導入ソリューションシスコ IEEE 802.11n 対応ワイヤレス ソリューション イビデンは、電子およびセラミック関連事業で世界的なシェアを誇る企業だ。 導入前の課題、検討事案
導入効果
1 導入のきっかけと現状ワイヤレス化による最新データの活用を促進電子関連およびセラミック関連事業を手がけるイビデンは、本社を中心に工場が隣接しており、直接工場に出向いて打ち合わせをする機会も多い。常に最新のデータを基に話し合いたいという意向から、社内の上層部も含めて PC を携帯した打ち合わせを実施しているという。ケーブル接続やアドレス再設定の手間を無くすと共に高速に通信を行うため、2002 年にシスコのワイヤレス ネットワークソリューションを導入した。現在は 2008 年 12 月の工事完了を目標に全社のネットワーク環境を再構築しており、そのポイントの 1 つとして、高速かつ全面的な二重化を行ったワイヤレス ネットワークの実現が挙げられる。 2 シスコを選んだ理由海外ネットワークを視野にいれたグローバルな製品を選択ワイヤレス ネットワーク ソリューションの導入に際して、シスコを選択した理由は、
ということが挙げられる。 3 導入プロセスオフィス内のワイヤレス化からスタート2002 年に青柳工場(本社オフィス)をモデル ケースとして試験運用をスタートした。当初は自席では有線 LAN、打ち合わせ先などではワイヤレス ネットワーク ソリューションという運用形態を提唱していたという。1 ヶ月間の検証後には多くのユーザがワイヤレス ネットワーク ソリューションの高い利便性を実感したことで、ワイヤレス化に一層の加速がついた。 ![]() 4 導入効果ネットワークの追加 / 変更工事(再構築)の負担から開放された1 ヶ月の試験運用でも多くのユーザが感じたように、ワイヤレス化の満足度は高かったという。
また、取引先をはじめとした社外のユーザにもホットスポットとしてネットワークの一部を提供するなど、ワイヤレス ネットワーク ソリューションならではのメリットを最大限に活用している。 5 今後の展開国内外の拠点で高速かつフラットな接続性を確保今後は国内外にある生産・販売拠点でも同様のワイヤレス化を行い、常に最新の情報を得ながら作業を継続できる環境づくりを目指すという。また同様の環境整備をグループ企業すべてに対しても展開していく予定とのこと。 導入の経緯常に最新のデータを扱うためにシスコのワイヤレス ソリューションを選択
イビデン株式会社 IC パッケージやプリント基板などの電子関連および DPF をはじめとしたセラミック関連事業を手がけるイビデンでは、大垣地区の本社を中心に複数の工場があり、各工場にそれぞれの事業部門がまたがっている。そのため、多くの会議では各自がノート PC を携えて工場間を移動し、最新のデータを基に行っているという。ワイヤレス環境が構築される前は PHS を利用してメールの送受信やサーバへの接続を行っていたが、データ量が増加してきたことから、より高速な通信を可能にするために、2002 年にシスコのワイヤレス機器を中心としたネットワーク ソリューションの導入に踏み切った。
シスコのワイヤレス ネットワーク ソリューションを選択した経緯について、経営企画本部 情報システム部 部長の高橋正治氏は次のように語る。
「前回(1998 年)のネットワーク再編時に、シスコ製品をイビデンのネットワーク機器の標準にするという方針を出しました。当時は、まだ海外拠点での生産を始めていませんでしたが、今後は海外拠点とのネットワーク構築が必要と考えた結果、グローバルな市場で導入可能な機器を選択することが、構築やその後の運用にはベストと判断したのです。
さらに同社は、IEEE 802.11n によるワイヤレス ソリューションを他社に先駆けて全社で導入し、2008 年 12 月の工事完了を目処に、ネットワークの再構築を進めている。これは同社の中で、ネットワークを使ったビデオ コミュニケーションが日常的に行われているためだという。 ![]()
実際に機器の導入やネットワーク管理を担当しているイビデン グループのタック株式会社 産業システム事業部 ネットワーク ソリューション BU BU 長の林克由氏は、 IEEE 802.11n 対応機器の導入の経緯について、次のように語る。
高橋氏は、IEEE 802.11n への対応も含め、次のように付け加えた。 導入プロセス1 ヶ月 50 人体制の実地テストでシスコ製品の導入を決定
イビデン株式会社 2002 年の実際の導入に先立ち、イビデンでは実際に 1 ヶ月のテスト期間を設けて 50 名規模でさまざまなベンダーの機器の利用について検証を行ったという。
ワイヤレス ネットワーク ソリューション導入後の感想について、経営企画本部 情報システム部 主席担当の三浦泰男氏は次のように語る。 接続性や機器の拡張性の高さといったテストの結果を踏まえた上でシスコのワイヤレス ネットワークソリューションを採用し、2003 年には全社にワイヤレス環境がひととおり整備された。その後、2005 年には全館を高速ワイヤレス化した新本社社屋が完成。続いて 2007 年に完成した大垣中央工場では、製造エリアまで含めたワイヤレス ネットワーク環境を構築した。 導入効果ネットワーク再構築の負担からの開放とペーパレス化が進む
タック株式会社 全社的なワイヤレス化に伴い、どこにいても個人がノート PC を使って最新のデータをやり取りできる環境が整った。また、同社では組織の各部署が統廃合されるなど、ダイナミックな組織変更が例年のように行われている。ワイヤレス化によって、組織変更に伴うネットワークの再敷設工事の負担も少なくなったという。 同社では製造している製品に関連し、クリーン ルームが設けられている。製造エリア全体をワイヤレス化することにより、クリーンルーム内でネットワーク通信の必要性が発生した場合でも、埃の発生を伴うネットワーク再工事の必要が少なくなったという。 また、ワイヤレス化以前は、社内研修や新システムの説明会の際に、会場によってはネットワーク環境が整えられず、やむを得ず資料を見せるだけで説明を行っていたという。ワイヤレス化後には、どこでも実際のシステムを動かしながら解説できるようになり、参加者の理解度も大幅にアップしたとのことだ。
ワイヤレス化によるメリットの別の視点として、三浦氏は「ペーパーレス化の促進」を挙げる。 今後の展開国内外のグループ企業を含めたフラットかつ高速なワイヤレス環境構築を目指す大垣中央工場では、有線のネットワークに縛られないフリー アドレス化を実現した。この事例を基に、今後は本社を含む各拠点でもフリーアドレス化を考えていくという。 また同社では、取引先の顧客が訪れた際に無線 LAN を利用できるよう、本社や工場のロビーでホットスポットの提供を進めている。シスコのワイヤレス製品の接続性の高さから、顧客が他社のワイヤレス機器を使っている場合でも問題なくネットワークを利用可能だという。現在はイビデン内のみだが、今後は国内外の各拠点でも同様の環境を提供していく予定だ。
高橋氏は今後の展望について「製造時の品質管理でもワイヤレス化を進め、 PDA 端末を活用して現場の機器へのインプット / アウトプットを行うことや、RFID や IC タグを使った在庫の流動管理に役立てることを考えています。また読み取ったデータを無線 LAN でサーバに送信し、その最新データを基に会議を行うことも目指しています」と語る。 会社概要イビデン株式会社本社所在地 : 岐阜県大垣市神田町 2-1 プリント基板や IC パッケージといった電子関連と、セラミック関連事業で世界的なシェアを誇る。特にセラミック関連事業では、ディーゼルエンジンから排出される排気ガスの粒子状物質を減少させる DPF の開発・製造事業で欧州を中心に世界の自動車メーカーに採用されるなど、累積出荷数が 900 万台( 2008 年 3 月現在)を超える。水力発電事業からスタートした企業として、地球環境保全への対策も重視する。 2007 年 4 月 1 日にはグループ社員全員が共有する行動規範・価値観を示すものとして地球環境との共生を謳った「イビデンウェイ」を策定している。 2000 年にフィリピンでの高機能パッケージ基板量産を開始後、中国、フランス、ハンガリーの 4 ヶ国に生産拠点を設けるほか、欧米・アジアを中心に 17 の販売拠点を有している。 ![]() |



