エンタープライズ ネットワーク ユーザ事例

無料アクセスとテスト環境を提供するオースティン市のワイヤレス メッシュ

ユーザ事例





無料アクセスとテスト環境を提供するオースティン市のワイヤレス メッシュ



シスコ ワイヤレス メッシュ ネットワークは、企業、自治体、公共団体が生産性拡大に向けてアプリケーションとテクノロジーを開発するための道を切り開きます。


概要

CITY OF AUSTIN(オースティン市)
  • 行政機関
  • テキサス州オースティン
  • 職員数:約 13,000 人


ビジネス上の課題

  • 市のサービスを支えるために税収を増やす
  • 経済成長を促進するために新しい企業を誘致する
  • 緊急対応を含むコミュニケーション サービスを向上させる


ソリューション

  • Cisco® ワイヤレス メッシュ ネットワークで、技術革新のためのテスト ベッドと、新しいデータ アプリケーションのための基盤を提供する
  • Cisco 3845 インスタント コミュニケーション ソリューションにより、緊急時にセキュアなデータ、音声、ワイヤレス サービスを提供する


ビジネス上の効果

  • 市の部局および企業が新しいアプリケーションと製品をテストするために利用できるワイヤレス テスト環境を確立した
  • オースティンの中心街に高速のネットワーク アクセスが提供され、在住者、在勤者、訪問者がオフィス以外で重要なビジネスを行えるようになった


ビジネス上の課題

テキサス州の南東に位置するオースティン市は、米国内で居住、労働、休暇という点において常に上位にランクされている都市圏の 1 つです。その結果、オースティンは急速に成長し、毎年推定 19,000 人ずつ人口が増加しています。しかし、米国内で急速な成長を遂げた他の市と同じように、オースティンもさまざまな課題に直面しています。たとえば、急増した人口に対応するために、市営サービスの資金を新たに捻出する必要性に迫られています。このニーズを満たすために、オースティンの職員は常に、税収を上げる手段として事業開発を促進する方法を模索しています。

City of Austion

事業の活性化に向けて、市は World Congress on Information Technology(WCIT; 世界情報技術産業会議)のホストを務めるという絶好の機会を得ました。この会議は、2 年ごとに世界各地の異なる場所で開催される、注目度の高いシンポジウムです。オースティンのビジネス リーダーと市幹部は、2006 年 5 月に開催されるこのイベントが、オースティンをテクノロジー拠点としてアピールし、経済成長を促すための良い機会であると考えました。市は、このイベントの準備に向けて、市が所有するオースティン コンベンション センターに Wi-Fi ネットワークを導入し、このコンベンション センターと市街地 7 区画にわたってワイヤレス メッシュ ネットワークを張り巡らすことを決定しました。ワイヤレス メッシュ ネットワークはユーザに対して、従来のワイヤレス LAN の限界を超えるセキュアなワイヤレス ローミングを提供します。また、有線ネットワークの整備が十分でない地域にも簡単に展開することができます。

 

「ワイヤレス メッシュは、私たちの経済発展戦略において大変重要な要素です。ワイヤレス メッシュによって我が市は、事業活動を行う上でいっそう魅力的な場所になると共に、新しいワイヤレス テクノロジーを開発する会社向けのテスト ベッドも提供できます。」
- オースティン市、最高情報責任者、Peter Collins 氏

市の幹部たちは、市の在住者と在勤者に無料のインターネット アクセスを提供するインフラストラクチャとして、ワイヤレス メッシュを採用するという構想を描きました。将来的には、中心街により多くの人々を呼び込むことも期待できます。彼らはまた、市役所と職員のコミュニケーションを改善および簡素化するための新しいアプリケーションを導入することにより、職場での作業効率を上げ、緊急時にも通信手段を提供できるようにしたいと考えました。さらに市とビジネス リーダーたちは、行政や企業が新しいアプリケーションやテクノロジーを開発する際に利用できる理想的なテスト環境がワイヤレス メッシュによってもたらされると考えました。

ネットワーク ソリューション

過去数年間、シスコシステムズの WAN を利用し、同社の製品の信頼性と性能に好印象を持っていたオースティン市は、新しいワイヤレス インフラストラクチャのために必要となるコンポーネントと専門知識についてシスコに助言を求めました。「私たちは、管理と監視を一元的に行えるアーキテクチャを必要としていました。シスコのソリューションは、非常に優れた制御と管理性を提供しています」と、オースティン コンベンション センターのワイヤレス テクノロジー マネージャーである Eric Garnel 氏は語ります。「シスコはまた、すばらしいサービスとテクニカル サポートも提供しています。シスコのサポート担当者は、必要なときにすぐ対応してくれます。」資金の一部は、米国住宅都市開発省が拠出しました。

シスコと市の技術者は共同で、Cisco Service-Oriented Network Architecture(SONA; サービス指向型ネットワーク アーキテクチャ)に基づくワイヤレス インフラストラクチャの設計にあたりました。Cisco SONA は、組織のネットワーク サービスとリソースを最大限に活用するためのアーキテクチャ フレームワークです。組織は Cisco SONA フレームワークを利用することで、コストを削減したり、新たな共同事業を開発したり、より柔軟なサービスを提供したり、ユーザがどこからでも情報とサービスに簡単にアクセスできるようにしたりするなど、さまざまな改革を行えるようになります。

オースティン市は、シスコのゴールド認定パートナーである Calence, LLC. 社と協力して、コンベンション センターへの Cisco Wi-F i ソリューションの導入を開始しました。数か月後、Wireless Facilities, Inc.(WFI)社が屋外メッシュ ネットワーク用の実地調査や、RF エンジニアリングと RF 設計のサービスを提供しました。この会社は、サンディエゴを拠点とするシスコ ワイヤレス ATP パートナーです。最後に、WFI 社とシスコの支援を受けながら、Austin Energy 社が 4 日間をかけて、中心街からコンベンション センターにわたる地域内(市役所、数多くの小売店、レストラン、企業、ジルカー公園の一部、および既存の重要なワイヤレス スポット数か所)にメッシュ ノードを設置しました。

WCIT の開催までに完成したこの新しいインフラストラクチャは、881,000 平方フィート(約 81,800 平方メートル)のコンベンション センターと 7 街区をカバーするメッシュ ネットワーク エリアで、2,100 人を超える出席者に対して無料のインターネット アクセスを提供しました。

このソリューションにより、会議の訪問者はエリア内で電子メールを送受信したり、社内ネットワークにアクセスしたり、同僚や顧客との連絡を取り続けることができました。また、同時に導入されたシスコ ワイヤレス IP テレフォニー ソリューションにより、出席者はワイヤレス IP 電話を使うこともできました。コンベンション センターのマネージャは、Cisco ワイヤレス IP 電話を始めとする各種のワイヤレス ハンドヘルド デバイスを使って、会議場から保守と管理の作業を実行できます。たとえば、照明の点灯、空調機能のチェック、ドアの開閉の制御、セキュリティ カメラの監視などができます。

コンベンション センターの IT マネージャである Michael Hall 氏によると、市は現在、Austin Energy 社の協力の下にワイヤレス メッシュ ネットワークの管理を行っており、今後開催される会議でも無料のインターネット アクセスを提供し続ける予定です。これにより、このコンベンション センターを他の無料アクセスを提供しない開催地から差別化できると言います。「ここで使われているテクノロジーや私たちの前向きな姿勢を受けて、多くの会議がオースティンでの開催を検討中です」と、彼は言います。

ビジネス上の効果

ワイヤレス メッシュ ネットワークは、インターネット アクセス以外にも、治安の改善や職員の生産性向上に役立つ新しいサービスやアプリケーションの基盤として機能し、市の経済成長にも貢献すると考えられます。ワイヤレス メッシュ ネットワークは、さまざまな建物の間を移動する職員に対して、市の有線インフラストラクチャへの手軽で高速なネットワーク アクセスを提供します。たとえば、職員はメッセージをチェックしたり、自分のデスクトップ PC 上のアプリケーションやファイルにアクセスしたり、報告書を提出したりできます。最終的に、市の建築基準、安全基準、衛生基準の検査官は、事務処理を現場で行えるようになるでしょう。これにより、事務所で書類に記入するのに要する時間が節約されます。

また、この新しいインフラストラクチャは、企業や市の部局が新しいアプリケーションや製品を開発する際に利用できる実地テスト環境としても役立ちます。「市やテクノロジー会社は、住宅、中心街、娯楽施設など、各種のワイヤレス環境をまとめて効率的にテストすることができます」と、オースティン市の最高情報責任者である Peter Collins 氏は語ります。氏は、すでにいくつかの企業からワイヤレス VoIP(Voice over IP)製品、プロトコル、各種のワイヤレス アプリケーションの開発のためにメッシュを使用したいという要望も出ていると付け加えます。

さらにこのネットワークは、市の緊急車両にもワイヤレス ネットワーク アクセスと IP 接続を提供しています。トラック サイズのこの車両では、Cisco 3845 インスタント コミュニケーション ソリューションを使用してセキュアな VoIP、Web、ワイヤレス、陸上移動体無線通信を利用できます。「Cisco 3845 ソリューションはスイス アーミー ナイフのようなもので、これによって私たちは、緊急時に警察、消防、救急サービス、赤十字といった機関とすぐに連絡を取ることができます」と、オースティンおよびトラビス郡の通信指揮官である Tony Williams 氏は説明します。彼はまた、2005 年、ハリケーン「カトリーナ」による被災者の救済のために、市がこの車両をニューオーリンズに派遣したことにも触れました。

製品リスト

ルーティングおよびスイッチング

  • Cisco 7500 シリーズ ルータ
  • Cisco Catalyst 6500 シリーズ スイッチ
  • Cisco 3845 サービス統合型ルータ

ワイヤレス

  • Cisco Aironet 1500 シリーズ Lightweight 屋外メッシュ アクセス ポイント
  • Cisco 4400 シリーズ ワイヤレス LAN コントローラ

音声および IP コミュニケーション

  • Cisco Unified CallManager
  • Cisco Unified CallManager Express
  • Cisco Unified Wireless IP Phone 7920
  • シスコ IP テレフォニー

次のステップ

オースティン市は、市のサービスを改善し、職員の作業効率とコスト効率を向上させるいくつかの新しいアプリケーションを今後数か月のうちに稼働させる計画を立てています。たとえばその 1 つでは、Austin Energy 社などの公益事業者がカスタマ サービスへの問い合わせをワイヤレスで受け取れるようになり、より速やかな対応が可能になると期待されています。その数か月後には、ワイヤレス環境を東オースティンにも提供し、低所得地域の住民が無料のインターネット アクセスを利用できるようにすることも予定しています。さらに市では、ワイヤレス メッシュ ネットワークに Cisco IP Interoperability and Collaboration System を統合することで、救急隊や法執行機関が市の Push-to-Talk システムを通じて互いに連絡できるようにする計画も検討中です。この新しいシステムによって各機関の間のコミュニケーションが簡素化されるため、緊急時に人々が連絡を取りやすくなり、問題への対処と解決に要する時間が短縮されると考えられます。

市ではまた、増え続けるテクノロジー ベンダー各社によるワイヤレス メッシュ ネットワークの使用を促進することも計画しています。「ワイヤレス メッシュは、私たちの経済発展戦略において大変重要な要素です」と、Collins 氏は言います。「ワイヤレス メッシュによって我が市は、事業活動を行う上でいっそう魅力的な場所になると共に、新しいワイヤレス テクノロジーを開発する会社向けのテスト ベッドも提供できます。」

オースティンはここ数年でテクノロジー センターとして生まれ変わったと Collins 氏は言います。「この市が特異な存在であるのは、その点です」と、Collins 氏は続けます。「私たちのワイヤレス メッシュ ネットワークは、無料のインターネット アクセスと新しいサービスに加え、他の市にはほとんど見られないテクノロジーのテストベッドを提供することにより、テクノロジー利用を一段上のレベルに押し上げているのです。」

関連情報

シスコのソリューションおよびサービスの詳細:http://www.cisco.com/jp/
シスコの政府/自治体ソリューション:http://www.cisco.com/jp/go/government/
シスコのワイヤレス メッシュ ネットワーキング ソリューション:http://www.cisco.com/jp/go/wirelessmesh/
シスコ ユニファイド コミュニケーション ソリューション: http://www.cisco.com/jp/go/voice/
Cisco Service-Oriented Network Architecture(SONA; サービス指向型ネットワーク アーキテクチャ): http://www.cisco.com/jp/go/sona/

Calence, LLC. 社の詳細: http://www.calence.com
Wireless Facilities, Inc. 社の詳細: http://www.wfinet.com

この事例は、テキサス州オースティン市によって提供された情報に基づいており、この特定の組織がシスコ製品の導入によってどのように利益を得たかについて説明しています。説明した成果と利益はさまざまな要因によってもたらされました。他の場所での類似の結果を保証するものではありません。

シスコシステムズはこの資料を「現状のまま」として提供し、商品性または特定の目的への適合性に関する暗黙の保証も含めて、明示または黙示された一切の保証の責任を負わないものとします。司法管轄によって明示または暗黙の保証の免責が認められない場合があるので、上記の免責事項が該当しない場合があります。