューション
新しい商業形式への移行はKnitting Factoryから始まりました。パフォーマンス エリアでは音響およびレコーディング用の配線が行われました。クラブのすべての部屋ではイーサネットが配線され、データとその場で演奏される音楽をインターネットへ配信するシスコのルータが設置されました。昨年、4つのエンコーディング ステーションがミキサーに追加され、Liquid Audio、Windows Media、およびReal Audioフォーマットでダウンタウンの音楽を提供できるようになりました。
ステージも接続されたため、ライブおよびアーカイブのコンサートが同社のwww.knittingfactory.comサイトで利用できるようになりました。さらに同社は他の市場にも活動の場を広げています。ロサンゼルスのクラブが5月にオープンし、ベルリンのクラブが12月にオープンする予定です。Dorf氏はこのテクノロジーに非常に満足し、KnitMedia社はVirtual Private Network(VPN;仮想私設網)のポイントツーポイント接続でこれらのクラブをリンクするだけでなく、テクノロジーも会場の呼び物の一部とする予定です。実際、ロサンゼルスのクラブのコントロール ルームはガラス張りにして、観客がデジタル コンサートの背後のテクノロジーをよく見ることができるようにする予定です。
ジャズ ミュージシャンがそうであるように、Dorf氏はよく知っているテーマを取り上げ、これを発展させるという方法で新しい領域を開拓しています。同社のジャズ スクール サイトでは、ジャズ音楽を芸術専攻の学生に教えることを目的としたマルチメディアWeb放送を毎週行っています。この講座は、アーティストが音楽チェックを行い、その夜のパフォーマンスの準備をしている午後の時間帯に、Knitting Factoryのステージを利用して開かれます。通常はクラブの休止時間となる時間を利用することにより、ネットワークのインフラストラクチャを最大限に活用できます。
KnitMedia社は、同様に音楽セールスにかかるコストおよび工程時間も削減しています。同社は現在、クラブでアーティストの録音をしたあとにマスターを作成し、CDを生産するのではなく、Webで1時間のデジタル コンサートを5ドルで提供しています。その5ドルの半分がアーティストに支払われる仕組みです。
インフラストラクチャが大きくなるにつれ、顧客管理能力も高くなります。「お客様に有益な情報を提供するため、私達は非常に高度で洗練されたデータベースを持つ巨大なイントラネットを構築中です」とDorf氏は語ります。「このイントラネットにより、会員および常連ユーザ プログラムを開始できました。」これは、ブランド力とリピート客を獲得する方法でもあります。
効果
KnitMedia社は、課題のほとんどを解決しましたが、Dorf氏は次の点だけを譲歩しました。「1時間のフルモーション ビデオ コンサートを28.8モデムへ配信しようとしましたが、これは困難でした。」しかし、Dorf氏はケーブル モデムとDigital Subscriber Line(DSL)モデムの普及により、この問題の影響は小さくなると予想しています。デジタル コンサートを利用すれば、KnitMedia社は、クラブの物理的制約をはるかに超える範囲の広範な聴衆にサービスを提供できます。ジャズ ファンはいつでもどこからでもコンサートに参加でき、チケットなど、物を配布するコストも必要ありません。
VPNがあれば、Knitting Factoryの拠点間でのインタープレーも可能です。さらにWebサイトにチャット エリアを加えて、同社のライブ音楽会場をアーティストと観客を含めて、世界中のジャズ ファンに提供する予定です。
KnitMedia社の拡大は、その観客の拡大でもあります。収益は1994年の269,000ドルから1999年の6,100,000ドルに急増しています。一方同社はそのテクノロジー インフラストラクチャを利用して新しい市場に参入しています。昨年、Dorf氏は総力を挙げて今世紀の折り返し点でのジャズの歴史と時代を分類整理しました。音楽を作ったアーティストのインタビューのデジタル化という形でその成果を見ることができるはずです。
図1 KnitMedia社のネットワーク
